JPH09137392A - 金属コード、その製造方法、同コードを用いたゴム複合物 - Google Patents

金属コード、その製造方法、同コードを用いたゴム複合物

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JPH09137392A
JPH09137392A JP8002221A JP222196A JPH09137392A JP H09137392 A JPH09137392 A JP H09137392A JP 8002221 A JP8002221 A JP 8002221A JP 222196 A JP222196 A JP 222196A JP H09137392 A JPH09137392 A JP H09137392A
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JP
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twisting
core
metal
cord
single sheath
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JP8002221A
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Kenichi Okamoto
賢一 岡本
Yasuo Sakai
康夫 酒井
Hirobumi Furuta
博文 古田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴムとの複合化時のユニフォミティの維持、
長手方向剛性の均一化を図り、また同時に、コアの内部
にまでゴムがよく侵入するようにして耐食性を高めた金
属コードを提供する。 【解決手段】 二層撚り金属コードにおいて単一シース
2を構成する金属フィラメント2aのうち、少なくとも
過半数の金属フィラメント間に撚りの締った状態で隙間
を生じさせる。また、3〜4本とするコア用金属フィラ
メント1aには、金属フィラメント2aの撚りとは逆向
きの螺旋波状のくせを残存させる。コア1のコード完成
後の平均撚りピッチpmは好ましくは50mm以上とし、
単一シースの撚りピッチをPとしてpm>Pの関係を満
足させる。これにより、円形断面でありながらコアの内
部にもゴムが良く侵入するコードになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食性に優れた金
属コード、その製造方法、並びに同コードを補強材とし
てゴム中に埋設して作られる耐久性に優れたタイヤ、コ
ンベヤベルト、高圧ホース等のゴム複合物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム物品用の補強材料は、通常、高炭素
鋼線(JIS G 3502 ピアノ線材)を素材とし
てゴムとの接着性を付与するために表面にブラス(真
鍮)、銅、亜鉛などの金属めっきを付し、直径0.1〜
0.5mmまで伸線加工したものを単撚り、複撚り、また
は層撚りしたものであり、タイヤ、コンベヤベルト、高
圧ホースなどの補強に広く用いられている。例えば、ト
ラック/バス用ラジアルタイヤのベルト部補強材として
3+6の二層撚り構造の金属コードが使用されている。
【0003】この種のゴム補強材に要求される品質特定
には、ゴムとの接着性、耐食性、並びに他の種々の機械
的特性(斜め剪断強度、切断強度、剛性など)がある。
これらのうち耐食性に関しては、ゴム中に埋設された補
強材にゴム未被覆部が存在すると、タイヤが走行中に石
や釘等を踏んで切り傷を受け、その傷が補強部まで達し
たとき、水分がコード長手方向に伝播して腐食が進むの
で補強材の切断強度や耐食性が低下する。また、補強材
とゴムの経年の接着性低下が起こり、両者が剥離してタ
イヤのカットセパレーションなどによる品質トラブルを
起こす恐れもある。
【0004】そこで、このような腐食伝播によるカット
セパレーションを防止するために、ゴムが金属コード内
部まで十分に浸透するコード構造が提案されている。
【0005】たとえば、特開昭63−235587号、
特開平2−154086号及び特開平5−44184号
公報には、コアの金属フィラメント数を3本から2本に
して密閉空間を無くする一方、外側のストランド(単一
シース)はゴム侵入を容易にするために金属フィラメン
ト(以下単にフィラメントと云う)の本数を7〜8本に
すると共にそれぞれのフィラメントに100%超の率で
型付を施すことが開示されている。また、特開平4−3
27278号公報では、コードの切断強度を維持し、ゴ
ムの侵入を容易にするため1×N(N≧6)の単撚り構
造のルーズ撚りコードが提案されている。
【0006】これ等に加えて、コアはフィラメントが3
本のままの多層撚り構造で一方向に偏平にすることによ
り、コアも含めた各素線(フィラメント)間に隙間を生
じさせた特開平6−10282号公報や、フィラメント
本数が6〜8本の単撚りオープン構造で断面が楕円形に
なる特開平6−65877号公報などの非円形断面コー
ドも提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に開示され
ている金属コードは、中心のコアにもゴムが容易に侵入
するようにして腐食伝播を抑え、フィラメント腐食によ
る強度低下を抑制している点に関しては現行の3+6及
び3+9(8)の二層撚り構造コードに比べて効果が認
められるものの、それぞれ、次に記す欠点を有してい
る。
【0008】コアのフィラメントを2本にして単一シー
スに100%超の率で形付け(くせ付け)を施したコー
ドは、その横断面形状が楕円になり易く、コード長手方
向で剛性が変化するのに加え、ゴム中に埋設して補強材
として使用する際も横断面の向きを一定させるのが難し
く、ユニフォミティの悪化も懸念される。また、これ等
の金属コードは引張り外力によるコアの伸度が側ストラ
ンドより小さいため、断面積比の小さいコアが破断し易
い。断面形状を故意に偏平又は楕円にしたコードも上記
と同様の問題を有している。
【0009】一方、ゴム侵入の容易化のために1×N
(N≧6)の単撚り構造でルーズ撚りにしたコードはそ
の伸度が大きく、低負荷でも伸び易いため、ゴムとの複
合物にするカレンダー工程での引き揃え張力でコンパク
トコードに変化し易く、ゴムの侵入性が悪くなる。ま
た、撚りのあまいこの種のコードは内部に空間が存在す
るので、コード径の太径化、ゴム使用量の増加などが避
けられない。
【0010】そこで、本発明は、ゴムとの複合化時のユ
ニフォミティの維持、長手方向剛性の均一化を図り、ま
た同時に、コアの内部にまでゴムがよく侵入するように
して耐食性を高めた金属コードと、そのコードを製造す
るための方法及びそのコードで補強して耐久性を向上さ
せたタイヤ、コンベヤベルト、高圧ホースなどのゴム複
合物を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題の解決策とし
て開発した本発明の金属コードは、表面に金属めっきを
施した3〜4本の金属フィラメントを撚り合わせて得ら
れるコアと、表面に金属めっきを施した多数の金属フィ
ラメントを前記コア上に撚り合わせて出来る単一シース
とから成る二層撚り金属コードであって、単一シースを
構成する金属フィラメントのうち少なくとも過半数の金
属フィラメント間に撚りの締った状態で隙間が存在し、
前記コアと単一シースの金属フィラメントに付いた撚り
合わせによる螺旋波状のくせは巻き方向が逆であり、さ
らに、コアの平均撚りピッチpmはコードの完成状態に
おいて単一シースの撚りピッチをPとしてpm≧Pの関
係を満たすことを特徴とするものである。
【0012】かかる金属コードは、完成状態でのコアの
撚り角をθc 、単一シースの撚り角をθS として次式を
満足する姿になっているものが望ましい。 −0.5°≦θc °≦θS /4°(但し、コアの撚り方
向を+、その逆を−として表示) また、この金属コードのコア用金属フィラメントは、直
径が少なくとも0.19mmあるのが望ましく、さらに、
コアの平均撚りピッチpmは、コードの完成状態におい
て50mm以上であるのが望ましい。
【0013】図4はコアと単一シースの撚り角について
定義したもので、図中1は金属フィラメント1aを撚り
合わせて構成されるコア、2は金属フィラメント2aを
撚り合わせて構成される単一シース、Aはコア1と単一
シース2から成る金属コード、Pは単一シースの撚りピ
ッチ、pmはコアの平均撚りピッチであり、θc 、θS
は撚り合わせた金属フィラメント1a、2aの金属コー
ド軸心に対する傾き角を示している。
【0014】また、単一シースを構成する金属フィラメ
ント間の隙間の大きさは、フィラメントの線径と組み合
せ本数によって決まるが、この隙間の平均値が0.05
〜0.10mmの範囲にあるようにすることも重要であ
る。
【0015】さらに、単一シースの撚りピッチ(=コー
ドの撚りピッチ)Pを12mm以上、最大で25mmにする
と共に、コア上に単一シースを撚り合せる前のコアの撚
りピッチ(第1次の撚りピッチ)pcは、Pの0.75
乃至1.30倍とするのが望ましい。
【0016】このほか、コア用金属フィラメントの直径
をdc、単一シース用金属フィラメントの直径をdsと
して、dc≦dsの関係を満たすことも有効なことであ
る。
【0017】かかる金属コードは、IN/OUTタイプ
の二度撚り撚線機の後方に、仮撚装置とOUT/INタ
イプの二度撚り撚線機を順に配置した装置を用い、前記
IN/OUTタイプの二度撚り撚線機において、揺動自
在のクレードル内にセットしたリールから3〜4本のコ
ア用金属フィラメントを供給してコアの第1次の撚り合
わせを行い、次に、そのコアを前記仮撚装置に通して撚
りぐせの定着のための成形と残留トーション調整を行
い、その後、このコアと多数の単一シース用金属フィラ
メントを前記OUT/INタイプの二度撚り撚線機の目
板に通し、撚り口ダイスで集合してOUT/INタイプ
の二度撚り撚線機で連続的に撚り合わせる方法で製造す
る。このときの前後の撚線機の回転数差の制御でコード
完成状態でのコアの撚り角θC と単一シースの撚り角θ
S との関係及びコアの第1次撚りピッチpcと単一シー
スの撚りピッチPとの関係を前述の望ましい数値にする
ことができる。
【0018】なお、この方法では、仮撚装置の回転方向
を、その前後のIN/OUTタイプ、OUT/INタイ
プの二度撚り撚線機の回転方向と逆向きにするのが望ま
しい。
【0019】本発明のゴム複合物は、上述した金属コー
ドを天然ゴム又は合成ゴムを主体とするゴム中に補強材
として埋設して作られるタイヤ、コンベヤベルト、高圧
ホース等であり、既知の金属コードで補強した従来の複
合物に比べて耐久性に優れる。
【0020】なお、本発明金属コードにおいて各金属フ
ィラメントの表面に施す金属めっきは、ゴムとの接着性
を良くするのに有効な黄銅、銅、亜鉛あるいは黄銅にC
o、Ni、Snの元素を添加した三元合金めっきが望ま
しい。
【0021】
【作用】コアを3本以上の金属フィラメントで構成して
その周りに単一シースを設けると、コードの横断面形状
を全長にわたり円形にしてゴムとの複合物のユニフォミ
ティを維持し、長手方向剛性も均一にすることができ
る。但し、この構造で問題になるのは、コード内部への
ゴム浸透性である。
【0022】この二層撚り構造で円形断面形状を維持し
ながらコアの内部にまでゴムを容易に侵入させるため
に、本発明においては、フィラメント径、フィラメント
の組合せ本数の選択により単一シースを撚りの締った状
態で少なくとも過半数の金属フィラメント間に隙間が存
在する構造とし、コアについても、従来コードに比べて
撚りピッチを桁違いに大きくしてフィラメント相互の自
由度を高め、金属フィラメント間にゴム侵入のための隙
間ができ易くした。
【0023】これに加え、コアと単一シースの撚方向を
逆方向にすることによりコア用フィラメントにコアの平
均撚りピッチより小さい螺旋波状のくせを長手方向に亘
って形成し、その螺旋波状のくせとコアの撚りぐせの大
きさの違いによりフィラメント間に強制的に隙間を作り
出すようにしたのでゴム侵入がスムーズに起こる。
【0024】本発明の金属コードは、単撚りコードと違
ってコア内部にまでゴムを流入させるので、まず、コア
を取り巻く単一シース内部へのゴム侵入を極力容易にす
ることが重要であり、従って、単一シースのフィラメン
ト間隙間は一般に適正とされる値もしくはコアの撚り本
数次第ではそれ以上の大きさが必要である。
【0025】この関係の公知例としては、例えば、3本
撚りコアへのゴム侵入にまで配慮した特開平5−279
973号公報がある。これは、コアを構成する3本のフ
ィラメントのうち少なくとも1本に屈曲部を繰り返し形
成する(二次元波によるくせ付けを施す)ものである
が、隙間の好ましい下限値(0.05mm)を述べている
にすぎない。
【0026】本発明者等は、コアの撚り本数、フィラメ
ント径、撚り方向及び撚りピッチと単一シースのフィラ
メント間隙間の相互関係を鋭意研究した結果、コア内部
にまでゴムを確実に侵入させるのに必要な単一シースの
フィラメント間隙間は、0.05mm以上であるとの結論
に達した。これは前述の公報で挙げている値と同じであ
るが、金属コードの撚りの均一性の面からは上限も大事
であり、単一シースの片寄り(フィラメント間隙間の不
均一)を無くすためには0.10mm以下が望ましかっ
た。本発明では、この隙間を単一シース用フィラメント
に二次元の波を付けずに生じさせているので、コードの
機械的性能、屈曲性等に悪影響が出ない。
【0027】また、コア内部へのゴム侵入をより多くす
るために本発明者らは特願平6−96581において、
コア用金属フィラメント全てに撚りピッチより小さい螺
旋波状のくせを付与することを提案したが、今回は、先
例の特徴を更に発展させ、撚りピッチより細かい螺旋波
状のくせだけに依存するのではなく、撚りピッチを極端
に大きくする構造にした。これにより、コア用フィラメ
ントの自由度が増し、コードとゴムとの複合化のための
加圧加硫の際、フィラメントが変形又は移動し易くなっ
てゴム侵入が容易になる。
【0028】同様に、コアの撚りピッチを極力大きくす
るものとして、例えば、実開昭64−30398号公報
は、中心層の素線には撚りを加えず平行に引き揃えるこ
とにより外層の素線との接触を点接触にすることを提案
しているが、これはコア(中心層)内部にまでゴムを侵
入させるために考えられたものではないし、このように
コアのフィラメントに全く撚りを加えていないものは、
フィラメントのコイルぐせによりコード長手方向におい
て真直性、均一性が保証されない。
【0029】この点を考慮に入れてより優れた撚り構造
を模索した結果、コアを一担撚り合わせた後、その上に
単一シースを連続的に逆向きに撚り合わせれば、コアの
第1次の撚りを単一シースの撚りで戻してコアの最終撚
りピッチを大きくすることが可能であり、この場合、第
1次の撚りでコア用金属フィラメントに付く螺旋波状の
くせが単一シース撚り合わせ後も僅かではあるが残存し
てコア用フィラメント間に隙間ができ、さらに、残存し
たくせによりコアの伸度が大きくなってコアの破断も起
き難くなるほか、コイルぐせ等も解消するとの結論に達
した。また、コード完成後のコアの平均撚りピッチpm
(最終撚りピッチ)についても検討を重ね、複合物の状
態でコアの腐食伝播を防止できるコア内ゴム浸透度の下
限値は50%であり、これを満たすのに必要なコアの平
均撚りピッチpmは50mm以上であることも見い出し
た。
【0030】そのコアのコード完成後の平均撚りピッチ
は、無限大(∞)又は、限界はあるもののこれを通り越
してコアの撚りの方向が単一シースと同一向きになる大
きさであってもよい(但し、この場合も撚りの平均ピッ
チは50mm以上あり、かつ、コア用フィラメントには単
一シースと逆方向の螺旋波状のくせが少なくとも局部的
に残存している必要がある)。
【0031】なお、コア用金属フィラメントの直径が細
過ぎると第1次の撚り合わせの際に付与された螺旋波状
のくせが単一シースの撚り合わせにより完全に消滅して
しまうことも判っており、従って、その直径の下限値を
0.19mmとして第1次撚り合わせで生じるくせの保持
力を高め、上記の撚り合わせ過程を経た後にも、各フィ
ラメントに螺旋波状のくせが残るようにする。
【0032】また、単一シースの撚りピッチPは、二度
撚り撚線機による撚り合わせとコアの第1次撚り合わせ
により各フィラメントに付与した螺旋波の残存性の面か
ら12mm以上が好ましい。また、このピッチPが大きく
なるほどコアの解撚量が減少し、25mm以上では解撚の
効果が薄れるので上限は25mmに抑えるのが好ましい。
一方、コア上に単一シースを撚り合せる前のコアの撚り
ピッチpc、即ち、第1次撚り合わせでの撚りピッチp
cは、単一シース撚り合わせ後のコアの平均撚りピッチ
pmに下限があるので、pcの下限については目標とす
るコアの平均撚りピッチpm、単一シースの撚りピッチ
Pの下限値、コアの撚り本数及びフィラメント直径など
を考慮して決定すべきであり、その面から単一シースの
撚りピッチPの0.75倍程度が限度となる。また、p
cの上限は、単一シースの撚りピッチPより大きくても
よいが、単一シースの撚りによりコアの撚り方向が単一
シースと同一方向に変わるこのケースでは、上限があま
りに大き過ぎるとフィラメント変形を元に戻す力が働い
てコア用金属フィラメントに残存した螺旋波が消滅して
しまう。このため、第1次撚り合わせでついたくせが幾
分か残る1.30Pをpcの上限とした。
【0033】このほか、コア用金属フィラメントの直径
dcは、コアの平均撚りピッチpmが比較的小さけれ
ば、単一シース用金属フィラメントの直径dsと同一に
してもよいが、本発明のコードについては、コア用金属
フィラメントの自由度の面からはpmを極大にする方が
よいので、これによる座屈疲労性の低下を抑えるため
に、dc≦dsの関係を成立させ、単一シースに対する
強度負担の依存度を高めてdcを先に述べた下限値0.
19mmを下回らない範囲で可及的に小さくするのが望ま
しい。dc>dsの関係にすると、コア用フィラメン
ト、単一シース用フィラメントとも太径サイズ域にな
り、コア用フィラメントの座屈疲労性が低下するので、
金属コードとしては問題が残り、好ましくない。
【0034】次に、本発明の製造方法では、IN/OU
Tタイプの二度撚り撚線機でコアの第1次撚り合わせを
行った後、後方に配したOUT/INタイプの二度撚り
撚線機でコア上に単一シースを逆向きに撚り合わせるこ
とでコアの最終平均撚りピッチpmを大きくし、かつ、
コアの各フィラメントに平均撚りピッチpmよりも小さ
な螺旋波状のくせを残存させるようにしたので、所望の
コードを生産性良く作ることができる。
【0035】コアのフィラメントの全てに隙間形成のた
めのくせを付けるのは、例えば、先に挙げた特開平5−
279973号公報の方法でも可能であるが、この方法
ではフィラメントにくせ付けする特別な装置を必要と
し、且つ、くせを付すフィラメント本数に制限はないも
のの、もし、すべてのフィラメントにくせを付そうとす
るならば、その分装置数も増加し、設備投資の増加、生
産性の低下につながる難点がある。
【0036】これに対し、本発明の製造方法では、コア
を一旦、単一シースと逆の撚り方向に撚り合わせて単一
シースとの撚り合わせ時に解撚する方法を採るので、特
別の装置を用いずに全てのコア用フィラメントに同時に
隙間形成用のくせを効率的に付すことが可能であり、コ
ア内部へのゴム侵入を経済性や生産性の面で有利に改善
できる。
【0037】また、第1次撚り合わせ後のコアを仮撚装
置に通し、その仮撚装置で、撚りぐせの定着と残留トー
ション調整を、後方のOUT/INタイプの二度撚り撚
線機でコアと単一シースを撚り合わせることによって生
じる撚り(捩れ)の上流への逆流伝播を当該装置で防止
しながら行うので、撚り合わせによる均一なくせを効率
良く付与でき、この点でも有利である。
【0038】この方法で用いる仮撚装置は、前方のIN
/OUTタイプの二度撚り撚線機とは回転方向が逆のも
のであると、第1次撚り合わせを行ったコアの過撚(加
撚)作用が得られ、コアが過撚後解撚されるためくせの
定着がより確実になる。
【0039】なお、後方のOUT/INタイプの二度撚
り撚線機は、撚りの方向が逆になるコアと単一シースを
タイプの異なる撚線機で撚るため、コアの第1次撚り合
わせを行うIN/OUTタイプの撚線機と同一方向に回
転させる。
【0040】なお、この方法において、コード完成後の
コアの撚り角θc と単一シースの撚り角θS の関係につ
いて、−0.5°≦θc °≦θS /4°の条件を満足す
るのが望ましいとしたのは以下の理由による。θc がθ
S の4分の1以上になると、解撚後のコアの撚り合わせ
ピッチ(図4のpm)が小さ過ぎてコア用フィラメント
の自由度が拘束され、各フィラメントが単一シース方向
に拡がり難くなる(その分フィラメント間隙間が小さく
なる)。また、逆にθc が−0.5°より小さいと云う
ことは、コア撚り合わせ時の撚り合わせピッチが単一シ
ースの撚りピッチよりもかなり大きくなることを意味し
ており、この場合、撚りぐせが充分に定着しないため、
解撚後に螺旋波のくせが消滅してやはりフィラメント間
隙間が小さくなる。
【0041】このほか、本発明のゴム複合物は、円形の
横断面形状を維持し、コアの伸度も大きくしてコア内部
にもゴムが充分に浸透するようにした前述の本発明の金
属コードによって補強されているので、耐久性が向上す
る。
【0042】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の金属コードの一
例を示す。例示の金属コードAは、いずれも3本の金属
フィラメント1aによってコア1を構成し、そのコア1
上に、数本の金属フィラメント2aから成る単一シース
2を設けている。これ等の金属コードAは、コア1も含
めたフィラメントの本数及び直径を適正に定めて少なく
とも過半数(図は全部)の金属フィラメント2a間に隙
間を生じさせている。また、コア1についても、一連の
工程の中で単一シース2をコア1とは逆向きに撚ること
により、コア1の第1次の撚りを適度に戻して単一シー
ス撚り合わせ後の平均撚りピッチを極大にし、さらに、
金属フィラメント1aの各々にコアの第1次撚り合わせ
で付く螺旋波状のくせ(これは最終の平均撚りピッチよ
り小さい)を残存させており、そのため、各金属フィラ
メント1aの動きの自由度が増し、また、前述のくせに
よる強制離反作用で一部のフィラメント間に僅かな隙間
が生じている。この隙間は、金属コードとゴムを複合化
する際の加圧、加硫により広げられて大きくなり、従っ
て、コア内部へのゴム侵入がスムーズに確実に起こる。
【0043】次に、図2に本発明の金属コードの製造に
用いる装置の概要を示す。8はコア撚り合わせの為のI
N/OUTタイプの二度撚り撚線機、9はコアを過撚後
解撚して、くせを定着させるのに充分な成形と残留トー
ション調整等を行う仮撚装置、そして10は最終撚り合
わせを行うOUT/INタイプの二度撚り撚線機であ
る。
【0044】最初に、撚線機8はフライヤ(省略)の内
部に、コア用フィラメント1aを巻いた供給リール3、
撚り口目板5、撚り口ダイス6から成るサプライ機構を
備えた揺動自在のクレードル(図示省略)を配置し、さ
らに、フライヤの前後にターンローラ7を配置して構成
されている。ここで3〜4本の金属フィラメント1aか
ら成るコア1を二度撚りした後、そのコアを仮撚装置9
へ導入する。
【0045】仮撚装置9は、二度撚り撚線機8のフライ
ヤと逆方向に回転するようにしてあり、コア1はこの装
置の手前側で過撚(加撚)されつつ、後方で解撚される
ため、コアに撚り合わせによる螺旋波状のくせが付く。
この仮撚装置9は、くせ付けのための成形とともに、残
留トーションの調整を行う。
【0046】撚線機10は、仮撚装置9を通過したコア
1と、供給リール4から繰り出してコア上に撚り合わせ
る単一シース用の複数本の金属フィラメント2aを撚り
口目板11で引き揃え、さらに、撚り口ダイス12で集
合して最終の撚りを行う。その最終の撚りは、フライヤ
14の回転方向を撚線機8と同方向にしてコアとは逆向
きの撚り合わせを前後のターンローラ13の部分で二回
行う。ここで、コアは撚りが戻され極大ピッチになって
いく。その後、引取キャプスタン16、真直ローラ17
を通って完成したコードAがリール19に巻取られる。
【0047】以下に、具体的な実施例について述べる。
【0048】〔実験例1〕鋼線の表面にブラスめっきを
施したコア用金属フィラメント1a(3本)と単一シー
ス用金属フィラメント2a(6本)を、図2の製造装置
で撚り合わせた。コア用金属フィラメント1aは直径
0.20mmであり、その3本を撚りピッチpc=15mm
でZ方向に撚り合わせ、更に仮撚装置9により過撚後解
撚してくせ付け成形等を行った後、このコアとその上に
撚り合わせる直径0.35mmの単一シース用金属フィラ
メント2aの6本とを撚りピッチP=17.5mmでS方
向に撚り合わせ、コアの平均撚りピッチpm=105mm
の図1(a)に示す断面形状の金属コード(実施例1)
を得た。
【0049】また、コア用フィラメントの撚りピッチp
cのみを種々変化させた実施例1と同構造の金属コード
(実施例2、3及び比較例1、2)や別の撚線機を使用
してコアに撚り(捩れも含む)を加えないで平行に引揃
えただけの3(平行)×0.20+6×0.35構造の
金属コード(比較例3)も作った。
【0050】次に、コアと単一シースのフィラメントの
直径については、同じ0.25mmにし、図1(b)に示
す3+8構造でコア及び単一シースの撚りピッチは前例
の3+6構造と略同一にした金属コード(実施例4乃至
6及び比較例4乃至6)に加え、コアの第一次撚りピッ
チを可能な限り大きくしたs/s撚り金属コード(実施
例7及び8)も作製した。
【0051】また、撚り構造は実施例と同一の3+6構
造とし、単一シースのフィラメント径を0.32mmと細
径にして単一シースのフィラメント間隙間を許容範囲内
で大きくするとともに、コアの第1次撚りピッチpcは
実施例1より少し大きくした金属コード(実施例9)
や、単一シースのフィラメント間隙間が許容範囲を越え
るように故意にコア用フィラメント径を0.23mmと太
径にし、単一シース用フィラメント径は0.32mmと細
径のままにした金属コード(比較例7)、更には実施例
1の3+6構造で、フィラメント径と撚りピッチを相似
した状態で細くかつ小さくし、コアのフィラメント径を
本発明の下限値(=0.19mm)未満の0.18mmとし
た金属コード(比較例8)も作った。その他、従来品も
2種用意した。
【0052】以上の各試料について、横断面を拡大観察
(50倍で写真撮影)して単一シースのフィラメント間
隙間の平均値を測定し、さらに耐食性の代用特性である
コア内部のゴム浸透度についても調査した。
【0053】その結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】この表1から判るように、実施例1〜7は
従来例1及び2はもとより、比較例1〜8と比べてもゴ
ム浸透度が全般に高目であり、コード外観も良く、耐食
性の改善効果が著しく、機械的特性の低下もない。
【0056】なお、比較例3及び6は、コアが無撚りの
ためフィラメントのコイルぐせによる真直性が悪い等、
コード外観が良くなかった。
【0057】また、比較例7は、コア内部へのゴム浸透
度は比較的高くて良いが、単一シースのフィラメント間
隙間の平均値が大き過ぎて単一シース用フィラメントの
片寄りが発生しており、補強用金属コードとしては好ま
しくなかった。
【0058】〔実験例2〕表面にブラスめっきを施した
直径0.20mmのコア用フィラメント3本を撚りピッチ
20.5mmでS方向に撚り合わせ、さらに、その周りに
ブラスめっきを施した直径0.35mmの単一シース用フ
ィラメント6本を撚りピッチ17.5mmでS方向に撚り
合わせて図3に示す3+6の二層撚り構造の金属コード
(従来例3)を作った。また、単一シースのフィラメン
トを0.32mm径のものに代え、その他の条件は同じに
した同一構造の金属コード(従来例4)も作った。この
従来例3、4は、共に性能比較用として作ったもので、
単一シースの撚り合わせによりコアの最終撚りピッチは
9.5mmに変化している。
【0059】次に、コアを一旦、単一シースと逆の撚り
方向に撚り合わせて3本のコア用ブラスめっきフィラメ
ントに撚りぐせを付け、その後、単一シースと撚り合わ
せることによりコアを解撚する本発明の製造方法で、コ
ード完成後のコア用フィラメントにコアの最終撚り合わ
せピッチよりも小さいピッチの螺旋波状の撚りぐせを残
存させた金属コード(実施例10〜14)を作った。こ
の実施例10〜14のコードのフィラメント径、撚りピ
ッチ、撚り方向等は表2に示す通りであり、いずれのコ
ードも、コード完成後のコアの撚り角θc と単一シース
撚り角θS については、−5°≦θc °≦θS /4°
(コアの撚り方向を+、その逆を−として表示)の関係
を満足している。また、単一シースのフィラメント間隙
間は0.05〜0.10mmの範囲にあり、かつ単一シー
スの撚りピッチは25mm以下になっている。
【0060】なお、本発明の製造方法で、単一シースの
フィラメント間隙間が0.05mm以下のコード、θc
θS が前式の関係を満たしていないコード、及び単一シ
ースの撚り合わせピッチが20mm以上のコードも作っ
た。これ等は本発明の好ましい条件を欠くものであるの
で、ここでは比較例9〜11として取扱った。
【0061】以上の各金属コード及び3+6の撚り構造
の従来コード(従来例3、4)について単一シース及び
コアへのゴム浸透度を測定した結果を表2に併せて示
す。
【0062】この結果から判るように、実施例10〜1
4は、コア内部でもゴム浸透度が50%以上確保されて
おり、耐食性の改善効果が著しい。
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属コー
ドは、円形断面を有しているので、長手方向で剛性が安
定しており、ゴムとの複合化時のユニフォミティの悪化
が生じない。
【0065】また、二層撚り構造であるが、コードの主
要部である単一シースのフィラメント間に、撚りを甘く
したり、単一シース用フィラメントに細かいくせ付けを
したりせずに適度の隙間を生じさせ、さらに、コアのフ
ィラメントに撚り合わせによる螺旋波状のくせを残存さ
せ、かつコード完成後のコアの平均撚りピッチpmを極
大にしているので、各フィラメントの自由度が高くてフ
ィラメント間に隙間ができており、このようにしてコー
ド強力等に悪影響を及ぼさずにコア内部までのゴム浸透
性を大きく高めているので、耐食性に優れ、ゴム物品の
補強材に要求される諸特性を充分に満たす。
【0066】また、本発明の方法によれば、そのような
特徴をもつ金属コードを、IN/OUTタイプの二度撚
り撚線機によるコアの第1次撚り合わせ、仮撚装置での
下流側から上流側への撚りの逆流伝播を防止しながらの
過撚、解撚によるコア用金属フィラメントの充分なくせ
付け成形及び残留トーション調整、OUT/INタイプ
の二度撚り撚線機によるコア上へのコアの撚りを戻しな
がらの単一シースの逆向き撚り合わせの一連の工程を得
て製造するので、コア用金属フィラメントに対する螺旋
波状のくせの均一かつ効率的な付与、コアの撚りピッチ
のスムーズでばらつきのない極大化が可能であり、高品
質コードを生産性良く作ることができる。また、生産性
が良くなる上に製造設備の増加も抑えられるので、製品
コスト面でも有利になる。
【0067】さらに、本発明の金属コードは耐食性、耐
疲労性に優れているので、これを補強材として作られる
タイヤ、コンベヤベルト、高圧ホース等のゴム複合物
は、優れた耐久性を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a):本発明の金属コードの一例を示す横断面図 (b):他の実施例の横断面図 (c):他の実施例の横断面図
【図2】本発明の金属コード製造装置の一例を示す模式
【図3】既存の3+6コードの横断面図
【図4】コアと単一シースの撚り角の定義を示す模式図
【符号の説明】
A 金属コード 1 コア 1a コア用金属フィラメント 2 単一シース 2a 単一シース用金属フィラメント 3、4 供給リール 5 撚り口目板 6 撚り口ダイス 7 ターンローラ 8 IN/OUTタイプ二度撚り撚線機 9 仮撚装置 10 OUT/INタイプ二度撚り撚線機 11 撚り口目板 12 撚り口ダイス 13 ターンローラ 14 フライヤ 15 仮撚ローラ 16 引取りキャプスタン 17 伸直ローラ 18 トラバースローラ 19 巻取リール θc コード完成後のコアの撚り角 θS 単一シースの撚り角 P 単一シースの撚りピッチ pm コアの平均撚りピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60C 15/04 7504−3B B60C 15/04 D

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に金属めっきを施した3〜4本の金
    属フィラメントを撚り合わせて得られるコアと、表面に
    金属めっきを施した多数の金属フィラメントを前記コア
    上に撚り合わせて出来る単一シースとから成る二層撚り
    金属コードであって、単一シースを構成する金属フィラ
    メントのうち少なくとも過半数の金属フィラメント間に
    撚りの締った状態で隙間が存在し、前記コアと単一シー
    スの金属フィラメントに付いた撚り合わせによる螺旋波
    状のくせは巻き方向が逆であり、さらに、コアの平均撚
    りピッチpmはコードの完成状態において単一シースの
    撚りピッチをPとして、pm>Pの関係を満たすことを
    特徴とする金属コード。
  2. 【請求項2】 コアの撚り角をθc 、単一シースの撚り
    角をθS として、次式を満足する姿になっている請求項
    1記載の金属コード。 −0.5°≦θc °≦θS /4°(但し、コアの撚り方
    向を+、その逆を−として表示)
  3. 【請求項3】 前記コア用金属フィラメントの直径が少
    なくとも0.19mmある請求項1又は2記載の金属コー
    ド。
  4. 【請求項4】 前記コアの平均撚りピッチpmが、コー
    ドの完成状態において50mm以上であることを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載の金属コード。
  5. 【請求項5】 前記単一シースを構成する金属フィラメ
    ント間の隙間の平均値が0.05〜0.10mmの範囲に
    ある請求項1乃至4のいずれかに記載の金属コード。
  6. 【請求項6】 前記単一シースの撚りピッチをPとして
    25mm≧P≧12mmの条件を満足させた請求項1乃至5
    のいずれかに記載の金属コード。
  7. 【請求項7】 前記、コア用金属フィラメントの直径を
    dc、単一シース用金属フィラメントの直径をdsとし
    て、dc≦dsの関係を満足させた請求項1乃至6のい
    ずれかに記載の金属コード。
  8. 【請求項8】 IN/OUTタイプの二度撚り撚線機の
    後方に、仮撚装置とOUT/INタイプの二度撚り撚線
    機を順に配置し、前記IN/OUTタイプの二度撚り撚
    線機において、揺動自在のクレードル内にセットしたリ
    ールから3〜4本のコア用金属フィラメントを供給して
    コアの第1次の撚り合わせを行い、次に、そのコアを前
    記仮撚装置に通して撚りぐせの定着のための成形と残留
    トーション調整を行い、その後、このコアと多数の単一
    シース用金属フィラメントを前記OUT/INタイプの
    二度撚り撚線機の目板に通し、撚り口ダイスで集合して
    OUT/INタイプの二度撚り撚線機で連続的に撚り合
    わせる工程を経て請求項1乃至7のいずれかに記載の金
    属コードを得ることを特徴とする金属コードの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 コアを撚り合わせる第1撚線機と、その
    後方でコアを解撚しながらコア外周に単一シースを撚り
    合わせる第2撚線機の回転数調整を行ってコード完成後
    のコアの撚り角θc と単一シースの撚り角θS について
    次式を満足させるようにした請求項8記載の金属コード
    の製造方法。 −0.5°≦θc °≦θS /4°(但し、コアの撚り方
    向を+、その逆を−として表示)
  10. 【請求項10】 前記コアの第1次撚り合わせの撚りピ
    ッチpcについて、単一シースの撚りピッチをPとし
    て、0.75P≦pc≦1.30Pの条件を満足させた
    撚りを行う請求項8又は9記載の金属コードの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記仮撚装置の回転方向を、その前後
    のIN/OUTタイプ、OUT/INタイプの二度撚り
    撚線機の回転方向と逆向きにして仮撚りを行う請求項
    8、9又は10記載の金属コードの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至7のいずれかの金属コー
    ドを、天然ゴム、又は合成ゴムを主体とするゴム中に補
    強材として埋設して作られるタイヤ、コンベヤベルト、
    高圧ゴムホース等のゴム複合物。
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