JPH11323748A - スチールコード - Google Patents
スチールコードInfo
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- JPH11323748A JPH11323748A JP10129009A JP12900998A JPH11323748A JP H11323748 A JPH11323748 A JP H11323748A JP 10129009 A JP10129009 A JP 10129009A JP 12900998 A JP12900998 A JP 12900998A JP H11323748 A JPH11323748 A JP H11323748A
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- steel cord
- gap
- section
- pitch
- cord
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- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0606—Reinforcing cords for rubber or plastic articles
- D07B1/0646—Reinforcing cords for rubber or plastic articles comprising longitudinally preformed wires
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2015—Strands
- D07B2201/2016—Strands characterised by their cross-sectional shape
- D07B2201/2018—Strands characterised by their cross-sectional shape oval
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B2201/00—Ropes or cables
- D07B2201/20—Rope or cable components
- D07B2201/2015—Strands
- D07B2201/2022—Strands coreless
Landscapes
- Ropes Or Cables (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ゴムとの接着性に優れたスチールコードを提供
すること。 【解決手段】本発明のスチールコード3は、n本(nは
6〜8の整数)の素線2を撚り合わせてなる1×n撚り
構造のスチールコード3であって、その長軸に垂直な断
面が楕円状であり、前記楕円状の断面の長径D1 と短径
D2 との比D1 /D2 、前記素線2の線径d(mm)、
及び撚りピッチP(mm)がそれぞれ下記範囲内にあ
り、前記楕円状の断面の外周に沿って隣り合う素線2
が、幅0.08mm以上の間隙を前記ピッチPの5周期
当りに少なくとも1個所形成したことを特徴とする。 1.43≦D1 /D2 ≦2.50 0.15≦d≦0.29 30d≦P≦80d
すること。 【解決手段】本発明のスチールコード3は、n本(nは
6〜8の整数)の素線2を撚り合わせてなる1×n撚り
構造のスチールコード3であって、その長軸に垂直な断
面が楕円状であり、前記楕円状の断面の長径D1 と短径
D2 との比D1 /D2 、前記素線2の線径d(mm)、
及び撚りピッチP(mm)がそれぞれ下記範囲内にあ
り、前記楕円状の断面の外周に沿って隣り合う素線2
が、幅0.08mm以上の間隙を前記ピッチPの5周期
当りに少なくとも1個所形成したことを特徴とする。 1.43≦D1 /D2 ≦2.50 0.15≦d≦0.29 30d≦P≦80d
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチールコードに
係り、特に単層撚り構造のスチールコードに関する。
係り、特に単層撚り構造のスチールコードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スチールラジアルタイヤのベルト
部の補強層には、一般に4本または5本の素線を撚り合
わせた1×4或いは1×5構造のスチールコードが用い
られていた。
部の補強層には、一般に4本または5本の素線を撚り合
わせた1×4或いは1×5構造のスチールコードが用い
られていた。
【0003】このような従来のスチールコード、例えば
1×5構造のスチールコードにおいては、5本の素線が
撚り合わされかつその中央部にコードの長手方向に沿っ
て連続した空洞が形成されている。また、このスチール
コードにおいては隣り合う素線同士は密着している。そ
のため、従来のスチールコードを用いてタイヤを製造す
る場合、スチールコードの中央部に形成された空洞をゴ
ムで充填することができなかった。
1×5構造のスチールコードにおいては、5本の素線が
撚り合わされかつその中央部にコードの長手方向に沿っ
て連続した空洞が形成されている。また、このスチール
コードにおいては隣り合う素線同士は密着している。そ
のため、従来のスチールコードを用いてタイヤを製造す
る場合、スチールコードの中央部に形成された空洞をゴ
ムで充填することができなかった。
【0004】このようにコードの中央部に空洞が残留し
ていると、例えば自動車走行中にタイヤが外傷を受けた
場合に、その傷口から侵入する水分がスチールコードの
空洞内にまで達してしまう。スチールコードの空洞内に
侵入した水分は、コードの長手方向に沿って移動可能で
ある。そのため、上記スチールコードを使用したタイヤ
においては、スチールコードの腐食によるコードとゴム
との接着性の低下が生じ易い。この接着性の低下は、所
謂セパレーション現象を引き起こすため、上記タイヤの
寿命を著しく短くしていた。
ていると、例えば自動車走行中にタイヤが外傷を受けた
場合に、その傷口から侵入する水分がスチールコードの
空洞内にまで達してしまう。スチールコードの空洞内に
侵入した水分は、コードの長手方向に沿って移動可能で
ある。そのため、上記スチールコードを使用したタイヤ
においては、スチールコードの腐食によるコードとゴム
との接着性の低下が生じ易い。この接着性の低下は、所
謂セパレーション現象を引き起こすため、上記タイヤの
寿命を著しく短くしていた。
【0005】近年、スチールコードの内部にまでゴムを
侵入させてコードとゴムとの接着性を改善した、所謂オ
ープンコードと呼ばれるスチールコードが開発されてい
る。オープンコードは、ほぼ円形の断面形状を有してお
り、その素線間には隙間が形成されている。
侵入させてコードとゴムとの接着性を改善した、所謂オ
ープンコードと呼ばれるスチールコードが開発されてい
る。オープンコードは、ほぼ円形の断面形状を有してお
り、その素線間には隙間が形成されている。
【0006】しかしながら、従来のオープンコードにお
いては素線の移動自由度が大きいため、タイヤ成形時に
加えられる張力により上記隙間が容易に減少してしま
う。そのため、上記隙間にゴムを十分に侵入させること
ができず、その結果、期待されるほどの接着性を得るこ
とができないという問題があった。
いては素線の移動自由度が大きいため、タイヤ成形時に
加えられる張力により上記隙間が容易に減少してしま
う。そのため、上記隙間にゴムを十分に侵入させること
ができず、その結果、期待されるほどの接着性を得るこ
とができないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、ゴムとの接着性に優れた
スチールコードを提供することを目的とする。
に鑑みてなされたものであり、ゴムとの接着性に優れた
スチールコードを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、n本(nは6〜8の整数)の素線を撚り
合わせてなる1×n撚り構造のスチールコードであっ
て、その長軸に垂直な断面が楕円状であり、前記楕円状
の断面の長径D1 と短径D2 との比D1 /D2 、前記素
線の線径d(mm)、及び撚りピッチP(mm)がそれ
ぞれ下記範囲内にあり、前記楕円状の断面の外周に沿っ
て隣り合う素線が、幅0.08mm以上の間隙を前記ピ
ッチPの5周期当りに少なくとも1個所形成したことを
特徴とするスチールコードを提供する。
に、本発明は、n本(nは6〜8の整数)の素線を撚り
合わせてなる1×n撚り構造のスチールコードであっ
て、その長軸に垂直な断面が楕円状であり、前記楕円状
の断面の長径D1 と短径D2 との比D1 /D2 、前記素
線の線径d(mm)、及び撚りピッチP(mm)がそれ
ぞれ下記範囲内にあり、前記楕円状の断面の外周に沿っ
て隣り合う素線が、幅0.08mm以上の間隙を前記ピ
ッチPの5周期当りに少なくとも1個所形成したことを
特徴とするスチールコードを提供する。
【0009】 1.43≦D1 /D2 ≦2.50 0.15≦d≦0.29 30d≦P≦80dまた、本発明は、n本(nは6〜8
の整数)の素線を撚り合わせてなる1×n撚り構造のス
チールコードであって、その長軸に垂直な断面が楕円状
であり、前記楕円状の断面の長径D1 と短径D2 との比
D1 /D2 、前記素線の線径d(mm)、及び撚りピッ
チP(mm)がそれぞれ下記範囲内にあり、前記楕円状
の断面の外周に沿って隣り合う素線が、幅1.0d以上
の間隙を前記ピッチPの5周期当りに少なくとも1個所
形成したことを特徴とするスチールコードを提供する。
の整数)の素線を撚り合わせてなる1×n撚り構造のス
チールコードであって、その長軸に垂直な断面が楕円状
であり、前記楕円状の断面の長径D1 と短径D2 との比
D1 /D2 、前記素線の線径d(mm)、及び撚りピッ
チP(mm)がそれぞれ下記範囲内にあり、前記楕円状
の断面の外周に沿って隣り合う素線が、幅1.0d以上
の間隙を前記ピッチPの5周期当りに少なくとも1個所
形成したことを特徴とするスチールコードを提供する。
【0010】1.43≦D1 /D2 ≦2.50 0.15≦d≦0.29 30d≦P≦80d
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
しながらより詳細に説明する。図1〜3に、本発明の実
施形態に係るスチールコードの断面図をそれぞれ示す。
図1において、スチールコード3は6本の素線2が撚り
合わされた1×6撚り構造を有している。また、図2に
おいて、スチールコード3は7本の素線2が撚り合わさ
れた1×7撚り構造を有している。図3においては、ス
チールコード3は8本の素線2が撚り合わされた1×8
撚り構造を有している。
しながらより詳細に説明する。図1〜3に、本発明の実
施形態に係るスチールコードの断面図をそれぞれ示す。
図1において、スチールコード3は6本の素線2が撚り
合わされた1×6撚り構造を有している。また、図2に
おいて、スチールコード3は7本の素線2が撚り合わさ
れた1×7撚り構造を有している。図3においては、ス
チールコード3は8本の素線2が撚り合わされた1×8
撚り構造を有している。
【0012】上述したように、従来のオープンコード
は、ゴムの加硫時に生ずる引張り力、或いはコード表面
に負荷されるしごき力によって容易に変形する。すなわ
ち、ゴムの加硫時において、素線間の隙間が減少するた
め、スチールコード内部へのゴムの侵入を十分に達成す
ることが困難であった。
は、ゴムの加硫時に生ずる引張り力、或いはコード表面
に負荷されるしごき力によって容易に変形する。すなわ
ち、ゴムの加硫時において、素線間の隙間が減少するた
め、スチールコード内部へのゴムの侵入を十分に達成す
ることが困難であった。
【0013】それに対し、上記スチールコード3は、1
×n撚り構造(n=6〜8本)を有し、楕円状の断面形
状を有しており、その断面の長径D1 と短径D2 との比
(偏平率)D1 /D2 が1.43〜2.50の範囲内と
なるように偏平化されている。また、上記スチールコー
ド3において、素線2の線径dは0.15mm〜0.2
9mmの範囲内にあり、撚りピッチPは素線2の線径d
の30倍〜80倍の範囲内にある。更に、上記スチール
コード3は、ピッチPの5周期当りに、幅0.08mm
以上或いは幅1.0d以上の間隙を少なくとも1個所形
成している。
×n撚り構造(n=6〜8本)を有し、楕円状の断面形
状を有しており、その断面の長径D1 と短径D2 との比
(偏平率)D1 /D2 が1.43〜2.50の範囲内と
なるように偏平化されている。また、上記スチールコー
ド3において、素線2の線径dは0.15mm〜0.2
9mmの範囲内にあり、撚りピッチPは素線2の線径d
の30倍〜80倍の範囲内にある。更に、上記スチール
コード3は、ピッチPの5周期当りに、幅0.08mm
以上或いは幅1.0d以上の間隙を少なくとも1個所形
成している。
【0014】本発明者らは、スチールコード3が上述し
た条件を満たす場合、コードに対して引張り力やしごき
力が加えられた場合においても変形しにくく、ゴムの侵
入に充分な素線間の隙間を確保することを見出した。す
なわち、上記スチールコード3は、素線2間に十分な幅
の間隙を有し、かつ引張り力やしごき力が負荷されたと
しても素線2間の間隙の減少を生じにくい。
た条件を満たす場合、コードに対して引張り力やしごき
力が加えられた場合においても変形しにくく、ゴムの侵
入に充分な素線間の隙間を確保することを見出した。す
なわち、上記スチールコード3は、素線2間に十分な幅
の間隙を有し、かつ引張り力やしごき力が負荷されたと
しても素線2間の間隙の減少を生じにくい。
【0015】したがって、上記スチールコード3による
と、スチールコード内部へゴムを十分に侵入させること
が可能となる。すなわち、上記スチールコード3による
と、ゴムに対する優れた接着性を得ることができるので
ある。
と、スチールコード内部へゴムを十分に侵入させること
が可能となる。すなわち、上記スチールコード3による
と、ゴムに対する優れた接着性を得ることができるので
ある。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)本実施例においては、図4に示すスチール
コード製造装置を用いて、図1に示す1×6撚り構造の
スチールコード3を作製した。なお、図4は本発明の実
施例において用いられるスチールコード製造装置を概略
的に示す図である。
コード製造装置を用いて、図1に示す1×6撚り構造の
スチールコード3を作製した。なお、図4は本発明の実
施例において用いられるスチールコード製造装置を概略
的に示す図である。
【0017】図4に示すスチールコード製造装置による
と、素線2はコイルボビン4からプリフォーマ5、鏡板
6、及びボイス7を経由して撚線機10へと供給され
る。撚線機10は、ボイス7からの素線2の供給方向を
回転軸として回転可能である。したがって、撚線機10
を回転させることにより、ボイス7から供給される素線
2は撚り合わされてスチールコード11を形成する。な
お、スチールコード11の断面形状は円状である。スチ
ールコード11は、オーバーツイスタ12により撚りを
調節された後、ロール13,15間に配置された偏平な
らしロール14を経て偏平化される。以上のようにして
断面形状が楕円状のスチールコード3を形成し、このス
チールコード3をコイルボビン16に巻き取る。
と、素線2はコイルボビン4からプリフォーマ5、鏡板
6、及びボイス7を経由して撚線機10へと供給され
る。撚線機10は、ボイス7からの素線2の供給方向を
回転軸として回転可能である。したがって、撚線機10
を回転させることにより、ボイス7から供給される素線
2は撚り合わされてスチールコード11を形成する。な
お、スチールコード11の断面形状は円状である。スチ
ールコード11は、オーバーツイスタ12により撚りを
調節された後、ロール13,15間に配置された偏平な
らしロール14を経て偏平化される。以上のようにして
断面形状が楕円状のスチールコード3を形成し、このス
チールコード3をコイルボビン16に巻き取る。
【0018】上記スチールコード製造装置により、線径
dが0.25mmである素線2を用い、偏平率D1 /D
2 及び撚りピッチPを下記表1に示すように変えてスチ
ールコード3を作製した。以上のようにして作製したス
チールコード3をそれぞれサンプル(1),(2)とす
る。
dが0.25mmである素線2を用い、偏平率D1 /D
2 及び撚りピッチPを下記表1に示すように変えてスチ
ールコード3を作製した。以上のようにして作製したス
チールコード3をそれぞれサンプル(1),(2)とす
る。
【0019】(実施例2)本実施例においては、図4に
示すスチールコード製造装置と類似の装置を用いて、図
2に示す1×7撚り構造のスチールコード3を作製し
た。本実施例においては、実施例1で用いたのと同様の
素線2を使用した。また、7本の素線2を用いたこと以
外は実施例1で説明したのと同様の方法により、偏平率
D1 /D2 及び撚りピッチPを下記表1に示す値として
1×7撚り構造のスチールコード3を作製した。以上の
ようにして作製したスチールコード3をサンプル(3)
とする。
示すスチールコード製造装置と類似の装置を用いて、図
2に示す1×7撚り構造のスチールコード3を作製し
た。本実施例においては、実施例1で用いたのと同様の
素線2を使用した。また、7本の素線2を用いたこと以
外は実施例1で説明したのと同様の方法により、偏平率
D1 /D2 及び撚りピッチPを下記表1に示す値として
1×7撚り構造のスチールコード3を作製した。以上の
ようにして作製したスチールコード3をサンプル(3)
とする。
【0020】(実施例3)本実施例においては、図4に
示すスチールコード製造装置を用いて、図1に示す1×
6撚り構造のスチールコード3を作製した。本実施例に
おいては、線径dが0.185mmであること以外は実
施例1で用いたのと同様の素線2を使用した。この素線
2を用い、実施例1で説明したのと同様の方法により、
偏平率D1/D2 及び撚りピッチPを下記表1に示す値
として1×6撚り構造のスチールコード3を作製した。
以上のようにして作製したスチールコード3をサンプル
(4)とする。
示すスチールコード製造装置を用いて、図1に示す1×
6撚り構造のスチールコード3を作製した。本実施例に
おいては、線径dが0.185mmであること以外は実
施例1で用いたのと同様の素線2を使用した。この素線
2を用い、実施例1で説明したのと同様の方法により、
偏平率D1/D2 及び撚りピッチPを下記表1に示す値
として1×6撚り構造のスチールコード3を作製した。
以上のようにして作製したスチールコード3をサンプル
(4)とする。
【0021】(実施例4)本実施例においては、図4に
示すスチールコード製造装置と類似の装置を用いて図1
に示す1×6撚り構造のスチールコード3を作製した。
本実施例においては、線径dが0.175mmであるこ
と以外は実施例1で用いたのと同様の素線2を使用し
た。この素線2を用い、実施例1で説明したのと同様の
方法により、偏平率D1 /D2 及び撚りピッチPを下記
表1に示す値として1×6撚り構造のスチールコード3
を作製した。以上のようにして作製したスチールコード
3をサンプル(5)とする。
示すスチールコード製造装置と類似の装置を用いて図1
に示す1×6撚り構造のスチールコード3を作製した。
本実施例においては、線径dが0.175mmであるこ
と以外は実施例1で用いたのと同様の素線2を使用し
た。この素線2を用い、実施例1で説明したのと同様の
方法により、偏平率D1 /D2 及び撚りピッチPを下記
表1に示す値として1×6撚り構造のスチールコード3
を作製した。以上のようにして作製したスチールコード
3をサンプル(5)とする。
【0022】(比較例)本比較例においては、図4に示
すスチールコード製造装置と類似の装置を用いて、1×
4撚り構造のスチールコード及び1×5撚り構造のスチ
ールコードを作製した。本比較例においては、実施例1
で用いたのと同様の素線2を使用した。この素線2を用
い、実施例1で説明したのと同様の方法により、撚りピ
ッチPを下記表1に示す値として1×4撚り構造及び1
×5撚り構造のスチールコードをそれぞれ作製した。な
お、本比較例においては、スチールコードの偏平化は行
わなかった。以上のようにして作製したスチールコード
をそれぞれ比較用サンプル(1),(2)とする。
すスチールコード製造装置と類似の装置を用いて、1×
4撚り構造のスチールコード及び1×5撚り構造のスチ
ールコードを作製した。本比較例においては、実施例1
で用いたのと同様の素線2を使用した。この素線2を用
い、実施例1で説明したのと同様の方法により、撚りピ
ッチPを下記表1に示す値として1×4撚り構造及び1
×5撚り構造のスチールコードをそれぞれ作製した。な
お、本比較例においては、スチールコードの偏平化は行
わなかった。以上のようにして作製したスチールコード
をそれぞれ比較用サンプル(1),(2)とする。
【0023】上述した方法により作製したサンプル
(1)〜(5)及び比較用サンプル(1),(2)の単
位重量、切断荷重、及びゴム浸透性を測定した。下記表
1にその結果を示す。なお、ここでゴム浸透性とは、ス
チールコードに形成された空隙のゴム材による充填率で
ある。
(1)〜(5)及び比較用サンプル(1),(2)の単
位重量、切断荷重、及びゴム浸透性を測定した。下記表
1にその結果を示す。なお、ここでゴム浸透性とは、ス
チールコードに形成された空隙のゴム材による充填率で
ある。
【0024】
【表1】
【0025】上記表1に示すように、比較例に係る比較
用サンプル(1),(2)においてはゴム浸透性が0%
であるのに対し、本発明の実施例に係るサンプル(1)
〜(5)においてはいずれも高いゴム浸透性が得られて
いる。比較用サンプル(1),(2)におけるゴム浸透
性が0%である理由は、素線間に十分な間隙が形成され
ていないためである。一方、本発明の実施例に係るサン
プル(1)〜(5)において高いゴム浸透性が得られて
いる理由は、素線2間に幅0.08mm以上或いは幅
1.0d以上の間隙がピッチPの5周期当りに少なくと
も1個所形成されており、かつコードに対して引張り力
やしごき力が加えられた場合においても、ゴム浸透に必
要な隙間量以下にならなかったためである。
用サンプル(1),(2)においてはゴム浸透性が0%
であるのに対し、本発明の実施例に係るサンプル(1)
〜(5)においてはいずれも高いゴム浸透性が得られて
いる。比較用サンプル(1),(2)におけるゴム浸透
性が0%である理由は、素線間に十分な間隙が形成され
ていないためである。一方、本発明の実施例に係るサン
プル(1)〜(5)において高いゴム浸透性が得られて
いる理由は、素線2間に幅0.08mm以上或いは幅
1.0d以上の間隙がピッチPの5周期当りに少なくと
も1個所形成されており、かつコードに対して引張り力
やしごき力が加えられた場合においても、ゴム浸透に必
要な隙間量以下にならなかったためである。
【0026】
【発明の効果】以上示したように、本発明のスチールコ
ードは、1×n撚り構造(n=6〜8本)を有し、楕円
状の断面形状を有しており、その断面の長径D1 と短径
D2 との比D1 /D2 、素線の線径d、及び撚りピッチ
Pが所定の範囲内にあり、かつ幅0.08mm以上或い
は幅1.0d以上の間隙をピッチPの5周期当り少なく
とも1個所有している。そのため、本発明のスチールコ
ードは、素線間に十分な幅の間隙を有し、かつその間隙
の減少を生じにくい。したがって、本発明によると、ゴ
ムとの接着性に優れたスチールコードが提供される。
ードは、1×n撚り構造(n=6〜8本)を有し、楕円
状の断面形状を有しており、その断面の長径D1 と短径
D2 との比D1 /D2 、素線の線径d、及び撚りピッチ
Pが所定の範囲内にあり、かつ幅0.08mm以上或い
は幅1.0d以上の間隙をピッチPの5周期当り少なく
とも1個所有している。そのため、本発明のスチールコ
ードは、素線間に十分な幅の間隙を有し、かつその間隙
の減少を生じにくい。したがって、本発明によると、ゴ
ムとの接着性に優れたスチールコードが提供される。
【図1】本発明の実施形態に係るスチールコードの示す
断面図。
断面図。
【図2】本発明の実施形態に係るスチールコードの示す
断面図。
断面図。
【図3】本発明の実施形態に係るスチールコードの示す
断面図。
断面図。
【図4】本発明の実施例において用いられるスチールコ
ード製造装置を概略的に示す図。
ード製造装置を概略的に示す図。
2…素線 3,11…スチールコード 4,16…コイルボビン 5…プリフォーマ 6…鏡板 7…ボイス 10…撚線機 12…オーバーツイスタ 13〜15…ロール
Claims (2)
- 【請求項1】 n本(nは6〜8の整数)の素線を撚り
合わせてなる1×n撚り構造のスチールコードであっ
て、 その長軸に垂直な断面が楕円状であり、 前記楕円状の断面の長径D1 と短径D2 との比D1 /D
2 、前記素線の線径d(mm)、及び撚りピッチP(m
m)がそれぞれ下記範囲内にあり、 前記楕円状の断面の外周に沿って隣り合う素線が、幅
0.08mm以上の間隙を前記ピッチPの5周期当りに
少なくとも1個所形成したことを特徴とするスチールコ
ード。 1.43≦D1 /D2 ≦2.50 0.15≦d≦0.29 30d≦P≦80d - 【請求項2】 n本(nは6〜8の整数)の素線を撚り
合わせてなる1×n撚り構造のスチールコードであっ
て、 その長軸に垂直な断面が楕円状であり、 前記楕円状の断面の長径D1 と短径D2 との比D1 /D
2 、前記素線の線径d(mm)、及び撚りピッチP(m
m)がそれぞれ下記範囲内にあり、 前記楕円状の断面の外周に沿って隣り合う素線が、幅
1.0d以上の間隙を前記ピッチPの5周期当りに少な
くとも1個所形成したことを特徴とするスチールコー
ド。 1.43≦D1 /D2 ≦2.50 0.15≦d≦0.29 30d≦P≦80d
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10129009A JPH11323748A (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | スチールコード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10129009A JPH11323748A (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | スチールコード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11323748A true JPH11323748A (ja) | 1999-11-26 |
Family
ID=14998917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10129009A Pending JPH11323748A (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | スチールコード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11323748A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1998
- 1998-05-12 JP JP10129009A patent/JPH11323748A/ja active Pending
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