JP3519716B2 - ゴム補強材用スチルコード及びその製造方法 - Google Patents

ゴム補強材用スチルコード及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のタイヤ及び工
業用ベルトを初めとする各種ゴム製品の補強材として使
用されるスチルコードの構造改善に係り、より詳しくは
2本の芯線の周囲に4〜6本が1工程により撚線結合さ
れる偏平開放型束撚構造で、撚線工程でプレオーバーツ
イスター(pre over twister、前OT)の回転比制御に
よる型付けにより、芯線と側線間及び隣接側線相互間に
隙間が形成されるように構成して、ゴム浸透性の向上、
芯線の移動現象防止及び時効接着性の改善を図るゴム補
強材用スチルコード及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両のタイヤ及び工業用ベルト
を初めとする各種ゴム製品の補強用として用いられる様
々な補強材のなかで、スチルコードは強度、モジュラ
ス、耐熱性、熱伝達率、耐疲労性及びゴム接着性など
が、補強材に要求される特性面で無機繊維又は有機繊維
等のほかの補強材に比べて優れるため、特にタイヤ補強
材として広く使用されており、日に日にその使用量が急
速に増大している趨勢にある。
【0003】一方、自動車用ラジアルタイヤあるいは運
搬用コンベヤの補強材として用いられるスチルコード
は、通常は円形断面を有する多数本の鋼線で構成される
フィラメント素線が撚られた構造であるか、多数本のフ
ィラメント素線が撚られたストランド多数本がさらに撚
られた構造の撚線体である。このようなスチルコードが
効果的なゴム補強材として使用されるためには、何より
もゴムと物理的及び化学的に強力に接着される特性、つ
まりゴム接着性が要求される。特に、自動車用タイヤの
場合は、車両の高速走行によりタイヤが湿気と高温の雰
囲気に露出されるため、タイヤゴムとスチルコード間の
時効接着性がさらに重要に作用する。
【0004】内部空間が空気で充填されたラジアルタイ
ヤは放射状のカーカス(carcass)コードを有するラジ
アルカーカス部位と、このラジアルカーカスの半径方向
外側に配列されるトレッド部位を補強するベルト層とか
らなる。このベルト及びカーカス層には0.12〜0.
40mm直径の略円形断面を有する極細鋼線を2〜40
本撚線結合して構成したスチルコードが埋設されて、こ
のベルト層とカーカス層の補強となるようにしている。
【0005】このようなタイヤ補強用スチルコードは、
互いに撚線結合されたフィラメント素線で取り囲まれた
内部に空隙が形成される構造的特性を有する。このよう
な空隙はタイヤの走行の際に、タイヤゴムの損傷により
形成された隙間を通じて水分が浸透するに際して、フィ
ラメント素線としての鋼線に対する腐食を増幅させる通
路として作用してゴムとスチルコード間の接着層を損傷
させることになり、ベルト層とスチルコードを分離させ
る致命的な問題を引き起こすことになる。
【0006】そして、タイヤの回転時に伴う反復的な屈
伸運動の結果で引張と圧縮が繰り返される苛酷な外圧が
スチルコードに伝達されると、素線同士の接触により接
触部の表面が摩滅されるフレッティング(fretting)現
象が発生して、耐疲労性が急激に低下し、それによりタ
イヤの耐久力が低下する構造的問題点がスチルコードに
存在してきたのは周知のようである。
【0007】最近は、車両の走行速度の増大の傾向にし
たがい、より高い水準の耐久性を有するタイヤに対する
要求があり、このような要求を充足させ得る新たな構造
のスチルコードの出現に対する期待が高くなっている。
【0008】このように、タイヤを初めとするゴム製品
の内部に埋設されて補強材の役割をする代表的ないくつ
かの従来のスチルコードを図1ないし図3に基づいて説
明する。
【0009】まず、図1は従来の3+6密閉形スチルコ
ードの断面図である。同図に示すように、3本の内側素
線1aを撚合させた下撚1の周囲に6本の外側素線2b
を撚合させたいわゆる二層撚3+6構造を取っている。
【0010】前記従来の二層撚構造のスチルコードは、
コードを構成する素線の本数が多いため(合計9本)、
構造自体の複雑化を避けようがないし、また製造工程面
では下撚1の形成のための第1工程ストランド撚線工程
に続いて、そのうえに外側素線2bを撚線させる第2工
程にわたる撚線工程を必要とするため、製造工程が複雑
であり、それにより製造費用が増加する問題がある。
【0011】そして、前記3+6構造のスチルコード
は、ゴムの中に埋設して加硫接着させたゴム補強材で製
作すると、下撚1を構成する3本の内側素線1aで取り
囲まれた中心空間部“B”にゴムが充填されずに、空気
が残存することになる。
【0012】このように、内部に空気が残存するゴム補
強材をタイヤのベルトに使用する場合には、走行中にタ
イヤの発熱と残存空気の相乗作用でゴムの劣化が促進さ
れて、スチルコードとゴム間の接着界面層が分離する現
象が発生し、路面の石又は釘などによりタイヤトレッド
部位が損傷する場合には、その損傷部位を通じて水分が
毛細管現象により侵入してスチルコードの中心空間部
“B”に到達し、中心空間部に到達した水分は中心空間
に沿ってスチルコードの長手方向に拡散することにより
スチルコードの発錆が急速に進行するという問題があ
る。
【0013】さらに、タイヤの内部のスチルコード中心
空間部“B”に侵入した水分は、スチルコード自体の発
錆を誘発させるだけでなく、ゴムとコード間の接着界面
層を破壊させ、ひいては二つの部材間の剥離を起こして
タイヤの耐久性を低下させ、結局、物的及び人的損失の
原因となり得る。
【0014】また、前記3+6構造のスチル構造は、そ
れ自体の単位長さ当たり重量が大きくてコード径が大き
いため、自動車の燃料消費率のためにタイヤの軽量化が
要求されている最近の趨勢に適合していないのが実情で
ある。
【0015】この従来技術の問題を解決するため、コー
ド径が小さいながら下撚工程を省略した単一工程でコー
ドの製造ができるスチルコード構造が提案されている。
そのひとつとして、日本国特開平6−65877号公報
が挙げられる。
【0016】図2は前記日本国特開平6−65877号
公報に開示されている構造の1×6偏平開放形構造のス
チルコードの断面図である。同図に示すように、1×6
偏平開放形スチルコードはそれぞれの素線3aに過度な
型付けをして撚合させた後、外力を加えてコード全体を
偏平にすることにより、隣接する素線間に隙間“c”が
形成され、略楕円形の断面を有する。
【0017】前記偏平開放形スチルコードは1回の撚線
工程のみでスチルコードを製造するため、前述した3+
6構造に比べて経済的であるという利点とともに、過度
な型付けによる素線間に緩まった撚合をなしているた
め、隣接する素線の間にゴムが侵入できるようにする隙
間“c”が形成されているので中心空間部へのゴムの侵
入が容易になり、またコードの偏平面がコードの全長に
わたってほぼ同じ方向を維持するため、ゴムにコードを
埋設するに際して、ゴムの厚さを薄くすることができる
ので、タイヤの軽量化に有利であるという利点も有する
ものとして知られている。
【0018】一方、従来の一般的な開放形スチルコード
は各素線の型付け率が互いに均一な場合、特に圧延工程
時にコードに作用する引張力により素線間の隙間が喪失
してゴム浸透性が急に喪失する特性があるに対し、前記
偏平開放形スチルコードは構造的偏平化により長径方向
の垂直方向へのゴム浸透性面で相対的に有利であるとい
う面がある。
【0019】しかし、前記従来の偏平開放形スチルコー
ドはそれぞれの素線が過度に型付けされ緩く撚っている
ため、構造的形態が不安定であって、低荷重伸率が非常
に大きくてタイヤの製造時に取扱性が不利であるだけで
なく、各素線に所定の範囲で一定の型付けを加えるた
め、硬板型付け機などの特殊な治工具を使用して機械的
な屈曲加工変形を加える。この際に、素線と型付け機間
の接触部で強い摩擦が発生するため、ゴム接着性と耐食
性の向上のために素線の表面に鍍金された黄銅鍍金層が
削られる損傷を被って接着特性及び疲労特性の低下が起
こる問題が指摘されている。
【0020】特に、前記偏平開放形スチルコードは低荷
重伸率が非常に大きくて取扱性が極めて不利であり、各
コード間の微細な低荷重伸率の違いのため、トッピング
シート内に均一な長さで配列されにくいため、トッピン
グシートの品質分布が大きくなる問題点とともに、この
ようなスチルコードがベルト部に使用されるタイヤの場
合、走行中にスチルコードが容易に伸び、形態の崩壊可
能性が高くて操縦応答性が低下するおそれが高いという
問題点がある。
【0021】このように、前記偏平開放形スチルコード
が構造的に不安定である根本的な理由は、内部に芯線が
ないからであり、それにより偏平コードの中心部に芯線
を位置させる必要性が考慮される。
【0022】次いで、図3は従来の1+6構造のスチル
コードの断面図である。図1に示す3+6構造のスチル
コードにおいて、下撚を構成する3本の内側素線を1本
の芯線4aで代替し、その周囲に6本の外側素線4bを
撚合させた構造である。
【0023】図3に示すように、1+6構造のスチルコ
ードはその中心部に位置する芯線4aによりコード構造
の安定性が向上し、コードの引張の際に伸びる低荷重伸
率が減少することは可能であるが、外側素線4bが芯線
4aと連続的に線接触をなしているため、芯線と外側素
線間の空間にゴムが侵入しにくくなる。
【0024】前記1+6構造のスチルコードにおいて
は、芯線と外側素線で取り囲まれてゴムの侵入ができな
かった内部空間が空いている状態となり、それにより芯
線はゴムと接着されなかったままで自由状態となり、タ
イヤの走行中に前記芯線がベルトの端部に移動すること
になるいわゆる芯線移動(core migration)現象が発生
する問題点がある。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のスチ
ルコードの問題を解決するため、単位重量又は構造的安
定性の面では従来のコード構造に比べてその特性の低下
を起こさないとともに、生産性面で有利であり、高いゴ
ム浸透性を有してゴム接着性及び耐疲労性が向上し、芯
線移動の防止ができるタイヤ補強材としての新たな構造
のゴム補強材用スチルコード及びその製造方法を提供す
ることにその目的がある。
【0026】また本発明は、スチルコードの断面形態に
おいて、偏平な楕円形断面構造を取るようにしてタイヤ
の軽量化を可能にするとともに、特に素線の表面黄銅鍍
金層の損傷を抑制してゴムとの接着性が高水準に維持さ
れるようにすることで、空気注入式ラジアルタイヤなど
の補強材として適したスチルコード及びその製造方法を
提供することに別の目的がある。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のゴム補強材用スチルコードは、加硫成形し
たゴムの中に埋設されるスチルコードにおいて、2本の
芯線と、前記芯線に比べて相対的に太い線径の4〜6本
の側線を撚線結合させた2/(4〜6)の二層偏平束撚
構造を有し、前記側線は表面黄銅鍍金層の損傷がなく、
側線は隣接側線と隙間を維持したままで撚線され、側線
の長径型付け率が少なくとも1本はほかの側線と相違
し、前記芯線はコードの長手方向に不均一な自然型付け
が加わって芯線間に線接触で撚合され、前記コードの横
断面が偏平形であり、前記コードの偏平率は105〜1
50%であり、長径は1.0〜2.0mmであり、短径
は0.8〜1.5mmであり、偏平束撚コードのピッチ
は長径の5〜50倍であり、コードの撚方向はS撚又は
Z撚のいずれかであり、前記側線の長径型付け率が10
0〜140%であり、側線の少なくとも1本は10%以
上の相違した比率を有し、同じ素線においても長手方向
で型付け率が相違することを特徴とする。
【0028】次に本発明のゴム補強材用スチルコードの
製造方法は、前記のゴム補強材用スチルコードを製造す
るため、加硫成形したゴムの中に埋設されるスチルコー
ドの製造方法において、2本の芯線と、前記芯線に比べ
て相対的に太い線径の4〜6本の側線を、型付けなしに
撚線結合させる工程と、前記芯線の周囲に前記側線が撚
線結合された撚線体を捻じり用回転体の回転数の2.5
〜4.5倍の回転比で回転するプレオーバーツイスター
を通過させて、芯線に比べ側線の剰余供給長さが確保さ
れるようにする工程と、2セットの捻じり用回転体を通
過することにより2度の連続捻じりが加わるようにする
工程と、撚線機を出たコードがポストオーバーツイスタ
ーの後方又は前後方に設けられた、外周面に矩形の溝が
形成された偏平用校正ローラーを通過させて2/(4〜
6)偏平束撚コードになるようにする工程により、前記
芯線のコードの長手方向に不均一な自然型付けを加え、
芯線間を線接触で撚合せ、前記コードの横断面を偏平形
にすることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て説明する。
【0030】本発明のゴム補強材用スチルコードは、2
本の芯線と芯線に比べて相対的に太い線径の4〜6本の
側線を1工程で撚線結合させた2/(4〜6)の二層撚
偏平束撚構造である。型付け機を用いなくプレオーバー
ツイスターの回転比制御により表面黄銅鍍金層の損傷が
ない素線で構成される。側線の長径型付け率が少なくと
も1本はほかの側線と相違する。芯線はコードの長手方
向に不均一な自然型付けが加わって芯線間に線接触で撚
合され、コードの横断面は偏平形である。
【0031】前記のような構造の本発明の偏平形スチル
コードにおいて、偏平率は105〜150%の範囲が適
切である。ここで、長径は1.0〜2.0mm、短径は
0.8〜1.5mmであり、偏平束撚コードのピッチは
長径の5〜50倍が適切である。
【0032】実質的に楕円径の断面を有する本発明のス
チルコードにおいて、偏平率を105〜150%に限定
した理由は、偏平率が105%未満である場合にはコー
ドの断面形状が偏平化による効果が得られなく、150
%を超える場合には長径が相対的に増加してトッピング
シートの単位面積当たり投入本数(EPI)が減少して
ゴム製品の強度を低下させるためである。
【0033】そして、偏平コードの最大直径が長径に対
し1.0mm未満とあまり小さい場合には補強材として
十分な引張強度を満足させることができなく、反対に
2.0mmを超えてあまり太くなるとタイヤのベルト層
のゴム厚さが増加してタイヤの軽量化に逆行し、また走
行時の乗車感が不利になるため、長径は1.0〜2.0
mmの範囲に制限することが好ましい。
【0034】コードの短径は0.8mm未満となると前
記長径の範囲に関連してあまり平たい形状となり構造的
形態安定性が低下する問題点があり、反対に1.5mm
を超えるとトッピングシートの厚さの増加が不可避であ
ってタイヤの軽量化に悪影響を与えるので、短径の範囲
は0.8〜1.5mmが適切である。
【0035】そして、コードの撚ピッチを長径の5〜5
0倍に制限した理由は、5倍未満とあまり小さいと生産
性の面で不利であり、反対にピッチを50倍以上にあま
り大きくすると撚線形態が不安定になるためである。
【0036】つぎに、本発明のスチルコードを構成する
素線において、側線は長径型付け率が100〜140%
であり、側線の少なくとも1本は10%以上、より好ま
しくは15%以上の相違した比率を有し、同じ素線にお
いても長手方向に区間別に型付け率が相違したものが有
利である。ここで、側線の長径型付け率が100%未満
となると側線を通じたゴム浸透性が低下し、140%を
超える場合には過度な型付けにより撚線の構造的安定性
に欠ける。
【0037】そして、側線の少なくとも1本以上がほか
の側線に比べ10%以上の型付け率の差を有すると、特
に非常に低い低荷重区間で優先的に型付け率が最も低い
素線がまず荷重を受け、相対的に均一な型付け率を有す
る構造に比べて低荷重伸率が低くなる。相違した型付け
率を有する側線がほかの側線に比べ15%以上の型付け
率の差を持たせることがより好ましい。
【0038】本発明のスチルコードを構成する素線にお
いて、芯線の直径は0.1〜0.25mm、側線の直径
は0.28〜0.40mmが適切であるが、仮に芯線の
直径が0.1mm未満となると十分なコード切断力を得
ることができなく、芯線の塑性加工の工数が相対的に多
くなって費用面で不利であり、0.25mmより大きい
とコード径が大きくなりコードの柔軟性が低下する欠点
がある。
【0039】そして、側線径が0.28mmより小さい
と切断強度が低下して側線本数を増大する必要性が生
じ、0.4mmを超えると柔軟性の低下とともに耐疲労
特性が低下し、側線間の隙間が小さくなってゴム浸透性
面で不利になる。
【0040】一方、スチルコードを構成する芯線と側線
は引張強度が330kgf/mm2以上、より好ましくは33
0〜450kgf/mm2であり、破断伸率は2.0〜3.5
%の範囲が適切である。前記のような機械的性質を有す
る鋼線はJIS規格のピアノ線材SWRS 82A(C
=0.82%)であるが、より高い強度を得るために最
終湿式伸線工程で総加工量を増大するか過共析鋼ピアノ
線材(C≧0.9%)を原材料として用い、反復的な冷
間伸線加工とパテンチング熱処理を行い、湿式伸線工程
を経た後、最終工程の撚線工程で仕上げる。
【0041】前記のような構造を有する本発明のスチル
コードの製造方法は次のとおりである。
【0042】本発明による2/(4〜6)の偏平束撚構
造のスチルコードを製造することにおいて、まず従来の
方式とおりに型付け機をもって素線の型付けをした状態
で素線間の撚線結合がなされるようにし、次いで撚線体
に圧力を加えて偏平化する工程が考えられるが、このよ
うな方式においては、素線が型付け機を通過する過程で
表面鍍金層が損傷してゴムとの接着性が低下する問題点
があるので、本発明者は前記型付け機を使用しなくても
素線に適切に型付けすることができる方法に対して多く
の施行錯誤により、本発明によるスチルコード構造を素
線の損傷なしに得る方法を完成した。
【0043】本発明のゴム補強材用スチルコードの製造
方法は、従来の型付け機を用いて素線に型付けすること
により、素線の表面に形成された黄銅鍍金層が削られる
現象を防止するための方法として、2度捻じり撚線機の
最初撚線が行われる撚合点直後に設置されたプレオーバ
ーツイスターの回転比を制御することにより、素線、特
に外側線に適切な型付けをするとともに、隣接する側線
間にゴム浸透経路としての隙間が確保されるようにする
ことにその技術的特徴がある。
【0044】本発明の方法は、2本の芯線と芯線より太
い直径の4〜6本の側線を供給し一度に1工程で撚線結
合することにおいて、前記芯線と側線が撚合する撚合点
直後に設置されたプレオーバーツイスターの回転比を捻
じり用回転体の回転数の2.5〜4.5倍の回転比で回
転させて偏平束撚構造に必要とする側線の剰余供給長さ
が確保されるようにする。それとともに、側線が好まし
い範囲内の型付けがされるように構成される。
【0045】一般に、円形断面を有する従来の多層撚ス
チルコードを偏平多層撚構造に製造するためには相対的
に外層撚の単位長さ当たり所要素線長さが最外層にいく
ほどに段々多く供給しなければならない。
【0046】すなわち、各素線間の撚線結合がなされた
状態で捻じり用回転体とオーバーツイスターを通過し、
最終に巻取りボビンに移送される撚線体が、巻取りボビ
ンの直前に設置された偏平用校正ローラーを通過する
前、コードの形態が膨らもうとする傾向が高いほどに偏
平化に有利である。
【0047】仮に、そうでないと、偏平用校正機を通過
するに際して、側線の剰余長さが足りなくてコードが偏
平化しにくく、却って内部層の素線が最外層に露出し
て、撚線形態が歪む形態不良となる。
【0048】前記のような理由で、通常層別素線供給長
さを相対的に異ならせて供給するため、撚合点の直前に
型付け機をさらに設置し、素線に事前に屈曲応力を与え
て、型付け率の差により素線供給長さを余分に供給する
方法が採用できる。
【0049】すなわち、撚合点を通過した後、素線の型
付け率が大きいほどに相対的な素線供給量が多くなるの
で、スチルコードの外層コードを構成する素線に対して
は相対的に型付け率を大きくすることにより、後続工程
としての偏平化が容易になる。
【0050】本発明の偏平束撚スチルコード構造の場合
にも、型付け機を用いてコードの偏平化が成し得るが、
型付け機の使用による素線の黄銅鍍金層の損傷と機械的
屈曲塑性変形による素線の物性値低下などに鑑みて型付
け機を使用する代わりにプレオーバーツイスターの回転
比制御方式を採用した。
【0051】本発明のスチルコード構造は、一工程で一
度に素線を撚線結合させるため、全ての素線が同一の撚
方向及び撚ピッチを有する。同一の撚方向である場合
は、外層線の相対的な剰余供給長さの増大はプレオーバ
ーツイスター治工具の作動範囲の変更により達成でき
る。
【0052】一般に、プレオーバーツイスターは、2度
撚線機により従来の円形断面を有する多層撚構造を製造
するとき、回転比を捻じり用回転体の回転数を基準とし
ておよそ2倍前後に設定して使用している。
【0053】因みに、本発明による偏平束撚スチル構造
を製造するにおいては、側線の剰余供給長さの確保のた
め2倍より大きい2.5〜4.5倍の回転比を付与する
ことを製造工程上の主な技術的特徴としている。
【0054】本発明のゴム浸透性に優れたゴム補強材用
スチルコード及びその製造方法についてのより詳細な事
項は、本発明の好ましい実施例を示す図面を参照するつ
ぎの説明から明らかに理解できるであろう。
【0055】(実施の形態1)まず、図4は本発明の一
実施形態によるスチルコード構造の断面図で、図4Aは
2/5構造であり、図4Bは2/4構造である。
【0056】図4Aは内側に長手方向に互いに線接触状
態を維持する2本の芯線10aの周囲に芯線より大きい
線径を有する5本の側線10bが隣接する側線間に隙間
を維持した状態で撚線結合された構造であり、図4Bは
2本の芯線10aの周囲に4本の側線10bが撚線結合
された構造である。
【0057】本発明の一実施形態による2/5構造及び
2/4構造のスチルコードは、共に全体的に楕円形の横
断面構造を有し、側線10bの間には隙間が形成され、
その内側に位置する芯線10aは前記隙間を通じて外部
と連通された開放形構造を有する。前記側線10b間の
開放隙間はゴムとの接着の際に、芯線10aの周囲にゴ
ムが充填できるようにするゴム流入通路として機能す
る。
【0058】本発明による偏平束撚スチルコードは、そ
の横断面が全体として楕円形で、その幅方向の最大直径
である長径(a)と厚さ方向の最小直径である短径
(b)を有する。ここで、短径(b)に対する長径
(a)の比、つまり偏平率(a/b)は105〜150
%が好ましく、長径(a)の大きさは1.0〜2.0m
mが好ましく、短径は0.8〜1.5mmが好ましく、
コードの撚ピッチは長径の5〜50倍の範囲が好まし
く、撚方向はS又はZのいずれかであってもよい。
【0059】そして、芯線10aの線径は0.1〜0.
25mmの範囲が適切であり、側線の線径はそれより大
きい0.28〜0.40mmが好ましい。
【0060】本発明のスチルコードを構成する芯線及び
側線は、通常のタイヤ補強用スチルコード用素線がゴム
との接着性向上のため、表面に黄銅鍍金層が形成される
ものと同様に、表面に黄銅鍍金層が形成されたものが使
用される。ここで、鍍金層の厚さは0.07〜1.5μ
mの範囲が好ましく、黄銅鍍金層の銅含量は55〜70
質量%が適切である。より好ましくは黄銅鍍金に第3元
素であるCo、Fe、Niなどが0.1〜5.0質量%
含有された3元合金で鍍金して鋼線の耐食性を一層改善
させるとともに、ゴム接着性、特に時効接着性を向上さ
せることもできる。
【0061】(実施の形態1)図5は本発明の偏平束撚
スチルコードを製造する2度捻じり撚線機の全体構造を
概略的に示すもので、これに基づいて本発明のスチルコ
ードの製造方法を説明するとつぎのとおりである。
【0062】まず、撚線機の内部のクレードル(cradl
e)に装着された2台の芯線用供給部20から解徐され
て出る2本の芯線10aと五つの側線用供給部21から
供給される5本の側線10bはポイズ22の入口で最初
に撚合点を形成しながらこれら7本の素線を撚線形態に
構成してポイズ22を通過する。
【0063】ついで、ポイズ22から出た撚線体は捻じ
り用回転体23と同一方向に回転するが捻じり用回転体
の2.5〜4.5倍の回転比で回転するプレオーバーツ
イスター24を通過することになる。この際に、前記プ
レオーバーツイスター24は相対的に高い回転比で回転
するため、側線10bの供給長さが芯線10aに比べて
増大した状態、つまり側線が剰余供給長さを維持した状
態となる。
【0064】つぎに、プレオーバーツイスター24を通
過した撚線体は、2セットの捻じり用回転体23を経な
がら2度の連続捻じりが形成され撚線機の外部に出る。
【0065】撚線機の外部に出たコードは、ポストオー
バーツイスターと呼ばれる過撚機25を通過して自転性
(トーション)を校正し、次いで偏平用校正ローラー2
6を経ながらコードの偏平加工がなされた後、最終に巻
取機27に巻き取られる。これにより本発明の一実施例
による偏平束撚2/5構造のスチルコードが得られる。
なお、図5において符号28は、コードの位相駆動源と
しての引出キャプスタンである。
【0066】この際に、前記偏平用校正ローラー26は
コード偏平化加工のために外周面が平坦面である一般の
ローラーとは異なり、図6の断面図に示すように、ロー
ラーの表面に矩形の溝26aを全体の外周面にわたり形
成し、その溝26の内部を通過しながらコードの偏平化
がなされるようにして、コードが校正ローラー26を通
過する過程で離脱することを防止することが好ましい。
【0067】前記図5は偏平用校正ローラー26がポス
トオーバーツイスター25の後方に設けられた例を示す
が、場合によってはポストオーバーツイスター25を中
心としてその前方に偏平用校正ローラー26を設置する
か、またはポストオーバーツイスター25の前方及び後
方に偏平用校正ローラー26を設置することもできる。
【0068】本発明のように、型付け機の代わりにプレ
オーバーツイスター24等の治工具を使用すると、芯線
2本は最終のスチルコード製品において2度撚線機の捻
じり工法により自然的に型付けされる、いわゆる不均一
な自然型付けがなされ、側線5本はそのなかでも少なく
とも1本の長径型付け率の相違した2/5偏平束撚構造
を形成できる。
【0069】本発明の方法により製造されるスチルコー
ドが前記のような構造的特性を有する理由を、図7に示
す本発明の一実施形態による2/5構造スチルコードの
撚合点初期撚線形態の断面図に基づいて説明すると、つ
ぎのようになる。
【0070】図7に示すように2/5構造は、構造特性
上幾何学的に稠密充填構造でないため、撚合点で最初に
撚線される時点では、5本の側線10bがすべて略対称
的に芯線10aの周囲を取り囲みながら供給されるので
はなく、少なくとも1本の素線の中心とコード中心点ま
での距離(L1)は、ほかの素線とコードの中心点まで
の距離(L2)と異なることになる。言い替えれば層芯
半径の長さが異なることになる(L1≠L2)。
【0071】任意の素線において、層芯半径は2/5構
造が非対称構造を有することにより随時変化する。すな
わち、コードの長手方向に相対的に不均一な型付け率を
有する。これにより、5本のなかで少なくとも1本は単
位長さ当たり素線供給長さが異なるので、偏平加工後に
は相対的に相違した型付け率となる。通常は、前記層芯
半径が小さくなるほど素線供給長さが相対的に少なくな
る。
【0072】各側線の型付け率において、1本が10%
以上、好ましくは15%以上だけ相違すると、つまり低
いと、特に非常に低い荷重区間ではまず最低型付け率の
素線が荷重を受けるため、相対的に均一な構造に比べて
は低荷重伸率が小さくなる。
【0073】本発明の方法により製造されるスチルコー
ドを構成する芯線2本はコードの長手方向に不均一な自
然型付けがなされ、芯線相互間に略線接触をなしながら
撚線される形態を有するので、中芯線としての本来の役
割を確かにすることになる。
【0074】したがって、本発明のスチルコードは芯線
により、より低い低荷重伸率を提供する。言い替えれ
ば、プレオーバーツイスター方式で形成される側線及び
芯線の構造的特徴により、より低い低荷重伸率を表す2
/5偏平束撚構造を取ることになる。
【0075】一般に、各素線の型付け率がほぼ均一な開
放形構造においては、相対的に低い荷重によっても容易
に伸びる傾向があるため、容易に密閉形に転換しながら
ゴム浸透性が低下し、タイヤの圧延工程でコードにかか
る微小な供給テンションの変化にも非常に敏感であって
取扱作業性に不利である。
【0076】しかし、本発明は型付け機を用いて鋼線に
過度な型付けをするか、局部的な凹凸(折れ)を付与す
る従来の方式とは差別化した方法としてのプレオーバー
ツイスター方式を採用することにより、低荷重伸率の増
加なしに2/(4〜6)偏平束撚構造を得ることができ
るという面で、コードの製造方法及び構造上の特徴があ
る。
【0077】すなわち、本発明はプレオーバーツイスタ
ーの回転比を従来に比べて増大させることにより、側線
の剰余供給長さを確保されるようにした状態で芯線と側
線が撚線結合されるようにした後、側線を偏平化するこ
とでコードを構成する個々の素線間に幾何学的隙間を形
成する。これにより、従来は素線に型付けをするために
機械的、塑性加工を行う過程で素線と型付け装置間で強
い摩擦により表面鍍金層が損傷する問題があったが、本
発明ではこの損傷の防止が可能となった。
【0078】一方、タイヤ補強材用として用いられるス
チルコード用素線はゴムとの接着性の向上のため、表面
に黄銅鍍金層が形成される。従来の一般的なコードの製
造方式によって型付け機を用いて型付けをする場合に
は、素線と型付け機間の摩擦接触の結果で、図8に示す
型付け機を通過した素線の断面構造のように、素線30
の表面の黄銅鍍金層31が長手方向に損傷していた。こ
のように素線表面の黄銅鍍金層が損傷すると、当然の結
果としてその損傷した部位はゴム接着性、特に時効接着
性が低下するのを避けようがない。しかし、本発明のス
チルコードは素線の黄銅鍍金層の損傷を来す型付け機に
よる型付け工程が行われないので、前記のような問題点
が排除される。
【0079】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるも
のではない。
【0080】本発明による偏平開放形スチルコードと従
来のスチルコードのゴム補強材として要求される品質特
性と機械的特性を比較、評価するため、直径が5.5m
mであり、炭素重量が0.82%である高炭素鋼を原材
料とし酸洗、乾食、伸線、熱処理及び黄銅鍍金工程を順
次経た後、湿式工程で最終に伸線して得た直径0.2m
m、0.35mm、0.37mmの鋼線を用いて撚線工
程で下記の表1のような条件で試片を製作し特性を測定
した。
【0081】
【表1】 前記表1において、*で表示された耐疲労性と時効ゴム
接着性及び取扱作業性は比較例1に対する相対的比率
(%)で相対評価した結果である。
【0082】前記表1において、芯線ゴム接着外観はゴ
ム浸透性を構造別に比較評価するための手段として採用
される試験方法であり、ゴムの中にスチルコードを埋設
し加硫した後、コード内部の芯線に対するコードの長手
方向にゴムが充填、付着されたかどうかを長さに換算し
て相対的に比較評価した。100%はスチルコードの中
央芯線の表面にゴムが100%充填されたことを意味す
る。
【0083】つぎに、耐疲労性はスチルコード試片を横
長5mm、縦長2.5cmの長方形の小型ゴム試片モー
ルドの中央に埋設し、35kgf/cm2の100%モジュラ
スを有するゴム化合物を用いて三つの屈曲付与用プリー
が左右に移動しながらゴム中のスチルコード試片が摩滅
疲労などにより破断されるまでの往復サイクル頻度数を
測定し、比較例1を基準として相対評価した。
【0084】時効ゴム接着性は米国標準試験方法(AS
TM 2229)によりゴムとの接着性、特に苛酷な相
対湿度(95%RH)と高温(82℃)で湿熱時効接着
性を相対比較した。
【0085】表面鉄(Fe)溶出量の測定はスチルコー
ドの表面黄銅鍍金層の欠陥又は損傷有無を評価する試験
法であり、鉄溶出法により一定の条件で(試料;0.5
N−HNO3溶液、温度:22℃、時間:1分)、試片
の表面平方メートル(m2)当たり溶出する鉄の量をg
/m2で表示した。すなわち、一定時間当たり鉄溶出量
が多いほど黄銅表面層の損傷が多いことを意味する。
【0086】破断伸率はコードの破断時に伸びた長さを
百分率で表示し、低荷重伸率は通常0.5〜3kgf範囲
の低荷重で試片の伸びた長さを百分率で表示し、この値
は大きいほど取扱時の作業性の面で不利であることを示
す。
【0087】取扱作業性はタイヤ成形工程においてスチ
ルコードを取り扱うときの便宜性ないし容易性で、スチ
ルコードの構造的捻じり安定性による、特に低荷重伸率
が小さいほど良好であり、比較例1の試片を比較基準と
して◎(優秀)、○(良好)、△(普通)、X(不良)
順に表示した。
【0088】芯線ゴム接着外観比較結果によると、偏平
開放形構造(比較例2、比較例4、実施例1及び実施例
2)において、ゴムがコードの内部までよく浸透された
ことが分かる。
【0089】本発明の実施例1、2のスチルコードは、
従来のスチルコードの比較例1に比べ、ゴム接着性、特
に熱湿時効接着性の面で非常に有利であるが、これは撚
線構造の偏平化により側線間に隙間が形成されることに
より発錆を拡散させる通路を除去することに起因し、特
に損傷しなかった黄銅層を保有するとともに偏平化され
ることにより、比較例4の型付け機を使用した場合と対
比すると向上した効果を表すことが一見で分かる。
【0090】比較例2においては、ゴム浸透性の面では
優れるが、低荷重伸率が大きくなって取扱作業性の面で
不利であることが分かる。
【0091】さらに、鉄溶出量の試験において、比較例
2、4の偏平開放形の場合、鋼線に強圧的な塑性変形に
より型付けされることにより、黄銅鍍金層が損傷して鉄
溶出量が多かったのが分かり、本発明の実施例1、2で
は型付け機を使用しなかったので良好な黄銅鍍金層を維
持してゴムとの接着性、特に熱湿時効接着性の面でも有
利に作用した。
【0092】本発明の実施例1、2と比較例4を対比し
てみると、芯線が2度捻じり撚線機の工法により自然型
付けされ、線接触で撚合されており、側線の場合、少な
くとも1本は10%以上長径型付け率が相違するため、
相対的に均一な捻じりをなしている比較例4に比べて低
荷重伸率が相対的に低いので、タイヤの製造工程におけ
る取扱作業性に優れていることが分かる。比較例2の芯
線のない偏平開放形構造の場合、低荷重伸率が相当高い
ことが分かる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスチルコ
ードは偏平開放形構造で、側線の素線間に長径方向の垂
直方向に隙間が形成されてゴムが易しくコードの内部に
浸透できるように構成されるので、芯線とゴムとの完全
な接着により芯線の移動問題が防止されるとともに、特
に熱湿時効接着性に優れ、側線と芯線間にゴムが緩衝役
目をして素線間の直接的な接触が防止でき、耐疲労特性
にも有利である。
【0094】また、本発明のスチルコードは、型付け機
を使用しないため、黄銅鍍金層の損傷が最小化して熱湿
時効接着性及び耐疲労性が一層改善され、プレオーバー
ツイスター工法による芯線の自然型付けと側線の相違し
た型付け率の特性によりタイヤ補強用素材として低荷重
伸率の上昇を起こすことなく撚線構造の隣接素線間に隙
間を提供してゴム接着性及び取扱作業性が向上できる。
【0095】さらに、本発明のスチルコードは、一工程
のみで芯線と側線の撚線結合がなされるため、製造費用
の面で有利である。また本発明のスチルコードは、タイ
ヤの走行性能及び使用寿命を増大させ、タイヤの耐久性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の3+6密閉形スチルコードの断面図であ
る。
【図2】従来の1×6偏平開放形スチルコードの断面図
である。
【図3】従来の1+6密閉形スチルコードの断面図であ
る。
【図4A】本発明の一実施形態による偏平束撚スチルコ
ードの2/5構造の断面図である。
【図4B】本発明の別の実施形態による偏平束撚スチル
コードの2/4構造の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるスチルコードの製造
過程を示す撚線装置の概略構造図である。
【図6】図5の撚線装置の偏平用校正ローラーを抜粋し
て示す部分断面図である。
【図7】本発明の一実施形態の方法により製造されるス
チルコードの撚合点初期状態を示す断面図である。
【図8】従来の型付け機により損傷した黄銅鍍金層を示
す素線の断面図である。
【符号の説明】
10a 芯線 10b 側線 20 芯線用供給部 21 側線用供給部 22 ポイズ 23 捻じり用回転体 24 プレオーバーツイスター 25 過撚機 26 偏平用校正ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セオン イン−グン 大韓民国、キュンサンナム−ド、ヤンサ ン−シ、ナンブ−ドン、オゴク−リ、 397−9 (56)参考文献 特開2001−288685(JP,A) 特開 平8−209566(JP,A) 特開2000−103203(JP,A) 特開 平11−124782(JP,A) 特開 平11−241280(JP,A) 特開 平10−325089(JP,A) 特開2001−11782(JP,A) 特開 平6−33383(JP,A) 特開 平9−31876(JP,A) 特開 平11−278012(JP,A) 特表 平9−506679(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D07B 1/00 - 9/00 B60C 9/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加硫成形したゴムの中に埋設されるスチル
    コードにおいて、 2本の芯線と、前記芯線に比べて相対的に太い線径の4
    〜6本の側線を撚線結合させた2/(4〜6)の二層偏
    平束撚構造を有し、 前記側線は表面黄銅鍍金層の損傷がなく、側線は隣接側
    線と隙間を維持したままで撚線され、側線の長径型付け
    率が少なくとも1本はほかの側線と相違し、 前記芯線はコードの長手方向に不均一な自然型付けが加
    わって芯線間に線接触で撚合され、前記コードの横断面
    が偏平形であり、 前記コードの偏平率は105〜150%であり、長径は
    1.0〜2.0mmであり、短径は0.8〜1.5mm
    であり、偏平束撚コードのピッチは長径の5〜50倍で
    あり、コードの撚方向はS撚又はZ撚のいずれかであ
    り、 前記側線の長径型付け率が100〜140%であり、側
    線の少なくとも1本は10%以上の相違した比率を有
    し、同じ素線においても長手方向で型付け率が相違す
    ことを特徴とするゴム補強材用スチルコード。
  2. 【請求項2】 前記側線の少なくとも1本は15%以上
    の相違した長径型付け率を有する請求項1に記載のゴム
    補強材用スチルコード。
  3. 【請求項3】 前記芯線の直径は0.1〜0.25mm
    であり、側線の直径は0.28〜0.40mmであり、
    芯線と側線は引張強度が330〜450kgf/mm2である
    請求項1又は2に記載のゴム補強材用スチルコード。
  4. 【請求項4】 前記スチルコードを構成する全ての素線
    が同一の撚方向及び撚ピッチを有する請求項1〜3のい
    ずれかに記載のゴム補強材用スチルコード。
  5. 【請求項5】 硫成形したゴムの中に埋設されるスチ
    ルコードの製造方法において、 2本の芯線と、前記芯線に比べて相対的に太い線径の4
    〜6本の側線を、型付けなしに撚線結合させる工程と、 前記芯線の周囲に前記側線が撚線結合された撚線体を捻
    じり用回転体の回転数の2.5〜4.5倍の回転比で回
    転するプレオーバーツイスターを通過させて、芯線に比
    べ側線の剰余供給長さが確保されるようにする工程と、 2セットの捻じり用回転体を通過することにより2度の
    連続捻じりが加わるようにする工程と、 撚線機を出たコードがポストオーバーツイスターの後方
    又は前後方に設けられた、外周面に矩形の溝が形成され
    た偏平用校正ローラーを通過させて2/(4〜6)偏平
    束撚コードになるようにする工程により、 前記芯線のコードの長手方向に不均一な自然型付けを加
    え、芯線間を線接触で撚合せ、前記コードの横断面を偏
    平形にすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項に記載のゴム補強材用スチルコードの製造方法。
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