JP2903567B2 - ポリオキシメチレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリオキシメチレン樹脂組成物

Info

Publication number
JP2903567B2
JP2903567B2 JP26452389A JP26452389A JP2903567B2 JP 2903567 B2 JP2903567 B2 JP 2903567B2 JP 26452389 A JP26452389 A JP 26452389A JP 26452389 A JP26452389 A JP 26452389A JP 2903567 B2 JP2903567 B2 JP 2903567B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyoxymethylene
weight
group
parts
copolymerized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26452389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03126752A (ja
Inventor
芳樹 真壁
敏博 発
善行 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TORE KK
Original Assignee
TORE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TORE KK filed Critical TORE KK
Priority to JP26452389A priority Critical patent/JP2903567B2/ja
Publication of JPH03126752A publication Critical patent/JPH03126752A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2903567B2 publication Critical patent/JP2903567B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は表面外観、結晶性、機械的強度、耐熱エージ
ング性に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物に関する
ものである。
[従来の技術] ポリオキシメチレン樹脂は機械的強度と耐衝撃性のバ
ランスのとれたエンジニアリングプラスチックとして知
られ、自動車部品、電子機式用部品として広範な分野に
おいて使用されている。
しかしながら、ポリオキシメチレン樹脂は極めて高い
結晶性を有し、その結果、特に熱処理した場合に著しく
成長した球晶構造は亀裂や内部歪を生じさせることによ
り樹脂の機械的強度を低下させる。ポリオキシメチレン
樹脂の結晶構造を微細化、均質化する方法として従来よ
り、様々な無機化合物、有機化合物、高分子化合物から
なる核発生化剤をポリオキシメチレン樹脂に配合するこ
とが行なわれている。例えば、無機核発生化剤として、
タルクを添加したポリオキシメチレン樹脂組成物(特公
昭48−8254号公報)や、分枝を有するまたは網状化した
ポリオキシメチレンを核発生化剤として用いたポリオキ
シメチレン樹脂組成物が知られている(特公昭55−1994
2号公報)。更に、分岐または網状化したポリオキシメ
チレンと軟化点がポリオキシメチレン以下の平均分子量
1000〜1000000なる重合体の組成物も知られている(特
公昭56−42623号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記特公昭48−8254号公報、特公昭55
−19942号公報、特公昭56−42623号公報に記載された樹
脂組成物は得られた成形品の結晶構造の微細化、均質化
が不十分で、また内部歪の緩和が不十分であるため、熱
処理時の機械的強度の低下が問題となり、電気・電子機
器用品、自動車部品等の用途に要求されるさらに高い耐
久性を満足するものではない。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結
果、ポリオキシメチレン樹脂に対して特定の共重合単位
を有するオキシメチレン共重合体と脂肪族ポリエーテル
および/または脂肪族ポリエステルを配合してなる樹脂
組成物が極めて微細で均質な結晶構造を有し、内部歪が
緩和された機械的強度、表面外観に優れた成型品が得ら
れることを見いだし、本発明に至った。
即ち、本発明は、(a)ポリオキシメチレン単独重合
体ならびに主としてオキシメチレン単位からなり主鎖中
に2〜8個の隣接す炭素原子を有するオキシアルキレン
単位を15重量%以下含有するポリオキシメチレン共重合
体から選択されたポリオキシメチレン樹脂100重量部に
対して、(b)オキシメチレン単位とエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジ
オキサン、1,3−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパ
ン、1,3,6−トリオキソカン、エピクロルヒドリンから
選ばれた少なくとも一種の化合物から生成した単位及び
下記一般式(I)で表される共重合単位を有するポリオ
キシメチレン共重合体ならびにオキシメチレン単位と下
記一般式(I)で表される共重合単位を有するポリオキ
シメチレン共重合体から選択されたポリオキシメチレン
共重合体0.001〜50重量部、 (ただし、m、nは0〜20の整数を表わし、m+n≧1
である。Rはアルキル基、アルコキシアルキル基、アル
コキシ基、アリール基、アリールオキシアルキル基、ア
リールオキシ基から選ばれた少なくとも1種表わす。) および(c)脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪
族ポリエステル0.01〜20重量部を含有してなるポリオキ
シメチレン樹脂組成物を提供するものである。
本発明はまた、(a)ポリオキシメチレン単独重合体
ならびに主としてオキシメチレン単位からなり主鎖中に
2〜8個の隣接す炭素原子を有するオキシアルキレン単
位を15重量%以下含有するポリオキシメチレン共重合体
から選択されたポリオキシメチレン樹脂100重量部に対
して、(b)オキシメチレン単位とエチレンオキシド、
プロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキ
サン、1,3−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパン、1,
3,6−トリオキソカン、エピクロルヒドリンから選ばれ
た少なくとも一種の化合物から生成した単位及び下記一
般式(I)で表わされる共重合単位を有するポリオキシ
メチレン共重合体ならびにオキシメチレン単位と下記一
般式(I)で表される共重合単位を有するポリオキシメ
チレン共重合体から選択されたポリオキシメチレン共重
合体0.001〜50重量部、 (ただし、m、nは0〜20の整数を表わし、m+n>1
である。Rはアルキル基、アルコキシアルキル基、アル
コキシ基、アリール基、アリールオキシアルキル基、ア
リールオキシ基から選ばれた少なくとも1種表わす。) および(c)脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪
族ポリエステル0.01〜20重量部を添加することを特徴と
するポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法を提供す
るものである。
本発明で使用される(a)成分のポリオキシメチレン
樹脂は、ポリオキシメチレン単独重合体、または、主と
してオキシメチレン単位からなり主鎖中に2〜8個の隣
接する炭素原子を有するオキシアルキレン単位を15重量
%以下含有するポリオキシメチレン共重合体を意味す
る。
ポリオキシメチレン単独重合体は例えば実質的に無水
のホルムアルデヒドを有機アミンのような塩基性重合触
媒を含有する有機溶媒中に導入して重合した後、無水酢
酸により末端をアセチル化して製造することができる。
また、ポリオキシメチレン共重合体は例えば実質的に
無水のトリオキサンおよびエチレンオキシドや1、3−
ジオキソラン、1,3−ジオキセパンのような共重合成分
をシクロヘキサンのような有機溶媒中に溶解、あるいは
懸濁した後、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラートの
ようなルイス酸触媒を添加して重合し、不安定末端を分
解除去して製造することができる。好ましくは溶媒を全
く使用せずにセルフクリーニング型撹拌機の中へトリオ
キサンと共重合成分/触媒の予備混合物を導入して塊状
重合し、ヒンダードアミンで触媒失活させた後、不安定
末端を分解除去して製造する方法が採用できる。
また、本発明で使用される(b)成分の(I)式で表
される共重合単位を有するポリオキシメチレン共重合体
は、例えば、 (1)実質的に無水のトリオキサンと、エチレンオキシ
ドやプロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジ
オキサン、1,3−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパ
ン、1,3,6−トリオキソカン、エピクロルヒドリンから
選ばれた少なくとも一種の化合物及び、下記一般式(I
I)で表わされる環状エーテル化合物、 (2)実質的に無水のトリオキサンと下記一般式(II)
で表わされる環状エーテル化合物 (ただし、m,nは0〜20の整数を表わし、m+n≧1で
ある。Rはアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコ
キシ基、アリール基、アリールオキシアルキル基、アリ
ールオキシ基から選ばれた少なくとも1種表わす。) を三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートのようなルイス
酸触媒を添加して重合し、不安定末端を分解除去して製
造することができる。好ましくは溶媒を全く使用せずに
セルフクリーニング型撹拌機を使用して塊状重合し、ヒ
ンダードアミン化合物で触媒失活させたのち、不安定末
端を分解して製造する方法が挙げられる。
上記一般式(II)で表わされる環状エーテル化合物の
中で特に好ましい化合物としてフェニルグリシジルエー
テル、スチレンオキシド、ナフチルグリシジルエーテル
などが挙げられる。一般式(II)で表わされる環状エー
テル化合物の共重合量はトリオキサン100重量部に対し
て0.001〜10重量部が好ましく、特に好ましくは0.01〜
5重量部の範囲である。0.001重量部未満では、成型歪
の緩和が小さく、また、10重量部を越えると衝撃強度が
低下した上に、ポリマ収率が悪く、生産性が低下するた
め好ましくない。
本発明の(a)成分の一部であるポリオキシメチレン
共重合体や(b)成分の一部である上記(1)で使用さ
れるエチレンオキシド、1,3−ジオキソラン等の共重合
成分の共重合量はトリオキサン100重量部に対して0.01
〜20重量部であり、好ましくは0.1〜7重量部である。
0.01重量部未満では熱安定化時のポリマ収率が低下する
傾向があり、20重量部を越えると、機械的強度の優れた
ポリマを得ることが困難である。
同様に、重合触媒の添加量はトリオキサン100重量部
に対して0.001〜0.1重量部の範囲が好ましく、特に好ま
しくは0.005〜0.05重量部の範囲である。
また、塊状重合反応温度は60〜120℃の範囲が好まし
く、特に60〜90℃の範囲が好ましい。重合後はヒンダー
ドアミンで触媒失活させた後、不安定末端を分解除去し
て製造することが好ましい。
本発明で使用される(c)成分の脂肪族ポリエーテと
は、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(エチレンオキシド/プロピ
レンオキシド)グリコール、ポリ(エチレンオキシド/
テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレ
ンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物およ
びこれらの誘導体が挙げられる。
上記脂肪族ポリエーテルの平均分子量は、100〜50000
の範囲にあるのが好ましく、特に好ましくは1000〜3000
0の範囲である。平均分子量が100未満の場合には、脂肪
族ポリエーテルが成型品表面にブリードして商品価値を
低下するため好ましくない。また、50000を越えると場
合には、成型歪の緩和が小さく、機械的強度低下が大き
いために使用されない。
また、本発明で使用される(c)成分の脂肪族ポリエ
ステルとは、炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸と炭素
数2〜10の脂肪族ジオールからなるポリエステル、ラク
トン類を開環重合して得られるポリエステルを意味し、
具体的にはポリ(エチレンアジペート)、ポリ(ブチレ
ンアジペート)、ポリ(エチレンセバケート)、ポリ
(ブチレンセバケート)、ポリ(ε−カプロラクトン)
などが挙げられる。
上記脂肪族ポリエステルの平均分子量は、100〜50000
の範囲にあるのが好ましく、特に好ましくは1000〜3000
0の範囲である。平均分子量が100未満の場合には、脂肪
族ポリエステルが成型品表面にブリードして商品価値を
低下するため好ましくない。また、50000を越える場合
には、成型歪の緩和が小さく、機械的強度低下が大きい
ために使用されない。
本発明においては、ポリオキシメチレン樹脂に(b)
成分の(I)式で表わされる共重合単位を有するポリオ
キシメチレン共重合体と(c)成分の脂肪族ポリエーテ
ルおよび/または脂肪族ポリエステルを併用して添加す
ることにより初めて、成型歪が緩和され、表面外観、結
晶性、機械的強度、耐熱エージング性に優れたポリオキ
シメチレン樹脂が得られるものである。
本発明で使用される(b)成分の(I)式で表わされ
る共重合単位を有するポリオキシメチレン共重合体の添
加量は、(a)成分のポリオキシメチレン樹脂100重量
部に対して0.001〜50重量部であり、好ましくは0.01〜3
0重量部である。0.001重量部未満では成型歪の改良効果
が小さく、50重量部を越えると衝撃強度に代表される機
械的強度が低下するため好ましくない。また、本発明に
おいては(b)成分の(I)式で表わされる共重合単位
を有するポリオキシメチレン共重合体の他に、(c)成
分の脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエス
テルを添加することが重要であり、(c)成分の脂肪族
ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルの添加
量は、(a)成分のポリオキシメチレン樹脂100重量部
に対して0.01〜20重量部であり、好ましくは0.05〜10重
量部である。0.01重量部未満では成型歪の改良効果が小
さく、20重量部を越えると引張強度に代表される機械的
強度が低下するため好ましくない。
本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法と
しては、通常公知の方法が採用できる。例えば、(a)
成分のポリオキシメチレン樹脂の重合ないしは安定化工
程で(b)成分の一般式(I)で表わされる共重合単位
を有するポリオキシメチレン共重合体および(c)成分
の脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステ
ルを添加する方法、(a)成分のポリオキシメチレン樹
脂、(b)成分の一般式(I)で表わされる共重合単位
を有するポリオキシメチレン共重合体および(c)成分
の脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステ
ルをペレット状、粉状、または粒状で混合し、このまま
溶融加工してもよいが、バンバリーミキサー、ロール、
押出機等により溶融混合する方法も採用できる。特に好
ましくは1軸ないしは2軸の押出機を使用して、150〜2
50℃の温度で溶融混合する方法がが好ましい。
また、本発明の組成物には本発明の効果を損なわない
範囲で炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、酸化チ
タン、酸化珪素、マイカ粉末、ガラスビーズのような充
填剤、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、アラミ
ド繊維、チタン酸カリ繊維のような補強剤、着色剤(顔
料、染料)、核剤、可塑剤、エチレンビスステアロアミ
ド、ポリエチレンワックスのような離型剤、カーボンブ
ラックのような導電剤、ヒンダードフェノール化合物、
チオエーテル系化合物、ホスファイト系化合物のような
酸化防止剤、ヒンダードアミン化合物、ベンゾフェノン
系化合物、ベンゾトリアゾール化合物のような光安定
剤、メラミン、グアニジン、ナイロン、ジシアンジアミ
ドのようなホルムアルデヒド捕捉剤、粘着剤、滑剤、耐
加水分開改良剤、接着助剤などの添加剤を任意に含有さ
せることができる。
以下実施例を挙げて説明するが、本発明は、これらに
限定されるものではない。
[実施例] 以下実施例によって本発明を説明する。なお、実施例
中の%及び部はすべて重量基準である。
また、実施例及び比較例中に示される成形品の機械物
性、MI値、ポリマ融点、結晶化温度および耐熱エージン
グ性は次のようにして測定した。
・成形:5オンスの射出能力を有する射出成形機を用い
て、シリンダ温度190℃、金型温度65℃、成形サイクル5
0秒に設定して、ASTM1号ダンベル試験片とアイゾット衝
撃試験片を射出成形した。この際、ASTM1号ダンベル試
験片の外観を目視で観察した。
・機械物性:上記射出成形で得られたASTM1号ダンベル
試験片を用い、ASTM−D638法に準じて引張強度を、また
アイゾット衝撃試験片を用い、ASTM D−256法に準じ
て衝撃強度を測定した。
・MI値:80℃の熱風オーブン中で3時間乾燥したペレッ
トを用い、ASTM−D1238に従って、温度190℃、荷重2190
グラムで測定した。
・融点(Tm)、結晶化温度(Tc):差動走査熱量計(DS
C)を使用して窒素雰囲気下、80℃から10℃/分の速度
で220℃まで昇温し5分間220℃で保持したのち、10℃/
分の速度で降温し、結晶化温度を測定した。更に、110
℃まで冷却後再び10℃/分の速度で昇温して、融点を測
定した。
・耐熱エージング性:上記射出成型で得られたASTM1号
ダンベルを150℃に設定したオーブン中に静置し、所定
時間後とりだしてASTM−D638法に従って引張強度を測定
した。
実施例および比較例に使用したポリオキシメチレン樹
脂は次のような方法で製造した。
・ポリオキシメチレン樹脂POM−1の製造 2軸の押出機型重合機(100mmφ、シリンダー長
(L)/シリンダー径(D)=10.2)にトリオキサン
(22.5kg/h),1,3−ジオキソラン(700g/h),またトリ
オキサンに対して100ppmの三フッ化ホウ素ジエチルエー
テラート(2.5%ベンゼン溶液)、500ppmのメチラール
をそれぞれ供給し、連続重合を行なった。重合は外部ジ
ェケット温度を60℃にコントロールし、回転数は100rpm
で行った。分子量調節剤としてのメチラールは、トリオ
キサン中に溶解した。又、1,3−ジオキソランと接触溶
媒は、ニーダーへ供給する直前に予備混合されるように
予備混合ゾーンを設けた。重合体は白色微粉末として2
2.3kg/hで得られた。
この様にして得られた微粉末5kgに対して、13.5gの
“Sanol"LS765〔Ciba−Geigy社製、ビス(1,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート〕を20mlの
ベンゼンに溶解した溶液を添加し、ヘンシェルミキサー
中で10分間撹拌して触媒失活を行った後、Irganox245
〔Ciba−Geigy社製、(トリエチレングリコール−ビス
[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]〕25g、ステアリン酸カル
シウム5g、メラミン5gを添加し、210℃で10分間加熱溶
融し、POM−1を得た。
・ポリオキシメチレン樹脂POM−2の製造 直径30センチ、深さ3メートルの底部に撹拌翼および
ホルムアルデヒド供給ノズルを有する重合反応槽に、n
−ヘキサンを充満した。この中にジ−n−ブチル錫ジマ
レエートを0.5重量部溶解し、供給ノズルよりホルムア
ルデヒドガスを導入した。ホルムアルデヒドガスはパラ
ホルムアルデヒドを140〜180℃で熱分解させたのち、精
製したものを使用し、1.5kg/hの割合で導入した。重合
槽内は50℃となるようにジャケットに冷水または温水を
流して調製した。重合槽内には徐々に重合体微粒子が生
成するが、重合体固形分が約50重量%に保たれるよう
に、重合体スラリーの抜き出しと触媒溶液(n−ヘキサ
ン)の供給を行なった。抜きだした重合体は濾別し、充
分に水洗したのち、重合体の10倍量の無水酢酸中に投入
した。更に酢酸ナトリウムを無水酢酸の0.1重量%添加
して139℃で5時間加熱撹拌した。反応混合物が室温ま
で冷えたのち、重合体を濾別し、アセトン、水で充分に
洗浄してから乾燥し、POM−2を得た。
・一般式(I)で表わされる共重合単位を有するオキシ
メチレン共重合体の製造 共重合単位である一般式(II)で表わされる環状エー
テルを加えて、またメチラールの添加量をかえてMIを9.
0g/10分に調節する以外はPOM−1と同様にして重合し
た。この環状エーテルは、直接ポンプにより2軸押出機
型重合機へ供給した。
・分岐POMの製造 共重合単位である1,4−ブタンジオールジグリシジル
エーテルをトリオキサン100重量部に対して0.5重量部の
割合でポンプにより2軸押出機型重合機に添加して、PO
M−1と同様に重合した。得られた分岐POMの融点は162
℃、MIは2.1g/10分であった。
・実施例1〜14および比較例1〜7 (a)成分のポリオキシメチレン樹脂のPOM−1〜2
に対して(b)成分の一般式(I)の共重合単位を有す
るPOM(オキシメチレン共重合体)および(c)成分の
脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリエステルをドライブレ
ンドし、45mmφ、L/D=31.5のベント付き2軸押出機で2
20℃で溶融混練し、水中に吐出カッティングしてペレッ
トを得た。
表1.〜表3.に使用した(a)、(b)および(c)成
分の種類と配合比、また得られた物性を示した。表1.〜
表3.の結果から本発明の組成物が優れた表面外観、融点
(Tm)と結晶化温度(Tc)の差が小さいことから結晶性
に優れ、また機械的強度や耐熱エージング性に優れてい
ることが明かである。
[発明の効果] 本発明は、一般式(I)で表わされる共重合単位を有
するオキシメチレン共重合体と脂肪族ポリエーテルおよ
び/または脂肪族ポリエステルを配合することにより、
機械的強度、表面外観および耐熱エージング性の優れた
ポリオキシメチレン樹脂組成物が得られるため、電気・
電子分野、自動車分野などの機械機構部品として広範囲
に使用される。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−58145(JP,A) 特開 昭55−43191(JP,A) 特開 昭48−30749(JP,A) 特開 昭47−14249(JP,A) 特開 昭61−209217(JP,A) 特公 昭48−25408(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 59/00 - 59/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ポリオキシメチレン単独重合体なら
    びに主としてオキシメチレン単位からなり主鎖中に2〜
    8個の隣接す炭素原子を有するオキシアルキレン単位を
    15重量%以下含有するポリオキシメチレン共重合体から
    選択されたポリオキシメチレン樹脂100重量部に対し
    て、(b)オキシメチレン単位とエチレンオキシド、プ
    ロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサ
    ン、1,3−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパン、1,3,
    6−トリオキソカン、エピクロルヒドリンから選ばれた
    少なくとも一種の化合物から生成した単位及び下記一般
    式(I)で表される共重合単位を有するポリオキシメチ
    レン共重合体ならびにオキシメチレン単位と下記一般式
    (I)で表される共重合単位を有するポリオキシメチレ
    ン共重合体から選択されたポリオキシメチレン共重合体
    0.001〜50重量部、 (ただし、m、nは0〜20の整数を表わし、m+n≧1
    である。Rはアルキル基、アルコキシアルキル基、アル
    コキシ基、アリール基、アリールオキシアルキル基、ア
    リールオキシ基から選ばれた少なくとも1種表わす。) および(c)脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族
    ポリエステル0.01〜20重量部を含有してなるポリオキシ
    メチレン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(I)で表わされる共重合単位がフェニル
    グリシジルエーテル、スチレンオキシド、ナフチルグリ
    シジルエーテルから選択された環状エーテルから生成し
    た共重合単位である請求項1記載のポリオキシメチレン
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】一般式(I)で表わされる共重合単位を有
    するポリオキシメチレン共重合体において、RがCH2OP
    h,Ph,CH2ONp(Phはフェニル基、Npはナフチル基を意味
    する)から選ばれた少なくとも1種である請求項1また
    は2記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(a)ポリオキシメチレン単独重合体なら
    びに主としてオキシメチレン単位からなり主鎖中に2〜
    8個の隣接す炭素原子を有するオキシアルキレン単位を
    15重量%以下含有するポリオキシメチレン共重合体から
    選択されたポリオキシメチレン樹脂100重量部に対し
    て、(b)オキシメチレン単位とエチレンオキシド、プ
    ロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサ
    ン、1,3−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパン、1,3,
    6−トリオキソカン、エピクロルヒドリンから選ばれた
    少なくとも一種の化合物から生成した単位及び下記一般
    式(I)で表わされる共重合単位を有するポリオキシメ
    チレン共重合体ならびにオキシメチレン単位と下記一般
    式(I)で表される共重合単位を有するポリオキシメチ
    レン共重合体から選択されたポリオキシメチレン共重合
    体0.001〜50重量部、 (ただし、m、nは0〜20の整数を表わし、m+n≧1
    である。Rはアルキル基、アルコキシアルキル基、アル
    コキシ基、アリール基、アリールオキシアルキル基、ア
    リールオキシ基から選ばれた少なくとも1種表わす。) および(c)脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族
    ポリエステル0.01〜20重量部を添加することを特徴とす
    るポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法。
JP26452389A 1989-10-11 1989-10-11 ポリオキシメチレン樹脂組成物 Expired - Fee Related JP2903567B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26452389A JP2903567B2 (ja) 1989-10-11 1989-10-11 ポリオキシメチレン樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26452389A JP2903567B2 (ja) 1989-10-11 1989-10-11 ポリオキシメチレン樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03126752A JPH03126752A (ja) 1991-05-29
JP2903567B2 true JP2903567B2 (ja) 1999-06-07

Family

ID=17404440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26452389A Expired - Fee Related JP2903567B2 (ja) 1989-10-11 1989-10-11 ポリオキシメチレン樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2903567B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001164087A (ja) * 1999-12-03 2001-06-19 Polyplastics Co 分岐ポリアセタール樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03126752A (ja) 1991-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0412783B1 (en) Polyoxymethylene multi-copolymer and its resin composition
JPH01131235A (ja) 低Tg非結晶質アセタールコポリマー
JP3109104B2 (ja) オキシメチレン多元共重合体
JP2903567B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JPH0757838B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JP2903566B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JP3033096B2 (ja) 射出成形用ポリオキシメチレン共重合体の製造方法
JP2879796B2 (ja) オキシメチレンポリマ組成物
JPH06179798A (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP3082199B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JP2517643B2 (ja) ポリアセタ―ル樹脂組成物
JPS6327519A (ja) オキシメチレンコポリマの製造方法
JP3136607B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JP3926512B2 (ja) ポリアセタール共重合体
JP2525452B2 (ja) 熱安定性に優れたポリアセタ―ル樹脂組成物
JPS63273657A (ja) ポリアセタ−ル樹脂組成物
JPH0280416A (ja) オキシメチレン重合体組成物
JPH03170526A (ja) ポリオキシメチレン樹脂射出成形材料
JP2517647B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JPH0314858A (ja) ポリオキシメチレン組成物
JP3883750B2 (ja) ポリアセタール共重合体
JP3086266B2 (ja) 安定化ポリオキシメチレン樹脂組成物
US5071897A (en) Melt extruded blends of biphenol-organosilicon material reaction products having enhanced rates of crystallization
JPH04296348A (ja) アセタール共重合体組成物
JP3086265B2 (ja) 安定化ポリオキシメチレン樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees