JP2879796B2 - オキシメチレンポリマ組成物 - Google Patents

オキシメチレンポリマ組成物

Info

Publication number
JP2879796B2
JP2879796B2 JP1148311A JP14831189A JP2879796B2 JP 2879796 B2 JP2879796 B2 JP 2879796B2 JP 1148311 A JP1148311 A JP 1148311A JP 14831189 A JP14831189 A JP 14831189A JP 2879796 B2 JP2879796 B2 JP 2879796B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
examples
polyamide
butyl
polymer
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1148311A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0314860A (ja
Inventor
茂 沖田
昇司 山本
善行 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TORE KK
Original Assignee
TORE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TORE KK filed Critical TORE KK
Priority to JP1148311A priority Critical patent/JP2879796B2/ja
Publication of JPH0314860A publication Critical patent/JPH0314860A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2879796B2 publication Critical patent/JP2879796B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、溶融トルク安定性およびリサイクル性に優
れ、かつ金型への析出物がきわめて少ないポリオキシメ
チレンポリマ組成物に関するものである。
<従来の技術> オキシメチレンポリマは、機械的強度と耐衝撃性のバ
ランスの取れたエンジニアリング・プラスチックとして
知られ、電気・電子部品および機械・機構部品など広範
な分野において使用されている。
しかしながら、オキシメチレンポリマは構造上熱安定
性に乏しく、連続成形時にリサイクルを行うと重合度が
低下するため、次第に機械物性も低下してしまうという
問題点を有している。さらに、リサイクルを行なうとホ
ルムアルデヒドガスの発生量が多くなり、これが金型表
面で再び重合し、オリゴマを生成するという問題点を有
している。このオリゴマの生成はいわゆるモールドデポ
ジットと呼ばれるものであり、これにより金型への析出
物付着が生じると、成形品の外観を損なったり、寸法が
ずれてしまうという不具合が招かれるため、大きな問題
となっていた。
上記のような欠点を改良する方法として従来より実に
さまざまな安定剤処方が考案されて来た。たとえばオキ
シメチレンポリマに対してポリアミド及び炭素数12〜35
の脂肪酸金属塩を添加配合してなる樹脂組成物が特公昭
62−4422号公報により提案されている。
しかしながら、上記特公昭62−4422号で提案されてい
る樹脂組成物においては、ポリアミド12やポリアミド6/
66/610三元共重合体などのポリアミドを安定剤として用
いているが、これらのポリアミドではオキシメチレンポ
リマの熱安定化がいまだに不十分であり、リサイクル性
や析出物によるモールドデポジット発生を避け得ないと
いう成形上の問題を残していた。
そこで本発明者らは、上記問題点の解決を課題として
鋭意検討した結果、ある特定の四元共重合組成を有する
ポリアミド共重合体を、ヒンダードフェノール系酸化防
止剤およびアルカリ土類金属の水酸化物と共に添加配合
することにより、熱安定性がきわめて高く、成形作業性
が良好なオキシメチレンポリマ組成物が得られることを
見出し、本発明に到達した。
<課題を解決するための手段> すなわち本発明は、オキシメチレンホモポリマあるい
はコポリマに対し、 (1) 分子量400以上のヒンダードフェノール系酸化
防止剤、 (2) アルカリ土類金属の水酸化物および (3) ポリアミド6/66/610/12四元共重合体を添加配
合してなるオキシメチレンポリマ組成物を提供するもの
である。
本発明で使用されるオキシメチレンポリマとはオキシ
メチレン単独重合体および主としてオキシメチレン単位
からなり、主鎖中に2〜8個の隣接する炭素原子を有す
るオキシアルキレン単位を15重量%以下含有するオキシ
メチレン共重合体を意味する。
オキシメチレン単独重合体は、例えば実質的に無水の
ホルムアルデヒドを有機アミンのような塩基性重合触媒
を含有する有機溶媒中に導入して重合した後、無水酢酸
により末端をアセチル化することにより製造される。
また、オキシメチレン共重合体は、例えば実質的に無
水のトリオキサンおよびエチレンオキシドや1,3−ジオ
キソランのような共重合成分をシクロヘキサンのような
有機溶媒中に溶解あるいは懸濁した後、三フッ化ホウ添
・ジエチルエーテラートのようなルイス酸触媒を添加し
て重合し、不安定末端を分解除去することにより製造さ
れる。あるいは溶媒を全く使用せずに、セルフクリーニ
ング型攪拌機の中へトリオキサン、共重合成分及び触媒
を導入して塊状重合した後、さらに不安定末端を分解除
去することにより製造される。
次に、本発明で使用するヒンダードフェノール系酸化
防止剤(A)とは、分子量400以上のものであり、具体
例としては、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3
−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、ペンタエリスリチル−テトラキス
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、2,2−チオ−ジエチレンビス
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、N,N′−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシン
ナマイド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−
ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−
トリアジン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−
チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォス
フォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリス(4−
t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジ
ル)イソシアヌル酸、1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,1
−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチル
フェニル)ブタン、2,2′−メチレン−ビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、N,N′−ビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオニル〕ヒドラジン、2−t−ブチル−6−(3′
−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレートおよび3,9−ビ
ス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメ
チルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕
ウンデカンなどが挙げられる。中でもトリエチレングリ
コール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス〔3−(3,5−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリ
チル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N′−ヘキ
サメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−ヒドロシンナマミド)、2−t−ブチル−6−
(3′−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシ
ベンジル)−4−メチルフェニルアクリレートおよび3,
9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1
−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5.5〕ウンデカンの使用が好ましい。
なお、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(A)の分
子量が400より小さい場合には、ブリード現象が著し
く、樹脂組成物の外観を損うばかりか、耐熱安定性が低
下し、使用に耐えなくなるため好ましくない。
また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(A)の添
加量はオキシメチレンポリマ100重量部に対して0.001〜
5.0重量部、とくに0.01〜3.0重量部の範囲が好ましい。
添加量が0.001重量部より少ないと、オキシメチレンポ
リマの耐熱安定性が充分でなく、また5重量部より多い
とブリード現象が見られるため好ましくない。
また、本発明で使用するアルカリ土類金属の水酸化物
(B)としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化ストロンチウムおよび水酸化バリウムがあげ
られ、結晶水を持っていてもいなくてもかまわない。
これらアルカリ土類金属水酸化物(B)の添加量はオ
キシメチレンポリマ100重量部に対して0.001〜5.0重量
部、とくに0.01〜3.0重量部の範囲が好適であり、0.001
重量部より少ないとオキシメチレンポリマの耐熱安定性
の向上効果が見られず、また5重量部より多いと機械物
性が低下するため好ましくない。
さらに、本発明で使用されるポリアミド6/66/610/12
四元共重合体(C)とは、ジカルボン酸とジアミンとの
塩およびω−アミノカルボン酸あるいはラクタムの共重
合によって得られる共重合体であって、ポリアミド6、
ポリアミド66、ポリアミド610およびポリアミド12の四
成分から成る構成単位を有するコポリアミドを意味す
る。
このコポリアミドにおいては、各構成単位を種々の割
合で共重合せしめることが可能であり、本発明において
は上記四つの構成単位が存在すれば、いかなる共重合組
成のコポリアミドであっても用いることができる。
また、ポリアミド6/66/610/12四元共重合体(C)の
オキシメチレンポリマに対する添加量は、オキシメチレ
ンポリマ100重量部に対して0.001〜5.0重量部、とくに
0.01〜3.0重量部の範囲が好適であり、0.001重量部より
少ないと添加効果が見られず、5.0重量部より多いとオ
キシメチレンポリマの剛性が低下するため好ましくな
い。
なお、上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤
(A)、アルカリ土類金属の水酸化物(B)およびポリ
アミド6/66/610/12四元共重合体は、これらの三者を組
合せてオキシメチレンポリマに添加・配合することによ
ってのみ、本発明の目的とする効果を得ることができ、
いずれかの一者を欠いても本発明の目的を達成すること
ができない。
また、本発明の樹脂組成物には、他の熱安定剤を添加
・配合することにより熱安定性がより一層向上する場合
がある。そのような熱安定剤としては、ウレタン化合
物、ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、尿素誘導体、
トリアジン誘導体、ヒドラジン誘導体およびアミジン化
合物などが挙げられ、具体的には、トルエンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどのジイ
ソシアネートと1,4−ブタンジオールなどのグリコール
およびポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポ
リブチレンアジペート、ポリカプロラクトンなどの高分
子グリコールから誘導されるポリウレタン、メラミン、
ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、N−ブチルメラ
ミン、N−フェニルメラミン、N,N′−ジフェニルメラ
ミン、N,N′,N″−トリフェニルメラミン、N−メチロ
ールメラミン、N,N′−ジメチロールメラミン、N,N′,
N″−トリメルロールメラミン、2,4−ジアミノ−6−ベ
ンジルオキシトリアジン、2,4−ジアミノ−6−ブトキ
シトリアジン、2,4−ジアミノ−6−シクロヘキシルト
リアジン、メレム、メラムなどのトリアジン誘導体、N
−フェニル尿素、N,N′−ジフェニル尿素、チオ尿素、
N−フェニルチオ尿素、N,N′−ジフェニルチオ尿素、
ノナメチレンポリ尿素などの尿素誘導体、フェニルヒド
ラジン、ジフェニルヒドラジン、ベンズアルデヒドのヒ
ドラゾン、ベンズアルデヒドのセミカルバゾン、ベンズ
アルデヒドの1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、チ
オセミカルバゾン、4−(ジアルキルアミノ)ベンズア
ルデヒドのヒドラゾンなどのヒドラジン誘導体、ジシア
ンジアミド、グアンチジン、グアニジン、アミノグアニ
ジン、グアニン、グアナクリン、グアノクロール、グア
ノキサン、グアノシン、アミロリド、N−アミジノ−3
−アミノ−6−クロロピラジンカルボキシアミドなどの
アミジン化合物、ポリ(2−ビニルピリジン)、ポリ
(2−メチル−5−ビニルピリジン)、ポリ(2−エチ
ル−5−ビニルピリジン)、2−ビニルピリジン−2−
メチル−5−ビニルピリジン共重合体、2−ビニルピリ
ジン−スチレン共重合体などのピリジン誘導体などが挙
げられるが、なかでもメラミン、ベンゾグアナミン、ア
セトグアナミン、N−メチロールメラミン、N,N′−ジ
メチロールメラミンおよびN,N′,N″−トリメチロール
メラミン、ジシアンジアミドが好ましい。
上述したポリアミド以外の熱安定剤の添加量はオキシ
メチレンポリマ100重量部に対して0.001〜5.0重量部、
とくに0.01〜3.0重量部の範囲が好適であり、添加量が
0.001重量部より少ないと添加効果が小さく、また5.0重
量部より多いとブリード現象の傾向が現れるため好まし
くない。
また、本発明の組成物には、本発明の効果を損わない
範囲で炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、酸化チ
タン、酸化ケイ素、マイカ粉末、タルクのような充てん
材、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、アラミド
繊維のような補強材、顔料、染料、カーボンブラックな
どの導電剤、可塑剤、核剤、離型剤、粘着付与剤、難燃
剤、滑剤および帯電防止剤などを任意に含有せしめるこ
とができる。
<実施例> 以下、実施例によって本発明を説明する。
なお、実施例および比較中に示される成形品の機械物
性、ポリマ融点、結晶化温度、MI(メルトインデック
ス)、溶融トルク低下速度およびリサイクル性について
は以下のようにして測定あるいは観察した。
組成物の成形:5オンスの射出能力を有する射出成形機
を用いて、シリンダ温度200℃、金型温度80℃および成
形サイクル50秒に設定して、1/8インチ厚×1/2インチ幅
の引張試験片および1/2インチ厚×1/2インチ幅のアイゾ
ット緩衝試験片を成形した。
機械物性:上記の成形品を用い、ASTM D 638に従って
引張特性を、またASMT D 256に記載されているノッチを
入れてアイゾット衝撃値を測定した。
ポリマ融点(Tm)および結晶化温度(Tc):差動走査
熱量計を使用して、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温速度
で昇温し、ポリマ融点(Tm)を測定後、10℃/分で降温
し、結晶化温度(Tc)を測定した。
溶融トルク安定性:東洋精機製ラボプラストミル100c
cミキサにペレット90gを供給し、一定温度、一定回転数
で溶融混練した。この時のトルク値の経時変化を測定
し、その傾きを溶融トルク低下速度と定義し、溶融トル
ク安定性の尺度とした。
MI:ASTM D 1238に従って、190℃/2160gで測定した。
リサイクル性:2軸押出機を用いて250℃で5回押出を
繰り返した後、前述の成形条件で連続成形を行った。そ
の時の金型表面を目視で観察し、白っぽいくもりが発生
するので時間を測定した。
なお、実施例中、特に断わらない限り、添加量は重量
部を意味する。
参考例 オキシメチレンポリマの製造 A−1 ポリオキシメチレンホモポリマの製造 パラホルムアルデヒドを熱分解して得たホルムアルデ
ヒドを0℃のトルエンを含有する連続式の2反応容器
に導入した。重合開始剤として、トルエンに溶解しテト
ラ(n−ブチル)アンモニウムイオダイドとラウリン酸
の等モル混合物を供給した。全ての反応成分は連続的に
ポンプで供給し、重合体状の分散生成物を滞留時間が15
分であるような速度で取出した。ホルムアルデヒドは約
8g/分の速度で反応器に通じ、重合開始剤は、テトラ
(n−ブチル)イオダイドの濃度が反応媒体1あたり
1.87mg、ラウリン酸濃度が反応媒体1あたり0.99gで
あるような割合で供給した。反応媒体は65℃に保ち、良
く攪拌した。反応媒体1あたり470g/hの割合で重合体
が生成した。得られた重合体を濾過して取出し、アセト
ン洗浄およびメタノール洗浄して乾燥した。この粗重合
体500g、無水酢酸4000gおよび酢酸ナトリウム1.6gの混
合物を混合して139℃で1時間還流した。冷却後、重合
体を濾過し、アセトン洗浄および水洗した後乾燥した。
このポリマ(A−1)の融点は179℃、結晶化温度は150
℃であった。
A−2 ポリオキシメチレンコポリマの製造 トリオキサン900g、エチレンオキシド8.8gを450gのシ
クロヘキサンに溶解し、0.3gの三フッ化ホウ素・ジエチ
ルエーテラートを含有する60mlのベンゼンを添加し、60
℃で攪拌した。三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラート
を添加後、約1分間で反応液は白濁し、重合体が析出し
てきた。30分後、トリエチルアミンの10%ベンゼン溶液
10mlを添加して重合反応を停止した後、析出している重
合体を濾過して集め、アセトン洗浄、次いで水洗した。
さらに真空中で乾燥した。このポリマー(A−2)の融
点は168℃、結晶化温度は147℃であった。
A−3 ポリオキシメチレンコポリマの製造 2枚のΣ型攪拌翼を有する3ニーダにトリオキサン
3000g、1,3−ジオキソラン90mlおよび三フッ化ホウ素・
ジエチルエーテラート0.3gを含有するベンゼン15mlを加
え、65℃、40rpmで攪拌した。約1分後に反応が始ま
り、内温が上昇した。約100℃まで上昇したがそのまま
8分間攪拌した。反応混合物を粉砕することにより、白
色粉末状のポリマが得られた。このポリマ(A−3)の
融点は168℃、結晶化温度は147℃であった。
ポリアミド6/66/610/12四元共重合体については表1
に示す共重合組成のものを使用した。
実施例1〜3 参考例A−1〜A−3で製造したオキシメチレンポリ
マに対して、表2に示す割合で、トリエチレングリコー
ル−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、水酸化カルシウ
ムおよびポリアミド四元共重合体B−1を添加し、池貝
鉄工所製ベント付2軸45mmφ押出機を用いて220〜230℃
/10mm torrで溶融押出混練した。
得られた組成物はストランドとして押出され、カッタ
によってペレタイズされた。このペレットを熱風循環オ
ーブン中、80℃で5時間乾燥した後、MI、溶融トルク低
下速度を測定した。また成形を行い、その機械物性を測
定した。さらにリサイクル性についても測定した。その
結果を表4にまとめた。
実施例4〜6 実施例1〜3の組成物に対してさらにメラミンを表2
に示した割合で添加し、実施例1〜3と同様にして組成
物を得た。また実施例1〜3と同様の測定を行い、その
結果を表4にまとめた。
実施例7〜9 トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチ
ル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕の代わりに3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカンを使用する以外は
実施例1〜3と同様にして組成物を製造した。また実施
例1〜3と同様の測定を行い、その結果を表4にまとめ
た。
実施例10〜12 水酸化カルシウムの代わりに水酸化マグネシウムを使
用する以外は実施例1〜3と同様にして組成物を製造し
た。また実施例1〜3と同様の測定を行い、その結果を
表4にまとめた。
実施例13〜15 結晶水を有するアルカリ土類金属の水酸化物として水
酸化ストロンチウム・8水塩を使用する以外は実施例1
〜3と同様にして組成物を製造した。また、実施例1〜
3と同様の測定を行い、その結果を表4にまとめた。
実施例16,17 ポリアミド四元共重合体B−1の代わりにB−2,B−
3を使用する以外は実施例3と同様にして組成物を製造
した。また実施例3と同様の測定を行い、その結果を表
4にまとめた。
比較例1〜3 トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチ
ル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕を使用しないこと以外は実施例1〜3と同様にし
て、表3に示した配合比の組成物を製造した。また実施
例1〜3と同様の測定を行い、その結果を表5にまとめ
た。
比較例4〜6 水酸化カルシウムを使用しないこと以外は実施例1〜
3と同様にして表3に示した配合比の組成物を製造し
た。また実施例1〜3と同様の測定を行い、その結果を
表5にまとめた。
比較例7〜9 ポリアミド四元共重合体を使用しないこと以外は実施
例1〜3と同様にして表3に示した配合比の組成物を製
造した。また実施例1〜3と同様の測定を行い、その結
果を表5にまとめた。
比較例10〜12 水酸化カルシウムの代わりに水酸化カリウムを使用す
ること以外は実施例1〜3と同様にして表3に示した配
合比の組成物を製造した。また実施例1〜3と同様の測
定を行い、その結果を表5にまとめた。
比較例13〜15 ポリアミド四元共重合体の代わりにポリアミド三元共
重合体を使用すること以外は実施例1〜3と同様にして
表3にし示した配合比の組成物を製造した。また実施例
1〜3と同様の測定を行い、その結果を表5にまとめ
た。
比較例16〜18 ポリアミド四元共重合体の代わりにポリアミド66を使
用すること以外は実施例1〜3と同様にして表3に示し
た配合比の組成物を製造した。また実施例1〜3と同様
の測定を行い、その結果を表5にまとめた。
比較例19〜21 ポリアミド四元共重合体の代わりにポリアミド12を使
用すること以外は実施例1〜3と同様にして表3に示し
た配合比の組成物を製造した。また実施例1〜3と同様
の測定を行い、その結果を表5にまとめた。
表2〜表5の結果からは次の事項が明らかである。
本発明の組成物は機械物性、溶融トルク安定性およ
びリサイクル性にすぐれ、かなり激しい熱履歴を受けた
後でもモールドデポジットも発生しにくい(実施例1〜
3)。
さらに他の熱安定剤(メラミン)を添加した場合
(実施例4〜6)、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
の種類を変えた場合(実施例7〜9)、アルカリ土類金
属の水酸化物の種類を変えた場合(実施例10〜12)、ア
ルカリ土類金属の水酸化物が結晶水を持つものである場
合(実施例13〜15)およびポリアミド四元共重合体の種
類を変えた場合(実施例16〜17)においても、実施例1
〜3と同等またはそれ以上のすぐれた特性が発揮され
る。
これに対し、 ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加しない場
合には、溶融トルク安定性および機械物性が低下するば
かりか、成形時のホルムアルデヒド臭が強くなり、連続
成形も困難となる(比較例1〜3)。
アルカリ土類金属の水酸化物を添加しない場合に
も、上記と同様の傾向となり、さらにはリサイクル性
も低下する(比較例4〜6)。
アルカリ土類金属の水酸化物の代りに、アルカリ金
属の水酸化物を用いる場合にも、上記と同様の傾向と
なる(比較例10〜12)。
ポリアミド四元共重合体を添加しない場合には、機
械物性が若干低下するばかりか、溶融トルク安定性およ
びリサイクル性が劣る(比較例7〜9)。
ポリアミド四元共重合体の代りに、ポリアミド三元
共重合体、ポリアミド66またはポリアミド12を用いる場
合には、溶融トルク安定性およびリサイクル性が劣る
(比較例13〜21)。
<発明の効果> 本発明のオキシメチレンポリマ組成物は機械的性質、
溶融トルク安定性およびリサイクル性に優れるため、電
気・電子部品や機械・機構部品など広範な用途に使用す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 77:00) (56)参考文献 特開 昭63−63741(JP,A) 特開 昭63−51446(JP,A) 特開 昭50−45091(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキシメチレンホモポリマあるいはコポリ
    マに対し、 (A)分子量400以上のヒンダードフェノール系酸化防
    止剤、 (B)アルカリ土類金属の水酸化物および (C)ポリアミド6/66/610/12四元共重合体を添加配合
    してなるオキシメチレンポリマ組成物。
JP1148311A 1989-06-13 1989-06-13 オキシメチレンポリマ組成物 Expired - Lifetime JP2879796B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1148311A JP2879796B2 (ja) 1989-06-13 1989-06-13 オキシメチレンポリマ組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1148311A JP2879796B2 (ja) 1989-06-13 1989-06-13 オキシメチレンポリマ組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0314860A JPH0314860A (ja) 1991-01-23
JP2879796B2 true JP2879796B2 (ja) 1999-04-05

Family

ID=15449954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1148311A Expired - Lifetime JP2879796B2 (ja) 1989-06-13 1989-06-13 オキシメチレンポリマ組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2879796B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3312458B2 (ja) * 1993-12-27 2002-08-05 東レ株式会社 ポリアセタール樹脂組成物
ATE341582T1 (de) 2001-03-07 2006-10-15 Asahi Glass Co Ltd Verfahren zur wiederverwertung von fluorierten polymeren aus einer fluor-enthaltenden ionenaustauschermembran
DE60205292T2 (de) 2001-03-09 2006-05-24 Asahi Glass Co., Ltd. Verfahren zur Rückgewinnung von Fluoropolymeren
JP2007070574A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物及び成形品
JP2007084714A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物及びリサイクル加工品
CN110527240B (zh) * 2019-09-11 2022-11-15 天津金发新材料有限公司 一种低甲醛释放量的pom组合物及其制备方法、应用

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AR202656A1 (es) * 1973-07-31 1975-06-30 Inventa Ag Copoliamidas cuaternarias

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0314860A (ja) 1991-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0146285B1 (ko) 폴리옥시메틸렌 다원공중합체 및 그의 성형품
JP2879796B2 (ja) オキシメチレンポリマ組成物
JPH0757838B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
EP0675921B1 (en) Polyacetal resin composition
JP3109104B2 (ja) オキシメチレン多元共重合体
JP2814572B2 (ja) ポリオキシメチレン組成物
JP2903566B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JP2517642B2 (ja) 耐熱安定性に優れたポリオキシメチレン組成物
JP2525452B2 (ja) 熱安定性に優れたポリアセタ―ル樹脂組成物
JP2517647B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JPH06179798A (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JPH02166151A (ja) ポリオキシメチレン組成物
JP2517643B2 (ja) ポリアセタ―ル樹脂組成物
JPH0723445B2 (ja) オキシメチレン共重合体組成物
JPS63273657A (ja) ポリアセタ−ル樹脂組成物
JPH0768433B2 (ja) 成形用ポリオキシメチレン組成物
JPH04296348A (ja) アセタール共重合体組成物
US4409370A (en) Thermoplastic blend of oxymethylene copolymers exhibiting improved impact resistance
JPH0228240A (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JPH0668060B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JP2003003041A (ja) ポリアセタール樹脂組成物およびそれを用いた押出し成形品
JPH04239049A (ja) アセタール単独重合体組成物
JP2903567B2 (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JPH0570537A (ja) オキシメチレンコポリマの製造法
US4908407A (en) Resin compositions