JP2525452B2 - 熱安定性に優れたポリアセタ―ル樹脂組成物 - Google Patents

熱安定性に優れたポリアセタ―ル樹脂組成物

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JP2525452B2 JP63106473A JP10647388A JP2525452B2 JP 2525452 B2 JP2525452 B2 JP 2525452B2 JP 63106473 A JP63106473 A JP 63106473A JP 10647388 A JP10647388 A JP 10647388A JP 2525452 B2 JP2525452 B2 JP 2525452B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機械的物性、熱安定性、色調に優れたポリア
セタール樹脂組成物に関する。
更に詳しくは、ポリアセタール樹脂に対して特定のヒ
ンダードフエノール、チオアルカン酸エステルを添加混
合してなる樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
ホルムアルデヒド、トリオキサンあるいはテトラオキ
サンの単独重合あるいは共重合可能なコモノマとの共重
合によつて得られるポリアセタール樹脂は末端からのジ
ツパー型の分解反応によつて容易にホルムアルデヒド分
子を放出して分解してしまう傾向にある。
従つて、通常、重合体末端をアシル化等によつて封鎖
したり、共重合体の場合には不安定末端を分解除去する
ことによつて安定化しているが、それでもポリマ主鎖の
結合は酸化され易く、空気中で加熱することによつて容
易に分解する。そこで従来よりさまざまな熱安定性を配
合混練することにより、重合体の熱安定性を向上させる
試みがなされてきた。たとえば、特公昭34−5439号公
報、特公昭45−18790号公報、特開昭47−15448号公報で
は、ヒンダードフエノールを配合してなるポリアセター
ル樹脂組成物が記載されている。また、特公昭37−1422
3号公報、特公昭40−23797号公報、特公昭41−15435号
公報、特公昭46−27873号公報には、チオエーテル系化
合物を配合してなるポリアセタール樹脂組成物が記載さ
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、ポリアセタール樹脂の熱安定性を溶融
成形に耐え得るまでに高めるには、1種類の熱安定剤の
配合では不十分であつて、2種類あるいはそれ以上の熱
安定剤を配合する必要がある。実際、前記の特許公報類
においても他の添加剤との併用例が記載されている。し
かしながら、ポリアセタール樹脂の熱安定性は今だに不
十分であり、より高度な熱安定性を求めて実にさまざま
な安定剤の組合せについて提案されている。近年では、
歯車、テープリール等の小物の成形品を長時間にわたつ
て無人運転により製造することが多く、従つて不良品の
発生率を低く抑える必要がある。この場合、不良品とは
特に成形品の表面状態の悪いものをさし、主として熱分
解によつて生じたホルムアルデヒドガスに基くシルバー
ストリークやモールドデポジツトであるが、これを抑え
るためには、ポリマを高度に安定化させる必要がある。
そこで我々は、上記課題を解決するべく、鋭意検討し
た結果、本発明を見出すにいたつた。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は、ポリアセタール樹脂100重量部に
対して、 一般式(A)で表わされるヒンダードフエノールの少
なくとも一種0.01〜5重量部と、 (式中、Rは−CH3またはC(CH3を表わし、Xは2
価の有機残基を表わす。また、Yはn価の有機残基を表
わし、nは1〜4の整数を表わす。) ビス(トリデシル)チオジプロピオネート、ペンタエ
リスリトールテトラ(ラウリルチオプロピオネート)お
よびビス(2−メチル−4−アルキルチオプロピオニル
オキシ−5−t−ブチルフェニル)スルフィドから選ば
れたチオアルカン酸エステルの少なくとも一種0.01〜5
重量部を配合してなる樹脂組成物である。
本発明で使用されるヒンダードフエノールとしては、
トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネー
ト〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネ
ート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフエニル)プロピオネート、N,N′−ヘ
キサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナマミド)、N,N′−ビス〔3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオ
ニルヒドラジンが好ましく用いられるが、とりわけトリ
エチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5
−メチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネー
ト〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネ
ート〕が好ましく用いられる。
添加量はポリアセタール樹脂100重量部に対して0.01
〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。0.01重
量部より少ないとポリマの熱安定性が著しく低くてまつ
たく実用にならない。また、5重量部より多いと成形品
表面に析出したり、モールドデボジツトの原因にもなる
ので好ましくない。
本発明で使用されるチオアルカン酸エステルは、ビス
(トリデシル)チオジプロピオネート、ペンタエリスリ
トールテトラ(ラウリルチオプロピオネート)およびビ
ス(2−メチル−4−アルキルチオプロピオニルオキシ
−5−t−ブチルフェニル)スルフィドから選ばれたか
ら選ばれた少なくとも1種であるが、とりわけペンタエ
リスリトールテトラ(ラウリルチオプロピオネート)が
好ましく用いられる。
本発明で使用されるポリアセタール樹脂とは、オキシ
メチレン単独重合体及び主としてオキシメチレン単位か
らなり、ポリマ主鎖中に炭素数2〜8のオキシアルキレ
ン単位を含有するオキシメチレン共重合体を意味する。
オキシメチレン単独重合体は、たとえば、実質的に無
水のホルムアルデヒドを有機アミン、有機あるいは無機
の錫化合物、金属水酸化物のような塩基性重合触媒を含
有する有機溶媒中に導入して重合し、重合体を別した
後、無水酢酸中、酢酸ナトリウムの存在下で加熱して末
端をアセチル化して製造する。
また、オキシメチレン共重合体は、たとえば実質的に
無水のトリオキサンあるいはテトラオキサンのようなホ
ルムアルデヒドの環状オリゴマと共重合成分としての環
状エーテルとをシクロヘキサンやベンゼンのような有機
溶剤中に溶解あるいは懸濁した後、三フツ化ホウ素・ジ
エチルエーテラートのようなルイス酸触媒を添加して重
合する。所望によりこの重合体から洗浄によつて触媒を
除去し、さらに不安定末端を分解除去して製造する。あ
るいは実質的に溶剤の無い状態で、セルフクリーニング
型の混合反応機の中へ重合成分、共重合成分、重合触媒
を投入して塊状重合する。所望によりこの重合体から洗
浄によつて触媒を除去し、さらに不安定末端を分解除去
して製造する。
共重合成分としての環状エーテルとは、次の一般式
(D)で表わされる化合物を意味する。
(ただし、式中Y1〜Y4は、水素原子、炭素数1〜6のア
ルキル基、炭素数1〜6のハロゲン置換アルキル基を示
し、それぞれ同一であつても異なつていても良い。又、
Zはメチレン又はオキシメチレン基を表わし、アルキル
基やハロゲン置換アルキル基で置換されていても良く、
mは0〜3の整数を示す。あるいは、Zは−(CH2)p
−O−CH2−又は−O−CH2−(CH2)p−O−CH2−であ
つても良く、この場合はm=1であつて、pは1〜3の
整数である。) 上記一般式(D)で示される環状エーテルの中で、好
ましい化合物として、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,3−
ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−トリオ
キソカン、エピクロルヒドリンなどが挙げられるが、特
に、エチレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオ
キセパンが好ましい。共重合量はオキシメチレン単位に
対して、0.1〜10モル%、特に好ましくは0.2〜6モル%
の範囲にあることが必要で、0.1モル%以下では得られ
た組成物の熱安定性が低く、また、10モル%以上では得
られた組成物の融点や結晶性を低下させ、機械的強度や
成形性が悪くなるので好ましくない。
本発明で使用されるポリアセタール樹脂として特に好
ましいのは、トリオキサンと環状エーテルとを、三フッ
化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物および三フッ化ホウ素
と酸素原子または硫黄原子を含む有機化合物との配位化
合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の重合触媒
の存在下、塊状重合させた後、一般式(C)で表わされ
るヒンダードアミン化合物を添加して重合反応を停止さ
せて得られる重合体である。
(式中、R7は水素原子または炭素数1〜30の1価の有機
残基を表わし、R8〜R11は炭素数1〜5のアルキル基を
表わし、それぞれ同一であっても異なっていても良い。
nは1以上の整数を表わし、R12はn価の有機残基を表
わす。) 具体的には次のような化合物が挙げられる。
なかでも、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジニル)セバケート(C−13)、ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート(C−1
4)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)エステル
(C−37)、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ〕ヘ
キサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジニル))イミノ〕〕(C−39)が好ましい。
上記ヒンダードアミン化合物の添加量は、ヒンダード
アミン構造のモル数が使用した重合触媒と当モル量ある
いはそれ以上となるような量が好ましい。ヒンダードア
ミン構造のモル数が、使用した重合触媒のモル数よりも
少なくても触媒失活効果は見られるが、得られたポリマ
の耐熱安定性が若干低下するので、目的とする耐熱安定
性の程度に応じて添加量を調整する必要がある。
上記ヒンダードアミン化合物を用いて重合反応を停止
した場合、触媒が完全に失活するため、触媒を洗浄除去
することなく、次の工程へ進めることができるのでプロ
セス的に非常に有効である。
前記の好ましい重合体を製造する装置としては、シグ
マ型撹拌翼を有するニーダー、反応帯域として円筒バレ
ルを用い、そのバレルの中に同軸かつ多数の中断した山
を有するスクリユを備え、この中断部とバレル内面に突
出した歯とが噛み合うように作動する混合機、加熱又は
冷却用のジヤケツトを有する長いケースに一対の互いに
噛み合うような平行スクリユを持つ通常のスクリユ押出
機、二本の水平撹拌軸に多数のパドルを有し、該軸を同
時に同方向に回転した際に、互いに相手のパドル面及び
ケース内面との間にわずかなクリアランスを保つて回転
するセルフクリーニング型混合機等を挙げることができ
る。
又、塊状重合においては、重合反応初期に急速に固化
するため、強力な撹拌能力が必要であるが、一旦粉砕さ
れてしまえば、あとは大きな撹拌能力を必要としないた
め、塊状重合工程を二段階に分けても良い。
又、停止剤と重合触媒との反応を十分に進行させるた
めには、重合体はできる限り細かい粉体状であることが
好ましいので、所望により停止剤の添加前に粉砕機にか
けて粉砕しても良いし、停止剤の添加後に粉砕機にかけ
てもよい。
また本発明の組成物では、本発明の効果を損なわない
範囲で炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、酸化チ
タン、酸化ケイ素、マイカ粉末のような充填剤、炭素繊
維、ガラス繊維、セラミツク繊維、アラミド繊維のよう
な補強剤、着色剤(顔料、染料)、核剤、可塑剤、エチ
レンビスステアロアミドのような離型剤、難燃剤、帯電
防止剤、カーボンブラツクのような導電剤、粘着剤、滑
剤、耐加水分解改良剤、接着助剤などの添加剤を任意に
含有せしめることができる。
特に、安定化助剤としてのアルカリ金属あるいはアル
カリ土類金属の水酸化物および/またはホルムアルデヒ
ド捕捉剤を併用すると耐熱安定性の面でより優れた性質
を示すようになるので好ましい。
アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物の具体例
としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水
酸化バリウム、水酸化ストロンチウムが挙げられるが、
特に、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化
ストロンチウムが好ましい。
アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物の添加量
は、ポリアセタール樹脂に対して0.01〜5重量%、好ま
しくは、0.05〜3重量%である。0.001重量%より少な
いと、添加の効果はなく、5重量%より多いと、機械的
物性や耐加水分解性が低下するので好ましくない。
ホルムアルデヒド捕捉剤とは、ホルムアルデヒドと反
応してホルムアルデヒドを化学的に捕捉し得る化合物の
ことであり、アミド化合物、ウレタン化合物、ピリジン
誘導体、ピロリドン誘導体、尿素誘導体、トリアジン誘
導体、ヒドラジン誘導体、アミジン化合物等が挙げられ
る。
具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジフエニルホルムアミド、N,N
−ジフエニルアセトアミド、N,N−ジフエニルベンズア
ミド、N,N,N′,N′−テトラメチルアジパミド、N−フ
エニルアセトアニリド、ナイロン6、ナイロン11、ナイ
ロン12などのラクタム類の単独重合体ないしは共重合
体、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ダ
イマ酸のような二価カルボン酸とエチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタ
キシリレンジアミンのようなジアミンから誘導されるポ
リアミド単独重合体ないしは共重合体、ラクタム類とジ
カルボン酸およびジアミンから誘導されるポリアミド共
重合体、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、
N,N−ビス(ヒドロキシメチル)スベルアミド、ポリ
(γ−メチルグルタメート)、ポリ(γ−エテルグルタ
メート)、ポリ(N−ビニルラクタム)、ポリ(N−ビ
ニルピロリドン)などのアミド化合物、トルエンジイソ
シアネート、ジフエニルメタンジイソシアネートなどの
ジイソシアネートと1,4−ブタンジオールなどのグリコ
ールおよびポリ(テトラメチレンオキシド)グリコー
ル、ポリブチレンアジペート、ポリカプロラクトンなど
の高分子グリコールから誘導されるポリウレタン、メラ
ミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、N−ブチ
ルメラミン、N−フエニルメラミン、N−N′−ジフエ
ニルメラミン、N,N′,N″−トリフエニルメラミン、N
−メチロールメラミン、N,N′−ジメチロールメラミ
ン、N,N′,N″−トリメチロールメラミン、2,4−ジアミ
ノ−6−ベンジルオキシトリアジン、2,4−ジアミノ−
6−ブトキシトリアジン、2,4−ジアミノ−6−シクロ
ヘキシルトリアジン、メレム、メラムなどのトリアジン
誘導体、N−フエニル尿素、N,N′−ジフエニル尿素、
チオ尿素、エチレン尿素、N−フエニルチオ尿素、N,
N′−ジフエニルチオ尿素、ノナメチレンポリ尿素など
の尿素誘導体、フエニルヒドラジン、ジフエニルヒドラ
ジン、ベンズアルデヒドのヒドラゾン、ベンズアルデヒ
ドのセミカルバゾン、ベンズアルデヒドの1−メチル−
1−フエニルヒドラゾン、ベンズアルデヒドのチオセミ
カルバゾン、4−(ジアルキルアミノ)ベンズアルデヒ
ドのヒドラゾンなどのヒドラジン誘導体、ジシアンジア
ミド、グアンチジン、グアニジン、アミノグアニジン、
グアニン、グアナクリン、グアノクロール、グアノキサ
ン、グアノミン、アミロリド、N−アミジノ−3−アミ
ノ−6−クロロピラジンカルボキシアミドなどのアミジ
ン化合物、ポリ(2−ビニルピリジン)、ポリ(2−メ
チル−5−ビニルピリジン)、ポリ(2−エチル−5−
ビニルピリジン)、2−ビニルピリジン/2−エチル−5
−ビニルピリジン共重合体、2−ビニルピリジン/スチ
レン共重合体などのピリジン誘導体などである。
中でも、ダイマ酸系ポリアミド、ナイロン6/6,6/6,10
3元共重合体、ナイロン6/6,6/6,10/12 4元共重合
体、メラミン、グアナミン、ベンゾグアナミン、N−メ
チロール化メラミン、N−メチロール化ベンゾグアナミ
ン、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ジシアンジアミド、グ
アニジン、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(2−ビニ
ルピロリドン)、ポリ尿素、メレム、メラム、N,N′−
ジフエニル尿素は、これを含有するポリアセタール樹脂
の熱安定性が優れるため、特に好ましい。
ホルムアルデヒド捕捉剤の添加量は、ポリアセタール
樹脂に対して0.001〜5重量%、好ましくは0.05〜3重
量%である。0.001重量%より少ないと添加効果がな
く、5重量%より多いと、組成物の表面に析出したり、
組成物が着色したりするため好ましくない。
本発明により製造されたポリアセタール樹脂組成物
は、形成性、色調、機械的物性、溶融安定性や耐熱エー
ジング性に優れるため、機械機構部品、自動車部品、電
気・電子部品など、広範な用途で使用することができ
る。
〔実施例〕
次に実施例および比較例により本発明を説明する。な
お、実施例および比較例中に示される評価項目について
は以下のようにして測定を行つた。
成形品の機械物性 5オンスの射出能力を有する射出成形機を用いて、シ
リンダ温度200℃、金型温度80℃で1/8 inch厚の引張試
験片を射出成形した。これらの試験片を用いて、ASTM
D−638に準じて引張特性を測定した。
ポリマ融点(Tm),結晶化温度(Tc) 差動走査熱量計を使用して、窒素雰囲気下、10℃/分
の昇温速度で昇温し、ポリマ融点(Tm)を測定後、10℃
/分で降温し、結晶化温度(Tc)を測定した。
メルトインデツクス(MI) 80℃の熱風乾燥機で3時間乾燥したペレツトを使用
し、ASTM D−1238に従つて、温度190℃、荷重2160gで
測定した。
参考例 ポリアセタール樹脂の製造 アセタールホモポリマ POM−1の製造 パラホルムアルデヒドを140〜180℃で熱分解して得た
ホルムアルデヒドを、反応媒体として10℃のトルエンを
含有する連続式の2反応容器に導入した。重合開始剤
として、トルエンに溶解したテトラ(エチル)アンモニ
ウムイオダイドとラウリン酸の等モル混合物を供給し
た。全ての反応成分は連続的にポンプで供給し、重合体
状の分散生成物を滞留時間が10分であるような速度で取
出した。ホルムアルデヒドは約8g/分の速度で反応器に
通じ、重合開始剤は、テトラ(エチル)イオダイドの濃
度が反応媒体1あたり1.87mg、ラウリン酸濃度が反応
媒体1あたり0.99mgであるような割合で供給した。反
応媒体は65℃に保ち、良く撹拌した。反応媒体1あた
り400g/hの割合で重合体が生成した。得られらた重合体
を過して取出し、アセトン洗浄およびメタノール洗浄
して乾燥した。この粗重合体500g、無水酢酸4000g、酢
酸ナトリウム1.6gの混合物を139℃で加熱し、1時間還
流した。冷却後、重合体を過し、アセトン洗浄および
水洗した後乾燥した。このポリマの融点は179℃、結晶
化度は150℃、MI=7.6であつた。
アセタールコポリマ POM−2の製造 トリオキサン900g、エチレンオキシド8.8gを500gのシ
クロヘキサンに溶解し、0.3gの三フツ化ホウ素・ジエチ
ルエーテラートを含有する60mlのベンゼンを添加し、65
℃で撹拌した。三フツ化ホウ素・ジエチルエーテラート
を添加後、約1分間で反応液は白濁し、重合体が析出し
てきた。25分後、トリエチルアミンの10%ベンゼン溶液
10mlを添加して重合反応を停止した後、析出している重
合体を過して集め、アセトン洗浄次いで水洗した。こ
の重合体を、メタノール/水/アンモニア=59.5/40/0.
5重量比の加水分解溶液10中に投入し、オートクレー
ブ中160℃で10分間加熱撹拌した。冷却後、重合体を
過して集め、水洗次いでアセトン洗浄し、乾燥した。こ
のポリマの融点は167℃、結晶化温度は147℃、MI=8.0
であつた。
アセタールコポリマ POM−3の製造 2枚のΣ型撹拌翼を有するニーダ(容積3)に、ト
リオキサン3000g、1,3−ジオキソラン50ml、三フツ化ホ
ウ素・ジエチルエーテラート0.3gを含有するベンゼン30
mlを加え、70℃、40rpmで撹拌した。約1分後に反応が
始まり、内温が上昇した。約95℃まで上昇したがそのま
ま7分間撹拌した。反応混合物は粉砕されて白色粉末と
なつた。
この反応混合物に5.4gのビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジニル)セバケート(チバ・ガイギー
(Chiba−Geigy)社製“サノール(Sanol)"LS765)を
含有するベンゼン50mlを添加し、35℃で15分間撹拌し
た。このポリマの融点は167℃、結晶化温度は146℃、MI
=8.3であつた。
実施例1〜15 参考例に従つて製造したポリアセタール樹脂POM−1
〜3に対して、表1に示す配合比で各化合物を添加混合
した。
混合物は45mmφ、L/D=31.5のベント付2軸押出機に
連続的に供給し230℃/100rpmで溶融混練した。
組成物はストランドとして押出された後、ペレタイズ
され、80℃の熱風循環オーブン中で5時間乾燥された。
比較例1〜9 参考例に従つて製造したポリアセタール樹脂POM−1
〜3に対して表2に示す配合比で各化合物を添加混合す
る以外は実施例1〜15と同様してサンプルを調製した。
なお、表中の略記号は以下の化合物を表わす。
Irganox1010:Ciba−Geigy社製 ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネー
ト〕 Irganox245:Ciba−Geigy社製 トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチ
ル−5−メチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネ
ート〕 Irganox259:Ciba−Geigy社製 1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネート〕 MARK AO−412S:アデカ・アーガス社製 ペンタエリスリトールテトラ(ラウリルチオプロピオ
ネート) 表1〜2に示した配合比で溶融混練したサンプルを用
いて引張試験片を射出成形し、初期物性および150℃エ
ージング後の物性を測定した。その結果を表3〜4にま
とめた。
実施例1、4〜6、7〜9、比較例1〜9より、ヒン
ダードフエノール、チオアルカン酸エステル単独では耐
熱エージング性に劣るが、両者を併用すると耐熱エージ
ング性が向上することがわかる。
また、実施例2、10〜11より、ヒンダードフエノー
ル、チオアルカン酸エステルの他にアルカリ土類金属の
水酸化物を併用すると耐熱エージング性がさらに向上す
ることがわかる。
実施例3、12〜15より、ヒンダードフエノール、チオ
アルカン酸エステル、アルカリ土類金属水酸化物の他に
ホルムアルデヒド捕捉剤を併用すると、耐熱エージング
性がさらに向上することがわかる。
実施例6〜15より、ヒンダードアミン化合物によつて
触媒失活したポリマを使用すると、特に耐熱エージング
性に優れた組成物が得られることがわかる。
〔発明の効果〕 本発明のポリアセタール樹脂組成物は、耐熱エージン
グ性、機械物性に特に優れているため、機械機構部品、
自動車部品、電気・電子部品など、広範な用途に使用で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−86085(JP,A) 特開 昭50−60479(JP,A) 特開 昭63−12617(JP,A) 特公 昭46−23361(JP,B1)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアセタール樹脂100重量部に対して、
    一般式(A)で表わされるヒンダードフェノールの少な
    くとも一種0.01〜5重量部と、 (式中、Rは−CH3またはC(CH3を表わし、Xは2
    価の有機残基を表わす。また、Yはn価の有機残基を表
    わし、nは1〜4の整数を表わす。) ビス(トリデシル)チオジプロピオネート、ペンタエリ
    スリトールテトラ(ラウリルチオプロピオネート)およ
    びビス(2−メチル−4−アルキルチオプロピオニルオ
    キシ−5−t−ブチルフェニル)スルフィドから選ばれ
    たチオアルカン酸エステルの少なくとも一種0.01〜5重
    量部を配合してなるポリアセタール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記ヒンダードフェノールが、トリエチレ
    ングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチ
    ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6
    −ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチ
    ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペン
    タエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
    チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オ
    クタデジル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
    キシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサメチレ
    ンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒド
    ロシンナマミド)、およびN,N′−ビス[3−(3,5−ジ
    −t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
    ル]ヒドラジンから選ばれた一種以上の化合物である請
    求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記ポリアセタール樹脂が、重合触媒の存
    在下にホルムアルデヒドおよび/またはトリオキサンと
    他の環状エーテルとを共重合させて得られる重合体であ
    る請求項1記載の熱安定性に優れたポリアセタール樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】前記ポリアセタール樹脂が、重合触媒の存
    在下にホルムアルデヒドおよび/またはトリオキサンと
    他の環状エーテルとを共重合させ、次いで一般式(C)
    で表わされるヒンダードアミン化合物を添加して重合反
    応を停止させて得られる重合体である請求項1記載のポ
    リアセタール樹脂組成物。 (式中、R7は水素原子または炭素数1〜30の1価の有機
    残基を表わし、R8〜R11は炭素数1〜5のアルキル基を
    表わし、それぞれ同一であっても異なっていても良い。
    nは1以上の整数を表わし、R12はn価の有機残基を表
    わす。)
  5. 【請求項5】前記ヒンダードアミン化合物がビス(2,2,
    6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、
    ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)
    セバケート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラ
    キス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)エ
    ステル、およびポリ[[6−(1,1,3,3−テトラメチル
    ブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]
    [2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミ
    ノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−
    ピペリジニル)イミノ]]から選ばれた一種以上の化合
    物である請求項4記載のポリアセタール樹脂組成物。
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