JP2902388B1 - 自動二輪車の排気マニホールド - Google Patents

自動二輪車の排気マニホールド

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JP2902388B1
JP2902388B1 JP3104998A JP3104998A JP2902388B1 JP 2902388 B1 JP2902388 B1 JP 2902388B1 JP 3104998 A JP3104998 A JP 3104998A JP 3104998 A JP3104998 A JP 3104998A JP 2902388 B1 JP2902388 B1 JP 2902388B1
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Abstract

【要約】 【課題】 製造が容易で、直管部だけでなく曲管部にも
吸音材を内張りでき、吸音効果を高めるとともに外観の
向上も図れる自動二輪車の排気マニホールドを提供す
る。 【解決手段】 組合せ管部4の主要部を構成する外管5
は、直管部4a1と曲管部4b1とにわたって連続する共通
の円形パイプで形成され、曲管部4b1に相当する箇所が
パイプベンダーにより緩やかな円弧状に曲げられてい
る。また、集合二管部分4a側の直管部4a1は、断面円
形のパンチングプレートパイプからなる多孔壁内筒6の
周囲に円筒状に成形したグラスウールからなる耐熱性吸
音材7を被装したうえで、内筒6の前後両端部6a・6
bを半径方向外方にいったん略直角に屈曲したのち、外
管5に平行になるように略直角に屈曲して環状に形成
し、外管5との間で耐熱性吸音材7を挟み込むようにし
て嵌着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として自動二
輪車に使用されるところの、マフラーに一端が接続され
直管部と曲管部からなる排気管を備えた排気マニホール
ドに関するもので、詳しくは、複数本の排気管を段階的
に集合し、最終的に集合二管部を集合一管部としてその
先端部を共通の一本のマフラーの前部に接続するタイプ
の自動二輪車の排気マニホールドに好適な構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の排気マニホールドは、複数気筒
のエンジンに用いられることが多いが、例えば四気筒エ
ンジンでは、各排気ポートに接続される四本の排気管を
二本ずつ集合して二本の排気管とし、さらに一本の排気
管に集合してマフラー(消音器)に接続した、フォーイ
ンツーワンタイプがあり、また二気筒エンジンでは、二
本の排気管を一本の排気管に集合してマフラー(消音
器)に接続した、ツーインワンタイプがある。
【0003】従来の一般的な排気マニホールドにおいて
は、図10に示すように、外管51を一本の連続する円
形パイプで形成する場合、外管自体はパイプベンダーを
使用して全長あるいは部分的に曲げることができる。図
10に示す排気管50は、先端部と基端寄りの部分とが
直管状(直管部)52・53で、それらの中間に曲げ部
分(曲管部)54が形成されている。先端と基端の各直
管部52・53においては、パンチングプレートパイプ
からなる多孔壁内筒55・56をその周囲にグラスウー
ルなどの耐熱性吸音材57・58を介在させて外管内に
挿入し、外側からスポット溶接などによって溶接するこ
とで、吸音材を内張りすることができる。しかし、曲管
部54においては、パンチングプレートパイプの多孔壁
内筒を外管に添うように曲げることが困難であるうえ
に、曲管部54に耐熱性吸音材とともに挿入して溶接等
により固定することも同様に困難である。このため、図
10に示すように外管51の曲管部54には耐熱性吸音
材が内張りされていない構造が一般的である。
【0004】また、全長にわたり直管部からなる外管
に、パンチングプレートパイプからなる直管状の多孔壁
内筒を吸音材を介在させて挿入し溶接等で固定したのち
に、パイプベンダー等を用いて外管とともに内筒を同時
に曲げ加工することが考えられるが、内筒を外管に添う
ように曲げることは極めて難しい。
【0005】ところで、先行技術に特許第266080
3号の掲載公報に記載の排気装置がある。この排気装置
では、図示は省略するがマフラーの前部を直管状の円形
パイプで形成し、この円形パイプ内にパンチングプレー
トパイプからなる直管状の内筒を周囲に吸音材を被装し
て挿入し、溶接等で固定しているが、いずれも耐熱性吸
音材が内張りされているところはいずれも直管部であ
る。吸音材を内張りした曲管部については、半円筒形の
外筒壁とパンチングプレートからなる半円筒形の内筒壁
とで耐熱性吸音材を挟み込んだサンドイッチ構造の半円
筒形の一対の筒壁を、仕切り板を境にして突き合わせ接
合した、いわゆるモナカ構造からなっている。したがっ
て、曲管部では、中央の仕切り板に沿って両側面の長手
方向に連続する溶接跡が表面に現れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の排気マニホールド(図10)および掲載公報に
記載されている従来の排気装置には、次のような点で改
良の余地がある。
【0007】(1) 図10に示す排気管50は曲管部5
4が吸音材を内張りしていない一重管構造であるため、
排気ガスの熱で表面が変色するおそれがあるうえに、吸
音効果に乏しく排気音低減の効果が低い。
【0008】(2) モナカ構造の集合二管部は製造が困
難で組付けに時間がかかるうえに、組付け時や溶接時に
歪みが生じ易い。
【0009】(3) 集合二管部の仕切り板には平板材が
使用されているため、排気ガスで加熱されて幅方向に熱
膨張したときに一対の筒壁の接合箇所を分離させるおそ
れがある。
【0010】(4) モナカ構造は溶接跡が連続して表面
に現れるために、外観上、美観が劣る。しかもモナカ構
造と円形パイプからなる外管とを接続する場合に、両者
が仕切り板を備えているときには、仕切り板の端部同士
が一連に連続するように位置決めするのが難しい。
【0011】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、製造が容易で、直管部だけでなく曲管部にも吸音材
を内張りでき、吸音効果を高めて排気音を提言できると
ともに外観の向上も図れる自動二輪車の排気マニホール
ドを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明に係る自動二輪車の排気マニホールドは、 a)マフラーに一端が接続され直管部と曲管部からなる排
気管を備えた自動二輪車の排気マニホールドにおいて、
b)前記直管部と前記曲管部との外管を、連続する共通の
円形パイプで形成し、c)一対の半円筒形多孔壁部材の両
側部を突き合わせ状に接合して前記曲管部に対応する曲
部を備えた内筒を形成し、d)この内筒の外周に耐熱性吸
音材を被装し、前記外管の曲管部内に前記内筒の曲部を
嵌挿して固定している。
【0013】請求項1の発明によれば、マフラーに接続
される排気管の外管が連続する円形パイプで形成されて
いるために、溶接跡等が一切なく、外観が良好である。
そのうえ曲管部にも耐熱性吸音材が内筒で挟み込むよう
に配備されているから、排気ガスの熱が直接伝わらず外
管が熱で変色しにくく、長期にわたり美しく保たれると
ともに、排気音が吸音材で吸収され、外方に伝わりにく
いため、排気音が低く抑えられる。また、外管の曲管部
内に耐熱性吸音材を被装した内筒の曲部を嵌挿して固定
しているから、製造が容易で、大量生産が可能である。
【0014】請求項2に記載のように、請求項1の自動
二輪車の排気マニホールドにおいて、e)前記内筒の一端
寄りの直管状部に、その周囲に耐熱性吸音材を介在させ
て円形パイプで形成した短寸の直管状外管を被着し、f)
この直管状外管の一開口端と前記外管の一開口端との一
方を他方に嵌め込んで相互に接続することができる。
【0015】請求項2の発明によれば、内筒の直管状部
に、その周囲に耐熱性吸音材を介在させて短寸の直管状
外管を被着し、この状態で耐熱性吸音材を被装した内筒
の曲部を外管の曲管部内に嵌挿することができるから、
内筒と耐熱性吸音材の取付が容易で、生産性が向上す
る。また、一方の外管の一開口端を他方の外管の一開口
端に嵌め込んで接続するから、接続が容易でしかも確実
に接続できる。そのうえに、両者の接続箇所を溶接等に
より固着することによって、外管の曲管部内に耐熱性吸
音材を被装した内筒の曲部を的確に位置決めして固定で
きるから、外管の曲管部と内筒の曲部との固定および外
管同士の接続を同時に行えて製作が容易になるととも
に、スポット溶接などの溶接箇所も最小限に抑えること
ができるために、外管の表面に溶接跡等が付いても目立
ちにくく、外観上も美しい。
【0016】請求項3に記載のように、請求項1又は2
の自動二輪車の排気マニホールドにおいて、g)複数本の
排気管を段階的に集合し、最終的に集合二管部を集合し
て集合一管部とし、その先端部を一本のマフラーの前部
に接続してなる自動二輪車の排気管構造であって、h)前
記外管の前記直管部側開口端部に相対向する一対の切れ
目を設け、前記外管の前記直管部内に耐熱性吸音材を周
囲に介在させてパイプ状多孔壁内筒を嵌着するととも
に、仕切り板を前記直管部側開口端から外管内に嵌入し
該仕切り板の終端張出し部を前記切れ目の前半部に嵌め
込み、i)半円筒形の外管壁と半円筒形の内筒多孔壁部材
とで耐熱性吸音材を挟み込んだサンドイッチ構造の一対
の半円筒形の筒壁を、仕切り板を境にして突き合わせ接
合して集合二管部を形成し、この集合二管部の先端部を
前記外管の前記直管部側開口端部内に嵌入するととも
に、集合二管部側の前記仕切り板の先端張出し部を前記
切れ目の後半部に嵌め込むことができる。
【0017】請求項3の発明によれば、仕切り板を備え
た従来のモナカ構造からなる集合二管部を、基端から先
端側の途中まで別の仕切り板を備えた円形パイプの外管
(集合二管部と集合一管部の組合せ管部)の基端側開口
に嵌め込むとともに、モナカ構造側の仕切り板の張出し
部を外管の切れ目の後半部に嵌め込むことにより、二枚
の仕切り板が位置合わされ、端部同士がきっちりと接合
される。また、モナカ構造の筒壁が円形パイプの外管内
に嵌め込まれて接続されるから、両者を溶接等を施すこ
とによって確実にかつ堅固に接続できる。したがって、
二枚の仕切り板がズレたり、ねじれたりすることがな
く、接続作業が効率よく行われる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の自動二輪車の排
気マニホールドについて実施の形態を図面に基づいて説
明する。
【0019】図1は本発明の自動二輪車用排気マニホー
ルドの実施例を示す全体斜視平面図、図2は図1の自動
二輪車用排気マニホールドを他の方向から見た全体斜視
側面図、図3は本発明の特徴部分である排気マニホール
ドの集合二管部分と集合一管部分との組合せ管部を示す
中央縦断面拡大図、図4は図3のA−A線における断面
図、図5は図2のB−B線における断面図、図6は集合
二管部と組合せ管部の接続部分を示す、一部を切り欠い
て断面で現した外観図、図7は組合せ管部を示す、基端
側を切り欠いて断面で現した外観図である。図8は図2
のC−C線における断面図、図9は図2のD−D線にお
ける断面図である。
【0020】図1・図2に示すように、自動二輪車用排
気マニホールド1は、フォーインツーインワンタイプ
で、四気筒四サイクルエンジンの各排気ポート(図示せ
ず)に一端を接続する四本の排気管2を二本ずつ一つに
集合して集合二管部3が形成され、この集合二管部3の
先端には、基端側が集合二管部分4aで途中(長さ方向
のほぼ中間位置)から一つに集合されて集合一管部分4
bに形成された集合二管部分・集合一管部分の組合せ管
部4が接続され、さらにこの組合せ管部4の先端は後方
を向く円筒状のマフラー30に接続されるものである。
各排気管2の基端部には、エンジンの排気ポート(図示
せず)に接続するための環状フランジ2aが溶接により
装着されている。なお、図2において、符号Zは突き合
わせ部の溶接跡を示す。
【0021】図3に示すように組合せ管部4において
は、集合二管部分4aが全長にわたり直管部(ストレー
ト状)4a1で形成され、集合一管部分4bが曲管部4b1
と直管部4b2で形成されている。組合せ管部4の主要部
を構成する外管5は、直管部4a1と曲管部4b1とにわた
って連続する共通の円形パイプで形成され、曲管部4b1
に相当する箇所がパイプベンダーにより図3のように緩
やかな円弧状に曲げられている。また、集合二管部分4
a(直管部4a1)は、断面円形のパンチングプレートパ
イプからなる多孔壁内筒6の周囲に円筒状に成形したグ
ラスウールからなる耐熱性吸音材7を被装したうえで、
内筒6の前後両端部6a・6bを半径方向外方にいった
ん略直角に屈曲したのち、外管5に平行になるように略
直角に屈曲して環状に形成し、外管5との間で耐熱性吸
音材7を挟み込むようにして嵌着されている。なお、本
例では、内筒6の後端部6bは外管5にプラグ又はスポ
ット溶接され、内筒6の前端部6aは外管5に外側から
スポット溶接されることにより固着されている。
【0022】また、図7のように二つの通路S1・S2
に分離する一枚の仕切り板8が集合二管部分4aの中央
部に配設されている。この仕切り板8は、図5にも示す
ように平坦な板からなるが、その中央部分に長手方向に
沿って表裏に交互に突出する膨らみ8Aが形設され、熱
膨張による変形を防止している。つまり仕切り板8が排
気ガスの熱で加熱されても、その膨らみ8Aの断面凹凸
形状の部分での変形が大きくなる程度で、変形を吸収で
きるようになっている。仕切り板8は基端部の両側に側
方への張出し部8aを設けるとともに、両側辺の先端付
近と長さ方向の中間位置にそれぞれ張出し部8b・8c
を設けている。図6に示すように、内筒6から外管5に
かけて一連に長さ方向の切れ目(スリット)5Aを相対
向して形成し、これらの切れ目5Aの前半部に基端部両
側の張出し部8aを嵌め込んでいる。また、図5のよう
に先端付近と中間位置の張出し部8b・8cは、外管5
の内壁あるいは内筒6の内壁に溶接により固定してい
る。
【0023】さらに、集合一管部分4bの曲管部4b1と
直管部4b2とは、図3に示すように一部を長さ方向に沿
って緩やかに円弧状に曲げた半円筒形のパンチングプレ
ートからなる一対の多孔壁部材9a・9b(図4)の両
側部9cを、図4に示すように突き合わせ状に溶接で接
合して円筒形の内筒9に形成し、成形したグラスウール
からなる耐熱性吸音材10を内筒9の周囲に被装してい
る。内筒9の直管部4b2の位置には、耐熱性吸音材10
を周囲に介在させた状態で、耐熱性吸音材10の周囲に
円形パイプからなる短寸で直管(ストレート)状の外管
11を被着するとともに、先端部をやや小径に形成した
環状ステー9Aを外管11の先端側開口から挿入し、内
筒9の端部および外管11の端部にそれぞれ内側から溶
接により固定している。さらに、外管11の基端側開口
11Aは半径方向外方にやや拡径させ、図3のように外
管5の先端側開口端部5Bの外周に嵌め込めるようにし
ている。
【0024】そして、図3のように外管5の曲管部4b1
内には、耐熱性吸音材10を被装した内筒9の曲管部4
b1を挿入し、外管5の先端側開口端部5Bの外周に外管
11の基端側開口縁部11Aを嵌め込んだのちに、略円
形のフランジ12を外管5と外管11の接合部上に嵌め
込み、円周方向に連続する肉盛り溶接などにより固着し
ている。なお、図3〜図5中の符号Yは溶接箇所を示し
ている。
【0025】一方、集合二管部3は、図1・図2に示す
ように、基端部分3aおよび先端部分3bに分かれてい
る。集合二管部3の基端部分3aは、図8に示すように
断面ひょうたん形状で、先端部分3bは、図9に示すよ
うに断面略円形形状で、いずれもモナカ構造により形成
されている。すなわち、基端部分3aは、図8に示すよ
うに、半ひょうたん形の外筒壁部材13・13とパンチ
ングプレートからなる半ひょうたん形の内筒多孔壁部材
14・14とで耐熱性吸音材15・15を挟み込み、両
側を二重内壁の仕切り壁16・16の端部とともに一体
に突き合わせて溶接した構造からなり、内筒壁部材14
・14と仕切り壁16・16との間に二つの通路S1・
S2が形成されている。また、基端部分3aには、図1
に示すように固定用ブラケット17が溶着されている。
この固定用ブラケット17は自動二輪車のエンジンに固
定され、排気マニホールド1の中間部位を支持する。
【0026】また、集合二管部3の先端部分3bは、図
9に示すように、仕切り板18の両側張出し縁部18a
が、半円筒形の外筒壁部材19・19および半円筒形の
内筒壁部材20・20の両側のフランジ部間に跨がって
介設され、二つの通路S1・S2が形成されている。外
筒壁部材19およびパンチングプレートからなる内筒壁
部材20の両側にフランジ部19a・20aがそれぞれ
一体に延設され、両フランジ部19a・20aが仕切り
板18の両側張出し縁部18aを挟持した状態で、スポ
ット溶接、ティグ溶接又はミグ溶接により一体に溶着さ
れている。さらに、外筒壁部材19と内筒壁部材20の
間には、耐熱性吸音材21・21(例えばグラスウー
ル、金属繊維)が介設されている。また、仕切り板18
は上記仕切り板8と同様に平坦な板からなり、その中央
部分に長手方向に沿って表裏に交互に突出する膨らみ1
8Aが形設されている。このため、仕切り板18が排ガ
スの熱で加熱されても、その膨らみ18Aの断面凹凸形
状の部分での変形が大きくなる程度で、変形が吸収され
るので、フランジ部19a・20a間の接合箇所を分離
することがない。
【0027】上記の構造からなる集合二管部3の先端部
3cは、図5のように外筒壁部材19と内筒壁部材20
の先端部が重合されて絞られた構造で、図6のようにそ
の先端部3cが組合せ管部4の外管5の基端側開口部内
5Cに嵌入されるとともに、仕切り板18の先端部の両
側張出し部18bが図6のように切れ目5Aの後半部に
嵌め込まれる。これにより、集合二管部3の仕切り板1
8の先端部が組合せ管部4の外管5に対し所定位置に位
置決めされると同時に、仕切り板18の先端縁と仕切り
板8の基端縁とが、図5のように突き合わせられて一体
的に接合される。
【0028】上記のようにして本実施例にかかる排気マ
ニホールド1が構成されるが、組合せ管部4および集合
二管部3はそれぞれ全長にわたり二重管構造になってい
るので、排気ガスが通っても外管5・外管11や外筒壁
部材19などの表面に変色が生じず、長期にわたり外観
が美しく保たれる。
【0029】また、組合せ管部4の外管5内に挿入する
仕切り板8によって、集合二管部3の長さが組合せ管部
4の長さ方向の中間部まで実質的に延長されるから、脈
動効果により低速域でのトルクの谷がなくなり、特に低
速領域における性能アップに有利となる。そのうえ、組
合せ管部4の外管5および外管11には既製のものを使
用できるので、製造が容易で、構造的にも強度が高く、
耐久性に富む。
【0030】ところで、上記した実施の形態において
は、フォーインツーインワンタイプの排気マニホールド
に適用したものであるが、そのほか、二本の排気管を集
合してその集合部にマフラーを接続するツーインワンタ
イプの排気マニホールドや、六本の排気管を最終的に一
本に集合してその集合部にマフラーを接続する排気マニ
ホールドに対しても適用することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
この発明に係る自動二輪車の排気マニホールドには、次
のような優れた効果がある。
【0032】(1) 請求項1の発明は、マフラーに接続
される排気管の外管が連続する円形パイプで形成されて
いるために、溶接跡等が一切なく、外観が美しいうえ
に、曲管部にも耐熱性吸音材が内筒で挟み込むように配
備されているから、排気ガスの熱が直接伝わらず外管が
熱で変色しにくく、長期にわたり美しく保たれるととも
に、排気音が吸音材で吸収され、外方に伝わりにくいた
め、排気音を低く抑えることができる。また、外管の曲
管部内に耐熱性吸音材を被装した内筒の曲部を嵌挿して
固定しているから、製造が容易で、大量生産が可能であ
る。
【0033】(2) 請求項2の発明は、内筒の一端寄り
の直管状部に、その周囲に耐熱性吸音材を介在させて短
寸の直管状外管を被着し、この状態で耐熱性吸音材を被
装した内筒の曲部を外管の曲管部内に嵌挿することがで
きるから、内筒と耐熱性吸音材の取付が容易で、生産性
が向上する。また、一方の外管の一開口端を他方の外管
の一開口端に嵌め込んで接続するから、接続が容易であ
る。さらに、両者の接続箇所を溶接等により固着するこ
とによって、外管の曲管部内に耐熱性吸音材を被装した
内筒の曲部を的確に位置決めして固定できるから、外管
の曲管部と内筒の曲部との固定および外管同士の接続を
同時に行えて製作が容易になるとともに、スポット溶接
なども最小限に抑えることができるために、外管に溶接
跡等が付くことがほとんどなく、外観上も美しい。
【0034】(3) 請求項3の発明は、仕切り板を備え
た従来のモナカ構造からなる集合二管部を、基端から先
端側の途中まで別の仕切り板を備えた円形パイプの外管
(組合せ管部)の基端側開口に嵌め込むとともに、モナ
カ構造側の仕切り板の張出し部を外管の切れ目の後半部
に嵌め込むことにより、二枚の仕切り板が位置合わさ
れ、端部同士がきっちりと接合される。また、モナカ構
造の筒壁が円形パイプの外管内に嵌め込まれて接続され
るから、両者を溶接等により堅固に接続できる。したが
って、二枚の仕切り板がズレたり、ねじれたりすること
がなく、接続作業が円滑に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動二輪車用排気マニホールドの実施
例を示す全体斜視平面図である。
【図2】図1の自動二輪車用排気マニホールドを他の方
向から見た全体斜視側面図である。
【図3】本発明の特徴部分であるところの排気マニホー
ルドの集合二管部分と集合一管部分からなる組合せ管部
を示す中央横断面拡大図である。
【図4】図3のA−A線における断面図である。
【図5】図2のB−B線における断面図である。
【図6】集合二管部と組合せ管部の接続部分を示す、一
部を切り欠いて断面で現した外観図である。
【図7】組合せ管部を示す、基端側を切り欠いて断面で
現した外観図である。
【図8】図2のC−C線における断面図である。
【図9】図2のD−D線における断面図である。
【図10】従来の一般的な自動二輪車用排気マニホール
ドの一部を示す、図3に対応する中央横断面図である。
【符号の説明】
1 排気マニホールド 2 排気管 3 集合二管部 3a 基端部分 3b 先端部分 4 組合せ管部 4a(4a1) 集合二管部分(直管部) 4b 集合一管部分 4b1 曲管部 4b2 直管部 5・11 外管 5A 切れ目 6・9 内筒 7・15・21 耐熱性吸音材 8・18 仕切り板 30 マフラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01N 7/08 F01N 7/18 F01N 1/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マフラーに一端が接続され直管部と曲管
    部からなる排気管を備えた自動二輪車の排気マニホール
    ドにおいて、 前記直管部と前記曲管部との外管を、連続する共通の円
    形パイプで形成し、 一対の半円筒形多孔壁部材の両側部を突き合わせ状に接
    合して前記曲管部に対応する曲部を備えた内筒を形成
    し、 この内筒の外周に耐熱性吸音材を被装し、前記外管の曲
    管部内に前記内筒の曲部を嵌挿して固定したことを特徴
    とする自動二輪車の排気マニホールド。
  2. 【請求項2】 前記内筒の一端寄りの直管状部に、その
    周囲に耐熱性吸音材を介在させて円形パイプで形成した
    短寸の直管状外管を被着し、 この直管状外管の一開口端と前記外管の一開口端との一
    方を他方に嵌め込んで相互に接続した請求項1記載の自
    動二輪車の排気マニホールド。
  3. 【請求項3】 複数本の排気管を段階的に集合し、最終
    的に集合二管部を集合して集合一管部とし、その先端部
    を一本のマフラーの前部に接続してなる自動二輪車の排
    気マニホールドであって、 前記外管の前記直管部側開口端部に相対向する一対の切
    れ目を設け、前記外管の前記直管部内に耐熱性吸音材を
    周囲に介在させてパイプ状多孔壁内筒を嵌着するととも
    に、仕切り板を前記直管部側開口端から外管内に嵌入し
    該仕切り板の終端張出し部を前記切れ目の前半部に嵌め
    込み、 半円筒形の外管壁と半円筒形の内筒多孔壁部材とで耐熱
    性吸音材を挟み込んだサンドイッチ構造の一対の半円筒
    形の筒壁を、仕切り板を境にして突き合わせ接合して集
    合二管部を形成し、この集合二管部の先端部を前記外管
    の前記直管部側開口端部内に嵌入するとともに、集合二
    管部側の前記仕切り板の先端張出し部を前記切れ目の後
    半部に嵌め込む請求項1又は2記載の自動二輪車の排気
    マニホールド。
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