JP2894567B2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はドレンポンプを有する空気調和機における排
水構造に関するものである。

従来の技術 近年、空気調和機は省スペースを目的とし、天井内を
利用する天井埋込形空気調和機の多様化が進んでいる。

以下、第３図と第４図を参照しながら、従来の天井埋
込形空気調和機の一例について説明する。

１は天井埋込形空気調和機の本体、２はキャビネット
で、本体１の外郭を成し略直方体である。３は断熱材
で、キャビネット２の内面に貼りめぐらされている。４
は空気吸込口で、矢印Ａの方向から吸込まれた空気は、
送風機５で送られて熱交換器６で冷却あるいは熱せら
れ、空気吸出口７から矢印Ｂの方向へと吸出され空調を
行う。14はドレンパンで、熱交換器６の下に位置し冷房
時のドレン水をドレンパン14の最深部15に導き、ドレン
ポンプ16で本体１の外へ排出する。17は排水栓で、ドレ
ンパン14内のドレン水を矢印Ｃの方向へ完全に抜きたい
時にはずすものである。18はヘドロ、19はドレンポンプ
の吸込口を示す。

発明が解決しようとする課題 しかし、上記のような構成では、空気調和機を運転し
続けることによって空気中のゴミや細菌より成るヘドロ
18がドレンパン14の最深部15に堆積し、やがてはドレン
ポンプ16の吸込口19を塞いでしまい排水不能となり、空
気調和機から漏水したり、運転不能となる。従って、周
期的にドレンパン14を清掃しなければならないが、その
際、排水栓17を外してドレン水を抜いてから、ドレンパ
ン14全体をキャビネット２外へ取り出さねばならないと
いう極めて煩雑な作業が必要となり、マルチタイプの空
気調和機で一部屋に複数台設置されている場合等、ドレ
ンパン14の清掃に多大な手間と時間が費やされるという
問題点を有していた。

本発明は上記のような問題点を解消し、ドレンパンを
取り出すことなく、容易にドレンパン内のヘドロを除去
し清掃できる空気調和機を提供しようとするものであ
る。

課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するため、送風機で送られ熱
交換器で冷却又は加熱された空気を吹出す空気調和機に
おいて、前記熱交換器の下部に設けられたドレンパン
と、このドレンパンの最深部に溜ったドレン水を吸水部
から吸い込んで外部に導くドレンポンプと、前記ドレン
パンの最深部に溜るヘドロが前記ドレンポンプの前記吸
水部を塞いでしまわないように前記ドレンポンプの前記
吸水部の周りを囲むドレンフィルターと、上面の周縁部
より内側に前記ドレンフィルターを保持し前記ドレンパ
ンの最深部に前記ドレンパンの下方から前記ドレンフィ
ルターと共に着脱可能に設けられたドレンフィルター保
持栓と、前記ドレンフィルターの内周側で前記ドレンフ
ィルター保持栓に前記ドレンフィルター保持栓の下方か
ら着脱可能に設けられた水抜き用排水栓とを備えた空気
調和機とした。

作用 上記のような手段をとることにより、常時はドレンポ
ンプによりドレンパンの最深部に溜るドレン水が吸水部
から吸い込まれて外部に排出され、ドレンパンの最深部
に堆積するヘドロはドレンフィルターの外周側に集めら
れる。

そしてドレンフィルターの内周側の水抜き用排水栓を
下方に抜くことにより、ドレンパン内のドレン水を排出
し、その後にドレンフィルター保持栓をドレンパンから
下方に抜くことにより、ドレンフィルターとドレンフィ
ルターの外周側に堆積したヘドロとをドレンフィルター
保持栓と共にドレンパンから取り外すことができ、ドレ
ンフィルターの外周側に堆積したヘドロを容易に除去、
清掃できるようになった。

実施例 以下、本発明の一実施例である空気調和機を第１図か
ら第２図参照しながら説明する。

尚、従来例と同一部分として、１乃至７については説
明を省略する。

８はドレンパンで、熱交換器６の下方に位置する。９
はドレンパンの最深部で、ドレン水が溜められる。10は
ドレンポンプで、吸水部がドレンパン８の最深部９と対
応して設けられ、ドレン水を吸水部から吸い込んで本体
１の外部へ導き排出する、11aはドレンフィルターで、
ドレンポンプ10直下に設けられ、ドレンパン８の最深部
９に溜るヘドロ13がドレンポンプ10の吸水部を塞いでし
まわないように、ドレンポンプ10の吸水部の周りを囲ん
でいる。11bはドレンフィルター保持栓で、上面の周縁
部より内側にドレンフィルター11aを保持し、ドレンパ
ン８の最深部９に、ドレンパン８の下方からドレンフィ
ルター11aと共に着脱可能に設けられている。12は水抜
き用の排水栓で、ドレンフィルター11aの内周側でドレ
ンフィルター保持栓11bに、ドレンフィルター保持栓11b
の下方から着脱可能に設けられている。

上記のように構成された天井埋込形空気調和機におい
て、空気調和機を冷房運転し続けたとき、熱交換器６で
発生しドレンパン８上に落下するドレン水に空気中のゴ
ミや細菌が付着することにより発生したヘドロ13は、ド
レンポンプ10による排水により、ドレンパン８の最深部
９に流れ、ドレンフィルター11aの外周側に堆積する。

そして、ヘドロ13を清掃するときは、先ず、ドレンフ
ィルター11aの内周側の水抜き用の排水栓12を下方に抜
くことにより、ドレンパン８内のドレン水を排出する。
その後、ドレンフィルター保持栓11bをドレンパン８か
ら下方に抜くことにより、ドレンフィルター11aとドレ
ンフィルター11aの外周側に堆積したヘドロ13とをドレ
ンフィルター保持栓11bと共にドレンパン８から取り外
し、ドレンフィルター11aの外周側に堆積したヘドロ13
を除去、清掃する。その後、ドレンフィルター11aを保
持した状態のドレンフィルター保持栓11b及び排水栓12
をドレンパン８にはめ込むことによって容易に清掃が完
了する。

従って、従来のようにドレンパン８全体をキャビネッ
ト２外へ取り出すことなく、ドレンパン８内を容易に清
掃できるようになった。

発明の効果 本発明は上記のようにドレンパンの最深部に溜るヘド
ロがドレンポンプの吸水部を塞いでしまわないように前
記ドレンポンプの前記吸水部の周りを囲むドレンフィル
ターと、上面の周縁部より内側に前記ドレンフィルター
を保持し前記ドレンパンの最深部に前記ドレンパンの下
方から前記ドレンフィルターと共に着脱可能に設けられ
たドレンフィルター保持栓と、前記ドレンフィルターの
内周側で前記ドレンフィルター保持栓に前記ドレンフィ
ルター保持栓の下方から着脱可能に設けられた水抜き用
排水栓とを備えたことにより、常時は、ドレンパンの最
深部に堆積するヘドロをドレンフィルターの外周側に集
め、ヘドロの除去、清掃をするときは、先ず、ドレンフ
ィルターの内周側の水抜き用の排水栓を下方に抜くこと
により、ドレンパン内のドレン水を排出し、その後にド
レンフィルター保持栓をドレンパンから下方に抜くこと
により、ドレンフィルターとドレンフィルターの外周側
に堆積したヘドロとをドレンフィルター保持栓と共にド
レンパンから取り外すことができ、ドレンフィルターの
外周側に堆積したヘドロを容易に除去できるようにし
た。従って、従来例のようにドレンパンをキャビネット
外に取外す必要もなく、ヘドロつまりによるドレンポン
プの運転不能を防止し、耐久性のある空気調和機を提供
することができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す天井埋込形空気調和機
の運転時を示す断面図、第２図は同天井埋込形空気調和
機の清掃時を示す断面図、第３図は従来の天井埋込形空
気調和機の運転時を示す断面図、第４図は同天井埋込形
空気調和機の清掃時を示す断面図である。 ５…送風機、６…熱交換器、８…ドレンパン ９…最深部、10…ドレンポンプ、12…排水栓 11a…ドレンフィルター、11b…ドレンフィルター保持栓

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】送風機で送られ熱交換器で冷却又は加熱さ
   れた空気を吹出す空気調和機において、前記熱交換器の
   下部に設けられたドレンパンと、このドレンパンの最深
   部に溜ったドレン水を吸水部から吸い込んで外部に導く
   ドレンポンプと、前記ドレンパンの最深部に溜るヘドロ
   が前記ドレンポンプの前記吸水部を塞いでしまわないよ
   うに前記ドレンポンプの前記吸水部の周りを囲むドレン
   フィルターと、上面の周縁部より内側に前記ドレンフィ
   ルターを保持し前記ドレンパンの最深部に前記ドレンパ
   ンの下方から前記ドレンフィルターと共に着脱可能に設
   けられたドレンフィルター保持栓と、前記ドレンフィル
   ターの内周側で前記ドレンフィルター保持栓に前記ドレ
   ンフィルター保持栓の下方から着脱可能に設けられた水
   抜き用排水栓とを備えたことを特徴とする空気調和機。