JPS5822020Y2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空気調和機、詳しくは蒸発器を内装し、−壁面
に吸込口を備えた複数台の空調ユニットを、前記壁面が
同一平面になるごとく配置し、前記各吸込口にエアフィ
ルターを取付けるようにした空気調和機に関する。

一般に此種空気調和機において、蒸発器を内装した空調
ユニットの内部にエアフィルターを設けるようにすると
、エアフィルターのサービス時空調ユニットの一つの壁
面をそれぞれ取外してサービス作業を行なう必要があっ
て、作業時間が長くなる問題があり、又水スプレーによ
る加湿を行なう場合前記エアフィルターを蒸発器近くに
内装するとフィルターが水を含んで目詰りする問題など
がある。

しかして従来以上の問題に対し、並列して配置する各空
調ユニットの各吸込口全体を囲繞する大きさのフィルタ
ーの支持枠を形成し、該支持枠を前記各吸込口全体の外
周部に取付けると共に、該支持枠に見合う大きさのフィ
ルターを支持枠の一側方から送り込んで支持するように
していた。

そのため前記支持枠及びフィルターは空調ユニットの使
用台数が異なるごとに、使用台数に見合う大きさのもの
を形成する必要があって、種類が多くなる問題があると
共に、空調ユニットの使用台数が犬なる程支持枠と各空
調ユニットのケーシングにおける支持枠の取付面との間
に隙間が生じ易くなって、該隙間から空調ユニットのケ
ーシング内に吸込空気がバイパスすることとなる問題が
あった。

しかして本考案は以上の問題を解消すべく考案したもの
で、目的とする処はエアフィルター及び該フィルターの
支持枠をともに１種類用意するだけで、空調ユニットの
使用台数を問わずフィルターを各空調ユニットの吸込口
に簡単かつ確実に取付けられ、しかも前記フィルターの
取付部分から吸込空気がバイパスすることなく密封状に
取付けることができる空気調和機を提供する点にある。

即ち本考案は、蒸発器を内装し、−壁面に吸込口を備え
た複数台の空調ユニットを、前記壁面が同一平面になる
ごとく配置し、前記各吸込口にエアフィルターを取付け
るようにした空気調和機であって、前記エアフィルター
を、係止片をもった保持枠に保持し、前記吸込口に１対
の取付レールをもった支持枠を取付けて、前記保持枠を
前記支持枠に前記係止片の前記レールへの摺動により支
持すると共に、前記支持枠における前記保持枠の摺動方
向両側に、外側に向って傾斜する案内部を設けて、これ
ら案内部間における前記支持枠の外面を前記レールに前
記係止片の厚さより大きい間隔を置いて対向させる一方
、前記レールの長さ方向中間部に、前記支持枠の外面方
向に突出する突起を設け、該突起の内面と前記支持枠外
面との間隔を、前記係止片の厚さ程度としたことを特徴
とするものである。

以下本考案空気調和機の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１，２図において、Ａはファンユニット、Ｂ及びＣは
前記ファンユニット、Ａを共用するごとくした空調ユニ
ットである。

前記ファンユニツ）Ａは、下部を開口すると共に、上部
に吹出口１を設けたボックス２を形成して、該ボックス
２にファンモータ３により駆動するファン４を設けてい
る。

又前記空調ユニツｌ−Ｂ、Ｃは、いずれも上部を開口し
、背面に吸込口５を備えた本体ケーシング６を形成して
、前記背面が同一平面になるごとく配置し、本体ケーシ
ング６．６の上部及び１部を連結部材７，７により連結
し、これらケーシング６．６の上部に前記ファンユニツ
）Ａのボックス２を載設している。

そして前記空調ユニットＢ、Ｃは、それぞれ本体ケーシ
ング６内の中間高さ位置にドレンパン兼用の仕切板８を
設けて、該仕切板８の下部に機械室９を父上部に熱交換
室１０を形成し、機械室９に圧縮機１１．水冷凝縮器１
２、ドライヤフィルタ１３、膨張弁１４などを、又熱交
換室１０に蒸発器１５をそれぞれ設けて、これら各冷凍
機器を冷媒配管１６により連結している。

又１７は前記水冷凝縮器１２用の水配管、１８はドレン
排水管である。

そして前記空調ユニツ）Ｂ、Ｃは、前記ファンユニット
Ａのファンモータ３を駆動して前記吸込口５から空気を
吸込むと共に、前記各圧縮機１１を駆動し、圧縮機１１
から吐出した冷媒を、凝縮器１２、ドライヤフィルタ１
３、膨張弁１４、蒸発器１５を経て圧縮機１１に戻るご
とく循環させて、該循環冷媒が蒸発器１５を通る時にお
ける蒸発器１５の吸熱作用により前記吸込口５から吸込
んだ空気を冷却し前記吹出口１から吹出すようにしてい
る。

又前記蒸発器１５の上部には温水あるいは蒸気を熱源と
するヒータ１９を取付けて暖房運転を行なえるようにす
ると共に、蒸発器１５の下部には給水管２０ａにより加
湿水を補給するごとくした加湿器２０を取付けて加湿運
転を行なえるようにしている。

尚２１はコントロールボックス、２２はスイッチボック
スである。

しかして前記両空調ユニットＢ、Ｃの各吸込口５にそれ
ぞれエアフィルター２３を取付けるのであって、前記エ
アフィルター２３は、前記吸込口５に見合う大きさに形
成して保持枠２４に保持すると共に、前記各吸込口５に
保持枠２４の支持枠２５をそれぞれ取付けて、各支持枠
２５に前記保持枠２４を支持するのである。

前記エアフィルター２３の保持枠２４は、各１対の縦部
材２４ａ 、２４ａと横部材２４ｂ、２４ｂとを四角枠
状に結合すると共に、横部材２４ｂ。

２４ｂの一側に上方向および下方向に延伸する係止片２
４ｃ 、２４ｃをそれぞれ設け、かつ縦部材２４ａ 、
２４ａ外面に連結具２４ｄ 、２４ｄを設けて、２つの
保持枠２４．２４を、該保持枠２４゜２４の相対向する
連結具２４ｄ 、２４ｄにより連結可能にしたのである
。

そして前記保持枠２４の係止片２４ｃは一定幅を有する
板部材から成り、その長さ方向両側部に長さ方向外方に
往くにつれて狭幅となる案内部２４ｅを形成し、前記支
持枠２５の後記する取付レール２７に案内部２４ｅを介
して摺動させ、前記レール２７に係止片２４ｃを係止す
るようにするのである。

そして前記保持枠２４の横部材２４ｂ、２４ｂ間には支
持棒２６・・・をジグザグ状に取付けて、布状のエアフ
ィルター２３をこれら支持棒２６・・・に第１図のごと
く折曲状に支持させて波状に配置し、エアフィルター２
３の表面積を、前記保持枠２４の内表面積より大きくす
るのである。

又前記支持枠２５は、上部及び下部に、水平方向外方に
延伸する水平部材２７ａと該水平部材２７ａの外方先端
縁から対向方向に折曲する垂直部材２７ｂとから成る断
面り字形の取付レール２７．２７を備えており、該取付
レール２７゜２７に前記保持枠２４を、前記係止片２４
ｃ。

２４ｃの摺動により所定位置に支持するのである。

そして前記支持枠２５における前記保持枠２４の摺動方
向両側に、外側に向って傾斜し、前記保持枠２４の縦部
材２４ａを前記取付レール２７゜２７に案内する案内部
２８．２８を設けて、これら案内部２８．２８間におけ
る支持枠２５の外面を、前記取付レール２７，２７の垂
直部材２７ｂ。

２７ｂ内面に、前記係止片２４ｃの厚さより大きい間隔
を置いて対向させる一方、前記レール２７゜２７の部材
２７ｂ、２７ｂ端縁の長さ方向中間部に、前記支持枠２
５の外面方向に突出する突起２９．２９を設け、該突起
２９．２９の内面と前、記支持枠２５外面との間隔を、
前記係止片２４ｃの厚さ程度としたのである。

しかして以上の構成において、前記支持枠２５に前記保
持枠２４を取付ける時、第１図及び第３図のごとく２個
の保持枠２４を前記連結具２４ｄ。

２４ｄにより２段状に連結し、次いで空調ユニットＢに
おける支持枠２５の左側方から、先ず第１段目の保持枠
２４を、前記案内部２８で案内させながら、前記係止片
２４ｃ 、２４ｃを、前記支持枠２５の外面と前記レー
ル２７の垂直部材２７ｂ内面との間に挿入し、かつ前記
係止片２４ｃ。

２４ｃを前記レール２７の水平部材２７ａ、２７ａに摺
動させて、前記保持枠２４を一つの支持枠２５に係止す
るのである。

次に斯く挿通させた状態で第２段目の保持枠２４を挿通
して、第１段の保持枠２４を空調ユニットＣの支持枠２
５に、又第２段の保持枠２４を空調ユニツｌ−Ｂの支持
枠２５に挿通させて摺動させて係止するのである。

以上のごとく支持枠２５，２５に、二連状に連結した保
持枠２４．２４を取付ける取付作業を行なう時、各空調
ユニットＢ、Ｃの吸込口５，５に取付けた支持枠２５．
２５が、同一平面に位置している場合は問題ないが、前
記支持枠２５ 、２５間に位置のずれがあれば、前記第
１段目の保持枠２４を、空調ユニットＢの支持枠２５か
ら、空調ユニットＣの支持枠２５に移行するとき該支持
枠２５の端面に衝突して円滑に移行させられないことに
なる。

即ち、前記した位置のずれとは、前記空調ユニットＢ、
Ｃを並列状に配置するときの上下方向のずれと、水平方
向のずれとであるが、前記上下方向のずれは前記係止片
２４ｃの案内部２４ｅによって容易に吸収でき、かつ水
平方向のずれは、空調ユニットＣの支持枠２５における
案内部２８によって容易に吸収できるのである。

従って前記各空調ユニットＢ、Ｃにおける支持枠２５，
２５に位置のずれがあっても空調ユニットＢの支持枠２
５に挿通させた第１段の保持枠２４を、空調ユニットＣ
の支持枠２５における取付レール２７に係止するに当り
、特別面倒な作業を行なう必要は全くなく、単に例えば
第２段の保持枠２４を押圧するだけで自然に案内させて
確実かつ容易に係止することができ、両保持枠２４゜２
４を各支持枠２５．２５の所定位置に無理なく円滑に支
持させるごとくできるのである。

そして支持枠２５．２５の所定位置に支持された保持枠
２４．２４は、前記突起２９により支持枠２５，２５の
外面方向に押圧することになるので前記保持枠２４．２
４は全周に亘ってほぼ隙間なく前記支持枠２５．２５の
外面に密着するごとく支持され、吸込空気を、バイパス
することなく全量エアフィルター２３を流通させるごと
くできるのである。

又前記エアフィルター２３，２３を清掃などのサービス
を行なうため、前記支持枠２５．２５から前記保持枠２
４．２４を取外す時、第２段の保持枠２４を把持して空
調ユニットＢにおける支持枠２５の一側外方に引出す作
業を行なうことにより、第２段の保持枠２４を引出すこ
とができると共に、第１段の保持枠２４も同様に無理な
く円滑に引出すことができるのである。

尚以上の取外作業は、前記保持枠２４．２４を連結して
引出すことにより容易に行なえるが、連結させない場合
は、挿通した方向と逆方向に押出すことによっても取外
すことができる。

以上のごとく各空調ユニットＢ、Ｃにおける本体ケーシ
ング６．６の各吸込口５に設けた支持枠２５．２５に対
し、エアフィルター２３を設けた保持枠２４．２４を確
実かつ容易に取付は又は取外しできるので、組立作業及
びサービス作業を簡単に行なえると共に、エアフィルタ
ー２３は第２図のごとく蒸発器１５の下部に設けた前記
加湿器２０の作動による湿り空気の影響を全く受けない
ので、目の小さな高性能フィルターを使用できるのであ
る。

尚以上の説明では、空調ユニットの台数が２台の場合を
示したが、３台以上の場合でも同様であって各吸込口５
・・・にそれぞれ前記支持枠２５・・・を取付けると共
に、前記台数分だけの前記保持枠２４を前記連結具２４
ｄにより多段状に連結するか、又は連結しないで最端に
位置する支持枠２５の一端側から第１段の保持枠２４よ
り順に挿通させるごとくして、各支持枠２５・・・の所
定位置にそれぞれ保持枠２４・・・を同様に支持できる
のである。

又斯く支持した保持枠２４・・・の例えば最端に位置す
る保持枠２４を引出すか又は押出すごとくすることによ
り、又保持枠２４・・・を順に同様に取出すことができ
るのである。

以上のごとく本考案によれば、空調ユニットの使用台数
が倒台であってもエアフィルターと該エアフィルターの
保持枠及び支持枠をいずれも単に１種類用意するだけで
、エアフィルターを設けた保持枠を、各空調ユニットの
吸込口に設けた支持枠に隙間なく支持できて、吸込空気
を全量エアフィルターに流入させるごとくできると共に
、各エアフィルターの各支持枠への取付は又は取外し作
業を、簡単かつ確実に行なえ、組立、サービスなどの作
業を迅速にできるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案における支持枠に対する保持枠の取付は
前の状態を示す説明図、第２図は空調ユニットの側面断
面図、第３図は第１図における支持枠をＸ−Ｘ線により
破断した状態に対する保持枠の取付前の状態を示す説明
図である。 Ｂ、Ｃ・・・・・・空調ユニット、５・・・・・・吸込
口、１５・・・・・・蒸発器、２３・・・・・・エアフ
ィルター、２４・・・・・・保持枠、２５・・・・・・
支持枠、２７・・・・・・取付レール、２８・・・・・
・案内部、２９・・・・・・突起、２４ｃ・・・・・・
係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蒸発器を内装し、−壁面に吸込口を備えた複数台の空調
   ユニットを前記壁面が同一平面になるごとく配置し、前
   記各吸込口にエアフィルターを取付けるようにした空気
   調和機であって、前記エアフィルターを、係止片をもっ
   た保持枠に保持し、前記吸込口に１対の取付レールをも
   った支持枠を取付けて、前記保持枠を前記支持枠に前記
   係止片の前記レールへの摺動により支持すると共に、前
   記支持枠における前記保持枠の摺動方向両側に、外側に
   向って傾斜する案内部を設けて、これら案内部間におけ
   る前記支持枠の外面を前記レールに前記係止片の厚さよ
   り大きい間隔を置いて対向させる一方、前記レールの長
   さ方向中間部に前記支持枠の外面方向に突出する突起を
   設け、該突起の内面と前記支持枠外面との間隔を、前記
   係止片の厚さ程度としたことを特徴とする空気調和機。