JP2893902B2 - オレフィンのヒドロホルミル化法 - Google Patents

オレフィンのヒドロホルミル化法

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JP2893902B2
JP2893902B2 JP2242038A JP24203890A JP2893902B2 JP 2893902 B2 JP2893902 B2 JP 2893902B2 JP 2242038 A JP2242038 A JP 2242038A JP 24203890 A JP24203890 A JP 24203890A JP 2893902 B2 JP2893902 B2 JP 2893902B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、3価の有機リン化合物を配位子とするロジ
ウム触媒の存在下に、オレフィンと一酸化炭素及び水素
とを反応させるヒドロホルミル化法に関するものであ
る。
更に詳しくは本発明は、改良された反応型式のヒドロ
ホルミル化法に関するものである。
〔従来の技術〕 オレフィンのヒドロホルミル化反応をロジウム触媒の
存在下に行なわせることは従来公知である。ヒドロホル
ミル化反応の反応型式についても従来いくつかの方法が
開示されている。
例えば特開昭49−88816号は気液混合相を2〜3個の
反応器内を特定の方向に貫流させる方法を開示してお
り、特開昭52−125103号は1段の完全混合槽によるガス
ストリッピング型式の反応型式を開示し、更に特開昭61
−218546号は完全混合槽を2段階に組み合わせる反応型
式を開示している。また、特開昭55−13295号はループ
型反応型式を開示している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ヒドロホルミル化反応の反応型式に要求される性能
は、反応副生成物であるパラフィンなどの軽沸点成分
(以下LBという)や生成アルデヒドの重縮合生成物であ
る高沸点成分(以下HBという)を極小にしつつ、オレフ
ィンの転化率を大きく、即ち、オレフィンの未反応率を
小さくすることであった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題につき鋭意検討した結果、2つ
の異なる混合特性をもつ反応器系列を特定の組み合わせ
で用いてヒドロホルミル化反応を行なうことにより上記
課題を解決出来ることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、3価の有機リン化合物を配位子とす
るロジウム触媒の存在下にオレフィンと一酸化炭素及び
水素とを反応させるヒドロホルミル化法において、ヒド
ロホルミル化反応を2段階の反応器系列群で行ない、第
1段目の反応器系列は液相の混合特性が実質的に完全混
合の特性を有する反応器から構成され、第2段目の反応
器系列は触媒液循環型の反応型式であって液相の混合特
性を拡散モデルで表わした時に式(I): U≡L/2 ……(I) (式中、は平均流速〔cm/sec〕を、Lは反応層長さ
〔cm〕を、は平均拡散係数〔cm2/sec〕を夫々表わ
す) で定義される無次元数U(以下、「流通混合パラメー
タ」と言う)が0.4以上であるピストンフロー型の混合
特性を有する反応器から構成され、第1段目の反応器系
列から流出するガス状生成物又はガス−液混合物は未反
応オレフィンを含む流れとその他の流れとに分離され、
未反応オレフィンを含む流れの一部又は全部は第2段目
の反応器系列に供給されることを特徴とするオレフィン
のヒドロホルミル化法、を要旨とするものである。
以下に本発明を詳細に記す。
本発明に用いられるオレフィンには時に臨界的な制限
はなく単品でも、混合オレフィンでも用いることが出来
るが、好適なオレフィンは炭素数2〜5のオレフィン又
はそれらの混合物であり、最も好適なオレフィンはプロ
ピレンである。またパラフィン類などのオレフィン以外
の炭化水素を含みオレフィンの純度の低い原料も好適に
使用できる。
原料オレフィンは通常特別な前処理などをすることな
く用いられるが、触媒毒として知られる、イオウ分やハ
ロゲン分又はジエン、トリエン類更には過酸化物類など
を従来公知の吸着、抽出、蒸留、熱処理、膜分離などの
方法により除去したものを用いることも出来る。
触媒には3価の有機リン化合物を配位子とするロジウ
ム触媒が用いられるが、3価の有機リン化合物として
は、トリブチルホスフイン、トリオクチルホスフインな
どのトリアルキルホスフイン、トリフェニルホスフイ
ン、トリトリルホスフイン、フェニル基の水素がスルホ
ン基やハロゲンなどで置換されたトリアリールホスフイ
ンなどのトリアリールホスフイン、トリシクロヘキシル
ホスフインなどのトリシクロアルキルホスフイン、モノ
ブチルジフェニルホスフイン、ジプロピルフェニルホス
フインなどのアルキルアリールホスフイン、さらには、
シクロアルキルアリールホスフイン、アルキルシクロア
ルキルホスフイン、トリフェニルホスファイトなどのホ
スンファイト類などの3価の単座配位子としての能力を
もつ有機リン化合物のほかにビス(ジフェニルホスフイ
ノ)プロパン、一般式 (R1〜R4はアルキル基又はアリール基、Yは2価の橋か
け基で例えばアルキレン基などの炭化水素基、アルキレ
ンオキシアルキレン基などの酸素含有炭化水素基、アル
キレンチオアルキレン基などのイオウ含有炭化水素基、
アルキレンアミノアルキレン基などの窒素含有炭化水素
基など)などで表わされる多座配位子としての能力をも
つ有機リン化合物なども用いられる。
またこれらの化合物のうち2種以上を混合配位子とし
て用いることも出来る。また3価の有機リン化合物とト
リフェニルホスフインオキシドなどの5価の有機リン化
合物と混合して用いることも出来る。
ロジウム源としては、ヒドリドカルボニルトリス(ト
リフェニルホスフイン)ロジウム、アセトキシビス(ト
リフェニルホスフイン)ロジウムなどのロジウム錯体の
ほかにロジウムアセチルアセトネート、酢酸ロジウムな
どの有機塩、硝酸ロジウムなどの無機塩、酸化ロジウム
などの酸化物なども用いられる。ロジウムは直接ヒドロ
ホルミル化反応器にフィードしてもよいが反応器外で3
価の有機リン化合物配位子と共に溶媒中で高められた温
度・圧力のもとで一酸化炭素と水素とで処理しあらかじ
め触媒液を調製しておくことも出来る。この触媒調製の
ための溶媒は通常後述する反応溶媒の中から選ばれる
が、反応溶媒とは同一のものでなくてよい。調製条件と
しては通常、ロジウム濃度が数ppm〜数重量パーセン
ト、3価の有機リン化合物配位子とロジウムとの比率は
モル比でP/Rh=10〜10000、温度は60〜200℃、圧力は常
圧〜200kg/cm2G、処理時間は数分〜十数時間の範囲で行
なわれる。
上記処理は回分式でも連続的でもよい。
ヒドロホルミル化の反応溶媒としては、オレフィン自
身を溶媒にしてもよいし、生成アルデヒドや副生するHB
を使用することも出来る。その他ヘキサン、オクタンな
どの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ブタ
ノール、オクタノール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコールなどのアルコール類、トリグライ
ム、テトラグライムなどのエーテル類、ジオクチルフタ
レートなどのエステル類、又は水など触媒を溶解し反応
に悪影響を与えぬものが使用出来る。ヒドロホルミル化
反応条件としては通常水素分圧0.1〜200kg/cm2G、一酸
化炭素分圧0.1〜200kg/cm2G、全圧数kg/cm2G〜300kg/cm
2、水素分圧/一酸化炭素分圧=0.1〜10、温度60℃〜20
0℃、ロジウム温度は数重量ppm〜数重量%、3価の有機
リン化合物配位子中のP/ロジウム=10〜10000(モル
比)、反応時間数分〜十数時間の範囲で行なわれる。
本発明においては2つの異なる混合特性をもつ反応器
系列を組み合わせて用いる。
即ち、第1段目の反応器系列は液相の混合特性が実質
的に完全混合の特性を有する反応器から構成され、第2
段目の反応器系列は触媒液循環型の反応型式であって液
相の混合特性を拡散モデルで表わした時の流通混合パラ
メータUが0.4以上であるピストンフロー型の混合特性
を有する反応器から構成される。そして、第1段目の反
応器系列から流出するガス状生成物又はガス−液混合物
は未反応オレフィンを含む流れと他の流れとに分離さ
れ、未反応オレフィンを含む流れの一部又は全部は第2
段目の反応器系列に供給される。
上記した反応器の液相の混合特性は、後記の拡散モデ
ルを用いて表わされる流通混合パラメータUを指標にし
て把握することができる。従って本発明方法において
は、この拡散モデルで表わした時のパラメータUの値を
もってその反応器系列の液相の混合特性を表現する。
矢木ら(化学工学,第17巻,第10号,第382〜386頁
(1953))によれば拡散モデルにおける混合特性はパル
ス応答法によるトレーサーテストにより定量化出来る。
すなわち、反応器からの排出流体の有する反応器内滞
留時間と排出頻度との関係(DanckwertsのE(φ)関
数)は以下のようになることが示されている。
即ち、 U≡L/2 :平均流速〔cm/sec〕 L:反応層長さ〔cm〕 :平均拡散係数〔cm2/sec〕 で定義される無次元数U(以下「流通混合パラメータ」
という)を用いて である。
ここでμは、 のn番目の正根である。
上記(II)式について、UをパラメータにしてE
(φ)をプロットすると第5図のごとくなり、U=0が
理想的な完全混合、U=∞が理想的なピストンフローに
対応している。
また、第5図においてaはU=0、bはU=0.2、c
はU=0.4、dはU=1.0、eはU=1.4、fはU=2.0、
gはU=∞のものに夫々対応する。そこでトレーサーテ
ストの応答データを規格化し第5図に合わせてみればU
の値を知ることが出来る。規格化は、よく知られている
ようにトレーサー実験データをプロットし、なめらかな
応答カーブを書いた時、 =Σ(t・CW)/ΣCW ……(III) より φ=t/ ……(IV) であり、 E(t)=CW/ΣCW・Δt …(V) より E(φ)=・E(t) ……(VI) である。
ここで、 t:測定時間(hr) CW:そのtでのトレーサー濃度 Δt:時間読取幅(hr) :平均滞留時間(hr) である。
トレーサーとしては、系に存在せず、反応により変質
しないものが望ましく、例えば、原料中に含まれないパ
ラフィン系炭化水素や反応系に使用していない溶媒、反
応系に使用していない有機リン化合物のオキサイドなど
がよい。
本発明における第1段目の反応器系列は、液相の混合
特性が実質的に完全混合の特性をもつ反応器を1個又は
数個並列あるいは直列で使用する。実質的に完全混合の
特性とは前記(I)式の流通混合パラメータUが0.4未
満のことを言うものとするが、好ましくはUが0.3以下
である。
完全混合特性の反応器の構成は公知であり、通常撹拌
機を用いた撹拌槽とするが、ガスの流量が大きければガ
スの撹拌効果で実質的に完全混合特性とすることも出来
る。
原料オレフィンの全部および水素と一酸化炭素との混
合ガス(以下オキソガスという)の一部又は全部はこの
第1段目の反応器系列にフィードする。反応型式は触媒
液が生成物と共に反応器外に抜出される触媒液循環型で
あってもよいし、触媒液を反応器内に閉じこめたまま、
生成物をガスで留出させる、いわゆるガスストリップ型
であってもよい。
1段目の反応器系列から流出するガス・液混合物、又
はストリップ型の場合はガス状生成物は必要に応じて冷
却され、次いで未反応オレフィンを含む流れと、その他
の流れ、即ち生成アルデヒドを含む流れとに分離され
る。分離方法はオレフィンの沸点によっても異なるが、
従来公知の、ガスによるストリッピングあるいは蒸留な
どの方法によって行なわれる。この場合必要ならばオキ
ソガスを主成分とするガス成分の分離を未反応オレフィ
ンの分離の前に行なうこともできる。オキソガスを主成
分とするガス成分および分離された未反応オレフィンの
一部又は全部を第2段目の反応器系列にフィードし、残
りは第1段目の反応器系列にリサイクルする。
また生成アルデヒドを含む流れは生成アルデヒドとそ
の他の成分との分離を蒸留などの公知の方法によって行
ない、触媒液循環型のようにその他の成分に触媒を含む
場合は触媒液として第1段目の反応器系列へリサイクル
することも出来る。この際後述するようにアルデヒド分
離工程は第2段目におけるアルデヒド分離工程と共有す
ることもできる。
また前工程の未反応オレフィン分離において若干のオ
レフィンが未分離のままこのアルデヒド分離で回収され
ることもある。回収オレフィンは第1段目の反応器系列
へリサイクルされるが、第2段目の反応器系列へフィー
ドしてもよい。
第2段目の反応器系列は触媒液循環型の反応器を1個
又は数個並列及び/又は直列で使用する反応型式であ
り、反応器内の液相の混合特性が、流通混合パラメータ
U≧0.4、好ましくはU≧0.5のピストンフロー型混合特
性を有するものであり、その上限は特に制限はない(U
=∞)が、工業的にはUが通常0.4〜100、望ましくは0.
5〜50の範囲で実施される。
このような反応器の構成は従来公知の方法、例えば円
筒型反応器で多孔板の仕切板を複数設置するとかパイプ
状の反応器として、液線速を上げるとかの方法で構成出
来る。
第1段目の反応器系列からのフィード未反応オレフィ
ンおよびオキソガスおよび必要ならば追加の原料オキソ
ガスは循環触媒液とともに第2段目の反応器系列へフィ
ードされる。
未反応オレフィンと循環触媒液との比率は特に臨界的
ではないが通常 未反応オレフィン/循環触媒液0.01〜5 (重量速度比) であり、0.01〜1の範囲が好ましい。
第1段目の反応器系列として触媒液循環型のものを用
いる場合にフィードされる原料オレフィンと循環触媒液
との比率は通常 原料オレフィン/循環触媒液=0.01〜5 (重量速度比) であり、好ましくは0.01〜1の範囲とする。
第2段目の反応器系列から流出するガス、液混合は必
要ならば冷却した後、ガスと生成アルデヒド及び触媒を
含む液とに分離され、ガスはパージされるが、その一部
を第2段目の反応器系列へリサイクルすることも出来
る。
生成アルデヒド及び触媒を含む液は蒸留など従来公知
の方法によって生成アルデヒドが分離され、触媒液は第
2段目の反応器系列へリサイクルする。
また第1段目のアルデヒド分離工程と第2段目のアル
デヒド分離工程は同一の装置で行なうことが出来る。
この場合、第1段目の未反応オレフィン分離後の流れ
は第2段目のガス分離前又は後の流れと混合され、必要
ならばガス分離を行なった後、アルデヒドと触媒液とに
分離され、触媒液は第2段目の反応器系列にリサイクル
されるが、一部は第1段目の反応器系列にもリサイクル
出来る。
また循環触媒液の一部は抜き出され、蒸留,晶析,抽
出などの公知の方法によりHBを分離し触媒成分は回収
し、循環触媒液と混合し、再利用することも出来る。
本発明においては、第1段目の反応器系列は実質的に
完全混合の特性を有するものであり、液中の濃度分布は
実質的に存在しないので、最適な一点の反応条件で反応
を行なわせることが出来、それによってLB及びHBの収率
を極小化出来る。もしこれをピストンフロー型の混合特
性を有する反応器系列で行なうと反応器内に必ず濃度分
布がつき、比較的広い条件範囲で反応を行なうことにな
り、反応の最適化が著しく困難となる。但し完全混合特
性の反応器においてはオレフィンの濃度を小さくするの
は限界がある。オレフィンの濃度と反応器体積は反比例
の関係がある事から工業上の経済的見地から相当量の未
反応オレフィンを出さざるを得ない。この問題は原料オ
レフィンの純度が低い場合特に深刻な問題となることが
ある。すなわち不純物の蓄積を防ぐためのパージに同伴
して、オレフィンが必要以上に損失する事があり得るか
らである。
しかして未反応オレフィンを効率よく転換するために
第2段目の反応器系列が不可欠となる。
第2段目の反応器系列には、第1段目の反応器系列で
生成したアルデヒドは実質的にフィードされないように
する。
従来よく知られているように、アルデヒドは一般的に
反応性が高く不安定である。従って第2段目の反応器系
列にフィードされると反応器内で熱により重縮合しHBと
なり、HBの収率を極小化出来ない。
第2段目の反応器系列に完全混合型を採用するとやは
り第1段目の反応器系列におけるのと同一の理由で未反
応オレフィンの量を極小化することは困難となる。そこ
で第2段目の反応器系列はピストンフロー型の混合特性
を有する反応器系列とするのがよい。流通混合パラメー
タU≧0.4の混合特性を持つピストンフロー型反応器な
ら出口の未反応オレフィン量を極めて小さく出来る。反
応器内の濃度分布はある程度存在し、従ってここでのLB
及びHBの収率は極小化出来ないが、第2段目の反応量に
応じてUを0.4以上で調整すれば、第1段目及び第2段
目の合計でのLB及びHBの収率の極小化には実質的に無害
とすることが出来る。すなわち、第2段目の反応量が少
ない場合には、第2段目のUの値を0.4以上で比較的大
きい値に設定し、また、第2段目の反応量が多い場合に
は、第2段目のUの値を0.4以上で比較的小さい値に設
定することによって第1段目及び第2段目の合計でのLB
及びHB収率を極小化できる。
第2段目の反応器系列でのオレフィン転化量/第1段
目の反応器系列でのオレフィン転化量はモル比で通常1
以下、好ましくは0.5以下、さらに好ましくは0.3以下と
するのがよく、工業的には1〜0.01の範囲、好ましくは
0.01〜0.5の範囲、さらに好ましくは0.2〜0.03の範囲と
するのがよい。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的態様を実施例により更に詳細に
説明ゆるが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例によって限定されるものではない。
〔実施例−1〕 第1図に示すフローダイヤグラムで、下記(1)の原
料及び触媒液を用い、下記(2)の反応条件でプロピレ
ンのヒドロホルミル化反応を行なった。
(1) 原料・触媒液 〔原 料〕 プロピレン純度 プロパン 3.5 モル% プロピレン96.5モル% オキソガス純度 H2 50.23モル% CO 49.77モル% 〔触媒液〕 パラキシレンにトリフェニルホスフイン15wt%、ロジ
ウム200ppmとなるようにロジウムヒドリドカルボニルト
リス(トリフェニルホスフイン)錯体を使用した。
(2) 反応条件 第1段目の反応器系列 反応温度 100℃ 全圧力 18kg/cm2G H2/CO 1.5 液滞留時間 約3.0時間 (空塔ベース) 第2段目の反応器系列 反応温度 90℃ 全圧力 16kg/cm2G H2/CO 2.0 液滞留時間 約2.0時間 (空塔ベース) フィード量 原料プロピレン 4モル/hr 原料オキソガス 7.8モル/hr 第1段目の反応器系列は撹拌槽反応器3を1基使用し
底部に管2よりプロピレン全量を、新オキソガス全量の
うちの88%及びリサイクルガスを管7より、また、循環
触媒を、プロピレン/循環触媒液=0.18(重量速度比)
の比率で管6よりフィードした。
反応生成液はガス・液混相でオーバーフローにより管
4で抜出され80℃に冷却された後、気液分離器5でガス
液分離し、ガスは反応器内の空塔ベースGLVが20m/Hにな
るように調整して管8でリサイクルし、残りを管10で第
2段目の反応器系列にフィードした。ガス液分離後の液
中には未反応プロピレンが多量溶解しているのでガスス
トリップ塔9で管1よりの新オキソガス全量のうちの約
88%でガスストリップし、液中の溶解プロピレンを全量
回収し第1段目の反応器系列へ管11及び管7を経てリサ
イクルした。ガスストリップ塔9は5mの高さの充填塔を
使用した。
第2段目の反応器系列は内部に多孔板の仕切板を10枚
もつ円筒型気泡塔反応器12の1基で撹拌機はなく、第1
段目の反応器系列からのフィードガス(管10)及び新オ
キソガス全量のうちの約12%のオキソガス(管13),リ
サイクルガス(管15)及び管10中のプロピレン/循環触
媒液=0.2重量速度比の循環触媒液(管14)をフィード
した。
反応生成液はガス・液混相であり、60℃に冷却の後、
管16を経て気液分離器17でガス液分離し、ガスは一定
量、反応器入口の空塔ベースのGLVが20m/hrになるよう
に管15でリサイクルし残りはパージした。
ガス液分離後の液は第1段目の反応器系列の、オキソ
ガスによるプロピレンストリップ後の液(管18)と合流
し蒸留塔19により生成アルデヒド(管20)と触媒液とに
分離し、触媒液は触媒ドラム21を経て第1段目の反応器
系列および第2段目の反応器系列へリサイクルした。
反応は4日間連続して行なった。
反応成績は2日目より安定した成績を示し、活性劣化
は全くなかった。2〜4日目までの3日間の平均値を以
下に示す。
生成物の分析はガスクロマトグラフィーを用いて行な
った。
HBの分析はアルデヒドの3量体までをガスクロマトグ
ラフィーにて行ない4量体以上はゲル浸透クロマトグラ
フィーを使用した。
全体の反応成績 プロピレン転化率 99.0% LB(プロパン)化率 0.54% HB化率 0.39% アルデヒド(ブチルアルデヒド)収率 98.07% n−ブチルアルデヒド/i−ブチルアルデヒド 11.1
(モル比) (以下、n/iと略す) 第1段目の反応器系列での反応成績 プロピレン転化率 88.0 % LB(プロパン)化率 0.44% LB(プロパン)選択率 0.5 % HB化率 0.34% HB選択率 0.39% アルデヒド収率 87.22% アルデヒド選択率 99.1 % n/i 11.0 第2段目の反応器系列での反応成績 プロピレン転化率(全体に対して) 11.0 % LB(プロパン)化率 0.10% LB(プロパン)選択率 0.91% HB化率 0.05% HB選択率 0.45% アルデヒド収率 10.85% アルデヒド選択率 98.6 % n/i 11.9 第2段目の反応器系列はプロパンの選択率が第1段目
の反応器系列に比べ少し悪いが、全体の反応成績に対す
る悪影響はみられなかった。
また、この反応器系列に対して以下のトレーサーテス
トを行ない流通混合パラメータUを求めた。
(3) トレーサーテスト n−ヘキサンをトレーサーに採用し反応器入口直前の
循環触媒ラインに、循環触媒液の流量の1/10(重量速度
比)の流速で3分間フィードし反応器出口でガスクロマ
トグラフィーにてn−ヘキサン濃度の経時変化を観測し
た。まず第2段目の反応器系列につき測定した。
トレーサー導入終了時を時刻0としての応答曲線を縦
軸に第2段目の反応器系列出口でのn−ヘキサン濃度
(wt%)を、横軸にn−ヘキサン導入後の経過時間t
(hr)をとって示すと第3図のごとくなった。
これをΔt=0.2時間の幅で0.4時間後から11時間後ま
で前記(III)〜(VI)式を用いて規格化し、縦軸にE
(φ)、横軸にφをとって示すと第4図のごとくなっ
た。これと前記した第5図とを対比することによりU=
1.0であることがわかった。同様にして第1段目の反応
器系列について行なったところU=0.15であった。
〔実施例−2〕 実施例−1において、第2段目の反応器系列及び第1
段目の反応器系列の反応温度を95℃とし、第2段目の反
応器系列の気泡塔の仕切板の数を15枚とした以外は同様
に操作した。
反応成績は次のとおりであった。
全体の反応成績 プロピレン転化率 99.3 % LB化率 0.58% HB化率 0.31% アルデヒド収率 98.41% n/i 10.9 第1段目の反応器系列での反応成績 プロピレン転化率 70.3 % LB化率 0.29% LB選択率 0.42% HB化率 0.14% HB選択率 0.20% アルデヒド収率 69.87% アルデヒド選択率 99.4 % n/i 10.9 第2段目の反応器系列での反応成績 プロピレン転化率 29.0 % LB化率 0.29% LB選択率 1.0 % HB化率 0.17% HB選択率 0.6 % アルデヒド収率 28.54% アルデヒド選択率 98.4 % n/i 11.0 また、実施例−1におけるのと同様のトレーサーテス
トの結果は 第1段目の反応器系列 U=0.14 第2段目の反応器系列 U=1.7 であった。
〔実施例−3〕 第2図に示すフローで下記(1)の原料及び触媒液を
用い下記(2)の反応条件でプロピレンのヒドロホルミ
ル化反応を行なった。
(1) 原料・触媒液 原料プロピレン、オキソガスは実施例−1におけるの
と同一であった。触媒液は、第2段目の反応器系列は実
施例−1と全く同一のものを使用した。
第1段目の反応器系列のものは次のようにしてHB液を
調製した。即ち、n−ブチルアルデヒドに5重量%のト
リフェニルホスフインを加え、窒素下にて120℃で2日
間熱処理した。20日後この液をガスクロマトグラフィー
にて分析してみると、残存n−ブチルアルデヒドは3.2
重量%であり、27.4重量%はn−ブチルアルデヒドの2
量体、60重量%は3量体、(その他9.4重量%)であっ
た。
このHB液にトリフェニルホスフインとロジウムヒドリ
ドカルボニルトリス(トリフェニルホスフイン)錯体を
添加し として触媒液とした。
(2) 反応条件 第1段目の反応器系列 反応温度 100℃ 全圧力 17kg/cm2G H2/CO 1.5 第2段目の反応器系列 反応温度 90℃ 全圧力 15kg/cm2G H2/CO 2.1 液滞留時間 約2.0時間 (空塔ベース) フィード量 原料プロピレン 4モル/hr 原料オキソガス 7.8モル/hr 第1段目の反応器系列は、実施例−1における第1段
目の反応器の1/2の容量をもつもの(撹拌槽反応器22及
び23)を2基並列で使用した。
原料プロピレン(管24)、新オキソガス全量のうちの
88%及びリサイクルガスを管25よりそれぞれの反応器に
塔量フィードした。生成アルデヒド,LB,HBはガスにより
ストリッピングし、反応器液面は一定に保った。触媒液
は反応器22及び23に滞留させる閉込め式とした。
即ち、第1段目の反応器系列出口のガス状生成物の流
れを1か所に合流後、70℃に冷却した後、気液分離器26
でガス液分離し、ガスは生成物のストリッピングに必要
な一定量を管27でガスリサイクルし、残りは管28で第2
段目の反応器系列へフィードした。
ガス液分離後の液中には未反応プロピレンが多量溶解
しているので実施例−1におけるのと同様にガスストリ
ップ塔29で管30よりの新オキソガス全量のうちの約88%
でガスストリップし、液中の溶解プロピレンを全量回収
し、第1段目の反応器系列へ管31及び管25を経てリサイ
クルした。ガスストリップ塔29は5mの高さの充填塔を使
用した。
第2段目の反応器系列については実施例−1における
のと同様とした。
即ち、気泡塔32に第1段目の反応器系列からのフィー
ドガス(管28)及び新オキソガス全量のうちの約12%の
オキソガス(管33)、リサイクルガス(管34)及び管28
中のプロピレン/循環触媒液=0.2重量速度比の循環触
媒液(管35)をフィードした。
反応生成液はガス液混相であり、60℃に冷却後、管36
を経て気液分離器37でガス液分離し、ガスは一定量、反
応器の空塔ベースのGLVが20m/hrになるように管34でリ
サイクルし、残りはパージした。
ガス液分離後の液は蒸留塔38により生成アルデヒド
(管39)と触媒液とに分離し、触媒液は触媒ドラム40を
経て第2段目の反応器系列へリサイクルした。
反応は3日間連続して行なった。
反応成績は2日目より完全に安定し、活性劣化は全く
なかった。2〜3日目までの2日間の結果を平均して示
す。
全体の反応成績 プロピレン転化率 98.9 % LB化率 0.57% HB化率 0.40% アルデヒド収率 97.9 % n/i 11.72 第1段目の反応器系列での反応成績 プロピレン転化率 80.5 % LB化率 0.39% LB(プロパン)選択率 0.48% HB化率 0.32% HB選択率 0.4 % アルデヒド収率 79.79% アルデヒド選択率 99.1 % n/i 11.6 第2段目の反応器系列での反応成績 プロピレン転化率 18.4 % LB化率 0.18% LB選択率 0.98% HB化率 0.08% HB選択率 0.41% アルデヒド収率 18.1 % アルデヒド選択率 98.6 % n/i 12.3 (3) トレーサーテスト 実施例−1におけるのと同様のトレーサーテストを行
なったところ、 第1段目の反応器系列 U=0.13(2基ともほぼ同
一) 第2段目の反応器系列 U=1.2 であった。
〔実施例−4〕 実施例−1において第2段目の反応器系列の気泡塔の
仕切板の数を5枚とした以外は、同様に操作した。
反応成績は次の通りであった。
全体の反応成績 プロピレン転化率 98.5 % LB化率 0.53% HB化率 0.38% アルデヒド収率 97.59% n/i 11.1 第1段目の反応器系列での反応成績 プロピレン転化率 88.0 % LB化率 0.44% LB選択率 0.5 % HB化率 0.34% HB選択率 0.39% アルデヒド収率 87.22% アルデヒド選択率 99.1 % n/i 11.0 第2段目の反応器系列での反応成績 プロピレン転化率 10.5 % LB化率 0.09% LB選択率 0.86% HB化率 0.04% HB選択率 0.38% アルデヒド収率 10.37% アルデヒド選択率 98.76% n/i 11.5 また、実施例−1におけるのと同様のトレーサーテス
トの結果は 第1段目の反応器系列 U=0.15 第2段目の反応器系列 U=0.5 であった。
〔比較例−1〕 第2段目の反応器系列として実施例−1における第2
段目の反応器系列で用いた気泡塔反応器と同一の体積を
もつ撹拌槽反応器を使用した以外は実施例−1と全く同
様に操作した。
トレーサーテストの結果 第1段目の反応器系列 U=0.15 第2段目の反応器系列 U=0.15 であった。
反応成績は次の通りであった。
全体の反応成績 プロピレン転化率 96.9 % LB化率 0.49% HB化率 0.38% アルデヒド収率 96.1 % n/i 11.1 第1段目の反応器系列の反応成績 プロピレン転化率 88.0 % LB化率 0.44% LB選択率 0.5 % HB化率 0.34% HB選択率 0.39% アルデヒド収率 87.22% アルデヒド選択率 99.1 % n/i 11.0 第2段目の反応器系列の反応成績 プロピレン転化率 8.9 % LB化率 0.004% LB選択率 0.5 % HB化率 0.035% HB選択率 0.4 % アルデヒド収率 8.8 % アルデヒド選択率 99.0 % n/i 11.4 実施例−1と比較して未反応プロピレンの多さは有意
の差であり、効率が悪い。
前記した実施例−1、−3及び−4並びに比較例−1
の結果より、第2段目の反応器系列のU値と第2段目の
反応器系列の出口アルデヒド収率との関係をプロットし
たグラフを第6図に示す。
実施例−1、−3及び−4並びに比較例−1では、第
1段目の反応器系列のU値は0.13〜0.15の一定条件下で
あり、第6図より第2段目の反応器系列のU値が0.4以
上の場合高いアルデヒド収率を示し、LB及びHB化率を極
小化できることが明らかである。
〔比較例−2〕 第1段目の反応器系列として、実施例−1の第1段目
の反応器と同一の体積をもち仕切板を8枚設置した円筒
式気泡塔反応器を採用した以外は実施例−1と全く同様
に操作した。
トレーサーテストの結果は 第1段目の反応器系列 U=1.1 第2段目の反応器系列 U=0.7 であった。
反応成績は次の通りであった。
全体の反応成績 プロピレン転化率 99.9 % LB化率 1.52% HB化率 1.70% アルデヒド収率 96.68% n/i 10.9 第1段目の反応器系列の反応成績 プロピレン転化率 97.1 % LB化率 1.5 % LB選択率 1.54% HB化率 1.68% HB選択率 1.73% アルデヒド収率 93.9 % アルデヒド選択率 96.7 % n/i 10.9 第2段目の反応器系列の反応成績 プロピレン転化率 2.8 % LB化率 0.017% LB選択率 0.6 % HB化率 0.011% HB選択率 0.4 % アルデヒド収率 2.77 % アルデヒド選択率 98.9 % n/i 11.5 プロピレンの転化率は極めてよくなるが第1段目の反
応器系列での転化率が大きくなりすぎて入口,出口で濃
度分布が大きすぎLB化率が大きく増大した。またアルデ
ヒドの濃度の増大によりHB化率も増大した。
〔比較例−3〕 第1段目の反応器系列として、比較例−2の第1段目
の反応器系列を採用し、第2段目の反応器系列として、
比較例−1の第2段目の反応器系列を採用した以外は、
実施例−1と全く同一に操作した。トレーサーテストの
結果は 第1段目の反応器系列 U=1.1 第2段目の反応器系列 U=0.15 であった。
反応成績は次の通りであった。
全体の反応成績 プロピレン転化率 99.3 % LB化率 1.51% HB化率 1.71% アルデヒド収率 96.08% n/i 10.9 第1段目の反応器系列の反応成績 プロピレン転化率 97.1 % LB化率 1.5 % LB選択率 1.54% HB化率 1.7 % HB選択率 1.75% アルデヒド収率 93.9 % アルデヒド選択率 96.7 % n/i 10.9 第2段目の反応器系列の反応成績 プロピレン転化率 2.1 % LB化率 0.011% LB選択率 0.5 % HB化率 0.013% HB選択率 0.6 % アルデヒド収率 2.08 % アルデヒド選択率 99.0 % n/i 11.3 〔発明の効果〕 本発明によれば、2つの異なる混合特性をもつ反応器
系列を特定の組合せで用いてヒドロホルミル化反応を行
なうことにより反応副生成物の生成を抑え、効率よくオ
レフィンのヒドロホルミル化を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による実施例−1のヒドロホルミル化プ
ロセスを説明するフローダイヤグラムである。 3:撹拌槽反応器、5:気液分離器、9:ガスストリップ塔、
12:円筒型気泡塔反応器、17:気液分離器、19:蒸留塔、2
1:触媒ドラム。 第2図は本発明による実施例−3のヒドロホルミル化プ
ロセスを説明するフローダイヤグラムである。 22,23:撹拌槽反応器、26:気液分離器、29:ガスストリッ
プ塔、32:円筒型気泡塔反応器、37:気液分離器、38:蒸
留塔、40:触媒ドラム。 第3図は本発明による実施例−1のヒドロホルミル化プ
ロセスの第2段反応器系列のトレーサーテストの応答曲
線を示すグラフである。 縦軸は、第2段反応器系列出口でのn−ヘキサン濃度
(wt%)を、横軸はトレーサー(n−ヘキサン)導入後
の経過時間t(hr)を表わす。 第4図は、本発明による実施例−1のヒドロホルミル化
プロセスの第2段反応器系列のE(φ)−φの関係を示
すグラフである。 第5図は、前記(3)式の、UをパラメータとするE
(φ)−φの関係を示すグラフである。 図中、aはU=0、bはU=0.2、cはU=0.4、dはU
=1.0、eはU=1.4、fはU=2.0、gはU=∞のもの
に夫々対応する。 第6図は、実施例−1、−3及び−4並びに比較例−1
の結果より、第2段目の反応器系列のU値と第2段目の
反応器系列の出口アルデヒド収率との関係をプロットし
たグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3価の有機リン化合物を配位子とするロジ
    ウム触媒の存在下にオレフィンと一酸化炭素及び水素と
    を反応させるヒドロホルミル化法において、ヒドロホル
    ミル化反応を2段階の反応器系列群で行ない、第1段目
    の反応器系列は液相の混合特性が実質的に完全混合の特
    性を有する反応器から構成され、第2段目の反応器系列
    は触媒液循環型の反応型式であって液相の混合特性を拡
    散モデルで表わした時に式(I): U≡L/2 ……(I) (式中、は平均流速〔cm/sec〕を、Lは反応層長さ
    〔cm〕を、は平均拡散係数〔cm2/sec〕を夫々表わ
    す) で定義される無次元数U(以下、「流通混合パラメー
    タ」と言う)が0.4以上であるピストンフロー型の混合
    特性を有する反応器から構成され、第1段目の反応器系
    列から流出するガス状生成物又はガス−液混合物は未反
    応オレフィンを含む流れとその他の流れとに分離され、
    未反応オレフィンを含む流れの一部又は全部は第2段目
    の反応器系列に供給されることを特徴とするオレフィン
    のヒドロホルミル化法。
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