JP2891419B2 - 感光材料受け渡し装置を備えた感光材料用オートフィーダ - Google Patents

感光材料受け渡し装置を備えた感光材料用オートフィーダ

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JP2891419B2
JP2891419B2 JP1018171A JP1817189A JP2891419B2 JP 2891419 B2 JP2891419 B2 JP 2891419B2 JP 1018171 A JP1018171 A JP 1018171A JP 1817189 A JP1817189 A JP 1817189A JP 2891419 B2 JP2891419 B2 JP 2891419B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は感光材料を次工程へ送り込むための感光材料
用オートフイーダに用いられて、載置台に載置された感
光材料を、感光材料の下端部を支持して感光材料を次工
程へ送る支持部材へ受け渡すための感光材料受け渡し装
置を備えた感光材料用オートフイーダに関する。
[従来の技術] 感光材料には感光性平版印刷版(以下「PS版」とい
う)、X線フイルム、写真製版用フイルム等があるが、
自動現像機を用いて例えばPS版を処理するに際して、多
数枚のPS版を連続的に処理する場合は、自動現像機に連
結した感光材料用オートフイーダが用いられることが多
い。この場合の自動現像機は、PS版をローラ等により搬
送する構造であり、現像ゾーンのほか、必要に応じて水
洗ゾーン、ガム塗布ゾーン及び乾燥ゾーン等を傭えてい
る。
従来の感光材料用オートフイーダとしては、例えば自
動現像機のPS版装入口側に直列に設置された載置台上に
露光済みの複数のPS版を水平に積み重ねてストツクし、
1枚ずつこのPS版を上方から吸盤を用いて吸着して自動
現像機に順次送り込むようになっている。
ところが、上記の感光材料用オートフイーダは、例え
ば幅800mm、長さ1050mmと大きいPS版などを処理する場
合には、PS版を水平に収納する必要があるために、かな
り広い面積が必要であり、さらにPS版の捕捉手段、搬送
系を備えた構造とするために、極めて大きな設置スペー
スが必要となる。
そこで、特開昭63−171728号等で、PS版を載置台に複
数枚縦方向に載置して、離反手段によってPS版を載置台
から離反させて支持都材に下端部を支持させ、この支持
部材を持ち上げ手段によって移動しPS版を自動現像機へ
送り込む構造の感光材料用オートフイーダが提案されて
いる。この装置によればPS版を縦方向に載置するので、
小さな設置スペースで迅速にPS版を自動現像機へと供給
することが出来る。
上記装置では、第9図に示されるように、吸着軸線19
8が水平に対して約15゜傾斜した状態で移動する吸盤190
が用いられており、鉛直に対して角度約15゜傾斜した載
置台192上に20枚程度載置されたPS版194のうちで最も上
に載置されたつまり最上層のPS版194を吸着して、PS版
の下端部を支持部材であるフツク196へ支持させるよう
になっている。載置台192が鉛直に対して傾斜している
のは、PS版194を縦方向に複数枚載置するためであり、
鉛直方向に対して角度約15゜傾斜している。
また吸盤190は水平方向に対して角度約15゜傾斜した
ままPS版194を吸着して移動する。したがってPS版194は
鉛直方向に対して15゜傾斜した状態で異動し、載置台19
2から支持部材であるフツク196へ受け渡される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、吸盤190に吸着され傾斜した状態で、
移動するPS版194は、搬送方向と交わる方向の両端部が
自重、移動の際の振動、PS版194のカール等によって、
垂れ下がり、PS版194の幅方向に沿って直線的に形成さ
れたフツク196の溝内へ確実にPS版194へ下端部を収容す
ることが出来ないという問題がある。
さらに吸盤190によって載置台192上からPS版194を移
動させる場合に、吸着盤190はPS版194を吸着したまま、
水平方向に対して一定の角度に傾斜した状態で移動する
のでPS版194の下端部が載置台192上と擦れて、音が発生
するという問題がある。
本発明は上記事実を考慮し、感光材料の下端部の支持
部材への受け渡し時に、感光材料の下端部を載置台と摺
動させることなくかつ確実に支持部材へ収容することが
出来る感光材料受け渡し装置を備えた感光材料用オート
フイーダを提供することが目的である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、載置台に立て掛けて載置された感光材料
を吸着した吸着手段を感光材料用オートフィーダの搬送
部に設けられた受け部材の上方へ移動させ、前記吸着手
段による感光材料の吸着を解除して感光材料を前記受け
部材へ受け渡す感光材料受け渡し装置を備えた感光材料
用オートフィーダであって、前記吸着手段が揺動可能に
取付けられ前記載置台と前記搬送部との間を往復移動す
る移動手段と、一端が前記吸着手段に連結され他端にピ
ンが設けられたアームと、前記ピンが挿入され、前記移
動手段が感光材料を吸着した前記吸着手段を前記搬送部
側へ移動させるとき、前記ピンを案内しアームの角度を
変え前記吸着手段を揺動させ、次いで感光材料が前記受
け部材の上方に達したときには、感光材料の下端部の傾
きが略鉛直となるように前記吸着手段の角度を決めるカ
ム溝と、を有することを特徴としている。
[作用] 本発明では、移動手段が載置台に向かって移動する
と、この移動手段に揺動可能に取付けられた吸着手段
が、載置台上に立て掛けて載置された最上層の感光材料
を吸着する。次に、移動手段は、感光材料を吸着した吸
着手段を搬送部側へ移動させる。このとき、吸着手段に
一端が連結されたアームの他端に設けられたピンが、カ
ム溝に案内されてアームの角度を変え、吸着手段に次の
ような動きをさせる。
まず、吸着手段が載置台から離れると、吸着手段を揺
動させ、吸着した感光材料と次層の感光材料が剥がれ易
いようにする。次いで、感光材料が受け部材の上方に達
したときには、感光材料の下端部の傾きが略鉛直となる
ように吸着手段の角度を変える。
これによって、感光材料の下側両端部が自重、振動、
カール等によって湾曲して垂れ下がることがなく、感光
材料の下端部を搬送部に設けられた受け部材へ確実に受
け渡すことができる。
〔実施例] 第2、3図には本発明に係る感光材料受け渡し装置を
備えた感光材料用オートフイーダ10が、自動現像機12に
接続された状態で示されている。この実施例における感
光材料用オートフイーダ10は鉛直方向に対して傾斜した
載置台14へ別工程で露光された感光材料の一種であるPS
版16が多数枚重ねて縦方向に載置され、これらは離反持
上部18によって順次自動現像機12へと送り出される。
載置台14はフレーム20の両側部に突片22が(但し第3
図には手前側の突片22が図示省略されている)、下端部
に支持片24がそれぞれ突出されており、支持片24上へ露
光後のPS版16の下端部が順次載置される。フレーム20の
鉛直線からの傾斜角は約15度に設定されている。このた
め露光済のPS版16は第3図右方向から順次積み重ねら
れ、最も上に載置されたつまり最上層の感光性平版印刷
版16が離反持上部18へと面している。
なおこの場合、各支持体の片面に感光面を有するPS版
16はその感光面が離反持上部ユ8の反対側に向く方が、
感光面保護のためには好ましい。
離反持上部18では第2図に示される如く両側部に一対
の側板28、30が立設されており、これらの側板28、30の
下端部が底板32で連結されている。またこれらの側板2
8、30は第3図に示される如くその上端部が支軸34によ
り、その下端部が支軸36、38により連結されて互いに平
行となっている。
側板28、30の対向面からは支柱40がそれぞれ突出され
ており、これらの支柱40の先端部には内ガイド板42がそ
れぞれ固着されている。このためこれらの内ガイド板42
は一対の側板28、30とそれぞれ平行となっており、これ
らの側板28、30間は複数の支軸44で連結されている。
これらの支軸44にはそれぞれ一定間隔で複数個のガイ
ドリング46が軸支されている。これらのガイドリング46
は載置台14から離反されたPS版16を支持するためのもの
であり、第3図に示される如く下方の支軸44へ軸支され
るガイドリング46から上方の支軸44へ軸支されるガイド
リング46にかけて次第に載置台14から離れており、載置
台14から離反されたPS版16を、載置台14への支持角度と
は鉛直軸に対して逆の支持角度で支えることが出来る。
前記複数本の支軸44には支持板48がビス50により取り
付けられており、これらの支持板48にはガイドリング46
の一部を載置台14側へ突出させるための切欠52が複数個
形成されている。これによってガイドリング46へ支持さ
れたPS版16が不用意に第3図においてガイドリング46の
左側へ抜け出ることがないように配慮されている。
複数本の支軸44のうちの最上部から2個目と第3個目
の間には側板28、30間へ回転軸54が支軸44と平行に軸支
されており、回転軸54にはスプロケツトホイル56が支持
板48と側板28、30の間にそれぞれ1個ずつ固着されてい
る。これらのスブロケツトホイル56は内ガイド板42の上
方に配置されており、それぞれ内側チエン60が巻掛けら
れている。この内側チエン60は支軸38へ固着されるスプ
ロケツトホイル62へ他の一部が巻掛けられており、これ
らのスプロケツトホイル56とスプロケツトホイル62との
間では内ガイド板42の表面に沿って移動する。
この内側チエン60は支持部材であるフツク64の長手方
向端部が固定されている。このフツク64は第8図に示さ
れる如く側面形状がV字型であり、その一辺の長手方向
端部が内側チエン60へ固着され、他の一辺が載置台14方
向へ向けて延長されており、載置台14へ設置される複数
枚のPS版16のうちの最上層のPS版16の下端部を収容する
ためのものである。
また回転軸54にはモータ66が取り付けられており、回
転軸54を第3図時計方向及び反時計方向へ回転させる。
従ってフツク64はスプロケツトホイル62の第3図反時計
方向の回転により、下端部を収容したPS版16を持ち上げ
てガイドリング46の回転で案内させながら自動現像機12
方向へと送り出すことができる。
このフツク64の移動はスプロケツトホイル62付近に取
り付けられた下リミツトスイツチ58A、及びスプロケツ
トホイル56付近に取り付けられた上リミツトスイツチ58
Bによって制限される。
第2図及び第3図に示される如く側板28と側板30の間
に設けられた支軸34へスプロケツトホイル70、支軸38へ
スプロケツトホイル72が、さらに支軸36へスプロケツト
ホイル74が取り付けられ、外側チエン76がそれぞれ巻掛
けられている。これらの外側チエン76は支軸38へ連結さ
れる図示しないモータの駆動力を受けて、第3図時計方
向及び反時計方向に回転可能となっている。
これらの外側チエン76は支軸34と支軸38との間に配置
される外ガイド板80によって案内される。これらの外ガ
イド板80によって案内される外側チエン76は支軸38の上
方へ内側チエン60と平行状態で延長され、内側チエン60
よりも上部では円弧状に屈曲してその延長線がスプロケ
ツトホイル70のピツチ円の接線を構成している。
さらに外側チエン76間には複数本の連結軸82が掛け渡
されており、これらの連結軸82の中間部にはガイドリン
グ46と同様なガイドリング84が等間隔で軸支されてい
る。
従ってこれらのガイドリング84は、PS版16の下端部が
フツク64へ搭載された状態で第3図反時計方向に回転さ
れると、このPS版16の中間部を載置台14から引離して離
反させつつガイドリング46上へと移すことが出来る。
なお、フツク64の一部にはガイドリング84が通過する
ための切欠85(第2図参照)が形成されている。
これらの外側チエン76のストロークを制御するため
に、スプロケツトホイル70付近に上限リミツトスイツチ
86が、スプロケツトホイル72付近に図示しない下限リミ
ツトスイツチ88が配置されている。
第3図反時計方向に移動する外側チエン76に取り付け
られた最先端及びその次の連結軸82には、図示しないス
テーにPS版検出スイツチが取り付けられており、載置台
14から離反持上部18へ移されたPS版16の先端を検知でき
るようになっている。
スプロケツトホイル70に隣接して自動現像機12の一部
を構成する一対の挾特ローラ92、94が配置されており、
離反持上部18に沿って上昇されるPS版16の先端部を挾持
して自動現像機12内へと送り込むようになっている。こ
のためこれらの挾持ローラ92、94は自動現像機12内にお
ける現像遠度と同一の周速度を有している。
側板28、30間の下部には感光材料受け渡し装置(以下
「受け渡し装置」という)112が設けられている。
この受け渡し装置112には、第1図、第5図及び第6
図に示されるように一対の吸着盤114、116が配置されて
PS版16の吸着用となっている。これらの吸着盤114、116
は支軸118の先端へ取り付けられ、図示しない負圧源か
ら負圧力が供給されて、PS版16を吸着する。
支軸118は支祷ブラケツト120を貫通し、支持ブラケツ
ト120とスライド可能になっている、支軸118の中間部に
はEリング122(第5図参照)が取り付けられ、このE
リング122と支持ブラケツト120との間で吸着盤114、116
の反対側には、圧縮コイルばね124が介在されている。
このためこれらの吸着盤114、116は支持ブラケツト120
が載置台14方向へと押し出され、吸着盤114、116がPS版
16へと押圧されると、さらに移動する支持ブラケツト12
0は圧縮コイルばね124を圧縮させながらこの圧縮コイル
ばね124の弾性力で吸着盤114、116をPS版16へと押し付
ける。
支持ブラケツト120は、支持ブラケツト120間に配置さ
れる支持アーム126の両側部へピン128で軸支されてお
り、ピン128を中心に揺動可能になっている。
支持アーム126は載置台14の幅方向に沿って長く形成
されており、両端部に押圧ロツド130が連結されてい
る。この押圧ロツド130の中間部はベースプレート132へ
取り付けられる軸受134に支持されており、この軸受134
に案内されてスライド可能となっている。
支持アーム126の幅方向中間部にはピン136で長リンク
138の一端が軸支されている。この長リンク138の他端は
ピン140で短リンク142の一端へ軸支されている。また短
リンク142の他端は回転軸144へ固定され、この回転軸14
4はモータ146の出力軸148へ連結されている。
従ってモータ146の回転が短リンク142の回転力として
伝達され、長リンク138はピン140を介してこの回転力を
受け、ピン136を介して支痔アーム126を往復移動させる
往復すべり子回転機構を構成している。
ここに回転軸144の軸心は往復運動するピン136の移動
延長線上からずれて配置されており、これによって早送
り機構を構成している。すなわち第6図に示されるよう
にピン136の往復移動の往ストロークと戻りストローク
は短リンク142の回転角θ及びθに対応している。
従って一定速度で回転する回転軸144の回転速度は角度
θの回転角が吸着盤114、116の往ストロークに対応
し、これよりも大きな角度を有する角度θが戻りスト
ロークに対応するので、吸着盤114、116は迅速に載置台
14へと接近してPS版16を吸着し、吸着したPS版16をこれ
よりも遅い速度でフツク64方向へと引張ることが出来
る。
支持ブラケツト120の上端部には連結アーム150の一端
が接続されている。連結アーム115の他端にはピン152が
取り付けられている。ピン152はベースプレート132から
立設されたカムプレート154のカム溝156内へ挿入されて
おり、支持アーム126が往復運動する際には、ピン152は
このカム溝156内に沿って移動する。これによって支持
ブラケット120はピン128を中心に揺動しながら、PS版16
の下端部を略鉛直状態としてPS版16の下端部をフツク64
内へ収容する。
第8図に示されるように、支持アーム126が載置台14
から最も遠い位置にある状態では、ピン152はカム溝156
の一方の端部156Aに位置しており、このときには、吸着
盤114、116は水平に対して角度α傾斜している。角度
αは約5゜に設定されている。また支持アーム126が
載置台14に最も接近した位置(第8図二点鎖線で示され
る位置)では、ピン152は他方の端部156Bに位置してお
り、このときには吸着盤114、116は水平方向に対して角
度α傾斜しており、このαは約15゜に設定されてい
る。この状態では載置台14上のPS版16の表面に対し支軸
118は鉛直に位置している。
またカム溝156の中間部には段差が形成されており、
このカム溝156内をピン152が移動すると、連結アーム15
0を介して支持ブラケツト120がピン128を中心に約15゜
から約5゜の範囲で揺動する。
これらの吸着盤114、116はPS版16を吸着した後にフツ
ク64の上方へこのPS版16を移動させた状態でその負圧力
が解除されてPS版16の下端部をフツク64へと移すように
なっている。この場合、載置台14に載置されたPS版16の
うち最上層のPS版16のみが吸着盤114、116によって吸着
されるが、この最上層のPS版16と次層のPS版16とが密着
していると、不用意に次層のPS版16が最上層のPS版16に
密着したまま引き出されることがある。このため吸着盤
114、116はPS版16を吸着した後に、第3図左方向へ若干
量移動した状態で一時的に停止させ、次層のPS版16との
間に外気が入り込む時間を与えて自重で次層のPS版16を
最上層のPS版16と離して滑り落とし、支持片24上へ残存
するように配慮することが好ましい。
さらにこのためには、支持片24上へPS版16の端面に向
けて複数の小突起を設けたテープ158を張り付けておく
ことが好ましい。このテーブ158はその片側に複数の小
突起が突出したマジツクテープ(商晶名)のような材料
を用いることができる。これによって吸着盤114、116で
吸着されて移動するPS版16の下端面に抵抗力を与え、吸
着力を受けておらず不用意に最上層のPS版16に密着して
移動する次層のPS版16を最上層のPS版16と分離させるこ
とができる。
なお、第2図に明らかなように、吸着盤114、116の間
隔は離反持上部18及び載置台14の幅寸法の1/2以下の寸
法となっており、使用される複数種類のPS版16のうち、
最小幅寸法のPS版16に対応している。大きな幅寸法のPS
版16を吸着するためにはさらに多数の吸着盤を設けた
り、吸着盤114、116の間隔を広くするのが好ましいが、
載置台14上の幅の狭いPS版16を吸着する場合に、次層の
幅の広いPS版16をも吸着することになるので、最小幅寸
法に合わせて、吸着盤114、116の間隔が定めてある。
また前記テープ158は吸着盤114、116の間の部分に対
応して支持片24へ取り付けるのが好ましい。この吸着盤
114、116の間から外れた位置に設けると、吸着盤114、1
16による吸着移動時にPS版16の下端部の移動に抵抗を与
えて、平面視でのPS版16の両端部の撓みが大きくなり、
撓みの大きい端部がフツク64内へ入らない原因となる。
また、第1図、第4図、第5図に示されるように、支
持アーム126の中間部には、この支持アーム126を貫通し
て押圧ロツド160がスライド可能に連結されている。支
持アーム126を貫通して突出した先端部には、グロメツ
ト162が取り付けられている。このグロメツト162はPS版
16の表面へ当接するため比較的柔軟な材料で成形されて
いる。このグロメツト162と支持アーム126との間には圧
縮コイルばね164が配設されており、グロメツト162をPS
版16へ向けて付勢している。このため押圧ロツド160もP
S版16へ向けて付勢されている。
押圧ロツド160のグロメツト162と反対側の端部はスト
ツパ166に支持されている。ストッパ166の両端からはピ
ン168が突出しており、押圧ロツド160の両側に配置され
た一対のレバー170の上端部間へ軸受171を介して支持さ
れている。
レバー170は、一対の連結ブラケツト172へピン176を
介して軸支されている。連結ブラケツト172は移動ブラ
ケツト174へビス173で連結されている。移動ブラケツト
174は平板状で、一方端部両側が下方へ折り曲げられて
折曲部174Aが形成されている。この折曲部174A間へ連結
ブラケツト172が挿入され、連結されている。また一方
の折曲部174Aにはガイド板175がビス173で固定されてい
る。移動ブラケツト174の他方の側部は支持アーム126の
下端部へビス177で固定されている。したがって支持ア
ーム126が載置台14へ向かって移動するとレバー170、押
圧ロツド160も載置台14へ向かって移動する。
またレバー170間には中空状のステー178が配置されて
おり、ピン180が貫通している。ピン180の両端部はレバ
ー170間の外方へ突出しており、レバー170へ支持されて
いる。ピン180の一方の端部はさらに突出しており、そ
の先端にはコロ182が取り付けられている。
コロ182は、ベースプレート132から立設されたカムプ
レート184のカム溝186内へ挿入されている。カム溝186
は第4図及び第7図に示されるように、レバー170の移
動方向に沿って形成されており、下側溝186Aと上側溝18
6Bとを結ぶ中間部には段差が設けられている。
したがってレバー170が載置台14へ向かって(図示矢
印A方向)移動すると、コロ182はカム溝186に案内され
て移動し、下側溝186Aから上側溝186Bへ移動するとレバ
ー170はピン176を中心に第7図時計方向へ揺動し押圧ロ
ツド160を載置台14方向(矢印A方向)へ移動させる。
またレバー170が載置台14から離間する方向(矢印B方
向)へ移動すると、コロ182はカム溝186内を移動し上側
溝186Bから下側溝186Aへ移動すると、レバー170はピン1
76を中心に第7図反時計方向へ揺動し押圧ロツド160を
載置台14から離間させる方向(図示矢印B方向)へ移動
させる。この場合支持アーム126もレバー170と同様に載
置台14から離間し吸着盤114、116も同方向へ移動する。
しかし、途中で押圧ロツド160がレバー170の揺動によっ
て、矢印B方向へ移動するので、吸着盤114、116より引
き込んだ状態となる。したがってPS版16からはグロメツ
ト162が離間し、吸着盤114、116で吸着された状態で、
移動する。
次に本実施例の作用を説明する。
第3図に示される如く初期状態ではフツク64がスプロ
ケツトホイル62の側方であって載置台14に面した状態に
停止しており、外側チエン76は最前部のガイドリング84
がこのフツク64の横方向に配置された状態となってい
る。
ここで載置台14へ露光後のPS版16を複数枚重ねて縦方
向に搭載する。
受け渡し手段112はモータ146の角度θの駆動回転に
より、グロメツト162、吸着盤114、116が第8図、第6
図及び第7図右方向(矢印A方向)へと突出し(第8図
二点鎖線で示される位置)、グロメツト162が載置台14
上の最上層のPS版16の下端部付近に当接したのち圧縮コ
イルばね164の付勢力に抗して押し戻される。この時、
最上層の感光性ブレート16の吸着盤114、116が到達して
吸着を開始する。さらに、モータ146が時計方向に回転
して吸着盤114、116が第8図左方向へ復帰するとグロメ
ット162は圧縮コイルばね164の付勢力によって最上層の
PS版16を第8図右方向に押して一最上層のPS版を若干変
形させる。これによって最上層のPS版16と次層との間に
空気が挿入され、次層から最上層のPS版工6が離反され
る。吸着盤114、116によって吸着後はモータ146が角度
θ回転し吸着盤114、116が第8図左方向へ復帰し、フ
ツク64の上方でその負圧カを解除させる。これにより最
上層のPS版16はその下端部がフツク64内へと落下する。
吸着盤114、116がPS版16の下端都を吸着して、移動す
る際には、支持ブラケツト120が、カム溝156にしたがっ
て揺動し、吸着盤114、116の吸着面を揺動させるので、
PS版16は、その両端部が垂れ下がることがなく、PS版16
の剛性によって、平面状態を維持しながら、フツク64内
へ下端部が収容される。これによってPS版16は確実にフ
ツク64へ受け渡される。
さらに、吸着盤114、116は載置台14上のPS版16の下端
部を吸着した後に揺動し、下端部を載置台上から持ち上
げて移動するので、下端部が載置台14と摺動することが
なく、音の発生がない。
また吸着盤114、116がPS版16の下端部を吸着して、移
動する際には押圧ロツド160は、コロ182の上側溝186Bか
ら下側溝186Aへの移動によってレバー170が第7図反時
計方向へ揺動することによって、吸着盤114、116の移動
より早く矢印B方向へ移動し、PS版16から離反する。こ
れによって吸着盤114、116によるPS版16の受け渡しの際
に、PS版16を変形させることがなく、PS版16の平面性を
維持しつつ吸着盤114、116によって確実にPS版16の下端
部をフツク64へ受け渡すことが出来る。
ここでモータ78が駆動され、外側チエン76が第3図反
時計方向に回転する。このため下端部がフツク64内へ収
容された最上層のPS版16はその感光面(第2図右方向表
面)側をガイドリング84が順次上昇することにより、PS
版16が下部から上部にかけて次第に載置台14から離され
て離反持上部18の上部へと移され反感光面側が複数のガ
イドリング46上へと当たる。
この場合、PS版16の下端部は、静止しているフツク64
内へ収容されているので、ガイドリング84の上昇時にも
PS版16を安定して支持できる。このフツク64も外側チエ
ンへ取り付けるようにすると、すなわち内側チエン60を
省路する構造とした場合には、フツク64がPS版16の下端
に対応する迄の間、吸着盤114、116がPS版16を保持して
いなくてはならないので、吸着盤の保持力を大きくしな
くてはならない。
先端のガイドリング84に案内されるPS版検出スイツチ
68がPS版16の感光面側にそって上昇しPS版16の上端部を
検出すると、モータ66も駆動され内側チエン60が外側チ
エン76と共に同速度で第3図反時計方向に回転する。こ
れによってフツク64が上昇し、PS版16を持ち上げる。
このため先端のガイドリング84はガイドリング46との
間にPS版16の上端部を挾持しつつ外ガイド部80に沿って
PS版16の上端部を次第に水平方向に屈曲させ挾持ローラ
92、94間へと送り出す。
この場合、モータ78とモータ66とはPS版16を急激に上
昇させ、PS版16の先端部が挾持ローラ92、94の直前へ至
った状態で先端のガイドリング84が上限リミツトスイツ
チ86Aで検出されると、低速回転にすることが好まし
く、これによって作業時間を短縮することができる。こ
の低速度は挾持ローラ92、94の回転速度よりも遅い速度
としてPS版16の先端部が円滑に送られるようにする。
PS版16の先端部が挾持ローラ92、94へ挾持されると、
モータ66は逆転し、内側チエン60を第3図時計方向に回
転させフツク64が第2図の図示状態となって停止する。
このモータ66の逆転開始は上限リミツトスイツチ86によ
る先端のガイドリング84の検出後に所定時間遅れてから
行えばよい。一方外側チエン76は送られたPS版16の後端
部がスプロケツトホイル56付近を通過するまで停止され
てPS版16の後端部がその剛性により真直状態となって載
置台14上の次層のPS版16へ接触する不具合を防止する。
ここで外側チエン76が逆転しその先端部のガイドリング
84が第3図図示状態へ復帰して次層のPS版16の吸着に備
える。この外側チエン76の停止、逆転も上限リミツトス
イツチ86がガイドリング84を検知してから所定時間遅れ
て開始させればよい。
なお、載置台14へPS版工6を搭載し易くするために、
第3図において、フレーム20の左端又は右端を中心にフ
レーム20を回転させてこの回転軸とは反対側のフレーム
20の端部と離反持上部18との間隔を広くできるようにフ
レーム20の左端又は右端に回転軸を設けてもよい。
なお、本実施例では、吸着盤114、116によって、PS版
16を吸着する際に、PS版の2枚送りを防止するためにグ
ロメツト162で、PS版16を押圧したが、このグロメツト1
62による押圧はなくても良い。
なお、本実施例では感光材料用オートフイーダ10を自
動現像機12の挿入口側に設けたが、自動現像機10のPS版
16の排出口側に設けるようにしてもよい。
[発明の効果] 以上に説明した通り本発明によれば、感光材料を載置
台から支持部材へ受け渡す際に、吸着手段によって感光
材料を吸着して感光材料の下端部の傾きの角度を載置台
に載置されていたときの感光材料の傾きの角度から略鉛
直方向に変更して感光材料の下端部を支持部材に収容す
るようにしたので、下端部を載置台と摺動させることな
くかつ確実に支持部材へ収容することが出来るという優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は感光材料受け渡し装置を示す斜視図、第2図は
本発明が適用された感光材料受け渡し装置を備えた感光
材料用オートフイーダの実施例を示す斜視図、第3図は
第2図の側面図、第4図はカムプレートと押圧ロツドと
の関係を示す分解斜視図、第5図は感光材料受け渡し装
置を示す平面図、第6図は感光材料受け渡し装置を示す
側面図、第7図はカムプレートと押圧ロツドとの関係を
示す側面図、第8図は感光材料受け渡し装置の作動を示
す作動図、第9図は従来の感光材料受け渡し装置を示す
側面図である。 12……自動現像機、 14……載置台、 16……感光性平版印刷版 64……フツク、 112……受け渡し装置、 114、116……吸着盤、 120……支持ブラケツト、 146……モータ、 154……カムプレート、 156……カム溝、
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 明広 神奈川県南足柄市竹松1250 富士機器工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−171728(JP,A) 特開 昭62−269824(JP,A) 実開 昭52−20670(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】載置台に立て掛けて載置された感光材料を
    吸着した吸着手段を感光材料用オートフィーダの搬送部
    に設けられた受け部材の上方へ移動させ、前記吸着手段
    による感光材料の吸着を解除して感光材料を前記受け部
    材へ受け渡す感光材料受け渡し装置を備えた感光材料用
    オートフィーダであって、 前記吸着手段が揺動可能に取付けられ前記載置台と前記
    搬送部との間を往復移動する移動手段と、一端が前記吸
    着手段に連結され他端にピンが設けられたアームと、前
    記ピンが挿入され、前記移動手段が感光材料を吸着した
    前記吸着手段を前記搬送部側へ移動させるとき、前記ピ
    ンを案内しアームの角度を変え前記吸着手段を揺動さ
    せ、次いで感光材料が前記受け部材の上方に達したとき
    には、感光材料の下端部の傾きが略鉛直となるように前
    記吸着手段の角度を決めるカム溝と、を有することを特
    徴とする感光材料用オートフィーダ。
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JPS62269824A (ja) * 1986-05-15 1987-11-24 Toshiba Corp X線フイルム搬送装置
JPS63171728A (ja) * 1987-01-07 1988-07-15 Fuji Photo Film Co Ltd シートオートフィーダ

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