JP2890003B2 - 鉄道車両用立体格納設備 - Google Patents

鉄道車両用立体格納設備

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JP2890003B2
JP2890003B2 JP12649192A JP12649192A JP2890003B2 JP 2890003 B2 JP2890003 B2 JP 2890003B2 JP 12649192 A JP12649192 A JP 12649192A JP 12649192 A JP12649192 A JP 12649192A JP 2890003 B2 JP2890003 B2 JP 2890003B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両用立体格納設
備に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両格納設備(車両基地)の従来例
が図14に示されている。すなわち、本線aに対しこれ
をバイパスする多数の格納用引込線bがポイント(転轍
機)部cを介して接続されている。しかし、このもので
は各引込線の両端部にポイントを必要とするからポイン
トの数が多くなり、しかも鉄道車両を平面的に格納させ
るものであるため、広大な土地を必要とする。
【0003】これに対して、特開昭53−36874号
公報や特公昭54−6798号公報には、多層構造の立
体車庫と鉄道車両移載クレーンとを備えた格納設備が記
載されている。すなわち、上記立体車庫は、鉄道車両の
格納用レールを有する多数の格納部が上下左右に並設さ
れてなる。また、上記車両移載クレーンは、鉄道車両を
支持し上記立体車庫の各階に昇降する昇降台と、該昇降
台を左右に移動させる横移動手段と備えたものである。
【0004】鉄道車両の入庫にあたっては、鉄道車両を
本線から上記昇降台のレールに移し、該昇降台を上下左
右に移動させることにより、該昇降台のレールを立体車
庫の所望の格納部の格納用レールに接続して当該鉄道車
両を格納部に進入させることになる。出庫は、上記入庫
と逆の動作になる。このものでは、鉄道車両の格納部が
立体的に設けられている分、格納に必要な土地スペース
が少なくて済む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記立体格納
設備の場合、鉄道車両を立体車庫の各格納部に分配する
ために、昇降台を左右に移動させる必要がある。そのた
め、鉄道車両を10両編成とした場合は例えば全長が2
00m、総重量が350tにもなることから、昇降台の
横移動のために大掛かりな移動装置が必要になる。ま
た、各格納部での鉄道車両の出入れに昇降台が必要にな
るから、この昇降台を使用している間は次の車両の入庫
準備や出庫準備を行なうことができない。
【0006】また、例えば自動車のエレベータ式立体駐
車設備のように、昇降台を横移動させずに、鉄道車両を
昇降台から隣接する格納棚に横スライドさせる方式も考
えられるが、昇降台の左右両側には格納棚の支柱や昇降
台のガイドを設けることができないため、鉄道車両への
適用は実際には難しい。すなわち、上述の如く鉄道車両
の全長が200mにもなると、その間には支柱やガイド
を設けることができないため、支柱間距離やガイドの間
隔が長大になり、昇降手段や格納棚の構築が困難にな
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題に対して、上述の如き、昇降台を移動させて鉄道車両
を立体車庫の各格納部に分配するのでなく、鉄道車両自
体を昇降台と立体車庫の各格納部との間、並びに立体車
庫の各格納部間で走行移動させて、その入出庫を行なう
ようにするものである。
【0008】すなわち、上記課題を解決する第1の手段
は、鉄道車両を格納のために支持する格納用レールを有
する格納部が各階に設けられてなる多層構造の第1車庫
部と、 上記第1車庫部の前方に当該第1車庫部と同じ
階層数で同じ高さに形成され、各階に上記格納用レール
を有する格納部が設けられてなる第2車庫部と、上記第
2車庫部の傍らに配置され、上記鉄道車両を支持する支
持レールを有し該鉄道車両を上記第1車庫部及び第2車
庫部の各階の高さに昇降せしめる昇降台とを備え、上記
第1車庫部及び第2車庫部の各階宛てに、当該階に停止
する上記昇降台の支持レール、上記第1車庫部の格納用
レール、及び上記第2車庫部の格納用レールの三者間で
鉄道車両をスイッチバック移動させるよう、この三者を
接続するスイッチバック用接続レールが設けられている
ことを特徴とする鉄道車両用立体格納設備である。
【0009】上記第1車庫部については、これを各階に
複数の格納部が左右に並設されてなるものとすることが
できる。例えば、上記第1車庫部の各階には3つ若しく
は4つの格納部が左右に並設されている一方、上記昇降
路を間においてその両側に各階に1つの格納部を有する
第2車庫部が設けられているものである。その場合、上
記第1車庫部及び第2車庫部の各階宛てに、第1車庫部
側の並設された各格納用レールと、各第2車庫部の格納
用レール及び当該階に停止する昇降台の支持レールより
なる第2車庫部側のレールとを接続するスイッチバック
用接続レールをジグザグに配設することになる(以下、
これを第2の手段という)。
【0010】また、上記第2車庫部についても、これを
各階に複数の格納部が左右に並設されてなるものとして
もよい。その場合は、第1車庫部側の格納レールの並設
数と、第2車庫部側のレールの並設数(昇降台の支持レ
ールを含めた並設数)とを同数若しくは後者の方が1つ
少ない数とし、上記第2の手段に倣ってスイッチバック
用接続レールをジグザグに配設すればよい。
【0011】
【作用】上記第1の手段においては、第1車庫部及び第
2車庫部の各階への鉄道車両の移動は上記昇降台の昇降
によって行なわれるが、各階宛てにスイッチバック用接
続レールが設けられているから、各階では鉄道車両を格
納部間及びこれらと昇降台との間を走行移動させること
ができる。よって、同一階の各格納部における鉄道車両
の出入れにあたって、上記昇降台自体を横移動させた
り、鉄道車両全体を横移動させる必要がない。また、昇
降台を鉄道車両の昇降に使用しているときでも、それと
は別に各階において鉄道車両を格納部間で移動させるこ
とができるから、入出庫作業を迅速なものにすることが
できる。
【0012】上記第2の手段は、第1車庫部の各階が左
右に並設された3つ若しくは4つの格納部を備えている
一方、昇降路の左右両側に第2車庫部が設けられている
が、スイッチバック用接続レールがジグザグに設けられ
ているため、第1手段の場合と同様に、上記昇降台自体
の横移動や鉄道車両全体の横移動を要することなく、同
一階の各格納部における鉄道車両の出入れを行なうこと
ができるとともに、迅速な入出庫作業を行なうことがで
きる。
【0013】
【発明の効果】従って、本発明によれば、多層構造の第
1車庫部の各階の格納用レールと、多層構造の第2車庫
部の各階の格納用レール及び昇降台の支持レールとをス
イッチバック用接続レールによって接続する構造である
から、鉄道車両を第1及び第2の両車庫部の格納部間、
並びにこれらと昇降台との間で走行移動させることがで
き、よって、昇降台自体を横移動させたり、鉄道車両全
体を横移動させることなく、同一階の複数の格納部への
鉄道車両の入出庫を実行することができる。さらに、昇
降台による鉄道車両の昇降と上記両車庫部間での鉄道車
両の移動とを同時に行なうことができ、格納設備の製造
コスト及び運転コストの低減、並びに迅速な入出庫作業
を図る上で有利になる。
【0014】また、上述の第2の手段のように、第1車
庫部の各階に複数の格納部を並設してスイッチバック用
接続レールを設けたものによれば、昇降台数を増やすこ
となく、より多くの鉄道車両を格納することが可能にな
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】<実施例1>本例については図1〜4に示
されている。
【0017】−全体構造− 図1には鉄道車両用立体格納設備の全体構造が示されて
いる。同図において、1は第1車庫部、2a,2bは第
1車庫部1の前方に左右に間隔をおいて並べ配置された
第2車庫部である。そして、右側の第2車庫部2aと左
側の第2車庫部2bとの間が鉄道車両を昇降せしめる昇
降台3の昇降路4に形成されている。
【0018】本例の第1車庫部1は、4階建てであっ
て、各階には左右に並ぶ4つの格納部5が形成されてい
る(図4参照)。第1車庫部1の各格納部5のフロアに
は、各々複数編成(例えば10両編成)の鉄道車両Wを
格納のために支持する格納用レール6が敷設されてい
る。第2車庫部2a,2bも第1車庫部1と各階の高さ
を一致せしめた4階建てであるが、各階には各々1つの
格納部7が設けられている。この格納部7のフロアにも
複数編成の鉄道車両Wを格納のために支持する格納用レ
ール8が敷設されている。
【0019】そして、上記第1車庫部1の各階のフロア
と第2車庫部2a,2bの対応する階のフロアとは渡り
フロア9によって連絡されており、各階の渡りフロア9
に以下に説明するスイッチバック用接続レールが敷設さ
れている。
【0020】−スイッチバック用接続レール− スイッチバック用接続レールは、第1車庫部1と第2車
庫部2a,2bの格納レール6,8同士を接続する格納
部接続レールと、第1車庫部1の格納レール6と昇降台
の支持レール18とを接続する昇降台接続レールとをジ
グザグに配置してなるものである。
【0021】すなわち、図2に示す如く、第1車庫部1
の右側2つの格納部5,5の各格納用レール6,6から
は、それぞれ右側用の格納部接続レール11a,11a
が延設されていて、この両接続レール11a,11a
は、昇降路4の右側の第2車庫部2aの格納用レール8
にポイント12を介して接続されている。同様に第1車
庫部1の左側2つの格納部5,5の格納用レール6,6
から延設された左側用の格納部接続レール11b,11
bは、昇降路4の左側の第2車庫部2bの格納用レール
8にポイント13を介して接続されている。
【0022】また、第1車庫部1の中央2つの格納部
5,5の格納用レール6,6からは、各々ポイント1
4,15を介して分岐した昇降台接続レール17a,1
7bが昇降路4に向かって延びている。そして、この両
昇降台接続レール17a,17bの延設端に、該両昇降
台接続レール17a,17bを昇降台3の上の支持レー
ル18に選択的に切換え接続するためのポイント16が
設けられている。なお、図2において、19は車庫部
1,2の柱である。
【0023】−昇降台3− 昇降台3は、その両側部の長手方向に間隔をおいた複数
箇所でワイヤロープ21によって吊り下げられている。
昇降路4の天井部にワイヤロープ21のためのウインチ
22及びそらせ車23が設けられている。また、上記昇
降台3は、そのワイヤロープ結合部位にガイドローラ2
4を備えていて、第2車庫部2a,2bの柱19をガイ
ドとして車庫部1,2a,2bの各階に対応する位置に
昇降するようになっている。
【0024】−本線との関係− 上記格納設備は、鉄道車両が使用(運転)される本線か
ら延設された引込線(図示省略)の延設端に設けられて
いる。すなわち、引込線は、昇降台3の支持レール18
に接続できるように、上記昇降路4におけるレール長手
方向の端部(第1車庫部1とは反対側の端部)の1階位
置に延設されている。
【0025】−入出庫説明− 入庫にあたっては、1階位置に降ろした昇降台3に鉄道
車両Wを引込線から乗入れさせる。入庫すべき格納部が
車庫部1,2a,2bの1階にあれば、昇降台3を上昇
させる必要がないが、入庫すべき格納部が2階乃至4階
にあれば、昇降台3をその予定の階に上昇せしめること
になる。
【0026】しかして、図2において、入庫すべき格納
部が昇降路4から見て第1車庫部1の左端の格納部5で
ある場合には、鉄道車両Wを次の矢符で示す順序で走行
移動させる。 昇降台3の支持レール18 → 左側の昇降台接続レール17b → 第1車庫部1の中央左側格納部5の格納用レール
6 → 中央側の格納部接続レール11b → 左側第2車庫部2bの格納部7の格納用レール8 → 左端の格納部接続レール11b → 第1車庫部1の左端格納部5の格納用レール6
【0027】第1車庫部1の中央左側格納部5への入庫
であれば、上記手順〜を行なえばよく、左側第2車
庫部2bの格納部7への入庫であれば、上記手順〜
を行なえばよい。また、第1車庫部1の右側の格納部5
への入庫及び右側の第2車庫部2aの格納部7への入庫
も上記左側の各格納部への入庫の場合と同様である。さ
らに、出庫の場合は、上記入庫の逆の手順になる。
【0028】上述の如く、鉄道車両Wが同一階の各格納
部5,7を走行によって移動するから、昇降台自体を横
移動させたり鉄道車両全体を横移動させる必要はない。
また、昇降台3を使用しているときでも、同一階の各格
納部間での鉄道車両の移動は可能であるから、昇降台3
による入出庫作業と、鉄道車両Wの走行による入出庫作
業とを並行的に行なうことができることがわかる。
【0029】なお、上記実施例では本線からの引込線を
昇降路4の1階部位に接続したが、上層の階に接続して
もよい。つまり、車庫部1,2a,2bの一部の階を地
下の階としその上層の地上1階に対応する位置で引込線
を昇降路に接続し、昇降台3によって鉄道車両を地上1
階と地下階との間で移動させることもできる。
【0030】また、上記引込線は第1車庫部1や第2車
庫部2a,2bのいずれかの格納部の格納用レールに接
続してもよい。鉄道車両が同一階の各格納部間をスイッ
チバック式に走行によって移動することができるからで
あり、鉄道車両を上下の階に移すには、鉄道車両を上記
スイッチバック式の移動によって昇降台に移せばよいか
らである。
【0031】また、上記実施例の場合、鉄道車両の入庫
及び出庫の双方において本線からの同じ引込線を用いる
ことができるが、入庫専用の引込線と出庫専用の引込線
とを上記昇降路4及び各格納部5,7のいずれかに別個
に接続して設けてもよい。その場合、例えば、入庫専用
引込線を昇降路に接続し、出庫専用引込線を第1車庫部
1のいずれかの格納部5に接続すれば、入庫時及び出庫
時の鉄道車両の進行方向を同じ方向にすることができ
る。
【0032】<実施例2>本例については図5〜13に
示されている。
【0033】−全体構造− 図5〜7に示すように、第1車庫部31及び第2車庫部
32a,32bは5階建てであって、実施例1と同様に
右側の第2車庫部32aと左側の第2車庫部32bとの
間が昇降台33の昇降路34に形成されている。上記車
庫部31,32a,32bは、屋上階も鉄道車両Wの格
納に利用することにより、各々鉄道車両を6層にして格
納できるように構成されている。また、そのことに対応
させて、昇降路34においても昇降台33は地上1階か
ら屋上階まで昇降するように構成されている。
【0034】また、上記第1車庫部31の各階には、左
右に並ぶ3つの格納部35が形成されており、図8及び
図9に示すように、第1車庫部31の中央の格納部5が
第2車庫部32a,32b間の昇降路に対向し、第1車
庫部の両端の格納部35,35がそれぞれ第2車庫部3
2a,32bの格納部37,37に対向している。そし
て、上記車庫部31,32a,32bの各格納部35,
37には実施例1の場合と同様に格納用レール36,3
8が設けられている。なお、図8は地上1階部位での水
平断面図であり、図9は地上2階乃至5階の各部位での
水平断面図である。
【0035】−スイッチバック用接続レール− スイッチバック用接続レールは、実施例1のものと基本
的には同じ考え方で構成されている。すなわち、図8及
び図9に示すように、第1車庫部31の右側の格納部3
5の格納用レール36から延設された格納部接続レール
41は昇降路右側の第2車庫部32aの格納用レール3
8に、第1車庫部31の左側の格納部35の格納用レー
ル36から延設された格納部接続レール42は昇降路左
側の第2車庫部32bの格納用レール38にそれぞれ接
続されている。また、第1車庫部31の中央の格納部3
5の格納用レール36からは、昇降台接続レール43が
昇降路34に向かって延びている。
【0036】そして、上記昇降台接続レール43からポ
イント44を介して分岐した格納部接続レール45が左
側の格納部接続レール42にポイント46を介して接続
され、また、上記格納部接続レール41からポイント4
7を介して分岐した昇降台接続レール48が中央の昇降
台接続レール43にポイント49を介して接続されてい
る。
【0037】−昇降台33− 図10に示すように、昇降台33の昇降のために設けら
れた索条(チェーン)51は、右側第2車庫部32aの
上端に一端が結合され、昇降台33の両側下端の支持滑
車52,52、左側第2車庫部32bの上端の減速機5
3の駆動滑車54、そらせ滑車55、バランスウエイト
56の支持滑車57に順に巻き掛けられて他端が左側第
2車庫部32bの上端に結合されている。このような減
速機53及び索条51の組は、図11に示すように、前
後方向に一定間隔をおいて多数配設されている。そし
て、これら索条51の駆動手段として、上記第2車庫部
32bの前後方向の中央部上に駆動モータ(図示省略)
が設けられていて、この駆動モータの駆動力が上記各減
速機53に伝わるよう駆動モータとその前後の減速機5
3、並びに前後に相隣る減速機53同士が前後方向の駆
動軸58で継がれている。
【0038】この場合、上記駆動軸58の捩れが各減速
機53の駆動滑車54の回転角のずれを招くが、回転角
のずれは減速比に対応して微小なものになるため、昇降
台33の各部の昇降高さに与える影響は無視できる。ま
た、仮に昇降台33の中央部が両端部に比べて若干高く
あるいは低くなっても、そのことは、昇降台33と各階
の接続レールとの間での鉄道車両Wの移行には何の支障
もない。
【0039】昇降台33には、鉄道車両Wを走行自在に
支持する支持レール60が設けられているとともに、鉄
道車両Wを昇降台上で前後に搬送する搬送台車61が設
けられている。この搬送台車61は、図11及び図12
には概略的に示されているが、鉄道車両Wの車輪Whに
前後から係合する前後のアーム62,62を備えたもの
である。
【0040】本項で説明する上記搬送台車61及びその
走行手段は、第1車庫部31及び第2車庫部32a,3
2bの各格納部にもそれぞれ設けられている。
【0041】台車走行手段について先に説明すると、図
12に示すように、昇降台33の2本で1組の支持レー
ル60,60の内側の少し下方に同じく2本で1組の台
車用レール64,64が設けられている。上記搬送台車
61は、その前後両端の上下に設けられたローラ65,
65を台車用レール64に上下から係合させて、当該台
車用レール64に走行自在に支持されているものであ
る。そして、昇降台33の一端に設けられた駆動プーリ
66と、他端に設けられた従動プーリ(図示省略)とに
ワイヤロープ67が巻き掛けられていて、該ワイヤロー
プ67の両端が上記搬送台車61の前部と後部とに結合
されている。
【0042】上記駆動プーリ66は、モータ、減速機及
びブレーキを内蔵した駆動ユニット68の出力軸に取り
付けられている。また、上記駆動ユニット68にはアイ
ドルプーリ69が支持されていて、上記ワイヤロープ6
7は駆動プーリ66からアイドルプーリ69を一旦折り
返して再度駆動プーリ66に巻き掛けられている。この
折り返しはワイヤロープ67の駆動プーリ66に対する
巻付け角を大きくして両者間に大きな摩擦力を得るため
である。同様の目的で駆動プーリ66をV溝プーリにし
てもよい。また、図示は省略するが、従動プーリ側には
該従動プーリを駆動プーリから離反する方向へ牽引し
て、ワイヤロープ67に一定のテンションを付与するテ
ンショナーが設けられている。
【0043】また、本例の場合、上記駆動ユニット68
は、昇降台33の鉄道車両支持位置よりも前後方向の外
側に配置されている。これは上下方向の寸法が大きい駆
動ユニットであっても、鉄道車両Wとの位置的干渉を避
けることができ、昇降台33の上下寸法を小さくするこ
とが可能になるからである。また、このような配置であ
れば、駆動ユニットを昇降台33の上に設けることも可
能になる。以上のことは、各車庫部31,32a,32
bにおいて各階高さを低くする上で特に有利になる。
【0044】上記搬送台車61の具体的な構造は図13
に示されている。すなわち、搬送台車61の車体71に
はスライダ72がシリンダ装置73によって前後移動可
能に設けられている。スライダ72に上記アーム62,
62が駆動手段(図示省略)によって内外に水平回動可
能に設けられている。そして、当該アーム62,62の
先端にローラ62a,62aが支持されていて、該ロー
ラ62a,62aが上記鉄道車両Wの左右の車輪Wh,
Whに当接係合するようになっている。この場合、アー
ム62,62は、ローラ62a,62aが左右の車輪W
h,Whよりも内側に位置する待機状態と、外側に回動
してローラ62a,62aが左右の車輪62a,62a
に当接係合する使用状態との間で回動するようになって
いる。
【0045】−本線との関係− 上記格納設備は、鉄道車両Wが使用(運転)される本線
から延設された引込線(図示省略)の延設端に設けられ
ている。すなわち、図8において、75,76は引込線
であって、第1車庫部31の地上1階の中央及び右側の
各格納部35の格納用レール36に第2車庫部32a,
32bとは反対側から接続されている。また、77は右
側第2車庫部32aの地上1階の格納部37から車両整
備工場へ延設された整備用線である。
【0046】−入庫の態様− 鉄道車両Wを引込線75,76のいずれかより第1
車庫部31の地上1階の中央若しくは右側の格納部35
に自走によって入れる。当格納部35によって鉄道車両
Wの運転士はパンタグラフを降ろし(鉄道車両Wが電車
の場合)、ブレーキを解放して下車する。昇降台33は
地上1階に降ろしておく。
【0047】 鉄道車両Wが中央の格納部35に入庫
した場合には、ポイント44を直進にして当該鉄道車両
Wを昇降台接続レール43から昇降台33の支持レール
60へ移行させていく。この移行は、当該格納部35の
搬送台車61によって行なう。鉄道車両Wが右側の格納
部35に入庫した場合にはポイント47を左行にして昇
降台接続レール48から昇降台33の支持レール60へ
上記の場合と同様に移行させていく。
【0048】 鉄道車両Wの全長の半分程度が昇降台
33に移行した時点で、当該鉄道車両Wの搬送を昇降台
33側の搬送台車61に切換え、該搬送台車61によっ
て鉄道車両Wを昇降台33に完全に搬入する。搬送台車
61と鉄道車両Wとの係合及びその解除は搬送台車61
のアーム62の内外への回動によって行なうことができ
る。
【0049】 昇降台33を格納予定階に上昇させ
る。
【0050】 格納予定階での各格納部への鉄道車両
Wの格納は、先の実施例1の場合と同様にポイントを適
宜切換えて、鉄道車両Wをスイッチバック移動させるこ
とによって行なうことができる。
【0051】例えば、昇降路34の右側の第2車庫部3
2aに格納する場合には、鉄道車両Wを以下の径路で搬
送する。昇降台33の支持レール60→昇降台接続レー
ル48→第1車庫部31の右側格納部35の格納用レー
ル36→格納部接続レール41→右側第2車庫部32a
の格納部37の格納用レール38
【0052】また、第1車庫部31の左側格納部35に
格納する場合には、鉄道車両Wを以下の径路で搬送す
る。昇降台33の支持レール60→昇降台接続レール4
3→第1車庫部31の中央格納部35の格納用レール3
6→格納部接続レール45→左側第2車庫部32bの格
納部37の格納用レール38→格納部接続レール42→
第1車庫部31の左側格納部35の格納用レール36
【0053】−出庫の態様− 鉄道車両Wの出庫は、上記入庫の逆の態様となるので、
その態様の具体的な説明は省略する。
【0054】また、上記入庫説明から明らかなように、
1つの階においては、(第1車庫部31の右側格納部3
5)及び(右側第2車庫部32aの格納部37)のグル
ープと、(第1車庫部31の中央格納部35)、(左側
第2車庫部32bの格納部37)及び(第1車庫部31
の左側格納部35)のグループとの2つに分けられ、前
者のグループでは、(第1車庫部31の右側格納部3
5)→(右側第2車庫部32aの格納部37)の順で出
庫する必要があり、後者のグループでは、(第1車庫部
31の中央格納部35)→(左側第2車庫部32bの格
納部37)→(第1車庫部31の左側格納部35)の順
で出庫する必要がある。
【0055】しかし、上記両グループのいずれから鉄道
車両Wを出庫させるかの選択、並びにいずれの階から鉄
道車両Wを出庫させるかの選択は任意である。
【0056】−格納設備の建築構造的特徴− 本格納設備はその全体が1個の建物として構成されてい
る。すなわち、図5を参照しながら説明すると、同図に
おいて、81は基礎であり、上述の昇降路34の下方に
は、昇降台33の支持レール60が地上1階の昇降台接
続レール43,48と同じ高さになるよう、当該昇降台
33の下部が嵌まるピット81aが形成されている。
【0057】建物の左右方向については、第1車庫部3
1の部位では図7に示すように、柱82と横梁83とに
よるラーメン構造が採用されている。スイッチバック用
接続レールが設けられた部位では、図9に示すように、
鉄道車両Wの進行方向の切換えがあるために中央部には
柱を設けることができず、そのために、左右方向の長横
梁83aによって荷重を支える構造が採用されている。
第2車庫部32a,32b及び昇降路34の部位では、
昇降路34の部位には梁を設けることができないため
に、左右の第2車庫部32a,32bに互いに独立した
ラーメン構造(柱82と横梁83)が採用されている。
【0058】建物の前後方向については、図5に示すよ
うに、第1車庫部31、第2車庫部32a,32bの各
部位において柱82と縦梁84と斜材85とによるトラ
ス構造が採用されている。この場合、前後に相隣る柱8
2,82間には2本の斜材85,85が設けられてい
て、この両斜材85,85の上端は縦梁84の中央部に
合致している。かかるトラス構造は左右の相隣る格納部
の間でも採用されている。また、図9に示すように、左
右に相隣る縦梁84,84の各々の中央部(上記両斜材
85,85の上端の結合点)同士は小横梁86によって
連結されている。スイッチバック用接続レールが設けら
れている部位では、柱82の前後方向のスパン(前後方
向に相隣る柱間隔)を車庫部のそれよりも短くして荷重
を支持するようにしている。
【0059】上記小横梁86は、前後の柱82,82間
で鉄道車両Wの移動荷重を受け斜材85,85を介して
これを前後の柱82,82に伝えるものであり、このよ
うな荷重伝達が図れるために、上記前後の柱82のスパ
ンを比較的長いもの(例えば10m)にすることができ
るものである。
【0060】また、上記昇降路34の部位には横梁がな
いが、この昇降路34の左右両側の第2車庫部32a,
32bの前後両端部が横梁によって連結されていて(図
12参照)、第2車庫部32a,32b及び昇降路34
の全体として1個の剛構造体を形成しているから、横風
等の外力に対しても十分に耐え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の鉄道車両用立体格納設備を一部省略
して示す斜視図
【図2】同例の昇降台及びレール接続関係を一部省略し
て示す平面図
【図3】同例の昇降路及びその両側の第2車庫部を一部
省略して示す正面図
【図4】同例の第1車庫部の正面図
【図5】実施例2の鉄道車両格納設備を示す一部省略し
た側面図
【図6】同格納設備の第2車庫部位の横断面図
【図7】同格納設備の第1車庫部位の横断面図
【図8】同格納設備の地上1階部分を示す一部省略した
水平断面図
【図9】同格納設備の地上2〜5階部分を示す一部省略
した水平断面図
【図10】同格納設備の昇降路部位を示す横断面図
【図11】同格納設備の昇降路部位を示す縦断面図
【図12】同格納設備の昇降路及び第2車庫部の部位を
示す水平断面図
【図13】搬送台車を示す斜視図
【図14】従来の鉄道車両用格納設備を示す平面図
【符号の説明】
1.31 第1車庫部 2a,2b, 32a,32b 第2車庫部 3,33 昇降台 3,34 昇降路 5,7, 35,37 格納部 6,8, 36,38 格納用レール 11a,11b, 41,42,45 格納部接続レール 12〜16,44, 46,47,49 ポイント 17a,17b, 43,48 昇降台接続レール 18,60 支持レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 英夫 兵庫県宝塚市新明和町1番1号 新明和 工業株式会社 パーキングシステム事業 部内 (72)発明者 山下 富和 兵庫県西宮市田近野町6番107号 新明 和工業株式会社 開発技術本部内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04H 6/18 B61B 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄道車両を格納のために支持する格納用レ
    ールを有する格納部が各階に設けられてなる多層構造の
    第1車庫部と、 上記第1車庫部の前方に当該第1車庫部と同じ階層数で
    同じ高さに形成され、各階に上記格納用レールを有する
    格納部が設けられてなる第2車庫部と、 上記第2車庫部の傍らに配置され、上記鉄道車両を支持
    する支持レールを有し該鉄道車両を上記第1車庫部及び
    第2車庫部の各階の高さに昇降せしめる昇降台とを備
    え、 上記第1車庫部及び第2車庫部の各階宛てに、当該階に
    停止する上記昇降台の支持レール、上記第1車庫部の格
    納用レール、及び上記第2車庫部の格納用レールの三者
    間で鉄道車両をスイッチバック移動させるよう、この三
    者を接続するスイッチバック用接続レールが設けられて
    いることを特徴とする鉄道車両用立体格納設備。
  2. 【請求項2】上記第1車庫部の各階には3つ若しくは4
    つの格納部が左右に並設されている一方、上記昇降路を
    間においてその両側に各階に1つの格納部を有する第2
    車庫部が設けられていて、 上記第1車庫部及び第2車庫部の各階宛てに、第1車庫
    部側の並設された各格納レールと、各第2車庫部の格納
    レール及び当該階に停止する昇降台の支持レールよりな
    る第2車庫部側のレールとを接続するスイッチバック用
    接続レールがジグザグに配設されている請求項1に記載
    の鉄道車両用立体格納設備。
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