JP4092789B2 - 立坑の資機材搬送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド掘進機等でのトンネル施工で地上から立坑を通して地中の坑道内にセグメントや搬送台車等の資機材を搬送する立坑の資機材搬送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シールド掘進機でトンネル施工を行う際に、セグメントは、地上のセグメントストック装置で搬送台車上に載置され、その後、搬送台車ごと立坑から坑道内に送られ、シールド掘進機後部まで自動的に搬送されるようになっている。
【0003】
図6に示すように、従来、地上51から立坑52を通して坑道53内にセグメント54や搬送台車55等の資機材を搬送するために、立坑52内に地上51から坑道53まで延びるエレベータ56が設けられている。このエレベータ56は、エレベータケージ57に連結されたワイヤ58が上方に設けられた回転ドラム59に巻き掛けられて、昇降するようになっている。エレベータケージ57には、搬送台車55が走行するための台車軌条61が設けられている。
【0004】
図7に示すように、地上51には、エレベータケージ57の台車軌条61に繋がる台車軌条62が設けられている。この台車軌条62はセグメントストック装置63に接続されており、台車軌条61との接続部近傍には、セグメント54を積載した搬送台車55と空の搬送台車55とがすれ違うための分岐路64が形成されている。
【0005】
そして、坑道53内にも、地上51と同様に、エレベータケージ57の台車軌条61に繋がる台車軌条65が設けられており、分岐路(図示せず)が形成されている。
【0006】
上記エレベータ56等を自動運転することにより、セグメント54や搬送台車55等の資機材を自動搬送するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の立坑の資機材搬送システムで、地上51或いは坑道53にエレベータ56から搬送台車55の積み降ろしをするに際しては、以下の手順を要する。
【0008】
ここでは、地上51側での搬送台車55の積み降ろしを例に挙げて説明する。まず、セグメント54を積載した搬送台車55を予め分岐路64の一方に待機させておき、エレベータケージ57を所定の高さに停止させた後、エレベータ56の直前の台車軌条62に他の搬送台車55が無いのを確認して、エレベータ56内の空の搬送台車55を移動させる。この空の搬送台車55は、分岐路64の他方を通して、セグメントストック装置63に移動させる。このとき、空の搬送台車55が分岐路64を通過したことを確認した後、セグメント54を積載した搬送台車55をエレベータ56内に移動させる。
【0009】
以上の作業を行った後、エレベータ56を下降させ、坑道53内においても、同様の手順で、搬送台車55の積み降ろしを行うようになっている。この作業を繰り返し行い、セグメント54の自動搬送が行われている。
【0010】
しかしながら、上述の積み降ろし作業は、搬送台車55の移動時間や切替え確認作業時間が長いため、多くの時間が費やされていた。
【0011】
上述の立坑の資機材搬送システムにおいては、エレベータ56が一基しか設けられていないので、地上51で上述の積み降ろし作業を行った後、エレベータ56を下降させ、坑道53内で再度積み降ろし作業を行い、エレベータ56を上昇させるという工程を繰り返すため、搬送時間全体に対する積み降ろしの時間の割合が大きく、搬送効率があまり良くないという問題があった。
【0012】
さらに、セグメント54及び搬送台車55の重量が大きいため、エレベータ56を昇降駆動させるのに、非常に大きな負荷が掛かるという問題もあった。
【0013】
そこで、本発明は上記問題を解決するために案出されたものであり、その目的は、搬送時間全体に対する積み降ろしの時間の割合を小さくし、搬送効率を向上させると共に、駆動負荷を低減させる立坑の資機材搬送システムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、地上から立坑を通して地中の坑道内にセグメントや搬送台車等の資機材を搬送する立坑の資機材搬送システムにおいて、上記立坑内に地上から地中の坑道まで延びるエレベータを二基設けると共に、そのエレベータケージを、立坑内に、坑道の中心に対して直交する左右方向に並列して設け、かつ、これらエレベータケージの上方にワイヤを介して回転ドラムを設けると共に、その両回転ドラムの軸方向が上記坑道を向くように設け、さらに、両回転ドラムが相互に連動してエレベータケージを交互に昇降させるようにしたものである。
【0015】
上記構成によれば、エレベータケージを並列させて相互に連動して交互に昇降させるようにしたので、一方のエレベータケージが地上に位置する際には、他方のエレベータケージは坑道に対向して位置することができ、積み降ろし作業を地上と坑道内とで同時に行うことができる。これによって、積み降ろし作業の時間を短縮することができ、資機材の搬送効率を向上させることができる。
【0016】
そして、上記両エレベータケージが、上記両回転ドラムに巻き掛けられた同一のワイヤで接続されたものが好ましい。
【0017】
また、上記各回転ドラムを連動させるギヤを有し、上記両エレベータケージが、上記各回転ドラムに巻き掛けられたワイヤで接続されたものであってもよい。
【0018】
これによれば、一方のエレベータケージが、他方のエレベータケージをカウンターウェイトとして、昇降することができるので、巻上下装置の回転駆動に掛かる負荷は、積載されたセグメント分の重量差だけとなり、小さくすることができる。従って、回転駆動にかかるエネルギーの省力化が達成できる。
【0019】
さらに、上記各エレベータケージに、上記搬送台車が走行する台車軌条を設け、地上及び坑道内に、上記各台車軌条に繋がる分岐台車軌条をそれぞれ設けると共に、各分岐台車軌条にこれらを互いに繋ぐ交差台車軌条を掛け渡したものが好ましい。
【0020】
これによれば、二基のエレベータケージから適宜、搬送台車の積み降ろしを行うことができる。
【0021】
そして、上記エレベータケージとワイヤと回転ドラムとを備えたエレベータに、上記ワイヤの伸縮によるエレベータケージの停止位置の高さのずれを吸収するエレベータ位置調整機構を設けたものが好ましい。
【0022】
さらに、上記エレベータ位置調整機構が、上記エレベータケージの台車軌条の上記分岐台車軌条との接続部に設けられ、エレベータケージの停止位置での台車軌条と地上或いは坑道内の出入口の分岐台車軌条との高さのずれを吸収する軌条高さ調整手段であるものが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明を実施する好適一形態を添付図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は本発明に係る立坑の資機材搬送システムの実施の形態を示した概略断面図、図2は台車軌条の配置を示した概略平面図、図3は巻上下装置を示した平面図、図4はエレベータケージを示した側面図、図5は軌条高さ調整手段を示した側面図及び平面図である。
【0025】
まず、上記立坑の資機材搬送システムの構成について説明する。
【0026】
図1に示すように、地上1から地中の坑道3内にセグメント4や搬送台車5等の資機材を搬送するための立坑2が形成されている。
【0027】
立坑2内には、地上1から坑道3まで延びるエレベータ6が二基設けられている。このエレベータ6は、そのエレベータケージ7が、立坑2内に坑道3方向に対して直交する左右方向に並列されている。そして、この両エレベータケージ7はワイヤ8を介して巻上下装置9によって相互に連動して交互に昇降するようになっている。
【0028】
エレベータケージ7は、図4に示すように、箱状に組まれたフレーム11内に搬送台車5が走行するための台車軌条12が坑道3方向に沿うように設けられている。フレーム11の上部には、ワイヤ8を巻き掛けるためのプーリ14が2箇所にバランスされて設けられている。また、フレーム11の下部には、立坑2内に形成されたガイドレール(図示せず)に沿って回転して、エレベータケージ7の軌道を案内するためのガイドローラ16が設けられている。なお、図中17は油圧ユニットを示す。
【0029】
巻上下装置9は、二基のエレベータ6を昇降させるべく、各エレベータケージ7の上方で、図3に示すように、第一巻上機18及び第二巻上機19が並列に設けられて構成されている。なお、ここでは同一のワイヤ8で両エレベータケージ7を接続した例を説明する。
【0030】
第一巻上機18には、エレベータケージ7を2本のワイヤ8で吊すべく、2つの回転ドラム21a,21bが直列に設けられている。その中間には、減速機22及びチェーンカップリング23が接続されており、その側部に設けられた駆動モータ24によって、回転ドラム21a,21bがそれぞれ回転するようになっている。
【0031】
また、第一巻上機18の下側には、1つの回転ドラム21a,21bにつきプーリ25a,25bがそれぞれ回転ドラム21a,21bの径方向外側に2個所設けられている。そして、一方のプーリ25aの近傍にはワイヤ8を係止する係止部26が設けられている。
【0032】
第二巻上機19にも、第一巻上機18と同様に、2つの回転ドラム27a,27bが直列に設けられている。この第二巻上機19には、駆動モータ24は設けられておらず、回転ドラム27a,27bは回転自在になっている。
【0033】
第二巻上機19の下側にも、第一巻上機18と同様に、1つの回転ドラム27a,27bにつきプーリ28a,28bがそれぞれ回転ドラム27a,27bの径方向外側に2個所設けられている。そして、一方のプーリ28aの近傍にはワイヤ8を係止する係止部29が設けられている。
【0034】
ワイヤ8は、その一端が、第一巻上機18の係止部26に係止され、プーリ25aに案内され、一旦、一方のエレベータケージ7のプーリ14まで延びて、そこで折り返され、上方の第一巻上機18まで延びる。そして、プーリ25bで下方に折り返され、エレベータケージ7のプーリ14まで延びて、そこで折り返され、上方の回転ドラム21aに巻き掛けられる。そこで一定数巻き掛けられた後、ワイヤ8は、隣接する第二巻上機19の回転ドラム27aに巻き掛けられる。そして、一定数巻き掛けられた後、他方のエレベータケージ7のプーリ14まで延びて、そこで上方へ折り返される。その後、第二巻上機19のプーリ25bまで延びて、下方に折り返され、エレベータケージ7のプーリ14まで延びる。そして、再度上方に折り返されて、プーリ27aで案内されて、係止部29に係止される。
【0035】
ワイヤ8は、エレベータケージ7に対して2本吊りとされており、もう1本のワイヤ8が、それぞれ隣接する回転ドラム21b等に、上記と同様に巻き掛けられている。
【0036】
すなわち、両エレベータケージ7は、立坑2上部の巻上下装置9に巻き掛けられた同一のワイヤ8で接続されていることとなる。この構成によれば、回転ドラム21a,21bを回転させることによって、ワイヤ8の一端側が巻き上げられて一方のエレベータケージ7が上昇すると、ワイヤ8の他端側は巻き下げられて他方のエレベータケージ7が連動して下降することとなる。
【0037】
なお、上記実施の形態においては、ワイヤ8を折り返してエレベータケージ7を吊すようにしているが、これに限られるものではない。また、2本吊りとしているが、さらに多数の複数本吊りであってもよい。
【0038】
また、上記実施の形態においては、同一のワイヤ8を介して、一方のエレベータケージ7と、他方のエレベータケージ7とを連結して、その昇降を連動するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、図1に示すように、巻上下装置9が、ワイヤ8を巻き掛ける二列の回転ドラム21,27と、各回転ドラム21,27を同期して連動させるギヤ47とを有しており、上記両エレベータケージ7を、上記各回転ドラム21,27に巻き掛けられたワイヤ8で接続して連動させるようにしてもよい。さらに、ギヤ47の代りにチェーン(図示せず)等で各回転ドラム21,27を接続して、両エレベータケージ7の昇降を連動するものであってもよい。
【0039】
図2に示すように、地上1には、各エレベータケージ7の台車軌条12に繋がる分岐台車軌条31が設けられている。この分岐台車軌条31はセグメントストック装置(図示せず)に接続された台車軌条32から分岐して設けられている。各分岐台車軌条31間には、搬送台車5が相互に往来可能なように、これらを互いに繋ぐ平面X字状の交差台車軌条33が設けられている。なお、上記台車軌条32と分岐台車軌条31との連結点、分岐台車軌条31と交差台車軌条33との連結点には、それぞれポイントレール(図示せず)が設けられている。
【0040】
また、坑道3側にも、地上1側と同様に、エレベータケージ7の台車軌条12に繋がる分岐台車軌条及び交差台車軌条(共に図示せず)が同様の配置で設けられている。坑道3内の台車軌条は、坑道3内を通ってシールド掘進機の直後まで延出されている。
【0041】
ところで、上記構成によれば、エレベータ6を二基とし、同一のワイヤ8で接続するようにしたことによって、ワイヤ8にかかる荷重が非常に大きくなり、ワイヤ8に伸びが発生する。そこで、この伸びを吸収するために、エレベータ6にエレベータケージ7の停止位置の高さのずれを吸収するエレベータ位置調整機構35が設けられている。
【0042】
このエレベータ位置調整機構35は、具体的には、上記エレベータケージ7の台車軌条12の両端の、地上1或いは坑道3内の出入口の分岐台車軌条31との接続部に設けられ、エレベータケージ7の停止位置での台車軌条12と、分岐台車軌条31との高さのずれを吸収する軌条高さ調整手段36から成っている。
【0043】
この軌条高さ調整手段36は、図5(a),(b)に示すように、エレベータケージ7内の台車軌条12の端部に、中間軌条37が設けられ、その先端に先端軌条38が設けられている。
【0044】
台車軌条12と中間軌条37とは、ブラケット39及びピン40を介して、上下方向に屈曲自在に連結されている。中間軌条37の先端には、両側のレールを掛け渡すアーム41が回転自在に軸支されている。このアーム41には、ブラケット43及びピン44を介して、先端軌条38が、その先端部が中心側に互いに近接するように、回動可能に支持されている。先端軌条38の両側のレール間には伸縮シリンダ45が設けられており、その伸縮によって、先端軌条38の先端部の近接・離間が行われる。
【0045】
図示しないが、中間軌条37にはエレベータケージ7から延びて、分岐台車軌条31との高さの差を検知すると共に、その高さを調節する高さ調節シリンダが設けられている。
【0046】
先端軌条38は、その先端が徐々に細くなるように、外下側が徐々に切り欠かれている。他方、地上1或いは坑道3内の分岐台車軌条31の先端は、上記先端軌条38の切欠き部と係合するように、内上側が徐々に切り欠かれている。すなわち、図5(c)に示すように、先端軌条38が上側から分岐台車軌条31に載置されて、1つの軌条を構成するようになっている。
【0047】
次に、上記構成による立坑の資機材搬送システムにおけるセグメントの搬送手順に沿って本発明の作用について説明する。
【0048】
まず、地上1のセグメントストック装置で、セグメント4を搬送台車5上に積載する。そして、搬送台車5を台車軌条32上を走行させ、図2に示すように、一方の分岐台車軌条31の交差台車軌条33との連結点よりもセグメントストック装置側に待機させておく。坑道3内から空の搬送台車5を載せて上昇してきたエレベータケージ7を所定の位置に停止させた後、エレベータ6の直前の分岐台車軌条31に他の搬送台車5が無いのを確認して、エレベータ6内の搬送台車5を移動させる。この空の搬送台車5は、交差台車軌条33を通して、他方の分岐台車軌条31に移動させる。その後、空の搬送台車5が交差台車軌条33を通過したことを確認した後、セグメント4を積載した搬送台車5をエレベータケージ7内に移動させる。
【0049】
以上の作業は、従来の搬送台車5の積み降ろし作業と略同様である。しかし、本発明においては、一方のエレベータケージ7が地上1に位置する際に、他方のエレベータケージ7は、坑道3側に位置するので、上述の積み降ろし作業と同時に、坑道3内での積み降ろし作業を略同様に並行して行うことができる。
【0050】
すなわち、従来においては、地上1と坑道3とで積み降ろし作業を別々に行っていたため、1回のセグメント4の搬送に対して、2回分の積み降ろし作業の時間が必要であったが、地上1と坑道3とで積み降ろし作業を同時に行うことによって、1回のセグメント4の搬送に対して、1回分の積み降ろし作業の時間を要するだけでよい。従って、本発明によれば、搬送時間全体に対する積み降ろしの時間の割合を小さくし、搬送効率を向上させることができる。
【0051】
また、両エレベータケージ7が、立坑2上部の巻上下装置9に巻き掛けられた同一のワイヤ8で接続されているので、一方のエレベータケージ7が、他方のエレベータケージ7をカウンターウェイトとして、昇降することができる。すなわち、巻上下装置9の回転駆動に掛かる負荷は、積載されたセグメント4分の重量差だけとなり、従来よりも搬送台車5及びエレベータケージ7分の重量を小さくすることができる。従って、回転駆動にかかるエネルギーの省力化が達成でき、ランニングコストの低減を図れる。
【0052】
本発明においては、エレベータ6を二基とし、同一のワイヤ8で接続するようにしたことによって、ワイヤ8にかかる荷重が非常に大きくなり、ワイヤ8に伸びが発生し、一方のエレベータケージ7を一方の分岐台車軌条31の高さに合わせると、他方のエレベータケージ7の高さが他方の分岐台車軌条31の高さとずれてしまうという問題が発生する。しかし、エレベータ6にエレベータ位置調整機構35を設けたことによって、これを解決した。
【0053】
エレベータケージ7が所定の高さよりも下方に下がった場合には、図5(a)の長破線に示すように、高さ調節シリンダ(図示せず)によって、中間軌条37がその先端側が上方になるように傾斜し、先端軌条38が分岐台車軌条31の高さに位置され、その上面に水平に載置される。これによって、エレベータケージ7の停止位置での台車軌条12と、分岐台車軌条31との高さのずれが吸収される。
【0054】
一方、ワイヤ8が温度変化等の理由によって縮んで、エレベータケージ7が所定の高さよりも上方に上がった場合には、図5(a)の短破線に示すように、高さ調節シリンダ(図示せず)によって、中間軌条37がその先端側が下方になるように傾斜し、先端軌条38が分岐台車軌条31の高さに位置され、その上面に水平に載置される。
【0055】
また、エレベータケージ7が昇降する際には、伸縮シリンダ45によって、図5(b)の破線に示すように、先端軌条38の各レールが内側に互いに近接して、分岐台車軌条31のレール間を通過するようになっている。
【0056】
なお、上記実施の形態においては、各エレベータケージ7をセグメント4を積載した搬送台車5と空の搬送台車5との搬送用に共用しているが、各エレベータケージ7を、セグメント4を積載した搬送台車5の搬送用と、空の搬送台車5の搬送用とにそれぞれ個別に専用化するようにしてもよい。
【0057】
次に、この場合の搬送手順を説明する。
【0058】
まず、地上1のセグメントストック装置で、セグメント4を搬送台車5上に積載する。そして、搬送台車5を台車軌条32上を走行させ、エレベータ6が下降する側(セグメント4を積載した搬送台車5の搬送用のエレベータ6側)の分岐台車軌条31の先端に待機させておく。これと共に、坑道3内では、空の搬送台車5をエレベータ6が上昇する側(空の搬送台車5の搬送用のエレベータ6側)の分岐台車軌条31の先端に待機させておく。
【0059】
そして、地上1では、坑道3内から上昇してきた空の搬送台車5の搬送用のエレベータ6のエレベータケージ7を所定の高さに停止させた後、エレベータ6内の搬送台車5を分岐台車軌条31上に移動させる。これと同時に、坑道3内では、セグメント4を積載した搬送台車5を坑道3内の分岐台車軌条31上に移動させる。
【0060】
これら搬送台車5の移動の直後、各エレベータケージ7を互いに空の状態で昇降させ、地上1にセグメント4を積載した搬送台車5の搬送用のエレベータ6を上昇させると共に、坑道3内に空の搬送台車5の搬送用のエレベータ6を下降させる。
【0061】
そして、各エレベータケージ7を、地上1及び坑道3の高さに位置させた後、セグメント4を積載した搬送台車5と空の搬送台車5とを各エレベータケージ7内に移動させ、各エレベータ6を昇降させる。以上の工程を繰り返すことによって、セグメント4の搬送が順次行われる。
【0062】
すなわち、上述の搬送作業によれば、エレベータケージ7が昇降する時間を利用して、エレベータ6に載せられる搬送台車5を分岐台車軌条31に移動して待機させると共に、エレベータ6から降ろされた搬送台車5を所望の位置に移動させるようにしたことによって、エレベータ6が地上1或いは坑道3で待機する必要が無いので、積み降ろし作業の時間を短縮できる。従って、搬送時間全体に対する積み降ろしの時間の割合を小さくし、搬送効率を向上させることができる。
【0063】
なお、この場合、地上1及び坑道3内の分岐台車軌条31に、交差台車軌条33は設けなくてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、搬送時間全体に対する積み降ろしの時間の割合を小さくし、搬送効率を向上させると共に、駆動負荷を低減させることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る立坑の資機材搬送システムの実施の形態を示した概略断面図である。
【図2】本発明に係る台車軌条の配置を示した概略平面図である。
【図3】巻上下装置を示した平面図である。
【図4】エレベータケージを示した側面図である。
【図5】軌条高さ調整手段を示した(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は軌条の連結部の断面図である。
【図6】従来の立坑の資機材搬送システムを示した断面図である。
【図7】従来の台車軌条の配置を示した概略平面図である。
【符号の説明】
1 地上
2 立坑
3 坑道
4 セグメント
5 搬送台車
6 エレベータ
7 エレベータケージ
8 ワイヤ
9 巻上下装置
12 台車軌条
31 分岐台車軌条
33 交差台車軌条
35 エレベータ位置調整機構
36 軌条高さ調整手段

Claims (6)

  1. 地上から立坑を通して地中の坑道内にセグメントや搬送台車等の資機材を搬送する立坑の資機材搬送システムにおいて、上記立坑内に地上から地中の坑道まで延びるエレベータを二基設けると共に、そのエレベータケージを、立坑内に、坑道の中心に対して直交する左右方向に並列して設け、かつ、これらエレベータケージの上方にワイヤを介して回転ドラムを設けると共に、その両回転ドラムの軸方向が上記坑道を向くように設け、さらに、両回転ドラムが相互に連動してエレベータケージを交互に昇降させるようにしたことを特徴とする立坑の資機材搬送システム。
  2. 上記両エレベータケージが、上記両回転ドラムに巻き掛けられた同一のワイヤで接続された請求項1記載の立坑の資機材搬送システム。
  3. 記各回転ドラムを連動させるギヤを有し、上記両エレベータケージが、上記各回転ドラムに巻き掛けられたワイヤで接続された請求項1記載の立坑の資機材搬送システム。
  4. 上記各エレベータケージに、上記搬送台車が走行する台車軌条を設け、地上及び坑道内に、上記各台車軌条に繋がる分岐台車軌条をそれぞれ設けると共に、各分岐台車軌条にこれらを互いに繋ぐ交差台車軌条を掛け渡した請求項1から3いずれかに記載の立坑の資機材搬送システム。
  5. 上記エレベータケージとワイヤと回転ドラムとを備えたエレベータに、上記ワイヤの伸縮によるエレベータケージの停止位置の高さのずれを吸収するエレベータ位置調整機構を設けた請求項1から4いずれかに記載の立坑の資機材搬送システム。
  6. 上記エレベータ位置調整機構が、上記エレベータケージの台車軌条の上記分岐台車軌条との接続部に設けられ、エレベータケージの停止位置での台車軌条と地上或いは坑道内の出入口の分岐台車軌条との高さのずれを吸収する軌条高さ調整手段である請求項5記載の立坑の資機材搬送システム。
JP26160598A 1998-09-16 1998-09-16 立坑の資機材搬送システム Expired - Fee Related JP4092789B2 (ja)

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