JP2886412B2 - 板金製ポンプケーシング及び該ポンプケーシングを備えた全周流型ポンプ - Google Patents

板金製ポンプケーシング及び該ポンプケーシングを備えた全周流型ポンプ

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JP2886412B2 JP11008193A JP11008193A JP2886412B2 JP 2886412 B2 JP2886412 B2 JP 2886412B2 JP 11008193 A JP11008193 A JP 11008193A JP 11008193 A JP11008193 A JP 11008193A JP 2886412 B2 JP2886412 B2 JP 2886412B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は板金製ポンプケーシング
及び該ポンプケーシングを備えた全周流型ポンプに係
り、特にステンレススチール等の鋼板をプレス成形して
製作するポンプケーシング及び該ポンプケーシングを備
えた全周流型ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から一枚のステンレススチール等の
鋼板をプレスにより深絞りしてポンプケーシングを製作
することが行われている。そして、プレス成形したポン
プケーシングに吸込フランジおよび吐出フランジを溶接
等によって固着している。斯かるポンプケーシングには
ポンプ自身が発生する内部圧力と共に配管外力等の外力
が作用し、何らかの変形を生ずる。この変形は、ケーシ
ングと羽根車の接触を引き起こさない程度に小さく抑え
なければならない。したがって、プレス製ポンプケーシ
ングは、配管外力、内圧等の荷重を支える強度機能
回転体摺動部(ライナーリングと羽根車間)のクリア
ランス確保のための剛性機能の二つの機能を必要とす
る。
【0003】しかしながら、プレス製ポンプケーシング
は、本来、荷重に対して柔構造であるとの観点から見る
と、ポンプケーシング単体で強度機能と剛性機能とを同
時に満足させるのは困難である。そのため、従来のプレ
ス製ポンプケーシングは、剛性を確保するため、内部圧
力に対して必要な強度以上に板厚を厚くするか、又は、
吸込フランジとポンプケーシングとの間に複雑な形状を
した補強部材を設け、吸込フランジ及びポンプケーシン
グを補強をしている。西独公開公報(DE OS)第3
517828号は、補強部材を設けた従来例を示し、図
6に示されるようにポンプケーシング51と吸込フラン
ジ52との間に吸込ノズル53を囲むようにボックスガ
ーダと称される複雑な形状をした補強部材54が設けら
れている。このように板厚を厚くするか、又は補強部材
によって、ライナーリングを収容するか、又は、それ自
身がライナーリングの機能を果たすポンプケーシングの
ライナー部の変形を防止し、回転摺動部のクリアランス
確保を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のプレス製ポンプ
ケーシングは、上述したように、ポンプケーシングのラ
イナー部の変形を防止するためにポンプケーシングの剛
性を確保するようにしていた。そのため、内圧に対して
必要な強度以上に板厚を厚くし、または複雑な形状をし
た補強部材を設けて、吸込フランジ及びポンプケーシン
グを補強しなければならなかった。そのため、板厚の増
加によってプレス成形がしにくくなり、又、複雑な形状
をした補強部材を設けていたため、製作コストが上昇す
るという問題点があった。
【0005】本発明は上述の事情に鑑みなされたもの
で、その目的とする処は、ポンプケーシングのライナー
部の変形を抑えることができると共に配管外力、内部圧
力に対して適正な板厚を有し必要以上に板厚を厚くする
必要がなく、又、ポンプケーシングを補強するための補
強部材を設ける必要がない板金製ポンプケーシング及び
該ポンプケーシングを備えた全周流型ポンプを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の板金製ポンプケーシングの第1の態様
は、板金製の外ケーシングと、該外ケーシングとは離隔
した状態で外ケーシング内に設けられその内部に羽根車
を収容した内ケーシングと、該内ケーシングと前記外ケ
ーシングとの間隙に介装された弾性材からなるシール部
材とを備え、前記内ケーシングは駆動機側の非回転部に
支持されていることを特徴とするものである。
【0007】本発明の板金製ポンプケーシングの第2の
態様は、板金製の外ケーシングと、該外ケーシング内に
設けられその内部に羽根車を収容した内ケーシングと、
該内ケーシング又は前記外ケーシングに設けられ羽根車
によって昇圧された取扱液が羽根車の吸込部にもれるこ
とを防止するために内ケーシングと外ケーシング間をシ
ールする弾性材からなるシール部材とを備え、前記内ケ
ーシングは駆動機側の非回転部に支持されていることを
特徴とするものである。
【0008】本発明の全周流型ポンプの第1の態様は、
ポンプケーシングと該ポンプケーシング内に設けられた
モータの外周部との間に環状の流路を形成した全周流型
ポンプにおいて、板金製の外ケーシングと、該外ケーシ
ング内に設けられその内部に羽根車を収容した内ケーシ
ングと、羽根車によって昇圧された取扱液が羽根車の吸
込部に漏れることを防止するために内ケーシングと外ケ
ーシング間をシールする弾性材からなるシール部材とを
備え、前記内ケーシングは駆動機側の非回転部に支持さ
れていることを特徴とするものである。
【0009】本発明の全周流型ポンプの第2の態様は、
ポンプケーシングと該ポンプケーシング内に設けられた
モータの外周部との間に環状の流路を形成した全周流型
ポンプにおいて、吸込ノズルを有した板金製の吸込側ケ
ーシングと、該吸込側ケーシングに接続されるとともに
モータの外周側に設けられた板金製のケーシング外筒
と、前記吸込側ケーシング内に設けられその内部に羽根
車を収容した内ケーシングと、羽根車によって昇圧され
た取扱液が羽根車の吸込部に漏れることを防止するため
に内ケーシングと吸込側ケーシング間をシールする弾性
材からなるシール部材とを備え、前記モータを前記ケー
シング外筒に支持させ、前記内ケーシングを駆動機側の
非回転部に支持させていることを特徴とするものであ
る。
【0010】本発明の全周流型ポンプの第3の態様は、
ポンプケーシングと該ポンプケーシング内に設けられた
モータの外周部との間に環状の流路を形成した全周流型
ポンプにおいて、吸込ノズルを有した板金製の吸込側ケ
ーシングと、該吸込側ケーシングに接続されるとともに
モータの外周側に設けられた板金製のケーシング外筒
と、前記吸込側ケーシング内に設けられその内部に羽根
車を収容した内ケーシングと、羽根車によって昇圧され
た取扱液が羽根車の吸込部に漏れることを防止するため
に内ケーシングと吸込側ケーシング間をシールする弾性
材からなるシール部材とを備え、前記吸込側ケーシング
及びケーシング外筒は、それぞれ端部外周部に外方に延
設された鍔部を有し該鍔部が別部材により挟持されるこ
とにより一体に接続され、前記内ケーシングは駆動機側
の非回転部に支持されていることを特徴とするものであ
る。
【0011】
【作用】前述した構成からなる本発明の板金製ポンプケ
ーシングの第1の態様によれば、外ケーシングと内ケー
シングとは離隔されていて、弾性材からなるシール部材
を介して互いに接続されているため、配管外力等によっ
て外ケーシングが変形しても、その変形は弾性材により
吸収され、内ケーシングに伝わることがない。したがっ
て、外ケーシングに剛性を持たせる必要がないため、外
ケーシングの板厚を必要以上に厚くする必要がなく、し
かも、外ケーシングを補強部材により補強する必要がな
い。一方、内ケーシングがライナー部を構成しているた
め、ライナー部のクリアランス確保が容易となり、ま
た、内ケーシングは配管外力等の荷重から解放されるた
め、板厚を小さくでき、プレス成形が容易になるととも
にプレス成形の精度確保が容易となる。
【0012】本発明の板金製ポンプケーシングの第2の
態様によれば、内ケーシング又は外ケーシングに一体に
設けられた弾性材からなるシール部材が設けられてお
り、外ケーシングの変形は弾性材により吸収される。
【0013】本発明の全周流型ポンプの第1の態様によ
れば、内ケーシングが吸込側ケーシングとは離隔した状
態でモータに支持されているため、モータの振動・騒音
が内ケーシングを介して外部に伝わることがない。従っ
て、モータの振動・騒音の防止に対して好適な構造と云
い得る。
【0014】また、本発明の全周流型ポンプの第2の態
様によれば、モータは板金製のケーシング外筒内に収容
されているため、ケーシング外筒に衝撃力等の外力が加
わっても板金製のケーシング外筒に吸収され、外力がモ
ータに伝わりにくい。そして、ケーシング外筒とモータ
のみが接続されているだけであるため、ケーシング外筒
及び吸込側ケーシングが外力等によって変形したとして
も、この変形がライナー部に伝わる恐れがない。
【0015】さらに、本発明の全周流型ポンプの第3の
態様によれば、たとえモータの振動がケーシング外筒に
伝わったとしても、ケーシング外筒と吸込側ケーシング
とはフランジ等の別部材によって固定され、かつ、両者
の間には、シール部材が介在するため、モータの振動が
吸込側ケーシングに伝わり、さらに配管に伝わる可能性
が少ない。従って、モータの振動の伝播に伴う配管系の
共振の発生を防止できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係る板金製ポンプケーシング
及び該ポンプケーシングを備えた全周流型ポンプの一実
施例を図1及び図2を参照して説明する。図1は本発明
の板金製ポンプケーシングを備えた全周流型インライン
ポンプを示す断面図である。本実施例に示す全周流型イ
ンラインポンプは、吸込側ケーシング1と、吐出側ケー
シング5と、この吸込側ケーシング1と吐出側ケーシン
グ5間を接続する外筒9とを備えている。吸込側ケーシ
ング1及び吐出側ケーシング1,5は、ステンレススチ
ール等の鋼板をプレスにより深絞りして形成されてい
る。吸込側ケーシング1、外筒9及び吐出側ケーシング
5は、それぞれ開口部側の端部外周部に、それぞれ外方
に延設された鍔部1a,9a,9b,5aを備えてい
る。そして、吸込側ケーシング1と外筒9とは、シール
部材8を介して相隣接する鍔部1a,9aが鋳鉄等の鋳
物製のフランジ20A,20Bにより挟持されるととも
にボルト37により締め付けられることにより、一体に
接続されている。また、吐出側ケーシング5と外筒9と
は、同様にシール部材8を介して相隣接する鍔部5a,
9bが鋳鉄等の鋳物製のフランジ21A,21Bにより
挟持されるとともにボルト37により締め付けられるこ
とにより、一体に接続されている。なお、シール部材8
はゴム等の弾性材にて形成されている。
【0017】吸込側ケーシング1、吐出側ケーシング5
及び外筒9とで板金製のポンプケーシングが構成され、
このポンプケーシング内にはキャンドモータ22が配設
されている。なお、キャンドモータ22は一般的なキャ
ンドモータを使用しているため、図1においては、その
詳細は図示していない。また、吸込側ケーシング1及び
吐出側ケーシング5には、吸込フランジ31及び吐出フ
ランジ32がそれぞれ固着されている。
【0018】前記吸込側ケーシング1は、切頭円錐台状
の本体部2と、この本体部2より吸込側に延設された円
筒状の吸込ノズル3とを備えている。吐出側ケーシング
5も同様に、本体部6と、この本体部6より吐出側に延
設された吐出ノズル7を備えている。
【0019】一方、吸込側ケーシング1の内側には、内
ケーシング10が設けられており、この内ケーシング1
0はステンレススチール等の鋼板をプレスにより深絞り
して形成されている。内ケーシング10は容器状の本体
部11と、この本体部11より吸込側に延設された円筒
状の吸込側部12とから構成されている。そして、内ケ
ーシング10の本体部11の内側にはガイドベーンまた
はボリュートを構成する案内装置13が設置されてい
る。案内装置13はインロー嵌合部を有し、このインロ
ー嵌合部がキャンドモータ22のモータフレームと嵌合
されている。このキャンドモータ22のモータフレーム
は高い剛性を有しており、このモータフレームに案内装
置13が支持されるため、結果として、内ケーシング1
0は高い剛性を有したキャンドモータ22のモータフレ
ームに支持されることになる。内ケーシング10の吸込
側部12の一端は、吸込ノズル3の近傍まで延びてい
る。そして、内ケーシング10の吸込側部12の端部と
吸込側ケーシング1の吸込ノズル3との間隙には、弾性
材からなるシール部材14が介装されており、このシー
ル部材14によって吸込側(低圧側)と吐出側(高圧
側)とがシールされている。
【0020】内ケーシング10の内側には羽根車15が
収容されており、この羽根車15はキャンドモータ22
の主軸16に連結され支持されている。また、内ケーシ
ング10の吸込側部12の内側には旋回防止板18が固
定されている。この旋回防止板18は図2に示されるよ
うに略U字状断面をしており、外端部で溶接等によって
吸込側部12に固着されている。内ケーシング10の吸
込側部12の後端部はライナー部Lを構成し、羽根車1
5の吸込側の端縁部15aとライナー部Lとの間には僅
かなクリアランスが形成されている。
【0021】前記インラインポンプの作用を簡単に説明
すると、吸込ノズル3より吸い込まれた流体は、内ケー
シング10の吸込側部12を通って羽根車15内に導か
れる。回転する羽根車15から吐出された流体は、案内
装置13を経て半径方向から軸方向に流れ方向が転換さ
れた後、外筒9とキャンドモータ22との間に形成され
た流路45に流入し、この流路45を通って吐出側ケー
シング5内に流入する。その後、流体は吐出側ケーシン
グ5に一体に形成された吐出ノズル7より排出される。
【0022】本実施例においては、ケーシングを吸込側
ケーシング1と内ケーシング10とに分割し、吸込と吐
出の差圧が生ずる分割部は、弾性材からなるシール部材
14でシールすると同時に、このシール部材14によっ
て吸込側ケーシング1の変形を吸収することができるた
め、吸込側ケーシング1の変形が内ケーシング10に伝
わることがない。したがって、内ケーシング10は変形
することがなく、ライナー部Lを構成する内ケーシング
10と羽根車15との間の回転体摺動部のクリアランス
が確保でき、内ケーシング10が羽根車15に接触する
ことがない。
【0023】また、本実施例においては、内ケーシング
10が吸込側ケーシング1とは離隔した状態でキャンド
モータ22に支持されているため、モータの振動・騒音
が内ケーシング10を介して外部に伝わることがない。
従って、モータの振動・騒音の防止に対して好適な構造
と云い得る。
【0024】次に本発明の他の実施例を図3を参照して
説明する。図3は、本発明の全周流型インラインポンプ
を示す断面図である。図3において、図1の構成要素と
同一の作用及び機能を有する構成要素は同一符号を付し
て説明する。本実施例に示す全周流型インラインポンプ
は、吸込側ケーシング1と、吐出側ケーシング5と、こ
の吸込側ケーシング1と吐出側ケーシング5間を接続す
る外筒9とを備えている。吸込側ケーシング1、外筒9
及び吐出側ケーシング5は、それぞれ開口部側の端部外
周部に、それぞれ外方に延設された鍔部1a,9a,9
b,5aを備えている。そして、吸込側ケーシング1と
外筒9とは、シール部材8を介して相隣接する鍔部1
a,9aが鋳鉄等の鋳物製のフランジ20A,20Bに
より挟持されるとともにボルト37a及びナット37b
により締め付けられることにより、一体に接続されてい
る。また、吐出側ケーシング5と外筒9とは、同様にシ
ール部材8を介して相隣接する鍔部5a,9bが鋳鉄等
の鋳物製のフランジ21A,21Bにより挟持されると
ともにボルト37a及びナット37bにより締め付けら
れることにより、一体に接続されている。そして、これ
ら吸込側ケーシング1、吐出側ケーシング5及び外筒9
とで板金製のポンプケーシングが構成され、このポンプ
ケーシング内にはキャンドモータ22が配設されてい
る。
【0025】吸込側ケーシング1は略円筒容器状の本体
部2と、この本体部2に接合され吸込側に延設された環
状の吸込ノズル3とを備えている。また、吐出側ケーシ
ング5も、吸込側ケーシング1と同様に、略円筒容器状
の本体部6と、この本体部6に接合され吐出側に延設さ
れた環状の吐出ノズル7とを備えている。
【0026】一方、吸込側ケーシング1の内側には内ケ
ーシング10が設けられており、この内ケーシング10
は吸込側の板金製の仕切板11aと、この仕切板11a
に接続されるとともにガイドベーンまたはボリュートを
構成する樹脂材等からなる案内装置12aとから構成さ
れている。案内装置12aはインロー嵌合部を有し、こ
のインロー嵌合部がキャンドモータ22のフレーム側板
25と嵌合されている。このキャンドモータ22のフレ
ーム側板25は高い剛性を有しており、このモータフレ
ーム側板25に案内装置12aが支持されるため、結果
として、内ケーシング10は高い剛性を有したキャンド
モータ22のフレーム側板25に支持されることにな
る。そして、内ケーシング10の仕切板11aと吸込側
ケーシング1との間隙にはシール部材14が介装されて
おり、このシール部材14によって吸込側(低圧側)と
吐出側(高圧側)とがシールされている。
【0027】内ケーシング10の内側には羽根車15が
収容されており、この羽根車15はキャンドモータ22
の主軸16に固定され支持されている。内ケーシング1
0の仕切板11aの内端にはライナーリング19が配設
されており、このライナーリング19と羽根車15の端
縁部15aとの間にはわずかなクリアランスが形成され
ている。
【0028】また、環状の吸込ノズル3及び吐出ノズル
7には、吸込フランジ31及び吐出フランジ32がそれ
ぞれ固定されている。すなわち、吸込ノズル3及び吐出
ノズル7はケーシング本体と同材質のステンレススチー
ル等からなり、外周部に雄ネジ部3c,7cを有し、前
端面が相手側フランジ(図示せず)とのシール面3s,
7sになっている。一方、吸込フランジ31及び吐出フ
ランジ32は、ケーシング本体とは異なった材料、例え
ば、鋳鉄(FC)等からなり、その内端部にそれぞれ雌
ネジ部31a,32aを有し、この雌ネジ部31a,3
2aによって吸込ノズル3及び吐出ノズル7に螺合され
固定されている。
【0029】一方、キャンドモータ22のモータフレー
ム23は、略円筒状のフレーム外胴24と、このフレー
ム外胴24の両側開口部に設けられたフレーム側板2
5,26とから構成されている。フレーム外胴24は、
その外周面に放射状に複数のリブ24aが形成されてい
る。この複数のリブ24aは、プレス成形によってモー
タフレーム外胴24に一体に形成され、そして、これら
リブ24aの外側面がポンプケーシングの外筒9の内周
面に嵌合されるとともに、この嵌合部で両者はスポット
溶接等で接合され一体化されている。
【0030】また、リブ24aの一つには、リード線取
出口24bが形成されており、このリード線取出口24
bよりモータのリード線が取り出され、このリード線は
外筒9に形成された開口9cを通って、外筒9に固定さ
れたターミナルボックス38に取り出されるようになっ
ている。
【0031】前記キャンドモータ22のフレーム外胴2
4内には、ステータ27及びロータ28が配設されてい
る。ロータ28は主軸16によって支持されており、ま
た、ステータ27の内側には円筒状のキャン29が嵌着
されている。また、前記フレーム側板25には、弾性体
30を介して軸受ハウジング31が着脱可能に設けら
れ、この軸受ハウジング31に主軸16に嵌合された軸
スリーブ33を回転支承するラジアル軸受32が保持さ
れている。
【0032】また、前記フレーム側板26には、弾性体
34を介して軸受ハウジング35が着脱可能に設けられ
ており、この軸受ハウジング35はラジアル軸受36と
固定側スラストメタル37とをそれぞれ保持しており、
ラジアル軸受36は主軸16に嵌合された軸スリーブ3
8を回転支承するようになっている。一方、主軸16の
吐出側端部には、スラストディスク39が固定されてお
り、スラストディスク39は前記固定側スラストメタル
37と摺接する回転側スラストメタル40を備えてい
る。なお、軸受ハウジング35は吐出側ケーシング5に
固定された押え板42により押さえられている。
【0033】前記インラインポンプの作用を簡単に説明
すると、吸込ノズル3より吸い込まれた流体は羽根車1
5内に導かれる。回転する羽根車15から吐出された流
体は、内ケーシング10の案内装置12aを経て半径方
向から軸方向に流れ方向が転換された後、外筒9とキャ
ンドモータ22のモータフレーム外胴23との間に形成
された流路45に流入し、この流路45を通って吐出側
ケーシング5内に流入する。その後、流体は吐出側ケー
シング5に設けられた吐出ノズル7より排出される。
【0034】本実施例においても図1に示す実施例と同
様に、ケーシングを吸込側ケーシング1と内ケーシング
10とに分割し、吸込と吐出の差圧が生ずる分割部は、
弾性材からなるシール部材14でシールすると同時に、
このシール部材14によって吸込側ケーシング1の変形
を吸収することができるため、吸込側ケーシング1の変
形が内ケーシング10に伝わることがない。したがっ
て、内ケーシング10は変形することがなく、ライナー
リング19と羽根車15との間の回転体摺動部のクリア
ランスが確保でき、ライナーリング19が羽根車15に
接触することがない。また、キャンドモータ22の振動
・騒音が内ケーシング10を介して外部に伝わることが
ない。
【0035】また、本実施例によれば、モータ22は板
金製ケーシング外筒9内に収容されているため、ケーシ
ング外筒9に衝撃力等の外力が加わっても板金製のケー
シング外筒9に吸収され、外力がモータ22に伝わりに
くい。そして、ケーシング外筒9とモータ22のみがリ
ブ24を介して接続されているだけであるため、ケーシ
ング外筒9及び吸込側ケーシング1が外力等によって変
形したとしても、この変形がライナリング19に伝わる
恐れがない。したがって、回転体摺動部のクリアランス
が確保できる。
【0036】さらに、本実施例によれば、たとえモータ
22の振動がケーシング外筒9に伝わったとしても、ケ
ーシング外筒9と吸込側ケーシング1とは別部材からな
るフランジ20A,20Bで固定されており、かつ、両
者の間には、シール部材8が介在するため、モータ22
の振動が吸込側ケーシング1に伝わり、さらに配管系に
伝わる可能性が少ない。従って、モータの振動の伝播に
伴う配管系の共振の発生を防止できる。
【0037】次に本発明の更に他の実施例を図4を参照
して説明する。図4は、本発明の全周流型インラインポ
ンプを示す断面図である。図4において、図1の構成要
素と同一の作用及び機能を有する構成要素は同一符号を
付して説明を省略する。本実施例に示す全周流型インラ
インポンプにおける内ケーシング10は、仕切壁11c
と、この仕切壁11cに接続されるとともにガイドベー
ンまたはボリュートを構成する樹脂材等からなる案内装
置12dとから構成されている。仕切壁11cは芯材を
構成する補強材11dと、補強材11dにモールド成形
された弾性材11eからなっており、この弾性材が羽根
車15によって昇圧された取扱液が羽根車15の吸込部
に漏れることを防止するための吸込側ケーシング1と内
ケーシング10との間をシールするシール部材を構成し
ている。図5は更に他の実施例を示す断面図である。図
5において、図1の構成要素と同一の作用及び機能を有
する構成要素は同一符号を付して説明を省略する。本実
施例においては、内ケーシング10は図3の実施例と同
様に仕切板11aと案内装置12aとからなっている。
吸込側ケーシング1の内面には弾性材からなるシール部
材14aが接着又はモールド成形によって形成されてい
る。そして、シール部材14aが羽根車15によって昇
圧された取扱液が羽根車15の吸込部に漏れることを防
止している。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ケーシングを外ケーシングと内ケーシングとに分割し、
この外ケーシングと内ケーシング間に弾性材からなるシ
ール部材を介装したため、配管外力等により外ケーシン
グが変形しても、その変形は弾性材により吸収され、内
ケーシングに伝わることがない。また、内ケーシングに
かかる内圧荷重が小さい(吸込側部のみ)ので、内ケー
シング自身の変形も少ない。したがって、外ケーシング
は配管外力および内部圧力等の荷重に対する適正な板厚
だけで済み、剛性を確保するために必要以上に板厚を厚
くする必要がなく、また外ケーシングを補強部材等を用
いて補強する必要がない。それゆえ、プレス成形が容易
となり、生産性の高いポンプケーシングにすることがで
きる。しかも、ケーシングに、補強部材を設ける必要が
ないため、部品点数の削減によるコスト低減を図ること
もできる。また、外ケーシングは案内装置に左右されな
い単純な形状にできると共に同芯度確保等の加工精度も
不要となる。
【0039】また、内ケーシングがライナー部を構成し
ているため、ライナー部のクリアランス確保が容易とな
り、又、内ケーシングは配管外力等の荷重から解放され
るため、板厚を小さくでき、プレス成形が容易になると
ともにプレス成形の精度確保が容易となる。しかも、内
ケーシングにプラスチック等の材質を適用することも可
能となる。
【0040】さらに、内ケーシングの少なくとも一部は
プレス製ゆえ、流体の脈動等によって振動及び騒音が発
生するが、これを弾性材で吸収することができるため、
振動・騒音が外ケーシングに伝わることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る板金製ポンプケーシング及び該ポ
ンプケーシングを備えた全周流型ポンプの一実施例を示
す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明に係る板金製ポンプケーシング及び該ポ
ンプケーシングを備えた全周流型ポンプの他の実施例を
示す断面図である。
【図4】本発明に係る板金製ポンプケーシング及び該ポ
ンプケーシングを備えた全周流型ポンプの更に他の実施
例を示す断面図である。
【図5】本発明に係る板金製ポンプケーシング及び該ポ
ンプケーシングを備えた全周流型ポンプの更に他の実施
例を示す断面図である。
【図6】従来の板金製ポンプケーシングの一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 吸込側ケーシング 3 吸込ノズル 5 吐出側ケーシング 7 吐出ノズル 8 シール部材 9 外筒 10 内ケーシング 12a,12d,13 案内装置 14 シール部材 15 羽根車 16 主軸 19 ライナーリング 22 キャンドモータ 23 モータフレーム 24 フレーム外胴 45 流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 良男 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株式会社 荏原総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−129496(JP,A) 特開 平3−130600(JP,A) 実開 平1−125896(JP,U) 実公 昭55−26551(JP,Y2) 欧州特許出願公開566087(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04D 29/42 F04D 13/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金製の外ケーシングと、該外ケーシン
    グとは離隔した状態で外ケーシング内に設けられその内
    部に羽根車を収容した内ケーシングと、該内ケーシング
    と前記外ケーシングとの間隙に介装された弾性材からな
    るシール部材とを備え、前記内ケーシングは駆動機側の
    非回転部に支持されていることを特徴とする板金製ポン
    プケーシング。
  2. 【請求項2】 板金製の外ケーシングと、該外ケーシン
    グ内に設けられその内部に羽根車を収容した内ケーシン
    グと、該内ケーシング又は前記外ケーシングに設けられ
    羽根車によって昇圧された取扱液が羽根車の吸込部にも
    れることを防止するために内ケーシングと外ケーシング
    間をシールする弾性材からなるシール部材とを備え、前
    記内ケーシングは駆動機側の非回転韻に支持されている
    ことを特徴とする板金製ポンプケーシング。
  3. 【請求項3】 ポンプケーシングと該ポンプケーシング
    内に設けられたモータの外周部との間に環状の流路を形
    成した全周流型ポンプにおいて、板金製の外ケーシング
    と、該外ケーシング内に設けられその内部に羽根車を収
    容した内ケーシングと、羽根車によって昇圧された取扱
    液が羽根車の吸込部に漏れることを防止するために内ケ
    ーシングと外ケーシング間をシールする弾性材からなる
    シール部材とを備え、前記内ケーシングは駆動機側の非
    回転部に支持されていることを特徴とする全周流型ポン
    プ。
  4. 【請求項4】 ポンプケーシングと該ポンプケーシング
    内に設けられたモータの外周部との間に環状の流路を形
    成した全周流型ポンプにおいて、吸込ノズルを有した板
    金製の吸込側ケーシングと、該吸込側ケーシングに接続
    されるとともにモータの外周側に設けられた板金製のケ
    ーシング外筒と、前記吸込側ケーシング内に設けられそ
    の内部に羽根車を収容した内ケーシングと、羽根車によ
    って昇圧された取扱液が羽根車の吸込部に漏れることを
    防止するために内ケーシングと吸込側ケーシング間をシ
    ールする弾性材からなるシール部材とを備え、前記モー
    タを前記ケーシング外筒に支持させ、前記内ケーシング
    を駆動機側の非回転部に支持させていることを特徴とす
    る全周流型ポンプ。
  5. 【請求項5】 ポンプケーシングと該ポンプケーシング
    内に設けられたモータの外周部との間に環状の流路を形
    成した全周流型ポンプにおいて、吸込ノズルを有した板
    金製の吸込側ケーシングと、該吸込側ケーシングに接続
    されるとともにモータの外周側に設けられた板金製のケ
    ーシング外筒と、前記吸込側ケーシング内に設けられそ
    の内部に羽根車を収容した内ケーシングと、羽根車によ
    って昇圧された取扱液が羽根車の吸込部に漏れることを
    防止するために内ケーシングと吸込側ケーシング間をシ
    ールする弾性材からなるシール部材とを備え、前記吸込
    側ケーシング及びケーシング外筒は、それぞれ端部外周
    部に外方に延設された鍔部を有し該鍔部が別部材により
    挟持されることにより一体に接続され、前記内ケーシン
    グは駆動機側の非回転部に支持されていることを特徴と
    する全周流型ポンプ。
  6. 【請求項6】 前記羽根車の外側にガイドベーン又はボ
    リュートを形成する案内装置を設けたことを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の板金製ポンプケ
    ーシング。
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