JP2883694B2 - 焙煎度測定方法及び焙煎物の製造方法 - Google Patents

焙煎度測定方法及び焙煎物の製造方法

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JP2883694B2 JP2206081A JP20608190A JP2883694B2 JP 2883694 B2 JP2883694 B2 JP 2883694B2 JP 2206081 A JP2206081 A JP 2206081A JP 20608190 A JP20608190 A JP 20608190A JP 2883694 B2 JP2883694 B2 JP 2883694B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カカオ豆等の焙煎用原料の焙煎を、所定の
焙煎度合に管理するための焙煎度測定方法、及びこの測
定方法で管理する焙煎物の製造方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
一般に、カカオ豆等を焙煎する方法としては、蒸気や
ガスの熱を利用した温風を用いて間接的に加熱焙煎する
方法が知られている。この方法では、加熱が間接的であ
るために、カカオ豆は焦げすぎることなく均一に焙煎さ
れる。
また、最近、コーヒー豆の焙煎法として木炭やセラミ
ックスを利用した遠赤外線焙煎(以下、遠赤焙煎と記
す)が注目を集めている。この木炭やセラミックスを利
用した遠赤焙煎法は、熱浸透性が良いので、直火による
高熱にもかかわらず豆の内部まで短時間で熱が伝わり易
く、豆全体が均一に加熱される。また、従来の間接加熱
ロースト豆では得られなかった独特のこくと香ばしさを
付与することができる。
ところが、上記遠赤焙煎法では、焙煎機内温度200℃,
10分程度で焙煎が終了するため、わずか1分程度の誤差
でも焦げすぎたり、反対に焙煎不充分だったりして、品
質に大きく影響する。また、例え焙煎時間を厳密に管理
したとしても、熱源の炭火の炎の状態や、焙煎用原料の
水分のばらつき等で焙煎度合が変わるため、時間,温度
を指標として焙煎度を管理することは困難である。ま
た、炭火の炎の状態を一定に保つことは、非常に熟練を
要し、ある程度の変動は免れない。このように遠赤焙煎
法では、焙煎度を一定に保つための方法・指標がないの
が実状であった。
また、カカオ豆のように、焙煎前と焙煎後とで、その
外観がほぼ同じである焙煎用原料の焙煎度合は、風味、
香り等からその都度官能的に判断せざるを得なかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、本発明者らは、簡便に焙煎度を測定する方法
として、まず色差計を用いて色調で管理する方法につい
て検討したところ、単に焙煎物を粉砕したもののL値を
測定しても、正確な値が得られなかった。そこで更に検
討した結果、焙煎物を粉砕したものを、中鎖トリグリセ
ライド又は無色液状植物油で適宜希釈し、この混合物の
L値を色差計で測定したところ、L値と焙煎度との間に
相関性があり、L値を指標とすることで焙煎度合を管理
することができることを見出した。更には、この方法で
好適な焙煎度を設定し、特定範囲のL値になるよう調整
して焙煎を行うことにより、優れた香りとこくを有する
食品が得られることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明の目的とするところは、カカオ豆等
の焙煎用原料を焙煎するに際し、所定の焙煎度合となる
よう管理するために簡便に焙煎度を測定できる焙煎度測
定方法、及びその方法を利用して所定焙煎度合に焙煎
し、優れた香りとこく味を有する焙煎物が得られる焙煎
物の製造方法を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的は、焙煎用原料を焙煎した後、その焙煎度
を測定するに際し、焙煎物を粉砕して中鎖トリグリセラ
イド又は無色液状植物油を混合し、得られたペースト状
混合物のL値を、色差計により測定することを特徴とす
る焙煎度測定方法、並びに上記焙煎度測定方法によって
好適な焙煎物のL値を設定した後、このL値となるよう
に管理しながら焙煎用原料を焙煎することを特徴とする
焙煎物の製造方法によって達成される。
次に、本発明を詳しく説明する。
本発明に用いる焙煎用原料としては、カカオ豆,コー
ヒー豆,アーモンド,大豆,大麦,小麦,米,茶葉,種
実類等が挙げられる。これらは単独でも二種以上組み合
わせてもよい。
また、これらの焙煎用原料を焙煎する方法としては、
蒸気やガスの熱を利用して間接的に加熱焙煎する方法,
木炭やセラミックスを利用して遠赤焙煎する方法等が挙
げられる。
上記の焙煎方法により焙煎して得られた焙煎物の焙煎
度の測定は、例えば、次のようにして行われる。すなわ
ち、まず焙煎した原料を粉砕し、中鎖トリグリセライド
又は無色液状植物油を添加してペースト化する。またこ
のとき、焙煎原料と中鎖トリグリセライド又は無色液状
植物油との比率は、原料によっても異なるが、例えば、
焙煎カカオ豆と比重0.945の中鎖トリグリセライドとの
場合は4:1(重量比)が適当である。すなわち、中鎖ト
リグリセライドが上記割合よりも多いとカカオ粒子の分
散が不均一になり易い。逆に、少ないと短時間のうちに
十分にペースト化されにくい。
次に、このペースト状物を、融解した状態を保つ温度
(カカオ豆の場合、30〜45℃)に保持しながら、測定用
セルに満量充填した状態で色差計でL値を測定する。こ
こでL値とは明度を数値化した値であり、純粋な黒を0,
純粋な白を100とした0〜100の範囲の数値で表現するも
のである。
上記のようにして焙煎度を測定し、焙煎用原料によっ
て各々好適なL値を設定した後、L値を調整しながら焙
煎用原料を焙煎する。このとき焙煎方法は、前述した方
法で行なえばよいが、遠赤焙煎が、得られる焙煎物の風
味や香りの点で好適である。
例えば遠赤焙煎を行なう場合、用いる炭火原料として
は木炭が一般的であるが、木炭は産地によって品質が異
なり、また良質な木炭を安定して入手することが難し
い。そこで,特開平1−252250号公報に開示されている
ようなセラミックス粒子を含有させた成型木炭を用いる
とより好適である。
上記木炭を用いて、焙煎用原料は、例えば次のように
して焙煎される。すなわち、まず、網目状回転ドラムを
有する炭火熱風式焙煎機の炭火を起し、炭火ブロワーを
始動して210℃まで昇温する。次に、焙煎原料を投入し
て焙煎を行い、更にブロワーを調整して、炎の高さを15
〜20cmにまで高め、そして、焙煎を続けた後、焙煎用原
料の焙煎度を前述の方法によりチェックする。所定焙煎
度に調整し後、ブロワーを次第に弱めて焙煎を終了す
る。
焙煎物の好適なL値は、焙煎用原料によって異なる
が、例えば、焙煎カカオ豆の場合は、12.0〜16.0、更に
好ましくは13.0〜15.0が適当である。すなわち、L値が
12.0よりも低いと、カカオ豆の香味よりも焦げ臭が強く
なり不適切である。逆に、L値が16.0よりも高いと、焙
煎が不十分でカカオ豆特有の良好な香味が得られない。
このようにして焙煎された焙煎物は、目的に応じて、
適宜使用することができる。例えば、カカオ豆の場合に
は、チョコレート,カカオ風味飲料等に加工することが
できる。チョコレートの場合、上記方法で所定L値にな
るよう焙煎されたカカオ豆を原料として、カカオマス,
カカオバター,ココアパウダー等に加工するか、あるい
は粉砕したカカオチップとしてチョコレート生地に練り
込む等によって、通常のチョコレートの製法を用いて製
造できる。このようにして製造されたチョコレートは、
カカオ豆本来のこく,香ばしさを有し、更に遠赤焙煎の
場合には、遠赤焙煎独特の風味を有する従来にない風味
の優れたチョコレートとなる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の焙煎度測定方法は、焙煎度の
指標として焙煎物と中鎖トリグリセリド又は無色液状植
物油とのペースト状混合物のL値を測定することによ
り、焙煎度を正確に管理することができる。また、この
方法を利用して焙煎することにより得られた焙煎物を用
いて作られた食品は、均一にしかも適度な焙煎度に保た
れているため、焙煎原料本来の香気とこく味が充分に引
き出され、更に遠赤焙煎の場合には遠赤焙煎独特の風味
が付与された従来にない優れた風味を有する食品であ
る。また、焙煎度を所定値に管理しているので大量生産
時にロット別の品質のばらつきがなく安定した製品を製
造することができる。
特に、カカオ豆のように、焙煎状態が外観からは判断
しにくい焙煎物の場合、官能的判断に頼らず、数値に基
づき管理することができ、好適である。
次に、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
〔実施例1〜5〕 カカオ豆を、下記のようにして遠赤焙煎により焙煎
し、チョコレートを調製した。
((成型木炭の調整)) 通常の製材工場より入手した広葉樹および針葉樹より
なるオガクズの100kgに対しセラミックスとしてアルミ
ナ系セラミックス(FIR−N1,10μm,昭和電工製)を1kg
混和した後、ロータリードライヤー(TO−80型,高橋製
作所製)にて含水率16%まで乾燥を行ない、成型機(TO
−80型,高橋製作所製)にて直径50mm,長さ500mm,空孔
径10mmの製炭用の筒状物に加熱・加圧して成型した。こ
の筒状成形品を炭材として用い白炭がま(吉田がま)に
て白炭として焼き上げ、成型木炭とした。
((焙煎)) 網目状回転ドラムを有する炭火直火式焙煎機(FujiR3
4−D型)を用いて第1表に示す条件でカカオ豆を焙煎
した。
((焙煎度の測定)) 焙煎したカカオ豆を簡易コーヒーミル(PHILIPS HL32
58)を用いて粉砕し、これに中鎖トリグリセライド(コ
コナードMT 花王(株)製)をカカオ豆と中鎖トリグリ
セライドとの割合が4:1(重量比)となるように添加し
て混合し、ペースト状とした。このペースト状混合物の
L値を色差計(日本電色工業(株)のND−K6B型比色
計)により測定した。
((チョコレートの調製)) 上記方法で焙煎したカカオ豆を用い、このカカオ豆か
らシェル,ジャームを除去してカカオニブとし、カカオ
ニブを磨砕ペースト化しカカオマスとした。次に、第2
表に示す組成で常法に従いチョコレートを調製した。
得られたチョコレートについて、香りとこく味を評価
した。
以上の結果を第1表に合わせて示す。
以上の結果から、焙煎度をL値で管理して焙煎を行う
ことにより、焙煎度合が安定し、その焙煎物を用いて得
られた実施例のチョコレートは、いずれもカカオ豆本来
の香り,こく味があり、風味の点で優れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−216152(JP,A) 特開 平3−216153(JP,A) 特開 平4−88947(JP,A) 特開 平1−148152(JP,A) 特開 昭61−251748(JP,A) 特開 平2−162242(JP,A) 特開 平2−154137(JP,A) 特開 平2−173552(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 A23F 5/04 A23G 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焙煎用原料を焙煎した後、その焙煎度を測
    定するに際し、焙煎物を粉砕して中鎖トリグリセライド
    又は無色液状植物油を混合し、得られたペースト状混合
    物のL値を、色差計により測定することを特徴とする焙
    煎度測定方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲(1)項に記載の焙煎度測
    定方法によって好適な焙煎物のL値を設定した後、この
    L値となるように管理しながら焙煎用原料を焙煎するこ
    とを特徴とする焙煎物の製造方法。
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