JP2881506B2 - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置

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JP2881506B2
JP2881506B2 JP1458691A JP1458691A JP2881506B2 JP 2881506 B2 JP2881506 B2 JP 2881506B2 JP 1458691 A JP1458691 A JP 1458691A JP 1458691 A JP1458691 A JP 1458691A JP 2881506 B2 JP2881506 B2 JP 2881506B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油圧制御のベルト式無段
変速機に関し、特に、ドライブプーリとドリブンプーリ
間のレシオをスロットル開度に応じて作動するシフトバ
ルブにより変更するベルト式無段変速機の制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるベルト式無段変速機の制御
装置として、特開昭61−206862号公報に記載さ
れたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ベルト式無段変速機において、例えば発進時にアクセル
ペダルを急激に踏み込むと、シフトバルブが速やかに作
動し過ぎるためにベルト式無段変速機の変速速度が大き
くなる。その結果、ベルト式無段変速機の回転部分の角
運動量の急変によりエンジン回転数のオーバーシュート
が発生し、それに伴うショックで乗り心地が悪化する問
題がある。このようなショックは前述の発進時に限ら
ず、キックダウン時にアクセルペダルを急激に踏み込ん
だ場合にも発生する。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、アクセルペダルを大きく踏み込んだ際に発生するエ
ンジン回転数のオーバーシュートによるショックを減少
させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、インプットシャフトに設けた可変径のド
ライブプーリと、アウトプットシャフトに設けた可変径
のドリブンプーリと、これら両プーリ間に巻き掛けた無
端ベルトと、前記両プーリの有効径を調整して変速比を
変更するシフトバルブと、エンジンの負荷に応じて前記
シフトバルブを作動させる制御圧を発生させる調圧弁
を備えたベルト式無段変速機の制御装置であって、前記
調圧弁とシフトバルブとを接続する油路にオリフィスを
設け、このオリフィスに前記調圧弁からシフトバルブへ
のオイルの流れを規制するチェックバルブを並列に接続
し、さらに前記オリフィスとシフトバルブ間の油路にア
キュムレータを接続したことを特徴とする。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0007】図1は車両用の動力伝達装置を示す図2〜
図5の配置図、図2は図1のA部拡大図、図3は図1の
B部拡大図、図4は図1のC部拡大図、図5は図1のD
部拡大図、図6は図1の6方向矢視図である。
【0008】本発明によるベルト式無段変速機を備えた
動力伝達装置は車体前部に横置き配置したエンジンに接
続されるもので、図2〜図6に示すように、左半部1L
との右半部1R を結合して成るトランスミッションケー
ス1の内部に収納される。前記トランスミッションケー
ス1の右半部1R の内面には、油圧制御系の各種バルブ
を設けたメインバルブボディ2とセカンダリバルブボデ
ィ3が重ね合わされた状態で固定され、そのセカンダリ
バルブボディ3に設けたボールベアリング4により、エ
ンジンのクランクシャフト5にトルクコンバータ6を介
して接続されたミッション入力軸7の先端が支持され
る。前記ミッション入力軸7の上部には、トランスミッ
ションケース1の左半部1L に設けたボールベアリング
8とセカンダリバルブボディ3に設けたローラベアリン
グ9によりインプットシャフト10が支持される。ま
た、前記インプットシャフト10の下部には、トランス
ミッションケース1の左半部1L に設けたボールベアリ
ング11と右半部1R に設けたボールベアリング12に
よりアウトプットシャフト13の両端部が支持される。
【0009】インプットシャフト10にはドライブプー
リ14の固定側プーリ半体15が一体に形成されるとと
もに、その固定側プーリ半体15の右側には可動側プー
リ半体16がボールスプライン17を介して軸方向移動
自在、且つ相対回転不能に支持される。一方、前記アウ
トプットシャフト13には、ドリブンプーリ18の固定
側プーリ半体19の軸部191 が一対のニードルベアリ
ング20を介して支持され、アウトプットシャフト13
の外周に嵌合する前記軸部191 の外周には、可動側プ
ーリ半体21がボールスプライン22を介して軸方向移
動自在、且つ相対回転不能に支持される。すなわち、ド
ライブプーリ14の固定側プーリ半体15はドリブンプ
ーリ18の可動側プーリ半体21に対向するとともに、
ドライブプーリ14の可動側プーリ半体16はドリブン
プーリ18の固定側プーリ半体19に対向し、これによ
り両固定側プーリ半体15,19、および両可動側プー
リ半体16,21は相互に交差するように配置される。
そして、前記両プーリ18,24の間には帯状のストラ
ップ23に多数の押し駒24を装着した無端ベルト25
が巻き掛けられる。
【0010】インプットシャフト10に支持した隔壁部
材26と可動側プーリ半体16の外周に形成したフラン
ジ161 とにより、可動側プーリ半体16を固定側プー
リ半体15に向けて接近するように移動させるための油
室27が形成される。油室27への給油は、インプット
シャフト10の右端から挿入されたフィードパイプ2
8、インプットシャフト10の内部に形成した油路10
1 、および可動側プーリ半体16を貫通する油路162
を介して行われる。前記フランジ161 の先端に外周を
支持されたキャンセラピストン29と前記隔壁部材26
との間には、油室27に作用する遠心油圧を補償するた
めのキャンセラ30が画成される。そして、このキャン
セラ30と前記油室27は隔壁部材26に設けた油路
(図示せず)を介して相互に連通する。
【0011】アウトプットシャフト13の左端に支持し
た隔壁部材31と可動側プーリ半体21の外周に形成し
たフランジ211 とにより、可動側プーリ半体21を固
定側プーリ半体19に向けて移動させるための油室32
が形成され、その油室32の内部にはドリブンプーリ1
8と無端ベルト25間に所定の初期荷重を与えるための
スプリング33が縮設される。前記油室32への給油
は、アウトプットシャフト13の右端から挿入されたフ
ィードパイプ34、アウトプットシャフト13に形成し
た油路131 、固定側プーリ半体19の軸部191 に形
成した油路192 、可動側プーリ半体21に形成した油
路212 を介して行われる。前記フランジ211 の先端
に外周を支持されたキャンセラピストン35と隔壁部材
31との間には、油室32に作用する遠心油圧を補償す
るためのキャンセラ36が画成され、このキャンセラ3
6と前記油室32は隔壁部材31に設けた図示せぬ油路
を介して相互に連通する。
【0012】ミッション入力軸7に一体に形成した駆動
ギヤ37はインプットシャフト10の右端に設けた従動
ギヤ38に噛合し、インプットシャフト10はミッショ
ン入力軸7と逆方向に駆動される。一方、メインバルブ
ボディ2とセカンダリバルブボディ3に支持された中間
軸39には、一対のニードルベアリング40を介して一
体に結合された第1中間ギア41と第2中間ギア42が
軸支されており、第1中間ギア41は前記駆動ギヤ37
に噛合するとともに、第2中間ギア42はアウトプット
シャフト13にニードルベアリング43を介して支持し
たリバースギヤ44に噛合する。そして、これら駆動ギ
ヤ37、第1中間ギア41、および第2中間ギア42に
より構成される後退用ギヤ列45により、リバースギヤ
44はミッション入力軸7と同方向に駆動される。
【0013】アウトプットシャフト13上のドリブンプ
ーリ18とリバースギヤ44の間に位置するように、車
両を前進駆動する際にドリブンプーリ18をアウトプッ
トシャフト13に結合するための前進用クラッチ46
と、車両を後退駆動する際にリバースギヤ44をアウト
プットシャフト13に結合するための後退用クラッチ4
7とが背中合わせに設けられる。すなわち、前進用クラ
ッチ46は、アウトプットシャフト13にスプライン結
合したクラッチガイド48の左半部に配設され、そのク
ラッチガイド48の内部に摺動自在に設けたクラッチピ
ストン49を油室50に作用する油圧で戻しバネ51に
抗して左方向に移動させることにより、ドリブンプーリ
18の固定側プーリ半体19に連結した摩擦板52を挟
圧するように構成される。一方、後退用クラッチ47
は、クラッチガイド48の右半部に前記前進用クラッチ
46と左右対称に配設され、そのクラッチガイド48の
内部に摺動自在に設けたクラッチピストン53を油室5
4に作用する油圧で戻しバネ55に抗して右方向に移動
させることにより、リバースギヤ44に連結した摩擦板
56を挟圧するように構成される。また、クラッチガイ
ド48の外周にはパーキングギヤ483 が一体に形成さ
れる。これにより、アウトプットシャフト13上に特別
のパーキングギヤを設ける必要がなくなり、トランスミ
ッションケース1の軸方向の寸法短縮と部品点数の減少
が併せて可能となる。
【0014】アウトプットシャフト13の内部に配設さ
れた前記フィードパイプ34の外周には中間のフィード
パイプ57と外側のフィードパイプ58が同軸に挿入さ
れる。中間のフィードパイプ57から供給される圧油
は、アウトプットシャフト13に形成した油路132
よびクラッチガイド48に形成した油路481 を介して
油室50に作用し、前進用クラッチ46を係合させる。
また、外側のフィードパイプ58から供給された圧油
は、アウトプットシャフト13に形成した油路13 3
よびクラッチガイド48に形成した油路482 を介して
油室54に作用し、後退用クラッチ47を係合させる。
更に、外側のフィードパイプ58の外周から供給された
圧油は、アウトプットシャフト13に形成した油路13
4 を介してリバースギヤ44を支持するニードルベアリ
ング43を潤滑するとともに、アウトプットシャフト1
3の油路135 、クラッチガイド48の油路484、お
よびアウトプットシャフト13の油路136 を介してド
リブンプーリ18の固定側プーリ半体19を支持するニ
ードルベアリング20を潤滑する。
【0015】アウトプットシャフト13の右端に一体に
形成した出力ギヤ59は、トランスミッションケース1
に一対のボールベアリング60,61を介して支持した
差動装置62の歯車箱63外周に設けたファイナルギヤ
64に噛合し、これにより左右の後輪に駆動力が伝達さ
れる。
【0016】なお、図4における符号65は、無端ベル
ト25に潤滑油を供給するためのフィードパイプであ
る。
【0017】次に、本実施例の制御装置の油圧回路を説
明する。図7に示す油圧回路は、ベルト式無段変速機の
ドライブプーリ14とドリブンプーリ18の溝幅を調節
してレシオを維持および変更するためのもので、この油
圧回路に設けられた各バルブは前記メインバルブボディ
2とセカンダリバルブボディ3の内部に配設される。
【0018】符号104は元圧であるPM圧を調圧して
スロットル開度に対応するPA圧を作るためのスロット
ルバルブであって、アクセルペダルに連動して作動する
カム109により作動する。
【0019】符号108はシフトバルブであって、PG
圧、PI圧、PA圧、およびシフトバルブスプリング1
081 の荷重により、PH圧とPL圧をドライブプーリ
14の可動側プーリ半体16およびドリブンプーリ18
の可動側プーリ半体21に選択的に作用させてレシオを
変更すべく作用する。ここで、PL圧は低圧側のライン
圧であって、両プーリ14,18の側圧を支配してベル
ト式無段変速機の伝達トルクを決定する。また、PH圧
は高圧側のライン圧であって、レシオを変更すべく前記
PL圧に対抗して両プーリ14,18の溝幅を調整す
る。そして、図9および図10に示すように、前記PL
圧およびPI圧の特性はスロットル開度およびレシオに
より変化する。
【0020】更に、PG圧は元圧であるPH圧をガバナ
で調圧して作られるもので、エンジンの回転数に応じて
増加する特性を有する。また、PI圧は元圧であるPM
圧をドライブプーリ14の可動側プーリ半体16のスト
ローク、すなわちレシオの変化に応じて調圧したもの
で、レシオがLOW側で高圧、OD側で低圧となる特性
を有する。更に、PA圧は元圧であるPM圧をスロット
ル開度に応じて前記スロットルバルブ104により調圧
したもので、前記PG圧が実際のエンジンの回転数に対
応しているのに対し、このPA圧は運転者の意思をアク
セルペダルを介して具体化したスロットル開度すなわち
目標エンジン回転数に対応している。
【0021】而して、図8を併せて参照すると明らかな
ように、シフトバルブ108を左位置に付勢するPA圧
とスプリング1081 の荷重の和が、該シフトバルブ1
08を右位置に付勢するPG圧とPI圧の和に釣り合っ
ているとき、シフトバルブ108は中立位置にあってP
L圧がドライブプーリ14およびドリブンプーリ18の
両方に作用し、レシオは固定される。また、シフトバル
ブ108が左位置に移動すると、ドライブプーリ14に
低圧のPL圧が作用するとともにドリブンプーリ18に
高圧のPH圧が作用し、レシオはLOW側に移動する。
一方、シフトバルブ108が右位置に移動すると、ドラ
イブプーリ14に高圧のPH圧が作用するとともにドリ
ブンプーリ18に低圧のPL圧が作用し、レシオはOD
側に移動する。
【0022】スロットルバルブ104とシフトバルブ1
08を結ぶ油路にはオリフィス107が設けられ、この
オリフィス107にはスロットルバルブ104からシフ
トバルブ108への圧油の流れを規制し、シフトバルブ
108からスロットルバルブ104への圧油の流れを許
容するチェックバルブ106が並列に接続される。ま
た、前記オリフィス107からシフトバルブ104へ向
けて延びる油路にはアキュムレータ105が接続され
る。
【0023】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。エンジンのクランクシャフト
5にトルクコンバータ6を介して接続されたミッション
入力軸7の回転は、駆動ギヤ37および従動ギヤ38を
介してインプットシャフト10に伝達され、インプット
シャフト10の回転はドライブプーリ14および無端ベ
ルト25を介してアウトプットシャフト13上に支持し
たドリブンプーリ18に伝達される。一方、前記ミッシ
ョン入力軸7の回転は後退用ギヤ列45の第1中間ギヤ
41と第2中間ギヤ42を介してアウトプットシャフト
13上に支持したリバースギヤ44に伝達される。この
とき、アウトプットシャフト13上のドリブンプーリ1
8とリバースギヤ44は相互に逆方向に回転するが、前
進用クラッチ46および後退用クラッチ47が係合しな
い限り、その回転はいずれもアウトプットシャフト13
に伝達されない。
【0024】この状態から、アウトプットシャフト13
の内部に配設したフィードパイプ57、油路132 、お
よび油路481 を介して前進用クラッチ46の油室50
に圧油を供給すると、クラッチピストン49が左方向に
移動して摩擦板52を挟圧し、ドリブンプーリ18はク
ラッチガイド48を介してアウトプットシャフト13に
結合される。而してアウトプットシャフト13が駆動さ
れると、その回転は出力ギヤ59およびファイナルギヤ
64を介して差動装置62に伝達されて車両を前進駆動
する。一方、アウトプットシャフト13の内部に配設し
たフィードパイプ58、油路133 、および油路482
を介して後退用クラッチ47の油室54に圧油を供給す
ると、クラッチピストン53が右方向に移動して摩擦板
56を挟圧し、リバースギヤ44はクラッチガイド48
を介してアウトプットシャフト13に結合される。この
場合、リバースギヤ44はドリブンプーリ18とは逆方
向に回転しているため、アウトプットシャフト13は前
述とは逆方向に回転して車両は後退駆動される。
【0025】アイドリング時におけるシフトバルブ10
8の左側にはアイドリング回転数に応じた低圧のPG圧
およびPI圧が作用し、シフトバルブ108の右側には
アイドリング時の低スロットル開度に対応する低圧のP
A圧が作用する。このとき、シフトバルブ108はシフ
トバルブスプリング1081 の設定により左位置に移動
しており、ドライブプーリ14に低圧のPL圧が作用す
るとともにドリブンプーリ18に高圧のPH圧が作用
し、そのベルト式無段変速機のレシオはLOWの状態に
ある。ここからアクセルペダルを踏み込むと、エンジン
の回転数が上昇してPG圧が高まり、PA圧に抗してシ
フトバルブ108を右位置に切り換える。その結果、ド
ライブプーリ14に高圧のPH圧が作用するとともにド
リブンプーリ18に低圧のPL圧が作用し、レシオはL
OW位置からOD位置に向けて変速を開始する。
【0026】シフトバルブ108に作用するPI圧はレ
シオがLOW側で高圧であり、OD側で低圧になるよう
に変化する。そして、このPI圧はPA圧と対抗する圧
力であるため、そのPA圧はLOW側からOD側に変化
するにつれて高圧になる。したがって、図11に示す変
速特性は、LOW側からOD側に変化するにつれて右上
がりの特性を持つことになる。
【0027】ところで、仮にスロットルバルブ104と
シフトバルブ108を接続する油路に前記オリフィス1
07、チェックバルブ106、およびアキュムレータ1
05が設けられていないとすると、例えば発進時にアク
セルペダルを踏み込んだ場合にスロットルバルブ104
において発生するPA圧が急激に立ち上がる(図13参
照)。そのために実際のエンジンの回転数に対応するP
G圧の上昇が前記急激なPA圧の上昇に追いつけず、ベ
ルト式無段変速機の変速開始時期に遅れが生じ、LOW
からODへの変速が短時間で行われる結果となる。これ
により、動力伝達装置の各回転部分の単位時間における
角速度変化量が増加してエンジン回転数Neにオーバー
シュート(図13のa部参照)が発生し、それに伴って
車体加速度Gに体感ショック(図13のb部参照)が発
生することになる。
【0028】しかしながら、本実施例においてアクセル
ペダルを踏み込んだ場合には、前記油路に設けたチェッ
クバルブ106が閉じて圧油がオリフィス107を通過
し、かつオリフィス107を通過した圧油がアキュムレ
ータ105に流入するため、図12に示すように、PA
圧の立ち上がりが前述の場合よりも緩やかなものとな
り、PG圧の上昇がPA圧の上昇に速やかに追いついて
早期に変速が開始される。その結果、LOWからODへ
の変速がゆっくりと行われてエンジン回転数Neにオー
バーシュートが発生することが防止されるため(図12
のc部参照)、車体加速度Gの急変による体感ショック
の発生が防止される(図12のd部参照)。
【0029】走行中にキックダウン(パワーオンダウン
シフト)が行われた場合、オリフィス107、チェック
バルブ106、およびアキュムレータ105を持たない
ものものでは、図15に示すようにPA圧の急増による
エンジン回転数Neのオーバーシュート(図15のe部
参照)に伴って車体加速度Gに体感ショック(図15の
f部参照)が発生しているのに対し、図14に示す本実
施例のものでは、PA圧が緩やかに増加することによ
り、エンジン回転数Neのオーバーシュートと車体加速
度Gにおける体感ショックがいずれも発生していないこ
とが理解される(図14のg,h部参照)。
【0030】一方、走行中にアクセルペダルを離した場
合(パワーオフアップシフト)、シフトバルブ108に
作用するPA圧およびPG圧は共に下降し、シフトバル
ブスプリング1081 に抗するPI圧の影響でシフトバ
ルブ108が左位置に切り換わることにより、レシオが
OD側に変化して減速が行われる。このとき、もしもP
A圧が速やかに低下しない場合には、このPA圧の作用
でレシオがLOW側に保持されてOD側への移行が遅れ
るため、エンジンブレーキ状態となって体感ショックが
発生する不都合がある。しかしながら、走行中にアクセ
ルペダルを離すと、スロットルバルブ104とシフトバ
ルブ108を接続する油路に設けたチェックバルブ10
6が開弁することによりPA圧は速やかに低下し、前記
体感ショックの発生が未然に防止される。図16は前述
のパワーオフアップシフトにおける本実施例のPA圧、
エンジン回転数Ne、および車体加速度Gの挙動を示す
もので、車体加速度Gに体感ショックが発生していない
ことが理解される。
【0031】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の小
設計変更を行うことが可能である。
【0032】例えば、実施例ではエンジンとトルクコン
バータの間にトルクコンバータを備えているが、このト
ルクコンバータに代えてフルードカップリングあるいは
発進用クラッチを設けることも可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、調圧弁
シフトバルブとを接続する油路にオリフィス、チェック
バルブ、およびアキュムレータを設けているので、アク
セルペダルを急激に踏み込んだ場合であっても、前記調
圧弁において発生する制御圧を緩やかに立ち上げること
ができる。その結果、ベルト式無段変速機の変速速度が
低下して回転部分の角運動量変化が減少するため、エン
ジン回転数のオーバーシュートが規制されて体感ショッ
クの発生が防止される。また、アクセルペダルを戻した
場合には前記オリフィスの作用で制御圧が速やかに低下
するため、急激なエンジンブレーキ状態に入ることによ
る体感ショックの発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用の動力伝達装置を示す図2〜図5の配置
【図2】図1のA部拡大図
【図3】図1のB部拡大図
【図4】図1のC部拡大図
【図5】図1のD部拡大図
【図6】図1の6方向矢視図
【図7】ベルト式無段変速機の油圧回路を示す図
【図8】シフトバルブの作動概念図
【図9】レシオおよびスロットル開度に対するPH圧の
特性を示すグラフ
【図10】レシオおよびスロットル開度に対するPL圧
の特性を示すグラフ
【図11】ベルト式無段変速機の変速特性を示すグラフ
【図12】本発明における発進時のPA圧、Ne、Gの
挙動を示すグラフ
【図13】従来例における発進時のPA圧、Ne、Gの
挙動を示すグラフ
【図14】本発明におけるパワーオンダウンシフト時の
PA圧、Ne、Gの挙動を示すグラフ
【図15】従来例におけるパワーオンダウンシフト時の
PA圧、Ne、Gの挙動を示すグラフ
【図16】本発明におけるパワーオンアップシフト時の
PA圧、Ne、Gの挙動を示すグラフ
【符号の説明】
10・・インプットシャフト 13・・アウトプットシャフト 14・・ドライブプーリ 18・・ドリブンプーリ 25・・無端ベルト 104・スロットルバルブ(調圧弁) 105・アキュムレータ 106・チェックバルブ 107・オリフィス 108・シフトバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インプットシャフト(10)に設けた可
    変径のドライブプーリ(14)と、アウトプットシャフ
    ト(13)に設けた可変径のドリブンプーリ(18)
    と、これら両プーリ(14,18)間に巻き掛けた無端
    ベルト(25)と、前記両プーリ(14,18)の有効
    径を調整して変速比を変更するシフトバルブ(108)
    と、エンジンの負荷に応じて前記シフトバルブ(10
    8)を作動させる制御圧を発生させる調圧弁(104)
    とを備えたベルト式無段変速機の制御装置であって、 前記調圧弁(104)とシフトバルブ(108)とを接
    続する油路にオリフィス(107)を設け、このオリフ
    ィス(107)に前記調圧弁(104)からシフトバル
    ブ(108)へのオイルの流れを規制するチェックバル
    ブ(106)を並列に接続し、さらに前記オリフィス
    (107)とシフトバルブ(108)間の油路にアキュ
    ムレータ(105)を接続したことを特徴とする、ベル
    ト式無段変速機の制御装置。
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