JP2881438B2 - 昇華型熱転写記録媒体 - Google Patents

昇華型熱転写記録媒体

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JP2881438B2
JP2881438B2 JP63231926A JP23192688A JP2881438B2 JP 2881438 B2 JP2881438 B2 JP 2881438B2 JP 63231926 A JP63231926 A JP 63231926A JP 23192688 A JP23192688 A JP 23192688A JP 2881438 B2 JP2881438 B2 JP 2881438B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は昇華型熱転写記録媒体に関するものである。
[従来の技術] 近年、フルカラープリンターの需要が年々増加し、こ
のフルカラープリンターの記録方式として電子写真方
式、インクジェット方式、感熱転写方式等があるが、こ
の中で保守性が容易、騒音がない等により感熱転写方式
が多く用いられている。
この感熱転写は、固体化したカラーインクシートと受
像紙とからなっており、レーザーやサーマルヘッド等の
電気信号により制御された熱エネルギーでインクを受像
紙に熱溶融転写または昇華移行させて画像形成させる記
録方式である。
そして、この感熱転写記録方式には大別して前記熱溶
融転写型と昇華転写型とがあり、特に後者は原理的にサ
ーマルヘッド等からの熱エネルギーに対応して昇華染料
が単分子状で昇華するため容易に中間調が得られ、かつ
随意に階調をコントロールすることが可能である利点を
有し、フルカラープリンターに最も適した方式と考えら
れる。
但し、この昇華型転写記録方式は、記録用サプライと
してカラーインクシートを用い、画像信号により選択的
に加熱記録を行なうため、1枚のフルカラー画像を得る
ために、イエロー、マゼンタ、シアン、(ブラック)の
インクシートを各1枚づつ使用し、その後未使用部が存
在しても、破棄するためランニングコストが高いという
欠点を有している。
そこで、現在この欠点に着目し、インクシートを多数
回使用することにより、この欠点を改善しようとインク
シートと受像体を等速に移動させ、繰返し利用する等速
モード法とインクシートの走行速度を受像体のそれより
遅くして色材層の第1回使用部分と第2回使用部分の重
なりを少しづつずらせ使用するN倍モード法とが提案さ
れている。
しかし、昇華型熱転写記録方式において、昇華、蒸発
反応が基本的に零次反応であり、等速モードにおいては
マルチ使用に十分耐えられる染料量をインク層中に含ま
せているにもかかわらず、印字回数が増加するにつれ急
速に特に高画像濃度部の転写濃度が低下してくるため、
多数回の印字が実質的にできないものであった。
そこで、本発明者らは、支持体上に染料供給層と染料
転写寄与層を順次積層してなる構造の昇華型感熱転写記
録媒体であって、前記染料供給層と前記染料転写寄与層
における染料放出能を、 染料供給層>染料転写寄与層 とした昇華型感熱転写記録媒体により、多数回記録での
濃度低下を改善することを提案(特願昭63−62866号即
ち特開平2−586号公報参照)した。
ところで、染料供給層は、染料色素を結着剤ととも
に、溶媒中に溶解あるいは微粒子状に分散させることに
よりインキを調製し、該インキをベースフィルム上に塗
布し、乾燥することにより転写シートを作成する必要が
ある。しかしながら、該染料供給層は多数回性のため、
染料濃度を従来よりも高めにとるため、インキの塗布及
び乾燥後、インキ中に溶解していた色素が層中で結晶化
し、色素の結晶が生じることがあり、その上に転写寄与
層を設けても色素の結晶の生じた転写シートを用いて転
写記録を行った場合、転写記録画像に濃度ムラを発生
し、ザラつき感を与え、均一な画質を得ることができな
いという問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は印字回数の増加によっても転写濃度の急速な
減少を起こさず、かつ、濃度ムラのない均一な画質を得
ることができる昇華型熱転写記録媒体を提供することを
解決すべき課題とするものである。
[課題を解決するための手段] 上記課題は、本発明の、基体上に該基体側から順にそ
れぞれ昇華性染料を有機結着剤中に分散させてなる染料
供給層および転写寄与層を積層させてなる昇華型熱転写
記録媒体であって、染料供給層に二酸化チタンを含有
し、前記染料供給層、染料転写層における染料放出能
を、染料供給層>記染料転写層、とすることを特徴とす
るマルチ型昇華性熱転写記録媒体、により解決される。
本発明者らが、既に提案した特願昭63−62866号(特
開平2−586号公報参照)の記録媒体を鋭意検討した結
果、理由は定かではないが、層の中に二酸化チタンを含
有させることにより、良好なる多数回記録特性のみなら
ず、良好なる均一な画質を得ることができた。
本発明に使用される二酸化チタンとしては、一般に白
色顔料として使用されている微粒子状ルチル型及びアナ
ターゼ型のものを挙げることができ、粒子の大きさ、表
面処理の方法など特に制限されるものではない。また、
二酸化チタンの添加量としては、色素に対して5重量%
以上で有効であり、特に10〜80重量%の範囲程度を挙げ
ることができる。
前記染料供給層及び前記染料転写寄与層は、その各処
方にて同一付着量を基体上にそれぞれ単独層として形成
し、その各々を別々の受像層と重ね合わせ、両者に同一
の熱エネルギーを印加したとき、それぞれの受像層への
染料転写量が、 染料供給層>染料転写寄与層 の関係にある。
熱転写はサーマルヘッドによって行なってもよいが、
支持体および/またはインク層を通電によりジュール熱
を発生するように調整し、通電転写によって行なっても
よい。
また、支持体として、レーザー光を吸収し、発熱する
材料を選択することによってレーザー転写法を利用する
ことも可能である。
本発明において、昇華型熱転写記録媒体のインク層中
における染料の拡散はフィックの法則、すなわち、断面
積qをdt時間に通過した染料量dnは、拡散方向における
染料の濃度勾配をdc/dxとし、を熱印加された時のイ
ンク層中の各部位の平均拡散係数としたとき、 dn=−(dc/dx)qdt の関係が適用されることが見い出された。したがって、
染料供給層から染料転写寄与層に昇華性染料が拡散供給
されやすくするためには、I前記濃度勾配を大きくする
か、及び/又はII前記拡散係数を大きくするかの手段が
あり、即ち、 I.染料濃度に関して、染料供給層>染料転写寄与層の関
係とさせること、および/または II.それぞれの層中における拡散係数に関して、染料供
給層>染料転写寄与層の関係とさせる手段がある。さら
に上記IIに関して拡散係数を操作する具体的方法として
は例えば、酒井豊子他繊維学会誌Vol.30,No.12(197
4);黒木宣彦著「染色理論化学」槙書店発行p.503〜;
第1回ノンインパクトプリンティング技術シンポジュー
ム論文集3−5等で紹介されている方法がある。これら
を参考にし、上記IIの手段を実現させる具体的方法とし
ては例えば、 (1)拡散係数は、染料−有機結着剤間の水素結合等に
よる染料拡散に対するエネルギー的抑制効果により影響
されるので、染料転写寄与層の結着剤として、昇華性染
料と水素結合しやすい陽子供給性基または陽子受容性基
を多く有する有機高分子材料を用いる方法、 (2)拡散係数は、染料を分散している有機結着剤のガ
ラス転移または軟化温度依存性があり、本プロセスにお
ける印字中の層の昇温特性よりガラス転移または軟化温
度が低い方が拡散係数が大となり、従って染料供給層の
有機結着剤として、染料転写寄与層のそれより低ガラス
転移温度または低軟化温度の物質を用いる方法、 (3)染料供給層中の少なくとも一種の有機結着剤と相
溶性を有し、かつ染料転写寄与層中の全ての有機結着剤
と非相溶性である可塑剤を染料供給層中に含有させる方
法、 (4)上記(1)、(2)および(3)の方法を適当に
組み合わせて行なう方法、 等が挙げられるが、上記拡散係数の関係が満足されれ
ば、これらの方法に限らないことは、いうまでもない。
以上のように、本発明における染料供給層および染料
転写寄与層の材料処方設計をする上で、上記Iおよび/
またはIIの手段が有用であり、これらの効果により意図
した改善が実現しているか否かを確認する簡単な方法と
して、染料供給層および染料転写寄与層の各処方にて同
一付着量を基体上に単独層として形成し、各々をそれぞ
れ別々の受像層と重ね合わせ、一定の昇華温度を印加し
た時、昇華転写量が染料供給層>染料転写寄与層の関係
になるような各層を選択する方法がある。
次に染料転写寄与層の厚さは、一般的には0.05〜5μ
m、好ましくは、0.1〜2μmである。また、染料供給
層の厚さは一般的には0.1〜20μm、好ましくは0.5〜5
μmである。
また、本発明の染料転写寄与層および染料供給層に使
用される昇華性染料、結着剤等は公知のものが使用でき
る。
昇華性染料としては60℃以上で昇華あるいは気化する
染料であり、主に分散染料、油溶性染料等熱転写捺染で
使用されるものであればよく、例えばC.I.ディスパース
イエローの1,3,8,9,16,41,54,60,77,116など、C.I.ディ
スパースレッドの1,4,6,11,15,17,55,59,60,73,83な
ど、C.I.ディスパースブルーの3,14,19,26,56,60,64,7
2,99,108など、C.I.ソルベントイエローの77,116など、
C.I.ソルベントレッドの23,25,27など、C.I.ソルベント
ブルーの36,83,105などが挙げられ、これらの染料の一
種で使用可能であるが、数種混合しても使用可能であ
る。
染料転写寄与層および染料供給層に使用される結着剤
には熱可塑性または熱硬化性樹脂が用いられ、そのうち
比較的高ガラス転移点または高軟化性を有する樹脂とし
ては、例えば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
アミド、ポリエチレン、ポカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ素樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、
天然ゴム、合成ゴム、ポリビニルアルコール、セルロー
ス樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は一種で使用でき
るが、数種を混合するか、さらに共重合体を使用しても
よい。
さらに染料転写寄与層と染料供給層との間においてガ
ラス転移または軟化温度に対し差を付ける場合、ガラス
転移温度0℃以下、または軟化温度60℃以下の樹脂また
は天然、合成ゴムが好ましく、具体的には、シンジオタ
クチック1,2−ポリブタジエン(市販品としてJSR RB81
0,820,830日本合成ゴム社製);酸または非酸性酸を含
むオレフィンコポリマーおよびターポリマー(市販品と
してデクソンXEA−7、デクソンケミカル社製);エチ
レン−酢酸ビニルコポリマー(市販品として400&400A,
405,430、アライド・ファイバーズ&プラスチックス;P
−3307(EV150),P−2807(EV250)、三井・デュポンポ
リケミカル社製);低分子量ポリオレフィン系ポリオー
ルおよびその誘導体(市販品としてポリテールH、HE三
菱化成工業社製);臭素化エポキシ樹脂(YDB−340,40
0,500,600東都化学社製);ノボラック型エポキシ樹脂
(YDCN−701,702,703東都化学社製);熱可塑性アクリ
ルソルーション(タイヤナールLR1075,1080,1081,1082,
1063,1079三菱レイヨン社製);熱可塑性アクリルエマ
ルジョン(LX−400,LX−450三菱レイヨン社製);ポリ
エチレンオキサイド(アルコックスE−30,45,アルコッ
クスR−150,400,1000明成化学工業社製);カプロラク
トンポリオール(プラクセルH−1,4,7,ダイセル化学工
業社製);などが好ましく、特に、ポリエチレンオキサ
イド、ポリカプロラクトンポリオールが実用上有用であ
り、また、先に記した、熱可塑性または熱硬化性樹脂と
上記1種または数種と混合した形で用いるのが好まし
い。
染料転写寄与層の染料濃度は通常5〜80重量%、好ま
しくは10〜60重量%程度である。
また、染料供給層の染料濃度については、5〜80重量
%の染料濃度が好ましいが、染料転写寄与層と染料供給
層との間に染料濃度勾配をつける場合、染料転写寄与層
染料濃度に対し、1.1〜5倍、好ましくは、1.5〜3倍が
望ましい。
また、基体シートとしてはコンデンサーペーパー、ポ
リエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリスチ
レンフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリイミドフィ
ルム、ポリアミドフィルム等のフィルムが使用され、基
体シートと染料供給層との間には必要に応じて従来慣用
の接着層などを設けても良く、また、基体シートの裏面
には必要に応じて従来慣用の耐熱性潤滑層を設けても良
い。
前記方法(3)でいう染料供給層に含有させる可塑剤
とは、樹脂の分子間に入り込み、樹脂の硬い網状構造の
原因であるファン・デル・ワールス結合を弱め、結果的
に樹脂の2次転移点を低下させる物質であり、また、相
溶性とは樹脂と可塑剤とが互いに親和性を持ち、ゲル化
速度が速く、成形後も可塑剤が分離しないものと定義す
る。
また、具体的には、可塑剤と樹脂の相溶性を考慮しな
がら、可塑剤について言及した書物、文献、カタログ
等、例えば、山田桜著、「プラスチック配合剤」(大成
社発行、p.17−)や「9887の化学商品」(化学工業日報
社発行、p.745−)等に記載されているものから自由に
選択できる。
これらから例示すると、下表のような組合せが挙げら
れる。
これらの組合せで可塑剤と相溶性樹脂は染料供給層に
使用し、また、非相溶性樹脂は染料転写寄与層に使用す
る。また、好ましい可塑剤としては耐熱性、揮発性に優
れた上表に記したものが好ましく、さらに可塑剤の樹脂
に対する配合比は10〜100%、好ましくは10〜50%であ
る。
今まで染料層を2層に分けた例について述べて来た
が、適切な染料転写量の差を生じさせ、本発明が意図す
る機能分離ができれば染料層を2層以上の多層にするこ
とも可能である。
以上の説明は感熱ヘッドを用いての記録方法により説
明したが、本発明の熱転写記録媒体は、記録熱エネルギ
ーを感熱ヘッド以外の方法によって付与する記録方法、
例えば、熱印版、レーザー光、あるいは基体等媒体中で
発生するジュール熱による方法に対しても用いることが
できる。このうち、媒体中で発生するジュール熱を用い
る、いわゆる通電感熱転写法が最もよく知られ、例えば
米国特許第4,103,066号明細書、特開昭57−14060公報、
特開昭57−11080公報、あるいは特開昭59−9096公報等
の多くの文献に記載されている。
この通電転写法に用いる場合には基体として比較的耐
熱性の良いポリエステル、ポリカーボネート、トリアセ
チルセルロース、ナイロン、ポリイミド、芳香族ポリア
ミド等の樹脂に、アルミニウム、銅、鉄、錫、亜鉛、ニ
ッケル、モリブデン、銀等の金属粉および/またはカー
ボンブラック等の導電性粉末を分散させて抵抗値を絶縁
体と良導体との中間に調整した基体、またこれらの基体
に前述のような導電性金属を蒸着またはスパッタリング
させた基体を用いれば良い。これらの基体の厚さはジュ
ール熱の伝導効率を考慮すると、2〜15μm程度である
ことが望ましい。
また、レーザー光転写法に用いる場合には、基体とし
てレーザー光を吸収し、発熱する材質を選べば良い。例
えば従来の熱転写用フィルムにカーボン等の光吸収熱変
換材を含有させるか、または吸収層を基体の表、裏面に
形成したものが使用される。
[実施例] 次に実施例を挙げて本発明を説明する。なお、部は重
量基準である。
実施例1 ポリビニルブチラール樹脂 BX−1 10部 (積水化学工業(株)製) 昇華性染料 KAYASET BLUE 714 (日本化薬(株)製) 溶剤 トルエン 100部 メチルエチルケトン 100部 上記処方において、染料供給層用処方では上記昇華性
染料を20部及び二酸化チタンJA−1(帝国化工(株)
製)5部、転写寄与層用処方では上記昇華性染料を10部
とし、それぞれの組成物を24時間ボールミルにて分散せ
しめた。
次に、第1図に示したような構造の昇華型感熱転写媒
体を下記のように作成した。
8.5μmポリイミドフィルム(東レデュポン(株)
製)を基体1として使用し、この上にワイヤバーを用い
て上記染料供給層4用インクを膜厚2.40μm塗布後、さ
らにその上に染料転写寄与層5用インクを0.61μm塗布
し、昇華型熱転写記録媒体を形成した。インク層表面
は、色素の結晶化はほとんど見られず、均一に塗布され
た転写媒体が得られた。
実施例2 〈染料供給層の処方〉 ポリビニルブチラール樹脂 BX−1 1部 (積水化学工業(株)製 ガラス転移温度約83℃) ポリエチレンオキサイド アルコックス R 400 (明成化学工業(株)製 ガラス転移温度約−60℃) 9部 昇華性染料 KAYASET BLUE 714 10部 二酸化チタン MT−100S(帝国化工(株)製) 3部 溶剤 トルエン 100部 メチルエチルケトン 100部 上記処方の組成物を24時間ボールミルにて分散後、8.
5μmポリイミドフィルム(東レデュポン(株)製)に
ワイヤバーを用いて上記染料供給層用インク組成物を膜
厚2.40μmになるように塗布後、さらにその上に実施例
1と同様処方の染料転写寄与層用インク組成物を膜厚0.
61μmになるように塗布し、昇華型熱転写記録媒体を形
成した。
実施例1と同様にインク層表面は色素の結晶化はほと
んど見られず、均一に塗布された転写媒体が得られた。
実施例3 〈染料供給層の処方〉 ポリビニルブチラール樹脂 BX−1 1部 (積水化学工業(株)製 ガラス転移温度約83℃) ポリカプロラクトン Plecel H−7(ダイセル化学工業
(株)製 ガラス転移温度約−60℃) 9部 昇華性染料 KAYASET BLUE 714 10部 (日本化薬(株)製) 二酸化チタン タイペーク R−680 5部 (石原産業(株)製) 溶剤 トルエン 100部 メチルエチルケトン 100部 上記処方の組成物を24時間ボールミルにて分散後、8.
5μmポリイミドフィルム(東レデュポン(株)製)に
ワイヤバーを用いて上記染料供給層用インク組成物を膜
厚2.40μmになるように塗布後、さらにその上に実施例
1と同様処方の染料転写寄与層用インク組成物を膜厚0.
61μmになるように塗布し、昇華型熱転写記録媒体を形
成した。実施例1と同様にインク層表面は色素の結晶化
はほとんど見られず、均一に塗布された転写媒体が得ら
れた。
比較例1 二酸化チタンを添加することなく、他は実施例1と同
様の方法にて昇華型熱転写記録媒体を作成した。しか
し、インク層表面に色素の針状結晶が見られた。
比較例2 実施例1で使用した二酸化チタンのかわりにシリカア
エロジル130(日本アエロジル(株)製)を含有させて
実施例1と同様の方法にて昇華型熱転写記録媒体を作成
した。しかし、インク層表面に色素の針状結晶が見られ
た。
比較例3 同様に二酸化チタンのかわりに炭酸カルシウム(関東
化学(株)製試薬)を含有させて実施例1と同様の方法
にて昇華型熱転写記録媒体を作成した。しかし、インク
層表面に色素の針状結晶が見られた。
次いで、下記の要領で熱転写を行った。受像体3とし
ては、昇華型感熱転写記録用受像紙である日立ビデオプ
リンターVY−50用サプライVY−S100の受像紙を用いた。
実施例1,2,3及び比較例1,2,3の昇華型熱転写記録媒体
に対し、第1図に示すように、上記受像体3上に、サー
マルヘッド6を用いて印字条件として印加電力442mW/ド
ット、最高印加エネルギー2.21mJ/ドットにて同一箇所
による多数回印字を行った結果、いずれも多数回記録特
性は良好で、7回まで画像濃度の低下はほとんどなかっ
た。
但し、印字濃度(光学的濃度)はマクベス濃度計RD−
514を用いて評価した。
しかし、画質均一性に関して比較例については濃度ム
ラ画発生し、目視で評価すると、表1の如くであった。
[発明の効果] 以上述べたようにインク層構成の改善された本発明の
昇華型熱転写記録媒体は、多数回印字を行っても印字濃
度が実質的に低下せず、良好な多数回印字特性を備え、
かつ、濃度ムラのない均一な画質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の昇華型熱転写記録媒体を用いて印字記
録する際の状態を示す説明図である。 1…基体、2…インク層、3…受像体、4…染料供給
層、5…染料転写寄与層、6…サーマルヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 浩之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−47193(JP,A) 特開 昭60−223878(JP,A) 特開 昭63−139791(JP,A) 特開 昭59−79788(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に、該基体側から順にそれぞれ昇華
    性染料を有機結着剤中に分散させてなる染料供給層およ
    び転写寄与層を積層させてなる昇華型熱転写記録媒体で
    あって、染料供給層に二酸化チタンを含有し、前記染料
    供給層、染料転写層における染料放出能を、染料供給層
    >記染料転写層、とすることを特徴とするマルチ型昇華
    性熱転写記録媒体。
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