JP2843575B2 - 昇華型熱転写体 - Google Patents

昇華型熱転写体

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は昇華型熱転写体に関するものである。
従来技術 近年、フルカラープリンターの需要が年々増加し、こ
のフルカラープリンターの記録方式として電子写真方
式、インクジェット方式、感熱転写方式等があるが、こ
の中で保守性が容易、騒音が無い等により感熱転写方式
が多く用いられている。
この感熱転写は、固体化したカラーインクシートと受
像紙とから成っており、レーザーやサーマルヘッド等の
電気信号により制御された熱エネルギーでインクを受容
紙に熱溶融転写又は昇華移行させて画像形成させる記録
方式である。
そしてこの感熱転写記録方式には大別して前記熱溶融
転写型と昇華転写型とがあり、特に後者は原理的にサー
マルヘッド等からの熱エネルギーに対応して昇華染料が
単分子状で昇華するため容易に中間調が得られ、且つ随
意に階調をコントロールするとが可能である利点を有
し、フルカラープリンターに最も適した方式と考えられ
る。
但し、この昇華型転写記録方式は、記録用サプライと
してカラーインクシートを用い、画像信号により選択的
に加熱記録を行なうため、1枚のフルカラー画像を得る
ために、イエロー、マゼンタ、シアン、(ブラック)の
インクシートを各1枚ずつ使用し、その後未使用部が存
在しても、破棄するためランニングコストが高いという
欠点を有している。
そこで現在この欠点に着目し、インクシートを多数回
使用することにより、この欠点を改善しようとインクシ
ートと受像体を等速に移動させ、繰返し利用する等速モ
ード法とインクシートの走行速度を受像体のそれより遅
くして色材層の第1回使用含分と第2回使用部分の重な
りを少しづつずらせ使用するN倍モード法とが提案され
ている。
しかし、昇華型熱転写記録方式において、昇華、蒸発
反応が基本的に零次反応であり、等速モードにおいては
マルチ使用に十分耐えられる染料量をインク層中に含ま
せているにもかかわらず、印字回数が増加するにつれ急
速に特に高画像濃度部の転写濃度が低下しているため、
多数回の印字が実質的にできないものであった。
また、インク層を染料転写寄与層と染料供給層とに機
能分離し、インク濃度に勾配を設けて多数回印字を可能
とする方法もあるが、インク層厚が増加するために感度
が低下し、より高い記録エネルギーを必要とする欠点が
あった。
目的 本発明は印字回数の増加によっても転写濃度の急速な
減少を起こさず、熱転写感度が良好で、小さな記録エネ
ルギーで印字できる昇華型熱転写媒体を提供することを
目的とする。
構成 本発明は、基体上に、該基体側から順にそれぞれ昇華
性染料を有機結着剤中に分散させてなる染料供給層及び
染料転写寄与層を積層させてなる昇華型熱転写体におい
て、前記染料供給層が熱良導性粒子(二酸化チタンを除
く)を分散させた染料供給層であり、該染料供給層及び
前記染料転写寄与層のそれぞれの熱伝導率が、 染料供給層>染料転写寄与層 の関係にあることを特徴とする昇華型熱転写体からな
る。
前記染料供給層及び前記転写寄与層は、その各処方に
て同一付着量を基体上にそれぞれ単独層として形成し、
その各々を別々の受像層と重ね合わせ、両者に同一の熱
エネルギーを印加したとき、それぞれの受像層への染料
転写量が、 染料供給層>染料転写寄与層 の関係にある。
熱転写はサーマルヘッドによって行ってもよいが、支
持体層及び/又はインク層を通電によりジュール熱を発
生するように調整し、通電転写によって行ってもよい。
また、支持体として、レーザー光を吸収し、発熱する
材料を選択することによってレーザー転写法を利用する
ことも可能である。
本発明の知見によれば、インク層中における染料の拡
散はフィックの法則すなわち、断面積qをdt時間に通過
した染料dnは、拡散方向における染料の濃度勾配をdc/d
xとし、を熱印加されたときのインク層中の各部位の
平均拡散係数としたとき、 dn=−(dc/dx)qdt の関係が適用される。
そこで、染料供給層から転写寄与層に昇華性染料が拡
散供給されやすくするための手段としては、 I.染料濃度に関して、染料供給量>転写寄与層の関係と
させる手段、及び/又は II.それぞれの層中における拡散係数に関して、染料供
給量>転写寄与層の関係とさせる手段がある。
上記IIの関係を具現する方法としては、例えば、染料
供給層の結着剤として、染料転写寄与層の結着剤の場合
より融点及びガラス転移点が低いものを使用することが
提案されている。しかしながら、この方法は保存安定性
に問題がある。
本発明は特に上記IIに注目して考えられた方法であ
り、染料供給量及び染料転写寄与層のそれぞれの熱伝導
率を、 染料供給量>染料転写寄与層 の関係に保つことによって下記のような効果が生じる。
(i) 記録印字時(エネルギー印加時)に染料の拡散
係数勾配が生じ、敢えて染料濃度に差を設けたり、結着
剤の軟化点及びガラス転移点に差を設けたりしないで
も、多数回印字が可能となる。
(ii) 熱感度が良好となるため、記録エネルギーを低
減させることができ、同一印加エネルギーに対し、短時
間で高温に昇温するので高速印字が可能となる。
(iii) 拡散係数は温度依存性が大のため、昇温特性
差を染料供給層、染料転写寄与層間につけることにより
拡散係数勾配が生じ、この拡散係数勾配はエネルギー印
加時にのみ生じ、この方式だと転写媒体は室温での副作
用が少なく、染料濃度に差を設けたり、結着剤の軟化点
及びガラス転移点に差を設けたりする場合より保存安定
性が良好である。
前述のように、本発明の熱転写媒体では、敢えて染料
濃度に差を設けたり、結着剤の軟化点及びガラス転移点
に差を設けたりしないでも、多数回印字が可能となる
が、多数回印字特性を一段と強化する意味では、本発明
の熱伝導率に差を設けた熱転写体に、さらに染料濃度に
差を設けたり、結着剤の軟化点又はガラス転移点に差を
設けたりしても良いことは勿論のことである。
このような高速、且つ熱エネルギー印加時にのみ拡散
係数勾配(染料供給層>染料転写寄与層)の生じる、保
存性良好な本発明の昇華型熱転写体の構成について、下
記に詳述する。
染料供給層及び染料転写寄与層のそれぞれの熱伝導率
を、 染料供給層>染料転写寄与層 の関係にするために、染料供給層中に結着剤より熱伝導
率の高い、熱良導体を添加する。高分子組成物は一般に
熱伝導率が0.1〜0.5Kcal/m.h.℃であり、これらより熱
伝導率の優れた熱良導体を添加する。具体的には、金
属、金属酸化物、黒鉛、カーボンブラック、鉱物、無機
塩等が有効で、ケイ素、アルミナ、酸化ケイ素、酸化コ
バルト、石灰鉱物、クレー、炭酸マグネシウム、硫酸バ
リウム等が望ましい。
このような熱良導体の添加重量配合比としては、昇華
性染料と結着剤材料の総計100重量部に対し、10〜500重
量部、好ましくは50〜250重量部が望ましい。
又、染料供給層表面、さらにはインク層全体の表面平
滑性のために、添加する熱良導体の平均粒径は0.1〜5.0
μm、好ましくは0.1〜1.0μmが望ましい。
次に、染料転写寄与層の厚さは、一般的には0.05〜5
μm、好ましくは、0.1〜2μmである。また染料供給
層の厚さは一般的には0.1〜20μm、好ましくは0.5〜5
μmである。
本発明の転写寄与層及び染料供給層に使用される昇華
性染料、結着剤等は公知のものが使用できる。
昇華性染料としては60℃以上で昇華あるいは気化する
染料であり、主に分散染料、油溶性染料など熱転写捺染
で使用されるものであれば良く、例えばC.I.ディスパー
スイエローの1,3,8,9,16,41,54,60,77,116など、C.I.デ
ィスパースレッド1,4,6,11,15,17,55,59,60,73,83な
ど、C.I.ディスパースブルーの3,14,19,26,56,60,64,7
2,99,108など、C.I.ソルベントイエローの77,116など、
C.I.ソルベントレッドの23,25,27などC.I.ソルベントブ
ルーの36,83,105などが挙げられ、これらの染料の一種
で使用可能であるが、数種混合しても使用可能である。
染料転写寄与層及び染料供給層に使用される結着剤に
は熱可塑性又は熱硬化性樹脂が用いられ、そのうち比較
的高ガラス転移点または高軟化性を有する樹脂として
は、例えば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリア
ミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコー
ン樹脂、フッソ樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、
天然ゴム、合成ゴム、ポリビニルアルコール、セルロー
ス樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は一種で使用でき
るが、数種を混合するか、さらに共重合体を使用しても
良い。
さらに染料転写寄与層と染料供給層との間においてガ
ラス転移温度又は軟化温度に対し差をつける場合、ガラ
ス転移温度0℃以下、又は軟化温度60℃以下の樹脂又は
天然、合成ゴムが好ましく、具体的には、 ジンジオタクチック1,2−ポリブタジエン(市販品とし
てJSR RB810,820,830日本合成ゴム);酸又は非酸性酸
を含むオレフィンコポリマー及びターポリマー(市販品
としてデクソンXEA−7、デクソンケミカル);エチレ
ン−酢ビコポリマー(市販品として400&400A,405,40
3、アライド・ファイバーズ&プラスチックス;P−3307
(EV150),P−2807(EV250)、三井・デュポンポリケミ
カル);低分子量ポリオリフィン径ポリオール及びその
誘導体(市販品としてポリテールH、HE三菱化成工
業);臭素化エポキシ樹脂(YDB−340,400,500,600東都
化学);ノボラック型エポキシ樹脂(YDCN−701,702,70
3東都化学);熱可塑性アクリルソルーション(タイヤ
ナールLR1075,1080,1081,1082,1063,1079三菱レイヨ
ン);熱可塑性アクリルエマルジョン(LX−400,LX450,
三菱レイヨン);ポリエチレンオキサイド(アルコック
スE−30,45,アルコックスR−150,400,1000明成化学工
業);カプロラクトンポリオール(プラクセルH−1,4,
7,ダイセル化学工業);などが好ましく、特に、ポリエ
チレンオキサイド、ポリカプロラクトンポリオールが実
用上有用であり、又先に記した、熱可塑性又は熱硬化樹
脂と上記1種又は数種と混合した形で用いるのが好まし
い。
転写寄与層の染料濃度は通常5〜80%、好ましくは、
10〜60%程度である。
又、染料供給層の染料濃度については、5〜80%の染
料濃度が好ましいが、染料転写寄与層と染料供給層との
間に染料濃度勾配をつける場合には、染料転写寄与層染
料濃度に対し、1.1〜5倍、好ましくは、1.5〜3倍が望
ましい。
又、基体シートとしてはコンデンサーペーパー、ポリ
エステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリサルホ
ンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム
等のフィルムが使用され、基体シートと染料供給層との
間には必要に応じて従来慣用の接着層などを設けても良
く、また、基体シートの裏面には必要に応じて従来慣用
の耐熱性潤滑層を設けても良い。
さらに、高感度化の意味から熱良導体を基体シート中
に含有しても良い。
今まで染料層を2層に分けた例について述べて来た
が、適切な染料転写量の差を生じさせ、本発明が意図す
る機能分離ができれば染料層を2層以上の多層にするこ
とも可能である。
以上の説明は感熱ヘッドを用いての記録方法により説
明したが、本発明の転写媒体は、記録熱エネルギーを感
熱ヘッド以外の方法によって付与する記録方法、例え
ば、熱印版、レーザー光、あるいは支持体等媒体中で発
生するジュール熱による方法に対しても用いることがで
きる。このうち、媒体中で発生するジュール熱を用い
る、所謂通電感熱転写法が最もよく知られ、例えばUSP
4,103,066、特開昭57−14060、特開昭57−11080、ある
いは特開昭59−9096等の多くの文献に記載されている。
この通電転写法に用いる場合には支持体として比較的
耐熱性の良いポリエステル、ポリカーボネート、トリア
セチルセルロース、ナイロン、ポリイミド、芳香族ポリ
アミド等の樹脂に、アルミニウム、銅、鉄、鈴、亜鉛、
ニッケル、モリブデン、銀等の金属粉及び/又はカーボ
ンブラック等の導電性粉末を分散させて抵抗値を絶縁体
と良導体との中間に調整した支持体、またこれらの支持
体に前述のような導電性金属を蒸着またはスパッタリン
グさせた支持体を用いれば良い。これらの支持体の厚さ
はジュール熱の伝導効率を考慮すると、2〜15ミクロン
程度であることが望ましい。
また、レーザー光転写法に用いる場合には、支持体と
してレーザー光を吸収し、発熱する材質を選べば良い。
例えば従来の熱転写用フィルムにカーボン等の光吸収熱
変換材を含有させるか、又は吸収層を支持体の表、裏面
に形成したものが使用される。
以下、本発明を下記の実施例に基づいてさらに具体的
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
実施例 1 第1図に示すような本発明の昇華型熱転写体を下記の
ように製造した。
8.5μmの厚さのポリイミドフイルム(東レデュポン
(株)製)を支持体1として使用し、この上にインク層
2として下記の組成の染料供給層4用インクを膜厚4.5
μmとなるように塗布乾燥後、さらにその上に下記組成
の染料転写寄与層5用インクを膜厚1.0μmとなるよう
に塗布、乾燥して本発明の昇華型熱転写体を製造した。
比較例 1 実施例1において、窒化ケイ素を省いた他は実施例1
と全く同様にして比較熱転写体を製造した。
実施例 2 下記の組成の染料供給層用インク及び染料転写寄与層
用インクを調製し、8.5μmの厚さのポリイミドフイル
ム支持体上に、 染料供給層 4.5μm厚 染料転写寄与層 1.0μm厚 となるように塗布乾燥して本発明の熱転写体を製造し
た。
比較例 2 実施例2において、アルミナを省いた他は実施例2と
全く同様にして比較熱転写体を製造した。
実施例 3 下記の組成の染料供給層用インク及び染料転写寄与層
用インクを調製し、8.5μmの厚さのポリイミドフイル
ム支持体上に、 染料供給層 4.5μm厚 染料転写寄与層 1.0μm厚 となるように塗布乾燥して本発明の熱転写体を製造し
た。
比較例 3 実施例3において、シリカ粉末を省いた他は実施例3
と全く同様にして比較熱転写体を製造した。
実施例 4 下記の組成の染料供給層用インク及び染料転写寄与層
用インクを調製し、8.5μmの厚さのポリイミドフイル
ム支持体上に、 染料供給層 4.5μm厚 染料転写寄与層 1.0μm厚 となるように塗布乾燥して本発明の熱転写体を製造し
た。
比較例 4 下記の組成の染料供給層用インク及び染料転写寄与層
用インクを調製し、8.5μmの厚さのポリイミドフイル
ム支持体上に、 染料供給層 4.5μm厚 染料転写寄与層 1.0μm厚 となるように塗布乾燥して比較熱転写体を製造した。
このように製造した実施例1〜4及び比較例1〜4の
熱転写体について、下記の要領で熱転写記録を行った。
受像体としては、昇華型感熱転写記録用受像紙である
日立ビデオプリンターVY−50用サプライVY−S100の受像
紙を用いた。
第1図に示すように、上記受像体3上に、各実施例及
び比較例の熱転写体を重ね、その上からサーマルヘッド
6を用いて印字条件として印加電力455mW/ドット、最高
印加エネルギー2.50mJ/ドットにて同一箇所による多数
回印字を行なった。但し、印字濃度(光学的濃度)はマ
クベス濃度計RD−514を用いて評価した。
印字回数(n)を5回まで増加させて得られた印字濃
度の結果を下記の表に示す。
上記結果からかるように、実施例1及び3のように、
染料供給層に熱良導体を含有させ、さらに染料供給層、
染料転写寄与層に染料濃度勾配を持たせることにより高
濃度、すなわち高感度の多数回印字特性が得られる。
又、実施例2のように、染料供給層、染料転写寄与層
間に染料の濃度勾配をもたせずとも、染料供給層に熱良
導体を含有させることによって良好な多数回印字特性が
得られる。
又、実施例4のように、染料供給層、染料転写寄与層
間に染料の濃度勾配をもたせ、さらに染料供給層及び染
料転写寄与層の両方に熱良導体を含有させることによっ
て高感度な多数回印字特性が得られる。
これに対し、比較例1及び比較例3のように、熱良導
体を含まず、染料濃度勾配のみでは良好な多数回印字特
性は得られるものの、感度は実施例と比較して低い。
又、比較例2のように、染料濃度勾配もなく、熱良導
体も含まないものは、印字回数とともに印字濃度が低下
し、多数回記録が不可能となる。
次に、実施例1〜4及び比較例1〜4の熱転写体につ
いて、60℃で50時間、送風恒温槽で保存した後の記録時
の地汚れ試験では、以下のような結果を得た。
地汚れ 実施例1 無 実施例2 無 実施例3 若干有り 実施例4 無 比較例1 無 比較例2 無 比較例3 若干有り 比較例4 若干有り 以上の保存試験においては、熱良導体を混合すること
による副作用は発生しなかった。
又、比較例4のように、拡散係数勾配を染料供給層用
樹脂として融点、またはガラス転移点の低い樹脂を使用
して拡散係数勾配を設けた場合には(染料濃度勾配な
し)、良好な多数回印字特性が得られるものの、保存性
に問題があり、地汚れが若干生じた。
効果 以上述べたように、染料供給層の熱伝導率が染料転写
寄与層の熱伝導率より高くなるように設定した熱転写体
は、保存安定性を良好に保ち、高感度で高速印字が可能
な多数回印字特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の昇華型感熱転写体の構造を示す説明図
である。 1……支持体、2……インク層 3……受像体、4……染料供給層 5……転写寄与層、6……サーマルヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 浩之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−47193(JP,A) 特開 昭60−223878(JP,A) 特開 昭63−139791(JP,A) 特開 昭59−79788(JP,A) 特開 平2−80290(JP,A) 特開 昭63−176186(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に、該基体側から順にそれぞれ昇華
    性染料を有機結着剤中に分散させてなる染料供給層及び
    染料転写寄与層を積層させてなる昇華型熱転写体におい
    て、前記染料供給量が熱良導性粒子(二酸化チタンを除
    く)を分散させた染料供給層であり、該染料供給層及び
    前記染料転写寄与層のそれぞれの熱伝導率が、 染料供給層>染料転写寄与層 の関係にあることを特徴とする昇華型熱転写体。
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