JP2897997B2 - 昇華型熱転写記録シート - Google Patents

昇華型熱転写記録シート

Info

Publication number
JP2897997B2
JP2897997B2 JP63261177A JP26117788A JP2897997B2 JP 2897997 B2 JP2897997 B2 JP 2897997B2 JP 63261177 A JP63261177 A JP 63261177A JP 26117788 A JP26117788 A JP 26117788A JP 2897997 B2 JP2897997 B2 JP 2897997B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dye
layer
resin
transfer
thermal transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63261177A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02107482A (ja
Inventor
明 鈴木
秀洋 望月
勝 島田
浩之 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP63261177A priority Critical patent/JP2897997B2/ja
Publication of JPH02107482A publication Critical patent/JPH02107482A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2897997B2 publication Critical patent/JP2897997B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は昇華型熱転写記録シート、特に多数回印字用
昇華型熱転写記録シートに関するものである。
従来技術 近年、フルカラープリンターの需要が年々増加し、こ
のフルカラープリンターの記録方式として電子写真方
式、インクジェット方式、感熱転写方式等があるが、こ
の中で保守性が容易、騒音が無い等により感熱転写方式
が多く用いられている。
この感熱転写は、固体化したカラーインクシートと受
像紙とから成っており、レーザーやサーマルヘッド等の
電気信号により制御された熱エネルギーでインクを受容
紙に熱溶融転写又は昇華移行させて画像形成させる記録
方式である。
そしてこの感熱転写記録方式には大別して前記熱溶融
転写型と昇華転写型とがあり、特に後者は原理的にサー
マルヘッド等からの熱エネルギーに対応して昇華染料が
単分子状で昇華するため容易に中間調が得られ、且つ随
意に階調をコントロールすることが可能である利点を有
し、フルカラープリンターに最も適した方式と考えられ
る。
但し、この昇華型転写記録方式は、記録用サプライと
してカラーインクシートを用い、画像信号により選択的
に加熱記録を行なうため、1枚のフルカラー画像を得る
ために、イエロー、マゼンタ、シアン、(ブラック)の
インクシートを各1枚づつ使用し、その後未使用部が存
在しても、破棄するためランニングコストが高いという
欠点を有している。
そこで現在この欠点に着目し、インクシートを多数回
使用することにより、この欠点を改善しようとするイン
クシートと受像体を等速に移動させ、繰返し利用する等
速モード法とインクシートの走行速度を受像体のそれよ
り遅くして色材層の第1回使用部分と第2回使用部分の
重なりを少しづつずらせて使用するN倍モード法とが提
案されている。
しかし、昇華型熱転写記録方式において、昇華、蒸発
反応が基本的に零次反応であり、多数回の使用に十分耐
えられる染料量をインク層中に含ませているにもかかわ
らず、印字回数が増加するにつれ急速に特に高画像濃度
部の転写濃度が低下してくるため、多数回の印字が実質
的にできない欠点があった。
多数回印字に耐え得る充分な量の染料を均一に含んだ
厚い従来のインク層が2回目以降急激に濃度低下を生じ
るのは、(i)転写に寄与する染料がインク層の自由表
面のごく近傍付近のみであること及び(ii)染料の転写
がフィックの法則に従うことから、結果的にインク層の
自由表面のごく近傍付近の染料が毎回印字ごとに減少す
るためであることがわかった。
この知見に基づき、本発明者等は、印字によって染料
転写寄与層の上層部(自由表面層)で消費された染料を
補充するために、染料供給層から染料転写寄与層の下層
部に染料を補い易いように染料放出能が 染料供給層>
染料転写寄与層 の関係になるように各層を設計するこ
とを提案した(特願昭63−62866参照)。しかしなが
ら、この方法は被転写体として受容層が形成された特殊
な印画紙を用いる場合には良好な結果が得られるが、普
通紙に熱転写する場合には、必ずしも鮮明な良好な画像
が得られるとは限らなかった。
目的 本発明は従来の欠点を克服し、多数回印字しても転写
濃度が低下せず、普通紙上にも良好な熱転写画像が得ら
れる多数回印字用昇華型熱転写記録シートを提供するこ
とを目的とする。
構成 本発明者等は前記目的を達成するために鋭意研究した
結果、基体上に、(i)昇華性染料を有機結着剤中に分
散させてなる染料供給層及び染料転写寄与層を積層させ
てなるインク層領域と、(ii)染料受容性物質を含有す
る低融点の染料受容性物質(以下単に「染料受容性物
質」ということがある)を含有する微細多孔質組織の染
料受容性物質供給層領域(以下単に染料受容性物質供給
層領域」ということがある)とを設けた昇華型熱転写記
録シートを提供することによって前記目的が達成できる
ことを見出した。
本発明は本出願人の特願昭63−62866号に開示されて
いる発明、すなわち基体上に、該基体側から順にそれぞ
れ昇華性染料を有機接着剤中に分散させてなる染料供給
層及び染料転写寄与層を積層させてなる昇華型熱転写媒
体において、前記染料供給層及び前記染料転写寄与層
は、その各処方にて同一付着量を基体上にそれぞれ単独
層として形成し、その各々を別々の受像層と重ね合わ
せ、両者に同一の熱エネルギーを印加したとき、それぞ
れの受像層への染料転写量が、 染料供給層>染料転写寄与層 の関係にあることを特徴とする昇華型熱転写媒体に関す
る発明を改良したものである。
すなわち、本発明では、特殊なインク受容層をもたな
い普通紙上にも染料を良好に熱転写できるように、基体
上に、インク層領域と並列させて染料受容性物質を含有
する染料受容性物質供給層領域を設けていることを特徴
とする。画像を形成する際には、まず、普通紙上に染料
受容性物質を記録シート上の染料受容性物質供給層領域
から転写させ、しかる後、その普通紙上に転写された染
料受容性物質の部分にインク層領域から昇華性染料を転
写させることによって画像形成が完了する。
本発明の記録シート上のインク層領域は前記出願の染
料供給層と染料転写寄与層との積層構造からなるインク
層と同一であるので、インク層積層については簡単な説
明に止めておく。
インク層領域を形成する染料転写寄与層の厚さは、一
般的には0.05〜5μm、好ましくは0.1〜2μmであ
り、また染料供給層の厚さは一般的には0.1〜20μm、
好ましくは0.5〜5μmである。
本発明のインク層領域を形成する染料転写寄与層及び
染料供給層に使用される昇華性染料、結着剤等は公知の
ものが使用できる。
昇華性染料としては60℃以上で昇華あるいは気化する
染料であり、主に分散染料、油溶性染料など熱転写捺染
で使用されるものであれば良く、例えばC.I.ディスパー
スイエローの1,3,8,9,16,41,54,60,77,116等、C.I.ディ
スパースレッドの1,4,6,11,15,17,55,59,60,73,83等、
C.I.ディスパースブルーの3,14,19,26,56,60,64,72,99,
108等、C.I.ソルベントイエローの77,116等、C.I.ソル
ベントレッド23,25,27等、及びC.I.ソルベントブルーの
36,83,105等が挙げられ、また、アントラキノン系また
はアゾ系の分散染料として、SOT−Blue G,SOT−Blue 2,
SOT−Red2G,SOT−Red 200,SOT−Red 300,SOT−Red 800,
SOT−Yellow 5,SOT−Yellow 5G(以上、保土谷化学製)
等が挙げられ、これらの染料は一種で使用可能である
が、数種混合しても使用可能である。
染料転写寄与層及び染料供給層に使用される結着剤に
は熱可塑性又は熱硬化性樹脂が用いられ、そのうち比較
的高ガラス転移点または高軟化性を有する樹脂として
は、例えば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリア
ミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ素樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、
天然ゴム、合成ゴム、ポリビニルアルコール、セルロー
ス樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は一種で使用でき
るが、数種を混合するか、さらに共重合体を使用しても
良い。
さらに染料転写寄与層と染料供給層との間においてガ
ラス転移又は軟化温度に対し差をつける場合、ガラス転
移温度0℃以下、又は軟化温度60℃以下の樹脂又は天
然、合成ゴムが好ましく、具体的には、 シンジオクタチック1,2−ポリブタジエン(市販品と
してJSR RB810,820,830日本合成ゴム);酸又は非酸性
酸を含むオレフィンコポリマー及びターポリマー(市販
品としてデクソンXEA−7、デクソンケミカル);エチ
レン−酢ビコポリマー(市販品として400&400A,405,43
0、アライド・ファイバーズ&プラスチックス;P−3307
(EV150),P−2807(EV250)、三井・デュポンポリケミ
カル);低分子量ポリオレフィン系ポリオール及びその
誘導体(市販品としてポリテールH、HE三井化成工
業);臭素化エポキシ樹脂(YDB−340,400,500,600東都
化学);ノボラック型エポキシ樹脂(YDCN−701,702,70
3東都化学);熱可塑性アクリルソルーション(タイヤ
ナールLR1075,1080,1081,1082,1063,1079三菱レイヨ
ン);熱可塑性アクリルエマルジョン(LX−400,LX−45
0,三菱レイヨン);ポリエチレンオキサイド(アルコッ
クスE−30,45,アルコックスR−150,400,1000明成化学
工業);カプロラクトンポリオール(プラクセルH−1,
4,7,ダイセル化学工業);などが好ましく、特に、ポリ
エチレンオキサイド、ポリカプロラクトンポリオールが
実用上有用であり、又先に記した、熱可塑性又は熱硬化
樹脂と上記1種又は数種と混合した形で用いるのが好ま
しい。
染料転写寄与層の染料含有率は通常5〜80%、好まし
くは、10〜60%程度である。
又、染料供給層の染料含有率については、5〜80%の
染料含有率が好ましいが、染料転写寄与層と染料供給層
との間に染料濃度勾配をつける場合、転写寄与層の染料
濃度に対し、1.1〜5倍、好ましくは、1.5〜3倍が望ま
しい。
染料受容性物質を含有する染料受容性物質供給層領域
は、本発明の昇華性インク層領域が多数回記録を可能と
しているので、単純な単層構造では役立たず、下記の如
く、染料受容性物質供給層領域も、インク層と同様に、
染料受容性物質の転移が多数回可能となる構造のもので
なければならない。そのためには、比較的低融点の染料
受容性物質が高融点の樹脂からなる微細多孔質組織構造
中に保持されている。この低融点の染料受容性物質は、
サーマルヘッド等による加熱によって溶融し、前記多孔
質組織構造の間から滲み出して普通紙上に少しづつにじ
み出て多数回転移が可能となる。
染料受容性物質供給層領域中の染料受容性物質の含有
量は、一般的には10〜80重量%であり、好ましくは30〜
60重量%である。
染料受容性物質供給層の厚さは、一般的には1〜50μ
mであり、好ましくは3〜20μmである。
前記した構造を有する染料受容性物質供給層の製造法
は特に限定されるものではないが、一般には次のような
方法がとられる。即ち、低融点の染料受容性物質と樹脂
に多孔質構造を形成する役目をするオイルとを、適当な
有機溶剤と共に、アトライター及びボールミル等のよう
な分散装置を用いて場合、分散させて分散液(溶液でも
良い)を得る。別途、有機溶剤に溶解させた熱可塑性樹
脂の溶液を調製し、これを前記分散液と共に混合し、ボ
ールミル等の混和器で均一に分散する。次いでその得ら
れた分散液を支持体上に塗布し、乾燥することにより前
記のような微細構造の染料受容性物質供給層領域が得ら
れる。分散液中には、前記した染料受容性物質及びオイ
ルの分散をよくするために湿潤剤、分散剤等を加えても
良い。また必要に応じて、この種の樹脂塗料に通常使用
される充填剤を加えることもできる。
ここで、染料受容性物質:オイル:多孔質構造形成用
熱可塑性樹脂の混合比は、一般的には(1〜6):(1
〜4):(1〜8)であり、好ましくは(1〜3):
(1〜2):(1〜4)である。
低融点の染料受容性物質の例としては、ポリエステ
ル、塩ビ−酢ビ、アクリル系樹脂で、融点110℃以下の
ものが好ましい。
微細多孔質樹脂組織を構成する高融点の樹脂の例とし
ては、後述するようなオイルとの関係において、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、メタ
クリル酸、セルロース系樹脂、アクリル酸エステル及び
メタクリル酸エステルから選ばれたモノマーの単独また
は共重合体等の熱可塑性樹脂及びフェノール樹脂、フラ
ン樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、ユリア樹脂、メラミン
樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂で、融点が120℃以上のものが好ま
しい。
また別法として、多孔質組織を形成する樹脂とは非相
溶性であり、該樹脂を溶解しない溶媒に可溶性である物
質を樹脂と共に混練し、支持上に塗布して樹脂層を形成
した後、該物質を前記のような溶媒で溶解して多孔質樹
脂組織を形成し、さらにその多孔質組織中に染料受容性
物質を充填する方法によっても上記のような構造を有す
る染料受容性物質供給層領域が得られる。
樹脂に多孔質構造を形成する役目をするオイルとして
は、上記したような熱可塑性樹脂と非相溶性であり、非
揮発性のものであれば、液体、半固体のいずれも用いる
ことができる。液体オイルの例としては、たとえば、綿
実油、菜種油、鯨油等の動植物油;あるいはモーターオ
イル、スピンドル油、ダイナモ油等の鉱油が挙げられ、
また半固体オイルの例としては、例えばラノリン、ラノ
リン誘導体、ワセリン、ラード等が挙げられる。
その他、前記多孔質樹脂組織をより強く支持体上に保
持させるためには、予め支持体上に中間接着層を設けて
おくことも可能である。その中間接着層の例としては、
いわゆるプラスチック樹脂及びプラスチック製品に充填
剤を添加したものが挙げられる。
基体シートとしてはコンデンサーペーパー、ポリエス
テルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリサルホンフ
ィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム等の
フィルムが使用され、基体シートと染料供給層との間に
は必要に応じて従来慣用の接着層などを設けても良く、
また、基体シートの裏面には必要に応じて従来慣用の耐
熱性潤滑層を設けても良い。
以上の説明は感熱ヘッドを用いての記録方法により説
明したが、本発明の転写媒体は、記録熱エネルギーを感
熱ヘッド以外の方法によって付与する記録方法、例え
ば、熱印版、レーザー光、あるいは支持体等媒体中で発
生するジュール熱による方法に対しても用いることがで
きる。このうち、媒体中で発生するジュール熱を用い
る、所謂通電感熱転写法が最もよく知られ、例えばUSP
4,103,066、特開昭57−14060、特開昭57−11080、ある
いは特開昭59−9096等の多くの文献に記載されている。
この通電転写法に用いる場合には支持体として比較的
耐熱性の良いポリエステル、ポリカーボネート、トリア
セチルセルロース、ナイロン、ポリイミド、芳香族ポリ
アミド等の樹脂に、アルミニウム、銅、鉄、錫、亜鉛、
ニッケル、モリブデン、銀等の金属粉及び/又はカーボ
ンブラック等の導電性粉末を分散させて抵抗値を絶縁体
と良導体との中間に調整した支持体、またこれらの支持
体に前述のような導電性金属を蒸着またはスパッタリン
グさせた支持体を用いれば良い。これらの支持体の厚さ
はジュール熱の伝導効率を考慮すると、2〜15ミクロン
程度であることが望ましい。
また、レーザー光転写法に用いる場合には、支持体と
してレーザー光を吸収し、発熱する材質を選べば良い。
例えば従来の熱転写用フィルムにカーボン等の光吸収熱
変換材を含有させるか、又は吸収層を支持体の表、裏面
に形成したものが使用される。
以下、本発明を下記の実施例に基づいてさらに具体的
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
実施例 1 [染料受容性物質供給層領域の形成] 重量部 低融点ポリエステル樹脂 XA−7052 30 (ユニチカ(株)製融点86℃) ラノリン脂肪酸オイル OES−183 15 (吉川製油(株)製) 分散剤 2 溶 剤 メチルエチルケトン 70 トルエン 85 上記処方をボールミルにて、約24時間十分に分散さ
せ、次いで下記処方の溶液を加え、約1時間ボールミル
にて分散し、染料受容性物質供給層用コーティング剤を
調製した。
重量部 セルロースアセテートブチレートCAB381−20 40 (イーストマンコダック製融点195−206℃) 溶 剤 メチルエチルケトン 80 トルエン 80 上記処方の組成物を、第2図及び第3図に示したよう
に、厚さ約7.5μm、幅210mmのポリイミドフイルム基体
(東レデュポン(株)製)1上にワイヤバーを用いて塗
布し、100℃で1分間乾燥して厚さ約10μm、長さ約30c
mの染料受容性物質供給層領域7を形成した。
[インク層領域の形成] ポリビニルブチラール樹脂 BX−1 10 (積水化学工業(株)製) 昇華性染料 Kayaset Blue 714 (日本化薬(株)製) 溶 剤 トルエン 100 メチルエチルケトン 100 上記処方において、染料供給層用処方では上記昇華性
染料を20重量部、染料転写寄与層用処方では上記昇華性
染料を10重量部とし、それぞれの組成物を24時間ボール
ミルにて分散せしめた。
次に、第1図に示すような構造の昇華型熱転写記録シ
ートSを下記のように作成した。
前述のように、第2図の如く、ポリイミドフイルム基
体(東レデュポン(株)製)1上に形成した染料受容性
物質供給層領域7に並列させて、ワイヤバーを用いて上
記染料供給層4用インク組成物を膜厚約3.0μmになる
ように塗布後、さらにその上に上記処方の染料転写寄与
層5用インク組成物を膜厚約0.8μmになるように塗布
し、インク層領域2を形成し、昇華型熱転写記録シート
置Sを製造した。
[印字記録実験] 上記染料受容性物質供給層領域7とインク層領域2と
を並列させて設けた昇華型熱転写記録シートS及び普通
紙3を用いて、まず、染料受容性物質供給層領域7のシ
ート裏面からサーマルヘッド6で、記録密度6ドット/m
m、印加エネルギー1.60mJ/ドットの印字条件で、染料受
容性物質を普通紙3上にベタの熱転写を行った。その結
果、普通紙上に光沢のある樹脂からなる染料受容層が一
面に形成された。
次いで、普通紙3上にベタ転写された染料受容層上に
隣接した昇華性インク層領域2の裏面から印加電力442m
W/ドット、最高印加エネルギー2.21mJ/ドットの印字条
件で16階調の濃度ステップを印字記録した。その結果、
前記普通紙上に形成された染料受容層上に16階調の良好
なるシアン画像が形成された。
前記染料受容層及び昇華性インク層の順次印字記録を
各領域における同一個所において、多数回印字を行った
結果を第4図に示した。その結果、印字回数を7回まで
増加させても印字濃度の低下の少ない良好なシアン色の
階調画像パターンが得られた。
実施例 2 [染料受容性物質供給層領域の形成] 実施例1の場合と全く同様にして染料受容性物質供給
層領域を形成した。
[インク層領域の形成] シアン色のインク層領域2Cについては、実施例1と全
く同様にしてインク層領域を形成した。
次いで、マゼンタ色のインク層領域2Mについては、シ
アン色のKayaset Blue 714の代わりに、MS Red G(三井
東圧製)とMacrolex Red Violet R(Bayer製)とを2:1
の混合比で混合した染料を使用した以外は実施例1と全
く同様にしてインク層領域を形成した。
さらに、イエロー色のインク層領域2Yについては、シ
アン色のKayaset Blue 714の代わりに、Macrolex Yello
w 6G(Bayer製)を使用した以外は実施例1と全く同様
にしてインク層領域を形成した。
[印字記録実験] 実施例1と同様に普通紙上に最初に染料受容層を転移
させ、さらに実施例1と同様にしてイエロー、マゼンタ
及びシアン色の順で、カラー画像パターンを記録したと
ころ、5回まで同じ画像を形成したが、ほとんど濃度低
下の見られない、良好なカラー画像が形成された。
効果 以上述べたように、本発明の如き、昇華型熱転写記録
シートを用いることにより、印字回数の増加によっても
転写濃度の急速な低下を起こさない多数回記録ができ、
且つ普通紙上でも鮮明なる画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は、本発明の昇華型熱転写記
録シートの構造を示す説明図である。 第4図は実施例1の昇華型熱転写記録シートについての
多数回印字特性を示すグラフである。 1……支持体、2……インク層領域 3……普通紙、4……染料供給層 5……染料転写寄与層、6……サーマルヘッド 7……染料受容性物質供給層領域 2Y……イエロー昇華性インク層領域 2M……マゼンタ昇華性インク層領域 2C……シアン昇華性インク層領域 S……熱転写記録シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 浩之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭62−297184(JP,A) 特開 昭63−170091(JP,A) 特開 昭63−47193(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/34 - 5/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に、(i)昇華性染料を有機結着剤
    中に分散させてなる染料供給層及び染料転写寄与層を積
    層させてなるインク層領域と、(ii)低融点の染料受容
    性物質を含有する微細多孔質組織の染料受容性物質供給
    層領域とを設けた昇華型熱転写記録シート。
JP63261177A 1988-10-17 1988-10-17 昇華型熱転写記録シート Expired - Fee Related JP2897997B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63261177A JP2897997B2 (ja) 1988-10-17 1988-10-17 昇華型熱転写記録シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63261177A JP2897997B2 (ja) 1988-10-17 1988-10-17 昇華型熱転写記録シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02107482A JPH02107482A (ja) 1990-04-19
JP2897997B2 true JP2897997B2 (ja) 1999-05-31

Family

ID=17358199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63261177A Expired - Fee Related JP2897997B2 (ja) 1988-10-17 1988-10-17 昇華型熱転写記録シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2897997B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0639191B2 (ja) * 1986-06-17 1994-05-25 ソニ−ケミカル株式会社 昇華転写式インクリボン
JP2633836B2 (ja) * 1986-08-18 1997-07-23 大日本印刷株式会社 熱転写シート
JPS63170091A (ja) * 1987-01-09 1988-07-13 Hitachi Ltd 熱転写シ−ト

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02107482A (ja) 1990-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4880768A (en) Sublimation type thermosensitive image transfer recording medium
JP2911903B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2897997B2 (ja) 昇華型熱転写記録シート
JP3053629B2 (ja) 昇華型熱転写記録方法
JP2826110B2 (ja) 昇華型熱転写媒体
JP2901264B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2798954B2 (ja) 昇華型熱転写記録方法
JP2918228B2 (ja) 昇華型熱転写媒体
JP2777719B2 (ja) 昇華型熱転写記録方法
JP2837673B2 (ja) 昇華型熱転写媒体
JP3009903B2 (ja) 昇華型熱転写記録方法
JP2843575B2 (ja) 昇華型熱転写体
JP2928520B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2967992B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2826111B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2980609B2 (ja) 昇華型熱転写媒体
JP3031552B2 (ja) 昇華型熱転写体
JP2843574B2 (ja) 昇華型熱転写媒体
JP2933934B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2948824B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2881438B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2719173B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2911909B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体
JP2918232B2 (ja) 昇華型熱転写媒体
JP2911907B2 (ja) 昇華型熱転写記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees