JP2877147B1 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Abstract

【要約】 【課題】 解像度特性に優れた電子写真感光体を提供す
る。 【解決手段】 電荷発生層及び電荷輸送層13を含む積
層型電子写真感光体において、電荷輸送層13中に光硬
化性樹脂と他の樹脂成分とを含有し、電荷輸送層13形
成時に光硬化性樹脂を硬化させ得る波長域の光を格子状
に照射することにより、光硬化性樹脂の含有量が未露光
部12よりも多い部分を格子状に形成し、この格子状露
光部分11が表面抵抗又は体積抵抗が未露光部分よりも
大きい領域となっている電子写真感光体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性支持体上に
感光層を形成した電子写真感光体に関し、特に解像度の
高い画像形成を可能とする電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のノンインパクトプリンタ技術の発
展に伴い、レーザー光やLEDを光源とする高画質、高
速化が可能な電子写真方式の光プリンタが広く普及しつ
つあり、それらの要求に耐えうる感光体の開発が盛んで
ある。これら感光体としては、安価に生産可能であるこ
とから、材料として有機物を用いるものが主流となって
おり、特に電荷発生機能と電荷輸送機能とを役割分担さ
せた層構造を持つ積層型感光体が主流となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した積層型感光体
では、電荷発生層及び電荷輸送層に用いられる電荷発生
材料及び電荷輸送材料の特性を向上させることにより、
高速、高画質に対応させている。しかし、電荷発生層か
ら電荷輸送層への電荷注入に際し何らかの注入障壁が生
じたり、電荷輸送層中をキャリアが輸送される際に感光
体の平面方向にキャリアが拡散し、その結果静電潜像に
にじみが生じて解像度が低下したりするという問題が生
じている。
【0004】これに対し、上記不都合を防止するため
に、電荷発生材料と電荷輸送材料とのマッチングによっ
てキャリアの注入特性を向上させることにより、静電潜
像の拡散を防止するという方法が採られてきた。しか
し、この方法でも電荷輸送層中を電荷が輸送される間の
キャリアの拡散を抑えることはできず、解像度が低下す
るという問題点があった。
【0005】一方、電荷輸送層の上層側に耐久性を向上
させるためにさらに保護層を設けることが知られてお
り、この保護層の効用として解像度が向上することが知
られている。これは表面抵抗の上昇によるものと考えら
れるが、単に保護層を設けるだけでは、保護層中や電荷
輸送層と保護層との界面に電荷が蓄積されるために残留
電位が生じるという問題点があった。また、これを解消
するために、保護層中に導電性の金属微粉末や酸化物微
粉末を混合することが知られているが、この場合には解
像度の向上は望めないものであった。
【0006】本発明は、以上述べたような解像度の低下
という問題点に対処するためになされたものであり、解
像度特性に優れた電子写真感光体を提供することが目的
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に関わる電子写真感光体は、電荷発生層及び
電荷輸送層を含む積層型電子写真感光体において、前記
電荷輸送層中に光硬化性樹脂と他の樹脂成分とを含有
し、電荷輸送層形成時に前記光硬化性樹脂を硬化させ得
る波長域の光を格子状に照射することにより、光硬化性
樹脂の含有量が未露光部よりも多い部分を格子状に形成
し、該格子状露光部分が表面抵抗又は体積抵抗が未露光
部分よりも大きい領域となっていることを特徴とする。
本発明の電子写真感光体は、光照射時に電荷輸送層の温
度を電荷輸送層のガラス転移点以上の温度に保持するこ
とにより、良好に作製することができる。また、光硬化
性樹脂成分が電荷輸送層中に占める重量濃度は、10〜
50%であることが適当である。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明につ
いて詳述する。本発明の一実施形態例に係る電子写真感
光体に関して、紫外線露光後の電荷輸送層の図を図1
に、感光体の層構成を図2に示す。本例の電子写真感光
体は、図2に示すように、導電性基体21上に下引層2
4、電荷発生層22、電荷輸送層23を順次有する。電
荷輸送層23は、光硬化性樹脂とその他の樹脂との混合
物からなる。
【0009】本発明の感光体では、電荷輸送層を形成す
る際に、例えば図1に示すように格子状に光を照射し、
光硬化性樹脂を重合させる。光を照射した部分は光硬化
性樹脂モノマーが重合反応を起こしポリマーとなるが、
この時に電荷輸送層の温度を電荷輸送層のガラス転移点
(Tg)以上とすることにより、光照射部分の光硬化性
樹脂以外の成分、すなわちCTM及び他のバインダー樹
脂と光硬化性樹脂との間で相分離が起こり、光照射部分
の光硬化性樹脂成分が大きくなり、相対的にCTM濃度
を小さくすることができる。その結果、露光部分の体積
抵抗、表面抵抗が増大し、露光部分と未露光部分との間
で表面抵抗及び体積抵抗の異なる領域が得られることに
なる。このように格子状に周囲よりも抵抗の大きな部分
を設けることによって、電荷の水平方向への拡散を防ぐ
ことができ、静電潜像のにじみを小さくすることにつな
がり、解像度を向上することが可能となる。
【0010】単に全面に露光することにより光硬化性樹
脂を硬化させた場合は、表面抵抗の増大の効果は期待で
きるが、残留電位が上昇するために解像度としては悪化
してしまう。本発明では、格子状に露光することによ
り、残留電位の上昇を抑え、しかも解像度を向上させる
ことができるものである。
【0011】本発明の電子写真感光体の支持基体として
は、従来の電子写真感光体において公知のいずれのもの
でも使用することが可能である。支持基体の材質として
は、例えば、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼等
の金属や、アルミニウム、ニッケル、金、酸化錫、酸化
インジウム、ITO等の導電性薄膜を設けたプラスチッ
クフィルム等が挙げられる。これらの支持基体は、ドラ
ム状、シート状、プレート状といった装置に適応した形
状に形成される。
【0012】電荷発生層は、電荷発生材料を必要に応じ
て結着樹脂に分散させて形成される。電荷発生材料とし
ては、セレン、セレン合金、ZnO、ZnS等の無機光
導電材料、ペリレン系顔料、金属又は無金属フタロシア
ニン顔料、多環キノン系顔料、ビスアゾ顔料や、トリス
アゾ顔料等のアゾ顔料、スクエアリウム化合物等が挙げ
られる。これらの化合物は、それぞれ常法により製造し
たものを用いることができる。
【0013】電荷発生層の塗工は、スピンコーター、ア
プリケーター、スプレーコーター、バーコーター、浸漬
コーター、ドクターブレード、ローラーコーター、カー
テンコーター、ビードコーター等の装置を用いて行い、
乾燥は、望ましくは加熱乾燥で40〜200℃、10分
〜6時間の範囲において静止又は送風条件下で行う。電
荷発生層の塗工は、乾燥後の膜厚が0.01〜5μm、
望ましくは0.1〜1μmになるように行うことが適当
である。
【0014】電荷発生層を塗工によって形成する際に使
用する樹脂は、広範な絶縁性樹脂から選択でき、またポ
リビニルアントラセンやポリビニルピレンなどの有機光
導電性ポリマーから選択できる。好ましい樹脂として
は、ポリビニルブチラール、ポリアリレート(ビスフェ
ノールAとフタル酸の縮重合体など)、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、
アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド、
ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリスチレン、ポリ
ケトン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリビニルアセタール、ポリアクリロニトリル、
フェノール樹脂、メラミン樹脂、カゼイン、ポリビニル
ピロリドン等の絶縁樹脂を挙げることができる。
【0015】電荷発生層中における樹脂の含有量は、1
00重量%以下、特に40重量%以下が適している。ま
た、これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。これらの樹脂を溶解
する溶剤は樹脂の種類によって異なり、後述する電荷輸
送層やアンダーコート層(下引層)の塗工時に影響を与
えないものから選択することが好ましい。具体的には、
ベンゼン、キシレン、リグロイン、モノクロルベンゼ
ン、ジクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど
のアルコール類、酢酸エステル、メチルセロソルブなど
のエステル類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロルメ
タン、ジクロルエタン、トリクロールエチレンなどの脂
肪系ハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、1、
4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルなどのエーテル類、N、N−ジメチルホルムアミド、
N、N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類及びジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類が用いられる。
【0016】電荷輸送層中に含有させる光硬化性の樹脂
は、光により重合反応が開始し、重合反応によって硬化
するものであれば特に限定されるものではない。光硬化
性の樹脂とは、光により重合反応を起こす官能基をその
分子内に有しているものである。重合反応を起こす官能
基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニ
ル基等の炭素−炭素二重結合を有する基、シラノール
基、さらに環状エーテル基等の開環重合を起こすもの、
又は、フェノールとホルムアルデヒドのように2種類以
上の分子が反応して重合を起こすもの等が挙げられ、必
要に応じてこれに光により重合反応が開始されるための
重合開始剤が添加される。これらの光硬化性樹脂を電荷
輸送層中に混合させる。電荷輸送層中における光硬化性
樹脂の含有量は、5〜100重量%、好ましくは10〜
50重量%である。
【0017】電荷輸送材料としては、例えば、ヒドラゾ
ン化合物、ブタジエン化合物、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、トリフェニルアミン誘導体等を用いることがで
きる。この電荷輸送材料を樹脂とともに適当な溶媒中に
溶解し、前述の電荷発生層を形成した導電性基体上に塗
布、乾燥し、通常5〜30μmの膜厚の感光層を形成す
る。電荷輸送材料と樹脂との混合割合は、樹脂100重
量部に対して、電荷輸送材料が30〜300重量部、好
ましくは50〜200重量部である。
【0018】この電荷輸送層に用いられる樹脂は、前述
した光硬化性樹脂と、その他の樹脂成分、すなわち光硬
化性を示さない樹脂である。その他の樹脂成分として
は、シリコン樹脂、ケトン樹脂、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂ポリアリレート、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アク
リロニトリルースチレンコポリマー、アクリロニトリル
ーブタジエンコポリマー、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルホルマール、ポリスルホン、ポリアクリルアミ
ド、ポリアミド、塩素化ゴム等の絶縁樹脂、ポリビニル
アントラセン、ポリビニルピレンなどが用いられる。こ
れらの光硬化性を示さない樹脂は、1種を単独で用いて
もよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】電荷輸送層の塗工は、スピンコーター、ア
プリケーター、スプレーコーター、バーコーター、浸漬
コーター、ドクターブレード、ローラーコーター、カー
テンコーター、ビードコーター等の装置を用いて行う。
電荷輸送層は、乾燥後の膜厚が5〜50μm、望ましく
は10〜30μmとなるように塗工するのが適当であ
る。
【0020】本発明では、前記電荷発生層及び電荷輸送
層に加えて、導電性基板と感光層との間に、バリアー機
能と接着性機能を持つ下引層24を設けることもでき
る。下引層24としては、例えば、ナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン11、ナイロン610、共重合ナイロ
ン、アルコキシメチル化ナイロンなどのアルコール可溶
性ポリアミド、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニト
ロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ゼラ
チン、ポリウレタン、ポリビニルブチラールや、酸化ア
ルミニウムなどの金属酸化物が用いられる。また、必要
に応じ、金属酸化物やカーボンブラックなどの導電性粒
子を樹脂中に含有させたり、電荷供与体や電荷受容体を
樹脂中に含有させても効果的である。下引層の塗工は、
前述した電荷発生層や電荷輸送層と同様な方法を用いて
行うことができる。その場合、下引層の膜厚は、0.0
5〜10μm、特に0.1〜1μm程度とすることが適
当である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、以下の実施例の記載
において、部とは重量部を示す。
【0022】(実施例1)特開平2−28265で示さ
れたチタニルフタロシアニン結晶1.0部(乾燥重
量)、ブチラール樹脂(積水化学製;BX−1)1部、
THF80部となるように塗料を超音波分散器を用いて
調整した。この分散液を、ポリアミド樹脂(東レ製;C
M−8000)を0.5μmコーティングしたアルミ板
上に塗布し、電荷発生層を得た。
【0023】電荷輸送材料としてブタジエン化合物であ
る1、1−ビス−(p―ジエチルアミノフェニル)−
4、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン80部、ポリ
カーボネート樹脂(三菱ガス化学製;ユーピロンZ−2
00)100部、重合性ポリマー前駆体としてヒドロキ
シエチルメタクリレート20部、及び、重合開始剤とし
てベンゾインエチルエーテル1部を混合してジクロロメ
タン600部に溶解した溶液を、前記電荷発生層の上に
乾燥膜厚が30μmとなるように塗布した。その後、全
体を90℃に加熱した状態で、表面にピッチ20μm、
幅5μmの格子状に300mJ/cm2の紫外線を照射
し、露光した。さらに、90℃にて1時間加熱乾燥し、
溶媒を取り除いた。
【0024】(実施例2)特開平2−28265で示さ
れたチタニルフタロシアニン結晶1.0部(乾燥重
量)、ブチラール樹脂(積水化学製;BX−1)1部、
THF80部となるように塗料を超音波分散器を用いて
調整した。この分散液を、ポリアミド樹脂(東レ製;C
M−8000)を0.5μmコーティングしたアルミ板
上に塗布し、電荷発生層を得た。
【0025】電荷輸送材料としてブタジエン化合物であ
る1、1−ビス−(p―ジエチルアミノフェニル)−
4、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン80部、ポリ
カーボネート樹脂(三菱ガス化学製;ユーピロンZ−2
00)100部、重合性ポリマー前駆体としてヒドロキ
シエチルメタクリレート20部、及び、重合開始剤とし
てベンゾインエチルエーテル1部を混合してジクロロメ
タン600部に溶解した溶液を、前記電荷発生層の上に
乾燥膜厚が30μmとなるように塗布した。その後、全
体を90℃に加熱した状態で、表面にピッチ20μm、
幅2μmの格子状に300mJ/cm2の紫外線を照射
し、露光した。さらに、90℃にて1時間加熱乾燥し、
溶媒を取り除いた。
【0026】(比較例1)特開平2−28265で示さ
れたチタニルフタロシアニン結晶1.5部(乾燥重
量)、ブチラール樹脂(積水化学製;BX−1)1部、
THF80部となるように塗料を超音波分散器を用いて
調整した。この分散液を、ポリアミド樹脂(東レ製;C
M−8000)を0.5μmコーティングしたアルミ板
上に塗布し、電荷発生層を得た。
【0027】電荷輸送材料としてブタジエン化合物であ
る1、1−ビス−(p―ジエチルアミノフェニル)−
4、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン80部、及
び、ポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学製;ユーピロ
ンZ−200)100部を混合してジクロロメタン60
0部に溶解した溶液を、前記電荷発生層の上に乾燥膜厚
が30μmとなるように塗布し、電荷輸送層とした。
【0028】(比較例2)実施例1において、全面に紫
外光を露光し電荷輸送層を形成して感光体を作製した。
【0029】以上示した実施例1、2及び比較例1、2
で作製した電子写真感光体の電子写真特性を静電複写紙
試験装置(川口電機製作所製;EPA−8100)によ
り測定した。すなわち、暗所で−5kvのコロナ放電に
より帯電した時の表面電位(初期帯電位V0)、3秒間
放置した後の表面電位(V3)、波長780nm、1μ
W/cm2の単色光を1秒間照射させた後の残留電位V
R、表面電位が半分に減衰するのに必要な露光量E1/
2(μJ/cm2)、帯電保持率(DDR=V3/V
0)を求めた。さらに、解像度を調べた。結果を表1に
示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1から分かるように、電荷輸送層形成時
に格子状に光硬化樹脂を硬化せしめた本発明の感光体で
は、解像度の向上が見られた(実施例1、2)。これに
対し、光硬化性樹脂を全面露光により硬化せしめた感光
体(比較例2)は、光硬化性樹脂を含有しない感光体と
同程度又はより悪い解像度しか示さなかった。また、比
較例2の感光体は残留電位の上昇が見られているのに対
し、本発明の感光体では光硬化性樹脂を含有しない感光
体(比較例1)と同程度の残留電位となっている。した
がって、本実施例により、電荷輸送層中に光硬化性成樹
脂を含有させ、かつ格子状に露光硬化せしめることによ
って、解像度特性に優れた感光体が得られることが確認
された。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、次の効果を有する。すなわち、感光体の電
荷輸送層中に表面抵抗又は体積抵抗が大きい部分が格子
状に得られるために、電荷発生層で発生した電荷が電荷
輸送層中を輸送される際に感光体平面方向に電荷が拡散
されることを防止する効果がある。また、静電潜像のぼ
けやにじみを防止する効果がある。その結果、解像度特
性に優れた感光体を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る電子写真感光体の
紫外線露光後における電荷輸送層を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態例に係る電子写真感光体の
層構成を示す図である。
【符号の説明】
11 露光部分 12 未露光部分 13 電荷輸送層 21 導電性支持体 22 電荷発生層 23 電荷輸送層 24 下引層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 5/06 321 G03G 5/06 321 5/07 102 5/07 102 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/05 101 G03G 5/00 101 G03G 5/047 G03G 5/07 102 G03G 5/147

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷発生層及び電荷輸送層を含む積層型
    電子写真感光体において、前記電荷輸送層中に光硬化性
    樹脂と他の樹脂成分とを含有し、電荷輸送層形成時に前
    記光硬化性樹脂を硬化させ得る波長域の光を格子状に照
    射することにより、光硬化性樹脂の含有量が未露光部よ
    りも多い部分を格子状に形成し、該格子状露光部分が表
    面抵抗又は体積抵抗が未露光部分よりも大きい領域とな
    っていることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 光照射時に電荷輸送層の温度を電荷輸送
    層のガラス転移点以上の温度に保持して作製された請求
    項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 光硬化性樹脂成分が電荷輸送層中に占め
    る重量濃度が10〜50%である請求項1又は2に記載
    の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 光硬化性樹脂が、アクリロイル基、メタ
    クリロイル基、ビニル基、シラノール基又は環状エーテ
    ル基を含む樹脂並びにフェノール及びホルムアルデヒド
    を含む樹脂から選ばれる1種又は2種類以上の混合物で
    ある請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光
    体。
  5. 【請求項5】 他の樹脂成分が、シリコン樹脂、ケトン
    樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ア
    クリル樹脂ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボ
    ネート、ポリスチレン、アクリロニトリルースチレンコ
    ポリマー、アクリロニトリルーブタジエンコポリマー、
    ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリス
    ルホン、ポリアクリルアミド、ポリアミド、塩素化ゴ
    ム、ポリビニルアントラセン及びポリビニルピレンから
    選ばれる1種又は2種類以上の混合物である請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 電荷輸送層の電荷輸送材料として、ヒド
    ラゾン化合物、ブタジエン化合物、ポリ−N−ビニルカ
    ルバゾール又はトリフェニルアミン誘導体を用いる請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
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