JP2876754B2 - 砒素の除去方法 - Google Patents

砒素の除去方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、砒素を含有する液から、砒素を回収除去す
る方法に関するものである。さらに詳しくは、特定のキ
レート樹脂を使用して、砒素含有溶液中の砒素を効率よ
く回収除去する方法に関するものである。
(従来の技術) 溶液中の砒素を除去する方法としては、カルシウム、
マグネシウム、鉄、アルミニウム等の金属の水酸化物に
砒素を共沈させる方法や、溶媒抽出法などが試みられて
いる。一方、イオン交換樹脂またはキレート樹脂を用い
る吸着処理方法は、上記の方法に比べ、処理後の到達下
限濃度が極めて低く、かつ簡単な工程で砒素を除去でき
る点で好ましいことから、そのための種々のイオン交換
樹脂やキレート樹脂が提案されている。
例えば、水溶液中に含まれる砒素をイオン交換樹脂ま
たはキレート樹脂で除去する方法として、メルカプト基
を配位子としたキレート樹脂を用いる方法(特公平2-10
766号公報)、メチレンホスホン酸基を配位子とし、
鉄、アルミニウム、チタンおよびスズから選ばれる金属
イオンを吸着したキレート樹脂を用いる方法(特開昭58
-36632号公報)、ジチオカルバミン酸基またはチオール
基を配位子とし、鉄イオンを吸着したキレート樹脂を用
いる方法(特開昭59-44920号公報)などが知られてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかし、砒素除去用として公知のキレート樹脂は、溶
液中に存在する共存イオンの影響を受けやすいため、こ
れらを用いてプロセス液から選択的に砒素を吸着除去し
ようとする場合、砒素の吸着量が著しく低下したり、砒
素の吸着平衡濃度が高くなるなどの不都合を有してい
る。
かかる事情に鑑み本発明者らは、共存イオンの影響を
受けにくく、また吸着平衡濃度を低くすることができる
砒素の除去方法を見出すべく鋭意研究した結果、特定構
造の官能基を有するキレート樹脂を用いれば、この課題
が解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、分子中に少なくとも2個のアミノ
基を有するポリアミノ化合物がアミド基を介して樹脂基
体に結合しているキレート樹脂を用い、これを砒素含有
液と接触させることにより、砒素含有液中の砒素を除去
する方法を提供するものである。
本発明に使用されるキレート樹脂は、分子中に官能基
としてポリアミノ基を有し、かつそのうち少なくとも1
個のアミノ基がアミド結合を形成し、上記のポリアミノ
基がこのアミド基を介して樹脂基体に結合したものであ
る。かかる官能基を有する樹脂であれば、樹脂基体や形
状、製造方法等は特に限定されない。
ポリアミノ基を有するキレート樹脂とは、アミノ基を
少なくとも2個含む官能基を有する樹脂であり、かつ本
発明に使用されるものは、それらのアミノ基のうち少な
くとも1個がアミド基を形成して樹脂基体に結合してい
る。このようなキレート樹脂は、分子中に少なくとも2
個のアミノ基を有するポリアミノ化合物をアミド基を介
して樹脂基体に結合させることにより製造され、ここで
ポリアミノ化合物中のアミノ基は、その少なくとも1個
が第1級または第2級のものである。具体的には、以下
のようなキレート樹脂が挙げられる。
(1)ニトリル基を有した樹脂と第1級および/または
第2級のアミノ基を有するポリアミノ化合物を水溶媒下
に反応させ、その反応と同時にもしくは反応後に加水分
解反応を行って得られる樹脂、または、ニトリル基を有
した樹脂とポリアミノ化合物を非水系で反応させ、その
後加水分解反応を行って得られる樹脂、 (2)アクリル酸系樹脂に前記ポリアミノ化合物を反応
させて得られる樹脂、 (3)カルボニルクロリド基を有したスチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体、フェノール樹脂、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の重合体に、前記ポリアミノ化合物を
反応させて得られる樹脂など。
このようなキレート樹脂の製造に用いられる第1級お
よび/または第2級のアミノ基を有するポリアミノ化合
物としては、例えば次のものが挙げられる。
(a)エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テト
ラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチ
レンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエ
チレンヘプタミン、ヘプタエチレンオクタミン、1,3−
ビス(2−アミノエチルアミノ)プロパン、ビス(3−
アミノプロピル)アミン、1,3−ビス(3−アミノプロ
ピルアミノ)プロパン、1−(2−アミノエチル)ピペ
ラジン、ヒドラジン、グアニジン等の脂肪族ポリアミ
ン、 (b)トルエンジアミン、フェニレンジアミン等の芳香
族ポリアミン、 (c)ジアミノシクロブタン、ジアミノシクロペンタ
ン、ジアミノシクロヘキサン、ジアミノシクロヘプタ
ン、ジアミノシクロオクタン等の脂環式ポリアミン。
これらのなかでも、得られる樹脂の砒素吸着容量が大
きいことから、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレン
ヘキサミン、ビス(3−アミノプロピル)アミン等、一
般式 H2N[(CH2)mNH]nH で示され、ここにmおよびnはそれぞれ正の数である
アルキレンポリアミン、すなわち少なくとも2個のアミ
ノ基をアルキレンで結合した化合物、特に上記式中のn
が2以上の数であるポリアルキレンポリアミンが、好ま
しく用いられる。
ポリアミノ基を官能基とするキレート樹脂には、上記
の他、クロルメチル基やブロムメチル基等のハロゲン化
アルキル基または、臭素やヨウ素等のハロゲン原子を有
したスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、フェノール
樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体に、前
記ポリアミノ化合物を反応させて得られる樹脂もありう
るが、本発明で規定する如く、ポリアミノ化合物、とり
わけポリアルキレンポリアミンが、アミド基を介して樹
脂基体に結合したキレート樹脂は、砒素と強固なキレー
ト結合を形成するため、好ましく用いられる。
本発明は、かかる特定の官能基を有するキレート樹脂
を、砒素含有溶液と接触させるものであるが、他の金属
イオンが共存している砒素含有溶液において、特に本発
明の効果が発揮される。砒素含有溶液としては、例え
ば、非鉄金属製錬における各種煙灰や残渣等の鉱酸浸出
液、その他産業廃水などが挙げられる。
砒素含有溶液とキレート樹脂との接触方法は特に制限
されるものでなく、例えば、キレート樹脂を充填した塔
内に砒素含有溶液を通液する方法、砒素含有溶液の中に
キレート樹脂を浸漬し、付いて濾過分離する方法などが
採用される。砒素含有溶液とキレート樹脂との接触温度
も特に制限されるものでなく、通常は0〜100℃の温度
で実施される。接触時間も、特に制限されるものでな
い。砒素含有溶液とキレート樹脂の接触処理を行うにあ
たり、キレート樹脂に対する砒素の吸着性は、キレート
樹脂の種類、溶液中に共存する金属の種類、溶液のpHな
どによっても変わるので、処理条件は適宜予備実験を行
うことにより設定することができる。
本発明によりキレート樹脂に吸着された砒素は、適当
な溶離剤を用いて溶離回収することができる。溶離剤は
キレート樹脂の種類によっても変わるが、一般には、塩
酸、硫酸、リン酸等の酸性水溶液、あるいは水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、アンモニア等の塩基性水溶液
が用いられる。
このようにして砒素を脱着した後のキレート樹脂は、
そのまま、あるいは必要に応じて水および前記の酸性水
溶液または塩基性水溶液で処理を行った後、再び砒素の
吸着捕集剤として繰り返し用いることができる。
(発明の効果) 本発明で特定する官能基を有するキレート樹脂を砒素
含有溶液からの砒素の除去に適用すれば、その砒素含有
溶液中に他のイオンが共存する場合であっても、砒素の
キレート樹脂に対する吸着容量が大きく、また砒素の吸
着平衡濃度を著しく低下させることができる。したがっ
て、本発明の工業的価値は大きい。
(実施例) 以下に、本発明を実施例によってさらに詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例によって限定されるもので
はない。
実施例1 架橋度4モル%のアクリロニトリル−ジビニルベンゼ
ン共重合樹脂60重量部に、206重量部のジエチレントリ
アミンおよび36重量部の水を加え、130〜140℃で4時間
反応を行った。反応生成者を濾過し、水洗したところ、
官能基として、 を有する393重量部(未乾燥)のキレート樹脂が得ら
れた。これを樹脂Aとする。
樹脂Aの0.2gを、砒素として3mg/l濃度でpH5.8の亜砒
酸ナトリウム溶液50mlに加え、室温で3時間振盪接触を
行った。その後、上澄み液中の砒素の濃度を測定したと
ころ、砒素の吸着率は93%であった。
実施例2 架橋度10モル%のメタクリル酸メチル−ジビニルベン
ゼン共重合体125重量部、トリエチレンテトラミン584重
量部および水65重量部を、オートクレーブ中、170℃で
7時間反応させたところ、官能基として、 を有する353重量部(未乾燥)のキレート樹脂が得ら
れた。これを樹脂Bとする。
この樹脂Bを使用した以外は、実施例1と同様にして
砒素の吸着処理を行ったところ、砒素の吸着率は90%で
あった。
実施例3および4ならびに比較例1および2 実施例1および2で得られた樹脂AおよびB、ならび
に、市販の第4級アンモニウム塩型キレート樹脂デュオ
ライトA101Dおよび−SH基を有するキレート樹脂デュオ
ライトES465(以上ロームアンドハース社製)を各々0.5
gずつ用い、第1表に示す組成の液50mlに加えて3時間
振盪接触を行った後、上澄み液中の砒素の濃度を測定し
たところ、第2表に示す結果を得た。また、樹脂A、樹
脂BおよびデュオライトA101Dは、砒素以外の金属に対
して全く吸着性がなかった。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に少なくとも2個のアミノ基を有す
    るポリアミノ化合物がアミド基を介して樹脂基体に結合
    しているキレート樹脂を、砒素含有液と接触させること
    を特徴とする、砒素含有液からの砒素の除去方法。
  2. 【請求項2】ポリアミノ化合物が、少なくとも2個のア
    ミノ基をアルキレンで結合した化合物である請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】ポリアミノ化合物がポリアルキレンポリア
    ミンである請求項2記載の方法。
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JP6409683B2 (ja) * 2015-06-03 2018-10-24 住友金属鉱山株式会社 砒素の回収方法
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