JP2873847B2 - エタノール溶液の製造法と該エタノール溶液を使用する化粧料 - Google Patents

エタノール溶液の製造法と該エタノール溶液を使用する化粧料

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしくはそ
の塩と第4級アンモニウム塩を含むエタノール溶液の製
造法、およびこれを用いた化粧品、医薬品に関する。
(従来の技術) 酸性ムコ多糖は結合組織の細胞間基質として、組織の
水分やイオン代謝に大きな役割を演ずるほか、粘稠な溶
液を与えることができる。
酸性ムコ多糖水溶液にエタノールを添加していくと、
アルコール濃度がある一定濃度以上になると、酸性ムコ
多糖の沈澱が析出する性質がある事は既に知られてい
る。沈澱が析出するアルコール濃度は、酸性ムコ多糖の
種類や酸性ムコ多糖水溶液中の塩濃度によっても変化す
る。
このような性質があるため、高濃度のエタノールに酸
性ムコ多糖を溶解する事は非常に困難であった。
(発明が解決しようとする課題) 酸性ムコ多糖は、高濃度のエタノールには溶解し難い
という前記欠点のために、保湿性や増粘効果等を持つ酸
性ムコ多糖とエタノールを共に、化粧料その他に添加し
使用する際に制限があった。
本発明者等は、上記の欠点の改善について種々検討し
た結果、エタノール中に硫酸基を含まない酸性ムコ多糖
もしくはその塩と第4級アンモニウム塩を共存させる事
によって、高濃度のエタノール中においても安定な溶液
状態を保つことが出来る事を見いだして本発明を完成し
た。
(課題を解決するための手段) 本発明は、エタノールに硫酸基を含まない酸性ムコ多
糖もしくはその塩と第4級アンモニウム塩を溶解するエ
タノール溶液の製造法である。また、本発明は、該エタ
ノール溶液を使用した化粧料である。
以下、本発明の製造法について詳述する。
本発明に使用する酸性ムコ多糖としては、ヒアルロン
酸、コンドロイチンなど硫酸基を含まない酸性ムコ多糖
もしくはその塩類があげられる。
また、第4級アンモニウム塩としては、例えば臭化ト
リチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウ
ム、塩化セチルピリジニウムを使用する事が出来る。
本発明によって製造されるエタノール溶液中のエタノ
ール濃度は、15重量%以上が好ましく、より好ましくは
50〜99重量%、特に好ましいのは60〜90重量%である。
15重量%以下では、硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もし
くはその塩と第4級アンモニウム塩の複合体の枕澱が析
出する。また、エタノール濃度を高めるために無水エタ
ノールを添加することもできる。
硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしくはその塩の添加
割合は特に制限はないが、好ましくはエタノールに対し
て0.001〜1.0重量%である。
この場合、共存させる第4級アンモニウム塩の添加量
は硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしくはその塩に対し
て10〜1000重量%が良い。使用する硫酸基を含まない酸
性ムコ多糖もしくはその塩や第4級アンモニウム塩の種
類によって異なるが、この範囲以下では、濁りや沈澱が
発生し易い。
本発明によるエタノール溶液の製造方法には、次の二
通りの方法がある。
硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしくはその塩の水溶
液に第4級アンモニウム塩の水溶液を添加し、硫酸基を
含まない酸性ムコ多糖もしくはその塩−第4級アンモニ
ウム塩の複合体を作製し、この沈澱を濾別したのち含水
の状態で目的とする濃度のエタノールに加え、撹拌下で
溶解する。
または、第4級アンモニウム塩を溶解したエタノール
溶液に、硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしくはその塩
の水溶液あるいは硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしく
はその塩単独で溶解可能な濃度範囲のエタノール溶液を
添加し、撹拌下で溶解する。
(発明の効果) 本発明により、硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしく
はその塩の保湿性及び増粘性を持つと共に、第4級アン
モニウム塩の殺菌性を持つエタノール溶液を製造する事
が出来る。
また本発明のエタノール溶液を使用することによって
使用感のよい化粧料および医薬部外品たる薬用化粧料や
医薬品たる外用毛髪剤を含む毛髪化粧料を提供する事が
出来る。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
実施例1 ヒアルロン酸ナトリウムの0.1重量%水溶液500mlに5
重量%の臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液10ml
を加え温度40℃で複合体を作製した。
この含水複合体をブフナーロートで吸引濾過によって濾
別した。この含水複合体0.4gをエタノール(99.5重量
%)40gに添加し、温度25.5℃にて撹拌下で完全に溶解
した。
このヒアルロン酸ナトリウム−臭化セチルトリメチル
アンモニウム複合体溶液のヒアルロン酸ナトリウム濃度
は、カルバゾール硫酸法で0.05重量%、臭化セチルトリ
メチルアンモニウム濃度は、ジスルフィンブルー法で0.
01重量%であった。
実施例2 ヒアルロン酸の0.2重量%水溶液500mlに5重量%の塩
化セチルトリメチルアンモニウム水溶液20mlを加え、温
度40℃で複合体を作製した。この含水複合体をブフナー
ロートで吸引濾過によって濾別した。この含水複合体1g
をエタノール(99.5重量%)50gに添加し、撹拌下で完
全に溶解した。
このエタノール溶液中のヒアルロン酸濃度は0.12重量
%、塩化セチルトリメチルアンモニウム濃度は0.03重量
%であった。
実施例3 50重量%の含水エタノール100gに0.15gのヒアルロン
酸ナトリウムを溶解し、この溶液に塩化セチルトリメチ
ルアンモニウム粉末を0.15g添加し溶解した。この溶液
にエタノール(99.5重量%)150gを添加し、最終エタノ
ール濃度80重量%の溶液を作製した。
実施例4 50重量%の含水エタノール100gに0.1gのヒアルロン酸
ナトリウムを溶解し、この溶液に臭化セチルトリメチル
アンモニウム0.15gを溶解したエタノール溶液(エタノ
ール濃度99.5重量%)25gを添加した後、この溶液にエ
タノール(99.5重量%)125gを添加し、最終エタノール
濃度80重量%の溶液を作製した。
実施例5 本発明で作製したエタノール溶液を用いた毛髪化粧料
の配合成分の一例は下記の通りである。
成分名 成分比(重量%) エタノール 80 ヒアルロン酸ナトリウム 0.02 臭化セチルトリメチルアンモニウム 0.1 ビタミンEアセテート 0.1 グリチルリチン酸 0.05 乳酸 0.1 1−メントール 0.1 精製水 19.53 総計 100 実施例6 本発明で作製したエタノール溶液を用いた毛髪化粧料
の配合成分の一例は下記の通りである。
成分名 成分比(重量%) エタノール 60 ヒアルロン酸ナトリウム 0.02 臭化セチルトリメチルアンモニウム 0.1 ビタミンEアセテート 0.1 グリチルリチン酸 0.05 乳酸 0.1 1−メントール 0.1 精製水 39.53 総計 100 比較例1 一般に用いられているエタノールを使用した毛髪化粧
料の配合成分の一例は下記の通りである。
成分名 成分比(重量%) エタノール 80 グリセリン 3 イソプロピルメチルフェノール 0.1 ビタミンEアセテート 0.1 グリチルリチン酸 0.05 乳酸 0.1 1−メントール 0.1 精製水 16.55 総計 100 比較例2 一般に用いられているエタノールを使用した毛髪化鮭
料の配合成分の一例は下記の通りである。
成分名 成分比(重量%) エタノール 60 グリセリン 3 イソプロピルメチルフェノール 0.1 ビタミンEアセテート 0.1 グリチルリチン酸 0.05 乳酸 0.1 1−メントール 0.1 精製水 36.55 総計 100 使用性評価方法 男性パネル20名により、実施例5および6、比較例1
および2に記載した配合の各試料5gを実際に洗髪後、頭
髪に直接塗布し、ドライヤーで乾燥した後、官能によっ
て評価した。
評価は以下の4段階で行った。
著しく良好であれば◎、良好であれば○、普通であれ
ば△、劣っていれば×とした。
その結果を表1に示した。
本発明実施例によるエタノール溶液を用いた毛髪化粧
料は、比較例による毛髪化粧料と比較して、ぱさつき感
のなさ、べたつき感のなさ、手の水洗い性において優れ
た評価が得られた。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 5/00 - 5/16 A61K 7/00 - 7/155

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エタノールに硫酸基を含まない酸性ムコ多
    糖もしくはその塩と第4級アンモニウム塩を共存させる
    事を特徴とするエタノール溶液の製造法。
  2. 【請求項2】エタノールに硫酸基を含まない酸性ムコ多
    糖もしくはその塩と第4級アンモニウム塩の複合体を添
    加し、溶解する事を特徴とする請求項1記載のエタノー
    ル溶液の製造法。
  3. 【請求項3】第4級アンモニウム塩を含むエタノール
    に、硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしくはその塩の水
    溶液または含水エタノール溶液を添加し、溶解する事を
    特徴とする請求項1記載のエタノール溶液の製造法。
  4. 【請求項4】硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしくはそ
    の塩と第4級アンモニウム塩を溶解した含水エタノール
    に無水エタノールを添加し、エタノール濃度を高める事
    を特徴とする請求項2または3に記載のエタノール溶液
    の製造法。
  5. 【請求項5】硫酸基を含まない酸性ムコ多糖もしくはそ
    の塩が、ヒアルロン酸、コンドロイチンまたはこれらの
    塩である請求項1、2、3または4記載のエタノール溶
    液の製造法。
  6. 【請求項6】第4級アンモニウム塩が、臭化セチルトリ
    メチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウ
    ムまたは塩化セチルピリジニウムである請求項1、2、
    3、4または5記載のエタノール溶液の製造法。
  7. 【請求項7】エタノール溶液のエタノール濃度が15重量
    %以上である請求項1、2、3または4に記載のエタノ
    ール溶液の製造法。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれか1項に記載の
    エタノール溶液を使用する化粧料。
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