JP2873729B2 - 含クロム溶鋼の脱酸精錬法 - Google Patents

含クロム溶鋼の脱酸精錬法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脱酸剤としてSi源を用いる含クロム溶鋼の脱
酸精錬法に関するものである。
〔従来の技術〕
ステンレス鋼のような含クロム鋼では鋼中Al濃度が0.
010%を超えると、鋼中にAl2O3系介在物が増加し、これ
が薄板や極細線に圧延するとき、割れの起点になり易く
なる。このためAl濃度を0.010%以下にすることが必要
とされている。また含クロム鋼では酸素濃度が50ppmを
超えると熱間加工時及び冷間加工時に割れが発生し易く
なる。このため、Al濃度0.010%以下、酸素濃度50ppm以
下とする低酸素鋼の製造が必要とされている。含クロム
溶鋼の脱酸法としては、脱酸剤としてSi源を添加する方
法あるいはAl源を添加する方法が用いられている。
Al源を添加する方法では、Alの強力な脱酸力により酸
素濃度50ppm以下の低酸素鋼を得ることは容易に可能で
ある。しかしAl源を添加する方法では脱酸生成物として
Al2O3が生成し、これが鋼中にAl2O3系介在物として存在
する。Al2O3系介在物は硬質であり、延性が悪いため
に、薄板や極細線等に圧延する際に割れの起点となり易
いためにAl源はその使用が限定されている。Si源を添加
する方法では、脱酸生成物としてはSiO2が主体であり、
鋼中にはSiO2系介在物が存在する。SiO2系介在物は展延
性を有し、圧延時に割れの起点となることがないために
Si源を添加して脱酸する方法は広く用いられている。し
かしSi源を添加する方法では脱酸力が弱く、しかも含ク
ロム溶鋼では多量に含まれるクロムが酸素の活量を下げ
るため、Si源を添加するだけでは酸素は低下しない。こ
のために脱酸生成物の活量を下げるフラックスを添加す
ることによって酸素を下げるフラックス精錬が必要とな
る。
従来の添加フラックス組成は、主にCaO−Al2O3−CaF2
系フラックス及びCaO−CaF2系フラックスである。
フラックス精錬については、これまで例えば (1) 日新製鋼技法,33(1975)p11に記載されたCaO
−Al2O3−MgO−SiO2系のようにAl2O3を含むフラックス
を用いる方法、 (2) 鉄と鋼 63(1971)p2087に記載されたCaO−Ca
F2系のようにCaF2を含むフラックスを用いる方法、 が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、このような方法では下記のような問題が生じ
る。
(1) Al2O3を含むフラックスの場合、含クロム溶鋼
に添加するとSiO2活量が下がり、酸素は50ppm以下にな
るものの、スラグ中のAl2O3より溶鋼中にAlがピックア
ップされ、溶鋼中〔Al〕を安定して0.010%以下に制御
することが困難である。
(2) CaF2を含むフラックスの場合、特に撹拌力の小
さい誘導加熱炉ではCaF2を多量に添加しなければ溶融性
が悪く脱酸速度が著しく小さくなり、安定して溶鋼中酸
素濃度を50ppm以下にすることは難しく、またCaF2を多
量に添加した場合、耐火物の溶損が激しくなる。
本発明は溶鋼の脱酸精錬工程において、所定の成分組
成のフラックスを添加することにより、誘導加熱炉など
の撹拌力の小さい精錬装置であっても、溶鋼中にAlを混
入させることなく短時間で溶融し、安定して酸素濃度を
50ppm以下に下げることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は脱酸剤としてSi源を用いる含クロム溶鋼の脱
酸精錬工程において、SiO2;10〜30%,CaF2;20〜40%,Mg
O≦15%,Al2O3≦5%を含み、残部はCaOであるフラック
スを添加し、生成スラグの塩基度(CaO/SiO2)を1.6〜
5.0に調整することを特徴とする含クロム溶鋼の脱酸精
錬法を要旨とするものである。
本発明におけるSi源としては金属Si以外にフェロシリ
コン等の合金類を用いることができ、Si源の添加量は溶
鋼中の酸素と反応してSiO2を生成させるに足る量以上が
必要である。
またフラックスとして、SiO2,CaF2,CaO,MgOの単体粒
を機械的に混合して組成を調整したもの、または、これ
らを一緒にして溶融し組成を調整したフラックスを用い
ることができる。
フラックスの添加量は溶鋼中より脱酸反応によって生
じるSiO2量をみこして、生成するスラグの塩基度(CaO/
SiO2)が1.6〜5.0の範囲になる量である。
即ち、添加フラックス量はおおむね次のようになる。
次にフラックス組成の限定理由にいて説明する。
本発明におけるフラックス組成は含クロム溶鋼の溶鋼
中Al濃度を0.010%以下に抑え、特に溶鋼撹拌力の小さ
い誘導加熱炉等においても短時間で溶融し、安定して溶
鋼中酸素濃度を50ppm以下にすることができる組成であ
る。
Al2O3はフラックス中に不可避的に入る量とは別に、
フラックスの融点を低下させるために配合することが可
能である。しかし、第2図に示すように、Al2O3濃度が
5%を超えた場合、溶鋼中Al濃度が0.010%を越えるこ
とがあるため、Al2O3濃度を5%以下にすることが必要
である。SiO2はフラツクスの融点を低下させるために添
加する。SiO2が10%未満になった場合、フラックスの融
点が上昇し、フラックスが溶融し難くなり脱酸反応速度
が低下する。またSiO2が30%を超えた場合、塩基度(Ca
O/SiO2)を1.6以上にすることが困難になるう。このた
めSiO2は10%以上30%以下の範囲にすることが必要であ
る。
CaF2もSiO2と同様にフラックスの融点を低下させるた
めに添加する。CaF2が20%未満になった場合、融点が上
昇しフラックスが溶融し難くなる。またCaF2が40%を超
えた場合、耐火物の溶損が大きくなる。このためCaF2
20%以上40%以下の範囲にすることが必要である。
MgOは耐火物の溶損を抑制するために15%以下添加す
ることが可能である。MgOが15%を超えた場合、スラグ
の流動性が低下し脱酸反応速度が低下する。このため、
MgOは15%以下にすることが必要である。
スラグの融点が上昇し溶融し難くなったり、流動性が
低下した場合、操業上、脱酸反応速度が低下し溶鋼中酸
素濃度を安定して50ppm以下に制御することは困難とな
る。
第1図に塩基度(CaF2/SiO2)と溶鋼中酸素濃度の関
係を示す。第1図より塩基度(CaF2/SiO2)1.6〜5.0の
範囲で酸素濃度が50ppm以下になることがわかる。
〔作用〕
含クロム溶鋼の脱酸精錬工程において、Si源を添加し
た場合の脱酸反応は(1)式で示され反応平衡定数kは
(2)式で示される。
〔Si〕+〔O〕→(SiO2) −(1) k=aSiO2/(aSi・aO 2) −(2) ここでaSiO2はスラグ中の(SiO2)の活量、aSi及びaO
は溶鋼中の〔Si〕及び〔O〕の活量を示す。
スラグが存在しない場合はaSiO2=1であり、この場
合の18%Cr溶鋼中の〔Si〕及び〔O〕の関係を溶鋼温度
別に第3図に示す。第3図に示すように、溶鋼温度が例
えば1500℃の低温であってもSi源を添加し、溶鋼中の
〔Si〕濃度を高くするだけでは〔O〕50ppm以下の低酸
素鋼を得ることは非常に難しいことがわかる。スラグが
存在すればaSiO2が低下するため溶鋼中の酸素濃度は低
下する。aSiO2はスラグ中の(SiO2)濃度が増し、(Ca
O)濃度が下がると上昇する傾向にあり、一般的にスラ
グが滓化した状態では塩基度(CaO/SiO2)がaSiO2表す
指標となる。
第1図に示すように塩基度(CaO/SiO2)が低下し1.6
未満になった場合、aSiO2が上昇し溶鋼中酸素濃度は50p
pm超になることがわかる。逆に塩基度が5.0超になると
スラグが溶融し難くなり、溶鋼−スラグ間の反応速度が
低下し、安定して溶鋼中酸素濃度を50ppm以下に低下さ
せることが困難となる。
なお、本発明はスラグ塩基度が高いために脱酸反応と
同時に脱硫反応も促進されて低硫鋼を得ることも可能で
ある。
〔実施例〕
第1表に10T規模の誘導加熱炉を使用し、溶鋼量8ton
にてフラックスを添加し、約30分間精錬した結果を示
す。なお、精錬中に耐火物の溶損が進むためにスラグ成
分のバランスの変動がある。第1表には比較例も示して
いるが、比較例では酸素濃度は十分に低下していないが
本発明では安定して低酸素鋼が得られる。
〔発明の効果〕 以上述べたように本発明によって、脱酸剤としてSi源
を用いる含クロム溶鋼の脱酸精錬において添加フラック
スの組成を限定し生成スラグの塩基度を調整することに
より、撹拌力の弱い誘導加熱炉等の精錬装置であって
も、フラックスの滓化を安定化させ、溶鋼中にAlを混入
させることなく、短時間で安定して低酸素鋼を得ること
ができる。この低酸素化により鋼の熱間加工性及び冷間
加工性が改善され、難加工性の鋼種の製造が可能とな
り、また介在物を展延性の高いSiO2系にすることがで
き、圧延疵の発生を抑制でき、さらには、極細線等の製
造も可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はスラグ中CaO/SiO2と溶鋼酸素濃度との関係を示
す図、第2図はスラグ中の(Al2O3)濃度と溶鋼中アル
ミニウム濃度の関係を示す図、第3図は溶鋼中の酸素濃
度と溶鋼中のシリコン濃度の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 克彦 山口県光市大字島田3434番地 新日本製 鐵株式會社光製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭54−32119(JP,A) 特開 昭59−50113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 7/076 C21C 7/06 C21C 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱酸剤としてSi源を用いる含クロム溶鋼の
    脱酸精錬工程において、SiO2;10〜30%,CaF2;20〜40%,
    MgO≦15%,Al2O3≦5%を含み、残部はCaOであるフラッ
    クスを添加し、生成スラグの塩基度(CaO/SiO2)を1.6
    〜5.0に調整することを特徴とする含クロム溶鋼の脱酸
    精錬法。
JP2204069A 1990-08-01 1990-08-01 含クロム溶鋼の脱酸精錬法 Expired - Lifetime JP2873729B2 (ja)

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