JP2873351B2 - 多層フィルム - Google Patents
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Description
な多層フィルムに関する。
いて困難で加工装置を通る通過が不能率となり得る不十
分な取扱適性をしばしば有することが知られている。こ
れらの問題は、特に、充填材が少ししか、または全く存
在し得ない透明フィルムに対して深刻である。この問題
を克服するひとつの方法は、複合フィルムの全体的な透
明度をかなり低減させることなく、粘着防止剤として働
き得る、充填剤を含む物質の薄層で透明なベースフィル
ムを塗布することである。US特許第願4,533,509号は、
このタイプのポリエステルフィルムを開示している。
ル層を含むポリエステルフィルム複合材料がGB特許第1,
465,973号に開示されている。コポリエステルは、ヒー
トシール可能な層として用いることができる。従って、
無添加ポリエステルベース層上に、充填剤を含む薄いポ
リエステル層を形成させることにより、透明なヒートシ
ール可能なフィルムを製造することが可能である。
能な層中のスリップ剤の存在が不適当である。
の第1表面上にポリエステルのヒートシール可能な層、
およびその第2表面上に裏面層(ここで、裏面層は熱硬
化したアクリル酸樹脂を含む)を有する、多層フィルム
を提供する。
せ、その第1表面上にポリエステルのヒールシール可能
な層を塗布して、そしてその第2表面に裏面層(ここ
で、裏面層は、熱硬化性アクリル酸樹脂を含む)を塗布
することによる、多層フィルムの製造方法をも提供す
る。
成、フィルム形成高分子物質から形成されてもよい。適
当な熱可塑性樹脂材料は、1−オレフィン、例えばエチ
レン、プロピレンおよび1−ブテンのホモポリマーまた
はコポリマー、ポリアミド、ポリカーボネート、そして
特に、1種以上のジカルボン酸またはそれらの低級アル
キル(6個までの炭素原子)ジエステル、例えば、テレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−、も
しくは2,7−ナフタレンジカルボン酸、こはく酸、セバ
シン酸、アジピン酸、アゼライン酸、4,4′−ジフェニ
ルカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸または1,2−
ビス−p−カルボキシフェノキシエタン(所望によりモ
ノカルボン酸、例えばピバル酸を有する)を1種以上の
グリコール、特に脂肪族グリコール、例えばエチレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、および1,4−シクロヘキ
サンジメタノールと縮合することにより得ることのでき
る合成線状ポリエステルを含む。ポリエチレンテレフタ
レートフィルムが特に好ましく、例えば英国特許838708
に記載されているように、典型的には70〜125゜の範囲
内の温度で、好ましくは、典型的には150〜250゜の範囲
内の温度でヒートセットした、2つの相互に垂直な方向
に連続的に延伸することにより二軸延伸された如きフィ
ルムが特に好ましい。
物、特にポリアリールエーテルケトン、ポリアリールエ
ーテルスルホン、ポリアリールエーテルエーテルケト
ン、ポリアリールエーテルエーテルスルホン、またはコ
ポリマーあるいはそのチオ類似物をも含むことができ
る。これらポリマーの例は、EP−A−1879,EP−A−184
458およびUS−A−4008203に開示されており、特に適当
な物質は、登録商標STABARの下でICI PLCにより市販さ
れているものである。これらポリマーの配合物も用いる
ことができる。
例えばアクリル酸樹脂、ビニル樹脂、ビスマレインイミ
ド樹脂および不飽和ポリエステル樹脂、ホルムアルデヒ
ド縮合樹脂、例えば尿素、メラミンまたはフェノールと
の縮合物、シアネート樹脂、官能化ポリエステル樹脂、
ポリアミドまたはポリイミド樹脂を含む。
ィルムの支持体は、延伸されていない、または一軸延伸
されていてもよいが、好ましくは良好な組み合せの機械
的および物理的性質を達成するためにフィルム面におい
て2つの相互に垂直な方向に延伸することにより二軸延
伸されている。同時の二軸延伸は、実質的に急冷され、
再加熱され、そして次いで横の延伸をひきおたすために
内部気体圧により膨張させられ、および縦の延伸をひき
おこすような速度で引かれる熱可塑性ポリエステル管を
押出すことにより達成することができる。連続延伸は、
まず一方向に、次いで他の相互に垂直な方向に続いて延
伸されるフラット押出物として熱可塑性支持体物質を押
出すことによるテンター方法において達成することがで
きる。一般に、まず縦方向に、すなわちフィルム延伸機
によって前方向に、そして次いで横方向に延伸すること
が好ましい。延伸された支持体フィルムは、そのガラス
転移温度より高い温度で寸法抑制下にヒートセットによ
り寸法的に安定であることができ、そして好ましくはそ
うである。
光学的に明澄であり、好ましくは、標準ASTM D 1003に
従い測定して、<3.5%の、より好ましくは<1.5%の%
の散乱透過可視光線(曇り度)を有する。
脂、特に1種以上の二塩基芳香族カルボン酸、例えばテ
レフタル酸、イソフタル酸、およびヘキサヒドロテレフ
タル酸、と1種以上のグリコール、例えばエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、およびネオペンチルグリコールから得られるコポリ
エステル樹脂を含む。良好なヒートシール性を与える典
型的なコポリエステルは、エチレンテレフタレートおよ
びエチレンイソフタレート、特に50〜90モル%のエチレ
ンテレフタレートおよび対応する50〜10モル%のエチレ
ンイソフタレートのモル比のコポリエステルである。好
ましいコポリエステルは、65〜85モル%のエチレンテレ
フタレートおよび35〜15モルのエチレンイソフタレート
を含み、特に約82モル%のエチレンテレフタレートおよ
び約18モル%のエチレンイソフタレートのコポリエステ
ルが好ましい。
法、例えばポリマーを完成支持体層上に流延することに
より達成することができる。しかしながら、複合シート
(支持体およびヒートシール可能な層)の形成は、それ
ぞれの皮膜形成層をマルチオリフィスダイの独立のオリ
フィスから同時に押出し、その後静止溶融層を接合する
ことによる、あるいは、好ましくはそれぞれのポリマー
の溶融流をまず溝に接合させ、ダイマニホールドに導
き、その後、ダイオリフィスから層流条件下混合なしに
ともに押出し、それによって複合シートを生成させる単
溝同時押出による、同時押出により有利に達成される。
ましくはヒートセットが行われる。一般に、支持体層を
延伸するに適用する条件は、ヒートシール可能なポリマ
ーの部分結晶化を引き起こすので、従って、ヒートシー
ル層の所望の形態学を生じさせるように選ばれた温度で
寸法抑制下にヒートセットするのが好ましい。従って、
ヒートシール可能なポリマーの結晶融点より低い温度で
ヒートセットを行い、複合材料を冷却させることによ
り、ヒートシール可能なポリマーが本質的に結晶のまま
保たれるであろう。しかしながら、ヒートシール性ポリ
マーの結晶融点よりも高い温度でヒートセットすること
により、後者は本質的に非晶質になるであろう。ポリエ
ステル支持体およびコポリエステルのヒートシール可能
な層を含む複合シートのヒートセットは、通常、175〜2
00℃の範囲内の温度で行われ、実質的に結晶質のヒート
シール可能な層を生じるか、あるいは200〜250℃の範囲
内の温度で行われ、本質的に非晶質のヒートシール可能
な層を生じる。本質的に非晶質のヒートシール可能な層
が好ましい。
ることができるが、一般に、50μmを越えず、好ましく
は0.5〜25μm、特に0.5〜10μmの範囲内である。
リル酸樹脂を含む。適当なポリマーは、アクリル酸のエ
ステル、特に、アルキル基が10個までの炭素原子を含
む、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、第三ブチル、ヘキシル、
2−エチルヘキシル、ヘプチル、およびn−オクチルで
あるアルキルエステルから得られる少なくとも1種のモ
ノマーを含む。アルキルメタクリレートとともに、アル
キルアクリレート、例えばエチルアクリレートおよびブ
チルアルレートから得られるポリマーが好ましい。エチ
ルアクリレートおよびメチルメタクリレートを含むポリ
マーが特に好ましい。アクリレートモノマーは、好まし
くは、30〜65モル%の範囲内の割合で存在し、メタクリ
レートモノマーは、好ましくは、20〜60モル%の範囲内
の割合で存在する。
酸のエステル、並びにその誘導体とともに所望の付加モ
ノマーとして共重合することのできる、裏面層の高分子
樹脂の製造に用いるのに適当な他のモノマーは、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、ハロ置換アクリロニ
トリル、ハロ置換メタクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−エタノールアクリルアミド、N−プロパノール
アクリルアミド、N−メタクリルアミド、N−エタノー
ルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−
第三ブチルアクリルアミド、ヒドロキシメチルメタクリ
レート、グリシジルアクリレート、グルシジルケタクリ
レート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、イタコ
ン酸、無水イタコン酸、およびイタコン酸の半エステル
を含む。
テル、例えばビニルアセテート、ビニルクロロアセテー
ト、およびビニルベンゾエート、ビニルピリジン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、マレイン酸、無水マレイン
酸、スチレンおよびスチレンの誘導体、例えばクロロス
チレン、ヒドロキシスチレンおよびアルキル化スチレン
(ここで、アルキル基は、1〜10個の炭素原子を含む)
を含む。
ーは、35〜60モル%のエチルアクリレート/30〜55モル
%のメチルメタクリレート/2〜20モル%のメタクリルア
ミドを含む。
ことができるが、好ましくは40,000〜300,000の範囲
内、より好ましくは50,000〜200,000の範囲内である。
それによってポリマーフィルム支持体に対する密着性を
改良する架橋剤を含むこともできる。さらに、架橋剤
は、好ましくは、溶剤の浸透に対する保護を与えるため
に内部架橋し得るべきである。適当な架橋剤は、エポキ
シ樹脂、アルキド樹脂、アミン誘導体、例えばヘキサメ
トキシメチルメラミン、並びに/またはアミン、例えば
メラミン、ジアジン、尿素、環状エチレン尿素、環状プ
ロピレン尿素、チオ尿素、環状エチレンチオ尿素、アル
キルメラミン、アリールメラミン、ベンゾグアナミン、
グアナミン、アルキルグアナミン、およびアリールグア
ナミンとアルデヒド、例えばホルムアルデヒドの縮合物
を含むことができる。有用な縮合物は、メラミンとホル
ムアルデヒドの縮合物である。縮合物は、所望によりア
ルコキシル化されていてもよい。架橋剤は、好ましくは
塗料中のポリマーの重量に対して25重量%までの量で用
いることができる。架橋剤の架橋作用を促進するため
に、好ましくは触媒をも用いる。メラミンホルムアルデ
ヒドを架橋するのに好ましい触媒は、塩化アンモニウ
ム、硝酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、り
ん酸二水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸水
素二アンモニウム、p−トルエンスルホン酸、塩基との
反応で安定化されたマレイン酸およびp−トルエンスル
ホン酸モルホリニウムを含む。
それにもかかわらず、水不溶性ポリマーを含む塗料は、
水性分散液として、あるいは有機溶剤中の溶液としてポ
リマーフィルム支持体に塗布されることができる。塗料
をすでに延伸させたフィルム支持体に塗布することがで
きる。しかしながら、塗料の塗布は、好ましくは延伸作
業の前または間に行われる。
階(縦および横)の間に塗布することが好ましい。この
ような一連の延伸および塗布は、特に塗布線状ポリエス
テルフィルム支持体、例えば塗布ポリエチレンテレフタ
レートフィルム(これは好ましくはまず縦方向に一連の
回転ローラーで延伸させられ、塗布され、次いでテンタ
ー炉中で横に延伸させられ、好ましくは次いでヒートセ
ットされている)の製造に好ましい。
または有機溶剤中の溶液として、いずれの適当な塗布常
法、例えば浸漬被覆、ビード塗布、リバースロール塗
布、またはスロット塗布により塗布することができる。
は、好ましくは水性分散液として塗布される。次の延伸
および/またはヒートセットの間に塗布フィルムに加え
られる温度は、水性媒質、または、溶剤を適用した組成
物の場合には溶剤を乾燥させるに有効であり、また、所
望ならば、合一させ、塗膜を連続的にかつ均一な層に形
成させるに有効である。架橋可能な裏面層組成物の架橋
は、このような延伸および/もしくはヒートセット温度
でも行われる。
はポリマーフィルムに、0.1〜10mgdm-2、特に0.1〜2.0m
gdm-2の範囲内の塗布量で塗布される。連続的な裏面層
の提供は、フィルムの滑り特性、およびある範囲の実質
的にベースフィルムに塗布された塗料、インキ、および
ラッカーの密着性を改良することができる。裏面層の表
面の改質、例えば、火炎処理、イオン衝撃、電子ビーム
処理、紫外線処理または、好ましくはコロナ放電による
改質は、実質的に塗布したインキおよびラッカーの密着
性を改良することができるが、良好な密着性を提供する
ためには本質的であり得ない。
る、高周波、高圧発電器を用いる通常の装置で大気圧下
空気中においてコロナ放電による好ましい処理を行うこ
とができる。放電は、通常好ましくは1.0〜500m/分の、
線速度で放電所において誘電支持ロール上にフィルム通
過させることによって達成される。放電電極は、移動フ
ィルムの表面から0.1〜10.0mmに位置することができ
る。
料、インキ、およびラッカーの良好な密着は、いずれの
前の表面改質、例えばコロナ放電処理による改質をせず
にも達成することができる。コロナ放電処理なしに適当
な密着を与える裏面層の例は、次のモノマー、エチルア
クリレート/メチルメタクリレート/アクリルアミドま
たはメタクリルアミド(通常それぞれおよそ46/46/8の
モル比)から得られるターポリマーを含む。
する。不連続な塗膜を製造するために、裏面層は、好ま
しくはポリマーフィルムに0.01〜0.2mgdm-2、特に0.03
〜0.1mgdm-2の範囲内の塗布量で塗布する。改良された
滑り特性を有するフィルムを与える不連続な裏面層の例
は、次のモノマー、エチルアクリレート/メチルメタク
リレート/アクリルアミドまたはメタクリルアミド(通
常それぞれおよび46/46/8のモル比)から得られるター
ポリマーを含む。
在する成分、塗布方法、および乾燥条件によって、連続
および不連続の両方の塗膜を製造することが可能であ
る。
ならば、その暴露面を化学的または物理的表面改質処理
にかけ、その表面と続いて塗布される裏面層の間の結合
を改良することができる。その簡単さおよび有効性か
ら、好ましい処理は、支持体の暴露面をコロナ放電に付
随する高圧電気応力にかけることである。あるいは、支
持体ポリマー上に溶解または膨潤作用を行う当業者に公
知の薬剤で支持体を前処理することもできる。ポリエス
テル支持体の処理に特に適当であるこのような薬剤の例
は、通常の有機溶剤に溶解したハロゲン化フェノール、
例えばアセトン、またはメタノール中のp−クロロ−m
−クレゾール、2,4−ジクロロフェノール、2,4,5−また
は2,4,6−トリクロロフェノールあるいは4−クロロレ
ソシノールを含む。
とができるが、裏面層の厚さは、好ましくは支持体の厚
さの0.001%以上10%以下であるべきである。実際に、
連続塗膜に対しては、裏面層の厚さは、望ましくは少な
くとも0.01μm、好ましくは約1.0μmを大きく越えな
いべきである。不連続な塗膜に対しては、裏面層の厚さ
は、好ましくは0.01μmより小さい。
フィルムの製造に通常用いられるいずれの添加剤を含む
ことができる。従って、薬剤、例えば染料、顔料、気泡
形成剤、滑剤、酸化防止剤、粘着防止剤、界面活性剤、
スリップ助剤、光沢向上剤、予備減成剤(prodegradant
s)、紫外線安定化剤、粘度改質剤および分散安定化剤
を支持体、ヒートシール可能なおよび/または裏面層に
適当に組み込むことができる。添加剤は、多層フィルム
の全曇り度(上記のように測定した)を3.5%より上、
好ましくは1.5%より上に増加させないべきである。裏
面層は、粒状充填剤、例えば小さい粒度のシリカを含ん
でいてもよい。望ましくは、裏面層で用いるならば、充
填剤は、高分子物質の50重量%を越えない量で存在すべ
きであり、その粒度は0.5μmを越えず、好ましくは0.3
μmより小さい、特に0.005〜0.2μmであるべきであ
る。裏面層は、好ましくは充填剤を含まない。
ートシール可能な層に密着した、剥離層を含むこともで
きる。剥離層は、好ましくはポリウレタン密着性樹脂、
特に、 (i)有機ポリイソシアネート、 (ii)イソシアネート反応性ポリジアルキルシロキサ
ン、および (iii)高分子量ポリオール の反応生成物を含むポリウレタン樹脂を含む。
は、脂肪族、脂環式、方向脂肪族または芳香族ポリイソ
シアネートであってもよい。適当なポリイソシアネート
の例は、エチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、4,4′−ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート、P−キシリレン
ジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネー
ト、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジ
イソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート類、およ
び1,5−ナフチレンジイソシアネートを含む。ポリイソ
シアネートの混合物および、ウレタン、アロファン酸エ
ステル、尿素、ビウレット、カルボジイミド、ウレトン
イミン、またはイソシアヌレート残基の導入により改質
されたポリイソシアネートも用いることができる。
一官能基であってもよいが、有利には少なくとも2個の
イソシアネート反応性基を含む。
基である、少なくとも2個のイソシアネート反応性基を
有するポリジアルキルシロキサンが知られている。これ
らは、ヒドロキシ、メルカプト、第1アミノ、第2アミ
ノおよびカルボキシ基から選ばれた2種以上の反応性基
を有するポリジメチルシロキサンを含む。ポリジアルキ
ルシロキサンは、線状、例えば両端にヒドロキシ基を有
するジオールであってもよく、あるいは分子の種々の末
端で置換されることのできるまたは一端に全てが位置す
ることのできる3個以上のイソシアネート反応性基を有
する、枝分かれであってもよい。
しくは10〜20の整数であり、そしてR1およびR2は、同じ
であっても異っていてもよいが、 −(CH2)y(OX)z−OH (ここで、Xは−CH2−CH2−および/または であり、 Yは2〜12、好ましくは2〜4、より好ましくは3の
整数であり、そして Zは0〜25、好ましくは5〜15、より好ましくは11ま
たは12の整数である)である〕 を有するジオール、および 次式 〔上式中、yは40〜150、特に50〜75の整数である〕 を有するトリオールを含む。
配合に用いられる、または用いることを提案されている
いずれの化学的群の高分子ポリオールの構成であっても
よい。例えば、高分子量ポリオールは、ポリエステル、
ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリチオエーテ
ル、ポリアセタール、またはポリオレフィンであっても
よいが、好ましくは比較的高いガラス転移温度(Tg14
0℃)を有し、剥離剤に望ましい硬度を与えるポリカー
ボネートである。
香族ジヒドロキシ化合物の熱可塑性ポリエステルであ
り、一般的な構造式、 〔上式中、Rは2価の脂肪族または芳香族基であり、n
は2〜20の整数である〕 で表されることができる。それらは、常法、例えば脂肪
族または芳香族ジヒドロキシ化合物との、あるいは混合
した脂肪族または芳香族ジヒドロキシ化合物との炭酸の
ジエステルのエステル交換により製造することができ
る。典型的な反応体は、通常ビスフェノールAとして知
られている、2,2−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)
プロパン、通常エトキシ化ビスフェノールAとして知ら
れている、1,1−イソプロピリデン−ビス−(p−フェ
ニレンオキシ−2−エタノール)、または1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールを含む。
000である。
ネート反応性基を含む1種以上の化合物を含むこともで
きる。適当な他のイソシアネート反応性化合物は、有機
ポリオール、特に62〜6000の範囲の分子量を有し、珪素
原子を含まない短鎖脂肪族ジオールまたはトリオール、
あるいはその混合物を含む。
ルとともに、または独立に含まれることもできる。
るいは芳香族炭化水素基であり; Xは、R1またはR2であり; R1は、ポリカーボネート、ポリエステル、ま
たはポリエーテル基であり; R2は、500〜3000の分子量を有するシリコー
ン鎖であり; R3は、2価の脂肪族および/または脂環式炭
化水素基であり; R4は、所望によりカルボキシル基を含む、2
価の脂肪族炭化水素基であり; nおよびmは、1〜20の整数であり; そして oおよびpは、0〜20の整数である〕 を有する構造を含むウレタン−シリコーンポリマーを含
む。
チル錫ジラウレートおよび/またはオクタン酸第一錫
を、剥離剤形成を助けるために用いることができ、そし
て非反応性溶剤を、粘度をコントロールするために薬剤
形成の前または後に添加することができる。用いること
のできる適当な非反応性溶剤は、アセトン、メチルエチ
ルケトン、ジメチルホルムアミド、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ジグリム、N−メチルピ
ロリドン、エチルアセテート、エチレンおよびプロピレ
ングリコールジアセテート、エチレンおよびプロピレン
グリコールモノアセテートのアルキルエーテル、トルエ
ン、キシレン、並びに立体障害アルコール、例えばt−
ブタノールおよびジアセトンアルコールを含む。好まし
い溶剤は、水混和性溶剤、例えばN−メチルピロリド
ン、ジメチルスルホキシド、並びにグリコールアセテー
トのジアルキルエーテル、またはN−メチルピロリドン
およびメチルエチルケトンの混合物である。他の適当な
溶剤は、続いて重合されるビニルモノマーを含む。
ポリウレタン分散液を含む剥離剤は、好ましくは有効量
の多官能価活性水素含有連鎖延長剤の存在下に、水性媒
質中に水分散性ポリウレタン樹脂を分散させることによ
り調製することができる。
ることができる。好ましくは、樹脂を撹はんしながら水
に添加し、あるいは水を樹脂中に撹はんすることができ
る。
好ましくは水溶性であり、水自体が有効であり得る。他
の適当な延長剤は、ポリオール、アミノアルコール、ア
ンモニア、第一もしくは第二脂肪族、脂環式、芳香族、
芳香族脂肪族または複素環式アミン、特にジアミン、ヒ
ドラジン、または置換ヒドラジンを含む。
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジ
ン、2−メチルピペラジン、フェニレンジアミン、トリ
レンジアミン、キシリレンジアミン、トリス(2−アミ
ノエチル)アミン、3,3′−ジニトロベンジジン、4,4′
−メチレンビス(2−クロロアニリン)、3,3′−ジク
ロロ−4,4′−ビフェニルジアミン、2,6−ジアミノピリ
ジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、メタンジア
ミン、m−キシレンジアミン、イソホロンジアミン、お
よびエチルトリアミンとアクリレートの付加物、または
その加水分解生成物を含む。ヒドラジン、アジンの如き
物質、例えばアセトンアジン、置換ヒドラジン、すなわ
ち、例えばジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレン
−ビス−ヒドラジン、カルボジヒドラジン、ジカルボン
酸およびスルホン酸のヒドラジド、例えばアジピン酸モ
ノまたはジヒドラジド、蓚酸ジヒドラジド、イソフタル
酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、1,3−フェニレ
ンジスルホン酸ジヒドラジド、オメガ−アミノカプロン
酸ジヒドラジド、ヒドラジンとラクトンを反応させるこ
とにより生成したヒドラジド、例えばガンマーヒドロキ
シル酪酸ヒドラジド、ビス−セミカルバジド、上記のグ
リコールのいずれかの如きグリコールのビス−ヒドラジ
ド炭酸エステルも含む。
ンの場合、ポリウレタン樹脂の水性分散液に添加しても
よく、あるいは樹脂がそこに分散される水性媒質中にす
でに存在させていてもよい。
耐溶剤性および耐久性を改良し得るべきである。適当な
樹脂分子内架橋剤は、エポキシ樹脂、マルキド樹脂、お
よび/またはアミン、例えばメラミン、ジアジン、尿
素、環状エチレン尿素、環状プロピレン尿素、チオ尿
素、環状エチレンチオ尿素、アルキルメラミン、アリー
ルメラミン、ベンゾグアナミン、グアナミン、アルキル
グアナミン、アリールグアナミンとアルデヒド、例えば
ホルムアルデヒドの縮合物を含む。有用な縮合物は、メ
ラミンとホルムアルデヒドの縮合物である。縮合物は、
所望により部分的に、または全体的にアルコキシル化さ
れた、好ましくは低分子量のアルコキシ基、例えばメト
キシ、エトキシ、n−ブトキシ、またはイソ−ブトキシ
であってもよい。ヘキサメトキシメチルメラミン縮合物
が特に適当である。他の特に適当な架橋剤は、ポリアジ
リジンである。
も三官能価(すなわち、3個の官能基)を示し、分子内
架橋をポリウレタン樹脂中に存在する官能基で促進し、
受理層に対する剥離層の密着を改良する。
剤および架橋剤を含む。
できる。有利な温度は、約5〜95℃、より好ましくは約
10〜約45℃である。
当量であるべきであり、連鎖延長剤中の活性水素と樹脂
中のNCO基の比は、好ましくは1.0〜2.0:1の範囲内であ
る。
進するために、また、ポリウレタン樹脂中の架橋可能な
官能基でのその分子内架橋作用を促進するために剥離剤
中に導入される。メラミンホルムアルデヒドを架橋する
ために好ましい触媒は、塩化アンモニウム、硝酸アンモ
ニウム、チオシアン酸アンモニウム、リン酸二水素アン
モニウム、リン酸水素二アンモニウム、P−トルエンス
ルホン酸、硫酸、塩基での反応で安定化されたマレイン
酸、p−トルエンスルホン酸アンモニウム、およびp−
トルエンスルホン酸モルホリニウムを含む。
布した場合にその拡がりを促進するための界面活性剤を
含んでいてもよい。
することができる。しかしながら、剥離剤の塗布は、好
ましくは延伸作業の前または間に行われる。特に、剥離
層をポリマーフィルムに二軸延伸作業の2段階(縦およ
び横)の間に塗布することが好ましい。このような一連
の延伸および塗布は、特に塗布線状ポリエステルフィル
ム、例えば塗布ポリエチレンテレフタレートフィルム支
持体/ポリエステルのヒートシール可能な層フィルム
(これは好ましくはまず縦方向に一連の回転ローラーで
延伸させられ、塗布され、次いでテンター炉中で横に延
伸させられ、好ましくは次いでヒートセットされてい
る)の製造に好ましい。
または有機溶剤中の溶液として、いずれの適当な塗布常
法、例えば浸漬被覆、ビード塗布、リバースロール塗
布、またはスロット塗布により塗布することができる。
は、好ましくは水性分散液として塗布される。次の延伸
および/またはヒートセットの間に塗布フィルムに加え
られる温度は、水性媒質、または、溶剤を適用した組成
物の場合には溶剤を乾燥させるに有効であり、また、合
一させ、塗膜を連続的かつ均一な層に形成させるに有効
である。架橋可能な剥離層組成物の架橋は、このような
延伸および/もしくはヒートセット温度でも行われる。
る。
側に直接密着した不連続裏面層の両方を有するポリマー
フィルムの略断面正面図であり、縮尺ではない。
離層を有するポリマーフィルムの同様な略正面図であ
る。
(3)に結合したヒートシール可能な層(2)を有する
ポリマー支持体層、および第2の支持体表面(4)に結
合した不連続裏面層(5)を含む。
(2)の遠隔面(7)に結合した、追加の層である剥離
層(6)を含む。
明される。
および82モル%のエチレンテレフタレートと18モル%の
エチレンイソフタレートのコポリエステルを含む第2ポ
リマーの別々の流れを別々の押出器から単溝同時押出器
に供給し、被膜形成ダイを通して水冷回転、急冷ドラム
上に押出し、非晶質キャスト複合押出物を得た。キャス
ト押出物を約80℃の温度に加熱し、次いで3.2:1の前延
伸比に縦に延伸した。次いで、延伸したフィルムを以下
の成分を含む水性組成物で裸のポリエチレンテレフタレ
ート支持体表面上に裏面層で塗布した。
ドを有する46%w/wのメチルメタクリレート/エチルア
クリレート/メタクリルアミド(46/46/8モル%)水性
ラテックス〕 硫酸アンモニウム 0.05ml (10%w/w溶液) Synperonic N 5ml (ICIにより市販されている、27%w/wのノニルフェノ
ールエトキシレート水溶液) 脱イオン水 1lまで加える 多層フィルムをテンター炉に通過させ、ここでフィル
ムを乾燥させ、そのもとの寸法のおよそ3.4倍に横方向
に延伸させた。二軸延伸フィルムを約225℃の温度でヒ
ートセットさせた。最終フィルムの厚さは75μmであ
り、コポリエステル層は11μmの厚さであり、不連続な
裏面層は0.007μmよりも小さい乾燥塗厚を有し、そし
ておよそ0.05mgdm-2の乾燥塗布量であった。
た。コポリエステル層をそれ自体、または不塗布ポリエ
チレンテレフタレートフィルムに140℃で2秒間1kgcm-2
の圧力下にシールし、室温に冷却し、5.08mms-1の一定
速度でシールされたフィルムを剥離するに必要な力をシ
ールの単位幅あたりの直線力で測定した。さらに、コポ
リエステル層および未塗布ポリエチレンテレフタレート
の両方への裏面層のヒートシールの強さを決定した。結
果を第1表に示す。
トおよびコポリエステル層に対してASTM試験法D 1894に
より測定した。さらに、コポリエステル層の摩擦係数を
それ自体に対して、および未塗布ポリエチレンテレフタ
レートに対して測定した。結果を第1表に示す。
過率(TLT)を測定することによりフィルムの光学的明
澄度を決定した。曇り度は0.3%、TLTは91.1%であっ
た。
リル酸樹脂の体積を30mlに増加させ、添加した硝酸アン
モニウムの体積を0.15mlに増加させたことを除き、例1
の手順を繰り返した。裏面層の乾燥塗厚は0.025μmで
あり、乾燥塗布量はおよそ0.3mgdm-2であった。連続裏
面層のヒートシールの強度、および静摩擦係数をASTM試
験法D 1894により未塗布ポリエチレンテレフタレートお
よびコポリエステル層に対して測定した。結果を第1表
に示す。
ル層を同時押出せず、裏面層をその上に塗布しなかった
ことを除き、例1の手順を繰り返した。ポリエチレンテ
レフタレートフィルムのヒートシールの強度および静摩
擦係数を、例1に記載したように、それ自体に対して測
定した。結果を第1表に示す。
ヒートシール性および滑り提供特性を説明する。
さらに以下の成分を含む不粘着剤塗料で塗布した。
いる、ポリカーボネート−シリコーン−ウレタン樹脂) Synperonic OP 10 0.050kg (ICIにより市販されている、アルキルエトキシ化界
面活性剤) 蒸留水 2.325kg 裏面層を塗布する、すなわち前方延伸と横延伸の間と
フィルム製造プロセスにおいて同段階でロール塗布法に
より、コポリエステル層に水性不粘着剤を塗布した。フ
ィルムを続いて炉中で225℃まで加熱し、塗膜を乾燥さ
せ、硬化させた。得られた剥離フィルムは、約0.1μm
の厚さの不粘着層を含んでいた。
ellotape接着テープにヒートシールした。サンプルは、
それぞれ25mm×25mmのシール面および少なくとも100mm
の長さの末シール端を有していた。剥離の程度は、100m
m/分の剥離速度の「Instron」A0533 Tensometerを用い
て試験片をそれぞれ剥離することにより測定した。剥離
フィルムは、0.370g/25mm(0.145Nm-1)の最大剥離強度
および0.079g/25mm(0.031Nm-1)の平均剥離強度を有し
ていた。
エチレンテレフタレートフィルム(すなわち、コポリエ
ステルエステルなし、裏面もしくは不粘着層)を剥離強
度試験で用いたことを除き、例4の手順を繰り返した。
未塗布ポリエチレンテレフタレートフィルムは、1.545g
/25mm(0.606Nm-1)の最大剥離強度および1.345g/25mm
(0.528Nm-1)の平均剥離強度を有ていた。
層が良好な剥離性を与えることを説明する。
は、独立に、あるいはいずれかの組み合せにおいて次の
好ましい特徴を示す。
エステルを含む。
ンイソフタレートのコポリエステルを含む。
エチルアクリレート/アクリルアミドまたはメタクリル
アミドのターポリマーを含む。
ン、および (iii)高分子量ポリオール の反応生成物を含む。
トの二軸延伸フィルムを含む。
に直接密着した不連続裏面層の両方を有するポリマーフ
ィルムの略断面正面図である。 第2図は、ヒートシール可能な層に密着した追加の剥離
層を有するポリマーフィルムの同様な略正面図である。 1……ポリマー支持体層、 2……ヒートシール可能な層、 5……不連続裏面層、 6……剥離層。
Claims (2)
- 【請求項1】高分子物質の支持体層を含み、その第1表
面上にポリエステルのヒートシール可能な層、およびそ
の第2表面上に裏面層を有する、多層フィルムであっ
て;裏面層が熱硬化したアクリル酸樹脂を含むことを特
徴とする、多層フィルム。 - 【請求項2】ポリエステル質の支持体層を形成させ、そ
の第1表面上にポリエステルのヒートシール可能な層を
塗布し、そしてその第2表面に高分子の裏面層を塗布す
ることによる、多層フィルムの製造方法であって;裏面
層が熱硬化性アクリル酸樹脂を含むことを特徴とする、
方法。
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