JP2871002B2 - フェライト微粉末の製造方法 - Google Patents

フェライト微粉末の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、接着剤や塗料等に混練することで磁気シー
ルド材として利用されるフェライト微粉末の製造方法に
関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、フェライト焼結体の研磨により生ずるフェ
ライト研磨粉を600〜900℃で熱処理することにより、異
物の脱脂,酸化を図り、粒径の均一なフェライト微粉末
を製造可能とするものである。
〔従来の技術〕
例えばフェライト焼結コアを接着してトランスや磁気
ヘッド等を作成する場合、接着剤層が非磁性材であるた
めに、磁気抵抗が大きくなって漏れ磁束が多くなり、磁
気効率が低下する傾向にある。
このような状況から、接着剤中にフェライト微粉末を
混合して軟磁気特性を付与する試みがなされている。
(例えば特開昭63−75080号) ところで、前述の接着剤等に混入されるフェライト微
粉末の製造方法としては、焼結したフェライトコアを粉
砕機で粉砕する方法や、原料粉を水と一緒に高速回転す
るノズルから吹き出し高温乾燥したものを焼成する方法
等が知られている。
しかしながら、前者では、機械的な粉砕によるもので
あるため、均一な粒子径とすることは困難である。例え
ば、アトマイザー,ロッドミルによる微粉砕では、数μ
mから数十μm程度に粒子径がばらつく。
一方、後者では、得られる微粉末が中空なものとな
り、高密度充填用のフェライト微粉末としては不適当で
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のように、従来の製法では、得られるフェライト
微粉末の均一性や密度等の点で難があり、その改善が望
まれている。
そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案され
たものであって、微細で高密度を有し、しかも粒径の均
一なフェライト微粉末を得ることが可能な製造方法を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上述の目的を達成するために、ロータリー
トランスのコアを研磨加工することにより生じたフェラ
イト研磨粉を脱水,乾燥した後、600〜900℃で熱処理す
ることを特徴とするものである。
〔作用〕
ロータリートランスのコアを研磨することにより生じ
たフェライト研磨粉は、微細な粉末であり粒径も均一で
ある。
このフェライト研磨粉に対して600〜900℃で熱処理を
施すと、異物(例えば機械オイル等の高分子成分や研磨
剤等)は分解して揮散し、いわゆる脱脂された状態とな
る。
本発明では、この異物が除去されたフェライト研磨粉
がフェライト微粉末として再利用される。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
本実施例では、フェライト研磨粉として、ロータリー
トランスのコアの加工で生じた研磨スラジを使用した。
すなわち、ロータリートランスのコアとして使用され
るフェライト焼結コアは、面精度を出すために#200〜
#600の砥石で研磨されるが、このときに出る研磨スラ
ジを冷却水と一緒に磁石を利用して集め、脱水処理をし
た。
次いで、この研磨スラジに含まれている異物を除くた
め篩分けを行い、乾燥した。
このままでは、機械オイル等の高分子や研磨剤,金属
粉等が含まれているため、混練用,充填用のフェライト
微粉末としては使用できない。
そこで、これらを除去するため600〜900℃の高温で熱
処理(焼成)を行った。
その結果、異物が脱脂、酸化され、混練用,充填用と
して良好なフェライト微粉末が得られた。また、得られ
たフェライト微粉末は、研磨粉を原料としているために
均一な粒径を有しており、しかもその粒径は1〜5μm
と非常に微細なものであった。
上述のフェライト微粉末は、接着剤と混合させ,ある
いは粉体塗装用の塗料に混練することによって磁気シー
ルド材,またはそれらの接着剤として利用することが考
えられる。
そこで、実際に得られたフェライト微粉末を用いて接
着剤を作成した。
接着剤としてはセメダイン社製,#1500二液性エポキ
シ及びEP106一液性エポキシを用い、これに重量比で1:1
の割合で研磨粉の熱処理によって得られたフェライト微
粉末を混合した。
そして、このフェライト微粉末入り接着剤を用いてフ
ェライト焼結コアの接着を行った。
一般に、フェライト焼結コアを接着してチョークやト
ランスを作成する場合、そのギャップ面の精度によって
インダクタンスにばらつきが生じ、特にギャップが小さ
い場合の影響は非常に大きい。そのため、これまでトラ
ンスやチョークを組み立てる場合、ギャップ面(接合
面)を紙ヤスリ等で磨きインダクタンスを合わせて組み
立てている。
ところが、先のフェライト微粉末入り接着剤を用いた
場合、インダクタンスのばらつきは±30%であったもの
が±10%程度に抑えることができた。したがって、この
フェライト微粉末入り接着剤を使用することで、インダ
クタンスのばらつきを非常に小さなものとすることがで
き、不良率を低下することができるものと期待される。
また、本実施例で得られたフェライト微粉末は、接着
剤ばかりでなく、種々の材料と混合して各種磁気シール
ド材として利用することが可能である。
例えば、セメント等の建材と混合することで、ビル等
のTV電波反射防止用に利用することができる。この場
合、フェライト微粉末の粒径はかなり粗めのもの(例え
ば数十μm〜数百μm程度)でも良い。
同様に、各種塗料に混合し、これを塗布することによ
って電波呼吸材として利用することも可能である。かか
る塗料を電子機器の必要部分に塗布すれば、シールド効
果が期待できノイズ対策上有利である。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明において
は、フェライト研磨粉を熱処理することによりフェライ
ト微粉末としているので、微細で高密度、且つ粒径の均
一なフェライト微粉末を得ることが可能である。
さらに、本発明においては、これまで廃棄されてきた
フェライト研磨粉を再利用しているので、製造コストの
点で非常に有利であり、フェライト微粉末を安価に製造
することが可能である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータリートランスのコアを研磨加工する
    ことにより生じたフェライト研磨粉を脱水,乾燥した
    後、600〜900℃で熱処理することを特徴とするフェライ
    ト微粉末の製造方法。
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