JP2870687B2 - 熱交換器用管板構造体及びヒートパイプを熱交換器内に支持し密封するための方法 - Google Patents
熱交換器用管板構造体及びヒートパイプを熱交換器内に支持し密封するための方法Info
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- F28D15/02—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
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- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28F—DETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
- F28F1/00—Tubular elements; Assemblies of tubular elements
- F28F1/10—Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートパイプ式熱
交換器に用いられる管板に関し、特に、ヒートパイプを
熱交換器から取外すのを容易にする管板の新規な構造に
関する。
交換器に用いられる管板に関し、特に、ヒートパイプを
熱交換器から取外すのを容易にする管板の新規な構造に
関する。
【０００２】
【従来の技術】ヒートパイプ式熱交換器は、一般に、冷
温空気と高温ガスのための２つの分離された流れチャン
ネルと、それらの２つの流れチャンネルを横切ってに延
長した多列ヒートパイプから成る。これらのヒートパイ
プは、２つの流れチャンネル間の熱交換を可能にする熱
交換媒体（通常、水）を収容している。
温空気と高温ガスのための２つの分離された流れチャン
ネルと、それらの２つの流れチャンネルを横切ってに延
長した多列ヒートパイプから成る。これらのヒートパイ
プは、２つの流れチャンネル間の熱交換を可能にする熱
交換媒体（通常、水）を収容している。
【０００３】２つの流れチャンネルの分離状態を維持す
るために、通常、熱交換器の中央領域に仕切板が設置さ
れており、管板は細長ヒートパイプの両端を受容するよ
うに配置されている。そのような管板は、多くの場合、
ヒートパイプを支持する機能と、流れチャンネルを密封
する機能の二重の機能を有する。さもないと、空気又は
ガスが熱伝達表面をバイパスすることになり、熱伝達の
効率を低下させる。
るために、通常、熱交換器の中央領域に仕切板が設置さ
れており、管板は細長ヒートパイプの両端を受容するよ
うに配置されている。そのような管板は、多くの場合、
ヒートパイプを支持する機能と、流れチャンネルを密封
する機能の二重の機能を有する。さもないと、空気又は
ガスが熱伝達表面をバイパスすることになり、熱伝達の
効率を低下させる。
【０００４】従来慣用の管板は、一連の穴又は開口を有
する、通常は金属製の平坦な板から成る。これらの開口
は、ヒートパイプの周りに摩耗スリーブを嵌めることが
できるようにヒートパイプの直径より僅かに大きいサイ
ズとされている。摩耗スリーブは、ヒートパイプの周り
に嵌めた後ヒートパイプに溶接される。
する、通常は金属製の平坦な板から成る。これらの開口
は、ヒートパイプの周りに摩耗スリーブを嵌めることが
できるようにヒートパイプの直径より僅かに大きいサイ
ズとされている。摩耗スリーブは、ヒートパイプの周り
に嵌めた後ヒートパイプに溶接される。
【０００５】不都合なことに、何らかの理由で１本のヒ
ートパイプを外さなければならない必要が生じた場合、
ヒートパイプにアクセスするには、まず管板を外さなけ
ればならない。しかし、熱交換器が長期間使用に供され
ていたような場合、管板の取外しは、腐蝕等のために極
めて困難である。又、摩耗板によって与えれるクリアラ
ンスも、取外しを容易にする上では余り助けにはならな
い。
ートパイプを外さなければならない必要が生じた場合、
ヒートパイプにアクセスするには、まず管板を外さなけ
ればならない。しかし、熱交換器が長期間使用に供され
ていたような場合、管板の取外しは、腐蝕等のために極
めて困難である。又、摩耗板によって与えれるクリアラ
ンスも、取外しを容易にする上では余り助けにはならな
い。
【０００６】管板を取外すには、一般に、管板のヒート
パイプを囲繞している部分（ヒートパイプ受容穴の周り
の部分）をトーチなどによって物理的に切断しなければ
ならない。その結果、切断された管板のプラグをリサイ
クルするか、あるいは、新しいプラグを製造しなければ
ならず、ヒートパイプを交換又は再挿入した後、その新
しいプラグを差込まなければならない。そのような作業
は、現場での、及び工場でのヒートパイプの加工又は修
理コストを増大させる。
パイプを囲繞している部分（ヒートパイプ受容穴の周り
の部分）をトーチなどによって物理的に切断しなければ
ならない。その結果、切断された管板のプラグをリサイ
クルするか、あるいは、新しいプラグを製造しなければ
ならず、ヒートパイプを交換又は再挿入した後、その新
しいプラグを差込まなければならない。そのような作業
は、現場での、及び工場でのヒートパイプの加工又は修
理コストを増大させる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、管板を物理的に切断する必要なしに、あるいは管板
に何らの損傷を与えることなく、ヒートパイプの取外し
を容易にする管板の新規な構造を提供することである。
本発明の他の目的は、管板をヒートパイプに封着する
（密封状態に取付ける）シール手段であって、ヒートパ
イプを取外すときには容易に除去することができるシー
ル手段を提供することである。本発明の更に他の目的
は、ヒートパイプの両端を上記シール手段又はシール組
立体から分離した状態で支持する支持手段又は支持組立
体を提供することである。
は、管板を物理的に切断する必要なしに、あるいは管板
に何らの損傷を与えることなく、ヒートパイプの取外し
を容易にする管板の新規な構造を提供することである。
本発明の他の目的は、管板をヒートパイプに封着する
（密封状態に取付ける）シール手段であって、ヒートパ
イプを取外すときには容易に除去することができるシー
ル手段を提供することである。本発明の更に他の目的
は、ヒートパイプの両端を上記シール手段又はシール組
立体から分離した状態で支持する支持手段又は支持組立
体を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、ヒートパイプを熱交換器内に支持するの
に用いられる支持組立体を備えた熱交換器用管板を提供
する。この支持組立体に近接させて、挿通すべきヒート
パイプの直径より大きいサイズの複数の貫通開口を有す
る管板を位置づけする。各開口は、オーバーサイズ（ヒ
ートパイプの直径より大きいサイズ）であるから、各ヒ
ートパイプと管板との間に間隙を画定する。ヒートパイ
プを管板のそれぞれの開口に密封するために、この間隙
に跨がりそれを閉鎖する密封組立体を挿入する。次い
で、この密封組立体を管板に固定する。
決するために、ヒートパイプを熱交換器内に支持するの
に用いられる支持組立体を備えた熱交換器用管板を提供
する。この支持組立体に近接させて、挿通すべきヒート
パイプの直径より大きいサイズの複数の貫通開口を有す
る管板を位置づけする。各開口は、オーバーサイズ（ヒ
ートパイプの直径より大きいサイズ）であるから、各ヒ
ートパイプと管板との間に間隙を画定する。ヒートパイ
プを管板のそれぞれの開口に密封するために、この間隙
に跨がりそれを閉鎖する密封組立体を挿入する。次い
で、この密封組立体を管板に固定する。
【０００９】
【発明の実施の形態】まず図１を参照すると、従来技術
の代表的なヒートパイプ式熱交換器１０が示されおり、
熱交換器１０を貫通する冷温ガスの流れ１２と、高温ガ
ス１４（通常は、煙道ガス）が示されている。熱交換器
１０の中央領域に流れ１２と１４を分離する仕切板１６
が設けられている。熱交換器１０の両側面近くに管板１
８，１８が設けられており、仕切板１６と管板１８，１
８と熱交換器のハウジング２０とが協同して流れ１２，
１４の囲い体を画定している。各流れ囲い体（従って、
仕切板１６及び管板１８，１８）を貫通して複数のキャ
ップ付（両端を閉鎖された）ヒートパイプ２２が延設さ
れている。各ヒートパイプ２２の外周面には、ガス１
２、１４との熱交換表面を大きくするために多数のフィ
ン２４が固着されている。熱交換器１０の目的は、冷温
ガス１２と高温ガス１４とを混合させることなく両者の
間の熱交換を可能にすることである。そのような熱交換
は、各ヒートパイプ２２内に収容されている熱交換媒体
（通常は水）を介して行われる。
の代表的なヒートパイプ式熱交換器１０が示されおり、
熱交換器１０を貫通する冷温ガスの流れ１２と、高温ガ
ス１４（通常は、煙道ガス）が示されている。熱交換器
１０の中央領域に流れ１２と１４を分離する仕切板１６
が設けられている。熱交換器１０の両側面近くに管板１
８，１８が設けられており、仕切板１６と管板１８，１
８と熱交換器のハウジング２０とが協同して流れ１２，
１４の囲い体を画定している。各流れ囲い体（従って、
仕切板１６及び管板１８，１８）を貫通して複数のキャ
ップ付（両端を閉鎖された）ヒートパイプ２２が延設さ
れている。各ヒートパイプ２２の外周面には、ガス１
２、１４との熱交換表面を大きくするために多数のフィ
ン２４が固着されている。熱交換器１０の目的は、冷温
ガス１２と高温ガス１４とを混合させることなく両者の
間の熱交換を可能にすることである。そのような熱交換
は、各ヒートパイプ２２内に収容されている熱交換媒体
（通常は水）を介して行われる。
【００１０】図２を参照すると、一連の開口２６を備え
た従来の典型的な管板１８が示されている。ヒートパイ
プ２２は、これらの開口２６を通して延設される。従っ
て、開口２６は、ヒートパイプ２２を熱交換器１０内に
設置する利点を最大限にするように配置されている。た
だし、開口２６は、ヒートパイプ２２が管板１８から抜
出ることができないようにヒートパイプのフィン２４よ
り小さい寸法とされている。
た従来の典型的な管板１８が示されている。ヒートパイ
プ２２は、これらの開口２６を通して延設される。従っ
て、開口２６は、ヒートパイプ２２を熱交換器１０内に
設置する利点を最大限にするように配置されている。た
だし、開口２６は、ヒートパイプ２２が管板１８から抜
出ることができないようにヒートパイプのフィン２４よ
り小さい寸法とされている。
【００１１】図３〜５は、ヒートパイプ２２を管板１８
を通して敷設する従来の典型的な態様を示す。図に示さ
れるように、通常、摩耗スリーブ２８が、ヒートパイプ
２２の、管板１８に係合させるべき部分に嵌めてヒート
パイプに仮付け溶接される。摩耗スリーブ２８は、好ま
しくは、管板１８には溶接されず、管板１８にに対して
（ヒートパイプ２２と一緒に）スリップすることができ
るように、あるいは熱膨縮（熱膨張及び収縮）すること
ができるようになされる。この摩耗スリーブ２８は、ヒ
ートパイプ２２の管板１８との係合部がヒートパイプの
熱膨縮による摺擦により細る（摩滅する）のを防止する
ための摩耗防護部材として用いられる。摩耗スリーブ２
８は、ヒートパイプ２２に溶接されて管板１８に通され
るので、その構成は、ヒートパイプ２２に対する直接的
な端部支持を与えるだけでなく、ガス１２，１４をそれ
ぞれの囲い体内に密封する（ガスシールを設定する）働
きをもする。構造的な支持は、管板１８と、管板１８が
後に熱交換器に固定されることによって付与される。ガ
スシールは、摩耗スリーブ２８が管板１８に密嵌合する
ことによって設定される。そのような密嵌合が必要とさ
れるために、開口２６は、摩耗スリーブ２８の外径より
大きいサイズとすることができず、さもないと、冷温ガ
ス１２及び高温ガス１４の漏れが生じる。従って、開口
２６は、ヒートパイプ２２が開口２６から簡単に抜出る
のを防止するようにフィン２４より小さいサイズとしな
ければならない。かくして、ヒートパイプ２２が一旦敷
設されると、ヒートパイプを熱交換器１０から取外すに
は、その前に管板１８をトーチ又は鋸等によって切断又
は切除しなければならない。ヒートパイプ２２の取外し
は、修理や点検のために必要とされる。
を通して敷設する従来の典型的な態様を示す。図に示さ
れるように、通常、摩耗スリーブ２８が、ヒートパイプ
２２の、管板１８に係合させるべき部分に嵌めてヒート
パイプに仮付け溶接される。摩耗スリーブ２８は、好ま
しくは、管板１８には溶接されず、管板１８にに対して
（ヒートパイプ２２と一緒に）スリップすることができ
るように、あるいは熱膨縮（熱膨張及び収縮）すること
ができるようになされる。この摩耗スリーブ２８は、ヒ
ートパイプ２２の管板１８との係合部がヒートパイプの
熱膨縮による摺擦により細る（摩滅する）のを防止する
ための摩耗防護部材として用いられる。摩耗スリーブ２
８は、ヒートパイプ２２に溶接されて管板１８に通され
るので、その構成は、ヒートパイプ２２に対する直接的
な端部支持を与えるだけでなく、ガス１２，１４をそれ
ぞれの囲い体内に密封する（ガスシールを設定する）働
きをもする。構造的な支持は、管板１８と、管板１８が
後に熱交換器に固定されることによって付与される。ガ
スシールは、摩耗スリーブ２８が管板１８に密嵌合する
ことによって設定される。そのような密嵌合が必要とさ
れるために、開口２６は、摩耗スリーブ２８の外径より
大きいサイズとすることができず、さもないと、冷温ガ
ス１２及び高温ガス１４の漏れが生じる。従って、開口
２６は、ヒートパイプ２２が開口２６から簡単に抜出る
のを防止するようにフィン２４より小さいサイズとしな
ければならない。かくして、ヒートパイプ２２が一旦敷
設されると、ヒートパイプを熱交換器１０から取外すに
は、その前に管板１８をトーチ又は鋸等によって切断又
は切除しなければならない。ヒートパイプ２２の取外し
は、修理や点検のために必要とされる。
【００１２】図６〜１５は、ヒートパイプ２２を熱交換
器１０内に密封し支持するのに現在用いられている方法
及び装置に対する改良である本発明を例示する。図に示
されるように、本発明によれば、ヒートパイプを密封す
る工程と支持する工程とは、従来の方法におけるように
組合わされず、別々の構造体によって達成される（ただ
し、密封構造体はヒートパイプ２２に若干の支持を与え
る）。
器１０内に密封し支持するのに現在用いられている方法
及び装置に対する改良である本発明を例示する。図に示
されるように、本発明によれば、ヒートパイプを密封す
る工程と支持する工程とは、従来の方法におけるように
組合わされず、別々の構造体によって達成される（ただ
し、密封構造体はヒートパイプ２２に若干の支持を与え
る）。
【００１３】ヒートパイプ２２の支持は、互いに溶接又
はその他の手段によって結合された一連のリング３２か
ら成る支持グリッド（支持手段又は支持組立体）３０に
よって与えられる。図８は、支持グリッド３０を構成す
るリング３２の配列の１例を示す。図９は、支持グリッ
ド０を構成する各リング３２の代表的な形状を示す。図
６に示されるように、各ヒートパイプ２２のフィン２４
は、リング３２の内径に係合してその上に座置し、それ
によってヒートパイプ２２のこの部分に支持を与える。
このような態様の支持は又、ヒートパイプ２２とリング
３２との間に生じる熱膨縮を吸収することができる。支
持グリッド３０のリング３２の配列パターンは、管板３
６の開口３４に一致しなければならないことはいうまで
もない。
はその他の手段によって結合された一連のリング３２か
ら成る支持グリッド（支持手段又は支持組立体）３０に
よって与えられる。図８は、支持グリッド３０を構成す
るリング３２の配列の１例を示す。図９は、支持グリッ
ド０を構成する各リング３２の代表的な形状を示す。図
６に示されるように、各ヒートパイプ２２のフィン２４
は、リング３２の内径に係合してその上に座置し、それ
によってヒートパイプ２２のこの部分に支持を与える。
このような態様の支持は又、ヒートパイプ２２とリング
３２との間に生じる熱膨縮を吸収することができる。支
持グリッド３０のリング３２の配列パターンは、管板３
６の開口３４に一致しなければならないことはいうまで
もない。
【００１４】ガスが上記囲い体から漏出するのを防止す
るためのヒートパイプ２２の密封は、図１０〜１３に示
されるように、環状密封ディスク又はカバーディスク
（密封手段）３８によって行われる。これらの環状ディ
スク３８は、各ヒートパイプ２２の端部を被って滑り嵌
合させることができるように寸法づけされており、その
後、管板３６にされる。環状ディスク３８の管板３６へ
の固定は、ねじ４０又は耐熱シリコーン密封材又は他の
適当な方法によって行うことができる。この固定方法
は、ヒートパイプ２２とディスク３８の間の熱膨張又は
スリップを許容する。いずれにしても、各ディスク３８
の内径は、熱交換１０を通るガス１２，１４に対する流
れバリヤーとして機能するようにヒートパイプ２２（又
はそれぞれの摩耗スリーブ２８）より僅かだけ大きい寸
法とされている。各ディスク３８の外径は、管板の開口
３４を覆うように開口３４より大きくされる。
るためのヒートパイプ２２の密封は、図１０〜１３に示
されるように、環状密封ディスク又はカバーディスク
（密封手段）３８によって行われる。これらの環状ディ
スク３８は、各ヒートパイプ２２の端部を被って滑り嵌
合させることができるように寸法づけされており、その
後、管板３６にされる。環状ディスク３８の管板３６へ
の固定は、ねじ４０又は耐熱シリコーン密封材又は他の
適当な方法によって行うことができる。この固定方法
は、ヒートパイプ２２とディスク３８の間の熱膨張又は
スリップを許容する。いずれにしても、各ディスク３８
の内径は、熱交換１０を通るガス１２，１４に対する流
れバリヤーとして機能するようにヒートパイプ２２（又
はそれぞれの摩耗スリーブ２８）より僅かだけ大きい寸
法とされている。各ディスク３８の外径は、管板の開口
３４を覆うように開口３４より大きくされる。
【００１５】本発明の上記の構成によれば、管板３６の
ヒートパイプ挿通開口３４をオーバーサイズ（ヒートパ
イプの直径より大きいサイズ）とし、開口３４とヒート
パイプ２２との間に間隙４４が画定されるようにするこ
とができる。なぜなら、間隙４４はディスク３８によっ
て閉鎖されるからである。従って、ディスク３８を外せ
ば（ディスク３８の取外しは比較的容易である）、ヒー
トパイプ２２と管板３６との機械的結合関係がなくなる
から、ヒートパイプ２２の熱交換からの取外しを容易に
する。又、ディスク３８が外されると、ヒートパイプ２
２は単にそのフィン２４をリング３２内に座置させるこ
とによって支持されるので、この支持態様も、ヒートパ
イプ２２の熱交換からの取外しを困難にすることはな
い。図１４、１５は、ヒートパイプ２２の、ディスク３
８に係合する領域に被せる代表的な摩耗スリーブ２８を
示す。この摩耗スリーブ２８は、ヒートパイプ２２とデ
ィスク３８との間の金属間腐蝕又は相対移動によるヒー
トパイプ２２のこの部位における細るをの防止する。
ヒートパイプ挿通開口３４をオーバーサイズ（ヒートパ
イプの直径より大きいサイズ）とし、開口３４とヒート
パイプ２２との間に間隙４４が画定されるようにするこ
とができる。なぜなら、間隙４４はディスク３８によっ
て閉鎖されるからである。従って、ディスク３８を外せ
ば（ディスク３８の取外しは比較的容易である）、ヒー
トパイプ２２と管板３６との機械的結合関係がなくなる
から、ヒートパイプ２２の熱交換からの取外しを容易に
する。又、ディスク３８が外されると、ヒートパイプ２
２は単にそのフィン２４をリング３２内に座置させるこ
とによって支持されるので、この支持態様も、ヒートパ
イプ２２の熱交換からの取外しを困難にすることはな
い。図１４、１５は、ヒートパイプ２２の、ディスク３
８に係合する領域に被せる代表的な摩耗スリーブ２８を
示す。この摩耗スリーブ２８は、ヒートパイプ２２とデ
ィスク３８との間の金属間腐蝕又は相対移動によるヒー
トパイプ２２のこの部位における細るをの防止する。
【００１６】オーバーサイズ開口３４を有する本発明の
管板３６は、ハウジング２０の周辺にボルト止めなどの
慣用の態様で取付けるこでる。次いで、カバーディスク
３８を、ヒートパイプ２２の端部を被って嵌合させ、管
板に固定することによってヒートパイプを密封する。後
に、ヒートパイプ群の一部分だけを取外さなければなら
ないことが確認された場合、ヒートパイプ群の損傷した
一部分だけを取外すことができるように管板３６を幾つ
かのセクションに分割しておいてもよく、あるいは慣用
の態様で管板を切断してもよい。管板３６のヒートパイ
プ２２からの分離は、単にカバーディスクを各損傷した
ヒートパイプの周りから取外すだけで可能にされるので
比較的容易である。管板３６が外されたならば、ヒート
パイプ２２は、それがリング３２に座着している位置か
ら単に持上げるだけで簡単に取外すことができる。
管板３６は、ハウジング２０の周辺にボルト止めなどの
慣用の態様で取付けるこでる。次いで、カバーディスク
３８を、ヒートパイプ２２の端部を被って嵌合させ、管
板に固定することによってヒートパイプを密封する。後
に、ヒートパイプ群の一部分だけを取外さなければなら
ないことが確認された場合、ヒートパイプ群の損傷した
一部分だけを取外すことができるように管板３６を幾つ
かのセクションに分割しておいてもよく、あるいは慣用
の態様で管板を切断してもよい。管板３６のヒートパイ
プ２２からの分離は、単にカバーディスクを各損傷した
ヒートパイプの周りから取外すだけで可能にされるので
比較的容易である。管板３６が外されたならば、ヒート
パイプ２２は、それがリング３２に座着している位置か
ら単に持上げるだけで簡単に取外すことができる。
【００１７】
【発明の効果】本発明の利点の１つは、ヒートパイプ２
２を熱交換器１０内に設置するための簡単で、融通性の
ある安価な方法を提供することである。更に、本発明
は、ヒートパイプ２２を現場で外さなければならない事
態が発生した場合、ヒートパイプ２２を現場で取外すた
めの簡単で安価な方法を提供する。又、ここでは熱交換
器の低温側に関連して本発明を説明したが、本発明によ
る管板３６及びその設置方法は、高温側にも同様に適用
することができる。更に、カバーディスク３８に代え
て、幾つかのセクションに分割された、より慣用のもの
に近い管板１８（即ち、各ヒートパイプにぴったり嵌合
する開口を有する管板）を本発明の管板３６に重ねて取
付けることもできる。この分割された慣用の管板１８
は、それより大きい寸法の管板３６に簡単な締着具又は
シリコーン密封材によって固定することができる。その
場合、ヒートパイプ２２と管板３６の開口３４との間の
複数の間隙４４を同時に密封することができる。
２を熱交換器１０内に設置するための簡単で、融通性の
ある安価な方法を提供することである。更に、本発明
は、ヒートパイプ２２を現場で外さなければならない事
態が発生した場合、ヒートパイプ２２を現場で取外すた
めの簡単で安価な方法を提供する。又、ここでは熱交換
器の低温側に関連して本発明を説明したが、本発明によ
る管板３６及びその設置方法は、高温側にも同様に適用
することができる。更に、カバーディスク３８に代え
て、幾つかのセクションに分割された、より慣用のもの
に近い管板１８（即ち、各ヒートパイプにぴったり嵌合
する開口を有する管板）を本発明の管板３６に重ねて取
付けることもできる。この分割された慣用の管板１８
は、それより大きい寸法の管板３６に簡単な締着具又は
シリコーン密封材によって固定することができる。その
場合、ヒートパイプ２２と管板３６の開口３４との間の
複数の間隙４４を同時に密封することができる。
【図１】図１は、従来技術の代表的なヒートパイプ式熱
交換器の透視図であり、熱交換器を貫通する各流れを示
す。
交換器の透視図であり、熱交換器を貫通する各流れを示
す。
【図２】図２は、従来技術のヒートパイプ式熱交換器の
ための代表的な管板の透視図である。
ための代表的な管板の透視図である。
【図３】図３は、ヒートパイプを図２の管板に固定する
典型的な態様を示す透視図である。
典型的な態様を示す透視図である。
【図４】図４は、図３の線４−４に沿ってみた一部切除
された断面図である。
された断面図である。
【図５】図５は、図３の線５−５に沿ってみた一部切除
された断面図である。
された断面図である。
【図６】図６は、ヒートパイプを本発明による管板に固
定する新規な態様を示す透視図である。
定する新規な態様を示す透視図である。
【図７】図７は、図６の線７−７に沿ってみた一部切除
された断面図であり、ヒートパイプを管板に着脱自在に
封着する新規な態様を示す。
された断面図であり、ヒートパイプを管板に着脱自在に
封着する新規な態様を示す。
【図８】図８は、ヒートパイプを管板に近接させて支持
する新規な態様を示す透視図である。
する新規な態様を示す透視図である。
【図９】図９は、図８の線９−９に沿ってみた断面図で
ある。
ある。
【図１０】図１０は、ヒートパイプを管板に対して着脱
自在に封着するのに用いられるカバーディスクの正面透
視図である。
自在に封着するのに用いられるカバーディスクの正面透
視図である。
【図１１】図１１は、図１０の線１１−１１に沿ってみ
た断面図である。
た断面図である。
【図１２】図１２は、ヒートパイプを管板に対して着脱
自在に封着するのに用いられるカバーディスクの変型例
の正面透視図である。
自在に封着するのに用いられるカバーディスクの変型例
の正面透視図である。
【図１３】図１３は、図１２の線１３−１３に沿ってみ
た断面図である。
た断面図である。
【図１４】図１４は、ヒートパイプと管板の間に介設さ
れる摩耗スリーブの正面透視図である。
れる摩耗スリーブの正面透視図である。
【図１５】図１５は、図１４の線１５−１５に沿ってみ
た断面図である。
た断面図である。
１０：ヒートパイプ式熱交換器 １８：管板 ２２：ヒートパイプ ２４：フィン ２８：摩耗スリーブ ３０：支持グリッド（支持手段又は支持組立体） ３２：リング ３４：開口 ３６：管板 ３８：環状密封ディスク（密封手段） ４０：ねじ ４２：耐熱シリコーン密封材 ４４：間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダレル・ウェイン・ツァーン アメリカ合衆国テキサス州ウォートン、 オーリオール・レイン1402 (56)参考文献 特開 平７−190654（ＪＰ，Ａ) 実開 昭53−89641（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F28D 15/02
Claims (14)
- 【請求項１】 熱交換器用管板構造体であって、 （ａ）各々１つのヒートパイプを挿通支持する、互いに
固定された複数のリングから成るヒートパイプ支持手段
と、 （ｂ）該支持手段に近接して配置されており、各々挿通
すべきヒートパイプとの間に間隙を画定するようにヒー
トパイプの直径より大きいサイズとされた複数の貫通開
口を有する、該支持手段とは別体の管板と、 （ｃ）前記ヒートパイプを前記管板のそれぞれ対応する
開口に密封するために前記間隙を跨ぐ密封手段と、 （ｄ）前記密封手段を前記間隙を跨ぐようにして前記管
板に固定するための固定手段と、 から成る管板構造体。 - 【請求項２】 前記密封手段は、前記管板に着脱自在に
固定されていることを特徴とする請求項１に記載の管板
構造体。 - 【請求項３】 前記密封手段は、前記管板に密封自在に
固定された環状ディスクから成ることを特徴とする請求
項２に記載の管板構造体。 - 【請求項４】 前記各ヒートパイプには複数のフィンが
固着されており、前記各リングは、それに挿通されるヒ
ートパイプに固着されたフィンの外径より大きい直径を
有することを特徴とする請求項３に記載の管板構造体。 - 【請求項５】 前記ヒートパイプの少くとも１つのフィ
ンは、対応する前記リング内で該リング上に座置するよ
うになされていることを特徴とする請求項４に記載の管
板構造体。 - 【請求項６】 前記ヒートパイプの、前記密封手段の設
けられている部位の外周面に摩耗スリーブが嵌着されて
いることを特徴とする請求項５に記載の管板構造体。 - 【請求項７】 前記環状ディスクは、前記管板にねじ止
めによって固定されていることを特徴とする請求項５に
記載の管板構造体。 - 【請求項８】 ヒートパイプを熱交換器内に支持し密封
するための方法であって、 （ａ）各々１つのヒートパイプを挿通支持する、互いに
固定された複数のリングから成るヒートパイプ支持組立
体を用意する工程と、 （ｂ）各ヒートパイプを該支持組立体の対応する前記各
リングに挿通して支持する工程と、 （ｃ）挿通すべき各ヒートパイプとの間に間隙を画定す
るようにヒートパイプの直径より大きいサイズとされた
複数の貫通開口を有する、前記支持組立体とは別体の管
板を該支持組立体に近接させて位置づけする工程と、 （ｄ）前記各ヒートパイプを前記管板の前記対応する各
開口に、前記間隙を跨ぐ密封組立体を介して密封する工
程と、 （ｅ）前記密封組立体を前記管板に固定する工程と、 から成る方法。 - 【請求項９】 前記密封組立体を前記管板に着脱自在に
固定する工程を含むことを特徴とする請求項８に記載の
方法。 - 【請求項１０】 前記密封組立体を前記管板に密封自在
に固定される環状ディスクとして構成し配置する工程を
含むことを特徴とする請求項９に記載の方法。 - 【請求項１１】 前記各リングを、それに挿通される前
記ヒートパイプに固着されるフィンの外径より大きい直
径を有するものとして構成する工程を含むことを特徴と
する請求項９に記載の方法。 - 【請求項１２】 前記各ヒートパイプの少くとも１つの
フィンを対応する前記各リング内で該リング上に座置さ
せる工程を含むことを特徴とする請求項１１に記載の方
法。 - 【請求項１３】 前記各ヒートパイプの、前記密封組立
体の設けられている部位の外周面に摩耗スリーブを嵌着
する工程を含むことを特徴とする請求項１２に記載の方
法。 - 【請求項１４】 前記環状ディスクを前記管板にねじ止
めによって固定する工程を含むことを特徴とする請求項
１２に記載の方法。
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