JP2993423B2 - 熱機器 - Google Patents
熱機器Info
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Description
その内部の燃焼空間と外部とを遮断するパッキン部材を
介在させて、燃焼装置を取り付けてなる熱機器に関する
ものである。
燃焼装置によって熱機器本体内の燃焼空間内に発生させ
た高温ガスの熱を系外に逃がさずに有効に利用するため
と、高温ガスがこの燃焼空間から熱機器の外に漏れるの
を防止するために、熱機器本体と燃焼装置との接合面間
にパッキン部材を介在させてある。このようなパッキン
部材は、断熱材としても機能するが、熱機器本体と燃焼
装置との間においては、常時、高温のガス(以下、高温
ガスという。)に晒されるため、熱による劣化が早く進
行する。また、このような用途に用いられるパッキン部
材は、一般に、シール面との馴染み性が悪く、燃焼装置
の取付時には熱機器本体と燃焼機器の接合面間で強く挟
み込むことによって密着させているが、馴染んでくると
面圧が低下してしまう。すると、このパッキン部材と、
熱機器本体や燃焼装置との接合面から高温ガスが浸透し
ていき、この高温ガスの浸透によってパッキン部材がさ
らに劣化する。その結果、この隙間から、高温ガスがそ
のまま外部に流出する。このような高温ガスの流出は、
火災の原因や作業者の火傷等の原因になる恐れがある。
とする課題は、燃焼装置を熱機器本体に取り付けるに際
して、両者間に介在させるパッキン部材の劣化を防止す
るとともに、このパッキン部材が劣化したとしても高温
ガスの熱機器外部への噴出を防止することのできる熱機
器を提供することである。
空間を形成し、この燃焼空間と連通する開口部を備えた
熱機器本体と、前記開口部に臨ませて取り付けられる燃
焼機器と、前記熱機器本体と前記燃焼装置との接合面間
であって前記開口部よりも外方位置に介在させたパッキ
ン部材とを備えた熱機器において、前記接合面間であっ
て前記パッキン部材の前記燃焼空間側の周面に沿って空
気導入領域を形成した接続した構成により、上述の課題
を解決するものである。
成し、この燃焼空間と連通する開口部を備えた熱機器本
体と、前記開口部に臨ませて取り付けられる燃焼機器
と、前記熱機器本体と前記燃焼装置との接合面間であっ
て前記開口部よりも外方位置に介在させたパッキン部材
とを備えるものにおいて適用される。そして、この発明
は、前記熱機器本体と前記燃焼装置の接合面間であって
前記パッキン部材の前記燃焼空間側の周面に沿って空気
導入領域を形成することによって実現される。すなわ
ち、前記接合面間において前記パッキン部材の内側に形
成した空気導入領域によって、前記燃焼空間からの高温
ガスの侵入と熱的影響を前記パッキン部材の手前で防止
するようにしたものである。
ラや焼却炉等のように、内部に燃焼空間を備えた熱機器
本体に、この燃焼空間に臨ませて燃焼装置を取り付けた
もの全体を含む。前記熱機器本体は、前記熱機器がボイ
ラである場合には、一般に缶体と称される。ここで、前
記接合面とは、前記熱機器本体における前記燃焼装置の
取付箇所において、前記熱機器本体に前記燃焼装置を取
り付ける際に対面する面のことで、この発明において
は、前記接合面間にパッキン部材を介在させているた
め、前記接合面同士が接触しない場合を含んでいる。
本体と前記燃焼装置との接合面間に介在させて、高温ガ
スが熱機器外に漏れるのを防止するが、このような熱機
器に使用されるものであるから断熱材としても機能する
場合を含んでいる。前記パッキン部材の燃焼空間側の周
面に沿って形成する空気導入領域は、前記熱機器本体と
前記燃焼装置の接合面間において、前記パッキン部材の
内周側に位置するものである。したがって、前記空気導
入領域の外周側は前記パッキン部材の内周によって区画
される。すなわち、前記空気導入領域は、そこに供給さ
れる空気によって、前記パッキン部材の内側をさらにシ
ールするものであり、この空気が、前記熱機器本体と前
記燃焼装置との間から外部に漏れたとしても、前述した
ような熱の有効利用や、高温ガスの漏れを防止するとい
う効果を有する。したがって、前記空気導入領域の外周
側の境界は、前記接合面間において、前記パッキン部材
によって規定されるものであるが、前記空気導入領域の
内周側は、前記パッキン部材の内周囲に何らかの構成部
材を配置する等して明確に規定する必要はない。さら
に、この発明においては、前記空気導入領域に供給され
る空気の圧力を、前記燃焼空間内に形成される高温ガス
の圧力より高圧とする。これにより、前記熱機器本体と
前記燃焼装置との接合面間において、前記パッキン部材
との間に隙間が生じても、前記空気導入領域内のエア圧
によって高温ガスの流出を防止する。前記空気導入領域
への空気の供給は、燃焼装置に付属の燃焼用空気の供給
手段を利用する他、別個の空気供給手段を用いる。
について、図1を参照しながら詳細に説明する。ここ
で、図1は、この発明に係る熱機器の一実施例を説明す
るための横断平面図である。また、図示する実施例にお
いて、熱機器は、水管ボイラを例示するものである。こ
の水管ボイラの缶体、すなわち、熱機器本体1は、その
内部の燃焼空間19に多数の伝熱管2を配置したもの
で、これらの伝熱管2に対して、燃焼装置3からの高温
ガス(火炎、燃焼ガスを含む。)が接触する。前記熱機
器本体1は、前記燃焼装置3を取り付けるための第1接
合部材4を有しており、この第1接合部材4には、前記
燃焼装置3によって前記燃焼空間19内に高温ガスを形
成させるための開口部5を形成してある。
合式のガスバーナを例示してある。前記燃焼装置3は、
予混合気供給流路6の下流側にバーナエレメント7を備
え、このバーナエレメント7に形成した多数の予混合気
噴出孔(図示省略)から予混合気を噴出させて燃焼させ
るものである。この予混合気供給流路6は、筒形状のウ
インドボックス8によって画成されている。このウイン
ドボックス8の一側壁(以下では、底板部という)9の
下流側には、エレメント取付開口部10を形成してあ
り、このエレメント取付開口部10にバーナエレメント
7を取り付けてある。前記底板部9は、前記燃焼装置3
を前記熱機器1に取り付けるための第2接合部材9とし
ても機能するもので、この取り付けに際しては、後述す
るように、この第2接合部材9を前記第1接合部材4と
対面させた状態とする。
介して前記エレメント取付開口部10に取り付けてあ
る。すなわち、前記支持枠11は、前記バーナエレメン
ト7を保持する枠状部分12と、前記ウインドボックス
8に前記バーナエレメント7を固定するためのフランジ
状部分13とを備えている。前記枠状部分12の周囲に
は、前記バーナエレメント7と前記エレメント取付開口
部10との間の密封と断熱を行なうための第1断熱材1
4を配置するが、この第1断熱材14は、前記バーナエ
レメント7の表面と面一になるように配置してある。さ
らに、前記第1断熱材14の外側には、断面略L字形の
保持部材15を設け、前記第1断熱材14を前記枠状部
分12に対して所定の位置に保持・固定している。前記
保持部材15の取り付けに際して、前記第1断熱材14
と前記支持枠11および前記保持部材15とは、単に挟
み込みだけでなく接着材等を使って接着もしておく。以
上のようにして、前記第1断熱材14を組み付けた前記
バーナエレメント7は、前記ウインドボックス8に取り
付けられるが、この際、前記バーナエレメント7は前記
ウインドボックス8の内側から、前記エレメント取付開
口部10に挿入し、前記枠状部分12を、前記エレメン
ト取付開口部10から突出させた状態で組み付けられ
る。この組み付け状態では、前記ウインドボックス8の
外側に突出する前記支持枠11の周囲は前記第1断熱材
14で覆われ、さらにその外側が前記保持部材15で覆
われた状態となる。さらに、前記燃焼装置3において
は、前記保持部材15の周囲に、さらに第2断熱材20
を配置してある。この第2断熱材20は、前記第1断熱
材14と同様に、前記バーナエレメント7の表面と面一
になるように配置している。前記第1断熱材15および
前記第2断熱材20は、後述するように、前記燃焼装置
3を、前記第1接合部材4の開口部5から前記熱機器本
体1内の燃焼空間19に臨ませた状態で取り付ける際
に、前記燃焼装置3のバーナエレメント7の周囲と前記
第1接合部材4の開口部5との間の断熱と熱的遮蔽を主
に行うものである。ここで、前記バーナエレメント7の
構造は、たとえば、薄肉の平板と波板を交互に積層する
ことによって予混合気噴出孔を形成したものや、耐熱性
の平板状部材に多数の予混合気噴出孔を穿設したものを
用いることもできる。
レメント7を前記開口部5から前記燃焼空間19に臨ま
せた状態で前記熱機器本体1に取り付ける。この際に
は、前 記第1接合部材4と、前記底板部9との間に前記
パッキン部材23を介在させて取り付け、前記熱機器本
体1と前記燃焼装置3との間の密封と断熱を行なう。前
記パッキン部材23は、前記第1接合部材4における開
口部5の周囲を取り巻くように配置されるもので、この
実施例においては前記底板部9の周囲に沿って取り付け
られており、したがって前記燃焼装置3を前記熱機器本
体1に取り付けた状態では、前記第1接合部材4の開口
部5周縁,前記底板部9のエレメント取付開口部10周
縁の外側に位置している。前記パッキン部材23は、前
述のように、燃焼による熱を系外に逃がさずに有効に利
用するために、また高温ガスが前記熱機器本体1外に漏
れるのを防止するためのものである。前記パッキン部材
23は、この実施例では、前記燃焼装置3の底板部9側
に取り付けてあり、前記燃焼装置3の取り付け時に、前
記熱機器本体1側の前記第1接合部材4に密着する。
空間19側と通じる側の周面には、この面に沿って空気
導入領域21を形成する。すなわち、前記熱機器本体1
の第1接合部材4と前記燃焼装置3の底板部9との間に
おいて、前記パッキン部材23の内周側に前記空気導入
領域21を形成する。この実施例においては、前記パッ
キン部材23の内周側と、前記熱機器本体1の第1接合
部材4と、前記燃焼装置3の底板部9と、前記第2断熱
材20とによって囲まれた空間が、前記空気導入領域2
1である。ここで、前記空気導入領域21の外周側の境
界は、前記パッキン部材23によって規定されるもので
あるが、前記空気導入領域21の内周側の境界は、何ら
かの構成部材によって明確に規定する必要はない。
22を接続してある。この空気導入流路22は、前記ウ
インドボックス8における予混合気供給流路6の画成部
分よりも外側の位置において、前記ウインドボックス8
の底板部9を貫通させて形成してある。前記空気導入流
路22は、1つとすることもできるが、好ましくは、前
記空気導入領域21に沿って適宜の間隔で複数設ける。
さらに、前記ウインドボックス8の側板部16には、所
定の隙間でもって隔壁24を取り付けることによって、
前記空気供給経路25を形成してあり、前記空気供給経
路25に前記空気導入流路22を連通させてある。前記
空気供給経路25は、前記空気導入流路22を介して前
記空気導入領域21に空気を供給するためのもので、こ
の空気は、たとえば予混合気を形成する前の燃焼用空気
を導入する。前記空気導入流路22から前記空気導入領
域21内へ供給する空気は、前記空気導入領域21内に
おいて、前記燃焼装置3によって前記燃焼空間19内に
形成した高温ガスの圧力より高圧とする。すなわち、こ
の前記空気導入領域21内への空気の供給圧力は、前記
熱機器本体1における炉圧より高圧とする。
1への取り付けに際しては、前記熱機器本体1の第1接
合部材4に所定個数のボルト30を取り付け、これら各
ボルト30のそれぞれに、押え具31を挿入し、これら
の押え具31を前記燃焼装置3の底板部9の周辺に当接
させた状態で前記各ボルト30のそれぞれにナット32
をねじ込むことによって行っている。ここで、図示する
実施例においては、前記各押え具31と前記各ナット3
2との間にスプリングワッシャ等の弾性を有する弾性部
材33を介在させ、前記パッキン部材23および前記第
2断熱材20の馴染み性の向上と、面圧の低下の調整を
行っている。
なわち燃焼装置3の動作時には、空気導入流路22から
空気導入領域21に空気が導入されている。この状態で
は、パッキン部材23や第2断熱材20は、熱機器本体
1と前記燃焼装置3との間の密封と断熱を行なっている
が、前記パッキン部材23や前記第2断熱材20の馴染
みによる面圧の低下等により、前記第2断熱材20と前
記熱機器本体1の第1接合部材4や前記燃焼装置3の底
板部9との間に隙間が生じたとする。この場合、従来の
ものでは、前記第2断熱材20自体の隙間や、前記第2
断熱材20と前記底板部9との接触面、前記パッキン部
材23と前記第1接合部材4や前記底板部9との接触面
から高温ガスが浸透していく。この高温ガスの浸透によ
って、前記パッキン部材23の劣化が促進され、前記パ
ッキン部材23と前記第1接合部材4や前記底板部9と
の接触面に生じた隙間から、高温ガスがそのまま外部に
流出する等、火災の原因や作業者の火傷の原因になる恐
れがある。しかし、前記パッキン部材23の劣化により
それらの接触面に隙間が生じても、前記空気導入領域2
1内に供給される空気によって、それらの接触面に生じ
た隙間から前記空気導入領域21への高温ガスの浸透を
抑制し、また前記パッキン部材23の冷却を行なうた
め、前記パッキン部材23の劣化を抑制できる。しか
も、前記空気導入領域21に、前記空気導入流路22か
ら供給される空気は、前記第2断熱材20の部分におい
て、燃焼空間19内の高温ガスの圧力より高く設定して
あるため、前記パッキン部材23の劣化により隙間が生
じても、この隙間からは空気が噴出するのみであり、前
記空気導入領域21内のエア圧によって高温ガスの流出
を防止することができる。
気導入領域21への空気の供給は、前記燃焼装置3の燃
焼用空気の供給経路から分岐させることによって、燃焼
用空気の供給手段(すなわち、送風機)からの空気を利
用しているが、この送風機とは別個に送風機やコンプレ
ッサー等の空気供給手段を設けてることもできる。さら
に、以上の説明における燃焼装置3は、前記バーナエレ
メント7と前記ウインドボックス8、前記ウインドボッ
クス8と前記熱機器本体1との間に、第1断熱材14お
よび第2断熱材20を介在させることにより、修理点検
時の各部材の着脱性、密閉性等、作業性を考慮したもの
であるが、このような着脱が不要な、または殆ど無いよ
うな燃焼装置においては、必ずしも第1断熱材14およ
び第2断熱材20を積層状態となるように設ける必要は
なく、前記バーナエレメント7の支持枠11の周囲、前
記熱機器本体1と前記燃焼装置3との間に、一体的な断
熱材を設けたものとすることもできる。この場合、上述
の実施例に比べ、前記保持部材15を省略することがで
き、より一層の構造の簡素化が可能である。
機器によれば、燃焼装置と熱機器本体との接合面間にパ
ッキン部材を介在させ、このパッキン部材の燃焼空間側
の周面に沿って空気導入領域を形成し、この空気導入領
域に導入した空気により、燃焼空間からの高温ガスの熱
的影響を遮断し、同時にパッキン部材の冷却を行なうこ
とができるから、パッキン部材の焼損や、経時的な劣化
を防止し、面圧の低下を抑制し、パッキン部材の長寿命
化も図れる。さらに、空気導入領域に導入する空気の圧
力を、燃焼空間内の圧力より高く設定し、パッキン部材
の内周に作用する高温ガスよりも若干高い圧力の空気を
前記空気導入領域に供給することにより、パッキン部材
が劣化して熱機器本体や燃焼機器との間に隙間が生じて
も、この隙間からは、この空気が熱機器本体外に流出す
るのみであり、高温ガスの流出による種々の問題を解決
することができ、高い安全性を確保できる。
めの横断平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 内部に燃焼空間19を形成し、この燃焼
空間19と連通する開口部5を備えた熱機器本体1と、
前記開口部5に臨ませて取り付けられる前記燃焼機器3
と、前記熱機器本体1と前記燃焼装置3との接合面間で
あって前記開口部5よりも外方位置に介在させたパッキ
ン部材23とを備えた熱機器において、前記接合面間で
あって前記パッキン部材23の前記燃焼空間19側の周
面に沿って空気導入領域21を形成したことを特徴とす
る熱機器。 - 【請求項2】 前記空気導入領域21内の圧力を、前記
燃焼空間19内の圧力よりも高く設定したことを特徴と
する請求項1記載の熱機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8115361A JP2993423B2 (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 熱機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8115361A JP2993423B2 (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 熱機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09280549A JPH09280549A (ja) | 1997-10-31 |
JP2993423B2 true JP2993423B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=14660630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8115361A Expired - Fee Related JP2993423B2 (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 熱機器 |
Country Status (1)
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JP6534906B2 (ja) * | 2015-10-20 | 2019-06-26 | リンナイ株式会社 | 燃焼装置 |
JP6591889B2 (ja) * | 2015-12-22 | 2019-10-16 | リンナイ株式会社 | 燃焼装置 |
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-
1996
- 1996-04-12 JP JP8115361A patent/JP2993423B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09280549A (ja) | 1997-10-31 |
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