JP6591889B2

JP6591889B2 - 燃焼装置

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Publication number: JP6591889B2
Application number: JP2015250325A
Authority: JP
Inventors: 貴大小野; 卓史小代; 竹内　健; 健竹内
Original assignee: Rinnai Corp
Current assignee: Rinnai Corp
Priority date: 2015-12-22
Filing date: 2015-12-22
Publication date: 2019-10-16
Anticipated expiration: 2035-12-22
Also published as: US20180363897A1; US10928063B2; KR102514853B1; KR20180097681A; CN108474551B; WO2017110018A1; JP2017116157A; CN108474551A

Description

本発明は、内部に混合気が供給されるバーナボディと、バーナボディの開放面を覆う、混合気噴出部を有する板金製の燃焼板とから成るバーナと、バーナボディの開放面を囲うボディフランジ部に締結される一端の接合フランジ部を有し、内部に熱交換器を収納した燃焼筐とを備える燃焼装置に関する。

従来、この種の燃焼装置として、特許文献１により、燃焼筐の耐熱性を向上させるため、バーナと熱交換器との間の燃焼筐の部分に燃焼筐を冷却する冷却手段として熱交換器に直列に接続される水路を設置したものが知られている。また、このものでは、燃焼板の周縁の燃焼板フランジ部とボディフランジ部との間にパッキンを介設して、燃焼板フランジ部とボディフランジ部との間のシール性が確保されるようにしている。

ところで、バーナ燃焼時、燃焼板フランジ部の燃焼筐の内部空間に面する部分にはかなりの熱量が入熱される。そして、燃焼板フランジ部の過熱を生ずると、燃焼板フランジ部からの伝熱でバーナボディの温度がかなり高くなってしまう。その結果、バーナボディの付属品、例えば、バーナボディの流入口に設ける逆止弁に熱による悪影響が及んでしまう。

そこで、特許文献１には記載されていないが、従来、図８に示す如く、燃焼板フランジ部１２２の燃焼筐２の内部空間に面する部分に重なる断熱材８を設けて、燃焼板フランジ部１２２の過熱を防止できるようにしたものも知られている。そして、このものでは、バーナと熱交換器との間の燃焼筐２の部分に設置した水路５に断熱材用の固定板９を取付けている。尚、図８に示すものでは、ボディフランジ部１１２と燃焼板フランジ部１２２との間に第１のパッキン７_１を介設すると共に、燃焼板フランジ部１２２と接合フランジ部２２との間に第２のパッキン７_２を介設している。そして、燃焼板フランジ部１２２の燃焼筐２の内部空間に面する部分に第２のパッキン７_２を挟んだ状態で断熱材８を重ねている。

ここで、水路５に断熱材用の固定板９を取付けるのは、固定板９の過熱を防止するためであるが、水路５は中空であるため、固定板９を水路５にスポット溶接ではなく面倒なロウ付けで取付けている。その結果、固定板９の取付けコストが高くなってしまう。更に、断熱材８が固定板９及び水路５を介して燃焼筐２に固定されることになり、バーナを燃焼筐２に組付けた際に、燃焼板フランジ部１２２に対する断熱材８の位置ずれを生じて、断熱効果にバラツキを生じやすくなる。

欧州特許出願公開第２８１１１４１号明細書

本発明は、以上の点に鑑み、燃焼板フランジ部に対する断熱材の位置精度及び断熱材用の固定板の耐久性を確保して、且つ、固定板の取付けコストも低減できるようにした燃焼装置を提供することをその課題としている。

上記課題を解決するために、本発明は、内部に混合気が供給されるバーナボディと、バーナボディの開放面を覆う、混合気噴出部を有する板金製の燃焼板とから成るバーナと、バーナボディの開放面を囲うボディフランジ部に締結される一端の接合フランジ部を有し、内部に熱交換器を収納した燃焼筐とを備える燃焼装置であって、燃焼板の周縁の燃焼板フランジ部とボディフランジ部との間にパッキンが介設されると共に、燃焼板フランジ部の燃焼筐の内部空間に面する部分に重なる断熱材が設けられるものにおいて、燃焼板フランジ部に断熱材用の固定板が取付けられ、燃焼板の混合気噴出部からの混合気噴出方向に直交する方向で、且つ、当該混合気噴出部から離隔する方向を外側方として、固定板の外側方の側縁に、断熱材の外側方の側縁に当接する曲げ縁部と、断熱材を固定板から離脱しないように押える、曲げ縁部から延出された舌片状の複数の押え爪とが設けられることを特徴とする。

本発明によれば、断熱材用の固定板を燃焼板フランジ部に取付けるため、燃焼板フランジ部に対する断熱材の位置精度を確保でき、燃焼板フランジ部の断熱効果を確実に得られる。また、固定板を取付けるのは、従来の如き中空の水路ではないため、固定板の取付けをロウ付けに比し著しく簡便なスポット溶接で行うことができ、固定板の取付けコストを低減できる。更に、固定板は、断熱材で覆われるため、固定板の過熱を防止して耐久性を確保できる。尚、押え爪は、断熱材で覆われないが、燃焼板の混合気噴出部から離れた固定板の外側方の曲げ縁部に押え爪が設けられるため、押え爪に熱量は然程入熱されず、押え爪の過熱も防止できる。

ところで、固定板及び断熱材を燃焼板フランジ部の全周に亘る額縁状に形成することも可能である。然し、これでは、固定板や断熱材をその素材から額縁状に打抜くことが必要で、多量のスクラップを生じ、材料費が高くなる。

そのため、本発明においては、断熱材として、燃焼板の輪郭形状である方形の所定の一組の対辺となる第１対辺に沿う燃焼板フランジ部の部分に重なる一対の帯状の第１断熱材と、前記方形の他の一組の対辺となる第２対辺に沿う燃焼板フランジ部の部分に重なる一対の帯状の第２断熱材とが設けられ、第１対辺に沿う燃焼板フランジ部の部分に第１断熱材を固定する帯状の固定板が取付けられ、固定板の長手方向の各端部に、第２断熱材の長手方向の各端部の外側方の側縁に当接する第２の曲げ縁部と、第２断熱材の長手方向の各端部を固定板から離脱しないように押える、第２の曲げ縁部から延出された舌片状の第２の押え爪とが設けられることが望ましい。これによれば、断熱材の材料費を削減でき、更に、燃焼板フランジ部の第２対辺に沿う部分に取付けるべき固定板を省略することで、固定板の材料費を可及的に削減でき、コストダウンを図る上で有利である。

尚、バーナボディの下向きの開放面を覆うように燃焼板が設けられると共に、燃焼板の輪郭形状が長方形である場合、前記第１対辺は、長方形の長辺であることが望ましい。これによれば、第２対辺たる長方形の短辺に沿う燃焼板フランジ部の部分に第２断熱材が重なることになる。そのため、第２断熱材の長さが短くなり、第２断熱材を第２の押え爪によりその端部のみで押えても、第２断熱材が自重で下方に撓むことを抑制できる。

また、本発明においては、固定板の曲げ縁部に、燃焼筐の内壁面に当接又は近接対向する位置決め用の突起部を設けることが望ましい。ここで、燃焼板フランジ部に固定板を取付けなければ、燃焼板フランジ部に燃焼筐の接合フランジ部を重ねても、燃焼筐が燃焼板フランジ部及び接合フランジ部の面方向にずれることを抑制できず、燃焼板に対する燃焼筐の位置精度を確保できなくなる。一方、燃焼板フランジ部に固定板を取付ければ、固定板の曲げ縁部が燃焼筐の内壁面に対向することになり、この曲げ縁部に上記の如く突起部を設けることで、燃焼筐のずれを抑制して、燃焼板に対する燃焼筐の位置精度を確保できるようになる。

更に、本発明においては、複数の押え爪のうちの所定の押え爪がオーバーラップする固定板の部分に位置決め孔が形成され、この位置決め孔に燃焼板フランジ部に形成した凸部が嵌合して、固定板が燃焼板フランジ部に対し位置決めされるようにすることが望ましい。ここで、位置決め孔から突出する凸部の先端により断熱材が押し上げられるが、所定の押え爪により押し上げられた断熱材の部分が押え付けられて、位置決め孔以外の部分で断熱材が固定板から浮き上がることを防止できる。

また、本発明においては、複数の押え爪が、これら押え爪の曲げ縁部側の基端部間に跨るブリッジ部で相互に連結されることが望ましい。これによれば、固定板に断熱材をセットした後に複数の押え爪を折り曲げて断熱材を押える際、曲げ縁部に対しブリッジ部を折り曲げることで、複数の押え爪が一括して折り曲げられることになる。そのため、複数の押え爪を個々に折り曲げるものに比し作業性が向上し、更に、断熱材を複数の押え爪で均一に押えられるようになる。

ところで、燃焼板フランジ部に固定板をスポット溶接等で取付けても、熱応力による取付け部の疲労破断で固定板が燃焼板フランジ部から脱落する可能性がある。そこで、本発明においては、燃焼筐の前記固定板の下方に位置する部分に内方に張出す段部が設けられ、固定板に、燃焼板フランジ部から固定板が脱落したときに段部に引掛かって固定板の落下を防止する引掛け部が設けられることが望ましい。

本発明の実施形態の燃焼装置の斜視図。図１とは反対側から見た実施形態の燃焼装置の斜視図。図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線で切断した断面図。図３のＩＶ−ＩＶ線で切断した断面図。実施形態の燃焼装置の要部の拡大断面図。（ａ）実施形態の燃焼装置の燃焼板の断熱材を固定した状態の斜視図、（ｂ）燃焼板の断熱材を分離した状態の斜視図。他の実施形態の燃焼装置の燃焼板の断熱材を固定した状態の斜視図。従来例の要部の拡大断面図。

図１乃至図４を参照して、本発明の実施形態の燃焼装置は、内部に混合気（燃料ガスと一次空気との混合ガス）が供給されるバーナボディ１１と、バーナボディ１１の下向きの開放面１１１を覆う板金製の燃焼板１２とから成るバーナ１と、バーナボディ１１の開放面１１１を囲うボディフランジ部１１２にビス２１で締結される上端の接合フランジ部２２を有する燃焼筐２とを備えている。燃焼筐２の内部には、給湯用の熱交換器３が収納されている。

バーナボディ１１には、混合気を供給するファン４を接続する流入口１１３が開設されている。流入口１１３には、ファン４停止時にバーナボディ１１内に残留する混合気がファン４側に逆流することを阻止する逆止弁１３が装着されている。逆止弁１３は、流入口１１３に嵌め込まれる樹脂製の弁筐１３１と、バーナボディ１１内を向く弁筐１３１の開口部に開閉自在に軸着された樹脂製の弁板１３２とで構成されている。

燃焼板１２は、中央部に大きな開口部を有しており、この開口部に耐熱繊維の織布１２１ａを装着すると共にその上に多数の分布孔を形成した分布板１２１ｂを重ね合わせて、織布１２１ａと分布板１２１ｂとにより混合気噴出部１２１を構成している。ファン４からバーナボディ１１内に供給された混合気は混合気噴出部１２１から噴出して全一次燃焼する。尚、大きな開口部を有しない燃焼板に多数の炎孔を形成し、これらの炎孔で混合気噴出部を構成することも可能である。

熱交換器３は、多数のフィン３１とこれらフィン３１を貫通する複数の吸熱管３２とを備えるフィンチューブ型熱交換器で構成されている。燃焼筐２の横方向一側と他側の側板２３，２４の外面には、隣り合う２本の吸熱管３２，３２の接続路を各側板２３，２４との間に画成する接続蓋３３が複数取付けられており、全ての吸熱管３２が直列に接続される。また、上流端の吸熱管３２に接続される接続路を横方向他側の側板２４との間に画成する接続蓋３３には入水口３４が設けられている。

また、燃焼筐２の後側の側板２５の熱交換器３より上方の部分の内側には、管から成る上下３本の第１水路５_１が側板２５に接するように配置され、燃焼筐２の前側の側板２６の熱交換器３より上方の部分の内側にも、管から成る上下３本の第３水路５_３が側板２６に接するように配置されている。また、燃焼筐２の横方向一側の側板２３の外面には、上下３本の第１水路５_１と熱交換器３の下流端の吸熱管３２との接続路を側板２３との間に画成する流入側ヘッダ蓋５１と、上下３本の第３水路５_３の接続路を側板２３との間に画成する流出側ヘッダ蓋５２とを取付け、流出側ヘッダ蓋５２に出湯口５３を設けている。更に、燃焼筐２の横方向他側の側板２４には、図２、図３に示す如く、後側の第１水路５_１と前側の第３水路５_３とを接続する第２水路５_２が設けられている。第２水路５_２は、側板２４に形成した横方向内方への窪みとこの窪みを覆うように側板２４の外面に取付けた蓋５４とで構成されている。そして、入水口３４から供給される水が熱交換器３で加熱され、加熱された水が流入側ヘッダ蓋５１内の接続路と第１水路５_１と第２水路５_２と第３水路５_３と流出側ヘッダ蓋５２内の接続路とを介して出湯口５３から出湯されるようにしている。また、燃焼筐２の横方向一側の側板２３には、流出側ヘッダ蓋５２内の接続路の上部から後方にのびる、側板２３に形成した横方向内方への窪みとこの窪みを覆う流出側ヘッダ蓋５２に一体の蓋５２ａとで構成される第４水路５_４が設けられている。そして、これら第１乃至第４水路５_１〜５_４に流れる水により燃焼筐２の各側板２３〜２６が冷却されるようにしている。

また、燃焼筐２の前側の側板２６には、上方から１番目と２番目の２本の第３水路５_３，５_３の間の側板部分を貫通して燃焼筐２内に突出する点火電極６１と接地電極６２とフレームロッド６３とを有する電極部品６が装着されている。尚、電極部品６には、燃焼筐２内を視認できる覗き窓６４が付設されている。

図５に明示する如く、燃焼板１２の周縁には、混合気噴出部１２１に対し上方にオフセットした燃焼板フランジ部１２２が設けられている。そして、この燃焼板フランジ部１２２とボディフランジ部１１２との間にパッキン７を介設して、燃焼板フランジ部１２２とボディフランジ部１１２との間のシール性を確保している。また、燃焼板フランジ部１２２の外周縁は、ボディフランジ部１１２の外周縁よりも内側に位置し、更に、接合フランジ部２２は、燃焼板フランジ部１２２の外周縁より外側に張出す張出し部２２ａを有し、パッキン７も、燃焼板フランジ部１２２の外周縁より外側に張出す張出し部７ａを有している。そして、接合フランジ部２２の張出し部２２ａとボディフランジ部１１２との間にパッキン７の張出し部７ａを介設して、接合フランジ部２２とボディフランジ部１１２との間のシール性を確保している。また、接合フランジ部２２の内周縁は、燃焼板フランジ部１２２の内周縁と外周縁との中間に位置しており、この中間位置より外側の燃焼板フランジ部１２２の部分に接合フランジ部２２を直接接触させている。

ところで、バーナボディ１１内の混合気流量が少ない弱燃焼時には、混合気による冷却作用が低減してバーナボディ１１に熱が溜まりやすくなる。また、板金製の燃焼板１２は、燃焼時に相当高温になる。そのため、燃焼板１２の熱がバーナボディ１１に伝わると、バーナボディ１１の温度がかなり高くなってしまい、バーナボディ１１の付属品である逆止弁１３に熱による悪影響が及んでしまう。本実施形態の如く、燃焼板フランジ部１２２に接合フランジ部２２を直接接触させれば、水路５_１〜５_４による冷熱が接合フランジ部２２を介して燃焼板フランジ部１２２に伝達され、燃焼板１２からバーナボディ１１への伝熱をある程度は抑制できる。然し、接合フランジ部２２よりも内側に位置する燃焼板フランジ部１２２の部分、即ち、燃焼板フランジ部１２２の燃焼筐２の内部空間に面する部分への入熱量が多くなると、燃焼板フランジ部１２２の過熱でバーナボディ１１の温度上昇を十分には抑制できなくなる。

そこで、本実施形態では、燃焼板フランジ部１２２の燃焼筐２の内部空間に面する部分に重なる断熱材を設けて、燃焼板フランジ部１２２の過熱を防止できるようにしている。以下、この点について、図６を参照して説明する。

燃焼板１２の輪郭形状は長方形であり、この長方形の所定の一組の対辺となる第１対辺を長方形の長辺、他の一組の対辺となる第２対辺を長方形の短辺として、本実施形態では、断熱材として、第１対辺に沿う燃焼板フランジ部１２２の部分１２２ａ，１２２ａに重なる一対の帯状の第１断熱材８_１，８_１と、第２対辺に沿う燃焼板フランジ部１２２の部分１２２ｂ、１２２ｂに重なる一対の帯状の第２断熱材８_２，８_２とを設けている。尚、断熱材を燃焼板フランジ部１２２の全周に亘る額縁状の一体物で構成することも可能であるが、これでは、断熱材をその素材から額縁状に打抜くことが必要で、多量のスクラップを生じ、材料費が高くなる。これに対し、本実施形態の如く断熱材を帯状の第１と第２の断熱材８_１，８_２で構成すれば、素材のスクラップとなる部分を減らして、材料費を削減できる。

また、本実施形態では、第１対辺に沿う燃焼板フランジ部１２２の部分１２２ａに、第１断熱材８_１を固定する帯状の固定板９を取付けている。燃焼板１２の混合気噴出部１２１からの混合気噴出方向に直交する方向で、且つ、当該混合気噴出部１２１から離隔する方向を外側方として、固定板９の外側方の側縁には、第１断熱材８_１の外側方の側縁に当接する曲げ縁部９１と、第１断熱材８_１を固定板９から離脱しないように押える、曲げ縁部９１から延出された舌片状の複数の押え爪９２が設けられている。尚、曲げ縁部９１の長手方向端部には、第１断熱材８_１の長手方向端面に当接する屈曲部９１ａが曲成されている。また、固定板９の長手方向の各端部には、第２断熱材８_２の長手方向の各端部の外側方の側縁に当接する第２の曲げ縁部９１´と、第２断熱材８_２の長手方向の各端部を固定板９から離脱しないように押える、第２の曲げ縁部９１´から延出された舌片状の第２の押え爪９２´と、第２断熱材８_２の長手方向端面に当接する小曲げ部９３とが設けられている。各押え爪９２，９２´は、固定板９に第１と第２の各断熱材８_１，８_２をセットした後に折り曲げられて、各断熱材８_１，８_２を押える。

ここで、固定板９を燃焼板フランジ部１２２の全周に亘る額縁状の一体物で構成することも可能であるが、これでは、固定板をその素材から額縁状に打抜くことが必要で、多量のスクラップを生じ、材料費が高くなる。これに対し、本実施形態では、固定板９を帯状とし、且つ、第２対辺に沿う燃焼板フランジ部１２２の部分１２２ｂに取付けるべき固定板を省略することで、固定板９の材料費を可及的に削減でき、コストダウンを図る上で有利である。

尚、第２対辺は、燃焼板１２の輪郭形状である長方形の短辺となるため、第２対辺に沿う燃焼板フランジ部１２２の部分１２２ｂに重なる第２断熱材８_２は長さが短くなる。そのため、第２断熱材８_２を第２の押え爪９２´によりその端部のみで押えても、第２断熱材８_２が自重で下方に撓むことを抑制できる。

ところで、断熱材用の固定板を水路５_１〜５_４に取付けることも考えられる。然し、これでは、固定板を水路５_１〜５_４に面倒なロウ付けで取付けざるを得なくなり、固定板の取付けコストが高くなってしまう。更に、断熱材が固定板及び水路５_１〜５_４を介して燃焼筐２に固定されることになり、バーナ１を燃焼筐２に組付けた際に、燃焼板フランジ部１２２に対する断熱材の位置ずれを生じて、断熱効果にバラツキを生じやすくなる。

これに対し、本実施形態では、断熱材用の固定板９を燃焼板フランジ部１２２に取付けるため、燃焼板フランジ部１２２に対する断熱材８_１，８_２の位置精度を確保でき、燃焼板フランジ部１２２の断熱効果を確実に得られる。また、固定板９の取付けをロウ付けに比し著しく簡便なスポット溶接で行うことができ、固定板９の取付けコストを低減できる。更に、固定板９は、断熱材８_１，８_２で覆われるため、固定板９の過熱を防止して耐久性を確保できる。尚、押え爪９２，９２´は、断熱材８_１，８_２で覆われないが、燃焼板１２の混合気噴出部１２１から離れた固定板９の外側方の曲げ縁部９１，９１´に押え爪９２，９２´が設けられるため、押え爪９２，９２´に熱量は然程入熱されず、押え爪９２，９２´の過熱も防止できる。

また、本実施形態では、第１断熱材８_１を押える複数の押え爪９２のうち第１断熱材８_１の長手方向の端部近傍に位置する所定の押え爪９２がオーバーラップする固定板９の部分に位置決め孔９４を形成している。そして、この位置決め孔９４に燃焼板フランジ部１２２に形成した凸部１２３が嵌合して、固定板９が燃焼板フランジ部１２２に対し位置決めされるようにしている。尚、位置決め孔９４から突出する凸部１２３の先端により第１断熱材８_１が押し上げられるが、上記所定の押え爪部９２により押し上げられた第１断熱材８_１の部分が押え付けられて、位置決め孔９４以外の部分で第１断熱材８_１が固定板９から浮き上がることを防止できる。

ところで、燃焼板フランジ部１２２に固定板９を取付けなければ、燃焼板フランジ部１２２に燃焼筐２の接合フランジ部２２を重ねても、燃焼筐２が燃焼板フランジ部１２２及び接合フランジ部２２の面方向にずれることを抑制できなくなる。そして、燃焼板１２に対する燃焼筐２の位置ずれで、燃焼筐２に取付けた電極部品６の燃焼板１２に対する位置精度を確保できなくなる。これに対し、燃焼板フランジ部１２２に固定板９を取付ければ、固定板９の曲げ縁部９１，９１´が燃焼筐２の内壁面に対向することになる。そして、本実施形態では、曲げ縁部９１，９１´に燃焼筐２の内壁面に当接又は近接対向する位置決め用の突起部９５を設けている。これによれば、燃焼板１２に対する燃焼筐２の位置ずれを防止して、燃焼筐２に取付けた電極部品６の燃焼板１２に対する位置精度を確保できる。

また、燃焼板フランジ部１２２に固定板９をスポット溶接等で取付けても、熱応力による取付け部の疲労破断で固定板９が燃焼板フランジ部１２２から脱落する可能性がある。そこで、本実施形態では、燃焼筐２の固定板９の下方に位置する部分に内方に張出す段部２７を設けると共に、固定板９に、燃焼板フランジ部１２２から固定板９が脱落したときに段部２７に引掛かって固定板９の落下を防止する引掛け部９６を設けている。図３を参照してより具体的に説明すれば、燃焼筐２の横方向一側の側板２３の第４水路５_４に合致する部分に形成した横方向内方への窪みの上面と、燃焼筐２の横方向他側の側板２４の最上位の第２水路５_２に合致する部分に形成した横方向内方への窪みの上面とで段部２７が構成され、固定板９の長手方向の端部の第２の押え爪９２´で引掛け部９６が構成されている。

ところで、上記実施形態では、第１断熱材８_１を押える複数の押え爪９２が個々独立している。そのため、固定板９に第１断熱材８_１をセットした後に複数の押え爪９２を個々に折り曲げる必要がある。従って、作業に手間がかかり、また、押え爪９２の折り曲げのばらつきにより、第１断熱材８_１を複数の押え爪９２で均一に押えることが困難になる。

かかる不具合を解消するため、図７に示す実施形態では、第１断熱材８_１を押える複数の押え爪９２が、これら押え爪９２の曲げ縁部９１側の基端部間に跨るブリッジ部９２ａで相互に連結されるようにしている。これによれば、固定板９に断熱材８_１をセットした後に、曲げ縁部９１に対しブリッジ部９２ａを折り曲げることで、複数の押え爪９２が一括して折り曲げられることになる。そのため、複数の押え爪９２を個々に折り曲げるものに比し作業性が向上し、更に、第１断熱材８_１を複数の押え爪９２で均一に押えられるようになる。

尚、図７の実施形態では、短辺たる第２対辺に沿う燃焼板フランジ部１２２の部分１２２ｂに重なる第２断熱材８_２を廃止している。但し、固定板９の長手方向端部には、上記実施形態のものと同様に第２の曲げ縁部９１´を形成して、この曲げ縁部９１´に位置決め用の突起部９５を設けている。また、曲げ縁部９１´の先端には、燃焼筐２の段部２７に引掛かる引掛け部９６が曲成されている。

以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、燃焼筐２に給湯用の熱交換器３を収納しているが、暖房用等の給湯以外の用途の熱交換器を燃焼筐２に収納してもよい。また、上記実施形態では、バーナボディ１１に下向きの開放面１１１を形成しているが、開放面が上方を向くようにバーナを配置する燃焼装置にも同様に本発明を適用できる。

１…バーナ、１１…バーナボディ、１１１…開放面、１１２…ボディフランジ部、１２…燃焼板、１２１…混合気噴出部、１２２…燃焼板フランジ部、１２２ａ…燃焼板フランジ部の第１対辺に沿う部分、１２２ｂ…燃焼板フランジ部の第２対辺に沿う部分、１２３…凸部、２…燃焼筐、２２…接合フランジ部、２７…段部、７…パッキン、８_１…第１断熱材、８_２…第２断熱材、９…固定板、９１…曲げ縁部、９１´…第２の曲げ縁部、９２…押え爪、９２ａ…ブリッジ部、９２´…第２の押え爪、９４…位置決め孔、９５…突起部、９６…引掛け部。

Claims

内部に混合気が供給されるバーナボディと、バーナボディの開放面を覆う、混合気噴出部を有する板金製の燃焼板とから成るバーナと、バーナボディの開放面を囲うボディフランジ部に締結される一端の接合フランジ部を有し、内部に熱交換器を収納した燃焼筐とを備える燃焼装置であって、
燃焼板の周縁の燃焼板フランジ部とボディフランジ部との間にパッキンが介設されると共に、燃焼板フランジ部の燃焼筐の内部空間に面する部分に重なる断熱材が設けられるものにおいて、
燃焼板フランジ部に断熱材用の固定板が取付けられ、燃焼板の混合気噴出部からの混合気噴出方向に直交する方向で、且つ、当該混合気噴出部から離隔する方向を外側方として、固定板の外側方の側縁に、断熱材の外側方の側縁に当接する曲げ縁部と、断熱材を固定板から離脱しないように押える、曲げ縁部から延出された舌片状の複数の押え爪とが設けられることを特徴とする燃焼装置。
前記断熱材として、前記燃焼板の輪郭形状である方形の所定の一組の対辺となる第１対辺に沿う前記燃焼板フランジ部の部分に重なる一対の帯状の第１断熱材と、前記方形の他の一組の対辺となる第２対辺に沿う燃焼板フランジ部の部分に重なる一対の帯状の第２断熱材とが設けられ、第１対辺に沿う燃焼板フランジ部の部分に第１断熱材を固定する帯状の前記固定板が取付けられ、固定板の長手方向の各端部に、第２断熱材の長手方向の各端部の外側方の側縁に当接する第２の曲げ縁部と、第２断熱材の長手方向の各端部を固定板から離脱しないように押える、第２の曲げ縁部から延出された舌片状の第２の押え爪とが設けられることを特徴とする請求項１記載の燃焼装置。
請求項２記載の燃焼装置であって、前記バーナボディの下向きの開放面を覆うように前記燃焼板が設けられると共に、燃焼板の輪郭形状が長方形であるものにおいて、前記第１対辺は、長方形の長辺であることを特徴とする燃焼装置。
前記固定板の前記曲げ縁部に、前記燃焼筐の内壁面に当接又は近接対向する位置決め用の突起部が設けられることを特徴とする請求項１〜３の何れか１項記載の燃焼装置。
前記複数の押え爪のうちの所定の押え爪がオーバーラップする前記固定板の部分に位置決め孔が形成され、この位置決め孔に前記燃焼板フランジ部に形成した凸部が嵌合して、固定板が燃焼板フランジ部に対し位置決めされることを特徴とする請求項１〜４の何れか１項記載の燃焼装置。
前記複数の押え爪が、これら押え爪の前記曲げ縁部側の基端部間に跨るブリッジ部で相互に連結されることを特徴とする請求項１〜５の何れか１項記載の燃焼装置。
前記燃焼筐の前記固定板の下方に位置する部分に内方に張出す段部が設けられ、固定板に、前記燃焼板フランジ部から固定板が脱落したときに段部に引掛かって固定板の落下を防止する引掛け部が設けられることを特徴とする請求項１〜６の何れか１項記載の燃焼装置。