JP2864567B2 - アクリルゴム加硫組成物 - Google Patents

アクリルゴム加硫組成物

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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2210/00Fluid
    • F04C2210/26Refrigerants with particular properties, e.g. HFC-134a

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、迅速に加硫し、優れた耐熱性、耐油性、圧
縮永久歪を有する加硫物を与える新規なアクリルゴム加
硫組成物に関するものである。
[従来の技術] アクリルゴムは、耐熱性、耐油性に優れるゴムとして
知られており、自動車用部品を中心に広く使用されてい
る。アクリルゴムは、主成分であるアクリル酸エステル
と、架橋点として作用する活性な単量体との共重合体で
ある。架橋点として使用される単量体の代表的なものと
して、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量
体が従来から知られている。
エポキシ基を架橋点とするアクリルゴムの加硫剤とし
ては、ポリアミン類、安息香酸アンモニウム等のアンモ
ニウム塩類、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛等のジチ
オカルバミン酸塩類等が通常使用されるが、加硫速度が
低く満足な加硫物性を持つ加硫物を得るには長時間の後
加硫が必要であるという問題点があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、上記問題点を解決すべく種々検討を行
った結果、架橋点としてエポキシ基およびシアノアルキ
ルエステル基を含有するアクリルゴム、第4級アンモニ
ウム塩類および/または第4級ホスホニウム塩類、およ
び尿素類からなる組成物が、加硫速度が高く、短い加硫
時間で十分満足な物性を有する加硫物を得ることがで
き、かつスコーチ安定性に優れることを見出した。
[課題を解決するための手段] 本発明は、 [1]1)少なくとも一種のアクリル酸アルキルエステ
ルまたはアクリル酸アルコキシアルキルエスエル単量
体、30〜99.8重量%、2)エポキシ基含有単量体、0.1
〜10重量%、3)下式(I) (ここで、R1は水素またはメチル基、R2はシアノ基置換
アルキル基である。) で表される少なくとも一種のアクリル酸シアノアルキル
エステルまたはメタクリル酸シアノアルキルエステル、
0.1〜60重量%、および4)これらと共重合可能な単量
体、0〜50重量%の重合組成を有するアクリルゴム100
重量部に、 [2]第4級アンモニウム塩類および第4級ホスホニウ
ム塩類0.1〜10重量部、 および [3]尿素類0.1〜10重量部 を配合してなるアクリルゴム加硫組成物にある。
本発明で使用されるアクリルゴムは、 (A)少なくとも一種のアクリル酸アルキルエステルま
たはアクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体、30
〜99.8重量%、(B)エポキシ基含有単量体、0.1〜10
重量%、 (C)式(I)で表される少なくとも一種のアクリル酸
シアノアルキルエステルまたはメタクリル酸シアノアル
キルエステル、0.1〜60重量% (D)これらと共重合可能な単量体、0〜50重量% の重合組成を有し、室温でゴム状態にある共重合体であ
る。
成分(A)の例としては、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−
ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル等
のアルキル基の炭素数が1〜20のアクリル酸アルキルエ
ステル:アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキ
シエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ブト
キシエチル、アクリル酸メトキシエトキシエチル等のア
ルコキシル基あるいはアルキレン基の炭素数が1〜4の
アクリル酸アルコキシアルキルエステルがあげられる。
成分(B)のエポキシ基含有単量体としては、アクリル
酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシ
ジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル等があげられ
る。
成分(C)は式(I)で表されるアクリル酸シアノア
ルキルエステルまたはメタクリル酸シアノアルキルエス
テルであり、式中のR2の例としては2−シアノエチル
基、2−シアノプロピル基、3−シアノプロピル基、2
−シアノブチル基、3−シアノブチル基等があげられ
る。具体的なアクリル酸シアノアルキルエステルまたは
メタクリル酸シアノアルキルエステルの例としては、ア
クリル酸2−シアノエチル、アクリル酸2−シアノプロ
ピル、アクリル酸3−シアノプロピル、アクリル酸2−
シアノブチル、メタリル酸2−シアノエチル、メタリル
酸2−シアノプロピル、メタリル酸3−シアノプロピ
ル、メタリル酸2−シアノブチルがあげられ、これらの
うちアクリル酸2−シアノエチル、メタクリル酸2−シ
アノエチルが特に好ましい。
成分(D)は、上記(A)〜(C)成分と共重合可能
な単量体であり、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メ
タクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等のアル
キル基の炭素数が1〜20のメタクリル酸アルキルエスエ
ル:メタクリル酸メトキシメチル、メタクリル酸メトキ
シエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸
ブトキシエチル、メタクリル酸メトキシエトキシエチル
等のメタクリ酸アルコキシアルキルエステル:アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプ
ロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル等のアクリル酸またはメタ
クリル酸のヒドロキシアルキルエステル:一般式、 (ここで、R3は水素またはメチル基、R4は炭素数1〜8
のアルキル基または炭素数3〜8のアルコキシアルキル
基、nは1以上の整数であり、nの数平均値は1〜10で
ある) で表わされるε−カプロラクトンオリゴマーのアクリル
酸エステルまたはメタクリル酸エステル:酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等のビニルエステル:スチレン、α
−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物:アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等のビニルあるいはビニリ
デンニトリル化合物:エチレン、プロピレン等のα−オ
レフィン:ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン:マ
レイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ
n−ブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フ
マル酸ジn−ブチル等のアルキル基の炭素数が1〜20の
不飽和ジカルボン酸のジアルキルエステル:マレイン酸
ジメトキシエチル、フマル酸ジメトキシエチル等の不飽
和カルボン酸のジアルコキシアルキルエステル:メチル
ビニルケトン、エチルビニルケトン等のビニルケトンが
あげられる。これらは単独あるいは二種以上組合せて使
用することができる。
本発明において使用される第4級アンモニウム塩およ
び第4級ホスホニウム塩は、一般式、 で表される化合物である。一般式中のYは窒素または燐
原子、R5〜R8は、アルキル基、アルコキシアルキル基、
ポリオキシアルキレン基、アリール基、アルキルアリー
ル基等の炭素数1〜25程度の炭化水素基であり、これら
の少なくとも一つが不飽和結合を含有しているか、水酸
基で置換されていてもよい。さらにR5〜R8のうち2つあ
るいは3つが窒素原子または燐原子と複素環を形成して
いるものであってもよい。X-は酸性を示す水素イオンが
ハロゲンまたは酸素に結合している無機あるいは有機の
酸から誘導される陰イオンであり、C1-、Br-、I-、ClO4
-、BF4 -、BH4 -、RSO3 -、HSO4 -、ROSO3 -、RCOO-、H2P
O4 -、ROPO3 -、(RO)2PO2H-(ここで式中のRは炭素数
1〜25程度のアルキル基、アルキルアリール基、アルコ
キシアルキル基、アリール基を表す)等の陰イオンが例
示される。
第4級アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモ
ニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイ
ド、テトラメチルアンモニウムアイオダイド、テトラメ
チルアンモニウムp−トルエンスルホネート、テトラメ
チルアンモニウムサルフェート、テトラエチルアンモニ
ウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイ
ド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、テトラn
−ブチルアンモニウムクロライド、テトラn−ブチルア
ンモニウムブロマイド、テトラn−ブチルアンモニウム
ハイドロゲンサルファイト、テトラn−ブチルアンモニ
ウムパークロレート、テトラn−ブチルアンモニウムホ
スフェート、テトラn−ブチルアンモニウムアセテー
ト、テトラn−ブチルアンモニウムボロハイドライド、
デシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルト
リメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメ
チルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチル
アンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムアイ
オダイド、ベンジルヘキサデシルジメチルアンモニウム
クロライド、フェニルトリエチルアンモニウムクロライ
ド、ベンジルジメチルエチルアンモニウムクロライド、
(2−メトキシエトキシエチル)アンモニウムクロライ
ド、コリンクロライド、ドデシルピリジニウムクロライ
ド、ヘキサデシルピリジニウムブロマイド、2,4,6−ト
リメチルピリジニウムp−トルエンスルホネート、1,8
−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7−ベンジル
アンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアル
キルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エチルアンモニ
ウムホスフェート等が例示される。
第4級ホスホニウム塩としてはベンジルトリフェニル
ホスホニウムクロライド、メチルトリフェニルホスホニ
ウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムサル
フェート、ヘキサデシルトリフェニルホスホニウムブロ
メイド、エチルトリフェニルホスホニウムクロライド、
アミルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラn
−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホス
ホニウムブロマイド、トリオクチルフェニルホスホニウ
ムジメチルホスフェート、トリオクチルフェニルホスホ
ニウムアセテート、ブロモメチルトリフェニルホスホニ
ウムブロマイド、アリルトリフェニルホスホニウムブロ
マイド等が例示される。
これらの第4級アンモニウム塩または第4級ホスホニ
ウム塩は単独あるいは2種以上組合せて使用することが
できる。
第4級アンモニウム塩または第4級ホスホニウム塩の
使用量はアクリル系共重合体ゴム100重量部に対して0.1
〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。使用量
が0.1重量部未満の場合は、加硫速度が低く満足な物性
の加硫物が得られないかあるいは満足な物性を持つ加硫
物を得るのに長時間を必要とし、10重量部を超える場合
は加硫速度が極端に高くなり、加工安定性、貯蔵安定性
が損われる。
本発明で使用される尿素類は分子中に下式 で表わされる構造を一つだけ有する化合物である。
具体的には、尿素、N−メチル尿素、N−エチル尿
素、N,N′−ジメチル尿素、N,N′−ジエチル尿素、N−
フェニル尿素、N,N′−ジフェニル尿素、N,N′−ジフェ
ニル尿素、N−ベンジル尿素、N−エチル−N′−フェ
ニル尿素、N,N′−ジメチルロール尿素、テトラメチル
尿素、N−アセチル−N′−メチル尿素、N−アセチル
−N′−フェニル尿素、カルバミル尿素、カルバモイル
アルバミド酸、エチレン尿素、グルコル尿素、ジメチル
パラバン酸等の尿素類があげられる。これらは、単独あ
るいは二種以上組合せて使用することができる。本発明
の組成物における尿素類の使用量は、共重合体ゴム100
重量部に対して0.1〜10重量部である。0.1重量部未満で
は加硫速度調製の効果が十分に表われず、10重量部を越
える場合は加硫速度が極端に遅くなり実用上好ましくな
い。
本発明の加硫組成物は、アクリル系共重合体ゴムに第
4級アンモニウム塩または第4級ホスホニウム塩、およ
び尿素類、ならびに通常ゴム業界で知られている補強
材、充填材、安定剤、可塑剤、加工助剤等を添加してロ
ールあるいはバンバリー等の混練機で混合することによ
り調製される。得られた組成物は目的に応じた形状に成
形加工され、さらに加硫することにより最終製品とな
る。加硫は通常120℃以上の温度、好ましくは150〜250
℃で1〜60分間行われる。また必要な場合はさらに150
〜200℃の温度で1〜24時間、後加硫を行う。
本発明の組成物は加硫速度が大きく、安息香酸アンモ
ニウムあるいはジメチルジチオカルバミン酸亜鉛等の従
来エポキシ基を架橋点とするアクリルゴムの加硫剤とし
て知られている加硫剤を使用した場合と比較して、より
短い加硫時間で満足な機械的強度および圧縮永久歪を持
つ加硫物を得ることができ、加硫時間を大幅に短縮する
ことが可能である。さらに本発明の組成物は、第4級ア
ンモニウム塩類または第4級ホスホニウム塩単独で加硫
した場合と比較してスコーチタイムが長く早期加硫に対
して安定な配合物を得ることができる。本発明の組成物
から得られる加硫物は、耐熱老化性、耐油性、圧縮永久
歪、耐候性に優れており、パッキン、Oリング、ガスケ
ット、オイルシール等の各種シール材、各種ホース類、
ダイアフラム等の用途に広く有効に使用することができ
る。
[実施例] 以下に本発明を実施例により具体的に説明する。以下
の記述において部は重量部、%は重量%を表わす。
通常の乳化重合法により表1に示す組成を有するアク
リルゴムを調製した。各アクリルゴムの組成は、13C−N
MRおよび元素分析により測定した。
実施例1〜4および比較例1〜5 表2に記載の各アクリルゴム100部、ステアリン酸1
部、MAFカーボンブラック50部、および表1に記載の加
硫剤の所定量を8インチオープンロールを用いて混練
し、配合物を調製した。得られた配合物のムーニースコ
ーチタイムをJIS K−6300に従って測定した。得られ
た配合物を170℃で20分プレス加硫し、さらにオーブン
中、150℃で4時間後加硫することにより加硫物を得
た。得られた加硫物の諸物性をJIS K−6301に従って
評価した結果を表2に、実施例1、2および比較例1、
3、4の配合物の加硫曲線を図1に示す。ここで加硫曲
線はモンサントレオメータを使用し、170℃、振動角3
゜で測定した。
実施例5〜9、比較例6〜10 表3に示す各アクリルゴム100部、ステアリン酸1
部、MAFカーボンブラック50部、および表3に記載の加
硫剤の所定量を8インチオープンロールを用いて混練
し、配合物を調製した。得られた配合物のムーニースコ
ーチタイムをJIS K−6300に従って測定した。得られ
た配合物を170℃で20分プレス加硫し、さらにオーブン
中、150℃で4時間後加硫することにより加硫物を得
た。得られた加硫物の諸物性をJIS K−6301に従って
評価した結果を表3に示す。
[発明の効果] 以上の結果から、本発明の組成物は、早期加硫安定性
に優れた配合物を与え、かつ加硫速度が高く、短い加硫
時間で満足な機械的強度、圧縮永久歪を有する加硫物を
与えることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1、2および比較例1、3、4の組成物の
加硫曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08F 220/18 220:34 220:32) (C08F 220/34 220:18 220:32) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/20 C08G 59/40 C08G 59/68 C08F 220/18 C08F 220/34 C08F 220/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[1]1)少なくとも一種のアクリル酸ア
    ルキルエステルまたはアクリル酸アルコキシアルキルエ
    スエル単量体、30〜99.8重量%、2)エポキシ基含有単
    量体、0.1〜10重量%、3)式 (ここで、R1は水素またはメチル基、R2はシアノ基置換
    アルキル基である。) で表される少なくとも一種のアクリル酸シアノアルキル
    エステルまたはメタクリル酸シアノアルキルエステル、
    0.1〜60重量%、および4)これらと共重合可能な単量
    体、0〜50重量%の重合組成を有するアクリルゴム100
    重量部に、 [2]第4級アンモニウム塩類または第4級ホスホニウ
    ム塩類0.1〜10重量部、 および [3]尿素類0.1〜10重量部 を配合してなるアクリルゴム加硫組成物。
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