JP2862182B2 - スチレン系共重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系共重合体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明はスチレン系共重合体の製造方法に関する。さ
らに詳しくは、耐熱性、透明性、強度のすぐれたスチレ
ン−メタクリル酸系共重合体の懸濁重合方法に関する。
(ロ)従来の技術 スチレンとメタクリル酸との共重合体を得る方法とし
て、従来から種々の手法が提案されており、比較的透明
なスチレン−メタクリル酸共重合体が懸濁重合方法によ
って製造可能なことは特公昭60−54983号公報及び特開
昭61−266418号公報等に開示されているように公知であ
る。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかしながら従来の懸濁重合条件では、メタクリル酸
単量体が重合初期より水媒体とスチレン系単量体の両方
に溶解して存在し、重合後期に水媒体から懸濁粒子中に
吸収され、メタクリル酸含有量の多い共重合体が生成す
ることから、組成が不均一となりやすく、耐熱性や透明
性及び強度等で充分な特性を持つ共重合体を得ることが
できないという課題があった。
(ニ)課題を解決するための手段 そこで本発明者は、かかる課題を解決すべく種々検討
を行った結果、共重合組成の不均一性を解決する知見を
得、耐熱性、透明性及び強度のすぐれたスチレン−メタ
クリル酸系共重合体を懸濁重合で製造する方法を完成す
るに至った。
すなわち本発明は、スチレン系単量体とメタクリル酸
単量体とを懸濁重合させる方法において、スチレン系単
量体とメタクリル酸単量体との全使用量の比率がスチレ
ン系単量体:メタクリル酸単量体として75〜95重量%:5
〜25重量%(両者の合計は100重量%)であり、重合開
始時にスチレン系単量体をその全使用量の75〜100重量
%とメタクリル酸単量体をその全使用量の20〜80重量%
存在せしめ、重合途中にスチレン系単量体の残り0〜25
重量%とメタクリル酸単量体の残り20〜80重量%及び水
を重合系内に添加して共重合させることを特徴とするス
チレン系共重合体の製造方法に関する。
以下に本発明を更に詳しく説明する。
本発明で使用するスチレン系単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ターシャリ
ーブチルトルエン等の単独またはこれらの混合物であ
る。
スチレン系単量体はその全使用量を重合開始時に存在
させることが好ましいが、その25重量%までは重合途中
に重合系に添加して重合を行うことができる。
本発明で使用するスチレン系単量体とメタクリル酸単
量体の比率は、スチレン系単量体:メタクリル酸単量体
として75〜95重量%:5〜25重量%であるが、85〜93重量
%:7〜15重量%(いずれも両者の合計は100重量%であ
る。)の比率が更に好ましい。メタクリル酸単量体から
5重量%未満であると得られる共重合体が耐熱性に劣
り、25重量%を越えると重合時の懸濁安定性が悪くなり
収率の低下等を招く。
又、本発明ではスチレン系単量体とメタクリル酸単量
体のほかにアクリロニトリル、メタクリル酸メチル等の
共重合可能な単量体を共重合させることもできる。これ
らの単量体はスチレン系単量体とメタクリル酸単量体の
合計100重量部に対し10重量部以下が好ましい。これら
の単量体は、例えば、スチレン系単量体と共に重合系に
加えることができる。
本発明の製造方法においては、メタクリル酸単量体を
分割して重合系に加えることを必須とする。すなわち重
合開始時にはメタクリル酸単量体をその全使用量の20〜
80重量%だけ存在せしめ、重合を開始せしめた後、残り
の20〜80重量%のメタクリル酸単量体を重合系に添加し
て重合を継続させる。この重合途中で単量体を加える時
期としては、重合開始直後から重合率80%までの間に添
加することが好ましい。
重合途中で添加するメタクリル酸単量体が、メタクリ
ル酸単量体全使用量の20重量%未満であると重合の前期
に生成する共重合体中のメタクリル酸含有量が多くな
り、また80重量%を越えると重合の前期に生成する共重
合体中のメタクリル酸含有量が少なくなり、組成分布の
不均一な共重合体となるため、得られる共重合体の耐熱
性、透明性及び強度が損なわれる。
更に本発明では、重合の進行に伴い水を重合系内に添
加することを特徴とする。水を重合途中で添加すること
により、重合初期では水媒体の量を少なくできるため溶
解するメタクリル酸単量体の量が少なくなり、また重合
後期では水媒体の量を多くすることができるためメタク
リル単量体が希釈され懸濁粒子中に吸収される確率が低
くなり、共重合組成が不均一の原因となるメタクリル酸
含有量の多い共重合体の生成が抑えられる。重合途中に
添加する水の量は、特に制限はないが重合途中に添加す
るメタクリル単量体に対して同量以下が好ましい。
重合中にメタクリル酸単量体及び水を添加する方法と
しては特に制限はなく、少なくとも1回添加すればよ
く、断続的に数回添加してもよく、連続的に添加しても
差し支えない。またその一部または全量を混合したもの
を添加すると、冬季におけるメタクリル酸単量体の凍結
を防止できる点で好ましい。
本発明における懸濁重合には、例えば第三リン酸カル
シウムやポリビニルアルコール等の公知の分散剤が使用
できる。その使用量は水に対して0.01〜0.5重量%が適
している。
重合開始剤は、例えばベンゾイルパーオキサイド、タ
ーシャリーブチルパーオキシベンゾエート等の公知の有
機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物等が使用できる。重合開始剤の使用量は単量体全量に
対して0.01〜0.5重量%が適している。
重合温度は、重合開始剤の10時間半減期温度から30分
半減期温度の間で行うことが好ましい。
更に必要に応じて、ポリスチレンの場合と同じよう
に、可塑剤、滑剤、離型剤、熱安定剤、酸化防止剤等の
公知の添加剤を単量体に添加して重合することもでき
る。
(ホ)実施例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明するが、本発
明はこれらの例によって制限されるものではない。
実施例1 容量15Lのオートクレーブに純水6kgとポリビニルアル
コール6gを加え、300rpmに撹拌し、続いてスチレン5.4k
g、メタクリル酸300g及びベンゾイルパーオキサイド6g
を添加し、オートクレーブ内を窒素ガスで置換してから
密閉した。次いで昇温を始め92℃で6時間重合を行っ
た。この時、メタクリル酸300gと水300gを92℃に達した
ときから6時間かけて添加を行った。添加終了時の重合
率は75.2%であった。更に140℃で3時間保持し重合を
完結させた。次いで生成した共重合体を常法に従って脱
水、乾燥し、押出機によりペレット形状とした。物性を
表1に示す。
実施例2 添加するメタクリル酸の量を重合開始前150g、重合中
450gと変更した以外は実施例1と同様に行った。添加終
了時の重合率は72.9%であった。物性を表1に示す。
実施例3 添加するメタクリル酸の量を重合開始前450g、重合中
150gと変更した以外は実施例1と同様に行った。添加終
了時の重合率は79.5%であった。物性を表1に示す。
比較例1 重合中には水を全く添加しないものとした以外は実施
例1と同様に行った。添加終了時の重合率は81.5%であ
った。物性を表1に示す。
比較例2 添加するメタクリル酸の量を重合開始前には無添加、
重合中600gと変更した以外は実施例1と同様に行った。
添加終了時の重合率は69.2%であった。物性を表1に示
す。
比較例3 添加するメタクリル酸の量を重合開始前600g、重合中
には添加しないと変更した以外は実施例1と同様に行っ
た。添加終了時の重合率は80.2%であった。物性を表1
に示す。
(ニ)発明の効果 本発明の製造方法によれば、耐熱性、透明性及び強度
に優れたスチレン−メタクリル酸系共重合体を効率よく
得ることが出来、工業上きわめて有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系単量体とメタクリル酸単量体と
    を懸濁重合させる方法において、スチレン系単量体とメ
    タクリル酸単量体との全使用量の比率がスチレン系単量
    体:メタクリル酸単量体として75〜95重量%:5〜25重量
    %(両者の合計は100重量%)であり、重合開始時にス
    チレン系単量体をその全使用量の75〜100重量%とメタ
    クリル酸単量体をその全使用量の20〜80重量%存在せし
    め、重合途中にスチレン系単量体の残り0〜25重量%と
    メタクリル酸単量体の残り20〜80重量%及び水を重合系
    内に添加して共重合させることを特徴とするスチレン系
    共重合体の製造方法。
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