JP2549940B2 - 高架橋重合体粒子の製造方法 - Google Patents

高架橋重合体粒子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高架橋重合体粒子の製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、高度に架橋された重合体粒子は、粒子強度、耐
熱性、耐溶剤性等に優れているので、種々の分野に使用
されてきた。例えば、高架橋重合体粒子を熱可塑性樹脂
フィルム中に添加することにより、フィルム表面層に凹
凸を付与してフィルムの走行性や耐ブロッキング性を向
上させることができる。また、溶剤型塗料にこれを添加
すれば、得られる塗膜表面を凹凸として艶消しの機能を
付与することができる。
高架橋重合体粒子を得る方法としては、多官能エチレ
ン性単量体を大量に含む単量体混合物を懸濁重合する方
法がある。この方法で得られる粒子は、一般に数十μm
の粒径を有している。この懸濁重合法の改良法として、
予め、単量体混合物液滴をホモジナイザー等で微細化し
てから重合させる方法(マイクロサスペンション重合)
があるが、この方法でも、粒径をせいぜい数μmとする
のが限度である。
ところで、粒径約数μm以下の粒子は、一般的には乳
化重合で得ることができる。しかしながら、乳化重合系
に多量の多官能エチレン性単量体を導入することは、重
合安定性の点から不可能である。即ち、乳化重合では、
重合初期に粒子が形成された後、形成された粒子が単量
体により膨潤し、その粒子中の単量体が重合される重合
メカニズムを経るが、単量体混合物中に多量の多官能エ
チレン性単量体が存在すると、粒子中で架橋が進行して
しまうために粒子が十分膨潤することができなくなり、
粒子が包含できる単量体の量が少なくなる。このため
に、単量体は反応する場を失い、結果的に凝集物となっ
てしまう。
最近、低分子量のシードポリマー中に多量の多官能エ
チレン性単量体を含む単量体混合物を吸収させて重合す
ることにより0.1〜1.0μmの平均粒径を有する高架橋重
合体粒子を得る方法が報告されている(特開平1−3154
54号公報)。しかし、この方法では多量の多官能性単量
体の使用が必要であって経済的でなく、更に、シードに
単量体を吸収させるに際し完全に単量体をシード粒子中
に吸収させなければならない等操作が複雑である。
他方、各種用途において要求される諸特性を向上させ
る目的から、架橋重合体粒子の粒径分布を狭くすること
が望まれている。
粒径分布の狭い重合体粒子を得る方法としては、懸濁
重合で得られた広い粒径分布を有する粒子を風力分級機
等を用いて分級する方法が知られているが、現在の装置
では、粒径が数μm以下の粒子の粒径分布を狭くすると
はできない。また、最近、懸諾重合の改良法として、高
級アルコールと界面活性剤とを組み合わせてマイクロサ
スペンジョン重合を行なう試みもされているが、十分均
一に粒径分布が得られるとはいえない。
このように、小粒径で、かつ、粒径分布の狭い高架橋
重合体粒子を効率よく製造する方法が望まれていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者等は、前記課題を達成すべく鋭意検討の結
果、多官能エチレン性単量体を、該単量体を溶解するが
該単量体の重合体を溶解しない溶媒の溶液として、重合
体粒子分散液中に添加して重合を行えば、容易に小粒系
の高架橋重合体粒子を得ることができることを見出し、
この知見に基いて更に研究を進め、本発明を完成するに
至った。
(課題を解決するための手段) かくして本発明によれば多官能エチレン性単量体を含
有する単量体混合物を、該単量体混合物を溶解するが該
単量体混合物から得られる重合体を溶解しない溶媒と重
合体粒子の水分散液との混合液中で重合させて小粒径の
高架橋重合体粒子を製造する方法において、該多官能エ
チレン性単量体を該重合体粒子(固形分)に対し2〜15
0重量%用いることを特徴とする高架橋重合体粒子の製
造方法が提供される。
また、本発明によれば、上記製造方法において、重合
体粒子として単分散粒径分布を有するものを使用するこ
とを特徴とする単分散粒径分布を有する小粒径の高架橋
重合体粒子の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、重合体粒子として0.1〜2.0
μmの粒径を有するものを使用することを特徴とする0.
1〜2.0μmの粒径を有する高架橋重合体粒子の製造方法
が提供される。
さらに、本発明によれば、多官能エチレン性単量体を
含有する単量体混合物の重合を凝集防止剤の存在下で行
なうことを特徴とする小粒径の高架橋重合体粒子の製造
方法が提供される。
本発明において使用する多官能エチレン性単量体は、
後記する溶媒に可溶な、2以上の共重合性二重結合を有
する単量体であれば特に限定されない。その具体例とし
ては、ジビニルベンゼン等の非共役ジビニル化合物;ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メ
タ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート等を例示す
ることができる。
本発明において、多官能エチレン性単量体の量は、重
合体粒子(固形分)の重量に対して、2重量%以上、好
ましくは5重量%以上の範囲にあることが必要である。
この量が2重量%未満のときは十分な架橋構造が得られ
ない。また、この単量体の量の上限は150重量%以下、
好ましくは100重量%未満であることが必要である。こ
の量が150重量%を超えるときは添加した単量体混合物
が新たな粒子を作るので粒径分布の単分散性が損なわれ
る。
本発明において、多官能エチレン性単量体は、その他
の単量体との混合物として使用することができる。この
場合において、その他の単量体の量は、多官能エチレン
性単量体100重量部に対して、900重量部以下である。90
0重量部を超えるときは、良好な粒子強度や耐溶剤性等
が得られない。この単量体混合物を構成するその他の単
量体は、ラジカル重合性の単量体であれば特に制限され
ず、後で述べる重合体粒子の合成に使用する単量体を使
用することができる。
本発明において使用する溶媒は、水に溶解し、かつ、
上記多官能エチレン性単量体を溶解するものであり、か
つ、上記多官能エチレン性単量体を含有する単量体混合
物から得られる重合体を溶解しないものであることが必
要である。具体的には、メチルアルコール、エチルアル
コール、プロピルアルコール類、ブチルアルコール類等
の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類;ピリジン、ピロール、テトラヒドロフラン等
のヘテロ環状化合物等を例示することができる。これら
の溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用すること
ができる。また、場合により、水を併用することも可能
である。上記溶媒のうち、単量体混合物に対する溶解性
等の点から低級アルコールが好ましい。
使用する溶媒の量は、単量体混合物と重合体粒子(固
形分)との合計重量に対して、溶媒と重合体水分散液に
由来する水との合計重量が100〜2400重量%(でき上りT
Sで50〜4%)、好ましくは200〜1900重量%(でき上り
TSで33〜5%)となる範囲で、かつ、溶媒と水との比率
が1/9〜7/3、好ましくは1/9〜6/4の範囲である。溶媒と
水との合計量が少なすぎるとき又は水に対する溶媒の比
が小さすぎるときは、多官能エチレン性単量体の重合が
不安定となり、溶媒と水との合計量が多すぎるとき又は
水に対する溶媒の比が大きすぎるときは、得られる架橋
重合体粒子水分散液の固形分濃度が低く経済的でない。
本発明において用いる重合体粒子の粒径は特に限定さ
れないが、0.1〜2.0μmの粒径を有するものを使用する
ことにより、0.1〜2.0μmの粒径を有する高架橋重合体
粒子を安定に得ることができる。重合体粒子の粒径が0.
1μm未満のときは、重合安定性が低下し、2.0μmを超
えるときは、生成する高架橋重合体粒子の粒径が大きく
なる。
本発明において用いる重合体粒子は、その重合体の組
成によっては制限されない。本発明に使用する重合体粒
子の合成に使用する単量体としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、ハロゲン化スチレ
ン等の芳香族ビニル単量体;アクリロニトリル等のエチ
レン性不飽和ニトリル;メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリ
シジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステ
ル;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン;アルリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸等のエチレン
性不飽和カルボン酸;(メタ)アクリルアミド;N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルア
ミド誘導体のほか、ビニルピリジン、塩化ビニリデン、
酢酸ビニル等の単量体を例示することができるが、これ
らに限定されない。
本発明において用いる重合体粒子の水分散液の製造方
法も特に限定されるものではないが、小粒径、特に0.1
〜2.0μmの粒径のものの得られ易さから、乳化重合法
により製造するのが好ましい。乳化重合には、バッチ
式、セミバッチ式、連続式等の通常の重合法のいずれを
採用してもよい。触媒、界面活性剤、その他の乳化重合
用重合副資材も、通常使用されるものでよい。
重合体粒子の水分散液の濃度は、特に限定されない
が、通常、5〜50重量%である。この濃度が余りに低い
ときは、多官能エチレン性単量体重合時の安定性が悪
く、余りに濃度の高い水分散液は安定に得ることができ
ない。
重合体粒子として、単分散粒径分布(重量平均粒径/
数平均粒径の値が1.1以下のものをいう。)を有するも
のを使用することにより、得られる高架橋重合体粒子の
粒径分布を狭いものとすることができる。単分散粒径分
布を有する重合体粒子を得るには、シード粒子を用いて
行なうシード乳化重合やソープフリー乳化重合等を採用
することができるが、これらに限定されない。
本発明は、多官能エチレン性単量体を含有する単量体
混合物を溶解するが該単量体混合物から得られる重合体
を溶解しない溶媒と重合体粒子の水分散液との混合液中
で、該単量体混合物を重合することに特徴があり、これ
により安定に高架橋重合体粒子を得ることができる。
本発明において、単量体混合物を重合系に導入する方
法は、特に限定されない。即ち、(イ)重合体粒子の水
分散液と溶媒とを混合して得られる混合液に単量体混合
物を添加する方法、(ロ)単量体混合物と溶媒とを混合
した後に、これを重合体粒子の水分散液に添加する方
法、(ハ)重合体粒子の水分散液に単量体混合物を添加
して、これに溶媒を添加する方法等を示すことができ
る。これらの方法において、各成分の全量を同時に使用
することは必須ではなく、それぞれ任意の割合に分割し
て使用することができる。これらの方法のうち、(ロ)
の方法が、重合安定性の点から好ましい。
本発明の方法において、単量体混合物の重合は、重合
体粒子を重合で得た後に引き続いて系に単量体混合物を
添加することにより行なうことができる。このとき、新
たに重合開始剤を追加することも可能である。このとき
に使用する重合開始剤は、重合体粒子製造に使用したも
のと異なるものでも同じものでもよい。重合開始剤の例
としては、過硫酸カリウム、過酸化ベンゾイル等の過酸
化物、あるいは、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
系開始剤等を例示することができるが、これらに限定さ
れるものではない。
重合反応温度は、使用される重合開始剤に応じて最適
の範囲を選定すればよいが、通常、20℃〜100℃の範囲
である。
重合体粒子の水分散液に溶媒等を添加するに際に、凝
集が起きる場合がある。これを防止するには、溶媒等の
添加前に、凝集防止剤を重合体粒子の水分散液に添加す
ることが有効である。添加時期は、溶媒等の添加と同時
であってもよい。
凝集防止剤としては、界面活性剤や水溶性高分子を使
用することができる。これらの凝集防止剤は、重合溶媒
に可溶のものであれば特に制限されない。その使用量は
重合体粒子固形分に対して、通常、1〜20重量%であ
る。
凝集防止剤としての水溶性高分子の具体例としては、
ポリアクリルアミド及びその部分加水分解物、ポリ(メ
タ)アクリル酸、ヒドロキシプロピルセルロース、エチ
ルセルロース、セチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル等を例示することができる。
(発明の効果) かくして本発明によれば、小粒径の高架橋重合体粒子
を容易に効率よく安定的に得ることができ、更に条件を
適宜設定することにより、単分散粒径分布を有する高架
橋重合体粒子をも容易に得ることができる。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明す
る。なお、実施例中の部及び%は、特に断りのないかぎ
り重量基準である。
また、本実施例における各特性の測定法は以下のとお
りである。
[重合転化率] 重量法により測定した。
[粒径] LPA3000/3100サブミクロン粒径測定器(大塚電子社
製)を使用して測定した。
[熱重量変化] 熱天秤(島津製作所社製TGA−50)を使用して、窒素
雰囲気下、10℃/分の昇温速度で、重合体重量が1%及
び5%減少する時の温度を測定した。
実施例1 撹拌翼、冷却コンデンサー、窒素ガス導入管及び温度
計を装着した2リットルの反応器の内部を窒素置換し、
この反応容器中に脱イオン水1200g、スチレン100g及び
過硫酸カリウム3gを加えて30分間撹拌した。次いで、窒
素で混合液のバブリングを行なった後、70℃に反応器を
加温して反応を開始させ、そのまま8時間保ち、重合を
完了させた。重合転化率は99.2%であった。得られたポ
リスチレン粒子は、重量平均粒径0.51μm、数平均粒径
0.49μmの単分散粒径分布を持つ球状粒子であった。
この反応系に、ポリメタクリル酸(日本純薬社製、AC
−30H)10gを20%水溶液で添加した後、ジビニルベンゼ
ン(純度55%、以下同じ。)12g及びアゾビスイソブチ
ロニトリル(和光純薬社製。以下、AIBNという。)0.5g
をエタノール200gの溶液として添加し、更に70℃で6時
間反応を続けた。重合転化率は97.5%であった。得られ
た架橋重合体粒子は、球状で、重量平均粒径0.52μm、
数平均粒径0.51μmの単分散粒径分布を有していた。
遠心分離により、分散液から粒子を取り出し、真空乾
燥器にて粒子粒のエタノール及び水を完全に除去した。
この粉体粒子をエチレングリコール又はトルエン中に添
加したところ、いずれの場合も溶剤が白濁し、粒子がこ
れらの溶剤に不溶であることが確認された。
また、同様に真空乾燥して得られた粒子の熱重量変化
は、重量1%減少温度が305℃、5%減少温度が355℃で
あり、未架橋のポリスチレン粒子に比べ耐熱性に優れて
いることが確認された。
比較例1 単量体としてスチレン100gに代えてスチレン100gとジ
ビニルベンゼン12gとの混合物を使用するほかは、実施
例1と同様の操作を行なった。重合反応開始後、約30分
で、反応系中に凝集物が観察され、約2時間後に反応系
が全て凝固してしまった。
比較例2 実施例1と同様にして得られたポリスチレン粒子分散
液に、ポリメタクリル酸10gを20%水溶液として添加し
た後、スチレン7g及びAIBN0.5gをエタノール200gに溶か
して得た溶液を添加し、更に70℃で6時間反応を続け
た。重合転化率は98.3%であった。得られた粒子は、重
量平均粒径0.52μm、数平均粒径0.50μmの単分散粒径
分布を持つ球状粒子であった。遠心分離して取り出し、
次いで真空乾燥で溶媒を完全に除去して、得た粉体粒子
をエチレングリコール又はトルエン中に投入したとこ
ろ、粒子が溶媒中で溶け始め、暫く撹拌を続けたとこ
ろ、完全に溶解した。
また、粒子の熱重量変化は、重量1%減少温度が105
℃、5%減少温度が120℃であった。
比較例3 スチレン7gに代えてスチレン6gとジビニルベンゼン1g
の混合物を使用するほかは比較例2と同様にして、重合
転化率97.5%で重合体粒子を得た。この粒子は重量平均
粒径0.53μm、数平均粒径0.52μmの単分散粒径分布を
持つ球状粒子であった。遠心分離して取り出し、次いで
真空乾燥で溶媒を完全に除去して、得た粉体粒子をエチ
レングリコール又はトルエン中に投入したところ、粒子
が溶媒中で溶け始め、暫く撹拌を続けたところ、完全に
溶解した。
また、粒子の熱重量変化は、重量1%減少温度が110
℃、5%減少温度が128℃であった。
実施例2 実施例1で使用したと同様に反応器に、脱イオン水12
00g、スチレン100g、過硫酸カリウム3g及びエマルゲン9
20(花王社製)10gを投入して実施例1と同様に重合反
応を行なった。重合転化率は97.2%であった。得られた
粒子は、重量平均粒径0.35μm、数平均粒径0.32μmの
単分散粒径分布を持つ球状粒子であった。この反応系に
ジビニルベンゼン12g及びAIBN0.5gのエタノール200g溶
液を添加し、更に70℃で6時間反応を続けた。重合転化
率は96.5%であった。得られた粒子は、重量平均粒径0.
36μm、数平均粒径0.33μmの単分散粒径分布を持つ球
状粒子であった。乾燥した粉体粒子は、エチレングリコ
ール又はトルエンに不溶であった。
更に、熱重量変化は、重量1%減少温度が302℃、5
%減少温度が350℃であり、未架橋のポリスチレン粒子
に比べ耐熱性に優れていた。
実施例3 実施例1と同様にして得たポリスチレン粒子に、10g
のエマルゲン920を添加した後、ジビニルベンゼン12gと
AIBN0.5gとをエタノール200gに溶かして添加し、更に70
℃にて6時間反応を続けたところ重合転化率は96.4%で
あった。得られた粒子は重量平均粒径0.59μm、数平均
粒径0.57μmの単分散粒径分布を持つ球状粒子であっ
た。遠心分離、真空乾燥を経て得られた粉体粒子は、エ
チレングリコール又はトルエンに不溶であった。また、
熱重量変化は、重量1%減少温度が303℃、5%減少温
度が349℃であり、未架橋のポリスチレン粒子に比べ耐
熱性に優れていた。
実施例4 ジビニルベンゼンの量を30gとするほかは実施例3と
同様にして、重合を行なった。重合転化率は96.4%であ
った。得られた粒子は球状で、重量平均粒径0.54μm、
数平均粒径0.51μmの単分散粒径分布を有していた。実
施例1と同様にして得た粉体粒子は、エチレングリコー
ル及びトルエンに不溶であった。また、その熱重量変化
は、重量1%減少温度が320℃、5%減少温度が370℃で
あり、未架橋のポリスチレン粒子に比べ耐熱性に優れて
いた。
実施例5 ジビニルベンゼンの量を100gとするほかは実施例3と
同様にして、重合を行なった。重合転化率は95.3%であ
った。得られた粒子は、球状で、重量平均粒径0.63μ
m、数平均粒径0.60μmの単分散粒径分布を有してい
た。実施例1と同様にして得た粉体粒子は、エチレング
リコール及びトルエンに不溶であった。また、その熱重
量変化は、重量1%減少温度が325℃、5%減少温度が3
73℃であり、未架橋のポリスチレン粒子に比べ耐熱性に
優れていた。
実施例6 ジビニルベンゼン100gに代えてジビニルベンゼン50g
とスチレン50gとの混合物を使用するほかは実施例3と
同様にして、重合を行なった。重合転化率は95.3%であ
った。得られた粒子は、球状で、重量平均粒径0.64μ
m、数平均粒径0.62μmの単分散粒径分布を有してい
た。実施例1と同様にして得た粉体粒子は、エチレング
リコール及びトルエンに不溶であった。また、その熱重
量変化は、重量1%減少温度が321℃、5%減少温度が3
69℃であり、未架橋のポリスチレン粒子に比べ耐熱性に
優れていた。
実施例7 実施例1で使用したと同様の反応器に、脱イオン水15
0g、スチレン60g、アクリル酸ブチル30g、アクリル酸エ
チル10g、塩化ナトリウム0.5g及び過硫酸カリウム3gを
投入して実施例1と同様に重合反応を行なった。重合転
化率は98.5%であった。得られた粒子は、重量平均粒径
0.91μm、数平均粒径0.88μmの単分散粒径分布を持つ
球状粒子であった。この反応系に、ポリメタクリル酸10
gを20%水溶液で添加した後、ジビニルベンゼン40g、ス
チレン10g及びAIBN0.5gをエタノール200gの溶液として
添加し、更に70℃で6時間反応を続けた。得られた粒子
の重合転化率は95.4%であった。得られた架橋重合体粒
子は、球状で、重量平均粒径1.02μm、数平均粒径1.01
μmの単分散粒径分布を有していた。
乾燥した粉体粒子は、エチレングリコール又はトルエ
ンに不溶であり、熱重量変化は、重量1%減少温度336
℃、5%減少温度が360℃であり、未架橋のポリスチレ
ン粒子に比べ耐熱性に優れていた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多官能エチレン性単量体を含有する単量体
    混合物を、該単量体混合物を溶解するが該単量体混合物
    から得られる重合体を溶解しない溶媒と重合体粒子の水
    分散液との混合液中で重合させて小粒径の高架橋重合体
    粒子を製造する方法において、該多官能エチレン性単量
    体を該重合体粒子(固形分)に対し2〜150重量%用い
    ることを特徴とする高架橋重合体粒子の製造方法。
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