JP3672104B2 - ポリ塩化ビニル粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
ポリエチレンに続くものとして、ポリ塩化ビニル(PVC)は最も世界中に広まったプラスチック原料である。西ヨーロッパ単独で毎年500万トン以上が使用されている。用途の範囲は非常に広く、パイプや成形品やカレンダー掛けしたシートのような硬いものから、電線ケーブル、ホースあるいはフィルムのような可塑化されたされたものまで多岐にわたる。密実なものから発泡したものまで普遍的である。支配的な製品種であるS−PVCは、懸濁重合により100〜200μmの範囲の粒子で製造される。
背景技術
ペースト状PVCは全PVC消費量の約10%に及ぶもう一つの製品型である。それはエマルジョン重合のいろいろな変法により製造され、そして製造されたラテックスは乾燥されて細かいポリマー粒子となる。使用される技術により、ラテックス中の主要粒子は典型的には0.1〜2μmの範囲である。非常に特別な方法では5μmまでの粒子を製造することができる。最も普通の乾燥方法は噴霧乾燥であり、これは種々のサイズの二次粒子をまた形成する。このパウダーは溶媒や可塑剤に溶解して液状のプラスチゾルやペーストを形成する。加工は液状の形態で、コーティング(反転ロールコーティング、ナイフコーティング、スクリーンコーティング)やグラビア、スクリーン印刷、回転成形、シェル成形、浸漬法等によりなされる。最も重要な製品エリアは、フローリング、壁紙、ターポリン、レインウエア、被覆と手袋である。
フィラー入りPVC(増量樹脂)はプラスチゾル配合において標準ペーストPVCと混合し、加工工程での高いあるいは低い両方のせん断速度においても最良の流れ特性を示す特別の製品である。配合の中の可塑剤の量を少なくしたいとき、あるいは低い蒸気圧の高分子量可塑剤を使用するような場合、フィラー入りPVCの混合は得られたプラスチゾルの流れ特性にとって有利である。これの理由は小さい粒子および大きい粒子の混合はより密な充填と、そしてより非効率な粒子濃度をもたらすからである。そこで、可塑剤のより大きな比率はプラスチゾル中での流れをもたらす。既存のフィラー入りPVC製品は懸濁重合により製造される。60μm以下の粒径は、例えば界面活性剤や変わった攪拌条件の採用などの特殊な方法で達成される。
35〜45μmの範囲の平均直径の製品は市場の主流である。しかしながら、この方法では狭いサイズ分布のものを製造するのは難しく、および製品は通常60μmの粒子もまた含有している。薄膜コーティング、コイルコーティング、缶コーティング、壁紙製品あるいは印刷工程は非常に微細な粒子メディアを要求するので、これは使用分野での主たる制限をもたらす。40〜50μmの粒子サイズでは、100μmより薄いフィルムを製造することはできない。この分野での既知の技術は、M.J.Bunton,Encyclopedia of Polymer Science and Technology;Vinyl Chloride Polymers,Polymerization,2nded.,Vol.17,1982に詳細に記述されている。そしてこれはここに引用して参照される。
R.D.Sudduth(J.of Applied Polymer Science,48,37-55(1993))の論文は大きな粒子と小さな粒子の粒径の比が10を超えると最密充填が達成されると述べている。このことは20μmと2μmの粒子の混合物は、40μmと2μmとの混合物とは同じように有利であり、プラスチゾルにおいて同じように良好な流れ特性が期待できることを意味している。そこで、用途範囲を制限するような大きな粒子を使用する必要がなくなる。
本発明の目的は、10μm〜50μmの範囲の狭い粒径分布のPVC粒子を製造することにある。他の目的は球形の、10μm〜50μmのほとんど単一分散のPVCを製造することと、これらの粒子を、ペースト状PVCをベースにした製品の製造のための配合や工程のために使用することである。
本発明のこれらと他の目的は、以下に記述される手順、製品および使用により達成される。本発明はまた、付属の請求の範囲によって記述され特徴付けられる。
発明の開示
本発明は、10μm〜50μmの範囲の、好ましくは10μm〜30μmの狭い粒径分布のPVC粒子を製造することにあり、ここでは第1段階でビニルモノマーまたはモノマーの混合物が重合され、1〜10μmの範囲のポリマー/オリゴマー種粒子を生成する。第2段階では、他のビニルモノマーまたはモノマー混合物がポリマー/オリゴマー種粒子に膨潤し、それが所望の大きさの粒子になるように重合が起こる。種粒子中に芳香族ビニルモノマーまたはアクリレートをモノマーとして使用することは好ましい。第1段階での種粒子は2段階の膨潤工程またはディスパージョン重合工程により製造される。もしディスパージョン重合を使用するのならば、開始剤と溶媒の予備加熱した混合物を加えて、粒子が核作りする間に、媒体の温度が著しく上がらないようにするのがよい、これらを第2段階に進める前に、粒子を反応媒体から分離し、付加剤を除去しておくのが好ましい。
開始剤が分解し、そして重合のためにより多くのモノマーが加えられる前に、ディスパージョン重合により製造された種粒子を、油溶性開始剤およびモノマーの混合物の中に膨潤させることにより活性化するのが好ましい。第1段階での重合開始剤としては、油溶性有機過酸化物またはアゾタイプ開始剤が好ましい。重合は、種粒子中に残存する開始剤により行われる。第2段階の反応は、連続的なモノマー装入を行い、相分離を起こさないようにすることが好ましい。
第1段階においては、重合開始剤として油溶性過酸化物を使用し、種粒子を製造するにはディスパージョン重合を使用するのが好ましい。そして第2段階では、種粒子中に残存する開始剤を使用して行われる第2段階での重合のために、重合媒体、安定剤、モノマーおよび開始剤活性化剤のみを付加することとするのが好ましい。本発明では、また、とくに実際的な目的のために、PVC混合物を包含し、これは10〜50μm、とくに10〜30μmの狭いサイズ分布の球形PVC粒子、標準ペーストPVC、0−100部の可塑剤、0.1−10部の熱安定剤、および0−100部の他の標準のPVCベース製品用添加剤等がある。10−50μmの球形粒子は配合中の全PVC含量の0−100%である。このような混合物の標準PVCとしては、大きな凝集した二次粒子のない微細粒子を使用するのが好ましい。このような製品は、壁紙、被覆、装飾フィルム、グラビア、スクリーン印刷のインク、または繊維コーティング、布固定用等に使用される。
本発明で製造された、狭いサイズ分布で、10−50μm、とくに10−30μmの球形のPVC粒子は、他のポリマー系または他のポリマーの無い液体の粘度低減剤として、または分離の目的のカラムの充填材、あるいは更なる化学的修飾の基材粒子として使用されることができる。
上記のようなサイズ分布の狭いPVC粒子は、2段階工程で得られる。第1段階では、ビニルモノマーまたはモノマーの混合物は重合して、ポリマー/オリゴマー種粒子を形成する。第2段階では、他のモノマーまたはモノマーの混合物がポリマー/オリゴマー種粒子を膨潤し、これらが所望のサイズのポリマー粒子になるように重合が行われる。
芳香族ビニルモノマーまたはアクリレートのポリマー/オリゴマー粒子が塩化ビニル重合の種粒子としては有利である。これは、これらの粒子が所望のサイズとサイズ分布を得るための既知の方法で、比較的容易に製造できるからである。他の利点としては、所定量のオリゴマーを含むものが得られ、これは次の第2段階で塩化ビニルモノマーの含浸能力を劇的に高めるからである。このように、非常に低い種粒子濃度で、最終粒子を確保することができる。しかしながら、この2段階種粒子方法の1つの問題は、非相溶系の混合物は相分離を起こし、完全な球形の粒子の製造が不可能なことである。これの1つの理由は、塩化ビニル、ポリ塩化ビニルと種粒子との界面張力の相違に起因する。もし種粒子にポリスチレンが使用されたら、この相とポリ塩化ビニルとの相溶性は低くなり、相分離が起こり、膨潤が大となる。そこで、種粒子のモノマーとしてはメチルメタクリレートを使用すると、メチルメタクリレートはPVCに比較的良好な相溶性を有しているので、有利である。PMMAはまた、芳香族化合物から得られるものよりも、最終製品のための外気安定性が良好である。
しかしながら、PVCの特別の特性はこのポリマーがそれ自身のモノマーに溶解しないことである。さらにまた、モノマーとポリマーの間に大きな密度の差異があることである(0.91および1.39g/cm3)。このことにより、従来の製造方法によっては、あるサイズ(約1μm)以上のPVCでは完全な球状の粒子は得られない。本発明の1つの目的は、この問題を解決し、10−50μmの球状粒子を得ることである。
この種粒子は種々の方法で製造することができる。ひとつの可能性は、Ugelstad(Advnces in Colloid and Interface Science,Vol.13,101-149,1980)に記述されているような2段階膨潤技術を使用することである。
このような種粒子は大きな膨潤能力を有し、粒径を容易に調節することができる。同時にこの方法は、狭い粒径分布の種粒子からスタートするので、非常に狭い粒径分布を得ることができる。しかしながら、所定のサイズの粒子を得るためには数段の重合を必要とするということの制約がある。
種粒子を製造する他の方法は、ディスパージョン重合である。これは文献に現われた比較的新しい技術である。例えば、Shen他、(Journal of Polymer Science;Part A:Polymer Chemistry,Vol.31,1393-1402,1993)およびPaine他、(Journal of Polymer Science;Part A:Polymer Chemistry,Vol.28,2485-2500)を参照。この方法は、10μmまでの粒径で狭いサイズ分布の粒子を製造するのを可能にする。
本発明によれば、粒子をディスパージョン媒体から分離し、それを新しい重合媒体に移すことを可能にする。それでこれらは、従来の重合における種粒子として使用されることができる。このようにこれは、良好な膨潤性能を有する種粒子を製造するための簡単な方法である。膨潤性能の更なる改良は、重合時に連鎖移動剤を使用することでなされ、これにより、分子量がより有利なレベルまで低減される。多くの場合、これは有利なことである。大量の溶媒や付加物がディスパージョン重合には用いられる。そこで反応溶媒を再利用するような方法は、非常に有利である。Shen他は、ディスパージョン重合で得られたポリスチレン粒子が種粒子として使用される重合を記述している。しかしこの場合、媒体は連続的に代わってはいない。
この反応媒体の再利用は、直接法でも行うことができる。この場合粒子は分離され、媒体は新しい溶液と混合して、新しい反応に使用される。他の方法では、粒子をろ過または遠心分離して、溶媒を公知の例えば蒸留などで精製する。このような分離工程の他の有利なことは、粒子が同時に洗浄され、そして種粒子の重合の際に汚染するディスパージョン重合からの安定剤を完全に除去して、次の重合段階へ移動させられるということである。このことはまた、表面の乳化剤や分散剤が粒子の内部に拡散するのを防止するので、粒子の膨潤特性にとって有利である。更なる有利な点は、特定の重合についての安定剤の選定に制約がないこと、および粒子の形成における良好な調節が可能になることである。第2段階の重合において膨潤種粒子の外での新しい粒子形成を避けるために、モノマーを連続的に装入するのが有利である。そこで塩化ビニルでは、所定温度におけるモノマーの飽和蒸気圧以下で重合を行う。そのような条件では、モノマーは反応媒体と別の相では存在しないので、2次的な核生成反応が起こる可能性は非常に少なくなる。塩化ビニルについては、モノマーの連続装入は、反応器の圧力に抗して調節されるポンプで行われる。圧力は一定にされており、モノマーが消費されるについて、モノマーが装入される。他の方法としては、直列に接続した2つの反応器を使用し、重合反応をする反応器のPVC圧力は、他のPVC貯蔵器として使用される反応器の温度を調節することにより調節される。これら両方の連続装入法により、モノマーは反応に比例して装入される。このような連続装入の他の利点は、反応がいわゆるTrommsdorf rangeで起こるので、標準方法よりも早く進行することである。生成物質の特性が出来るだけ良好であるためには、しかしながら、蒸気圧を重合温度での飽和圧力にできるだけ近く維持することが有利である。飽和蒸気圧よりも著しく低い圧力でなされた重合では、生成物の熱安定性が低いものとなる。この方法で重合を行うことの他の驚くべき効果は、最終製品が完全に球形であることである。モノマーの連続的装入をしなければ、粒子の形状は非常に不規則である。
もし、塩化ビニルよりももっと蒸気圧の低い他のモノマーを使用した場合、他の原理を利用した連続装入法をとってもよい。例えば、モノマーを計算された転換率により導入したり、反応媒体中に存在するポリマー組成の計算により連続装入することもできる。
所望の結果を得るための重合開始剤のタイプを選択することは、非常に重要である。原則として、使用できる開始剤のタイプについての制限はない。実際上、油溶性、反応性が他の反応条件に適合される。完全にまたは部分的に油溶性の過酸化物またはアゾタイプの開始剤を、できればいわゆるレドックス系のものと組み合わせて使用するのが有利である。これは開始剤の遊離をより早く行い、重合サイクルが短くなる。レドックス系を使用すれば、開始剤の消費速度の調節や監視を良好に行うことができる。種粒子に開始剤を、少量の溶媒やモノマーを用いて膨潤させることは可能である。そしてこれらは、モノマーが装入された後に、粒子の内部で重合を開始する。水溶性の開始剤もまた使用することができる。しかしながら、2次粒子の発生の機会も増加する。周知のようにこれは望ましいことではない。水相での2次核発生は、例えば沃化カリウムなどのラジカル捕捉剤を使用することによって防止することができる。他の方法では、第2段階における重合を開始するのに、種粒子の製造で残留している開始剤を使用する。
ディスパージョン法による種粒子の製造は、アゾ開始剤およびベンゾイルパーオキサイドの使用として記述されている。アゾタイプの欠点は、最終製品の中の開始剤の残留物が、PVC製品に関して発泡剤として働くので、商業的な目的ではとくに注意が必要である。開始剤の残留物は、PVC粒子の乾燥の前に分解されるが、これは大きな熱応力を要し、熱安定性を低下させ、分子量分布の不規則性をもたらす。この問題の解決策としては、標準PVCに対して公知の過酸化物を使用することである。以下の例に見られるように、種粒子を油溶性の過酸化物で製造することが可能であることが判った。反応条件や開始剤濃度を適合させることにより、他の段階での重合を完了させることのできるのに十分な残留開始剤を種粒子中に得ることが出来ることが判った。
粒子の製造を成功に導くための重要な要素は、粒子を反応媒体中に自由に分散させておく安定剤系の選択である。本発明においては、そのような物質については制限はない。乳化重合分野で知られている標準のアニオンまたは非イオンタイプの乳化剤、およびポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、スチレン無水マレイン酸共重合体、および種々のタイプのセルロース、例えばメチルヒドロキシプロピルセルロース等のポリマー懸濁剤が使用される。本発明のPVC粒子を使用することによる1つの特に有利な可能性は、粒子製造の際の低分子量でイオン性乳化剤の代わりにポリマー懸濁物を使用することである。
完全に特異な粒径および粒径分布の故に、本発明の粒子は、最終製品の配合中の大部分がPVCで有り得る。そこで、得られたPVC製品は、ペーストPVCの製造のための伝統的な乳化剤による標準的なPVCの有する、高い水分吸収率や揮発質成分の高い含有量などの欠点を除去することができる。
実施例
本発明を以下の試験例及び添付の図1〜図4によって更に詳しく説明する。ここで、
図1は、試験例B−1で製造された粒子を示す。
図2は、試験例B−11で製造された粒子を示す。
図3は、試験例B−13で製造された粒子を示す。
図4は、市販のフィラーPVC、VinnolC65Vを示す。
試験例A−1からA−7においては、1.1リットル又は5リットルの還流器付きのサーモスタットでコントロールしたガラス製反応器を使用した。試験例B−1からB−17においては、200mL、1.1リットル又は1.4リットルのサーモスタットでコントロールしたガラス製反応器又は14リットルの鉄製反応器とともに等温反応カロリーメーター(CPA−2、ThermoMetrics、スウェーデン)を使用した。
種粒子の製造
試験例A−1 ポリスチレンのオリゴマー種粒子
PSの単分散オリゴマー粒子が、Ugelstadにより記載された2段階法で製造された(Advances in Colloid and Interface Science,Vol.13,101-149,1980)。ジオクタノイルパーオキサイド(20g)、アセトン(28g)、ラウリル硫酸ナトリウム(1.38g)及び蒸留水(235g)のエマルジョンが、粒子径1μmの種オリゴマーのラテックス(17gラテックス=2.0g種)に加えられた。エマルジョンが25℃で72時間かけて膨潤した種粒子になった。次いで、スチレンモノマー(31g)、蒸留水(120g)、及び沃化カリウム(0.2g)が添加され、重合反応が70℃で165分間行われた。2.2μmの種粒子が得られた。この種粒子は更にジオクタノイルパーオキサイド(2.03g)、ラウリル硫酸ナトリウム(0.34g)及び蒸留水(68g)のエマルジョンで膨潤された。膨潤は25℃で72時間行われ、完成した活性化された種粒子は3μmの直径であった。
試験例A−2 ポリメチルメタクリレートのオリゴマー種粒子
Ugelstad法を使用して得られたPSの種オリゴマー(1μm、2.0g)を、ジオクタノイルパーオキサイド(20g)、ラウリル硫酸ナトリウム(1.38g)、アセトン(28g)及び蒸留水(258g)のエマルジョンで25℃で72時間かけて膨潤した。完成した種粒子は3μmの直径であった。
試験例A−3 ポリメチルアクリレートの分散種粒子
MMAの分散重合が、安定剤としてのポリビニルピロリドン(Mw=40000)の存在下でメタノール中で行われた。開始剤は、2,2’アゾビス(イソブチロニトリル)であった。
分子量を小さくするために、2−エチルヘキシルチオグリコレートが鎖移動剤として使用された。この試験の処方を表1に示す。
PVPとメタノールを沸点まで加熱し、この溶液を窒素雰囲気中で1時間沸騰させた。混合物を55℃に冷却し、MMAを加えた。55℃の安定な温度が得られた時に、AIBNのメタノール溶液を添加した。重合反応を一定温度で48時間行った。鎖移動剤はこの工程のいかなる時期にでも加えることができる。
正確な処方を使用するかどうかによるが、0.5〜10μmの範囲の粒子が得られ、全ての場合に粒子径分布は狭い。鎖移動剤を使用した時は、より大きな直径で多少広い粒子径分布の種粒子が得られた。それぞれの場合に製造され、使用されたPMMAの分散種の正確な大きさは、PVC粒子の製造の実施例において述べる。
鎖移動剤を使用した時、その工程は、PVP K−30(10.00g)のメタノール(175.75g)溶液を反応器に添加し、混合物を窒素雰囲気中で1時間沸騰させた。混合物は、メチルメタクリレート(25.00g)が添加される前に55℃に冷却された。温度が55℃で安定した時に、2−エチルヘキシルチオグリコレート(0.15g)、2,2アゾビス(イソブチロニトリル)(0.30g)及びメタノール(39.00g)の混合物を反応器に添加した。重合反応が55℃で48時間行われた。
直径が12.5μmの球形粒子が、少量の4μmの小片と共に得られた。
試験例A−4 ジオクタノイルパーオキサイドを持つポリスチレンの分散種粒子
ポリビニルピロリドン(PVP K−30)(5.15g)のメタノール(236.07g)溶液を沸点まで加熱し、窒素雰囲気中で1時間沸騰させた。温度を70℃に調節し、スチレン(78.04g)を添加した。温度が70℃で安定している時に、ジオクタノイルパーオキサイド(4.08g)及びエタノール(35.24g)の混合物を添加し、重合反応を70℃で24時間行った。
得られた粒子は直径が5μmであった。
試験例A−5 ジデカノイルパーオキサイドを持つポリメチルメタクリレートの分散種粒子
PVP K−30(93.75g)のメタノール(2635g)溶液を反応器に添加し、この混合物を窒素雰囲気中で1時間沸騰させた。混合物は、メチルメタクリレート(375g)が添加される前に55℃に冷却された。ジデカノイルパーオキサイド(18.77g)及びエタノール(585g)の混合物を30℃に予備加熱し、反応器に仕込んだ。重合反応を55℃で15から24時間行った。
得られた粒子は直径が8μmであった。
試験例A−6 ジデカノイルパーオキサイドを持つポリメチルメタクリレートの分散種粒子
PVP K−30(18.75g)のメタノール(644.25g)溶液を反応器に添加し、この混合物を窒素雰囲気中で1時間沸騰させた。混合物は、メチルメタクリレート(75g)が添加される前に55℃に冷却された。ジデカノイルパーオキサイド(3.75g)及びメタノール(116.87g)の混合物を30℃に予備加熱し、反応器に仕込んだ。重合反応を55℃で24時間行った。
得られた粒子は直径が7μmであった。
試験例A−7 活性化ポリスチレン分散種粒子
PVP K−30(5.15g)のエタノール(240.11g)溶液を反応器に添加し、この混合物を窒素雰囲気中で1時間沸騰させた。混合物は、スチレン(78.04g)が添加される前に70℃に冷却された。温度が70℃で安定な時に、2,2アゾビス(イソブチロニトリル)(2.34g)及びエタノール(31.20g)の混合物を反応器に添加した。重合反応を70℃で24時間行った。
得られた粒子は直径が6.0μmであった。
蒸留水(25.40g)中のこれらの種粒子(5.0g)のいくらかは、ジオクタノイルパーオキサイド(0.5g)、ラウリル硫酸ナトリウム(0.083g)及び蒸留水(16.67g)のエマルジョンで膨潤させられた。膨潤は25℃で約20時間行われ、完成した活性化種粒子は直径が6.2μmであった。
種粒子に基づく重合法による10〜50μmの範囲のPVC粒子の製造
試験例B−1
蒸留水に溶解したメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l,66.25g)、ラウリル硫酸ナトリウム(0.05g)及び、試験例A−1から得られた活性化オリゴマー種粒子(0.26g)を25℃に加熱した。窒素ガスを9バールの圧力で加えた。次いで酸素を除去するために反応器を脱気した。VCM(18.75ml)を添加し、60分間種粒子に膨潤させた。温度が55℃に上昇する前に、蒸留水中のメチルヒドロキシプロピルセルロース溶液(2g/l,33.75g)及び沃化カリウム(0.038g)を反応器に加えた。重合が始まり、反応器内で2.5バールの圧力降下が記録されるまで継続した。次いで、反応器を20℃に冷却して反応を停止し、未反応モノマーを排出した。
得られた粒子は、図1に示すように窪んだ表面形状であった。直径は約15μmであった。
試験例B−2
蒸留水に溶解したメチルヒドロキシプロピルセルロース(10g/l,100g)、ラウリル硫酸ナトリウム(0.05g)、沃化カリウム(0.038g)及び、試験例A−1から得られたオリゴマー種粒子(0.52g)を30℃に加熱し、反応器を窒素ガスで満たし、酸素をB−1のようにして除去した。VCM(15ml)、酢酸ビニル(5ml)及びアゾビスメチルブチロニトリル(0.25g)とメタノール(0.25g)の溶液を添加し、60分間種粒子に膨潤させた。次いで、温度を55℃に上昇し、B−1と同様の方法を行った。得られた粒子は、直径が約7μmの球形であった。
試験例B−3
VCMの量を15mlから18mlに増加し、酢酸ビニルの量を5mlから2mlに減少した相違以外は、正確にB−2と同一の方法で行った。メチルヒドロキシプロピルセルロースの溶液は6g/lの濃度であった。得られた粒子は、窪んだ表面形状で、直径は約10μmであった。
試験例B−4
試験例A−2から得られた種粒子(0.25g)、ラウリル硫酸ナトリウム(0.05g)、沃化カリウム(0.038g)及び、蒸留水に溶解したメチルヒドロキシプロピルセルロース(5g/l,100g)を反応器に仕込んだ。B−1と同一の方法で行った。VCM(18.8ml)を添加し、25℃で60分間種粒子に膨潤させた。2.5バールの圧力降下が達成されるまで重合反応を継続した。直径13μmの球形粒子が製造された。
試験例B−5
種粒子として試験例A−4から得られた活性化ポリスチレン種粒子を使用した相違以外は、B−4の方法で行った。直径約16μmの窪んだ形状の粒子が製造された。
試験例B−6
試験例A−3から得られた種粒子(6.8μm、1.0g)、ラウリル硫酸ナトリウム(0.05g)、沃化カリウム(0.038g)及び、蒸留水に溶解したメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l,100g)を反応器に仕込んだ。酸素を除去後、VCM(17ml)及びアゾビスメチルブチロニトリル(0.25ml)とメタノール(0.25g)の溶液を添加し、60分間種粒子に膨潤させた。2.5バールの圧力降下が達成されるまで60℃で重合反応を継続した。直径約11μmの球形粒子が製造された。
試験例B−7
17mlの代わりに34mlのVCMを添加した相違以外は、B−7の方法で行った。直径約14μmの窪んだ表面形状の粒子が製造された。
試験B−8
2−エチルヘキシルチオグリコレート(0.15g)を含む実施例A−3の種粒子(12.5μm、2.00g)、硫酸ラウリルナトリウム(0.05g)、ヨウ化カリウム(0.038g)および蒸留水中のメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l、100g)を反応器に入れ、酸素を除去した後、VCM(20ml)と、2,2−アゾビス(イソブチロニトリル)(0.25g)およびメタノール(0.25g)の溶液を加えた。3時間、種粒子に膨潤した後、温度を60℃に上昇させ、2.5バールの圧力低下が達成するまで重合を行った。20μmの直径と小さい粒子の僅かな画分を有する球形の粒子が製造された。
試験B−9
実施例A−3の種粒子(6.8μm、1.0g)、硫酸ラウリルナトリウム(0.05g)、ヨウ化カリウム(0.038g)および蒸留水中のメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l、100g)をCPA反応器に入れた。酸素を除去した後、VCM(7ml)と、アゾビスメチルブチロニトリル(0.35ml)およびメタノール(0.35g)の溶液を加え、60分間、種粒子に膨潤させた。温度を60℃に上昇させ、ピストンポンプを用いて反応器に連続的にVCM(20ml)を加えた。このようにして、反応器の圧力を60℃での飽和圧力よりも僅かに低く一定に維持した。反応は、2.5バールの圧力低下が達成するまで続けられた。
約18.5μmの直径を有する球形の粒子が製造された。走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた試験では、小さい粒子が球形粒子の表面に吸着されていたことが示された。先に記載したように、これは水性相から形成された新しい粒子によるものである。
試験B−10
実施例A−3の種粒子(6.8μm、2.2g)、硫酸ラウリルナトリウム(0.33g)、ヨウ化カリウム(0.25g)および蒸留水中のメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l、650g)を反応器に入れた。排気の後、VCM(37.5ml)と、アゾビスメチルブチロニトリル(1.0g)およびメタノール(1.0g)の溶液を加え、60分間、種粒子に膨潤させた。温度を60℃に上昇させ、ピストンポンプを用いて反応器に連続的にVCM(94.5ml)を導入した。この導入によって、圧力を飽和圧力よりも僅かに低く一定に維持した。2.5バールの圧力低下が達成したときに重合を終了した。
約18μmの直径を有する球形の粒子が製造された。これもまた、小さい吸着粒子が表面に観察された。
試験B−11
実施例A−3の種粒子(7.2μm、6.1g)、硫酸ラウリルナトリウム(0.28g)、ヨウ化カリウム(0.21g)および蒸留水中のメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l、550g)を反応器に入れた。排気の後、VCM(20ml)と、アゾビスメチルブチロニトリル(1.0g)およびメタノール(1.0g)の溶液を加え、60分間、種粒子に膨潤させた。温度を60℃に上昇させ、B−9のようにVCM(160ml)を導入した。2.5バールの圧力低下が達成されるまで重合を続けた。
18μmの球形の粒子が製造された。図2に示されるように、小さい吸着粒子が表面に観察された。
試験B−12
実施例A−3の種粒子(1.0μm、10.3g)、硫酸ラウリルナトリウム(0.28g)、ヨウ化カリウム(0.21g)および蒸留水中のメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l、550g)を反応器に入れた。排気の後、VCM(20ml)と、アゾビスメチルブチロニトリル(1.0g)およびメタノール(1.0g)の溶液を加え、60分間、種粒子に膨潤させた。温度を60℃に上昇させ、B−9のようにVCM(155ml)を導入した。
3μmの球形の粒子が製造された。
試験B−13
2つの14リットル容の反応器を連続につなげた。反応器1に、水(6056g)に溶解させたメチルヒドロキシプロピルセルロース(13.00g)、ヨウ化カリウム(2.47g)および実施例A−3で製造されたPMMA分散種(8μm、100g)を加えた。反応器1を30℃に加熱した。両方の反応器を排気して酸素を除去し、両者間の連結をバルブを用いて閉じた。VCM(2890g)を反応器2に加えた。
メタノール(22.82g)に溶解したアゾビスメチルブチロニトリル(22.82g)を、VCM(300ml)とともに反応器1に加えた。種粒子に膨潤させるVCMおよび開始剤の1時間後、温度を60℃に上昇させた。反応器2を57℃に加熱した。反応器1の安定温度で、バルブを開き、系の分離相としてVCMが消失するまで反応器1の圧力が一定になるように、反応器2の温度を調節した。反応器2の温度範囲は57〜65℃であった。
図3に示されるように、均一な表面を有する直径25μmの球形の粒子が製造された。
試験B−14
2つの14リットル容の反応器を連続につなげた。反応器1に、水(6056g)に溶解させたメチルヒドロキシプロピルセルロース(13.00g)、ヨウ化カリウム(2.47g)、硫酸ラウリルナトリウム(11.21g)および実施例A−3で製造されたPMMA分散種(8μm、100g)を加えた。反応器1を30℃に加熱した。両方の反応器を排気して酸素を除去し、両者間の連結をバルブを用いて閉じた。VCM(2890g)を反応器2に加えた。
メタノール(22.82g)に溶解したアゾビスメチルブチロニトリル(22.82g)を、VCM(300ml)とともに反応器1に加えた。種粒子に膨潤させるVCMおよび開始剤の1時間後、温度を60℃に上昇させた。反応器2を57℃に加熱した。反応器1の安定温度で、バルブを開き、系の分離相としてVCMが消失するまで反応器1の圧力が一定になるように、反応器2の温度を調節した。反応器2の温度範囲は57〜65℃であった。
沈降した別の粒子からなる非均一表面を有する直径15μmの球形の粒子が製造された。
試験B−15
開始剤、硫酸ラウリルナトリウム(0.25g)、ヨウ化カリウム(0.19g)、蒸留水中のメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l、1.00g)、硫酸銅5水和物(2.00mg)および水(630.40g)を含む実施例A−6の種粒子(7.0μm、7.50g)を反応器に入れた。排気の後、VCM(20ml)を加え、60分間、種粒子に膨潤させた。温度を60℃に上昇させ、ピストンポンプを用いてVCM(130ml)を連続的に導入した。反応速度を制御するために、アスコルビン酸(4g/l、2.00ml)溶液を導入した。2.5バールの圧力低下が達成されるまで反応を続けた。
13μmの球形の粒子が製造された。
試験B−16
実施例A−7のポリスチレンの活性種粒子(6.2μm、1.00g)、ヨウ化カリウム(0.038g)および蒸留水中のメチルヒドロキシプロピルセルロース(2g/l、100g)を反応器に入れた。酸素の除去の後、VCM(7ml)を加え、60分間、種粒子に膨潤させた。温度を60℃に上昇させ、ピストンポンプを用いてVCM(22.5ml)を反応器に連続的に導入した。2.5バールの圧力低下が達成されるまで反応を続けた。
15μmの粒子が製造された。この粒子は、不均一表面を有し、球形ではなかった。
比較のために、図4はVinnolit GmbHから市販されているフィラーPVCであるVinnol C65Vを示している。
本発明により製造されたPVC粒子の使用を次の実施例において示す。
試験C−1
表2に記載した配合により、PVCペーストを製造した。PVC粉末を可塑剤および熱安定剤とともに急速のワーリングミキサーにより混合した。最終温度35℃で増加速度で10分間、混合を続けた。ペーストの粘度を、1〜300/秒の増加した剪断速度でBohlin VOR C14測定システムのレオメーターにより測定した。分散したPVC粒子の粒径は、グラインドメーター(ロッド)上にペーストの薄膜を広げることにより測定した。ここでいう粒径とは、薄膜にストライプが生じるポイントである。フィルムは、Werner-Mathis炉において、200℃で3分間可塑化された。フィルムに発泡がないかどうか検査した。フィルムの水分吸収は、水中に50℃で48時間貯蔵した後の重量増加として測定された。
表3は、9つの配合物についての粘度および粒径を示すものである。本発明により製造されたPVC粒子を有するサンプルは、50μよりも薄いフィルムを拡散する機会を提供していることが明らかである。たとえPVCの含量の70phrもがフィラーPVCであったとしても、非常に薄いフィルムが製造されている。同時に、低い粘度のペーストが製造されている。均一な表面の完全に球形の粒子を有することの重要性は、配合1、2、3および4の粘度の比較から明らかである。サンプルMM-14は、表面上に沈降した粒子の形状の不均一性を有していた。粘度は非常に高いものであった。この場合において、初期の粒子サイズよりも完全に小さい粒子を分散させることはできず、グラインドメーター上のサンプルは、75μmの粒子サイズを示したことが明らかである。
非常に細かい粒径の標準PVCペースト(Pevikon DP1510)との組み合わせにおいて、フィラーPVCは本発明の粒子に50μm未満のフィルムを製造する独特の機会を与え、同時に、ペーストの粘度が低いとき、配合物において(F−7、8および9)僅か44phrの液体物質が使用されたときでさえ、流動はニュートン特性である。現在まで、プラスチゾルの用途の公知のPVCタイプではこれは不可能であった。
Claims (16)
- 10〜50μm、好ましくは10〜30μmの範囲の狭いサイズ分散を有するPVC粒子の製造方法において、
第1段階において、芳香族ビニルモノマー、アクリレートまたはモノマー類の混合物を重合して1〜10μmの範囲のポリマー/オリゴマー種粒子を形成し、続いて、第2段階において、塩化ビニルモノマーまたはモノマー類の混合物をポリマー/オリゴマー種粒子に膨潤させ、前記粒子が所望のサイズおよび形状のポリマー粒子に成長するように重合を行うことを特徴とする製造方法。 - 芳香族ビニルモノマーまたはアクリレートが、種粒子のモノマーとして使用される請求の範囲第1項に記載の方法。
- 第1段階における種粒子が、2段階の膨潤プロセスにおいて製造される請求の範囲第1項に記載の方法。
- 第1段階における種粒子が、分散重合により製造される請求の範囲第1項に記載の方法。
- 分散重合が、開始剤および溶剤の予備加熱混合物により開始され、前記予備加熱混合物が、粒子の核化する時間内に媒体の温度をそれほど変化させないように反応混合物に導入される請求の範囲第4項に記載の方法。
- 粒子が、反応媒体から分離され、プロセスの第2段階に移される前に、補助的な薬剤により清浄される請求の範囲第1項に記載の方法。
- 第2段階における重合の前に、分散重合により製造された種粒子が、油溶性開始剤およびモノマー類の混合物中で膨潤することにより活性化し、続いて開始剤が分解し、さらなるモノマーが重合の完結のために導入される請求の範囲第4項に記載の方法。
- 第1段階において、油溶性の有機過酸化物またはアゾタイプの開始剤が重合開始剤として使用される請求の範囲第1項に記載の方法。
- 第2段階において、重合が種粒子内の残存する開始剤により行われる請求の範囲第1項に記載の方法。
- 第2段階が、相分離を避けるためにモノマーの連続導入により行われる請求の範囲第1項に記載の方法。
- 10〜50μmの範囲の球形のPVCの製造方法において、
第1段階において、重合開始剤として油溶性の有機過酸化物が使用される芳香族ビニルモノマー、アクリレートまたはモノマー類の混合物の分散重合により、種粒子が製造され、第2段階において、重合媒体、安定剤、塩化ビニルモノマーまたはモノマー類の混合物および開始剤−活性剤のみが導入され、第2段階において重合がモノマーを膨潤させることにより、かつ前記種粒子に残存する開始剤を用いることにより行われることを特徴とする製造方法。 - 他のポリマーシステムまたは他のポリマーシステムが存在しない場合の液体における粘度降下剤としての、請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項の製造方法により製造された粒子の使用。
- 分離の目的のためのカラムのフィラーとしての、請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項の製造方法により製造された粒子の使用。
- さらなる化学的改質のためのベース粒子としての、請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項の製造方法により製造された粒子の使用。
- プラスチゾルの用途のためのPVC混合物であって、前記混合物は、請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項に記載の製造方法により製造された10〜50μm、とくに10〜30μmの範囲である狭いサイズ分散を有する球形のPVC粒子、PVCペースト、0〜100部の可塑剤、0.1から10部の熱安定剤および0〜100部の他のPVCベース製品の一般的な添加剤を含むことを特徴とする、PVC混合物。
- 10〜50μm、とくに10〜30μmの範囲である狭いサイズ分散を有する球形の粒子であって、前記粒子は2つの段階の重合プロセスにより製造され、第1段階において重合開始剤として油溶性の有機過酸化物が使用される芳香族ビニルモノマー、アクリレートまたはモノマー類の混合物の分散重合により製造された種粒子が、第2段階に移され、第2段階においては重合媒体、安定剤、塩化ビニルモノマーまたはモノマー類の混合物および開始剤−活性剤が導入され、第2段階における重合は、モノマー類を膨潤することにより、かつ種粒子中の残存開始剤を用いることにより行われることを特徴とする球形の粒子。
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