JP2858179B2 - Ccd映像素子 - Google Patents

Ccd映像素子

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JP2858179B2
JP2858179B2 JP3292050A JP29205091A JP2858179B2 JP 2858179 B2 JP2858179 B2 JP 2858179B2 JP 3292050 A JP3292050 A JP 3292050A JP 29205091 A JP29205091 A JP 29205091A JP 2858179 B2 JP2858179 B2 JP 2858179B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CCD映像素子に関
し、特に垂直電荷結合素子(VCCD)に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に固体撮像素子は、シリコンのよう
な半導体材料上に複数の光検出器と走査器とを設置し
ある。光検出器として可視領域から赤外線領域までの
撮像を可能なものを選択している。前記固体素子構造
は、MOSスイッチやCCD素子などを具備している。
このCCDは垂直電荷結合素子(VCCD)領域と水平
電荷結合素子(HCCD)領域を具備する。通常、CC
D映像素子は光検出器を介して光エネルギ信号を電気的
信号に変換する。光エネルギ信号が少ない赤色系統の波
長では光電効率が低下することが知られている。即ち、
光検出領域から前記VCCD領域への赤色系統の映像信
号電荷が、完全に移動されず、このために完全画面を
提供するのが困難であった
【0003】図1は一般的のインターライントランスフ
ァー(interline transfer)方式の
CCD映像素子の構成図を示したもので、複数のホトダ
イオード1が各複数のVCCD2に接続して、各複数ホ
トダイオード1から出力される映像信号電荷がVCCD
2の領域に移動する。各ホトダイオード1からVCCD
2の領域へ移動された映像信号電荷は、あらかじめ設定
された所定のクック信号によって同時にHCCD3の
領域に移動するように接続される。このHCCD3の出
力側は、センシングアンプ4に接続している。
【0004】図2は図1のa−a′線断面図で、N型基
板5の上にP型ウェル6を形成し、P型ウェル6所定
の間隔をおいてn型ホトダイオード1とn型VCCD2
とをそれぞれ形成している。また前記n型ホトダイオー
ド1とn型VCCD2との間の上方にはトランスファー
ゲート電極7を形成し、前記n型VCCD2の上方には
ゲート電極8を形成し、前記n型VCCD2下方にはこ
のn型VCCD2を囲うようにP型イオン層9を形成
したものである。
【0005】このP型イオン層9の目的は、スメア
象により発生した剰余電子信号電荷が、前記n型VCC
D2へ移動するので、これによって発生するブルーミン
現象などによる雑音発生を防止するためのものであ
る。また、n型ホトダイオード1の表面上に形成された
薄いP型イオン層10は初期バイアスを印加するため
に使用される。前記トランスファーゲート電極7及びゲ
ート電極8をポリシリコンで形成し、図示しないが、前
記トランスファーゲート電極7及びゲート電極8とP型
ウェル6との表面の間には絶縁膜が形成されている。こ
のような先行技術は、IEEE transactio
n on electron devices 198
5年8月号1448ページ,1451ページ,1458
ページ,1496ページ等で開示されている。
【0006】図3は図2のb−b′線上の電位分布図で
VCCD2に電荷eが入っている状態の垂直電位分布を
示したものである。即ち、映像信号電荷は、トランスフ
ァーゲート電極7に高電圧が印加され時、ホトダイオ
ード1から移動されたものである。この時、前記n型V
CCD2とP型ウェル6との間に形成されたP型イオ
ン層9は、P型ウェル6が完全に空乏化されるのを防止
して電位障壁を高める。したがって、スメア現象などに
よる残余電荷が前記n型VCCD2に流入するのを防止
することができる。
【0007】図4は図2のc−c′線上の電位分布図
で、N型基板5に高電圧が印加されるとPN接合の物理
的特性によりP型ウェル6は完全空乏化状態になり、電
位障壁が低下された状態になることを示している。した
がって、たとえば前記ホトダイオード1に強い光エネル
ギが投射されて映像信号電荷eが多量に発生すると、過
剰映像信号電荷e′はP型ウェル6の低下した障壁を越
えて前記N型基板5に流入する。
【0008】ここで、ホトダイオード1とN型基板5と
の間に介在するP型ウェル6の深さが減少している理由
は、ホトダイオード1に強い光エネルギが投射されて発
生した過剰映像信号電荷e′をn型VCCD2に送らな
いようにP型ウェル6で容易に吸収させるためのもので
ある。すなわち、この浅いP型ウェル6はオーバー・フ
ロー・ドレイン(OFD)を形成する機能を有する。こ
のような効果を成就するために、ホトダイオード1に対
向するN型基板5の部分を他部分より隆起させて形成す
るか、あるいはホトダイオード1の領域を深く形成する
とよい。この時、図3からも明らかなように、P型イ
オン層9によりn型VCCD2に対して所定の電位陣壁
が形成されているので、剰余電荷e′はn型VCCD2
に流入することができない。
【0009】しかしながら、このような従来の技術は次
のような問題点がある。その第1として、図2の前記n
型VCCD2の下方に形成されたP型イオン層9は、
スメア現象によって発生されるブルーミング現象を或る
程度防止するとはいうものの、過剰電荷を完全にN型基
板5へ移動させることができないので、残余電荷は他の
セル内のn型VCCD2に移動し、ブルーミング現象を
惹起することである。
【0010】第2として、剰余電荷e′を容易に吸収す
ようにホトダイオード1とN型基板5の間のP型ウェ
ル6を浅く形成したため、長い波長を有する赤色系統の
信号電荷は、n型VCCD2に移動することができず、
基板に吸収される現象が生じることである。第3とし
て、上記の条件を満足するために、基板の一側をエッチ
ングした基板を提供しなければならない難しさがあっ
た。
【0011】
【本発明の目的・構成】本発明は上記の問題点を解決す
るためのもので、スメア現象の時発生されるエラー電荷
または剰余電荷によって惹起されるブルーミング現象を
完全に防止できる改善したCCD素子を提供するもので
ある。
【0012】このような目的を達成するために、本発明
は、n型基板の上のp型ウエルの表面部に複数のn型光
検出領域からなる行を配置するとともにその検出領域の
行から離してその行に並行にn型VCCD領域を配置し
たものを複数並行に配置したCCD映像素子において、
p型ウエル内で、前記n型VCCD領域の下方にこのn
型VCCD領域を完全に包囲する形状のp型層を形成
し、かつこのp型層の下方にこれを完全に包囲する形状
のn型層を形成するとともに、n型基板と前記p型層を
包囲しているn型層とにシャッタ電圧を加えるようにし
ことを特徴とするものである。
【0013】
【実施例】このような本発明の実施例を添付された図5
乃至図8を参照して詳細に説明する。図5は本発明によ
るインターライントランスファー方式のCCD素子の構
造断面図で、N型基板13の上にP型ウェル14を形成
し、このP型ウェル14の表面上に、所定の間隔をおい
てn型ホトダイオード15とn型VCCD16とを形成
する。そして、前記n型ホトダイオード15とn型VC
CD16との間の上方にはトランスファーゲート電極1
7を形成し、前記n型VCCD16の上方にはゲート電
極18を形成すると共に、前記n型VCCD領域16を
包囲する形状のp型イオン層19を形成し、該p型イオ
ン層19を包囲する形状のn型イオン層20を形成した
ものである。
【0014】上記p型イオン層19は、図2の説明で明
らかにしたように、スメア現象によって発生した剰余信
号電荷が、前記n型VCCD16へ移動することを防止
するためのものであり、またn型イオン層20は前記p
型イオン層19で上記電荷移動を防止しきれない剰余信
号電荷を吸収してn型VCCD16への電荷流入を不可
能にしてブルーミング現象を防止するものである。
【0015】また、薄膜P型イオン層21は、n型ホ
トダイオード15の表面に初期バイアス印加を行うため
のものである。ここで、前記トランスファーゲート電極
17とゲート電極18とはポリシリコンで形成し、図示
しないが、前記トランスファーゲート電極17およびゲ
ート電極18とP型ウェル14との表面間には絶縁膜が
形成されている。
【0016】図6は図5のd−d′線上の電位分布図
で、前記n型VCCD16に信号電荷eが入っている状
態を示したものである。即ち、映像信号電荷eは、前記
トランスファーゲート電極17に高電圧が印加された
時、前記n型ホトダイオード15からn型VCCD領域
16に移動される。この時スメア現象によって発生した
不必要な映像信号電荷はn型イオン層20で捕獲する。
【0017】通常のシャッタ電圧Vstは基板に印加さ
れるが、本発明によれば図5に示すように、このn型イ
オン層20にも印加される。このシャッタ電圧Vstの
印加時間は一般的に縮小された時間領域(1/60−1
/2000sec)内の時間であって、過剰な光入射に
よる過剰信号電荷e′の発生を防止するために、短く設
定される。
【0018】図7は前記図5のf−f′線上の垂直電位
分布図で、n型基板1に高電位が印加すると、PN接
合の物理的特性に因ってP型ウェル14が空乏化され、
電位障壁低下る状態を示したものである。したがっ
て、剰余電荷e′はP型ウェル14の低下された障壁を
越えて前記n型イオン層20に完全に流出する。即ち、
このn型イオン層20がOFDを形成することによっ
て、ホトダイオード15とn型基板13間のP型ウェル
の濃度および深さ制限を受けなくなる。さらにn
型基板を平坦なものとすることができる
【0019】図8はシャッタ電圧Vstを加えたときの
図5のf−f’線上の電位分布を示したもので、前記n
型イオン層20にシャッタ電圧Vstが加えられると
P型ウェル14の電位障壁がさらに低下して剰余信号電
荷がn型イオン層20に完全に抜け出ることを示したも
のである。このように、n型イオン層20にシャッタ電
圧が加えられると、剰余信号電荷がn型イオン層20に
抜けるので、n型基板に抜く必要がなくなり、したがっ
てホトダイオードと基板の間のP型ウェルを浅くする必
要がなくなり、結果として長い波長の赤色系統の信号電
荷が基板に吸収されることがなくなり、赤色系統の光電
変換効率を増大させることができる。さらに、赤色系統
の光電変換効率に無関係にP型ウェルの濃度をブルーミ
ング現象を防止するのに適合させることができる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明のように本発明によれば次の
効果がある。 (1).前記n型層が、スメア現象により発生した剰余
電子信号電荷を吸収するので剰余電子信号電荷がP型ウ
ェルからn型VCCDの領域へ移動しないためにノイズ
発生が抑制される。 (2).赤色系統の光電変換効率を増大させるために、
光検出器の領域に当接したP型ウェルの濃度および深さ
に制限されないので、素子設計が容易になる。 (3).前記n型層にシャッタ電圧を印加するので、波
長λが長い赤色系統の光電変換効率を増大させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なインターライントランスファー方式の
CCD映像素子の構成図。
【図2】図1のa−a′線断面図。
【図3】図2のb−b′線上の電位分布図。
【図4】図2のc−c′線上の電位分布図。
【図5】本発明によるCCD素子の構造断面図。
【図6】図5のd−d′線上の電位分布図。
【図7】図5のf−f′線上の電位分布図。
【図8】シャッタ動作時のf−f′線上の電位分布図で
ある。
【符号の説明】
13 ホトダイオード 16 n型VCCD領域 3 HCCD領域 4 センス増幅器 13 n型基板 14 P型ウェル 17 トランスファーゲート電極 18 ゲート電極 19,21 P型イオン層 22 チャンネルストップ 20 n型イオン層 Vst シャッタ電圧端子
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 27/148

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型基板の上のp型ウエルの表面部に複
    数のn型光検出領域からなる行を配置するとともにその
    検出領域の行から離してその行に並行にn型VCCD領
    域を配置したものを複数並行に配置したCCD映像素子
    において、p型ウエル内で、前記n型VCCD領域の下
    方にこのn型VCCD領域を完全に包囲する形状のp型
    層を形成し、かつこのp型層の下方にこれを完全に包囲
    する形状のn型層を形成するとともに、n型基板と前記
    p型層を包囲しているn型層とにシャッタ電圧を加える
    ようにしたことを特徴とするCCD映像素子。
  2. 【請求項2】 前記p型層は、前記P型ウェルより高濃
    度であることを特徴とする前記第1項記載のCCD映像
    素子。
  3. 【請求項3】 前記n型層は、n型光検出領域およびn
    型VCCD領域より低濃度であり、かつn型基板より高
    濃度であることを特徴とする前記第1項記載のCCD映
    像素子。
JP3292050A 1990-10-13 1991-10-14 Ccd映像素子 Expired - Lifetime JP2858179B2 (ja)

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