JP2857214B2 - ポリアミドシートの製造方法 - Google Patents

ポリアミドシートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリアミドシートの製造方法に関するもの
であり、詳しくは、ポリテトラメチレンアジパミドシー
トの安定した製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ポリアミドシートは、一般的には、原料樹脂を溶融押
出機のダイ出口からシート状に押出しつつ冷却回転ドラ
ム(キャスティングドラム)の表面に密着させて冷却固
化する方法にて連続的に製造される。そして、冷却ドラ
ムにおける冷却効果を高めて冷却過程での球晶の発生、
生長を防止するために、特公昭37−6142号にて提案され
た所謂静電密着法、すなわち、溶融状シートに、その上
部に張架されたワイヤー電極から静電荷を賦与し、静電
気のクーロンカにより、溶融状シートを冷却回転ドラム
に密着させる方法が採用される。
〔発明が解決すべき課題〕
ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン−4,6)
は、他の代表的ポリアミド、例えば、ポリε−カプラミ
ド(ナイロン−6)に比べて高融点であることから、一
層高い耐熱性のポリアミドフィルムが得られるものと期
待されているが、以下に述べるように、シートの製造が
困難なために、未だ工業化されるに至っていない。
すなわち、前記従来法により、ナイロン−4,6シート
を製造せんとした場合、ダイ出口から押出された溶融状
シートの両端部に、形態と厚みの不揃いが周期部に発生
し、具体的には、シートの幅方向の両端部に、波状に変
動する波打ち現象が生じる。
第3(a)図は、従来の製造設備の概略正面図、第3
(b)図は同設備により得られるナイロン−4,6シート
の、第3(a)図のA−A′線に沿う断面図であるが、
第3(a)図に示すような波打ち現象により、第3
(b)図に示すように、シートの中央部では均一厚みで
あるにも拘らず、両端部では極端な厚み変動とシート幅
の凹凸を生じる。
斯かる波打ち現象の結果、静電密着法の採用に当って
は、冷却回転ドラムに対する溶融シートの密着状態が両
端部では不均一となってしまい、また、溶融状シートと
ワイヤー電極との間の最近接位置でのスパーク発生等の
放電トラブルが生じて連続生産に支障を来たす。それば
かりか、波打ち現象が著しい場合には、溶融状シートの
端部がワイヤー電極に引掛かり、ワイヤー電極を切断す
ることもあり、更には、後段に横延伸工程(テンター)
を設けた場合には、クリップがシートの両端部を把持で
きずに延伸操作が不可能となることもある。
本発明は、ナイロン−4,6シートの製造における上位
問題点を解決し、その安定した製造方法の提供を目的と
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
しかして、本発明の上位目的は、ポリテトラメチレン
アジパミドを溶融押出機のダイ出口からシート状に押出
しつつ冷却回転ドラムの表面に密着させて冷却固化して
シートを製造するに当り、ダイ出口から冷却回転ドラム
のシート密着線に至る間において、溶融状シートの両端
部を加熱することを特徴とするポリアミドシートの製造
方法により容易に達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においてポリアミドシートの原料樹脂であるポ
リテトラメチレンアジパミド(ナイロン−4,6)は、1,4
−ジアミノブタンとアジピン酸との縮重合により得られ
る結晶性ポリアミドであり、該ポリアミドは、アミド基
(−NHCO−)間のメチレン基(−CH2−)が4個ずつ規
則正しく配列した構造を有する。そして、斯かる規則性
と高いアミド基含有量のために、融点は290〜297℃と高
く、また、分解温度は350℃程度である。
本発明においては、原料樹脂に公知の加工助剤(例え
ば、メチレンビスアマイド類)を添加することができ
る。
第1図は、本発明のポリアミドシートの製造方法に適
用される製造設備の一例を示す概略側面図であり、第2
図は同概略正面図である。
原料樹脂は、溶融押出機にて溶融、混練された後、溶
融状シート(3)として、押出機のダイ(1)の出口か
ら押出されつつ冷却回転ドラム(2)の表面に密着され
て固化される。溶融状シート(3)の厚みは、通常30〜
3,000μmの範囲である。
ダイ(1)は、溶融樹脂の溶融押出機出口からの管状
流れを2次元平面状の流れに変えるものであり、本発明
においては、一般的な溶融押出法に使用されるT−ダ
イ、I−ダイ、コートハンガーダイのいずれのものであ
ってもよい。
ナイロン−4,6は、前述のように、高い融点を有する
ため、ダイ(1)の出口から押出された溶融状シート
(3)は、冷却回転ドラム(2)に接触する前に融点以
下となって固化してしまうことがある。従って、ダイ
(1)は、これを鉛直方向から傾斜させて配置し、ダイ
(1)の出口から冷却回転ドラム(2)のシート密着線
(l)(溶融状シート(3)の冷却回転ドラム(2)に
最初に接触する点)までの距離を短かくするのが好まし
い。
ダイ(1)の設定温度は、原料樹脂の融点以上、分解
温度以下の温度範囲とされるが、原料樹脂の発泡防止の
観点から、その上限温度は、分解温度より30℃程度低い
温度とするのがよい。
冷却回転ドラム(2)は、ダイ(1)の出口から押出
された溶融状シート(3)を直ちに接触させて急冷固化
するものであり、表面が研磨されたドラムよりなり、内
部には冷却水が循環供給されている。
冷却回転ドラム(2)の設定温度は、原料樹脂のガラ
ス転位温度以下とされるが、雰囲気中の水分が冷却回転
ドラム(2)の表面に結露しないように、露点温度以上
とするのがよい。
本発明においても、静電密着法を採用するのが好まし
く、冷却回転ドラム(2)の上部、すなわち、シート密
着線(l)以前の溶融状シート(3)の上部近傍には、
ワイヤー電極(4)が溶融状シート(3)の幅方向に亘
って張架されている。そして、ワイヤー電極(4)と冷
却回転ドラム(2)との間には直流電圧が印加される。
ワイヤー電極(4)の印加電圧およびワイヤー電極
(4)と溶融状シートとの間隙等は、溶融シートの密着
状態を視ながら適宜の条件に設定される。
本発明の最大の特徴は、ダイ(1)の出口から冷却回
転ドラム(2)のシート密着線(l)に至る間におい
て、溶融状シート(3)の両端部を加熱する点にあり、
そのために、加熱設備(5)を設けている。
本発明において、溶融状シート(3)の両端部の加熱
は、中央部に比べて放射熱量が大きく両端部を加熱し、
特に、その表層部の温度低下を軽減ないしは抑制するた
めに行うものであり、従って、溶融状シート(3)の両
端部の温度を高め得る加熱手段であれば、特に制限され
ないが、一般には非接触の加熱手段が採用され、特に、
溶融状シート(3)に風圧や振動を与えることのない輻
射加熱手段が好ましい。輻射熱の発生源としては、赤外
線ヒータ、レーザー発振器、高周波発振器、マイクロ波
発振器等が挙げられるが、一般には、赤外線ヒーターが
使用される。
加熱装置(5)は、連続的に押し出されて来る溶融状
シート(3)が、ダイ(1)の出口から冷却ドラム
(2)のシート密着線(l)に至る間の全域に亘って設
けるのが理想的である。しかしながら、ダイ(1)と加
熱設備(5)との間などには、操作性の観点から、隙間
を設けるのが望ましいこともあり、このような少々の隙
間が設けられても、輻射線には広がりがあるので大きな
影響はない。また、加熱設備(5)の溶融状シート
(3)に対する副方向の位置は、第2図に示したよう
に、溶融状シート(3)の最端部からネックインを起こ
している部分までが十分に覆われるように選ぶのがよ
い。
そして、加熱装置(5)における加熱の程度は、前述
のように、溶融状シート(3)の両端部の温度を中央部
と同程度に保ち得るのに十分な程度で足り、必要以上の
加熱は、溶融状シート(3)が発泡し、更には熱分解す
る等の弊害を惹起するので、適当範囲に調整すべきであ
る。
本発明方法により得られたナイロン−4,6シートは、
剥離ロール(6)を通し、固化シート(7)として巻取
られ、次いで、通常は、図示しない後続の伸長工程にお
いて、所定厚みの一軸あるいは二軸延伸フィルムとさ
れ、熱処理工程において、該延伸フィルムに寸法安定性
等を賦与する。
本発明においては、上記のように、ダイ出口から冷却
回転ドラムのシート密着線(l)に至る間において、溶
融状シートの両端部を加熱するが、球晶の発生、生長防
止には溶融状シートの加熱は禁物とされて来た従来技術
の常識よりすれば、上記の加熱は意外な手段である。そ
して、本発明においては、勿論、球晶の発生はなく、し
かも、上記の加熱により、ナイロン−4,6シートの製造
における特有な波打ち現象を見事に解決し得るのであ
り、このような事実は驚ろくべきことである。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に何
ら制限されるものではない。
実施例1 ジアミノブタンとアジピン酸の縮重合物(蘭、DSM社
製ナイロン−4,6樹脂TS−400)に加工助剤として0.05重
量%のメチレンビスアマイドを加えV型タンブラーによ
り混合した後、出口樹脂温度を310℃に調整した40mmφ
押出機で溶融,混練し、第1図および第2図に示す設備
により、シートを製造した。
上記設備において、ダイ(1)は面長400mmの傾斜配
置されたTダイであり、ダイ(1)の出口からシート密
着線(l)までの距離は約20cmである。
そして、シート密着線(l)は上方10mmの位置にワイ
ヤー電極(4)として0.1mmφのタングステンワイヤー
を張架し、ワイヤー電極(4)と冷却回転ドラム(2)
の間に、冷却回転ドラム(2)側を正とする12kVの直流
電圧を印加し、加熱設備(5)として、ダイ(1)とワ
イヤー電極(4)との間において、溶融状シート(3)
の上方15mm離れた位置に、赤外線ヒーターを接着した加
熱設備(縦30mm、横100mm、高さ35mm)を2ケ設けた。
加熱設備(5)は、いずれも、ネックインが終了したシ
ート密着線(l)上の端部から30mmの内側までがカバー
されるように設けた。
ダイ(1)の温度を310℃、冷却回転ドラム(2)の
供給循環水の温度を25℃、加熱設備(5)の赤外線ヒー
ターの表面温度を480℃とし、8m/min.の巻取速度におい
て、幅240mm、平均厚み100μのシートを巻取った。
運転の結果、透明で幅方向全域に均一に厚みのシート
を長時間、安定して製造することができた。
比較例1 実施例1において、加熱設備(5)を取り外した他
は、実施例1と同様にしてシート製造を行った。
運転中、シート(3)の両端部が第3(a),(b)
図に示すように波打ち現象を呈し、シート(3)の幅、
厚み共に安定しなかった。
なお、ダイ(1)の温度を320℃に高めたところ、波
打ち現象は若干軽減されたが、シート(3)に気泡が含
まれるようになった。気泡中のガスを分析したところ、
ナイロン−4,6の分解物であった。
〔発明の効果〕
以上説明した本発明によれば、ナイロン−4,6シート
の映像において、溶融シートの両端部の波打ち現象が解
消され、両端部が直線状で幅方向に均一厚みのシートを
安定して製造することができ、本発明の工業的価値は大
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のポリアミドシートの製造方法に適用
される製造設備の一例を示す概略側面図、第2図は同概
略正面図である。第3(a)図は、従来の製造設備の概
略正面図、第3(b)図は同設備により得られるナイロ
ン−4,6シートの、第3(a)図のA−A′線に沿う断
面図である。 図中、(1)はダイ、(2)は冷却回転ドラム、(3)
は溶融状シート、(4)はワイヤー電極、(5)は加熱
設備、(6)は剥離ロール、(7)は固化シート、
(l)はシート密着線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−101136(JP,A) 特開 昭60−129238(JP,A) 特開 昭62−202719(JP,A) 特開 昭50−66561(JP,A) 実開 昭49−12256(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 47/00 - 47/96

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリテトラメチレンアジパミドを溶融押出
    機のダイ出口からシート状押出しつつ冷却回転ドラムの
    表面に密着させて冷却固化してシートを製造するに当
    り、ダイ出口から冷却回転ドラムのシート密着線に至る
    間において、溶融状シートの両端部を加熱することを特
    徴とするポリアミドシートの製造方法。
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