JP2856799B2 - 耐光性に優れたマレイミド含有メタクリル系樹脂の製造方法 - Google Patents
耐光性に優れたマレイミド含有メタクリル系樹脂の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐光性に優れたマレイミド含有メタクリル
系樹脂の製造方法に関し、より詳しくは耐熱性、熱安定
性が良好で着色が少なく、かつ耐光性に優れたマレイミ
ド含有メタクリル系樹脂の製造方法に関する。
系樹脂の製造方法に関し、より詳しくは耐熱性、熱安定
性が良好で着色が少なく、かつ耐光性に優れたマレイミ
ド含有メタクリル系樹脂の製造方法に関する。
従来よりメタクリル酸エステル−N−置換マレイミド
共重合体および、メタクリル酸エステル−N−置換マレ
イミド−芳香族ビニル共重合体は、耐熱性、熱安定性に
優れた熱可塑性樹脂として注目されてきている。しかし
ながらこれらの共重合物中には、未反応のN−置換マレ
イミド単量体が残存しやすく、黄〜赤橙色の着色するほ
か、特に耐光性の面でマレイミド単量体の光化学反応に
よると思われる着色が著しい為、これらの共重合物が本
来もつ光学的性質が十分発揮されていなかった。これら
を解決すべく、例えば、重合後共重合体を特定のアルコ
ールで洗浄する方法(特開昭61−252211号公報)および
二種類の特定の重合開始剤を用いて低温度で懸濁重合後
押出機中で重合を完結させる方法(特開昭63−304013号
公報)などが提案されている。
共重合体および、メタクリル酸エステル−N−置換マレ
イミド−芳香族ビニル共重合体は、耐熱性、熱安定性に
優れた熱可塑性樹脂として注目されてきている。しかし
ながらこれらの共重合物中には、未反応のN−置換マレ
イミド単量体が残存しやすく、黄〜赤橙色の着色するほ
か、特に耐光性の面でマレイミド単量体の光化学反応に
よると思われる着色が著しい為、これらの共重合物が本
来もつ光学的性質が十分発揮されていなかった。これら
を解決すべく、例えば、重合後共重合体を特定のアルコ
ールで洗浄する方法(特開昭61−252211号公報)および
二種類の特定の重合開始剤を用いて低温度で懸濁重合後
押出機中で重合を完結させる方法(特開昭63−304013号
公報)などが提案されている。
しかしながら、前記アルコール洗浄方法では煩雑な工
程を必要としたり、アルコールの残留により耐熱性や熱
安定性が低下したりするなどの問題があり、また押出機
中で重合を完結させる方法では重合開始剤の残存やメタ
クリル酸シクロアルキル等での側鎖分解による熱安定性
低下、耐光性低下、着色などの問題があり、解決すべき
多くの課題をかかえていた。
程を必要としたり、アルコールの残留により耐熱性や熱
安定性が低下したりするなどの問題があり、また押出機
中で重合を完結させる方法では重合開始剤の残存やメタ
クリル酸シクロアルキル等での側鎖分解による熱安定性
低下、耐光性低下、着色などの問題があり、解決すべき
多くの課題をかかえていた。
したがって、本発明は上記問題点を解決し、簡便な方
法で、耐熱性、熱安定性が良好で着色が少なく、耐光性
に優れたマレイミド含有メタクリル系樹脂の製造方法を
提供することを目的とする。
法で、耐熱性、熱安定性が良好で着色が少なく、耐光性
に優れたマレイミド含有メタクリル系樹脂の製造方法を
提供することを目的とする。
本発明者らは、上記知見を踏まえ、簡便な方法にて、
メタクリル酸エステル・N−置換マレイミド共重合体お
よび、メタクリル酸エステル・N−置換マレイミド・芳
香族ビニル共重合体の耐光性を向上すべく、鋭意検討を
重ねた結果、特定の重合開始剤の存在下で重合を行うこ
とにより、耐熱性、熱安定性をそこなうことなく、極め
て着色が少なく耐光性の向上したメタクリル系樹脂が得
られることを見出し、本発明を完成した。
メタクリル酸エステル・N−置換マレイミド共重合体お
よび、メタクリル酸エステル・N−置換マレイミド・芳
香族ビニル共重合体の耐光性を向上すべく、鋭意検討を
重ねた結果、特定の重合開始剤の存在下で重合を行うこ
とにより、耐熱性、熱安定性をそこなうことなく、極め
て着色が少なく耐光性の向上したメタクリル系樹脂が得
られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、上記目的は本発明によれば、メタクリル酸
エステル30〜98重量%、N−置換マレイミド化合物2〜
50重量%および芳香族ビニル化合物0〜20重量%からな
る単量体混合物100重量部を、10時間半減期温度が40〜7
5℃である重合開始剤と、10時間半減期温度が75℃を超
え110℃以下であり、かつ置換されていてもよい脂環式
炭化水素基を有する重合開始剤0.001〜0.5重量部との存
在下に懸濁重合させる耐光性に優れたマレイミド含有メ
タクリル系樹脂の製造方法により達成することができ
る。
エステル30〜98重量%、N−置換マレイミド化合物2〜
50重量%および芳香族ビニル化合物0〜20重量%からな
る単量体混合物100重量部を、10時間半減期温度が40〜7
5℃である重合開始剤と、10時間半減期温度が75℃を超
え110℃以下であり、かつ置換されていてもよい脂環式
炭化水素基を有する重合開始剤0.001〜0.5重量部との存
在下に懸濁重合させる耐光性に優れたマレイミド含有メ
タクリル系樹脂の製造方法により達成することができ
る。
以下、本発明を詳細に述べる。
本発明に用いられるメタクリル酸エステルとしては、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキル、メタ
クリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ボルニル、メタ
クリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロデカニル等
のメタクリル酸シクロアルキル、メタクリル酸フェニル
およびその置換体等のメタクリル酸アリール等が挙げら
れるが、好ましくは、メタクリル酸アルキル、メタクリ
ル酸シクロアルキルおよびこれらの混合物である。メタ
クリル酸エステルが多いほど得られる樹脂の透明性、耐
光性は良くなるが、耐熱性との兼合いから、その配合割
合は30〜98重量%、好ましくは50〜85重量%である。
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキル、メタ
クリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ボルニル、メタ
クリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロデカニル等
のメタクリル酸シクロアルキル、メタクリル酸フェニル
およびその置換体等のメタクリル酸アリール等が挙げら
れるが、好ましくは、メタクリル酸アルキル、メタクリ
ル酸シクロアルキルおよびこれらの混合物である。メタ
クリル酸エステルが多いほど得られる樹脂の透明性、耐
光性は良くなるが、耐熱性との兼合いから、その配合割
合は30〜98重量%、好ましくは50〜85重量%である。
本発明に用いられるN−置換マレイミド化合物として
は、N−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミ
ド、N−プロピルマレイミド等のN−アルキルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−シクロデカニ
ルマレイミド等のN−シクロアルキルマレイミド、N−
フェニルマレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミ
ドおよびその置換体等のN−アリールマレイミド等が挙
げられるが、好ましくは、N−アルキルマレイミド、N
−シクロアルキルマレイミドおよびこれらの混合物であ
る。N−置換マレイミド化合物が多くなるに従い耐熱性
は向上するが、着色、機械的強度等の兼合いからその配
合割合は、2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%であ
る。
は、N−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミ
ド、N−プロピルマレイミド等のN−アルキルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−シクロデカニ
ルマレイミド等のN−シクロアルキルマレイミド、N−
フェニルマレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミ
ドおよびその置換体等のN−アリールマレイミド等が挙
げられるが、好ましくは、N−アルキルマレイミド、N
−シクロアルキルマレイミドおよびこれらの混合物であ
る。N−置換マレイミド化合物が多くなるに従い耐熱性
は向上するが、着色、機械的強度等の兼合いからその配
合割合は、2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%であ
る。
本発明において、第三成分として芳香族ビニル化合物
を配合することができる。該芳香族ビニル化合物として
は、スチレン,o−メチルスチレン,m−メチルスチレン,p
−メチルスチレン,クロルスチレン,ブロムスチレン,
ジブロムスチレン,ジメチルスチレン,α−メチルスチ
レン,α−エチルスチレン,ビニルナフタレン等が挙げ
られるが、好ましくはスチレン,メチルスチレン,α−
アルキルスチレンおよびこれらの混合物が挙げられる。
を配合することができる。該芳香族ビニル化合物として
は、スチレン,o−メチルスチレン,m−メチルスチレン,p
−メチルスチレン,クロルスチレン,ブロムスチレン,
ジブロムスチレン,ジメチルスチレン,α−メチルスチ
レン,α−エチルスチレン,ビニルナフタレン等が挙げ
られるが、好ましくはスチレン,メチルスチレン,α−
アルキルスチレンおよびこれらの混合物が挙げられる。
芳香族ビニル化合物は共重合体中の未重合N−置換マ
レイミド量を効果的に低減しうる効果があり、その配合
割合は0〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。
レイミド量を効果的に低減しうる効果があり、その配合
割合は0〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。
本発明の重合開始剤としては、10時間半減期温度が40
〜75℃の重合開始剤(A)と、10時間半減期温度が75℃
を超え110℃以下であり、かつ化学構造上脂環式炭化水
素基又は置換脂環式炭化水素基を有する重合開始剤
(B)とを併用して使用することが必要である。前記重
合開始剤(A)のみでは未反応単量体の残存率が高く耐
光性の良好な樹脂を得ることはできず、一方重合開始剤
(B)のみでは重合に長時間を要し生産性が劣る。
〜75℃の重合開始剤(A)と、10時間半減期温度が75℃
を超え110℃以下であり、かつ化学構造上脂環式炭化水
素基又は置換脂環式炭化水素基を有する重合開始剤
(B)とを併用して使用することが必要である。前記重
合開始剤(A)のみでは未反応単量体の残存率が高く耐
光性の良好な樹脂を得ることはできず、一方重合開始剤
(B)のみでは重合に長時間を要し生産性が劣る。
重合開始剤(A)としては、例えばラウロイルパーオ
キサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、
ジイソプロピルパーオキシジカルボネート等の有機過酸
化物又は、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル
−2,2′アゾビスイソブチレート等のアゾ化合物が挙げ
られるが、10時間半減期温度が40〜75℃の範囲であれば
よく、これらに何ら限定されるものではない。
キサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、
ジイソプロピルパーオキシジカルボネート等の有機過酸
化物又は、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル
−2,2′アゾビスイソブチレート等のアゾ化合物が挙げ
られるが、10時間半減期温度が40〜75℃の範囲であれば
よく、これらに何ら限定されるものではない。
重合開始剤(A)の使用量は、前記単量体混合物100
重量部に対して0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5
重量部である。その使用量が0.01重量部未満では前重合
での重合が十分に進まず、一方0.5重量部を超えると異
常重合を起こす恐れがあり好ましくない。
重量部に対して0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5
重量部である。その使用量が0.01重量部未満では前重合
での重合が十分に進まず、一方0.5重量部を超えると異
常重合を起こす恐れがあり好ましくない。
重合開始剤(B)としては、例えば1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)シクロヘチサン、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、1−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル
等の有機過酸化物又は、アゾ化合物が挙げられるが、10
時間半減期温度が75℃を超え110℃以下の範囲であり、
かつ置換されていてもよい脂環式炭化水素基を有するも
のであればよく、上記に例示したものに限定されるもの
ではない。置換されていてもよい脂環式炭化水素基とし
て低級アルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシ
ル基を有する重合開始剤が好ましく用いられ、2種以上
併用して使用することができる。重合開始剤(B)の使
用量は、前記単量体混合物100重量部に対して0.001〜0.
5重量部、好ましくは0.005〜0.3重量部である。その使
用量が0.001重量部未満では残存マレイミド単量体量を
十分に低減することができず、一方0.5重量部を超える
場合には後重合終了後も樹脂中に重合開始剤が残存し、
成形時にフラッシュ等の欠点の原因につながり好ましく
ない。
ブチルパーオキシ)シクロヘチサン、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、1−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル
等の有機過酸化物又は、アゾ化合物が挙げられるが、10
時間半減期温度が75℃を超え110℃以下の範囲であり、
かつ置換されていてもよい脂環式炭化水素基を有するも
のであればよく、上記に例示したものに限定されるもの
ではない。置換されていてもよい脂環式炭化水素基とし
て低級アルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシ
ル基を有する重合開始剤が好ましく用いられ、2種以上
併用して使用することができる。重合開始剤(B)の使
用量は、前記単量体混合物100重量部に対して0.001〜0.
5重量部、好ましくは0.005〜0.3重量部である。その使
用量が0.001重量部未満では残存マレイミド単量体量を
十分に低減することができず、一方0.5重量部を超える
場合には後重合終了後も樹脂中に重合開始剤が残存し、
成形時にフラッシュ等の欠点の原因につながり好ましく
ない。
前記重合開始剤(A)の10時間半減期温度の下限を40
℃と限定したのは、40℃未満の場合には調合時に重合反
応が開始する恐れがあるためであり、また重合開始剤
(B)の10時間半減期温度の上限を110℃とし、特定の
構造を有する重合開始剤に限定したのは、10時間半減期
温度が110℃を超えるものでは、後重合操作終了後も活
性種として樹脂中に残り、成形時フラッシュ等の欠点の
原因となり、特定の構造を有しないものでは着色の原因
となるためである。
℃と限定したのは、40℃未満の場合には調合時に重合反
応が開始する恐れがあるためであり、また重合開始剤
(B)の10時間半減期温度の上限を110℃とし、特定の
構造を有する重合開始剤に限定したのは、10時間半減期
温度が110℃を超えるものでは、後重合操作終了後も活
性種として樹脂中に残り、成形時フラッシュ等の欠点の
原因となり、特定の構造を有しないものでは着色の原因
となるためである。
本発明の重合方法は、前記重合性単量体混合物を前記
重合開始剤の存在下、60〜90℃の温度で通常0.5〜8時
間、好ましくは1〜5時間前重合の後、100〜130℃の温
度で30分以上、好ましくは0.5〜3時間、より好ましく
は0.5〜1.5時間後重合するのがよく、これにより耐光性
に優れたマレイミド含有メタクリル系樹脂を製造するこ
とができる。この方法により、懸濁重合時の加水分解反
応等の副反応によるシクロヘキシルアミンなどの発色源
の発生を抑えながら、前重合でほとんど重合を行った
後、後重合により重合を完結させることができるので、
残存マレイミド単量体は効率良く減少し、重合開始剤は
完全に消費される。
重合開始剤の存在下、60〜90℃の温度で通常0.5〜8時
間、好ましくは1〜5時間前重合の後、100〜130℃の温
度で30分以上、好ましくは0.5〜3時間、より好ましく
は0.5〜1.5時間後重合するのがよく、これにより耐光性
に優れたマレイミド含有メタクリル系樹脂を製造するこ
とができる。この方法により、懸濁重合時の加水分解反
応等の副反応によるシクロヘキシルアミンなどの発色源
の発生を抑えながら、前重合でほとんど重合を行った
後、後重合により重合を完結させることができるので、
残存マレイミド単量体は効率良く減少し、重合開始剤は
完全に消費される。
上記の懸濁重合は、目的に応じてバッチ方式または連
続方式が可能である。また重合助剤としてはn−オクチ
ルメルカプタン、ラウリルメルカプタン等の連鎖移動剤
および滑剤等を適宜用いていることができ、これにより
所望の重合度および溶融流動性等にコントロールするこ
とができる。更に、目的に応じて酸化防止剤、紫外線吸
収剤、熱安定剤等を添加することもできる。
続方式が可能である。また重合助剤としてはn−オクチ
ルメルカプタン、ラウリルメルカプタン等の連鎖移動剤
および滑剤等を適宜用いていることができ、これにより
所望の重合度および溶融流動性等にコントロールするこ
とができる。更に、目的に応じて酸化防止剤、紫外線吸
収剤、熱安定剤等を添加することもできる。
以上の如く本発明の方法は、簡便であるばかりでな
く、耐熱性、熱安定性に加え、従来の製法による樹脂に
較べ、着色が少なくかつ、耐光性に優れたメタクリル系
樹脂の製造方法であるから、樹脂の光学的性質の向上に
大きな効果があり、より高度な光学特性および光学的耐
久性が要求される。レンズ用材料等を供給することがで
き有用である。
く、耐熱性、熱安定性に加え、従来の製法による樹脂に
較べ、着色が少なくかつ、耐光性に優れたメタクリル系
樹脂の製造方法であるから、樹脂の光学的性質の向上に
大きな効果があり、より高度な光学特性および光学的耐
久性が要求される。レンズ用材料等を供給することがで
き有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、こ
れにより本発明が限定されるものではない。
れにより本発明が限定されるものではない。
なお、実施例中の各種試験、評価は下記の方法により
行った。
行った。
残存単量体の定量 重合して得られた樹脂0.5gを所定量のジクロロメタン
に溶解した後、内部標準物質としてナフタレン、MIBKを
一定量添加し、更にn−ヘキサンを所定量加えてポリマ
ーを析出させた上澄液を用いて、ガスクロマトグラフィ
ー法により残存単量体を定量した。
に溶解した後、内部標準物質としてナフタレン、MIBKを
一定量添加し、更にn−ヘキサンを所定量加えてポリマ
ーを析出させた上澄液を用いて、ガスクロマトグラフィ
ー法により残存単量体を定量した。
測色試験 6.2mm厚の平板試験片を用い、JIS Z8722に準拠して実
施した。
施した。
耐光性試験 重合して得られた樹脂をペレット化し、射出成形によ
り50×50×6.2mm厚の平板とした後、これをJISB7754に
準拠してキセノンフェードテスターに暴露して、光学的
物性を評価した。
り50×50×6.2mm厚の平板とした後、これをJISB7754に
準拠してキセノンフェードテスターに暴露して、光学的
物性を評価した。
熱安定性評価 重合して得られた樹脂をペレット化し、射出成形機中
に280℃で60秒滞留させた後成形し、成形品の外観を目
視観察した。
に280℃で60秒滞留させた後成形し、成形品の外観を目
視観察した。
また、実施例で用いた化合物は、表中下記の略号を用
いた。
いた。
MMA;メタクリル酸メチル CHMA;メタクリル酸シクロヘキシル IBoMA;メタクリル酸イソボロニル CHMI;N−シクロヘキシルマレイミド oCPMI;N−o−クロロフェニルマレイミド tBMI;N−t−ブチルマレイミド St;スチレン αMSt;α−メチルスチレン LPO;ラウロイルパーオキサイド(10時間半減期温度61
℃) AIBN;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(同65℃) TBPCH;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン(同97℃) TBPMCH;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−ト
リメチルシク ロヘキサン(同95℃) TBPB;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン(同10
3℃) LM;ラウリルメルカプタン OM;n−オクチルメルカプタン 実施例1 第1表に示したように、攪拌機、温度計を備えた10l
オートクレーブに純水6000gに懸濁安定剤、懸濁分散剤
を溶解させた水溶液を仕込み、次いで、メタクリル酸メ
チル2700g、N−シクロヘキシルマレイミド300g、ラウ
ロイルパーオキサイド7.5g、1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)シクロヘキセン3g、ラウリルメルカプタン6g
の混合溶液を仕込み、窒素で雰囲気を置換した後、攪拌
しながら、70℃で100分間保った後、120℃で90分保持
し、ビーズ状重合物を得た。この重合物を水洗後90℃で
乾燥させた後、ペレット化し、シリンダー温度260℃の
条件で射出成形し試験片を得た。この試験片の物性試験
結果を第3表に示す。また熱安定性および耐光性試験の
結果は第4表に示す。
℃) AIBN;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(同65℃) TBPCH;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン(同97℃) TBPMCH;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−ト
リメチルシク ロヘキサン(同95℃) TBPB;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン(同10
3℃) LM;ラウリルメルカプタン OM;n−オクチルメルカプタン 実施例1 第1表に示したように、攪拌機、温度計を備えた10l
オートクレーブに純水6000gに懸濁安定剤、懸濁分散剤
を溶解させた水溶液を仕込み、次いで、メタクリル酸メ
チル2700g、N−シクロヘキシルマレイミド300g、ラウ
ロイルパーオキサイド7.5g、1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)シクロヘキセン3g、ラウリルメルカプタン6g
の混合溶液を仕込み、窒素で雰囲気を置換した後、攪拌
しながら、70℃で100分間保った後、120℃で90分保持
し、ビーズ状重合物を得た。この重合物を水洗後90℃で
乾燥させた後、ペレット化し、シリンダー温度260℃の
条件で射出成形し試験片を得た。この試験片の物性試験
結果を第3表に示す。また熱安定性および耐光性試験の
結果は第4表に示す。
実施例2〜8 第1表に示す重合処方とする以外は、実施例1と同様
な方法により重合を行い得られた重合物を用いて評価・
試験を行った。その結果を第3表および第4表に示す。
な方法により重合を行い得られた重合物を用いて評価・
試験を行った。その結果を第3表および第4表に示す。
比較例1〜8 第2表に示す重合処方とする以外は、実施例1と同様
な方法にて重合を行い得られた重合物を用いて評価・試
験を行った。その結果を第3表および第4表に合せて示
す。
な方法にて重合を行い得られた重合物を用いて評価・試
験を行った。その結果を第3表および第4表に合せて示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 222/40 C08F 222/40 (56)参考文献 特開 昭61−171708(JP,A) 特開 昭62−112612(JP,A) 特開 昭63−234009(JP,A) 特開 平1−308413(JP,A) 特開 昭48−99283(JP,A) 特開 昭56−145907(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 20/00 - 20/40 C08F 220/00 - 220/40 C08F 22/40 C08F 222/40 C08F 2/18 C08F 4/00 - 4/38
Claims (2)
- 【請求項1】メタクリル酸エステル30〜98重量%、N−
置換マレイミド化合物2〜50重量%および芳香族ビニル
化合物0〜20重量%からなる単量体混合物100重量部
を、10時間半減期温度が40〜75℃である重合開始剤0.01
〜1重量部と、10時間半減期温度が75℃を越え110℃以
下であり、かつ置換されていてもよい脂環式炭化水素基
を有する重合開始剤0.001〜0.5重量部との存在下に懸濁
重合させることを特徴とする耐光性に優れたマレイミド
含有メタクリル系樹脂の製造方法。 - 【請求項2】重合においては、60〜90℃の温度で前重合
の後、100〜130℃の温度で30分以上後重合させることを
特徴とする請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP32683689A JP2856799B2 (ja) | 1989-12-15 | 1989-12-15 | 耐光性に優れたマレイミド含有メタクリル系樹脂の製造方法 |
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JP32683689A JP2856799B2 (ja) | 1989-12-15 | 1989-12-15 | 耐光性に優れたマレイミド含有メタクリル系樹脂の製造方法 |
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JPH03188111A JPH03188111A (ja) | 1991-08-16 |
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US8455572B2 (en) * | 2011-01-31 | 2013-06-04 | Key Medical Technologies, Inc. | Method of making ophthalmic devices and components thereof from hydrophobic acrylic (HA) polymers with reduced or eliminated glistenings |
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- 1989-12-15 JP JP32683689A patent/JP2856799B2/ja not_active Expired - Fee Related
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