JP2854074B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JP2854074B2 JP4353590A JP4353590A JP2854074B2 JP 2854074 B2 JP2854074 B2 JP 2854074B2 JP 4353590 A JP4353590 A JP 4353590A JP 4353590 A JP4353590 A JP 4353590A JP 2854074 B2 JP2854074 B2 JP 2854074B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/0373Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement containing additives, e.g. fillers

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は難燃性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは造
粒性、色調に優れた難燃性樹脂組成物に関する。
発明の技術的背景 電気、電子部品の集積化に伴ない有機材料に要求され
る特性、特に耐熱性、難燃性などが極めて高いレベルに
なりつつある。有機材料は電気・電子部品の中でペリン
ト基板、半導体パッケージなどとして利用されている。
周知のように電気・電子部品は通電によって作動し、こ
の際発熱を伴なう。電子機器の使用環境の多様化、ある
いは回路の高集積化により、プリント基板や半導体パッ
ケージ自体が極めて高い温度でしかも連続的に使用され
るようになり、有機材料自体に高い耐熱性、難燃性が要
求されるようになってきた。
このような耐熱性あるいは難燃性有機材料としては、
熱可塑性樹脂、有機ハロゲン化合物およびアンチモン化
合物とからなる難燃性樹脂組成物が使用されている。し
かしながら、上記のような熱可塑性樹脂、有機ハロゲン
化合物およびアンチモン化合物とからなる難燃性樹脂組
成物においては、造粒時のストランド発泡、あるいはペ
レットの着色などがしばしば起こるという問題があっ
た。
本発明者らは、上記のような問題点に鑑み鋭意検討し
たところ、熱可塑性樹脂、有機ハロゲン化合物およびア
ンチモン化合物とからなる樹脂組成物に、さらに含リン
化合物金属塩を添加することにより、造粒性、ペレット
の色相ともに大幅に改良され、しかも耐熱性あるいは難
燃性といった特性が損なわれることがない優れた樹脂組
成物が得られることを見い出だして本発明を完成するに
至った。
発明の目的 本発明は造粒性、ペレットの色相ともに大幅に改良さ
れ、しかも耐熱性あるいは難燃性といった特性が損なわ
れることがない優れた難燃性樹脂組成物を提供すること
を目的としている。
発明の概要 本発明に係る難燃性樹脂組成物は、下記の群(A)か
ら選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂、有機ハロゲ
ン化合物、アンチモン化合物および下記の群(B)から
選ばれる少なくとも1種の含リン化合物金属塩とからな
り、熱可塑性樹脂100重量部に対して、前記有機ハロゲ
ン化合物が、ハロゲン原子に換算して1〜40重量部、前
記アンチモン化合物が、アンチモン原子に換算して1〜
30重量部、前記含リン化合物金属塩が0.1〜10重量部の
量で含まれていることを特徴としている。
(A)ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリフェニ
レンエーテル系樹脂 (B)リン酸、有機リン酸、リン酸と有機リン酸との混
合物、含リン無機酸と有機酸との混酸からなる群より選
ばれる含リン化合物と、 Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、AlおよびZrからな
る群から選ばれる金属との塩である含リン化合物金属塩 本発明に係る難燃性樹脂組成物は、特定の熱可塑性樹
脂、有機ハロゲン化合物、アンチモン化合物および特定
の含リン化合物金属塩とからなるので造粒性、ペレット
の色相ともに大幅に改良され、しかも耐熱性あるいは難
燃性といった特性が損なわれることがない。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る難燃性樹脂組成物について具体的
に説明する。
熱可塑性樹脂 本発明において熱可塑性樹脂として用いられる高分子
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂
や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートなどのポリエステル系樹脂、あるいはポリスチ
レンやアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合
体などのポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
フェニレンエーテル系樹脂などがあげられ、これらの熱
可塑性樹脂は単独であるいは組み合わせて使用すること
ができる。
上記のポリオレフィン系樹脂は、少なくとも式 CH2=CHR [I] (式[I]中、RはHまたは炭素数1〜20のアルキル基
である。) で表されるα−オレフィンを1成分とする重合体であっ
て、具体的にはポリエチレン、エチレン・1−ブテン共
重合体、エチレン・3−メチル−1−ブテン共重合体、
エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレ
ン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重
合体、エチレン・アクリル酸共重合体およびその金属
塩、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、
プロピレン・1−ブテン共重合体、ポリ1−ブテン、1
−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン
共重合体、1−ブテン・4−メチル−1−ペンテン共重
合体、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ3−メチル
−1−ブテンなどが挙げられ、特にポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペ
ンテン等が好ましい。またこれらのポリオレフィン系樹
脂は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用
することもできる。
また上記のポリエステル系樹脂は、下記一般式[II]
で表わされる構造の繰返し単位を有する重合体である。
(式[II]中、R1,R2は脂肪族、脂環族もしくは芳香族
の炭化水素またはその誘導体、sは正の整数を示す。) このようなポリエステル系樹脂としては、例えばイソ
フタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,
4′−ジフェノキシエタンジカルボン酸、アジピン酸、
セバチン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボ
ン酸と、エチレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール
A、ヒドロキノン、レゾルシン等のジオールとのポリエ
ステルがあげられ、特にポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等が好ましい。またこれら
のポリエステル系樹脂は1種単独で、あるいは2種以上
を組み合わせて使用することもできる。
また上記のポリスチレン系樹脂は下記一般式[III]
で示される繰り返し単位を有する重合体である。
(式[III]中、tは正の整数である。) このようなポリスチレン系樹脂としては、スチレンモ
ノマー自体の重合体、すなわちポリスチレンばかりでは
なく、スチレンモノマーと他のモノマー、例えばアクリ
ロニトリル、アクリル酸エステル、エチレン、無水フタ
ル酸等との共重合体も利用することができ、このような
共重合体としては例えばスチレン・アクリロニトリル共
重合体、スチレン・アクリロニトリル・ブタジエン共重
合体、スチレン・エチレン・アクリロニトリル共重合
体、スチレン・無水マレイン酸共重合体などをあげるこ
とができる。またこれらポリスチレン系樹脂は1種単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもで
きる。
また上記のポリアミド系樹脂は、次の一般式[IV]ま
たは一般式[V]で示される繰り返し単位を有するポリ
アミド系樹脂である。
(式[IV][V]中、uおよびvは正の整数であり、
R3、R4、R5はそれぞれ脂肪族、脂環族または芳香族の炭
化水素またはその誘導体を示す) このようなポリアミド系樹脂として、具体的には、環
状アミドであるラクタム類の開環重合体(例えばε−カ
プラクタムより製造されるナイロン6)、アミノカルボ
ン酸の重縮合体(例えばω−アミノウンデカン酸より製
造されるナイロン11、ω−アミノドデカン酸より製造さ
れるナイロン12)、ジカルボン酸類とジアミン類との重
縮合体(例えばアジピン酸とヘキサメチレンジアミンよ
り製造されるナイロン6,6、セバシン酸とヘキサメチレ
ンジアミンより製造されるナイロン6,10、ドデカン二酸
とヘキサメチレンジアミンより製造されるナイロン6,1
2)等があげられる。これらのポリアミド系樹脂は1種
単独で、または2種以上を混合して使用することができ
る。
また上記のポリ(フェニレンエーテル)系樹脂は、下
記式[VI]で表される構造を有している。
(式[VI]中、R6,R7,R8,R9はそれぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ
基、ニトロ基、アミノ基、フェノキシ基またはスルホン
基であり、wは正の整数である。) 上記一般式[VI]で表されるポリ(フェニレンエーテ
ル)系樹脂として具体的には、ポリ−1,4−フェニレン
エーテル、ポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル、ポリ−2,6−ジエチル−1,4−フェニレンエーテ
ル、ポリ−2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテ
ル、ポリ−2−メチル−6−イソプロピル−1,4−フェ
ニレンエーテル、ポリ−2,6−ジメトキシ−1,4−フェニ
レンエーテル、ポリ−2,6−ジクロロメチル−1,4−フェ
ニレンエーテル、ポリ−2,6−ジフェニル−1,4−フェニ
レンエーテル、ポリ−2,6−ジニトリル−1,4−フェニレ
ンエーテル、ポリ−2,6−ジクロル−1,4−フェニレンエ
ーテル、ポリ−2,5−ジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ルなどが挙げられる。これらは1種単独で、または2種
以上を混合して使用することができる。
上記の熱可塑性樹脂は、押出、射出、ブロー、スタッ
ピング等の成形が可能となる分子量分布を有することが
好ましい。
また本発明は、特にポリエステル、ポリアミド等の重
縮合系ポリマー組成物を用いる場合における造粒時の分
解、発泡、着色防止に効果が著しい。
有機ハロゲン化合物 本発明の難燃性樹脂組成物に使用される有機ハロゲン
化合物としては、例えば特開昭63−317552号公報に開示
されている臭素化架橋芳香族重合体の他に、臭素化ポリ
スチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化SMA
樹脂、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、デ
カブロモジフェニルエーテル、デカブロモビフェニル、
臭素化ポリカーボネートなどをあげることができる。臭
素化架橋芳香族重合体としては、具体的には、例えば松
永化学(株)製EBR−370 FK などを使用することがで
き、臭素化ポリスチレンとしては、日産フェロ有機化学
(株)製パイロチェック68PBなどを使用することがで
き、また臭素化ポリフェニレンエーテルとしては、グレ
ートレーク社製PO64Pなどを使用することができる。こ
れら有機ハロゲン化合物は、1種単独で、または2種以
上を混合して使用することができる。
これら有機ハロゲン化合物は、臭素含量が15〜87%で
あることが好ましい。
上記の有機ハロゲン化合物は、前記熱可塑性樹脂100
重量部に対して、ハロゲン原子に換算して1〜40重量
部、好ましくは10〜30重量部の量で添加される。
アンチモン化合物 本発明の難燃性樹脂組成物において難燃助剤として使
用されるアンチモン化合物としては、三酸化アンチモ
ン、五酸化アンチモン、酒石酸アンチモン、アンチモン
酸ナトリウムなど公知のアンチモン化合物をあげること
ができる。またこれらアンチモン化合物は1種単独で、
あるいは2種以上を混合して使用することができる。
上記アンチモン化合物は、前記熱可塑性樹脂100重量
部に対して、アンチモン原子に換算して1〜30重量部、
好ましくは3〜20重量部の量で添加される。
含リン化合物金属塩 本発明に係る難燃性樹脂組成物は、前記の熱可塑性樹
脂、有機ハロゲン化合物およびアンチモン化合物に加
え、さらに含リン化合物金属塩が添加されている。含リ
ン化合物金属塩を添加することによって、得られる樹脂
組成物の造粒性は向上し、また該樹脂組成物を用いた成
形体の色相も改善される。さらに樹脂自体が元来有して
いる耐熱性、難燃性などの特性が損なわれることはな
い。
このような含リン化合物金属塩としては、種々の含リ
ン化合物金属塩をあげることができ、例えばリン酸塩、
有機リン酸塩、リン酸塩と有機リン酸塩との混合物、含
リン無機酸と有機酸との混酸から合成される金属塩等を
例示することができ、これは1種単独でまたは2種以上
を組合せて使用することができる。
ここでリン酸塩としては、リン酸、亜リン酸、次亜リ
ン酸のLi、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、AlおよびZrか
らなる群から選ばれる金属との塩を例示することがで
き、これらは1種単独または2種以上を混合して用いる
ことができる。
このようなリン酸塩のさらに具体的な例としては、リ
ン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナト
リウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウ
ム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩; リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリ
ウム、次亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次
亜リン酸カリウム等のカリウム塩; リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチ
ウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜
リン酸リチウム等のリチウム塩; リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸
三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩; リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウ
ム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等
のマグネシウム塩; リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リ
ン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウ
ム塩; リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛
塩; リン酸アルミニウム、亜リン酸アルミニウム、次亜リ
ン酸アルミニウム等のアルミニウム塩を例示することが
できる。
また、有機リン酸塩としては、アルキル(亜)リン酸
エステルまたはアルキルエーテル(亜)リン酸エステル
のLi、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、AlおよびZrからな
る群から選ばれる金属との塩を例示することができ、こ
れらは1種単独または2種以上を混合して用いることが
できる。
上記のアルキルリン酸エステルの金属塩としては、PO
(OR)(OH)で表わされるモノアルキルエステルの金
属塩あるいは、PO(OR)2OHで表わされるジアルキルエ
ステルの金属塩等を挙げることができる。
ここで、PO(OR)(OH)で表わされるモノアルキル
エステルの金属塩のさらに具体的な例としては、リン酸
エチルリチウム、リン酸ブチルナトリウム、リン酸2−
エチルヘキシルバリウム、リン酸オクチルカリウム、リ
ン酸ヘキシルカルシウム、リン酸ドデシルマグネシウム
等を挙げることができ、またPO(OR)2OHで表わされる
ジアルキルエステルの金属塩のさらに具体的な例として
は、リン酸ジエチルナトリウム、リン酸ジブチルカリウ
ム、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)バリウム(リン酸
ジオクチルマグネシウム、リン酸ジヘキシルカルシウ
ム、リン酸ジドデシルリチウム等を挙げることができ
る。
またアルキル亜リン酸エステルの金属塩としては、P
(OR)(OH)で表わされるモノアルキルエステルの金
属塩、 あるいは、P(OR)2OHで表わされるジアルキルエス
テルの金属塩等を挙げることができる。
ここで、P(OR)(OH)で表わされるモノアルキル
エステルの金属塩のさらに具体的な例としては、亜リン
酸エチルナトリウム、亜リン酸ブチルカルシウム、亜リ
ン酸(2−エチルヘキシル)バリウム、亜リン酸ジオク
チルカリウム、亜リン酸デシルマグネシウム等を挙げる
ことができる。
P(OR)2OHで表わされるジアルキルエステルの金属
塩のさらに具体的な例としては、亜リン酸ジエチルナト
リウム、亜リン酸ジブチルカルシウム、亜リン酸ジヘキ
シルバリウム、亜リン酸ジオクチルマグネシウム、亜リ
ン酸ジ(2−エチルヘキシル)バリウム、亜リン酸ジド
デシルカリウム等を挙げることができる。
さらに本発明においては、含リン化合物金属塩とし
て、含リン無機酸と有機酸との混酸から合成される金属
塩も用いることができる。
本発明において、使用できる含リン無機酸としては、
次亜リン酸、亜リン酸、リン酸を挙げることができ、ま
た有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプリ
ル酸、カプリン酸、2−エチルヘキソイン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシ
ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン
酸、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、ラウ
リルメルカプトプロピオン酸、安息香酸、パラターシャ
リブチル安息香酸、ジメチル安息香酸、アミノ安息香
酸、サリチル酸、アミノ酢酸、グルタミン酸、シュウ
酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、マレイン酸、チ
オジプロピオン酸、フマル酸、マロン酸、リンゴ酸、酒
石酸、クエン酸等が挙げられる。
含リン無機酸と有機酸との比率は有機酸が0.1〜50重
量%である。また、含リン無機酸または有機酸はそれぞ
れ1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用する
こともできる。
このような含リン無機酸と有機酸との混酸から金属塩
を合成する際に用いる金属または金属化合物としては、
Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、AlおよびZrからなる
群から選ばれるの金属または金属化合物が挙げられ、こ
れらは1種単独でまたは2種以上を組合せて使用するこ
とができる。このような金属塩における酸と金属とのモ
ル比は、酸1モルに対して、金属1〜3モルであり、塩
基性塩となってもさしつかえない。
上記の含リン化合物金属塩は、前記熱可塑性樹脂100
重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重
量部の量で添加される。
その他の添加物 また本発明の難燃性樹脂組成物には前記4成分すなわ
ち熱可塑性樹脂、有機ハロゲン化合物、アンチモン化合
物および含リン化合物金属塩に加えて繊維補強剤を添加
することができる。繊維補強剤を添加することにより得
られる樹脂組成物の耐熱性、難燃性、剛性引張強度、曲
げ強度、衝撃強度等がさらに改良されることがある。こ
のような繊維補強剤としては、ガラス繊維、チタン酸カ
リウム繊維、金属被覆ガラス繊維、セラミックス繊維、
ウオラストナイト、炭素繊維、金属炭化物繊維、金属硬
化物繊維等の無機繊維補強剤が用いられる。またこのよ
うな繊維補強剤の表面をシラン系化合物、例えばビニル
トリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、2−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
等で処理しておいてもよい。これらの中では、耐熱性の
点から無機繊維補強剤が好ましく、とくにガラス繊維が
補強効果に最も優れるので好ましい。
上記の繊維補強剤は、前記熱可塑性樹脂100重量部に
対して0.5〜300重量部、好ましくは10〜150重量部の量
で添加される。
また本発明の難燃性樹脂組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で前記成分に加えて、耐熱安定剤、耐候
安定剤、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、離型剤、顔料、
染料、無機あるいは有機充填剤、核剤、カーボンブラッ
ク、タルク、クレー、マイカ等の無機化合物等の種々公
知の配合剤を添加しておいてもよい。
さらに本発明の難燃性樹脂組成物には、他の各種重合
体、例えばフッ素樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹
脂、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー等を配合
してもよい。
製造方法 本発明の難燃性樹脂組成物の製法としては、公知の方
法が適用でき、 熱可塑性樹脂、 有機ハロゲン化合物、 アンチモン化合物 および 含リン化合物金属塩 ならびに 所望により添加される他の成分を例えばヘンシェルミ
キサー、v−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラ
ーブレンダー等で混合する方法、あるいは混合後、一軸
押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等
で溶融溶融後、造粒あるいは粉砕する方法を採用すれば
よい。
発明の効果 本発明の難燃性樹脂組成物は、従来の難燃性樹脂組成
物に比べて、造粒時に発生するストランド発泡を大幅に
抑制することができ、またペレットの色調も良好であ
る。しかも耐熱性あるいは難燃性といった特性が損なわ
れることはない。
実施例 以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明は
これら実施例に限定されるものではない。
なお本発明における各種物性値の測定方法を次に示
す。
(1)造粒性 二軸押出機により12kg/時間の速度で造粒を行った際
のストランドの発泡状態を目視で判定する。
(2)ペレット色調 同上のストランドをカッターでペレタイズした後のペ
レット色を目視で判定する。
(3)難燃性 UL規格(UL−94)に準拠して測定した。
また以下の実施例、比較例および表1中において、熱
可塑性樹脂であるポリアミドA〜D、PET; 有機ハロゲン化合物である臭素化ポリスチレン、臭素
化架橋芳香族重合体; アンチモン化合物である三酸化アンチモン、アンチモ
ン酸ナトリウムおよび; 含リン化合物A〜Dは下記に示す化合物または商品を
使用した。二軸押出機は池貝鉄工(株)製PCM−45を使
用した。
熱可塑性樹脂 ポリアミドA ジカルボン酸成分(テレフタル酸60モル%とアジピン
酸40モル%)とジアミン成分(ヘキサメチレンジアミ
ン)がら成り、融点(Tm)が326℃、極限粘度[η]が
1.13(30℃、濃硫酸中で測定)のポリアミド樹脂 ポリアミドB ナイロン66 東レ(株)製 CM 3001 N ポリアミドC ナイロン46 オランダDSM社製STANYL ポリアミドD ジカルボン酸成分(テレフタル酸70モル%とイソフタ
ル酸30モル%)とジアミン成分(ヘキサメチレンジアミ
ン)から成り、融点が324℃、極限粘度[η]が0.99(3
0℃、濃硫酸中で測定)のポリアミド樹脂 PET ポリエチレンテレフタレート IV=0.65 有機ハロゲン化合物 臭素化ポリスチレン 日産フェロ有機化学(株)製 パイロチェック 68 P
B (Br含量68.5%) 臭素化架橋芳香族重合体 マナック(株)製 EBR−370FK (Br含量65.6%) アンチモン化合物 三酸化アンチモン 日本精鉱(株)製 パトックスC アンチモン酸ナトリウム 日産化学工業(株)製 サンエポックNA−1075 含リン化合物金属塩 A:リン酸2ナトリウム B:リン酸水素バリウム C:ジ(2−エチルヘキシル)−リン酸ナトリウム D:日産フェロ有機化学(株)製 UV−チェック AM−595 (主成分リン酸2ナトリウム(74%)、他にリン酸アル
キル・バリウム塩を含有) その他の添加物 ガラス繊維(GF) 旭ファイバーグラス(株)製 03 MA 486 A 実施例1 ポリアミドA100重量部に対して、有機ハロゲン化合物
としてパイロチェック68 PBを41重量部(臭素原子に換
算して28重量部)、アンチモン化合物として三酸化アン
チモンを12重量部(アンチモン原子に換算して10重量
部)、含リン化合物としてリン酸水素バリウム1.0重量
部、およびガラス繊維を66重量部の割合でシリンダー温
度を330℃に設定した二軸押出機を用い、混練してペレ
ットを作成した。ガラス繊維以外は、全量元フィードガ
ラス繊維のみサイドフィードとした。
次に得られたペレットを射出成形し、UL燃焼試験片
(1/32インチ)を作成した。
試験結果を表1に示す。
比較例1 含リン化合物を用いなかった以外は実施例1と同様の
操作を行った。
結果を表1に示す。
実施例2〜10、比較例2〜6 各成分を表1に示す化合物に代え、表中記載の量で用
いた以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:32 5:521 3:22) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 1/00 - 101/14 C08K 3/00 - 13/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の群(A)から選ばれる少なくとも1
    種の熱可塑性樹脂、有機ハロゲン化合物、アンチモン化
    合物および下記の群(B)から選ばれる少なくとも1種
    の含リン化合物金属塩とからなり、熱可塑性樹脂100重
    量部に対して、前記有機ハロゲン化合物が、ハロゲン原
    子に換算して1〜40重量部、前記アンチモン化合物が、
    アンチモン原子に換算して1〜30重量部、前記含リン化
    合物金属塩が0.1〜10重量部の量で含まれていることを
    特徴とする難燃性樹脂組成物。 (A)ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
    リアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリフェニ
    レンエーテル系樹脂 (B)リン酸、有機リン酸、リン酸と有機リン酸との混
    合物、含リン無機酸と有機酸との混酸からなる群より選
    ばれる含リン化合物と、 Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、AlおよびZrからなる
    群から選ばれる金属との塩である含リン化合物金属塩
  2. 【請求項2】前記熱可塑性樹脂が、下記の群(a)から
    選ばれる少なくとも1種の樹脂であり、前記有機ハロゲ
    ン化合物が、下記の群(b)から選ばれる少なくとも1
    種の化合物であり、前記アンチモン化合物が下記の群
    (c)から選ばれる少なくとも1種の化合物であること
    を特徴とする請求項第1項に記載の難燃性樹脂組成物。 (a)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
    リメチルペンテン、ポリスチレン、アクリロニトリル・
    ブタジエン・スチレン共重合体、ポリアミド、ポリブチ
    レンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
    リフェニレンエーテル (b)臭素化架橋芳香族重合体、臭素化ポリスチレン、
    臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化スチレン−無水
    マレイン酸共重合体樹脂、臭素化エポキシ樹脂、臭素化
    フェノキシ樹脂、デカブロモジフェニルエーテル、デカ
    ブロモビフェニル、臭素化ポリカーボネート (c)三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酒石酸ア
    ンチモン、アンチモン酸ナトリウム
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