JP2852667B2 - 窒素酸化物の分解触媒の製造方法 - Google Patents

窒素酸化物の分解触媒の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は窒素酸化物を含むガスから、それを分解によ
って除去する触媒に関するものであり、さらに詳しくは
特に一酸化窒素を分解するゼオライト系の触媒の調整法
を提供するものである。
[従来の技術] 環境保全の観点から、大気汚染物質の除去は大きな社
会的な課題である。とりわけ産業活動の拡大に伴う燃料
廃ガスの浄化は、現在の緊急課題である。固定発生源で
ある工場や、移動発生源である自動車から排出されるガ
ス中に含まれる窒素化合物は、光化学スモッグの原因と
言われ人体に有害のガスである。特に一酸化窒素(NO)
は除去が難しく、検討課題となっている。
これまでにも幾つかの方法が考えられている。例えば
接触還元法と呼ばれる方法は、アンモニアや水素等の還
元剤を用い触媒上で、NOをN2とH2Oにして除去する方法
である。しかしながら還元剤を利用するため、その回収
や漏れの対策が必要で、規模が大きな固定発生源につい
ては有効だが、自動車のような発生源には適さない。一
方、排気ガスが還元性ガスである、ガソリンエンジンの
廃ガス浄化には、これまでに多くの触媒が開発されて、
一般に使用されている。しかしながらこれらの触媒は、
酸素共存下では用いることができない。
ところで、NOの接触分解、すなわちNOを直接N2とO2
分解する方法は、排気ガスを触媒層に通じるだけです
み、極めて簡便なため利用範囲は広い。これについても
従来より触媒が見い出されている。Pt、CuO、Co系触媒
がNOの分解活性に効果があるが、いずれも生成する酸素
によって被毒を受けると言う課題があった。通常ディー
ゼルエンジンの廃ガスは酸素を含むため、これまでの触
媒では対応できず、新規な触媒の開発が望まれている。
[発明の解決すべき課題] 前記の課題に対して幾つかの触媒が提案されている。
例えば、特開昭60−125250号公報には、銅を含む特異な
ゼオライトが、酸素を含む系でNOの分解に効果があるこ
とが開示されている。また、銅を含むペロブスカイトが
有効であることも、“「CHEMISTRY LETTER誌」、1988
年、第1797〜1800頁”に記載されている。とりわけ銅含
有ゼオライトは優れた性質を持つが、銅を導入する際イ
オン交換では長時間必要である。しかしながら、最近特
開平1−96011号公報にアンモニアを用いて容易に担持
する方法が開示された。しかるにアンモニアを用いると
触媒の前処理においてアンモニアガスが発生するという
課題があった。
そこで以上の課題を解決するため、ゼオライトに銅を
短時間でかつ所定量導入でき、しかも前処理においてア
ンモニアの発生がなく、高活性な触媒の調整法を開発す
る必要がある。
[課題を解決するための手段] 本発明は前記課題を解決するための窒素酸化物の分解
触媒の製造方法に関するものである。すなわち、本発明
はゼオライトを銅化合物の水溶液に分散し、その中にア
ルカリ金属の水酸化物および弱酸のアルカリ金属塩より
なる群から選ばれた1種のアルカリ性化合物の水溶液を
添加することで、pHを少なくとも6.0に調整することで
該ゼオライトに銅を担持することを特徴とする窒素酸化
物の分解触媒の製造方法に関する。
本発明で言うゼオライトとは、結晶性アルミノ珪酸塩
であり、組成は次の式で表される。
xM2/nO・Al2O3・ySiO2・zH2O (nは陽イオンMの原子価、xは0.8〜2.0の範囲の数、
yは2.0以上の数、zは0以上の数である。) ゼオライトの基本構造はSi、Al、Oが規則正しく三次
元的に結合したもので、構造単位の違いにより、種々の
結晶構造を採る。ゼオライトには多くの種類が知られて
いるが、X線回折によって特徴づけられ、その結晶構造
により名称が異なる。例えば天然品として、モルデナイ
ト、エリオナイト、シャバサイトがあり、合成品として
はA型、X型、Y型、ZSM−5等が知られている。
本発明で使用するゼオライト類は特に限定しない。天
然品、合成品どちらでも構わないが、前者では不純物を
含み精製に手間がかかることから、合成品が好ましく用
いられる。
ゼオライトの合成は、適当なシリカ源、アルミナ源、
アルカリ源を混合し、100〜250℃程度の水熱条件下で結
晶化させることで容易に得られる。また前者の混合物に
テンプレートと呼ばれる有機物を添加して、水熱合成に
よって得られるものもある。ゼオライトは一般に市販さ
れており、それらを用いてもよい。本発明で好ましく用
いられるゼオライトは、Y型、モルデナイト型、ZSM−
5等であり、さらに好ましくはZSM−5である。
本発明で言う銅化合物の水溶液とは、銅化合物を溶か
し込んだ溶液のことで、化合物はどの様な形でも構わな
い。例えば、硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、有機酸塩、金属
の複合塩などである。金属種としてはカチオンを生成す
るものが好ましい。
本発明で言うアルカリ性化合物の水溶液とはアルカリ
金属の水酸化物および弱酸のアルカリ金属塩よりなる群
から選ばれた1種の化合物の水溶液のことである。この
中でも本発明ではアルカリ金属の水酸化物から選ばれた
1種の化合物の水溶液が好ましく用いられる。前記のア
ルカリ金属としてはナトリウム、カリウム等が挙げられ
る。この中でもナトリウムまたはカリウムが好ましく用
いられる。前記の弱酸としては炭酸、酢酸、有機酸等が
挙げられる。本発明においては、アルカリ性化合物の水
溶液の添加量は所定のpHになるように添加すればよい。
調製した銅化合物溶液中にゼオライトを充分分散し、
この中に本発明で用いるアルカリ性化合物の水溶液を添
加してpHを調節する。この時前記のアルカリ性化合物の
水溶液の濃度が高いとpHの変化が急になり好ましくな
い。本発明ではpHの範囲は少なくとも6.0であることが
必要で、pH6.0〜13.0が好ましく、特に好ましくはpHを
7.0〜10.0に調整することである。pHが6.0未満だと銅担
持量が低く本発明の効果が得られない。
pHを調節後にゼオライトを回収するが、その方法はな
んでもよく、通常行なわれる濾過や遠心分離が好まし
い。
本発明において、ゼオライトの銅の含有量は少なくと
も0.5wt%であり、好ましくは少なくとも1.0wt%であ
る。
本発明により得られる触媒の使用温度は、500〜850℃
の範囲、好ましくは550〜800℃である。また本触媒と処
理ガスとの接触時間は限定されるものではない。
本発明により得られる触媒の工業的な使用方法は、触
媒を適当な形にして反応装置に充填することが挙げられ
る。例えば、シリカ、アルミナ等の無機酸化物や粘土を
バインダーとして、球状、柱状、ハニカム状にすること
が考えられる。またゼオライトを銅導入前に成型してお
き、その後銅を導入する方法もある。いずれにしても特
に限定されるものではない。
[発明の効果] 以上に示した本発明の製造方法によって、ゼオライト
に金属を短時間で、かつ所定量導入できしかも前処理に
おいてアンモニアの発生がなく、かつ得られた触媒の活
性は高く、一酸化窒素の濃度が低いガスからも、効率よ
く一酸化窒素を除去できる。
[実施例] 次に、実施例等によって本発明を更に詳しく述べる。
実施例1〜5 SiO2/Al2O3が約50のZSM−5ゼオライト3.0gを、0.44g
の硝酸銅を含む500mlの溶液に分散し、1.5mol/の水酸
化ナトリウムを少量ずつ滴下して第1表に示される所定
のpHに調節した。その後、ゼオライトを濾過しイオン交
換水で充分洗浄した。得られたゼオライトを減圧乾燥
後、さらに100℃で3時間乾燥した。このようにして触
媒A〜Eを得た。
比較例1 pHを4.0に調節する他は、実施例と同様な操作を行な
った。このようにして触媒Fを得た。
比較例2 実施例と同様のゼオライトを用い、0.44gの硝酸銅を
含む500mlの溶液に分散し、20時間撹拌した。その後、
ゼオライトを濾過しイオン交換水で充分洗浄した。得ら
れたゼオライトを減圧乾燥後、さらに100℃で3時間乾
燥した。このようにして触媒Gを得た。
評価例 前記実施例および比較例で得られた触媒A〜Gを500
℃で焼成し、それを原子吸光法で銅の担持量を求めた。
また触媒を打錠成型の後、砕いて粒径を揃えたもので
反応評価を行なった。すなわち、触媒1.0gを流通式の反
応器に入れて、Heガスを流しながら徐々に昇温して500
℃にした。そこで一酸化窒素5000ppmを含むHeガスを50m
l/minの割合で流し、生成物をガスクロマトグラフィー
で分析した。なお分析値は、反応後2.0時間を経過した
ものである。
これらの結果を第1表にまとめて示した。
第1表に示されるように、本発明の製造方法によっ
て、銅の担持量が多く、また活性の高い触媒が得られる
ことが分かる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゼオライトを銅化合物の水溶液に分散し、
    その中にアルカリ金属の水酸化物および弱酸のアルカリ
    金属塩よりなる群から選ばれた1種のアルカリ性化合物
    の水溶液を添加することで、pHを少なくとも6.0に調整
    することで該ゼオライトに銅を担持することを特徴とす
    る窒素酸化物の分解触媒の製造方法。
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