JPH05269386A - 窒素酸化物還元除去用触媒及び還元除去方法 - Google Patents
窒素酸化物還元除去用触媒及び還元除去方法Info
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- JPH05269386A JPH05269386A JP4174988A JP17498892A JPH05269386A JP H05269386 A JPH05269386 A JP H05269386A JP 4174988 A JP4174988 A JP 4174988A JP 17498892 A JP17498892 A JP 17498892A JP H05269386 A JPH05269386 A JP H05269386A
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- catalyst
- nitrogen oxides
- nitrogen oxide
- exhaust gas
- zsm
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Abstract
(57)【要約】
【目的】低温での性能の優れた窒素酸化物還元除去用触
媒及びそれを用いた窒素酸化物の還元除去方法を提供す
る。 【構成】SiO2/Al2O3モル比が20〜60のZ
SM−5に鉄イオンを少なくとも1wt%含有させ、低
温での活性が高い、窒素酸化物,炭化水素及び酸素を含
む排ガスから、窒素酸化物を還元除去する触媒とする。
媒及びそれを用いた窒素酸化物の還元除去方法を提供す
る。 【構成】SiO2/Al2O3モル比が20〜60のZ
SM−5に鉄イオンを少なくとも1wt%含有させ、低
温での活性が高い、窒素酸化物,炭化水素及び酸素を含
む排ガスから、窒素酸化物を還元除去する触媒とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒素酸化物,炭化水素
及び酸素を含有する排ガスから窒素酸化物を還元除去す
る触媒及びその使用方法に関するものであり、さらに詳
細には、低温での性能の優れた窒素酸化物還元除去用触
媒を提供するものである。
及び酸素を含有する排ガスから窒素酸化物を還元除去す
る触媒及びその使用方法に関するものであり、さらに詳
細には、低温での性能の優れた窒素酸化物還元除去用触
媒を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】窒素酸化物の発生源であるボイラ−,自
動車等の排ガス中から窒素酸化物を除去する方法とし
て、V2O5/TiO2系を触媒としたアンモニアによ
る選択的接触還元法、あるいは、貴金属を担持したアル
ミナを触媒として未燃の炭化水素及び一酸化炭素により
還元する非選択的接触還元法等が工業的に実用化されて
いる。
動車等の排ガス中から窒素酸化物を除去する方法とし
て、V2O5/TiO2系を触媒としたアンモニアによ
る選択的接触還元法、あるいは、貴金属を担持したアル
ミナを触媒として未燃の炭化水素及び一酸化炭素により
還元する非選択的接触還元法等が工業的に実用化されて
いる。
【0003】また、特開昭60−125250号公報に
は、還元剤非共存下で窒素酸化物を直接接触分解できる
触媒として銅イオン交換したゼオライトを用いる方法が
提案されている。
は、還元剤非共存下で窒素酸化物を直接接触分解できる
触媒として銅イオン交換したゼオライトを用いる方法が
提案されている。
【0004】また、酸素過剰下でも、排ガス中の未燃の
一酸化炭素,炭化水素等の還元成分により窒素酸化物を
選択的に還元できる触媒として、Cu等の卑金属をゼオ
ライト等に含有させた触媒が提案されている。
一酸化炭素,炭化水素等の還元成分により窒素酸化物を
選択的に還元できる触媒として、Cu等の卑金属をゼオ
ライト等に含有させた触媒が提案されている。
【0005】一方、鉄を含有する疎水性のゼオライト触
媒を用いて、一酸化炭素及び炭化水素を含む廃ガス中に
存在する窒素酸化物を減少させる方法が提案されている
(特開昭63−283727号公報)。この方法では、
水等の極性分子に比べ炭化水素等の非極性分子を選択的
に吸着する、いわゆる疎水性を有するゼオライトを用い
ることが必須である。
媒を用いて、一酸化炭素及び炭化水素を含む廃ガス中に
存在する窒素酸化物を減少させる方法が提案されている
(特開昭63−283727号公報)。この方法では、
水等の極性分子に比べ炭化水素等の非極性分子を選択的
に吸着する、いわゆる疎水性を有するゼオライトを用い
ることが必須である。
【0006】しかしながら、これらの提案されている触
媒は、特に低温での十分な活性を有しておらず、未だ実
用化されるに至っていない。
媒は、特に低温での十分な活性を有しておらず、未だ実
用化されるに至っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酸素
存在下でも、還元剤であるアンモニアを使用することな
く、工業プラント,自動車等から排出される燃焼排ガス
中の窒素酸化物を効率良く除去し、特に低温においても
効率の良い窒素酸化物還元除去触媒、またその使用方法
を提供するものである。
存在下でも、還元剤であるアンモニアを使用することな
く、工業プラント,自動車等から排出される燃焼排ガス
中の窒素酸化物を効率良く除去し、特に低温においても
効率の良い窒素酸化物還元除去触媒、またその使用方法
を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至
った。
について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至
った。
【0009】即ち本発明は、SiO2/Al2O3モル
比が20〜60のZSM−5に鉄イオンを少なくとも1
wt%含有させたことを特徴とする、窒素酸化物,炭化
水素及び酸素を含む排ガスから窒素酸化物を還元除去す
る触媒、及び、鉄イオンを含有したZSM−5に窒素酸
化物,炭化水素及び酸素を含む排ガスを接触させること
を特徴とする窒素酸化物還元除去方法を提供するもので
ある。
比が20〜60のZSM−5に鉄イオンを少なくとも1
wt%含有させたことを特徴とする、窒素酸化物,炭化
水素及び酸素を含む排ガスから窒素酸化物を還元除去す
る触媒、及び、鉄イオンを含有したZSM−5に窒素酸
化物,炭化水素及び酸素を含む排ガスを接触させること
を特徴とする窒素酸化物還元除去方法を提供するもので
ある。
【0010】以下、本発明をより詳細に説明する。
【0011】本発明において用いられるZSM−5のS
iO2/Al2O3モル比は20〜60であることが必
須である。SiO2/Al2O3モル比が20〜60の
ZSM−5は耐熱性に優れ、かつ、約1wt%以上の水
分吸着量を示すゼオライトである。
iO2/Al2O3モル比は20〜60であることが必
須である。SiO2/Al2O3モル比が20〜60の
ZSM−5は耐熱性に優れ、かつ、約1wt%以上の水
分吸着量を示すゼオライトである。
【0012】ゼオライトの水分吸着量は、そのSiO2
/Al2O3モル比の増加と共に減少し、SiO2/A
l2O3モル比20で約10wt%、40で約2wt
%、60で約1wt%、60を越えると殆ど水分を吸着
しなくなる。一方、非極性分子であるシクロヘキサン
は、SiO2/Al2O3モル比40以上では約5wt
%と一定の吸着量を示す。
/Al2O3モル比の増加と共に減少し、SiO2/A
l2O3モル比20で約10wt%、40で約2wt
%、60で約1wt%、60を越えると殆ど水分を吸着
しなくなる。一方、非極性分子であるシクロヘキサン
は、SiO2/Al2O3モル比40以上では約5wt
%と一定の吸着量を示す。
【0013】SiO2/Al2O3モル比が20よりも
低いと触媒の耐熱性が低下する。また、上述したよう
に、SiO2/Al2O3モル比が60を越えると水分
を殆ど吸着しなくなり、このようなZSM−5に鉄イオ
ンを含有させても、低温での性能の優れた触媒とはなり
得ない。好ましくは、SiO2/Al2O3モル比が2
0〜35である。
低いと触媒の耐熱性が低下する。また、上述したよう
に、SiO2/Al2O3モル比が60を越えると水分
を殆ど吸着しなくなり、このようなZSM−5に鉄イオ
ンを含有させても、低温での性能の優れた触媒とはなり
得ない。好ましくは、SiO2/Al2O3モル比が2
0〜35である。
【0014】本発明の触媒を構成するZSM−5の製造
方法は特に限定されない。また、ZSM−5はそのまま
あるいはアンモニウム塩,鉱酸等で処理しNH4イオン
交換或いはHイオン交換してから使用することもでき
る。
方法は特に限定されない。また、ZSM−5はそのまま
あるいはアンモニウム塩,鉱酸等で処理しNH4イオン
交換或いはHイオン交換してから使用することもでき
る。
【0015】本発明の触媒は、SiO2/Al2O3モ
ル比が20〜60のZSM−5に鉄イオンを少なくとも
1wt%含有させることが必須である。鉄イオンが1w
t%未満では、低温での十分な活性が得られない。好ま
しくは、鉄イオン含有量が1.5wt%以上である。ま
た、その上限は特に限定されないが、3wt%以下であ
ることが好ましい。
ル比が20〜60のZSM−5に鉄イオンを少なくとも
1wt%含有させることが必須である。鉄イオンが1w
t%未満では、低温での十分な活性が得られない。好ま
しくは、鉄イオン含有量が1.5wt%以上である。ま
た、その上限は特に限定されないが、3wt%以下であ
ることが好ましい。
【0016】上記のZSM−5に鉄イオンを含有させる
方法は特に限定されないが、イオン交換法が好ましい。
イオン交換法としては一般的に行われている方法、例え
ば鉄イオンを含有する水溶液を用いてイオン交換する方
法を採用することができる。
方法は特に限定されないが、イオン交換法が好ましい。
イオン交換法としては一般的に行われている方法、例え
ば鉄イオンを含有する水溶液を用いてイオン交換する方
法を採用することができる。
【0017】鉄イオンは可溶性の塩の形で使用でき、可
溶性の塩としては、硝酸塩,酢酸塩,シュウ酸塩,塩酸
塩等が好適に使用できる。
溶性の塩としては、硝酸塩,酢酸塩,シュウ酸塩,塩酸
塩等が好適に使用できる。
【0018】イオン交換時の鉄イオンの添加量は、ZS
M−5中のAlに対しFe/Al原子比で表わして0.
1〜5であることが望ましい。0.1未満では鉄イオン
が十分に交換されず、鉄イオン含有量が1.0wt%未
満になる恐れがあり、また、5を越えてもそれに見合う
だけの効果は期待できない。イオン交換のスラリー濃度
は、通常行われる0.1%〜30%で良い。
M−5中のAlに対しFe/Al原子比で表わして0.
1〜5であることが望ましい。0.1未満では鉄イオン
が十分に交換されず、鉄イオン含有量が1.0wt%未
満になる恐れがあり、また、5を越えてもそれに見合う
だけの効果は期待できない。イオン交換のスラリー濃度
は、通常行われる0.1%〜30%で良い。
【0019】また、処理条件は通常行われる室温〜10
0℃の温度、1時間〜10日の時間であることが望まし
い。室温未満の温度、1時間未満の時間では、鉄イオン
が十分に交換されず、鉄イオン含有量が1.0wt%未
満になる恐れがあり、100℃を越える温度、5日を越
える時間では、それに見合うだけの効果は期待できな
い。また、必要に応じて、イオン交換操作を繰返し行う
こともできる。
0℃の温度、1時間〜10日の時間であることが望まし
い。室温未満の温度、1時間未満の時間では、鉄イオン
が十分に交換されず、鉄イオン含有量が1.0wt%未
満になる恐れがあり、100℃を越える温度、5日を越
える時間では、それに見合うだけの効果は期待できな
い。また、必要に応じて、イオン交換操作を繰返し行う
こともできる。
【0020】イオン交換処理した試料は、固液分離、洗
浄、乾燥して使用される。また、必要に応じて焼成して
から用いることもできる。
浄、乾燥して使用される。また、必要に応じて焼成して
から用いることもできる。
【0021】本発明の触媒のSiO2/Al2O3モル
比は、使用したゼオライト基材のSiO2/Al2O3
モル比と実質的に変わらない。また、触媒の結晶構造も
イオン交換前後で本質的に異なるものではない。
比は、使用したゼオライト基材のSiO2/Al2O3
モル比と実質的に変わらない。また、触媒の結晶構造も
イオン交換前後で本質的に異なるものではない。
【0022】本発明の触媒は、粘土鉱物等のバインダー
と混合し成形して使用することもできる。また、予めゼ
オライトを成形し、その成形体に鉄イオンをイオン交換
等で含有させることもできる。ゼオライトを成形する際
に用いられるバインダーとしては、カオリン,アタパル
ガイト,モンモリロナイト,ベントナイト,アロフェ
ン,セピオライト等の粘土鉱物である。あるいは、バイ
ンダーを用いずに成形体を直接合成したバインダレスゼ
オライト成形体であっても良い。また更に、コージェラ
イト製あるいは金属製等のハニカム状基材にゼオライト
をコートして用いることもできる。
と混合し成形して使用することもできる。また、予めゼ
オライトを成形し、その成形体に鉄イオンをイオン交換
等で含有させることもできる。ゼオライトを成形する際
に用いられるバインダーとしては、カオリン,アタパル
ガイト,モンモリロナイト,ベントナイト,アロフェ
ン,セピオライト等の粘土鉱物である。あるいは、バイ
ンダーを用いずに成形体を直接合成したバインダレスゼ
オライト成形体であっても良い。また更に、コージェラ
イト製あるいは金属製等のハニカム状基材にゼオライト
をコートして用いることもできる。
【0023】排ガス中の窒素酸化物の還元除去は、本発
明の触媒と窒素酸化物,炭化水素及び酸素を含む排ガス
を接触させることにより行なう。本発明で用いられる排
ガスは、窒素酸化物、炭化水素及び酸素を含むことが必
須である。また、排ガス中の炭化水素等の還元成分に対
して過剰量の酸素が含まれている場合においても窒素酸
化物を効率よく還元除去できる。更に、一酸化炭素,水
素,アンモニア,水分,硫黄酸化物等が含まれている場
合にも有効である。また、酸素の含まれていない排ガス
においても十分な効果を発揮する。
明の触媒と窒素酸化物,炭化水素及び酸素を含む排ガス
を接触させることにより行なう。本発明で用いられる排
ガスは、窒素酸化物、炭化水素及び酸素を含むことが必
須である。また、排ガス中の炭化水素等の還元成分に対
して過剰量の酸素が含まれている場合においても窒素酸
化物を効率よく還元除去できる。更に、一酸化炭素,水
素,アンモニア,水分,硫黄酸化物等が含まれている場
合にも有効である。また、酸素の含まれていない排ガス
においても十分な効果を発揮する。
【0024】本発明で処理される排ガス中の各成分ガス
の濃度は特に限定されないが、通常、窒素酸化物が50
〜20000ppm、炭化水素が10〜20000pp
m、酸素が0.1〜20%である。
の濃度は特に限定されないが、通常、窒素酸化物が50
〜20000ppm、炭化水素が10〜20000pp
m、酸素が0.1〜20%である。
【0025】処理される排ガスの空間速度及び温度は特
に限定されないが、好ましくは空間速度(体積基準)5
00〜300000hr−1、温度100℃〜800
℃、更に好ましくは空間速度1000〜200000h
r−1、温度200℃〜700℃である。
に限定されないが、好ましくは空間速度(体積基準)5
00〜300000hr−1、温度100℃〜800
℃、更に好ましくは空間速度1000〜200000h
r−1、温度200℃〜700℃である。
【0026】
【発明の効果】本発明の触媒は、燃焼排ガス中の窒素酸
化物を低温においても効率良く除去できるという効果が
ある。したがって、本発明の触媒を燃焼排ガスと接触さ
せることにより、低温においても窒素酸化物を容易に除
去することができる。
化物を低温においても効率良く除去できるという効果が
ある。したがって、本発明の触媒を燃焼排ガスと接触さ
せることにより、低温においても窒素酸化物を容易に除
去することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例において本発明をさらに詳細に
説明する。しかし、本発明はこれら実施例のみに限定さ
れるものではない。
説明する。しかし、本発明はこれら実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0028】実施例1 攪拌状態にある実容積2リットルのオーバーフロータイ
プの反応槽に、珪酸ソーダ水溶液(SiO2;153g
/リットル,Na2O;50g/リットル,Al
2O3;0.8g/リットル)と、硫酸アルミニウム水
溶液(Al2O3;38.4g/リットル,H2S
O4;275g/リットル)とをそれぞれ3.2リット
ル/hr,0.8リットル/hrの速度で連続的に供給
した。反応温度は30〜32℃、排出されるスラリーの
pHは6.4〜6.6であった。
プの反応槽に、珪酸ソーダ水溶液(SiO2;153g
/リットル,Na2O;50g/リットル,Al
2O3;0.8g/リットル)と、硫酸アルミニウム水
溶液(Al2O3;38.4g/リットル,H2S
O4;275g/リットル)とをそれぞれ3.2リット
ル/hr,0.8リットル/hrの速度で連続的に供給
した。反応温度は30〜32℃、排出されるスラリーの
pHは6.4〜6.6であった。
【0029】排出スラリーを固液分離し十分水洗した
後、Na2O;1.72wt%,Al2O3;2.58
wt%,SiO2;39.3wt%,H2O;56.4
wt%の粒状無定形アルミノ珪酸塩均一化合物を得た。
該均一化合物2,840gと1.39wt%のNaOH
水溶液5,160gとをオートクレーブに仕込み、16
0℃で72時間攪拌下で結晶化した。次いで、固液分
離、十分水洗し、乾燥してZSM−5型ゼオライトを得
た。得られたZSM−5型ゼオライト50gを0.1N
硝酸ナトリウム水溶液2リットルに添加し、60℃にて
一昼夜撹拌し、固液分離、洗浄した。この操作を2回繰
返した後乾燥しNa型ゼオライトを得た。化学分析の結
果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比で表
わして次の組成を有していた。
後、Na2O;1.72wt%,Al2O3;2.58
wt%,SiO2;39.3wt%,H2O;56.4
wt%の粒状無定形アルミノ珪酸塩均一化合物を得た。
該均一化合物2,840gと1.39wt%のNaOH
水溶液5,160gとをオートクレーブに仕込み、16
0℃で72時間攪拌下で結晶化した。次いで、固液分
離、十分水洗し、乾燥してZSM−5型ゼオライトを得
た。得られたZSM−5型ゼオライト50gを0.1N
硝酸ナトリウム水溶液2リットルに添加し、60℃にて
一昼夜撹拌し、固液分離、洗浄した。この操作を2回繰
返した後乾燥しNa型ゼオライトを得た。化学分析の結
果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比で表
わして次の組成を有していた。
【0030】1.0Na2O,Al2O3,22.8S
iO2 このNa型ゼオライト10gを、0.012N硝酸鉄水
溶液1リットルに添加した。60℃にて一昼夜攪拌し、
洗浄、乾燥して触媒1を得た。化学分析の結果、その組
成は無水ベースにおける酸化物のモル比で表わして次の
組成を有していた。
iO2 このNa型ゼオライト10gを、0.012N硝酸鉄水
溶液1リットルに添加した。60℃にて一昼夜攪拌し、
洗浄、乾燥して触媒1を得た。化学分析の結果、その組
成は無水ベースにおける酸化物のモル比で表わして次の
組成を有していた。
【0031】0.21Fe2O3,0.27Na2O,
Al2O3,23.1SiO2 Feイオンの含有量は1.69wt%であった。
Al2O3,23.1SiO2 Feイオンの含有量は1.69wt%であった。
【0032】実施例2 攪拌状態にある実容積2リットルのオーバーフロータイ
プの反応槽に、珪酸ソーダ水溶液(SiO2;250g
/リットル,Na2O;82g/リットル,Al
2O3;2.8g/リットル)と硫酸アルミニウム水溶
液(Al2O3;8.8g/リットル,H2SO4;3
70g/リットル)とをそれぞれ3リットル/hr,1
リットル/hrの速度で連続的に供給した。反応温度は
30〜32℃、排出スラリーを固液分離し十分水洗した
後、Na2O;0.75wt%,Al2O3;0.77
wt%,SiO2;36.1wt%,H2O;62.5
wt%の粒状無定形アルミノ珪酸塩均一化合物を得た。
該均一化合物2,860gと3.2wt%のNaOH水
溶液6,150gとをオートクレーブに仕込み、160
℃で72時間攪拌下で結晶化した。次いで、固液分離、
十分水洗し、乾燥してZSM−5型ゼオライトを得た。
得られたZSM−5型ゼオライト50gを0.1N硝酸
ナトリウム水溶液2リットルに添加し、60℃にて一昼
夜撹拌し、固液分離、洗浄した。この操作を2回繰り返
した後、乾燥し、Na型ゼオライトを得た。化学分析の
結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比で
表して次の組成を有していた。 1.0Na2O,Al2O3,40.1SiO2 このNa型ゼオライト10gを0.120N硝酸鉄水溶
液100mlに添加し、80℃にて12時間撹拌した。
固液分離後、再度同様なイオン交換操作を行い、洗浄、
乾燥して、触媒2を得た。化学分析の結果、その組成は
無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成を
有していた。 0.17Fe2O3,0.45Na2O,Al2O3,
40.1SiO2 Feイオンの含有量は、1.07wt%であった。
プの反応槽に、珪酸ソーダ水溶液(SiO2;250g
/リットル,Na2O;82g/リットル,Al
2O3;2.8g/リットル)と硫酸アルミニウム水溶
液(Al2O3;8.8g/リットル,H2SO4;3
70g/リットル)とをそれぞれ3リットル/hr,1
リットル/hrの速度で連続的に供給した。反応温度は
30〜32℃、排出スラリーを固液分離し十分水洗した
後、Na2O;0.75wt%,Al2O3;0.77
wt%,SiO2;36.1wt%,H2O;62.5
wt%の粒状無定形アルミノ珪酸塩均一化合物を得た。
該均一化合物2,860gと3.2wt%のNaOH水
溶液6,150gとをオートクレーブに仕込み、160
℃で72時間攪拌下で結晶化した。次いで、固液分離、
十分水洗し、乾燥してZSM−5型ゼオライトを得た。
得られたZSM−5型ゼオライト50gを0.1N硝酸
ナトリウム水溶液2リットルに添加し、60℃にて一昼
夜撹拌し、固液分離、洗浄した。この操作を2回繰り返
した後、乾燥し、Na型ゼオライトを得た。化学分析の
結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比で
表して次の組成を有していた。 1.0Na2O,Al2O3,40.1SiO2 このNa型ゼオライト10gを0.120N硝酸鉄水溶
液100mlに添加し、80℃にて12時間撹拌した。
固液分離後、再度同様なイオン交換操作を行い、洗浄、
乾燥して、触媒2を得た。化学分析の結果、その組成は
無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成を
有していた。 0.17Fe2O3,0.45Na2O,Al2O3,
40.1SiO2 Feイオンの含有量は、1.07wt%であった。
【0033】実施例3 実施例1及び2で得られた触媒1、2の窒素酸化物接触
還元能を調べた。
還元能を調べた。
【0034】触媒をプレス成形した後、粉砕して42〜
80メッシュに整粒した。その0.1gを常圧固定床流
通式反応管に充填した。前処理として、Heガス流通下
5℃/minで昇温後、触媒温度500℃で1時間保持
した。Heガス流通下で冷却後、NO:3000pp
m,C2H4:3000ppm,O2:2.0%含有す
るHeガスを20ml/minで流通させ、各温度にお
ける定常活性を調べた。このときの空間速度は6000
hr−1であった。定常活性は、各温度で一定間隔で分
析を行い、出口ガス成分が一定組成になった場合のNO
からN2への転化率で示した。
80メッシュに整粒した。その0.1gを常圧固定床流
通式反応管に充填した。前処理として、Heガス流通下
5℃/minで昇温後、触媒温度500℃で1時間保持
した。Heガス流通下で冷却後、NO:3000pp
m,C2H4:3000ppm,O2:2.0%含有す
るHeガスを20ml/minで流通させ、各温度にお
ける定常活性を調べた。このときの空間速度は6000
hr−1であった。定常活性は、各温度で一定間隔で分
析を行い、出口ガス成分が一定組成になった場合のNO
からN2への転化率で示した。
【0035】N2への転化率は次式で表される。
【0036】 XN2={2×[N2]out /[NO]in}×100 XN2:NOからN2への転化率 [N2]out :出口ガスのN2濃度 [NO]in:入口ガスのNO濃度 各温度におけるN2への転化率を表1に示す。
【0037】
【表1】 比較例1 実施例1で得られたNa型ゼオライト10gを、0.0
06N硝酸鉄水溶液400mlに添加した。60℃にて
一昼夜撹拌し、洗浄、乾燥して比較触媒1を得た。化学
分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモ
ル比で表して次の組成を有していた。 0.06Fe2O3,0.75Na2O,Al2O3,
23.1SiO2 Feイオンの含有量は0.47wt%であった。
06N硝酸鉄水溶液400mlに添加した。60℃にて
一昼夜撹拌し、洗浄、乾燥して比較触媒1を得た。化学
分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモ
ル比で表して次の組成を有していた。 0.06Fe2O3,0.75Na2O,Al2O3,
23.1SiO2 Feイオンの含有量は0.47wt%であった。
【0038】比較例2 実施例2で得られたNa型ゼオライト10gを0.03
8N硝酸鉄水溶液400mlに添加した。60℃にて一
昼夜攪拌し、洗浄、乾燥して比較触媒2を得た。化学分
析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル
比で表して次の組成を有していた。 0.11Fe2O3,0.27Na2O3,Al
2O3,39.7SiO2 Feイオンの含有量は0.48wt%であった。
8N硝酸鉄水溶液400mlに添加した。60℃にて一
昼夜攪拌し、洗浄、乾燥して比較触媒2を得た。化学分
析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル
比で表して次の組成を有していた。 0.11Fe2O3,0.27Na2O3,Al
2O3,39.7SiO2 Feイオンの含有量は0.48wt%であった。
【0039】比較例3 特開昭56−45819号公報記載の実施例6に従って
ZSM−5型ゼオライトを合成した。得られたZSMー
5型ゼオライト50gを530℃で5時間か焼した後、
0.1N硝酸ナトリウム水溶液2リットルに添加し、6
0℃にて一昼夜撹拌し、固液分離、洗浄した。この操作
を2回繰返した後、乾燥し、Na型ゼオライトを得た。
ZSM−5型ゼオライトを合成した。得られたZSMー
5型ゼオライト50gを530℃で5時間か焼した後、
0.1N硝酸ナトリウム水溶液2リットルに添加し、6
0℃にて一昼夜撹拌し、固液分離、洗浄した。この操作
を2回繰返した後、乾燥し、Na型ゼオライトを得た。
【0040】このNa型ゼオライト10gを、0.02
3N硝酸鉄水溶液400mlに添加した。60℃にて一
昼夜攪拌し、洗浄、乾燥して比較触媒3を得た。化学分
析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル
比で表して次の組成を有していた。 0.15Fe2O3,0.02Na2O3,Al
2O3,73.0SiO2 Feイオンの含有量は0.38wt%であった。
3N硝酸鉄水溶液400mlに添加した。60℃にて一
昼夜攪拌し、洗浄、乾燥して比較触媒3を得た。化学分
析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル
比で表して次の組成を有していた。 0.15Fe2O3,0.02Na2O3,Al
2O3,73.0SiO2 Feイオンの含有量は0.38wt%であった。
【0041】比較例4 実施例1で得られたNa型ゼオライト10gを、0.0
24N酢酸銅水溶液1リットルに添加した後、60℃で
一昼夜攪拌し、洗浄、乾燥して比較触媒4を調製した。
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表わして次の組成を有していた。 1.12
CuO,0.03Na2O,Al2O3,23.3Si
O2 比較例5 比較例1〜4で得られた比較触媒1〜4を用いて、実施
例3と同様にして比較触媒の接触還元能を調べた。
24N酢酸銅水溶液1リットルに添加した後、60℃で
一昼夜攪拌し、洗浄、乾燥して比較触媒4を調製した。
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表わして次の組成を有していた。 1.12
CuO,0.03Na2O,Al2O3,23.3Si
O2 比較例5 比較例1〜4で得られた比較触媒1〜4を用いて、実施
例3と同様にして比較触媒の接触還元能を調べた。
【0042】その結果を表2に示す。
【0043】
【表2】 表1,表2から明らかなように、本発明の触媒は、窒素
酸化物、炭化水素及び酸素を含有するガスと接触させる
ことによりガス中の窒素酸化物を低温においても効率よ
く除去できる性能を有する。
酸化物、炭化水素及び酸素を含有するガスと接触させる
ことによりガス中の窒素酸化物を低温においても効率よ
く除去できる性能を有する。
Claims (2)
- 【請求項1】SiO2/Al2O3モル比が20〜60
のZSM−5に鉄イオンを少なくとも1wt%含有させ
たことを特徴とする、窒素酸化物,炭化水素及び酸素を
含む排ガスから窒素酸化物を還元除去する触媒。 - 【請求項2】請求項1に記載の触媒に、窒素酸化物,炭
化水素及び酸素を含む排ガスを接触させることを特徴と
する窒素酸化物還元除去方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3167501A JPH04367740A (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 窒素酸化物還元除去用触媒及び還元除去方法 |
JP3-167501 | 1991-06-13 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05269386A true JPH05269386A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=15850857
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3167501A Pending JPH04367740A (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 窒素酸化物還元除去用触媒及び還元除去方法 |
JP4174988A Pending JPH05269386A (ja) | 1991-06-13 | 1992-06-10 | 窒素酸化物還元除去用触媒及び還元除去方法 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3167501A Pending JPH04367740A (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 窒素酸化物還元除去用触媒及び還元除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JPH04367740A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100527963B1 (ko) * | 1999-12-31 | 2005-11-09 | 현대자동차주식회사 | 열적 안정성이 향상된 철/지.에스.엠-5 제올라이트 촉매의제조방법 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007330866A (ja) * | 2006-06-13 | 2007-12-27 | Toyota Motor Corp | 排ガス用吸着材 |
-
1991
- 1991-06-13 JP JP3167501A patent/JPH04367740A/ja active Pending
-
1992
- 1992-06-10 JP JP4174988A patent/JPH05269386A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100527963B1 (ko) * | 1999-12-31 | 2005-11-09 | 현대자동차주식회사 | 열적 안정성이 향상된 철/지.에스.엠-5 제올라이트 촉매의제조방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04367740A (ja) | 1992-12-21 |
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