JP2852553B2 - 液晶性ポリマーフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

液晶性ポリマーフィルムおよびその製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、異方性溶融物を形成する液晶性ポリマーで
構成され、機械的異方性、表面平滑性および寸法安定性
が改善された液晶性ポリマーフィルムおよびその製造方
法に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 磁気記録媒体用ベースフィルムなどの工業用フィルム
として、ポリエチレンテレフタレートフィルムが汎用さ
れている。このポリエチレンテレフタレートフィルム
は、磁気記録媒体用ベースフィルムに要求される特性、
例えば、磁気記録層を精度よく形成し、データを精度よ
く記録・再生するための表面平滑性に優れている。一
方、フィルムの表面平滑性が高くなるにつれて、摩擦係
数が大きくなり、走行性安定性が低下すると共に、フィ
ルムが摩耗し易くなり、摩耗粉の発生により耐久性が低
下する。そこで、前記磁気記録媒体は、通常、フィルム
の一方の面に磁気記録層を形成し、他方の面に、滑り性
を付与するため、摩擦係数の小さなバックコート層を形
成している。
しかしながら、フィルムにバックコート層を形成する
と、磁気記録媒体のコストが高くなる。また、フィルム
の特性は主に構成ポリマーにより支配されるので、ポリ
エチレンテレフタレートを素材とする限り、機械的特性
などをさらに高めるには限度がある。また、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムは線膨脹係数が大きく、寸法
安定性が十分でない。
一方、異方性溶融物を形成する液晶性ポリマー、すな
わちサーモトロピック液晶性ポリマーは、エンジニアプ
ラスチックの領域に属し、機械的性質、寸法安定性、耐
薬品性、耐熱性および電気的特性などが優れており、各
種の分野における要求性能を満足するフィルム用素材と
して注目されている。しかしながら、この液晶性ポリマ
ーは、フィルム成形により高弾性率のスプリットファイ
バーが得られること(特公昭60−42287号公報参照)か
らも明らかなように、配向性が高く、フィルムの縦方
向、すなわち引取り方向(以下、MD方向という)と、MD
方向と直交する幅方向(以下、TD方向という)の特性、
特に機械的特性が著しく相違し、異方性が大きい。
そこで、機械的強度が大きく、異方性の小さな液晶性
ポリマーフィルムを製造する方法として、特公昭63−33
450号公報及び特開昭61−102234号公報には、インフレ
ーション法によるフィルム成形時に、MD方向およびTD方
向に延伸することが開示されている。
しかしながら、液晶性ポリマーの溶融粘度が小さいた
めか、これらの方法では、ブロー比を大きくできなかっ
たり、成形安定性が十分でなく、得られたフィルムは未
だ異方性が大きい。特に、液晶性ポリマーの強い配向性
に起因するためか、得られたフィルムには、多数の皺が
生成し易く、表面平滑性が低下する。特に、前記磁気記
録媒体用ベースフィルムの薄膜化の要望に応えるため、
フィルムの厚みを小さくする場合には、皺が数多く発生
し表面粗さが著しく大きくなる。また、フィルムの表面
粗さが著しく大きくなると、磁気記録層を精度よく形成
できななる。
従って、本発明の目的は、厚みが小さくても表面平滑
性に優れると共に、機械的異方性が小さく、高弾性率高
強度の液晶性ポリマーフィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、前記の如き優れた特性を示す液
晶性ポリマーフィルムの製造方法を提供することにあ
る。
[発明の構成] 上記目的を達成するため、本発明は、異方性溶融物を
形成する液晶性ポリマーで構成された二軸延伸フィルム
であって、液晶性ポリマーが、下記(1)〜(6) (1)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、 (2)非ジフェニル系芳香族ジオール、脂環族ジオー
ル、脂肪族ジオール (3)芳香族ヒドロキシカルボン酸 (4)芳香族チオールカルボン酸 (5)芳香族ジオール、芳香族チオールフェノール (6)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン から選択された構成成分のポリエステル、ポリチオール
エステル又はポリエステルアミドで構成され、 フィルムの少なくとも一方の面の表面粗さRaが10〜50
nmであり、 かつ下記の特性 引取り方向(MD)の引張り弾性率が8×104〜4×105
(kgf/cm2)、引取り方向と直交する方向(TD)の引張
り弾性率がMD方向の0.5〜1.5倍 引取り方向(MD)の引張り強度が3×103〜7.5×103
(kgf/cm2)、引取り方向と直交する方向(TD)の引張
り強度がMD方向の0.43〜1.25倍 を有する液晶性ポリマーフィルムを提供する。
また、本発明は、異方性溶融物を形成する上記液晶性
ポリマーをインフレーション法によりフィルム成形する
方法であって、液晶性ポリマーを含む溶融物と、該液晶
性ポリマーに対して非接着性の熱可塑性ポリマーを含む
溶融物とをダイ内に供給し、各溶融物を積層状態で合流
させて環状スリットから押出し、生成した筒状フィルム
を、ブロー比Dtd1.5〜10,ドロー比Dmd1.5〜40、およびD
td/Dmd=0.25〜2.5で延伸した後、非接着性熱可塑性ポ
リマー層を液晶性ポリマー層から剥離し、少なくとも一
方の面の表面粗さRaが10〜50nmである液晶性ポリマーフ
ィルムを製造する方法を提供する。
本明細書において、液晶性ポリマーとは、加熱によっ
て軟化流動し成形可能となり、かつ溶融時に複屈折を有
する異方性溶融相を示すサーモトロピック液晶ポリマー
とその組成物を意味する。
またフィルムとは、当該技術分野でシート等と呼ばれ
ることのある比較的薄く、実質的に平らな構造物全てを
含む意味に用いる。
また、表面粗さRaとは、JIS B 0601に規定する表
面粗さを意味する。
本発明のフィルムを構成する液晶性ポリマーとして
は、例えば、下記の構成成分からなるポリマーが挙げら
れる。
(1)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸の一種
又は二種以上 (2)非ジフェニル系芳香族ジオール、脂環族ジオー
ル、脂肪族ジオールの一種又は二種以上 (3)芳香族ヒドロキシカルボン酸の一種又は二種以上 (4)芳香族チオールカルボン酸の一種又は二種以上 (5)芳香族ジチオール、芳香族チオールフェノール一
種又は二種以上 (6)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンの一種
又は二種以上。
上記構成成分からなる液晶性ポリマーは、 i)構成成分(1)と(2)とからなるポリエステル、 ii)構成成分(3)からなるポリエステル、 iii)構成成分(1)と(2)と(3)とからなるポリ
エステル、 iv)構成成分(4)からなるポリチオールエステル、 v)構成成分(1)と(5)とからなるポリチオールエ
ステル、 vi)構成成分(1)と(4)と(5)とからなるポリチ
オールエステル、 vii)構成成分(1)と(3)と(6)とからなるポリ
エステルアミド、 viii)構成成分(1)と(2)と(3)と(6)とから
なるポリエステルアミド などの組合せとして選択される。
前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、4,
4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4″−トリフェニルジ
カルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ
ルエーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタ
ン−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシブタン−4,4′
−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−4,4′−ジカルボ
ン酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテル−3,3′−ジ
カルボン酸、ジフェノキシエタン−3,3′−ジカルボン
酸、ジフェニルエタン−3,3′−ジカルボン酸、ナフタ
レン−1,6−ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;
芳香族ジカルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体、例えば、クロロテレフタル酸、ジクロロテ
レフタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフタル
酸、ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、メト
キシテレフタル酸、エトキシテレフタル酸などが挙げら
れる。
脂環族ジカルボン酸としては、トランス−1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、シス−1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸など
の脂環族ジカルボン酸;脂環族ジカルボン酸のアルキ
ル、アルコキシまたはハロゲン置換体、例えば、トラン
ス−1,4−(1−メチル)シクロヘキサンジカルボン
酸、トランス−1,4−(1−クロロ)シクロヘキサンジ
カルボン酸などが挙げられる。
芳香族ジオールとしては、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、4,4″−ジヒドロキシトリフェニル、2,6−ナフタレ
ンジオール、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、3,3′
−ジヒドロキシジフェニル、3,3′−ジヒドロキシジフ
ェニルエーテル、1,6−ナフタレンジオール、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタンなどの芳香族ジオール;
芳香族ジオールのアルキル、アルコキシまたはハロゲン
置換体、例えば、クロロハイドロキノン、メチルハイド
ロキノン、1−ブチルハイドロキノン、フェニルハイド
ロキノン、メトキシハイドロキノン、フェノキシハイド
ロキノン、4−クロロレゾルシン、4−メチルレゾルシ
ンなどが挙げられる。
脂環族ジオールとしては、トランス−1,4−シクロヘ
キサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオー
ル、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、ト
ランス−1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シ
クロヘキサンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサ
ンジメタノールなどの脂環族ジオール;脂環族ジオール
のアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、例え
ば、トランス−1,4−(1−メチル)シクロヘキサンジ
オール、トランス−1,4−(1−クロロ)シクロヘキサ
ンジオールなどが挙げられる。
脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコールなどの直鎖状又は分岐状脂肪族ジオール
が挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、4−ヒドロキ
シ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸な
どの芳香族ヒドロキシカルボン酸;芳香族ヒドロキシカ
ルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換
体、例えば、3−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,
5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメチル
−4−ヒドロキシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息
香酸、6−ヒドロキシ−5−メチル−2−ナフトエ酸、
6−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、3−
クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジクロロ−4
−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジクロロ−4−ヒドロキ
シ安息香酸、2,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香
酸、3−ブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロ
キシ−5−クロロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−
7−クロロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−5,7−
ジクロロ−2−ナフトエ酸などが挙げられる。
芳香族メルカプトカルボン酸としては、4−メルカプ
ト安息香酸、3−メルカプト安息香酸、6−メルカプト
−2−ナフトエ酸、7−メルカプト−2−ナフトエ酸な
どが挙げられる。
芳香族ジオールとしては、ベンゼン−1,4−ジチオー
ル、ベンゼン−1,3−ジチオール、ナフタレン−2,6−ジ
チオール、ナフタレン−2,7−ジチオールなどが挙げら
れる。
芳香族メルカプトフェノールとしては、4−メルカプ
トフェノール、3−メルカプトフェノール、2−メルカ
プトフェノールなどが挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンとしては、
4−アミノフェノール、N−メチル−4−アミノフェノ
ール、1,4−フェニレンジアミン、N−メチル−1,4−フ
ェニレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,4−フェニレン
ジアミン、3−アミノフェノール、3−メチル−4−ア
ミノフェノール、2−クロロ−4−アミノフェノール、
4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−4′−ヒド
ロキシジフェニル、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフ
ェニルエーテル、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェ
ニルメタン、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニル
スルフィド、4,4′−ジアミノフェニルスルフィド(チ
オジアニリン)、4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、2,5−ジアミノトルエン、4,4′−エチレンジアニリ
ン、4,4′−ジアミノジフェノキシエタン、4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル(オキシジアニリン)な
どが挙げられる。
前記各構成成分からなる前記ポリマーi)ないしvii
i)は、構成成分及びポリマー中の組成比、シーケンス
分布によっては、溶融時に複屈折を有しないものも存在
するが、本発明で用いられるポリマーは上記ポリマーの
うち溶融時に複屈折を有するものに限られる。
なお、前記以外の液晶性ポリマーには、芳香族ポリア
ゾメチンが含まれる。芳香族ポリアゾメチンの具体例と
しては、ポリ(ニトリロ−2−メチル−1,4−フェニレ
ンニトリロエチリジン−1,4−フェニレンエチリジ
ン)、ポリ(ニトリロ−2−メチル−1,4−フェニレン
ニトリロメチリジン−1,4−フェニレンメチリジン)、
及びポリ(ニトリロ−2−クロロ−1,4−フェニレンニ
トリロメチリジン−1,4−フェニレンメチリジン)など
が挙げられる。
さらに前記以外の液晶性ポリマーにはポリエステルカ
ーボネートが含まれる。このポリマーは本質的には4−
オキシベンゾイル単位、ジオキシフェニル単位、ジオキ
シカルボニル単位及びテレフタロイル単位を含んでい
る。
前記各液晶性ポリマーは、従来公知の方法で製造する
ことができる。
好ましい異方性溶融相を形成するポリエステルは、6
−ヒドロキシ−2−ナフトイル、2,6−ジヒドロキシナ
フタレン及び2,6−ジカルボキシナフタレンなどのナフ
タレン単位を約10モル%以上含有する。
好ましいポリエステルアミドは、上記ナフタレン単位
と、4−アミノフェノール又は1,4−フェニレンジアミ
ンからなる単位との反復単位を含有する。具体的には以
下の通りである。
(A)本質的に下記反復単位[I]及び[II]からなる
ポリエステル: このポリエステルは、単位[I]を約10〜90モル%及
び単位[II]を約10〜90モル%含有する。一態様におい
て単位[I]は約65〜85モル%(例えば、約75モル%)
の量まで存在する。他の態様において、単位[II]は約
15〜35モル%、好ましくは約20〜30モル%の低濃度の量
で存在する。また環に結合している水素原子の少なくと
も一部は、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原
子、フェニル基、置換フェニル基及びこれらの組み合せ
からなる群から選ばれた置換基で置換されていてもよ
い。
(B)本質的に下記の反復単位[II]、[III]及び[I
V]からなるポリエステル: このポリエステル単位[II]を約30〜70モル%含有す
る。このポリエステルは、好ましくは、単位[II]を約
40〜60モル%、単位[III]を約20〜30モル%及び単位
[IV]を約20〜30モル%含有する。また環に結合してい
る水素原子の少なくとも一部は、炭素数1〜4のアルコ
キシ基、ハロゲン原子、フェニル基、置換フェニル基及
びこれらの組み合せからなる群から選ばれた置換基によ
り置換されていてもよい。
(C)本質的に下記反復単位[II]、[IV]、[V]及
び[VI]からなるポリエステル: (式中、Rはメチル基、塩素、臭素原子またはこれらの
組み合せを意味し、芳香環上の水素原子に対する置換基
である) このポリエステルは、単位[II]を約20〜60モル%、
単位[IV]を約5〜35モル%、単位[V]を約5〜18モ
ル%及び単位[VI]を約20〜40モル%含有する。このポ
リエステルは、好ましくは、単位[II]を約35〜45モル
%、単位[IV]を約15〜25モル%、単位[V]を約10〜
15モル%及び単位[VI]を約25〜35モル%含有する。た
だし、単位[IV]と[V]の合計モル濃度は単位[VI]
のモル濃度に実質的に等しい。また、環に結合している
水素原子の少なくとも一部は、炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子、フェ
ニル基、置換フェニル基及びこれらの組み合せからなる
群から選ばれた置換基により置換されていてもよい。こ
の完全芳香族ポリエステルは、一般に、温度60℃でペン
タフルオロフェノールに0.3W/V%の濃度で溶解したと
き、少なくとも2.0dl/g、例えば2.0〜10.0dl/gの対数粘
度を示す。
(D)本質的に下記反復単位[I]、[II]、[VII]
及び[VIII]からなるポリエステル: 一般式O−Ar−O [VII] (式中、Arは1個の芳香族環の2価基を意味する)で示
されるジオキシアリール単位 (式中、Arは前記に同じ)で示されるジカルボキシアリ
ール単位 このポリエステルは、単位[I]を約20〜40モル%、
単位[II]を10モル%を越え、約50モル%以下、単位
[VII]を5モル%を越え、約30モル%以下、及び単位
[VIII]を5モル%を越え、約30モル%以下の量で含有
する。このポリエステルは、好ましくは、単位[I]を
約20〜30モル%、例えば、約25モル%、単位[II]を約
25〜40モル%、例えば、約35モル%、単位[VII]を約1
5〜25モル%、例えば、約20モル%、及び単位[VIII]
を約15〜25モル%、例えば、約20モル%含有する。ま
た、環に結合している水素原子の少なくとも一部は、炭
素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、ハロゲン原子、フェニル基、置換フェニル基及びこ
れらの組み合せからなる群から選ばれた置換基で置換さ
れていてもよい。
単位[VII]と[VIII]は、ポリマー主鎖内でこれら
の単位を両側の他の単位に結げている2価の結合が、1
または2以上の芳香環上で対称的配置にある(例えば、
ナフタレン環上に存在するときは互いにパラの位置か、
または対角環上に配置されている)と言う意味で対称的
であるのが好ましい。ただし、レゾルシノール及びイソ
フタル酸から誘導されるような非対称単位も使用でき
る。
好ましいジオキシアリール単位[VII]は であり、好ましいジカルボキシアリール単位[VIII]は である。
(E)本質的に下記反復単位[I]、[VII]、[VII
I]からなるポリエステル: 一般式O−Ar−O [VII] (式中、Arは前記に同じ)で示されるジオキシアリール
単位 (式中、Arは前記に同じ)で示されるジカルボキシアリ
ール単位 このポリエステルは、単位[I]を約10〜90モル%、
単位[VII]を5〜45モル%及び単位[VIII]を5〜45
モル%の量で含有する。このポリエステルは、好ましく
は単位[I]を約20〜80モル%、単位[VII]を約10〜4
0モル%及び単位[VIII]を約10〜40モル%含有する。
さらに好ましくは、このポリエステルは、約60〜80モル
%の単位[I]、約10〜20モル%の単位[VII]、及び
約10〜20モル%の単位[VIII]を含有する。また環に結
合している水素原子の少くとも一部は、炭素数1〜4の
アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原
子、フェニル基、置換フェニル基及びこれらの組み合せ
よりなる群から選ばれた置換基で置換されていてもよ
い。
好ましいジオキシアリール単位[VII]は であり、好ましいジカルボキシアリール単位[VIII]は である。
(F)本質的に下記反復単位[I]、[IX]、[X]及
び[VII]からなるポリエステルアミド: (式中、Aは少なくとも1個の芳香環を含む2価基また
は2価トランス−シクロヘキサン基を意味する)で表わ
される単位 一般式Y−Ar−Z [X] (式中、Arは前記に同じ。YはO、NHまたはNR、ZはNH
またはNRをそれぞれ意味し、Rは炭素数1〜4のアルキ
ル基またはアリール基を意味する)で表わされる単位 一般式O−Ar−O [VII] (式中、Arは前記に同じ)で表わされるジオキシアリー
ル単位 このポリエステルアミドは、単位[I]を約10〜90モ
ル%、単位[IX]を5〜45モル%、単位[X]を5〜45
モル%、及び単位[VII]を約0〜40モル%の量で含有
する。また環に結合している水素原子の少なくとも一部
は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコ
キシ基、ハロゲン原子、フェニル基、置換フェニル基及
びこれらの組み合せよりなる群から選ばれた置換基より
置換されていてもよい。
好ましいジカルボキシアリール単位[IX]は であり、好ましい単位[X]は であり、好ましいジオキシアリール単位[VII]は である。
本発明の異方性溶融相を形成するポリマーには、一つ
のポリマー鎖の一部が前記異方性溶融相を形成するポリ
マーのセグメントから構成され、残りの部分が異方性溶
融相を形成しない熱可塑性樹脂のセグメントから構成さ
れるポリマーも含まれる。
前記液晶性ポリマーの中で好ましいポリマーは、完全
芳香族ポリエステルおよび完全芳香族ポリエステルアミ
ドである。
完全芳香族ポリマーは、一般溶剤には実質的に不溶で
ある傾向を示し、従って、溶液加工には適さない。しか
しながら、これらのポリマーは通常の溶融加工法により
容易に加工することができる。なお、特に好ましい完全
芳香族ポリマーはペンタフルオロフェノールにはいくら
か可溶である。
液晶性ポリマーは、成膜性などを損わない範囲で適宜
の分子量を有していてもよい。例えば、好適な完全芳香
族ポリエステルは、通常重量平均分子量が約2,000〜20
0,000、好ましくは約10,000〜50,000、特に好ましくは
約20,000〜25,000である。また好適な完全芳香族ポリエ
ステルアミドは、通常、分子量が約5,000〜50,000、好
ましくは約10,000〜30,000、例えば、15,000〜17,000で
ある。分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィーならびにその他のポリマーの溶融形成を伴な
わない標準的測定法、例えば圧縮成形フィルムについて
赤外分光法により末端基を定量することにより実施でき
る。またペンタフルオロフェノール溶液にして光散乱法
を用いて分子量を測定することもできる。
完全芳香族ポリエステルアミドは、温度60℃でペンタ
フルオロフェノールに0.1重量%濃度で溶解したとき、
一般に、少なくとも約2.0dl/g、例えば約2.0〜10.0dl/g
の対数粘度(I.V.)を示す。
前記完全芳香族液晶性ポリマーの中で好ましい液晶性
ポリマーは、前記一般式[I]および[II]で表わされ
る反復構成単位を少なくとも60モル%以上含む完全芳香
族ポリエステル(A)(D)、特に一般式[I]及び
[II]で表わされる反復構成単位100モル%の完全芳香
族液晶性ポリマー(A)である。このようなポリマー
は、一般に他の液晶性ポリマーよりも機械的特性、寸法
安定性、耐薬品性、耐熱性および電気的特性に優れてい
る。
液晶性ポリマーは、通常、熱変形温度が80〜400℃、
好ましくは120〜350℃程度であり、耐熱性に優れる。特
に熱変形温度150〜250℃の液晶性ポリマーは成膜性に優
れるので好ましい。
本発明の液晶性ポリマーフィルムは前記液晶性ポリマ
ー単独で形成されていてもよく、その他の異方性溶融相
を形成するポリマー;異方性溶融相を形成しない熱可塑
性樹脂;熱硬化性樹脂;可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、発泡剤、架橋剤、
滑剤などの添加剤;無機繊維、ウィスカー、炭酸カルシ
ウム、高分散性けい酸、アルミナ、水酸化アルミニウ
ム、タルク粉、マイカ、硫酸バリウムなどの充填剤など
を含有するポリマー組成物で形成されていてもよい。な
お、ポリマー組成物中の異方性溶融相を形成するポリマ
ーと他の成分とは熱力学的に相溶していてもよい。
前記ポリマー組成物中、液晶性ポリマーは少なくとも
50重量%、好ましくは少なくとも80重量%含有される。
液晶性ポリマーフィルムの膜厚は、用途に応じて選択
でき、通常、1〜500μm、好ましくは2〜250μm程度
である。なお、本発明の液晶性ポリマーフィルムは、そ
の厚みの如何に拘らず、表面平滑性が高い。
本発明の液晶性ポリマーフィルムの第1の特徴は、少
なくとも一方の面の表面粗さRaが10〜50nm、好ましくは
15〜35nmである点にある。
フィルムの一方の面のみが前記表面粗さである液晶性
ポリマーフィルムにおいて、他方の面の表面粗さは、通
常、50nmを越える値である。このような液晶性ポリマー
フィルムを、例えばビデオテープなどの磁気記録媒体用
ベースフィルムとして使用する場合には、表面粗さの小
さいフィルム面に磁気記録層などのコーティング層を均
一な膜厚に形成できる。また、表面粗さが大きい面によ
り、滑り性及び走行性を高めることができ、滑り性を付
与するためのバックコート層を形成する必要がない。な
お、表面粗さの大きなフィルム面の動摩擦係数は、例え
ば、0.3μK以下、好ましくは0.25μK以下である。
本発明の液晶性ポリマーフィルムの第2の特徴は、高
弾性率、高強度であり、機械的異方性が小さく、しかも
寸法安定性に優れている点にある。
本発明の液晶性ポリマーフィルムは、引張り弾性率を
TM(kg f/cm2)、引張り強度をTS(kg f/cm2)とする
と、例えば、下記の特性を有する。
(a)TM(kg f/cm2) MD方向:8×104〜4×105kg f/cm2 TD方向:MD方向のTM×0.5〜1.5倍、 好ましくはMD方向のTM×0.75〜1.25倍 (b)TS(kg f/cm2) MD方向:3×103〜7.5×103kg f/cm2 TD方向:MD方向のTS×0.43×1.25倍、好ましくはMD方向
のTS×0.75〜1.25倍 このように本発明の液晶性ポリマーフィルムは、引張
り弾性率および引張り強度が大きく、しかも異方性が著
しく小さい。特に好ましい液晶性ポリマーフィルムは等
方性を示す。
本発明の液晶性ポリマーフィルムは、熱膨脹係数が小
さく寸法安定性に優れている。液晶性ポリマーフィルム
の熱膨脹係数は、通常、 MD方向:−1×10-5〜+1×10-5/℃、 好ましくは5×10-6〜−1×10-6/℃ TD方向:−1×10-5〜2×10-5/℃、 好ましくは1×10-5〜+1.5×10-5/℃程度である。
また、液晶性ポリマーフィルムは、膜厚25μmにおい
て、酸素ガス及び炭酸ガス透過性が1.0cc/m2・24時間・
気圧以下、水蒸気透過率が約1.5g/m2・24時間・気圧以
下であり、ガスバリア性にも優れる。
少なくとも一方の面が表面平滑性に優れた本発明の液
晶性ポリマーフィルムは、このような特性を有するの
で、前記磁気記録媒体用ベースフィルムに限らず、包装
用フィルム、写真フィルム、電気絶縁用フィルムなどの
種々の用途で使用できる。
なお、液晶性ポリマーフィルムの表面粗さRaは、製造
方法によって大きく変動する。例えば、通常のTダイ成
形法で製造された液晶性ポリマーフィルムの表面粗さRa
は、通常、250nm程度であり、インフレーション法によ
り製造された液晶性ポリマーフィルムの表面粗さRaは、
通常、80nm程度である。
本発明では、液晶性ポリマーと、液晶性ポリマーに対
して非接着性の熱可塑性ポリマーとを用いるインフレー
ション法により、表面粗さの小さな液晶性ポリマーフィ
ルムを製造する。
非接着性熱可塑性ポリマーとしては、例えば、オレフ
ィン系ポリマー、ポリアルキレンテレフタレート、ポリ
カーボネート、ポリアミド、ポリアリレート、ポリアセ
タール、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルサルホン、ポリサルホン、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテルなどが挙げ
られる。これらのポリマーの中で、オレフィン系ポリマ
ー、ポリアルキレンテレフタレートが好ましい。
オレフィン系ポリマーとしては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
ポリ−4−メチルペンテン−1、アイオノマーエチレン
−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体などが挙げられる。これらのオレフィン系ポリマ
ーの中で、ポリエチレン、特に高密度ポリエチンレン、
中密度ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。
ポリアルキレンテレフタレートとしては、炭素数2〜
6程度のアルキレン基を有するポリマー、特にポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、上
記アルキレン基の一部をシクロアルキレン基やエーテル
基で置換したポリマー、例えば、ポリエチレンテレフタ
レートのエチレングリコール成分の一部が1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールやジエチレングリコールなどで置
換したいわゆるPET−G(イーストマンケミカル社製の
商品名)が好ましい。
これらの非接着性の熱可塑性ポリマーは、一種又は二
種以上混合して使用できる。また、非接着性の熱可塑性
ポリマーは、前記液晶性ポリマーと同様に、種々の添加
剤や充填剤などを含有するポリマー組成物としても使用
できる。
以下に、本発明の液晶性ポリマーフィルムの好ましい
製造方法であるインフレーション成形法について、添付
図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の一例である液晶性ポリマーフィルム
の製造方法を示す概略図、第2図は第1図に示すインフ
レーション成形法を示す概略断面図である。
図示する例では、前記液晶性ポリマー又はポリマー組
成物(以下、単に液晶性ポリマーという)を、ホッパー
(1a)からスクリュー(2a)を備えた押出し機(3a)に
供給して熱溶融し、押出し機(3a)に取付けられたイン
フレーションダイ(4)の環状流路(5a)に供給する。
また、非接着性熱可塑性ポリマー又はポリマー組成物
(以下、単に非接着性熱可塑性ポリマーという)を、ポ
ッパー(1b)からスクリュー(2b)を備えた押出し機
(3b)に供給して熱溶融し、前記インフレーションダイ
(4)の他の環状流路(5b)に供給する。各環状流路
(5a)(5b)はダイ(4)内で合流し、吐出口である環
状スリット(6)に至っている。液晶性ポリマーの溶融
物と非接着性熱可塑性ポリマーの溶融物は、環状流路
(5a)(5b)の合流部で積層状態で合流し、環状スリッ
ト(6)から下方へ積層状態で押出され、筒状フィルム
(7)を形成する。図示する例では、この筒状フィルム
(7)は、内側の液晶性ポリマー(8a)と外側の非接着
性熱可塑性ポリマー層(8b)との積層フィルムとして形
成されている。
なお、液晶性ポリマーの溶融押出し温度は、ポリマー
の構成単位の種類や組成比などに応じて選択できる。前
記好ましい液晶性ポリマーの溶融押出し温度は、例え
ば、200〜400℃、好ましくは240〜340℃程度の範囲から
選択できる。
非接着性の熱可塑性ポリマーの押出し温度は、ポリマ
ーの種類に応じて選択できるが、好ましい温度は、前記
液晶性ポリマーの押出し温度をTとするとき、T−50℃
以上、好ましくはT±50℃の範囲である。
環状スリット(6)の間隙、すなわちリップクリアラ
ンスは、通常0.2〜10mm、好ましくは0.5〜4mm程度であ
る。環状スリット(6)の直径は、成形するフィルムの
幅に応じて設定できるが、環状スリット(6)の直径が
大きすぎる場合には、筒状フィルム(7)を安定して膨
脹できない場合があり、フィルムの特性が低下し易いの
で、200mm以下、好ましくは120mm以下である。
インフレーションダイ(4)に接続された気体供給パ
イプ(9)から、例えば、空気、窒素、炭酸ガスなどの
気体を筒状フィルム(7)の中空部に供給して膨脹さ
せ、バルブと称される筒状フィルム(7)を引取り方向
と直交するTD方向に延伸すると共に、引取機のニップロ
ール(12a)(12b)で引取りながらドラフトをかけてMD
方向に延伸する。
ダイ(4)から押出した筒状フィルム(7)は、膨脹
させるまでの間、そのまま自然冷却してもよく、エアリ
ング(10)などの冷却筒、加熱筒または保温筒など通過
させてもよい。膨脹させるときのフィルム温度は、自然
冷却または保温筒を使用して調整するのが好ましい。
筒状フィルム(7)を膨脹させるときの好ましいフィ
ルム温度は、通常、液晶性ポリマーの二次転移温度以上
であって、かつ押出し温度よりも10〜100℃、特に20〜7
0℃程度低い温度である。フィルム温度が低すぎる場合
には、延伸効果が低下し、高すぎる場合には、筒状フィ
ルム(7)を均一に膨脹させることが困難である。
筒状フィルム(7)の延伸に際しては、液晶性ポリマ
ー層(8a)が非接着性熱可塑性ポリマー層(8b)で補強
されているので、延伸倍率を大きくすることができる。
好ましい延伸倍率は、TD方向の延伸倍率、すなわちブロ
ー比をDtd、MD方向の延伸倍率、すなわちドラフト比をD
mdとすると、Dtdは、1.5〜10倍、好ましくは2.5〜6倍
程度である。TD方向の延伸倍率Dtdが1.5倍未満である場
合には、延伸効果が小さく、10倍を越える場合には、筒
状フィルム(7)が破裂する場合がある。MD方向の延伸
倍率Dmdは、1.5〜40倍、好ましくは5〜25倍程度であ
る。MD方向の延伸倍率Dmdが1.5倍未満である場合には、
筒状フィルム(7)を安定して膨脹させることが困難で
あり、40倍を越える場合には、MD方向への配向が強く異
方性の大きなフィルムとなり易い。
また、好ましいDtdとDmdとの比は、 0.25≦Dtd/Dmd<2.5、特に 0.4≦Dtd/Dmd≦1.5程度である。
このような条件で延伸する場合には、液晶性ポリマー
フィルムの異方性が著しく改善され、等方性または等方
性に近いフィルムが得られる。
なお、TD方向の延伸倍率DtdおよびMD方向の延伸倍率D
mdは、第2図に示されるように、ダイ(4)の環状スリ
ット(5)の直径をd、膨脹したバブル状の筒状フィル
ム(7)の直径をD、環状スリット(5)からの溶融物
の吐出線速度をV、筒状フィルム(7)の引取り速度を
v、環状スリット(5)の面積をs、フィルムの断面積
をSとするとき、下記式で表される。
Dtd=d/D Dmd=v/V=s/S この例では、インフレーションダイ(4)から下方へ
押出した筒状フィルム(7)の周囲にはエアリング(1
0)が配置されているとともに、幅方向に延伸した筒状
フィルム(7)をガイド板(11)で案内しながら、ニッ
プロール(12a)(12b)で引取っている。
延伸処理が施された後、自然冷却または保温筒を使用
して、ニップロール(12a)(12b)を通過させるときの
フィルム温度を調整するのが好ましい。ニップロール
(12a)(12b)を通過させるときの好ましいフィルム温
度は、50〜170℃、特に70〜150℃程度である。フィルム
温度が低すぎる場合には、高弾性率を示す液晶性ポリマ
ーから成形されるフィルムに皺が発生し易く、高すぎる
場合には、筒状フィルム(7)が融着し易い。
また、前記ニップロール(12a)(12b)で折畳んだフ
ィルムの両端を、ローラ(13)及び一対のローラ(14
a)(14b)を経た後、スリッタ(15)でスリットしてい
る。
そして、一対のローラ(16a)(16b)を経た積層フィ
ルムを、液晶性ポリマーフィルム(17a)(17b)と非接
着性熱可塑性ポリマーフィルム(17c)(17d)とに剥離
させ、液晶性ポリマーフィルム(17a)(17b)と非接着
性熱可塑性ポリマーフィルム(17c)(17d)とを、それ
ぞれ巻き取りロール(18a)(18b)(18c)(18d)に巻
き取っている。
前記のようにして液晶性ポリマー層(8a)と非接着性
熱可塑性ポリマー(8b)とを積層した積層フィルムとし
てダイ(4)から下方へ押出して、筒状フィルム(7)
を引取り、かつ膨脹させる場合には、均一な延伸が可能
であり、液晶性ポリマーフィルム(17a)(17b)の機械
的異方性が著しく小さくなる。すなわち、液晶性ポリマ
ー層(8a)を非接着性熱可塑性ポリマー層(8b)で補強
できるので、筒状フィルム(7)を自重により落しなが
ら安定かつ均一に膨脹させ延伸することができる。ま
た、筒状フィルム(7)を膨脹させてTD方向に延伸しな
がら、引取ってMD方向に延伸するので同時二軸配向が可
能である。さらに、積層フィルムを延伸した後、液晶性
ポリマー層(8a)から引接着性熱可塑性ポリマー層(8
b)を剥離することにより、一方の面の表面平滑性が高
い液晶性ポリマーフィルム(17a)(17b)が得られる。
しかも、非接着性熱可塑性ポリマー層(8b)の剥離によ
り、厚みの小さな液晶性ポリマー(8a)が得られる。
これに対して、従来のように、液晶性ポリマーのみか
らなる筒状フィルムをダイ(4)から上方へ押出す場合
には、液晶性ポリマーの溶融粘度および溶融状態でのフ
ィルムの強度(腰)がオレフィン系ポリマーなどよりも
小さいので、溶融状態の筒状フィルムに自重が作用し、
偏肉し易い。また、エアリングと接触し易く、均一な筒
状フィルムを形成することが困難である。さらに、膨脹
に伴ない筒状フィルムの薄肉部から破裂し易く、均一か
つ安定して膨脹させることが困難であるため、フィルム
の機械的異方性がさほど改善されない。しかも、液晶性
ポリマーの強い配向性に起因して、フィルム表面の粗さ
が大きくなる。特に薄膜のフィルムを製造する場合に
は、表面粗さが顕著に大きくなる。
上記のようにして得られたフィルム(17a)(17b)に
は、必要に応じて熱処理が施される。この熱処理は、フ
ィルムの緊張下で行なうことができる。熱処理は、適宜
の雰囲気、例えば、空気、窒素、真空雰囲気中、70〜30
0℃程度の温度で行なうことができる。熱処理の温度履
歴サイクル、熱処理時間、張力などは、フィルムの種
類、必要とするフィルム物性に応じて設定できる。さら
に、液晶性ポリマーフィルム(17a)(17b)には、コロ
ナ放電処理などの表面処理を施してもよい。
なお、図示する例では、筒状フィルム(7)を下方へ
押出しているが、液晶性ポリマー層(8a)が非接着性熱
可塑性ポリマー層(8b)で補強されているので、筒状フ
ィルム(7)を上方へ押出しても、安定かつ均一に膨脹
させ延伸することができる。
さらに、筒状フィルムは、前記筒状フィルム(7)の
積層構造とは逆に、外面側の液晶性ポリマー層と内面側
の非接着性熱可塑性ポリマー層とで構成されていてもよ
い。
さらに、前記インフレーション成形装置において、非
接着性熱可塑性ポリマーを溶融して押出す押出し機をさ
らに付加し、かつダイ内で、液晶性ポリマー層の両面に
非接着性熱可塑性ポリマー層を積層状態で合流させても
よい。この場合、3層構造の積層フィルムからなる筒状
フィルムを形成できる。3層構造の筒状フィルムを前記
と同様にして延伸する場合には、両面の非接着性熱可塑
性ポリマー層による補強効果が大きい。従って、筒状フ
ィルムの引取りおよび膨脹が容易であり、延伸倍率を高
めることができると共に、延伸時の皺の発生や筒状フィ
ルムの破断を防止できる。また、両面の非接着性熱可塑
性ポリマー層を液晶性ポリマー層から剥離させる場合に
は、両面の表面平滑性が高く、さらに厚みの小さな液晶
性ポリマーフィルムが得られる。さらに、液晶性ポリマ
ーは、高い配向性に起因して、環状スリットからの押出
しに伴って自然にMD方向に強く配向する性質がある。従
って、液晶性ポリマーのみを用いて、液晶性ポリマー層
と非接着性熱可塑性ポリマー層を積層した積層フィルム
の場合と同じブロー比で同じ厚みの液晶性ポリマーフィ
ルムを作製する場合には、MD方向に強く延伸する必要が
あるので、TD方向の機械的強度が低下する。これに対し
て、液晶性ポリマー層と非接着性熱可塑性ポリマー層を
積層した積層フィルムとして押出す場合には、剥離によ
り厚みの小さな液晶性ポリマーフィルムが得られるの
で、MD方向の延伸倍率を小さくでき、MD方向とTD方向の
機械的異方性が改善される。
なお、前記片面剥離や両面剥離により得られる液晶性
ポリマーフィルムの厚みは、液晶性ポリマーと非接着性
熱可塑性ポリマーの吐出量を調整することにより制御で
きる。
[発明の効果] 本発明の液晶性ポリマーフィルムは、厚みが小さくて
も表面平滑性に優れると共に、機械的異方性が小さく、
大きな弾性率および強度を示す。
また、本発明の液晶性ポリマーフィルムの製造方法
は、前記の如き優れた特性を示すフィルムを効率よく製
造できる。
[実施例] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明す
る。
実施例1 第1図に示すフィルム成形装置を用いて液晶性ポリマ
ーフィルムを作製した。すなわち、前記反復単位[I]
および[II]で構成されたポリエステル(A)からなる
液晶性ポリマー(ポリプラスチック(株)製、商品名ベ
クトラA900)のペレットを、予め150℃の温度で8時間
乾燥し、押出し機により、途中部で合流する2つの環状
流路を有するインフレーションダイの一方の環状流路へ
供給した。また、非接着性熱可塑性ポリマーとしてのポ
リプロピレン(宇部興産(株)製、商品名UBEポリプロR
E634)を他の押出し機を用いて、ダイの他方の環状流路
に供給し、液晶性ポリマー層の外側で合流させ、環状ス
リットから2層構造の筒状フィルムとして下方へ押出し
た。液晶性ポリマー層を内層とし、ポリプロピレン層を
外層として積層した筒状フィルムを引取りながら、筒状
フィルムの中空部に加圧空気を圧入し、ニップロールで
折り畳んだ後、スリッタでスリットし、非接着性熱可塑
性ポリマー層を液晶性ポリマー層から剥離し、非接着性
熱可塑性ポリマーフィルムと液晶性ポリマーフィルム
を、それぞれ巻き取りロールに巻き取った。
なお、押出し条件、フィルム成形条件は下記の通りで
ある。
押出し方向:下方 液晶性ポリマーの押出し温度:280℃ ポリプロピンレンの押出し温度:260℃ リップクリアランス:1.0mm 液晶性ポリマーとポリプロピレンとの吐出量比:1:1 ブロー比(Dtd):5.0倍 ドラフト比(Dmd):6.0倍 実施例2 液晶性ポリマー層を外層、ポリプロピレンを内層と
し、かつ液晶性ポリマーとポリプロピレンとの吐出量比
1:2の条件で積層した筒状フィルムを押出す以外、実施
例1と同様にして、液晶性ポリマーフィルムを得た。
実施例3 液晶性ポリマー層を内層、ポリプロピレンを外層と
し、かつ液晶性ポリマーとポリプロピレンとの吐出量比
2:1の条件で積層した筒状フィルムを押出し、MD方向の
ドラフト比を12倍とする以外、実施例1と同様にして、
液晶性ポリマーフィルムを得た。
実施例4 ポリプロピレンに代えて、ナイロン−6(ユニチカ
(株)製、商品名ナイロン6 A1050)を用い、ナイロ
ン−6を260℃で押出す以外、実施例1と同様にして、
液晶性ポリマーフィルムを得た。
実施例5〜実施例9 実施例1のダイに代えて、途中部で順次合流する3つ
の環状流路を有するインフレーションダイを用いた。ま
た、実施例1で用いた液晶性ポリマーを、押出し機によ
り、ダイの中間流路に供給し、実施例1のポリプロピレ
ンを、他の2つの押出し機により、ダイの中間流路の両
側の流路に供給し、溶融ポリマー層を順次合流させて、
液晶性ポリマー層を中間層とし、内外層をポリプロピレ
ン層とする3層構造の筒状フィルムを下方へ押出した。
筒状フィルムを引取りながら、筒状フィルムの中空部に
加圧空気を圧入し、ニップロールで折り畳んだ後、スリ
ッタでスリットし、両面の非接着性熱可塑性ポリマー層
を液晶性ポリマー層から剥離し、2つの非接着性熱可塑
性ポリマーフィルムと、1つの液晶性ポリマーフィルム
を、それぞれ巻き取りロールに巻き取った。
なお、押出し条件、フィルム成形条件を表1に示す。
実施例10および実施例11 筒状フィルムを上方へ押出し、表1に示す条件で延伸
する以外、実施例5と同様にして、液晶性ポリマーフィ
ルムを得た。
実施例12 ポリプロピレンに代えて、ポリエチレン(三井石油化
学工業(株)製、商品名ハイゼックス8000F)を用い、
ポリエチレンを260℃で押出す以外、実施例5と同様に
して、液晶性ポリマーフィルムを得た。
実施例13 ポリプロピレンに代えて、前記実施例4のナイロン−
6を用いる以外、実施例5と同様にして、液晶性ポリマ
ーフィルムを得た。
比較例1 ポリプロピレンを用いることなく、液晶性ポリマーか
らなる筒状フィルムを下方へ押出し、実施例1と同様に
して、液晶性ポリマーフィルムを得た。
比較例2 ポリプロピレンを用いることなく、液晶性ポリマーか
らなる筒状フィルムを上方へ押出し、実施例10と同様に
して、液晶性ポリマーフィルムを得た。
比較例3および比較例4 筒状フィルムを表2に示す条件で延伸する以外、比較
例1と同様にして、液晶性ポリマーフィルムを得た。
比較例5 実施例1の液晶性ポリマーのペレットを、予め150℃
の温度で8時間乾燥し、280℃の押出し温度で押出して
Tダイに供給すると共に、実施例1のポリプロピレンを
260℃の押出し温度で、押出しTダイに供給した。Tダ
イ内で前記液晶性ポリマーを中間層、ポリプロピレンを
両側層として合流させ、リップクリアランス0.2mmのT
ダイ押出し機から、3層構造のフィルムとして押出し、
ドラフト比6.0倍の条件で引取った。次いで、ポリプロ
ピレン層を剥離することにより、液晶性ポリマーフィル
ムを得た。
そして、得られた液晶性ポリマーフィルムの引張り強
度を、引張り試験機(オリエンテック(株)製、テンシ
ロン)を用い、引張り速度5mm/分、温度25℃で測定し
た。
また、フィルムの表面粗さを、触針式表面粗さ計
((株)小坂研究所、サーフコーダSE30C型)を用い、J
IS B 0601に中心線表面粗さ(Ra)として定義される
値として、下記の条件で測定した。
触針先端の半径:2μm 荷重 :30mg カットオフ値 :0.25mm 測定長 :2.0mm 測定方向 :フィルムの幅方向 測定回数 :20回 計算方法 :測定値の大きな値3つと、小さな値3
つを除き、14個の値を平均して求めた。
フィルムの動摩擦係数を、温度20℃、相対湿度60%の
環境下で、下記のようにした測定した。第3図に示され
るように、供給ロール(21)に巻回した1/2インチ幅の
テープ状フィルムを入口テンションメータ(22)、直径
6mm、表面粗さ0.20μmの金属製固定軸(23)、および
出口テンションメータ(24)に掛け渡し、3.3cm/秒の速
度で巻き取りロール(25)で巻き取り、50m走行させ
る。入口テンションT1を25gとし、出口テンションT2
テンションメータ(24)で測定し、下記式により、動摩
擦係数を算出した。
なお、フィルムは、固定軸(23)に対して巻き付け角
度θ=180゜(πrad)、すなわち、固定軸(23)の中心
点とフィルムの接点とを結ぶ線の角度が180゜で接触さ
せた。
μK=(1/θ)ln(T2/T1) (1/π)ln(T2/25) 製造条件、液晶性ポリマーフィルムの膜厚と共に、結
果を、表1−1および表1−2に示す。
なお、表中、LCPは液晶性ポリマー、PPはポリプロピ
レン、NYはナイロン−6、PEはポリエチレンを示す。
表より明らかなように、各実施例の液晶性ポリマーフ
ィルムは、膜厚が小さくても表面平滑性、MD方向及びTD
方向の引張り強度が著しく大きく、異方性が小さい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一例である液晶性ポリマーフィルムの
製造方法を示す概略図、 第2図は第1図に示すインフレーション成形法を示す概
略断面図、 第3図はフィルムの動摩擦係数測定装置を示す概略図で
ある。 (4)……ダイ、(6)……環状スリット、 (7)……筒状フィルム、(8a)……液晶性ポリマー
層、 (8b)……非接着性熱可塑性ポリマー層、 (17a)(17a)……液晶性ポリマーフィルム、 (17c)(17d)……非接着性熱可塑性ポリマーフィルム

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異方性溶融物を形成する液晶性ポリマーで
    構成された二軸延伸フィルムであって、液晶性ポリマー
    が、下記(1)〜(6) (1)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、 (2)非ジフェニル系芳香族ジオール、脂環族ジオー
    ル、脂肪族ジオール (3)芳香族ヒドロキシカルボン酸 (4)芳香族チオールカルボン酸 (5)芳香族ジオール、芳香族チオールフェノール (6)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン から選択された構成成分のポリエステル、ポリチオール
    エステル又はポリエステルアミドで構成され、 フィルムの少なくとも一方の面の表面粗さRaが10〜50nm
    であり、 かつ下記の引張り弾性率又は引張り強度: 引取り方向(MD)の引張り弾性率が8×104〜4×10
    5(kgf/cm2)、引取り方向と直交する方向(TD)の引張
    り弾性率がMD方向の0.5〜1.5倍 引取り方向(MD)の引張り強度が3×103〜7.5×103(k
    gf/cm2)、引取り方向と直交する方向(TD)の引張り強
    度がMD方向の0.43〜1.25倍 を有する液晶性ポリマーフィルム。
  2. 【請求項2】異方性溶融物を形成する請求項1記載の液
    晶性ポリマーをインフレーション法によりフィルム成形
    する方法であって、液晶性ポリマーを含む溶融物と、該
    液晶性ポリマーに対して非接着性の熱可塑性ポリマーを
    含む溶融物とをダイ内に供給し、各溶融物を積層状態で
    合流させて環状スリットから押出し、生成した筒状フィ
    ルムを、ブロー比Dtd1.5〜10,ドロー比Dmd1.5〜40、お
    よびDtd/Dmd=0.25〜2.5で延伸した後、非接着性熱可塑
    性ポリマー層を液晶性ポリマー層から剥離し、少なくと
    も一方の面の表面粗さRaが10〜50nmである液晶性ポリマ
    ーフィルムを製造する方法。
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