JP2852434B2 - 感光体 - Google Patents

感光体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は感光体、特に電子写真感光体に関するもので
ある。
[従来の技術及び問題点] 電子写真感光体用の感光材料としては従来、セレン、
酸化亜鉛、酸化チタン、硫化カドミウムなどの無機系光
誘導性物質が主に用いられており、その中で最近は、ア
モルファスシリコン等の研究・開発も盛んに行われてい
る。
地方、有機光導電性物質(OPC)を使用する感光材料
は、無機系光導電性物質に比べて一般に毒性が弱く、か
つ可撓性や軽量性、製膜性、コスト等において有利であ
ることから、最近注目されてきている。
いずれの電子写真感光体に於いても電荷の発生と輸送
という両機能を分離して各層にもたしめた機能分離型感
光体は、この各々の機能を独立して設定することが可能
で、感光体設計上、選択の幅が広がり有利である。
また、機能分離型感光体では、電子写真諸特性を向上
させることができ、感度、繰り返し特性、機械強度等の
点で優れる。
かかる電子写真感光体は、一般に電子写真複写機、プ
リンター等に広く用いられているが、特に近年の電子写
真複写機、プリンターの高速化に伴い、複写プロセスに
要する時間が著しく短縮されると共に、複写回数も増大
し、感光体の高感度化、高耐久化が要求されてきてい
る。
従来、電子写真感光体に使用されている高感度のキャ
リア発生物質としては、多環キノン系化合物やアゾ系顔
料が代表的なものとして例示される。しかし、通常、電
子写真複写機においてはA光源や蛍光灯等の白色光を使
用しており、可視光全域に亘る波長を有する光が同時に
感光体に照射される。この点で、多環キノン系化合物
は、非常に優れた光キャリア発生能を有しているが、40
0〜570nmに分光感度を有しており、これより長波長の光
に対しては感度を有さないため、高感度化にも限界があ
るといえる。一方、アゾ系顔料、例えばジスアゾ系顔料
を用いた感光体では、分光感度が700nm付近まで延びて
いる反面、短波長側での光感度が低下しており、やはり
高感度化に一定の限界を有するといえる。
更に、重要な問題として、電子写真複写機はオフィ
ス、官公庁、事務所、公共機関等で必需品として用いら
れていることから、もとの原稿を忠実に再現することが
必要とされ、特に各種書類中の朱印、アンダーライン
(赤線)の再現性が要求される。この為には、赤色画像
を複写再現すべく、600nm以上の波長域に感度がない
か、若しくはこれらの波長域の感度が他の波長域の感度
に比べて低い分光感度特性を有するものでなくてはなら
ない。しかし、キャリア発生物質はそれぞれ固有の分光
感度特性を所有するものであり、電子写真特性を満足
し、かつ赤色原稿を複写時の目的に応じた程度にまで再
現しうるキャリア発生物質を見出すのは困難である。
赤色の再現性を向上させる目的で、白色光の光路に赤
カットフィルター(シアンフィルター)を設ける方法も
あるが、例えば上記したジスアゾ系顔料を用いた場合、
600nmよりも長波長側の光をカットすると、光感度が大
きく低下する。
以上のように、特に高速電子写真複写機や小型複写機
に対応するには、従来の感光体では光感度及び赤色再現
性の点で必ずしも充分ではなく、これらに対応しうる高
感度の感光体の出現が期待されている。
従って本発明の目的は、幅広い波長に亘って高感度の
分光感度特性を有し、高感度であって、残留電位が少な
く繰り返し特性に優れていて、複写プロセスの高速化に
対応でき、かつ赤色画像の複写再現性に優れた感光体を
提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は前記問題点に鑑みて、鋭意検討の結果、
本発明の上記目的は、支持体上に、多環キノン系化合物
及び下記一般式[I]で表わされる化合物をキャリア発
生物質として含有し、かつ下記一般式[II]で表わされ
る化合物をキャリア輸送物質として含有する感光層を有
する感光体を提供することにより達成されることを見出
した。
[式中、X1及びX2は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原
子、置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しくは未
置換のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ
基又は置換若しくは未置換のアミノ基を表し、X1及びX2
のうち少なくとも1つはハロゲン原子である。
p及びqはそれぞれ1又は2の整数を表し、pが2の
ときはX1は互いに同一の又は異なる基であってよく、q
が2のときはX2は互いに同一の又は異なる基であってよ
い。
Aは下記一般式[P]で表わされる基を表す。
(式中、Arは少なくともフッ素化炭化水素基を有する芳
香族炭素環基又は芳香族複素環基を表す。Zは置換若し
くは未置換の芳香族炭素環又は置換若しくは未置換の芳
香族複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
す。) m及びnはそれぞれ0、1又は2の整数を表す。但
し、m及びnが同時に0となることはない。] [式中、R1は置換若しくは未置換のアリール基または
スチリル基を表し、R2は水素原子、置換若しくは未置換
のアルキル基、置換若しくは未置換のアリール基または
置換若しくは未置換のスチリル基を表わし、R1とR2は相
互に連結して共同で環を形成していてもよい。Ar1は置
換若しくは未置換のアリーレン基を表わし、R3,R4及びR
5はそれぞれ水素原子、置換若しくは未置換のアルキル
基、置換若しくは未置換のアリール基または置換若しく
は未置換のスチリル基を表わす。更にlは0または1の
整数である。ただしl=0、かつR1が置換若しくは未置
換のアリール基のとき、R2は置換若しくは未置換のアル
キル基、置換若しくは未置換のアリール基または置換若
しくは未置換のスチリル基を表わす。] 以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明は、多環キノン系化合物と上記一般式[I]で
表される化合物とをキャリア発生物質として含有し、か
つ上記一般式[II]で表わされる化合物をキャリア輸送
物質として含有する感光層を設けている点に顕著な特徴
を有する。
即ち、多環キノン系化合物(例えば4,10−ジブロモア
ントアントロン)は、例えば添付第1図に示すような分
光感度スペクトルを有しており、その感光波長域は400
〜570nmの領域にある。
かかる多環キノン系化合物は各種材料中でも良好な光
感度を有するものではあるが、前述したように、これの
みでは長波長側に感度を有していないため、光感度向上
の点で限界を有し、必ずしも高速複写機等に対応しきれ
てはいなかった。
この対策として、他のキャリア発生物質を併用して長
波長側を増感することも考えられるが、問題は組み合わ
せるべきキャリア発生物質の選択であって、この選択に
よっては、かえって多環キノン系化合物の短波長側の本
来の光感度が損なわれるおそれもある。また、かかる選
択については必ずしも一律的な選択手段があるというも
のでもなく、数多くの化合物の中から実験の積み重ねに
よって決定しているのが実情といえる。更に、600nm以
上の長波長の光感度が大きくなりすぎると、赤色再現性
が充分でなくなることとなる。
ここにおいて、本発明者は、キャリア発生物質として
多環キノン系化合物と一般式[I]で表される化合物と
を併用し、更にキャリア輸送物質として一般式[II]で
表わされる化合物を用いることにより、満足できる結果
の得られることを見出した。
即ち、一般式[I]で表される化合物は、例えば第1
図に示すような分光感度スペクトルを示すものであるが
(後述の例示アゾ化合物No.71)、これと多環キノン系
化合物とを併用することにより、第1図に示すように57
0nm以上の長波長側を増感しつつ、多環キノン系化合物
本来の光感度も保持でき、かつ600nm以上の長波長光
(赤色光)の光感度は低く抑えることが可能となった。
これにより、複写プロセスの高速化に充分対応でき、繰
り返し特性に優れ、かつ赤色画像も再現できる実用的な
感光体が実現できたのである。
なお、実施例の項で述べる比較アゾ化合物と4,10−ア
ントアントロンとを併用した例を第1図に示すが、相当
に感度が低下していることが解る。
また、本発明においては、比較的厚い「多環キノン系
化合物等をキャリア発生物質として含有する層」を形成
しても感光体としての特性が良好であり、従って段ム
ラ、液ダレ、凝集などの製造時の塗布欠陥の発生が少な
く生産上有利である。
以下、具体的な構成について述べる。
多環キノン系化合物と一般式[I]で表される化合物
との層中の含有量比は、重量比(多環キノン系化合物:
一般式[I]で表される化合物)で、(100:1)〜(10
0:100)の範囲内であるのが好ましく、(100:1)〜(10
0:20)の範囲内であるのが更に好ましい。この範囲とす
ると、更に赤色再現性が良く、光感度も高くできる。
波長λ≦600nm以下での分光感度の最大値をQmax(λ
≦600nm)とし、波長λ≧600nm以上での分光感度の最大
値をQmax(λ≧600nm)としたとき、両者の割合は、Qma
x(λ≧600nm)/Qmax(λ≧600nm)=100/50以下が赤色
再現性の点で更に好ましい。
一般式[I]のX1及びX2により表わされるハロゲン原
子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原
子を挙げることができる。
本発明のビスアゾ化合物はX1及びX2のうち、少なくと
も一方がハロゲン原子である。
X1及びX2で表されるアルキル基としては炭素原子数1
ないし4個の置換若しくは未置換のアルキル基が好まし
く、このようなアルキル基の例としては、例えばメチル
基、エチル基、β−シアノエチル基、iso−プロピル
基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等が挙げられ
る。
またX1及びX2で表わされるアルコキシ基は、炭素原子
数が1ないし4個の置換若しくは未置換のアルコキシ基
が好ましく、このようなアルコキシ基の例としては、メ
トキシ基、エトキシ基、β−クロルエトキシ基、sec−
ブトキシ基等が挙げられる。
更にまた、X1及びX2で表わされる置換若しくは未置換
のアミノ基としては、例えばアルキル基、アリール基
(好ましくはフェニル基)等で置換されたもの、例えば
N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジメ
チルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−フェニル
アミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基や、更にはアシル
基で置換されたアセチルアミノ基、p−クロルベンゾイ
ルアミノ基等が挙げられる。
前記一般式[I]においてp及びqは、それぞれ、1
又は2を表すが、好ましくはp=1、q=1の場合であ
る。
更にまたp又はqが2のときは、X1又はX2は、それぞ
れ同一又は異なる基をとることができる。
また、前記一般式[I]において、Aは下記一般式
[P]で表わされる。
式中、Arはフッ素化炭化水素基を少なくとも1個有す
る芳香族炭素環基又は芳香族複素環基を表わすが、前記
フッ素化炭化水素基は炭素原子数1ないし4のフッ素化
炭化水素基が好ましく、例えば、トリフルオロメチル
基、ベンタフルオロエチル基、テトラフルオロエチル
基、ヘプタフルオロプロピル基等が挙げられる。このう
ちさらに好ましいフッ素化炭化水素基はトリフルオロメ
チル基である。また、前記芳香族炭素環基の例としては
フェニル基、ナフチル基、アンスリル基等が挙げられ、
好ましくはフェニル基である。さらに前記芳香族複素環
基としては、例えば、カルバゾリル基、ジベンゾフリル
基等が挙げられる。さらにまた前記芳香族炭素環基及び
芳香族複素環基において前記フッ素化炭化水素基以外の
置換基としては、例えば、炭素原子数1ないし4個の置
換及び未置換のアルキル基、例えばメチル基、エチル
基、イソプロピル基、t−ブチル基、トリフルオロメチ
ル基等;置換及び未置換のアラルキル基、例えばベンジ
ル基、フェネチル基等;ハロゲン原子、例えば塩素原
子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子;炭素原子数1〜
4個の置換若しくは未置換のアルコキシ基、例えばメト
キシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ
基、2−クロルエトキシ基等;ヒドロキシ基;置換若し
くは未置換のアリールオキシ基、例えばp−クロルフェ
ノキシ基、1−ナフトキシ基等;アシルオキシ基、例え
ばアセチルオキシ基、p−シアノベンゾイルオキシ基
等;カルボキシル基、そのエステル基、例えばエトキシ
カルボニル基、m−ブロモフェノキシカルボニル基;カ
ルバモイル基、例えばアミノカルボニル基、t−ブチル
アミノカルボニル基、アニリノカルボニル基等;アシル
基、例えばアセチル基、o−ニトロベンゾイル基等;ス
ルホ基、スルファモイル基、例えばアミノスルホニル
基、t−ブチルアミノスルホニル基、p−トリルアミノ
スルホニル基等;アミノ基、アシルアミノ基、例えばア
セチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等;スルホンアミ
ド基、例えばメタンスルホンアミド基、p−トルエンス
ルホンアミド基等;シアノ基;ニトロ基等が挙げられ
る。これらの置換基のうち、好ましいものは炭素原子数
1ないし4個の置換・未置換のアルキル基、例えばメチ
ル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、トリ
フルオロメチル基等;ハロゲン原子、例えば塩素原子、
臭素原子、フッ素原子、沃素原子;炭素原子数1ないし
4個の置換・未置換のアルコキシ基、例えばメトキシ
基、エトキシ基、t−ブトキシ基、2−クロルエトキシ
基等;ニトロ基;シアノ基等である。
前記一般式[P]において、Zは置換・未置換の芳香
族炭素環、または置換・未置換の芳香族複素環を形成す
るに必要な原子群であって、具体的には例えば置換・未
置換のベンゼン環、置換・未置換のナフタレン環、置換
・未置換のインドール環、置換・未置換のカルバゾール
環等を形成するのに必要な原子群を表わす。
これらの環を形成するのに必要な原子群の置換基とし
ては、例えばArの置換基として挙げたような一連の置換
基が列挙されるが、好ましくはハロゲン原子(塩素原
子、臭素原子、弗素原子、沃素原子)、スルホ基、スル
ファモイル基(例えばアミノスルホニル基、p−トリル
アミノスルホニル基等)である。
本発明の前記一般式[I]で表わされるビスアゾ化合
物は、好ましくは下記一般式[III]、[IV]、
[V]、[VI]で表わされる。
式中、X1a、X1b、X2aおよびX2bは、それぞれ水素原
子、ハロゲン原子、置換若しくは未置換のアルキル基、
置換若しくは未置換のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ
基、ヒドロキシ基又は置換若しくは未置換のアミノ基を
表わし、X1a、X1b、X2aおよびX2bのうち、少なくとも1
つはハロゲン原子である。X1aおよびX1b、並びにX2a
よびX2bは、それぞれ互いに同一又は異なる基であって
もよい。
Ar′は前記一般式[P]におけるArと同義である。
Yは前記一般式[P]におけるZの置換基と同義であ
る。
下記に本発明の前記一般式[I]で示されるビスアゾ
化合物の具体例について述べるがこれによって本発明の
ビスアゾ化合物が限定されるものではない。
前記一般式[I]で表わされるビスアゾ化合物は、公
知の方法により容易に合成することができるが例えば以
下の如き方法で合成される。
合成例1(例示化合物No.71の合成) 2,7−ジアミノ−4−ブロム−9−フルオレノン2.89g
(0.01モル)を塩酸10ml、水20mlに分散し、5℃以下に
保ちつつ亜硝酸ナトリウム1.40g(0.02モル)を水5mlに
溶した溶液を滴下した。同温度でさらに1時間撹拌をつ
づけた後、不溶物を濾過除去し、濾液に六弗化燐酸アン
モニウム4.6gを水50mlに溶かした溶液を加えた。析出し
たテトラゾニウム塩を濾取し、N,N−ジメチルホルムア
ミド(DMF)100mlに溶解した。5℃以下に保ちながら、
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−3′−トリフルオロ
メチルアニリド6.62g(0.02モル)をDMF200mlに溶かし
た溶液を滴下した。
ひきつづき5℃以下に保ちながらトルエタノールアミ
ン6g(0.04モル)をDMF30mlに溶解したものを滴下し、
5℃以下で1時間、室温で4時間撹拌した。反応後析出
晶を濾取し、DMF洗浄、水洗浄して乾燥し、目的物8.71g
を得た。
理論値 C=60.5%、H=2.77%、N=8.63% 実測値 C=60.1%、H=2.95%、N=8.72% 合成例2(例示化合物No.219の合成) 2,7−ジアミノ−4−ブロム−9−フルオレノン2.89g
(0.01モル)を塩酸10ml、水20mlに分散し、5℃以下に
保ちつつ亜硝酸ナトリウム1.40g(0.02モル)を水5mlに
溶した溶液を滴下した。同温度でさらに1時間撹拌をつ
づけた後、不溶物を濾過除去し、濾液に六弗化燐酸アン
モニウム4.6gを水50mlに溶かした溶液を加えた。析出し
たテトラゾニウム塩を濾取し、N,N−ジメチルホルムア
ミド(DMF)100mlに溶解した。5℃以下に保ちながら、
2−ヒドロキシ−3−(3′−トリフルオロメチルフェ
ニルカルバモイル)ベンゾ[a]カルバゾール8.40g
(0.02モル)をDMF200mlに溶かした溶液を滴下した。
ひきつづき5℃以下に保ちながらトリエタノールアミ
ン6g(0.04モル)をDMF30mlに溶解したものを滴下し、
5℃以下で1時間、室温で4時間撹拌した。反応後析出
晶を濾取し、DMF洗浄、水洗浄して乾燥し、目的物5.2g
を得た。
理論値 C=63.6%、H=2.87%、N=9.73% 実測値 C=63.4%、H=2.97%、N=10.01% 本発明の他の化合物も前記合成例1と同様にそれぞれ
対応するアミノ化合物を用いてジアゾニウム塩を作り、
次いで2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−置換アニリド
又は2−ヒドロオキシ−3−(置換フェニルカルバモイ
ル)ベンゾ[a]−置換・未置換カルバゾールと反応さ
せて作ることができる。
また、本発明に用いられる多環キノン系化合物として
は下記一般式[A]で示されるアントアントロン系顔
料、下記一般式[B]で示されるジベンズピレンキノン
系顔料及び下記一般式[C]で示されるピラントロン系
顔料から選ばれる少なくとも一種又は二種以上を挙げる
ことができる。
式中、Xはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アシ
ル基又はカルボキシル基を表わし、nは0〜4の整数を
表わし、mは0〜6の整数を表わす。
一般式[A]で示されるアントアントロン系顔料の具
体的化合物を挙げると以下の通りである。
一般式[B]で示されるジベンズピレンキノン系顔料
の具体的化合物例を挙げると以下の通りである。
一般式[C]で示されるピラントロン系顔料の具体的
化合物例を挙げると以下の通りである。
以上の如き多環キノン系化合物は公知の方法により合
成することができるが、市販品として入手することもで
きる。
本発明の感光体には上記キャリア発生物質と共に一般
式[II]で表わされるキャリア輸送物質を含有する。
一般式[II]で表わされる化合物(以下、本発明に係
るスチルベン化合物ということがある。)において、
R2,R3,R4およびR5の各々で表わされるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基等が挙げられ、R1,R2,R3,R4及びR5
の各々で表わされるアリール基としてはフェニル基、ナ
フチル基、チエニル基、ピリジル基、カンバゾリル基
等、炭素環式または複素環式の単核または多核の芳香族
残基が挙げられ、Ar1で表わされるアリーレン基として
は、上記の炭素環式または複素環式の単核または多核の
芳香族残基が挙げられる。本発明に係るスチルベン化合
物において、アルキル基、アリール基、アリーレン基ま
たはスチリル基上の置換基としては例えばアルキル基、
アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
また、本発明においては、R1,R2,R4およびR5がすべて
アリール基であることが好ましい。
以下に一般式[II]で表わされる化合物の具体例を記
載するが、本発明に係るスチルベン化合物はこれらに限
定されない。
以上のような本発明に係るスチルベン化合物は、例え
ば特開昭60−94462号公報及び特開昭60−98437号公報等
に記載の方法を参照することにより当業者は容易に合成
することができる。
電子感光体の構成は種々の形態が知られているが、本
発明の感光体はそれらのいずれの形態をもとり得る。
通常は、第2図〜第7図に示される形態である。
第2図及び第3図では、導体性支持体1上に前述の多環
キノン系化合物及び一般式[I]で表される化合物と必
要に応じてキャリア輸送物質を含有するキャリア発生層
2と、一般式[II]で表わされるキャリア輸送物質を主
成分として含有するキャリア輸送層3との積層体より成
る感光層4A、4Bを設けており、第2図と第3図では、キ
ャリア発生層2とキャリア輸送層3の積層順が異なる。
第4図及び第5図に示すようにこれらの感光層4A、4B
は、導電性支持体1上に、接着層、バリア層などの中間
層5を介して設けてもよい。このように感光層を二層構
成としたときに最も優れた電子写真特性を有する感光体
が得られる。また、第6図及び第7図に示すように前記
多環キノン系化合物及び一般式[I]で表される化合物
を一般式[II]で表わされるキャリア輸送物質を含有す
る層6中に分散せしめて成る感光層4Dを導電性支持体1
上に直接、あるいは中間層5を介して設けてもよい。ま
た、最表面層として保護層を設けてもよい。
本発明の構成において、「多環キノン系化合物及び一
般式[I]で表される化合物をキャリア発生物質として
含有し、かつ一般式[II]で表わされる化合物をキャリ
ア輸送物質として含有する少なくとも一層からなる感光
層」とは、前記両物質の混合分散型のものであってもよ
いが、本発明の多感キノン系化合物とビスアゾ化合物と
からなるキャリア発生物質を含むキャリア発生層と、本
発明に係るスチルベン化合物からなるキャリア輸送物質
を含むキャリア輸送層とを積層した積層型感光体とする
ことがより好ましい。
キャリア発生層2及び感光層4Dは、各々導電性支持体
1上、若しくはキャリア輸送層3上に直接、あるいは必
要に応じて接着層若しくはバリヤ層などの中間層5を設
けた上に例えば次の方法によって形成することができ
る。
M−1)多環キノン系化合物及び一般式[I]で表され
るアゾ化合物を一緒に或いは別々に適当な溶媒に溶解し
た溶液を、或いは必要に応じてバインダー樹脂を加え混
合溶解した溶液を塗布する方法。
M−2)多環キノン系化合物及び一般式[I]で表され
るアゾ化合物を一緒に或いは別々にボールミル、ホモミ
キサ等によって分散媒中で微細粒子(好ましくは粒径5
μm以下、更に好ましくは1μm以下)とし、必要に応
じてバインダー樹脂を加え混合分散した分散液を塗布す
る方法。
キャリア発生層の形成に使用される溶媒あるいは分散
媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチ
レンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノー
ルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,
1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、ト
リクロロエチレン、テトラクロロエタン、ジクロロメタ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げ
られる。
また、キャリア輸送層は上記キャリア発生層と同様に
して形成することができる。
キャリア発生層あるいはキャリア輸送層の形成に用い
られるバインダー樹脂は任意のものを用いることができ
るが、疎水性で、かつ誘電率が高く、電気絶縁性のフィ
ルム形成性高分子重合体を用いるのが好ましい。このよ
うな高分子重合体としては、例えば次のものを挙げるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
P−1)ポリカーボネート P−2)ポリエステル P−3)メタクリル酸 P−4)アクリル樹脂 P−5)ポリ塩化ビニル P−6)ポリ塩化ビニリデン P−7)ポリスチレン P−8)ポリビニルアセテート P−9)スチレン−ブタジエン共重合体 P−10)塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体 P−11)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 P−12)塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重
合体 P−13)シリコン樹脂 P−14)シリコン−アルキッド樹脂 P−15)フェノールホルムアルデヒド樹脂 P−16)スチレン−アルキッド樹脂 P−17)ポリ−N−ビニルカルバゾール P−18)ポリビニルブチラール P−19)ポリビニルフォルマール これらのバインダー樹脂は、単独であるいは2種以上
の混合物として用いることができる。
本発明の感光体においては、帯電性能、繰り返し特
性、耐刷性等の特性をさらに向上せしめるために、少な
くとも感光層の最上層のバインダー主成分として下記一
般式(D)で表されるポリカーボネートを用いることが
好ましい。
式中、R13,R14,R15,R16,R17,R18,R19及びR20は、それ
ぞれ、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは未置換の
脂肪族基又は置換若しくは未置換の炭素環基を表し、
n′は10〜1000である。
Zは置換若しくは未置換の炭素環又は置換若しくは未
置換の複素環を形成するのに必要な原子群を表す。
ここでいう最上層というのは、例えば、感光層がキャ
リア発生層とキャリア輸送層の2層から構成されている
ときは、この2層のうち、上層に位置するキャリア発生
層又はキャリア輸送層をいう。また、例えば第6図に示
すようにキャリア発生物質とキャリア輸送物質を含有す
る単層構成の感光層のときは、この感光層が最上層であ
る。さらにまた感光層の上に保護層があるときは、この
保護層に一般式[D]で表されるポリカーボネート樹脂
をバインダー主成分として含有させてもよい。上記最上
層における「バインダーの主成分として」とは、最上層
に含有されるバインダーのうち一般式[D]で表される
ポリカーボネートが少なくとも50重量%含有されること
を示す。
本発明においては、感光層の最上層のバインダーのう
ち少なくとも50重量%が前記一般式[D]で表されるポ
リカーボネートで占められていることが好ましく、最上
層以外の層のバインダー成分としては既述した如き高分
子重合体を単独又は2種以上用いることができる。この
場合、一般式[D]で示されるポリカーボネートをバイ
ンダーの主成分として用いてもよい。さらには、上記ポ
リカーボネート以外のバインダー成分を主成分としても
差し支えない。
上記一般式[D]で表わされるポリカーボネートの具
体例としては下記のものを挙げることができる。
本発明の感光体が単層型構成の場合、層中のバインダ
ー:本発明のビスアゾ化合物からなるキャリア発生物
質:本発明に係るスチルベン化合物からなるキャリア輸
送物質の重量比は0〜100:1〜500:1〜500が好ましい。
キャリア発生物質の含有割合がこれより少ないと光感
度が低く、残留電位の増加を招き、またこれより多いと
暗減衰及び受容電位が低下する。
また積層型構成の場合キャリア発生層において、キャ
リア発生物質とバインダーとの重量比は好ましくは100:
0〜1000である。キャリア発生物質の含有割合がこれよ
り少ないと光感度が低く、残留電位の増加を招き、また
これより多いと暗減衰及び受容電位が低下する。
形成されるキャリア発生層の膜厚は、好ましくは0.01
〜10μm、特に好ましくは0.1〜5μmである。
また、キャリア輸送層において、一般式[II]で表わ
されるキャリア輸送物質はキャリア輸送層中のバインダ
ー樹脂100重量部当り20〜200重量部が好ましく、特に好
ましくは30〜150重量部である。
また、形成されるキャリア輸送層の厚さは、好ましく
は5〜50μm、特に好ましくは5〜30μmである。
本発明に係るスチルベン化合物からなるキャリア輸送
物質は、単独又は2種以上併用することができる。ま
た、本発明の効果を損なわない範囲において、本発明に
係るスチルベン化合物以外の他のキャリア輸送物質と併
用してもよい。
本発明において使用可能なキャリア輸送物質として
は、特に制限はないが、例えば芳香族アミノ化合物、オ
キサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾー
ル誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導
体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダ
ゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル
化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、アミン
誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導
体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベ
ンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導
体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニル
ピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等が挙げられ
る。
また、下記一般式(E)、(F)又は(G)で表わさ
れるものも用いることができる。
但し、Ar1、Ar2、Ar4はそれぞれ置換又は未置換のア
リール基を表わし、Ar3は置換又は未置換のアリーレン
基を表わし、R6は水素原子、置換若しくは未置換のアル
キル基、又は置換若しくは未置換のアリール基を表わ
す。
このような化合物の具体例は特開昭58−65440号の第
3〜4頁及び同58−198043号の第3〜6項に詳細に記載
されている。
但し、R7は置換・未置換のアリール基、置換・未置換
の複素環基であり、R8は水素原子、置換・未置換のアル
キル基、置換・未置換のアリール基を表わし、詳細には
特開昭58−134642号及び同58−166354号の公報に記載さ
れている。
但し、R9は置換・未置換のアリール基であり、R10
水素原子、ハロゲン原子、置換・未置換のアルキル基、
置換・未置換のアルコキシ基、置換・未置換のアミノ
基、ヒドロキシ基であり、R11は置換・未置換のアリー
ル基、置換・未置換の複素環基を表わす。これらの化合
物の合成法及びその例示は特公昭57−148750号公報に詳
細に記載されており、本発明に援用することができる。
感光体に用いられる導電性支持体としては、合金を含
めた金属板、金属ドラム又は導電性ポリマー、酸化イン
ジウム等の導電性化合物や合金を含めたアルミニウム、
パラジウム、金等の金属薄層を塗布、蒸着あるいはラミ
ネートして、導電性化された紙、プラスチックフィルム
等が挙げられる。接着層あるいはバリヤ層などの中間層
としては、前記バインダー樹脂として用いられる高分子
重合体のほか、ポリビニルアルコール、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースなどの有機高分子物質
または酸化アルミニウムなどが用いられる。
本発明の感光層には有機アミン類を添加することがで
き、特に2級アミンを添加するのが好ましい。
かかる2級アミンとしては、例えばジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−イソプ
ロピルアミン、ジ−nブチルアミン、ジ−イソブチルア
ミン、ジ−nアミルアミン、ジ−イソアミルアミン、ジ
−nヘキシルアミン、ジ−イソヘキシルアミン、ジ−n
ペンチルアミン、ジ−イソペンチルアミン、ジ−nオク
チルアミン、ジ−イソオクチルアミン、ジ−nノニルア
ミン、ジ−イソノニルアミン、ジ−nデシルアミン、ジ
−イソデシルアミン、ジ−nモノデシルアミン、ジ−イ
ソモノデシルアミン、ジ−nドデシルアミン、ジ−イソ
ドデシルアミン等を挙げることができる。
又かかる有機アミン類の添加量としては、キャリア発
生物質の1倍以下、好ましくは0.2倍〜0.005倍の範囲の
モル数とするのがよい。
感光層には、オゾン劣化防止の目的で酸化防止剤を添
加することができる。
かかる酸化防止剤の代表的具体例を以下に示すが、こ
れに限定されるものではない。
(I)群:ヒンダードフェノール類 ジブチルヒドロキシトルエン、2,2′−メチレンビス
(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4′−
ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−3−メチル
フェノール)、2,2′−ブチリデンビス(6−t−ブチ
ル−4−メチルフェノール)、α−トコフェロール、β
−トコフェロール、2,2,4−トリメチル−6−ヒドロキ
シ−7−t−ブチルクロマン、ペンタエリスチルテトラ
キス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]、2,2′−チオジエチレンビ
ス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオールビス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、ブチルヒドロキシアニソール、
ジブチルヒドロキシアニソール、1−[2−{(3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ニルオキシ}エチル]−4−[3−(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジルなど。
(II)群:パラフェニレンジアミン類 N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレン
ジアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジ
アミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニ
レンジアミン、N,N′−ジイソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン、N,N′−ジメチル−N,N′−ジ−t−ブチル
−p−フェニレンジアミンなど。
(III)群:ハイドロキノン類 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデ
シルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2
−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オク
チル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデ
セニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(IV)群:有機硫黄化合物類 ジラウリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステ
アリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジテトラデシ
ル−3,3′−チオジプロピオネートなど。
(V)群:有機燐化合物類 トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホ
スフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリ
クレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキ
シ)ホスフィンなど。
これらの化合物はゴム、プラスチック、油脂類等の酸
化防止剤として知られており、市販品を容易に入手でき
る。
これらの酸化防止剤はキャリア輸送層に添加してよ
い。その場合の酸化防止剤の添加量はキャリア輸送物質
100重量部に対して0.1〜100重量部、好ましくは1〜50
重量部、特に好ましくは1〜25重量部である。
キャリア発生層には感度の向上、残留電位乃至反復使
用時の疲労低減等を目的として、一種又は二種以上の電
子受容性物質を含有せしめることができる。
ここに用いることのできる電子受容性物質としては、
例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水
マレイン酸、無水フタル酸、テトラクロル無水フタル
酸、テトラブロム無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル
酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無
水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキ
ノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベン
ゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、パラニトロベンゾ
ニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、
クロラニル、ブルマニル、ジクロロジシアノパラベンゾ
キノン、アントラキノン、ジニトロアントラキノ、2,7
−ジニトロフルオレノン、2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フル
オレニリデン[ジシアノメチレンマロノジニトリル]、
ポリニトロ−9−フルオレニリデン−[ジシアノメチレ
ンマロノジニトリル]、ピクリン酸、o−ニトロ安息香
酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペ
ンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−
ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他の
電子親和力の大きい化合物を挙げることができる。
電子受容性物質の添加量は、重量比でキャリア発生物
質:電子受容性物質=100:(0.01〜200)、好ましくは1
00:(0.01〜100)である。
電子受容性物質はキャリア輸送層に添加してもよい。
かかる層への電子受容性物質の添加量は重量比でキャリ
ア輸送物質:電子受容性物質=100:(0.01〜100)、好
ましくは100:(0.1〜50)である。
また本発明の感光体には、その他、必要により感光層
を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有してもよく、ま
た感色性補正の染料を含有してもよい。
本発明の感光体は可視光線に良好に感応することがで
きる。
このような波長を有する光源としてはハロゲンラン
プ、蛍光灯、タングステンランプ、アルゴンレーザー、
ヘリウム−ネオンレーザー等の気体レーザー等が用いら
れる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を説明するが、これにより本発
明の実施の態様が限定されるものではない。
実施例1 ポリアミド樹脂(ラッカマイド5003、大日本インキ工
業(株)製)5gをメタノール80ml、ブタノール20mlの混
合溶媒中に溶媒して中間層形成用塗布液とした。
これをAl蒸着を施したポリエステルベース上にワイヤ
ーバーを用いて塗布し、乾燥後膜厚が約0.5μmの中間
層を形成した。
次にキャリア発生物質CGM2として多環キノン系化合
物、例示化合物A3 8gとキャリア発生物質CGM1としてビ
スアゾ化合物、例示化合物No.71 0.4gとを、ポリビニ
ルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学(株)
製)2gを1,2−ジクロロエタン100mlに溶解させた溶液中
に、混合してサンドグラインダーで10時間分散してキャ
リア発生層形成用塗布液とした。これを、ワイヤーバー
を用いて、中間層上に塗布し、乾燥後膜厚が約0.3μm
のキャリア発生層を形成した。
次に下記組成のキャリア輸送層形成用塗布液を、ブレ
ードを用いてキャリア発生層上に塗布し、乾燥後膜厚が
約20μmのキャリア輸送層を形成した。
得られた感光体を試料No.1とした。
また、使用したキャリア発生物質又はその含有量比を
表1に示すように変えた以外は、試料No.1と同様にして
試料No.2〜8を作成した。
得られた感光体試料No.1〜8の特性評価試験を以下の
ように行なった。
[感度試験] 静電帯電試験装置EPA−8100(川口電機(株)製)を
用いて、感光体表面電位が初期電位から半減するのに必
要な露光量E1/2(ルクス・秒)を測定した。
[繰り返し特性試験] 上記静電帯電試験装置EPA−8100を用いて、帯電→露
光→除電を100回繰り返した時の1回目と100回目の帯電
電位の変化量Δ0→100(V)を測定した。
[赤色再現性試験] 電子写真複写機「U−Bix1550」(コニカ(株)製)
を改良し表面電位計を備えた複写機を用い、コダックカ
ラーコントロールパッチを原稿として、その中に黒紙電
位を−600V、白紙電位を−100Vに合わせてコピーを行っ
た時の赤パッチに対応する感光体の表面電位Vred(V)
を測定した。
Vredの値が低いほど赤色画像の再現性が劣ることを示
す。
[耐久性試験] 上記電子写真複写機を用いて、帯電→露光→除電を2
万回繰り返し耐久テストを行なった。
測定は露光後の現像位置で行ない、白紙電位の上昇量
(ΔVw20000)を評価した。上昇量が大きい程、耐久性
が低いことを示す。
得られた結果を表−1に示す。
表−1の結果から、実施例の感光体は比較感光体に比
べて、感度、赤色画像複写再現性、繰り返し特性及び耐
久性の全ての点において、優れた性能を示していること
が明らかである。
実施例2 キャリア輸送物質を例示化合物No.93にかえ、更にキ
ャリア発生物質を表2に示す組合せにかえた以外は実施
例1と同様にして感光体試料No.9〜14を作製し、実施例
1と同様に評価した。結果を表2に示す。
表−2の結果から、実施例の感光体は比較感光体に比
べて、感度、赤色画像の複写再現性、繰り返し特性及び
耐久性の全ての点において、優れた性能を示しているこ
とが明らかである。
実施例3 キャリア発生物質CGM2を表3に示すようにかえた以外
は実施例1と同様にして感光体試料No.15〜20を作製
し、実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
表3の結果から、実施例の感光体は比較感光体に比べ
て、感度、赤色画像の複写再現性、繰り返し特性及び耐
久性の全ての点において、優れた性能を示していること
が明らかである。
比較例 キャリア輸送物質を下記の化合物にかえた以外は実施
例1と同様にして感光体試料No.21〜27を作製し、実施
例1と同様に評価した。結果を表4に示す。
表4の結果から、比較例の感光体は感度、赤色画像の
複写再現性、繰り返し特性及び耐久性の全て、又はいず
れかの点において、劣ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は各キャリア発生物質についての分光感度スペク
トルを示すグラフである。 第2図、第3図、第4図、第5図、第6図及び第7図
は、それぞれ本発明の感光体の構成例について示す断面
図である。 なお、図面に示す符号において、 1……導電性支持体 2……キャリア発生層 3……キャリア輸送層 4A、4B、4D……感光層 5……中間層 6……キャリア輸送物質を含有する層 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−53068(JP,A) 特開 昭64−61760(JP,A) 特開 昭61−277959(JP,A) 特開 平1−150467(JP,A) 特開 平2−197848(JP,A) 特開 昭63−235945(JP,A) 特開 昭62−103651(JP,A) 特開 昭63−61256(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/06 313 G03G 5/06 341 G03G 5/06 348 G03G 5/06 376

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、多環キノン系化合物及び下記
    一般式[I]で表される化合物をキャリア発生物質とし
    て含有し、かつ下記一般式[II]で表される化合物をキ
    ャリア輸送物質として含有する感光層を有する感光体。 [式中、X1及びX2は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原
    子、置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しくは未
    置換のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ
    基又は置換若しくは未置換のアミノ基を表し、X1及びX2
    のうち少なくとも1つはハロゲン原子である。 p及びqはそれぞれ1又は2の整数を表し、pが2のと
    きはX1は互いに同一の又は異なる基であってよく、qが
    2のときはX2は互いに同一の又は異なる基であってよ
    い。 Aは下記一般式[P]で表される基を表す。 (式中、Arは少なくともフッ素化炭化水素基を有する芳
    香族炭素環基又は芳香族複素環基を表す。Zは置換若し
    くは未置換の芳香族炭素環又は置換若しくは未置換の芳
    香族複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    す。) m及びnはそれぞれ0、1又は2の整数を表す。但し、
    m及びnが同時に0となることはない。] [式中、R1は置換若しくは未置換のアリール基又はスチ
    リル基を表し、R2は水素原子、置換若しくは未置換のア
    ルキル基、置換若しくは未置換のアリール基または置換
    若しくは未置換のスチリル基を表し、R1とR2は相互に連
    結して共同で環を形成していてもよい。Ar1は置換若し
    くは未置換のアリーレン基を表し、R3、R4及びR5はそれ
    ぞれ水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基、置換
    若しくは未置換のアリール基または置換若しくは未置換
    のスチリル基を表す。更にlは0または1の整数であ
    る。ただしl=0、かつR1が置換若しくは未置換のアリ
    ール基のとき、R2は置換若しくは未置換のアルキル基、
    置換若しくは未置換のアリール基または置換若しくは未
    置換のスチリル基を表す。]
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