JP2850746B2 - アミド変性シロキサン化合物の製造方法 - Google Patents

アミド変性シロキサン化合物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、融点が100℃以上の
アミド変性シロキサン化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
固体状のシロキサン化合物は、その融点が100℃未満
であるため、表面がべたつき、このため基材に平滑性を
付与する目的で処理行っても、表面がブロッキングして
しまう等の問題があった。
【0003】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
融点が100℃以上のアミド変性シロキサン化合物の製
造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、分子内に1
個以上のカルビノール基と1個以上のアミド基を有する
アミド化合物とオルガノハイドロジェンシロキサンとを
脱水素反応させることにより、アミド基の導入でこれま
で不可能であった融点が100℃以上のアミド変性シロ
キサン化合物が得られ、また、得られたアミド変性シロ
キサン化合物は低粘度ジメチルシロキサン、メチルフェ
ニルシロキサンのゲル化性能も優れていることを知見
し、本発明をなすに至った。
【0005】従って、本発明は、分子内に少なくとも1
個のカルビノール基と少なくとも1個のアミド基とを併
せ持つアミド化合物のカルビノール基とオルガノハイド
ロジェンシロキサンのSiH基とを脱水素反応させるこ
とを特徴とする融点100℃以上のアミド変性シロキサ
ン化合物の製造方法を提供する。
【0006】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の融点が100℃以上のアミド変性シロキサ
ン化合物は、分子内に少なくとも1個のカルビノール基
と少なくとも1個のアミド基を併せ持つアミド化合物と
オルガノハイドロジェンシロキサンとから製造される。
【0007】ここで、アミド化合物としては分子内に1
個以上のカルビノール基と1個以上のアミド基を併せ持
つものであれば特に制限されるものではないが、12−
ヒドロキシステアリン酸のアミド誘導体、アルカノール
脂肪酸アミドなどが挙げられ、特に下記式(1)、とり
わけ(2)で示されるものが好適に用いられる。
【0008】
【化4】 (但し、R4,R5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1
〜10の一価炭化水素基又は12−ヒドロキシステアリ
ル基を含有する一価有機基を示す。)
【0009】
【化5】 (但し、R1は末端又は側鎖に少なくとも1個のOH基
を有する炭素数1〜30の一価炭化水素基、R2,R3
それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10の一価炭化水
素基又は炭素数4以下のヒドロキシアルキル基を示
す。)
【0010】具体的には、12−ヒドロキシステアリン
酸のアミド誘導体として、12−ヒドロキシステアリン
酸アミド、N−(2−ヒドロキシエチル)−12−ヒド
ロキシステアリン酸アミド、N−(3−ヒドロキシプロ
ピル)−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−メ
チロール−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N,
N’−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸ア
ミド、N,N’−ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキ
システアリン酸アミド、N,N’−キシリレンビス−1
2−ヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。
また、アルカノール脂肪酸アミドとしては、ステアリン
酸モノメチロールアミド、ステアリン酸ジメチロールア
ミド、N−(2−ヒドロキシエチル)ステアリン酸アミ
ド、N−(3−ヒドロキシプロピル)ステアリン酸アミ
ド、ベヘン酸モノメチロールアミド、N−(2−ヒドロ
キシエチル)ベヘン酸アミド、N−(3−ヒドロキシプ
ロピル)ベヘン酸アミドなどが挙げられる。
【0011】また、オルガノハイドロジェンシロキサン
としては下記式(3)で表されるものを用いることがで
きる。
【0012】
【化6】 (但し、R6,R7は水素原子又は炭素数1〜4のアルキ
ル基であり、R8,R9は炭素数1〜4のアルキル基であ
り、R6〜R9は互に同一でも異なっていてもよい。m=
0〜200、n=0〜200で、m+n=0〜200で
あり、m=0の場合、R6とR7の少なくとも一方は水素
原子である。)
【0013】本発明の製造方法は、上記アミド化合物の
カルビノール基(≡C−OH)とオルガノハイドロジェ
ンシロキサンのSiH基とを脱水素反応させるものであ
るが、このアミド化合物とオルガノハイドロジェンシロ
キサンの脱水素反応方法としては、例えば本出願人によ
って先に出願された特開平4−126723号公報にお
いて提案されている合成方法を採用することができる。
この方法は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、酪
酸などの有機酸と白金触媒を使用してオルガノハイドロ
ジェンシロキサンのSiH基とカルビノール基を脱水さ
せる方法である。
【0014】この場合、触媒としては白金触媒のほかに
ロジウム触媒などの貴金属触媒を使用することもできる
が、特に塩化白金酸の塩素を中和したものが好適に使用
される。また、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属
アルコキシド、アミンなどの塩基性物質を触媒として脱
水素反応を行うこともできる。なお、触媒使用量は触媒
量であり、通常1〜2,000ppmであり、例えば白
金触媒の場合オルガノハイドロジェンシロキサン100
重量部に対し、塩化白金酸のNaHCO3中和物のビニ
ルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金濃度0.5%)
を0.05〜5重量部使用することが好ましい。
【0015】一方、有機酸は反応助剤として用いられ、
有機酸としては分子内にカルボキシ基、フェノール基を
持つものであれば、いかなるものも使用することができ
る。具体的にはギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、
クエン酸、安息香酸、フェノールなどが挙げられる。こ
れら有機酸の使用量は、SiH基に対して0.01〜3
倍モルとすることが好ましい。
【0016】反応溶媒は使用しなくともよいが、使用す
る場合には活性水素を有しないものを用いることが好ま
しい。反応溶媒として具体的には、ヘキサン,ヘプタン
等の脂肪族炭化水素、トルエン,キシレン等の芳香族炭
化水素、酢酸エチル,ジブチルエーテル等のエステル及
びエーテル化合物、トリクロロエチレン,トリクロロエ
タン等の塩素系溶剤などが挙げられる。
【0017】なお、アミド化合物のモル数はSiH基の
モル数より若干過剰であることが好ましいが、場合によ
りアミド基をかなり過剰に使用してもよい。
【0018】上記アミド化合物とハイドロジェンシロキ
サンとの反応は、温度30〜200℃、特に60〜16
0℃の範囲で、1〜10時間、特に2〜5時間行うこと
が好ましい。
【0019】反応完結後、水洗、次いで減圧ストリップ
するか又は水洗せずに単に減圧ストリップすることによ
り本発明に係るアミド変性シロキサン化合物を得ること
ができる。なお、酢酸と白金触媒を使用した場合の反応
ルートを下記に示す。
【0020】
【化7】 (式中、R’OHは分子中にカルビノール基とアミド基
とを有するアミド化合物であり、そのOHは該アミド化
合物のカルビノール基を示す。)
【0021】この場合、式(2)の化合物を用いた場合
の反応は下記の通りである。
【0022】
【化8】
【0023】なお、上記式は、オルガノハイドロジェン
シロキサンのSiH基が側鎖にある場合であるが、Si
Hが末端にある場合は下記の通りである。
【0024】
【化9】
【0025】以上の方法で得られるアミド変性シロキサ
ン化合物は、新規なシロキサン化合物であり、アミド基
が導入されていることにより、融点が100℃以上のも
のである。このアミド変性シロキサン化合物は、表面の
べたつきがなく、また低粘度ジメチルシロキサン、メチ
ルフェニルシロキサンのゲル化性能に優れており、基材
表面に処理することにより、平滑性、滑り性を付与する
ことができ、また化粧品用クリーム、口紅、カーワック
ス、家具用艶出し剤等の用途にも好適に用いられる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、従来不可能であった融
点100℃以上のシロキサン化合物を簡単かつ確実に製
造することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。なお、下記例でMeはメチル基を示す。
【0028】[実施例1]トルエン100g、酢酸2
1.6g(0.36モル)、塩化白金酸のNaHCO3
中和物のビニルシロキサンコンプレックストルエン溶液
(白金濃度0.5%)0.5gを1リットルフラスコに
入れ、80℃に加温した。これに下記平均構造式(A)
で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン234g
(0.1モル)を滴下し、80℃で3時間熟成した。こ
のときSiH基は完全に消失し、−SiO−COCH3
基に変換された。
【0029】
【化10】
【0030】次に、キシレン200g、下記式(B)で
表される12−ヒドロキシステアリン酸アミド(融点1
06℃)98.7g(0.33モル)を投入し、トルエ
ンを除去しながら140℃で2時間熟成した。
【0031】
【化11】
【0032】次いで、トルエン、キシレン、酢酸をスト
リップすることにより、下記生成物(I)を300g得
た(収率90%)。
【0033】
【化12】
【0034】[実施例2]トルエン200g、酢酸18
g(0.3モル)、塩化白金酸のNaHCO3中和物の
ビニルシロキサンコンプレックストルエン溶液(白金濃
度0.5%)0.9gを2リットルフラスコに入れ、8
0℃に加温した。これに下記平均構造式(C)で表され
るオルガノハイドロジェンシロキサン457g(0.1
モル)を滴下し、80℃で3時間熟成した。このときS
iH基は完全に消失し、−SiO−COCH3基に変換
された。
【0035】
【化13】
【0036】次に、この反応液にキシレン400g、下
記式(D)で表される12−ヒドロキシステアリン酸2
モルとエチレンジアミン1モルの反応物(融点140
℃)187g(0.3モル)を投入し、トルエンを除去
しながら140℃で2時間反応させた。
【0037】
【化14】
【0038】次いで、トルエン、キシレン、酢酸をスト
リップすることにより下記生成物(II)を592g
(収率92%)得た。生成物(II)の融点は124℃
であった。生成物(II)のNMRを測定することによ
り、下記式の通りのアミド変性シロキサン化合物である
ことが確認された。
【0039】
【化15】
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 77/388 C08G 77/06 C08G 77/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に少なくとも1個のカルビノール
    基と少なくとも1個のアミド基とを併せ持つアミド化合
    物のカルビノール基とオルガノハイドロジェンシロキサ
    ンのSiH基とを脱水素反応させることを特徴とする融
    点100℃以上のアミド変性シロキサン化合物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 アミド化合物が、下記式(1) 【化1】 (但し、R1は末端又は側鎖に少なくとも1個のOH基
    を有する炭素数1〜30の一価炭化水素基、R2,R3
    それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10の一価炭化水
    素基又は炭素数4以下のヒドロキシアルキル基を示
    す。)である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アミド化合物が、下記式(2) 【化2】 (但し、R4,R5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1
    〜10の一価炭化水素基又は12−ヒドロキシステアリ
    ル基を含有する一価有機基を示す。)で示されるもので
    ある請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 オルガノハイドロジェンシロキサンが、
    下記式(3) 【化3】 (但し、R6,R7は水素原子又は炭素数1〜4のアルキ
    ル基であり、R8,R9は炭素数1〜4のアルキル基であ
    り、R6〜R9は互に同一でも異なっていてもよい。m=
    0〜200、n=0〜200で、m+n=0〜200で
    あり、m=0の場合、R6とR7の少なくとも一方は水素
    原子である。)で示されるものである請求項1,2又は
    3記載の製造方法。
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