JP2848721B2 - 結晶ラクチュロース三水和物とその製造法 - Google Patents

結晶ラクチュロース三水和物とその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビフィズス菌の増殖
促進作用を有するラクチュロースの新規な結晶三水和物
とその製造法に関するものである。本明細書において、
結晶ラクチュロース三水和物は、C122211・3H2
Oの分子式を有する物質(以下三水和物と記載するとが
ある)であり、無水ラクチュロースは、従来知られてい
る無水の結晶ラクチュロース(以下無水物と記載するこ
とがある)である。
【0002】
【従来の技術】ラクチュロース(4-O-β-D−ガラクトピ
ラノシル−D-フラクトフラノース)は、ビフィズス菌増
殖促進因子として公知の物質であり、乳糖にロブリー・
ドブリュイン転位を行って製造される天然に存在しない
二糖類である。このラクチュロースは、水に対する溶解
度が高いために、安定な粉末を得るのが困難であり、通
常シロップ状で利用されている。しかしながら、繁雑な
工程で粉末化、または結晶化した製品も市販されてい
る。
【0003】ラクチュロースの結晶を得る方法として
は、アルコール類(メタノール、エタノール等)を用い
た晶析法が知られている。この方法では、高純度のラク
チュロース結晶が得られるが、最終製品中に相当量のア
ルコール類が残存し、しかも高純度のラクチュロース結
晶を得るためには、原料シロップからラクチュロース以
外の糖類を除去してラクチュロース純度を高くしなけれ
ばならないこと、及びアルコール類を用いるために複雑
な装置、処理が必要になること、等の問題がある。 ア
ルコール類を使用せずにラクチュロースの結晶または粉
末を得る方法も開発されている[特開平2−20069
3号公報(以下発明1と記載する)、特開平1−153
692号公報(以下発明2と記載する)、および特開昭
61−104800号公報(以下発明3と記載す
る)]。
【0004】発明1は、高純度に精製したラクチュロー
ス・シロップを、高濃度に濃縮し、少量のラクチュロー
スを添加して結晶を生成させ、得られた結晶を減圧乾燥
し、乾燥物を粉砕してラクチュロース粉末を得る方法で
ある。発明2は、ラクチュロース濃度が50〜80%
(重量。以下特に断りのない限り同じ)、乳糖濃度がラ
クチュロース濃度の5%以下、ガラクトース濃度がラク
チュロース濃度の5%以下、およびその他の炭水化物の
濃度がラクチュロース濃度の4%以下であるラクチュロ
ース水溶液からラクチュロースを結晶させ、分離する方
法である。
【0005】発明3は、固形分中60%以上のラクチュ
ロースを含むラクチュロース水溶液を濃縮し、得られた
濃縮物を60〜110℃に保ちつつ、これに結晶種を加
えて濃縮物の最終固形分を94〜98%に調整して、練
合し、得られた固化物を粉砕する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法のうち、発明1は、精製ラクチュロース・シロ
ップの全固形分を粉末化するので、シロップの精製度以
上に純度を高くすることはできない。また、発明2の方
法の場合には、固形分中のラクチュロース濃度が94.
3%以上でなければならず、通常得られるラクチュロー
ス・シロップを極めて高純度に精製する必要がある。
【0007】さらに、これら従来の発明により得られる
ラクチュロースの結晶は、それらの分析結果からいずれ
も無水物である。無水物は、高湿度の環境下で保存した
場合、吸湿して固化、潮解を生じ、長期間保存した場合
には、褐変、分解するので、製品を充填する容器、およ
び保存条件には特別の配慮が必要であった。以上のよう
に、従来ラクチュロースの結晶は無水ラクチュロースで
あり、結晶水を有する安定なラクチュロースの結晶(水
和物)については、文献に未記載であり、従来知られて
いなかった。
【0008】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであり、アルコール等の有機溶媒を含まず、
高純度であり、吸湿等がなく、長期間の保存によっても
安定なラクチュロースの結晶とその製造法を提供するこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者等は、
安定なラクチュロースの結晶について研究した結果、ラ
クチュロースの新規な三水和物が存在すること、および
この新規な三水和物が通常の低いラクチュロース純度の
シロップから容易に得られることを発見し、しかもこの
結晶が極めて安定であること、および有用であることを
確認し、この発明を完成した。
【0010】すなわち、この発明は上記の課題を解決す
るものとして、C122211・3H 2 Oの分子式を有す
る結晶ラクチュロース三水和物を提供する。またこの発
明は、固形分中無水ラクチュロース換算でラクチュロー
スを70〜90%(重量)の割合で含有するラクチュロ
ース・シロップを、このシロップに含まれている乳糖の
水中糖比、および全固形分含量がそれぞれ10%(重
量)以下および65〜75%(重量)の範囲に濃縮し、
濃縮したシロップを2〜20℃の温度に冷却し、ラクチ
ュロースを種晶添加し、攪拌して結晶ラクチュロース三
水和物を生成させたのち、この三水和物を分離すること
を特徴とする結晶ラクチュロース三水和物の製造法を提
供する。
【0011】この発明の三水和物は次のようにして製造
することができる。出発物質として用いるラクチュロー
ス・シロップは、公知の方法(例えば、特許第874,
954号等)により製造された物であってもよく、市販
品であってもよい。通常、ラクチュロース・シロップ
は、水分の他、45〜55%のラクチュロース、2〜8
%のガラクトース、2〜5%の乳糖、および2〜8%の
その他糖類を含んでおり、固形分中のラクチュロース純
度は70〜90%である。この発明の方法においては、
この通常のラクチュロース・シロップを何ら精製するこ
となく、そのまま出発物質として使用することができ
る。なお、固形分中のラクチュロース濃度が70%未満
の場合、ラクチュロース以外の物質が結晶し易くなり、
三水和物の分離が困難となり、望ましくない。
【0012】ラクチュロース・シロップには溶解度の低
い乳糖が含まれているので、三水和物を得るためには、
乳糖の結晶を可及的に排除するのが望ましい。そのため
にラクチュロース・シロップに含まれている乳糖の水中
糖比[乳糖含量/(乳糖含量+水分含量)]を10%以
下、全固形分濃度を65〜75%に濃縮する。全固形分
濃度が65%未満の場合には、ラクチュロースが過飽和
とならないため三水和物の析出がないか、または析出し
ても収量が低い。逆に全固形分濃度が75%を超える場
合、ラクチュロース・シロップの粘度が高くなり、取扱
いが困難となる。 次いで濃縮ラクチュロース・シロッ
プを2〜20℃の温度に冷却し、ラクチュロースを種晶
添加し、攪拌して結晶を析出させる。結晶を析出させる
には、可及的に低い温度が望ましく、しかも徐冷して大
きな結晶を析出させるのが望ましい。種晶添加(シーデ
ィング)するラクチュロースは、三水和物が望ましい。
【0013】充分結晶を生成させ、のち三水和物を公知
の方法(例えば、遠心瀘過法、デカンテーション法等)
で分離する。分離した三水和物を水洗し、不純物を除去
するが、三水和物は溶解度が高いので、可及的少量の冷
水で行うのが望ましい。次いで水洗した三水和物を乾燥
する。加温した場合、三水和物が溶解して結合し、塊と
なって乾燥が困難となる。従って、例えば流動乾燥、真
空乾燥等により室温で乾燥し、三水和物を得る。
【0014】以上のようにして得られた三水和物は、次
に示す理化学的性質を有する他、水に溶解するとき吸熱
するので、口に入れたとき冷感を有し、更に高湿度の環
境においても長期間安定である。この発明の三水和物は
次の理化学的性質を有する。 (1)分子式 C122211・3H2 Oの分子式を有する。 (2)元素分析 炭素:水素:酸素のモル比率が12:28:14であ
る。 (3)分子量 氷点降下法で測定した分子量が396ダルトンである。 (4)水分 カールフィッシャー法で測定した水分含量が13.6%
(重量)である。 (5)融解開始点 キャピラリー式で測定した融解開始点が58〜60℃で
ある。 (6)比旋光度 変旋光を示すが、平衡時1%(重量)水溶液を20℃で
測定した比旋光度が−43.1±0.3°である。 (7)呈色反応 フェーリング試験 陽性アンモニア試験* 陽性 レゾルシン試験 陽性 ニンヒドリン試験 陰性*:アンモニア試験は、イギリス薬局方記載の方法[ブ
リティッシュ・ファ ーマコピア(British Pharmacopei
a)、第1巻、328ページ、オフィス ・オブ・ザ・ブリ
ティシュ・ファーマコピア・コミッション(Office of th
e British Pharmacopeia Commission)、1988年]に
従い、結晶ラ クチュロース三水和物の5%(W/V)溶液5
mlを9Mアンモニア5ml とともに水槽中で80℃に
10分間加熱して行った。 (8)ラクチュロースの定性および定量 第22改正アメリカ薬局方記載の方法[ザ・ユナイテッ
ド・ステーツ・ファーマコピア(The United States Ph
armacopeia;twenty-second revision Supplement 1)、
2138ページ、ユナイテッド・ステーツ・ファーマコ
ピア・コンベンション(United States Pharmacopeia C
onvention, Inc.)、1990年]による液体クロマト
グラフ法および日本薬局方外医薬品成分規格記載の方法
(厚生省監修、「日本薬局方外医薬品成分規格198
6」、1124ページ、薬業時報社、1986年)によ
るガスクロマトグラフ法で試験した結果、いずれも無水
物と同一のカラム保持時間を示し、その定量値はいずれ
も86.4%であった。 (9)酸性、塩基性、中性の別 中性 (10)赤外線吸収スペクトル 図1に示すとおりである。図1はニジョルに分散し、測
定した赤外線吸収スペクトルである。図1の横軸は波
数、縦軸は吸収を示す。3600〜3200cm-1(νO
H)と1200〜1000cm-1(νCO)に糖類一般の
複雑な吸収を示し、無水物とは1200〜900cm-1
領域の吸収スペクトルに差異が認められる。 (11)溶解性 水に易溶。メタノールに可溶、ただし速やかに無水物が
析出する。エタノールに不溶、ただし速やかに無水物と
なり、溶解する。アセトン、エチルエーテル、ベンゼン
に不溶。 (12)色調 無色または白色 この発明の三水和物は、従来公知の無水物と同様の用途
を有しており、便秘改善剤、肝性脳症治療剤、肝性昏睡
治療剤、高アンモニア血症等の医薬品に、ビフィズス菌
増殖因子として食品、医薬品に、ノンカロリー甘味剤、
虫歯予防甘味剤、低甘味剤等として食品に、そのまま、
他の成分と混合して粉状、または錠剤等として使用する
ことができる。このような用途にこの発明の三水和物を
使用した場合、吸湿性がないので、通常の保存状態では
製品品質の劣化がなく、無水物よりも優れた保存安定性
を示す。
【0015】次に試験例を示してこの発明を詳しく説明
する。 (試験例1) この試験は、水への溶解時の性状を調べるために行っ
た。実施例2と同一の方法により製造した三水和物、お
よびこの三水和物をメタノールから2回再結晶して得ら
れた無水物(融点167〜169℃)各5gを25.0
に維持された雰囲気下に保存し、のち正確に25.0
に調整した水50mlに添加し、攪拌して溶解し、完全
に溶解した時の液温を測定した。その結果、三水和物溶
液は23.3℃であり、無水物溶液は25.2℃であっ
た。無水物は溶解時わずかに発熱するのに対して三水和
物は吸熱し、三水和物は明らかに無水物とは異なった性
質を有していることが判明した。このことは、三水和物
を口に入れたとき冷感を伴う甘味を感じるという独特の
性質である。 (試験例2) この試験は、高湿度下での安定性を調べるために行っ
た。
【0016】試験例1と同一の試料各1gを秤量ビンに
精秤し、30℃または25℃において相対湿度100
%、93%、または81%で2〜100時間保持し、吸
湿による重量の増加率(%)および外観を観察した。そ
の結果は表1に示したとおりである。表1から明らかな
ように、三水和物は無水物に比して高湿度においても安
定であり、30℃および25℃、相対湿度81%におい
て無水物は吸湿して次第に潮解したのに対して、三水和
物はわずか1%吸湿したのみで平衡状態に達し、安定な
状態を維持した。従って、この発明の三水和物は、従来
公知の無水物よりも、高湿度において極めて安定である
ことが認められた。
【0017】
【表1】
【0018】次に実施例を示してこの発明をさらに詳細
かつ具体的に説明するが、この発明は以下の実施例に限
定されるものではない。
【0019】
【実施例】
実施例1 市販のラクチュロース・シロップ(森永乳業社製。固形
分中のラクチュロース73.5%、乳糖4.4%、ガラ
クトース10.7%、およびその他の糖類11.4%)
を、乳糖の水中糖比9.9%、および全固形分71.5
%に濃縮し、濃縮液10kgを20℃に冷却し、三水和物
30g を種晶添加し、攪拌しながら7日間を要して5℃
まで徐々に冷却し、三水和物の結晶を生成させた。10
日後、上澄液の固形分含量が68.9%に低下した結晶
を含む液から、濾布式遠心分離機(国産遠心器社製)で
結晶を分離し、5℃の冷水で結晶を水洗し、三水和物約
1.4kgを得た。この三水和物を真空乾燥機(ヤマト科
学社製)を用いて25℃で16時間乾燥し、粉末状の三
水和物約1.34kgを得た。
【0020】得られた粉末状三水和物の理化学的性質は
次のとおりであった。 1)水分 カールフィッシャ法による水分 13.7% 室温、五酸化二リン上で失われる水分 0.1% 2)ラクチュロース定量値 前記と同一の液体クロマトグラフ法による定量値 84.9% 室温、五酸化二リン上で乾燥した乾燥物中 98.4% 3)融解開始点 前記と同様の方法による測定値 57〜60℃ 4)比旋光度 室温、五酸化二リン上で乾燥した乾燥物の1%水溶液を20℃で測定(平衡 時) −43.0° 実施例2 ラクチュロース・シロップ(森永乳業社製。固形分中の
ラクチュロース85.6%、乳糖3.1%、ガラクトー
ス5.2%、およびその他の糖類6.1%)を、乳糖の
水中糖比6.9%、および全固形分70.6%に濃縮
し、濃縮液10kgを15℃に冷却し、三水和物30g を
種晶添加し、攪拌しながら7日間を要して5℃まで徐々
に冷却し、三水和物の結晶を生成させた。10日後、上
澄液の固形分含量が67.5%に低下した結晶を含む液
から、濾布式遠心分離機(国産遠心器社製)で結晶を分
離し、5℃の冷水で結晶を水洗し、三水和物約1.55
kgを得た。この三水和物を流動造粒乾燥機(大川原製作
所製)を用いて30℃で4時間流動乾燥し、粉末状の三
水和物約1.48kgを得た。
【0021】得られた粉末状三水和物の理化学的性質は
次のとおりであった。 1)水分 カールフィッシャ法による水分 14.0% 室温、五酸化二リン上で失われる水分 0.4% 2)ラクチュロース定量値 前記と同一の液体クロマトグラフ法による定量値 85.8% 室温、五酸化二リン上で乾燥した乾燥物中 99.7% 3)融解開始点 前記と同様の方法による測定値 58〜60℃ 4)比旋光度 室温、五酸化二リン上で乾燥した乾燥物の1%水溶液を20℃で測定(平衡 時) −42.8° 実施例3 ラクチュロース・シロップ(森永乳業社製。固形分中の
ラクチュロース88.5%、乳糖3.0%、ガラクトー
ス3.7%、およびその他の糖類4.8%)を、乳糖の
水中糖比5.6%、および全固形分66.2%に濃縮
し、濃縮液10kgを15℃に冷却し、三水和物100g
を種晶添加し、攪拌しながら4日間を要して2℃まで徐
々に冷却し、三水和物の結晶を生成させた。7日後、上
澄液の固形分含量が63.5%に低下した結晶を含む液
から、濾布式遠心分離機(国産遠心器社製)で結晶を分
離し、5℃の冷水で結晶を水洗し、三水和物約1.11
kgを得た。この三水和物を流動造粒乾燥機(大川原製作
所製)を用いて25℃で4時間流動乾燥し、粉末状の三
水和物約1.05kgを得た。
【0022】得られた粉末状三水和物の理化学的性質は
次のとおりであった。 1)水分 カールフィッシャ法による水分 14.0% 室温、五酸化二リン上で失われる水分 0.5% 2)ラクチュロース定量値 前記と同一の液体クロマトグラフ法による定量値 85.8% 室温、五酸化二リン上で乾燥した乾燥物中 99.8% 3)融解開始点 前記と同様の方法による測定値 58〜60℃ 4)比旋光度 室温、五酸化二リン上で乾燥した乾燥物の1%水溶液を20℃で測定(平衡 時) −42.9°
【0023】
【発明の効果】この発明によって奏せられる効果は次の
とおりである。 (1)この発明の新規な三水和物は、高湿度の環境下で
極めて安定である。 (2)この発明の新規な三水和物は、水に溶解するとき
吸熱するので、冷感を伴う独特の甘味を呈する。 (3)この発明の方法は、ラクチュロース・シロップを
精製する必要がないので、 製造工程が極めて簡単
である。 (4)この発明の方法は、有機溶媒を使用しないので、
安全な製品が得られる。 (5)この発明の方法により、高純度の三水和物を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の三水和物の赤外線吸収スペクトル図
である。
フロントページの続き (72)発明者 中野 聡 神奈川県横浜市旭区希望ケ丘118 森永 希望ケ丘寮 (72)発明者 須澤 以津子 神奈川県綾瀬市大上6−10−5 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 3/04 C13F 1/02 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) EPAT(QUESTEL) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C122211・3H2 Oの分子式を有す
    る結晶ラクチュロース三水和物。
  2. 【請求項2】 次の理化学的性質を有する請求項1記載
    の結晶ラクチュロース三水和物、 1)元素分析 炭素:水素:酸素のモル比率が12:28:14である
    こと、 2)分子量 氷点降下法で測定した分子量が396ダルトンであるこ
    と、 3)水分 カールフィッシャー法で測定した水分含量が13.6%
    (重量)であること、 4)融解開始点 キャピラリー式で測定した融解開始点が58〜60℃で
    あること、および 5)比旋光度 変旋光を示すが、平衡時1%(重量)水溶液を20℃で
    測定した比旋光度が−43.1±0.3°であること。
  3. 【請求項3】 固形分中無水ラクチュロース換算でラク
    チュロースを70〜90%(重量)の割合で含有するラ
    クチュロース・シロップを、このシロップに含まれてい
    る乳糖の水中糖比、および全固形分含量がそれぞれ10
    %(重量)以下および65〜75%(重量)の範囲に濃
    縮し、濃縮したシロップを2〜20℃の温度に冷却し、
    ラクチュロースを種晶添加し、攪拌して結晶ラクチュロ
    ース三水和物を生成させたのち、この三水和物を分離す
    ることを特徴とする結晶ラクチュロース三水和物の製造
    法。
JP3200928A 1991-08-09 1991-08-09 結晶ラクチュロース三水和物とその製造法 Expired - Lifetime JP2848721B2 (ja)

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