JP2628368B2 - 高純度ラクチュロース粉末の製造法ならびにラクチュロースを含むビフイズス菌製剤の製造法 - Google Patents

高純度ラクチュロース粉末の製造法ならびにラクチュロースを含むビフイズス菌製剤の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸湿性が少なく、安定な高純度のラクチュ
ロースの製造法に関し、詳しくは、吸湿性が少なく、安
定な高純度のラクチュロースを工業的に低コストで製造
する方法に関する。
本発明は、またビフィズス菌増殖因子のラクチュロー
スを含むビフィズス菌製剤の製造法に関する。
本発明による高純度のラクチュロース粉末は、ビフィ
ズス菌の培養および増殖に利用することができるだけで
なく、またビフィズス菌製剤の製造に利用することがで
きる。
本発明によるビフィズス菌製剤は、通常のビフィズス
菌製剤と同様の整腸剤、感染防御剤、消化促進剤、食品
添加物および医薬の添加物として利用することができ
る。
〔技術の背景および従来技術の説明〕
ビフィズス菌は、以前は、ラクトバチルス ビフィズ
スとして分類されていたが、ビフィドバクテリウム属に
属する細菌として分類されている。
ビフィズス菌は、腸管内において、感染防御、免疫刺
げき、消化吸収の促進、ビタミン合成などの効果があ
り、医薬および食品の分野において広く利用されてい
る。しかしながらビフィズス菌は、その培養において、
増殖および生長の促進因子を必要とし、また一般的に、
保存性が悪く、特に水溶液中では、酸素、浸透圧、pHお
よび温度など影響を強く受け、そのために、ビフィズス
菌の菌体の保存性は低い。しかしビフィズス菌を凍結乾
燥により乾燥した菌体粉末は、比較的良好な保存性を示
し、その取扱いはそれ程難かしいものではなく、高濃度
のビフィズス菌末が実用化されている。
一方、ラクチュロースは、ビフィズス菌の増殖因子の
一つであることが知られており、乳糖を、その水溶液の
アルカリ条件下の異性化により製造されている。ラクチ
ュロースは、原料の乳糖や副産物のガラクトースに類似
する物性を有し、そのためにラクチュロースは、その製
造において、未反応の乳糖、副産物のガラクトースおよ
びその他の糖類などの不純物から完全に分離することが
難しい。そのために、ラクチュロースは、これまでは、
これらの不純物を含んだままのラクチュロースを含むシ
ロップの形で利用されている。この通常得られる精製さ
れたラクチュロースを含むシロップにおけるラクチュロ
ース含量は、反応生成液の固形分中に75%(重量)〔以
下、特別の表示がない限り、「%(重量)」〕前後であ
る。ラクチュロースは、また水に対する溶解度が大きい
から、水溶液からのラクチュロースの分離は、非常に難
しい。これまでに、ラクチュロースの乾燥粉末化におけ
る乾燥助剤として、コンニャク粉末(特公昭49−44331
号公報)、蛋白質、(特公昭49−44332号公報)を使用
する方法、そのシロップを凍結乾燥する方法(特開昭49
−54556号公報)が知られているが、これらの方法によ
り得られたラクチュロースは吸湿性が高い、という難点
がある。また吸湿性の小さいラクチュロースを得るため
のラクチュロースの粉末化方法として、エタノールによ
り処理する方法、(特公昭56−39200号公報)が知ら
れ、またラクチュロース水溶液を固形分濃度が94〜98%
(重量)になるまで濃縮して、ラクチュロース水溶液か
らラクチュロースを結晶化し、それによって安定なラク
チュロースを得る方法(特開昭61−104800号公報)が提
案されている。
しかしながら、エタノールは高価であるから、これを
使用するラクチュロースの製造法は経済的に不利であ
り、またラクチュロースの水溶液を高濃度にまで濃縮す
ると、その濃縮液の粘度が高く、その取扱いが困難とな
り、さらにラクチュロースが器壁に析出して、付着し、
そのためにラクチュロースの回収率が低下することを免
れることができない。
さらにラクチュロース粉末の吸湿性が高いと、これに
ビフィズス菌末を混合すると、ビフィズス菌の保存性が
低下する。
本発明者らは、ラクチュロースの粉末化について研究
を続けたが、その研究において、ラクチュロースの溶解
度以上の高濃度の水溶液に、ラクチュロースの粉末を加
えて結晶化を行ない、乾燥粉末化すると、そのラクチュ
ロースの乾燥粉末は吸湿性が低いとの知見を得、該知見
に基づいて本発明に到達した。
〔発明の目的および発明の要約〕
本発明の目的は、吸湿性の小さいラクチュロース粉末
を得ることができるラクチュロース粉末の製造法を提供
することにあり、詳しくは、吸湿性の小さいラクチュロ
ースを低いコストで得ることができるラクチュロースの
製造法を提供することにある。
本発明は、固形分の60%(重量)がラクチュロースで
あるラクチュロースシロップを、80〜90%(重量)以上
の固形分濃度に濃縮すること、その濃縮ラクチュロース
シロップに、35〜70℃において結晶ラクチュロース粉末
を加え、撹拌して、ラクチュロースを結晶化すること、
およびその濃縮結晶化ラクチュロースシロップを減圧下
に乾燥した後、その乾燥物を粉砕して、吸湿性の小さい
高純度ラクチュロース粉末を得ることを特徴とする高純
度ラクチュロース粉末の製造法である。
本発明のもう一つの発明は、前記の高純度ラクチュロ
ース粉末をビフィズス菌末と混合して、0.5g/g以上のラ
クチュロースおよび105/g以上のビフィズス菌の菌体を
含むビフィズス菌製剤を得ることを特徴とするビフィズ
ス菌製剤の製造法である。
本発明の高純度ラクチュロース粉末の製造法におい
て、濃縮ラクチュロースシロップに加えられた結晶ラク
チュロース粉末は、濃縮ラクチュロースシロップにおけ
るラクチュロースの析出の際の結晶の核となり、そのラ
クチュロースの結晶の生長によって吸湿性の小さいラク
チュロース粉末を形成する。
また本発明のラクチュロースを含むビフィズス菌製剤
の製造法において、ビフィズス菌末と混合する高純度ラ
クチュロース粉末は、その低吸湿性によりラクチュロー
スを含むビフィズス菌製剤における製剤の形態の維持に
有効であるだけでなく、さらにその製剤におけるビフィ
ズス菌の菌数の維持に有効である。
本発明の高純度ラクチュロース粉末の製造法における
固形分の60%(重量)以上がラクチュロースであるラク
チュロースシロップは、乳糖水溶液のアルカリ異性化に
よってつくることができる。
〔発明の具体的な説明〕
本発明の高純度ラクチュロース粉末の製造法における
濃縮ラクチュロースシロップは、乳糖を原料として、公
知の方法(たとえば特公昭52−2984号公報)により製造
されたラクチュロースシロップであって、その固形分の
60%(重量)〔好ましくは70%(重量)〕以上がラクチ
ュロースであるものであり、その固形分含量が80〜90%
(重量)になるまで濃縮したラクチュロースシロップで
ある。このラクチュロースシロップは、主成分のラクチ
ュロースの他に、少量の未反応乳糖、ガラクトースなど
の不純物を含んでいる。
ラクチュロースシロップの濃度は、常法によることが
できるが、減圧下の低温で行なうのが好ましい。ラクチ
ュロースシロップの濃縮を高温で行なうと、濃縮ラクチ
ュロースシロップが着色することがあるから、その濃縮
における高温は避けるべきである。またラクチュロース
シロップの濃縮における濃縮度は、固形分濃度が80〜90
%(重量)の濃縮ラクチュロースシロップを得る濃縮度
にすることを必要とする。濃縮ラクチュロースシロップ
の固形分濃度が80%(重量)以下であると、固形分の60
%(重量)がラクチュロースであるラクチュロースシロ
ップにおいて溶解度の高いラクチュロースが過飽和溶液
を形成することができず、また固形分濃度が90%(重
量)以上の濃縮ラクチュロースシロップは流動性を失な
い、その取扱いが非常に困難になる。したがってラクチ
ュロースシロップの濃度は、ラクチュロースシロップに
おけるラクチュロース含量により定まるべきであって、
ラクチュロースシロップにおけるラクチュロース含量が
高い場合は、ラクチュロースシロップの濃縮度を小さく
することができるが、ラクチュロース含量が低い場合
は、ラクチュロースシロップの濃縮度を高くする。たと
えば、固形分の60%(重量)がラクチュロースであるラ
クチュロースシロップは、ラクチュロースシロップの濃
縮度は、固形分濃度が87〜90%(重量)の濃縮ラクチュ
ロースシロップを得る濃縮度にする。
ラクチュロースシロップの濃縮後に、濃縮ラクチュロ
ースシロップに、35〜70℃において結晶ラクチュロース
粉末を加え、撹拌して、ラクチュロースを結晶化する。
濃縮ラクチュロースシロップにおいてラクチュロースは
過飽和溶液を形成しているから、結晶ラクチュロース粉
末が加えられると、濃縮ラクチュロースシロップ中のラ
クチュロースは結晶ラクチュロース粉末を核として析出
し、ラクチュロースの結晶が生長する。この結晶化の時
の温度が70℃を超えると、ラクチュロースの結晶が着色
し、また35℃よりも低くなると、粘度が高く、結晶化速
度が遅くなり、望ましくない。
濃縮ラクチュロースシロップに加える結晶ラクチュロ
ース粉末は、濃縮ラクチュロースシロップの固形分にお
けるラクチュロースよりも純度の高いものを使用する
が、常法のアルコール沈澱法により得られた結晶ラクチ
ュロース粉末、ラクチュロースシロップのエタノール処
理により得られた結晶ラクチュロース粉末(特公昭56−
39200号公報)、および本発明により得られた高純度ラ
クチュロース粉末を使用することができる。結晶ラクチ
ュロース粉末は、濃縮ラクチュロースシロップに対し
て、0.5〜10%(重量)の量において、濃縮ラクチュロ
ースシロップに加える。結晶ラクチュロース粉末が加え
られた濃縮ラクチュロースシロップはラクチュロースの
結晶の生成するのに充分な時間混合するが、その間にラ
クチュロースの結晶は生長する。
ラクチュロースの結晶が充分に生長した濃縮ラクチュ
ロースシロップの結晶化液は、トレイまたはバットに移
し、減圧乾燥棚において乾燥する。この乾燥における棚
温度は、50〜70℃にするのが好ましい。50〜70℃の棚温
度における減圧乾燥は、乾燥効率が高く、またラクチュ
ロースの結晶は水分の蒸発によりさらに生長する。
乾燥生成物は、常法により粉砕して、生産物の高純度
ラクチュロース粉末が得られる。この生産物の高純度ラ
クチュロース粉末は、ラクチュロースの結晶が充分に生
長していて、吸湿性の小さい粉末状のものである。
本発明による高純度ラクチュロース粉末は、そのまま
でラクチュロース製剤とすることができるが、その高純
度ラクチュロース粉末を常法によるビフィズス菌の乾燥
菌体と混合して、ビフィズス菌粉末製剤とし、さらにこ
れを錠剤に成形して、ビフィズス菌錠剤にすることがで
きる。
次に、実施例および試験例により本発明をさらに詳し
く説明する。
実施例1 固形分(ラクチュロース:98.5%、乳糖およびその他
の糖類:1.5%)濃度70%の精製ラクチュロースシロップ
48.7Kgを、600〜680mmHgの減圧下の45〜60℃において、
濃縮した後、35℃に冷却し、これにラクチュロース微粉
末(市販品、メルク社製品)400gを加え、24時間撹拌し
て、結晶化を行なった。その結晶化物をトレイ〔35cm
(タテ)×70cm(ヨコ)×10cm(深さ)〕に移し、最終
的に0mmHgになる減圧下の60℃の棚温度において減圧乾
燥した後、粉砕して、ラクチュロース粉末(純度:98.5
%)34.5Kgを得た。
このラクチュロース粉末は、ラクチュロース98.0%、
乳糖その他の糖類1.5%および水分0.5%からなるもので
あった。
実施例2 実施例1と同じ精製ラクチュースシロップ50kgを、60
0〜680mmHgの減圧下の45〜63℃において、濃縮した後、
60℃に冷却し、これに実施例1で得たラクチュロース
(純度:98.5%)を加え、10時間撹拌して、結晶化を行
なった。その結晶化物をトレイ〔35cm(タテ)×70cm
(ヨコ)×10cm(深サ)〕に移し、最終的に0mmHgにな
る減圧下の60℃の棚温度において減圧乾燥した後、粉砕
して、ラクチュロース粉末34Kgを得た。
このラクチュロース粉末は、ラクチュロース98.0%、
乳糖その他の糖類1.5%および水分0.5%からなるもので
あった。
実施例3 固形分(ラクチュロース:92.5%、乳糖2.3%、ガラク
トース4.5%およびその他の糖類:0.7%)濃度70%の精
製ラクチュロースシロップ50Kgを、600〜680mmHgの減圧
下の45〜63℃において濃縮した後、40℃に冷却し、これ
に実施例1で得たラクチュロース(純度:98.5%)を加
え、24時間撹拌して結晶化を行なった。その結晶化物を
トレイ〔35cm(タテ)×70cm(ヨコ)×10cm(深サ)〕
に移し、最終的に0mmHgになる減圧下の60℃の棚温度に
おいて減圧乾燥した後、粉砕して、ラクチュロース粉末
34Kgを得た。
このラクチュロース粉末は、ラクチュロース91.8%、
乳糖2.3%、ガラクトース4.5%、その他の糖類0.7%お
よび水分0.7%からなるものであった。
実施例4 固形分(ラクチュロース:74.0%、乳糖5.1%、ガラク
トース10.7%およびその他の糖類:10.2%)濃度70%の
精製ラクチュロースシロップ50Kgを、600〜680mmHgの減
圧下の45〜67℃において濃縮した後、実施例1で得たラ
クチュロース粉末(純度:98.5%)を加え、48時間撹拌
して、結晶化を行なった。その結晶化物をトレイ〔35cm
(タテ)×70cm(ヨコ)×10cm(深サ)〕に移し、最終
的に0mmHgの減圧下の60℃の棚温度において減圧乾燥し
た後、粉砕して、ラクチュロース粉末34Kgを得た。
このラクチュロース粉末は、ラクチュロース73.5%、
乳糖5.1%、ガラクトース10.6%、その他の糖類10.1%
および水分0.7%からなるものであった。
実施例5 実施例1で得たラクチュロース粉末900gを凍結乾燥ビ
フィズス菌末(ビフイドバクテリウムロンガム(ATCC 1
5708)、菌体数:1.1×1010/g〕100gと混合し、その混合
粉末を5gずつアルミニウム袋に窒素ガス置換して分包し
た。
その混合粉末は、1.1×109/gのビフイズス菌の菌体お
よび0.88g/gのラクチュロースを含み、1包当り5.5×10
9のビフイズス菌の菌体および4.4gのラクチュロースを
含んでいた。
実施例6 実施例1で得たラクチュロース粉末900gを凍結乾燥ビ
フィズス菌末〔(ビフイドバクテリウムロンガム(ATCC
15708)、菌体数:1.1×1010/g〕100gと混合し、その混
合粉末を打錠機において、タブレット〔18mm(径)×5m
m(厚サ)、重量:1.5g〕に打錠した。このタブレットを
アルミニウム袋に窒素ガス置換して1個ずつ包装した。
そのタブレットは、6.5×108/gのビフイズス菌の菌体
および0.88g/gのラクチュロースを含んでいた。
試験例1 実施例1〜4のラクチュロースの保存状態について試
験を行なった。
(1)試験の試料 (1−1)被験試料 実施例1〜4のラクチュロース粉末および実施例5の
混合粉末。
(1−2)対照試料 実施例4の原料の精製ラクチュロースシロップ(固形
分濃度:70%)に水を加えて、30%の固形分濃度に希釈
した後、最終的に0mmHgになる減圧下に凍結乾燥し、粉
砕して、対照試料の粉末を調製した。
(2)試験の方法 各試料を第1表の相対湿度の室内に、25℃において、
6時間保存し、各試料の外観の状態を目視により観察し
た。
(3)試験の結果 第1表に示すとおりであった。
第1表において、(−)は、外観に変化のなかったも
のであり、(+)は、固化したものであり、また(+
+)は飴状になったものである。
(4)考察 第1表によると、精製ラクチュロースシロップを、結
晶化することなく、直ちに凍結乾燥した粉末(対照試
料)は、6時間の保存において、相対湿度31%で固化
し、相対温度52%で、飴状に軟化する。
これに対して、結晶化処理を行なった粉末(実施例1
〜5)は、相対湿度81%で、実施例4の試料が固化する
だけで、相対湿度81%以下の保存では、外観上の変化が
ない。
これらの結果から、精製ラクチュロースシロップの乾
燥粉末化において、ラクチュロース粉末を加えて撹拌す
る処理(結晶化処理)をすると、その粉末の吸湿性が低
下することがわかる。このことから、ラクチュロース粉
末を加えて撹拌する処理(結晶化処理)において、シロ
ップに溶解するラクチュロースが、それ以前に加えられ
たラクチュロース(種晶)上に析出して、ラクチュロー
スが結晶化するものと考えられる。
試験例2 ビフィズス菌の菌体の乾燥粉末の保存におけるラクチ
ュロース粉末の添加の影響について試験を行なった。
(1)試験の試料 (1−1)被験試料 実施例5および実施例6の包装製品。
(1−2)対照試料 実施例5の原料の凍結乾燥ビフイズス菌末を、実施例
5と同様にして、アルミニウム袋に窒素ガス置換して、
5gずつ分包したもの。
(2)試験の方法 それぞれの試験の試料を、室温および37℃において、
第2表に示す期間保存した後、包装を開き、内容物の粉
末(対照試料)、混合粉末(被験試料)およびタブレッ
ト(被験試料)の外観を目視により観察し、ビフイズス
菌の菌体数をカウントした。
(3)試験の結果 第2表に示すとおりであった。
(4)考察 ビフイズス菌の残存率は、室温および37℃の保存にお
いても大差はなく、また外観の変化もなく、安定に保存
することができたことがわかる。
〔発明の効果〕
吸湿性が小さく、高純度のラクチュロースを、有機溶
剤を使用することなく、また一般的の装置により高収率
で製造することができる。
高純度のラクチュロースを、極端な高濃度にまで濃縮
することなく、高収率で製造することができる。
ビフイズス菌末と混合したときに、安定で保存性の良
好なラクチュロース−ビフィズス菌製剤を製造すること
ができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固形分の60%(重量)以上がラクチュロー
    スであるラクチュロースシロップを80〜90%(重量)の
    固形分濃度に濃縮すること、その濃縮ラクチュロースシ
    ロップに、35〜70℃において、結晶ラクチュロース粉末
    を加え、撹拌して、ラクチュロースを結晶化すること、
    およびその濃縮結晶化ラクチュロースシロップを減圧下
    に乾燥した後、その乾燥物を粉砕することを特徴とする
    高純度ラクチュロース粉末の製造法。
  2. 【請求項2】固形分の60%(重量)以上がラクチュロー
    スであるラクチュロースシロップを80〜90%(重量)の
    固形分濃度に濃縮すること、その濃縮ラクチュロースシ
    ロップに、35〜70℃において、結晶ラクチュロース粉末
    を加え、撹拌して、ラクチュロースを結晶化すること、
    その濃縮結晶化ラクチュロースシロップを減圧下に乾燥
    した後、その乾燥物を粉砕して、高純度ラクチュロース
    粉末を得ること、およびその高純度ラクチュロース粉末
    をビフィズス菌末と混合して、0.5g/g以上のラクチュロ
    ースおよび105/g以上のビフィズス菌体を含有するビフ
    ィズス菌製剤を得ることを特徴とするラクチュロースを
    含むビフィズス菌製剤の製造法。
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