JP2848658B2 - 自動車の車体前部構造 - Google Patents

自動車の車体前部構造

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JP2848658B2
JP2848658B2 JP2039217A JP3921790A JP2848658B2 JP 2848658 B2 JP2848658 B2 JP 2848658B2 JP 2039217 A JP2039217 A JP 2039217A JP 3921790 A JP3921790 A JP 3921790A JP 2848658 B2 JP2848658 B2 JP 2848658B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジンルームと車室とを仕切るダッシュ
パネル付近をユニット化する自動車の車体前部構造に関
するものである。
(従来の技術) 近年、自動車の製造において組立ラインでの組立作業
の容易化、作業ステーション数の減少を図るために、自
動車の各部をユニット化することが試みられている。
例えばヨーロッパ特許公開第81656号明細書に記載さ
れるように、インストルメントパネル、空調装置、ステ
アリング装置、ダッシュパネルの一部、ブレーキペダ
ル、ブレーキ倍力装置等を一体化にユニット化し、その
ユニットを車体側部のドア開口部を通じて車室内に挿入
し、車室内側からダッシュパネルに対して組付けること
が提案されている。
さらに、特開昭59−206267号公報に記載されるよう
に、カウルパネル、ダッシュパネルをも含めて一体的に
ユニット化し、そのユニットを車体本体前部のフロント
ウインド開口部を通じて上側から車体本体に組付けるも
のも提案されている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、前者の場合には、カウルパネルが車体本体
側に残されているので、カウルパネルに取付けられるワ
イパー装置等のユニット化することができず、組付け作
業性が十分に改善されない。ステアリング装置のステア
リングシャフトとブレーキ倍力装置とはダッシュパネル
の開口部を通じてエンジンルーム側に位置させるように
しているが、ステアリング装置のステアリングシャフト
の位置は本来的に定まってくるため、ステアリングシャ
フトの上側に位置するブレーキ倍力装置の位置もステア
リングシャフトに干渉しない位置に必然的に決められ
る。そして、このように決定されたブレーキ倍力装置の
位置が、カウルパネルに対し、車体前後方向において重
なる場合、それらをダッシュパネルの開口部を通じて挿
入する際、カウルパネルにブレーキ倍力装置が干渉しな
いように、ユニット本体を上下動させることが必要とな
り、組付け作業が複雑化する場合が生じるおそれがあ
る。また、このようなケースを避けるためには、車体設
計上、カウル位置とブレーキ倍力装置位置との関係に制
限が生じてしまうおそれがある。
一方、後者の場合には、ユニットを車体本体上側から
フロントウインド開口部を通じて挿入して組付けるよう
になっているので、インストルメントパネルの側部が、
フロントウインド開口部の左右側縁を構成するフロント
ビラーによる制約を受けて、通常の場合に比して、カッ
トされた形状となり、その側部と車体本体との接続部の
構造が複雑なものとなる。また、上記ユニット側に、車
体横方向の剛性を確保するためのカウル部材が含まれて
おり、ユニットが車体に取付けられても、従来のよう
に、カウル部材が車体に対し、溶接にて結合されていな
いため、正面衝突時に、従来のユニット化されていない
構造に比して衝突力を支える力が弱く、ユニット全体が
後方の車室内に移動するというおそれもある。
そこで、本発明者らは、先に、インストルメントパネ
ルの側部形状や耐衝突性能を損なうことなく、組立作業
性を向上させ得るものを提案している(特願平1−3331
38号)。この提案のものは、基本的には、車体本体の左
右のフロントピラー間を連結する車幅方向に延びる閉断
面構造の車体側部材(従来のカウルボックス構造の一
部)を車体本体側に残し、この車体側部材の前側に、カ
ウル部材に少なくともブレーキ倍力装置及びワイパーユ
ニットのいずれか一方を組付けてなるカウルユニットを
上側から挿入して配置するとともに、インストルメント
パネル、ステアリング装置及び空調装置を有するインパ
ネユニットを、車体本体のドア開口から車室内に挿入
し、上記閉断面構造の車体側部材の後側に配置するよう
にするものである。
一方、自動車用の空調装置は、通常、デフロスタダク
ト等各種のダクトを有し、これらのダクトを通してエア
を吹出す構成になっているが、ダクト数が非常に多く、
その配管作業が煩雑であるなどの問題がある。尚、特開
昭61−226371号公報には、ユニット化でない一般ボデー
において、カウル部の閉断面空間を空調ダクトとして使
用する思想が開示されている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、上述の車体側部材の前側にカウル
ユニットを配置するものの場合、ユニット組付け前のボ
デー剛性やユニットの組付け支持剛性等の点から上記車
体側部材は特に閉断面構造とする必要があるので、この
車体側部材が閉断面構造のものでかつ空調装置の上方に
位置することに着目し、この車体側部材の閉断面空間を
空調装置のダクトとして有効に利用して、専用ダクトの
廃止化を図り得る自動車の車体前部構造を提供せんとす
るものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、請求項(1)記載の発明
は、車両の車体前部構造として、車体本体の左右のフロ
ントピラー間に車幅方向に延びる閉断面構造の車体側部
材が配設されており、該車体側部材の前側に、車幅方向
に延びるカウル部材に少なくともブレーキ倍力装置およ
びワイパーユニットのいずれか一方を組付けてなるカウ
ルユニットが配置される一方、上記車体側部材の後側
に、インストルメントパネル、ステアリング装置及び空
調ユニットを組付けてなるインパネユニットが配置され
ている。
そして、上記車体側部材内にはその閉断面空間を二つ
に分割する仕切部材が設けられ、該車体側部材には、そ
の一方の分割閉断面空間をメインダクトとして、また他
方の分割閉断面空間をデフロスタダクトとしてそれぞれ
用いるように空調装置が各分割閉断面空間と連通して接
続されているとともに、該空調装置の接続箇所と別の部
位にメインダクトのエア吹出口及びデフロスタダクトの
エア吹出口がそれぞれ形成されている構成とするもので
ある。
(作用) 上記の構成により、請求項(1)記載の発明では、空
調装置から吹出される空調エア(つまり冷気又は暖気)
は、一旦フロントピラー間で車幅方向に延びる閉断面構
造の車体側部材内の二つの分割閉断面空間に各々送ら
れ、これらの空間を通った後、車体側部材のメインダク
トのエア吹出口又はデフロスタダクトのエア吹出口から
吹出されることになり、上記車体側部材内の各分割閉断
面空間が空調エア送給用のメインダクト又はデフロスタ
ダクトとしての機能をそれぞれ発揮する。
また、車体本体の左右フロントピラー間に配設されて
いる車体側部材の前側にカウルユニットが、また後側に
インパネユニットがそれぞれ配置されて取り付けられる
ので、これら両ユニットに組み付けられている部品を車
体側部材と干渉することなく組み立てることができる。
さらに、閉断面構造の車体側部材は車体本体の左右フロ
ントピラー間に一体に接合されているので、その強度を
高く確保することができ、補強のための溶接工程の変更
等が不要となる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図ないし第7図は本発明の第1実施例に係る自動
車の車体前部構造を示す。
第3図において、1は車体本体であって、エンジンル
ーム2と車室3とを仕切るダッシュパネル4の上部に、
車幅方向に延びる車体側カウル部材5が配設されてい
る。該車体側カウル部材5の両端部は車体本体1の左右
のフロントピラー6,6に固着され、それらを連結してい
る。尚、ダッシュパネル4はその一部が切除されて開口
部4aとなっている。7,7は左右のフロントフェンダであ
る。
上記車体側カウル部材5の前側にはカウルユニットU1
が上側から挿入して配置されるとともに、後側にはイン
パネユニットU2が車体本体1のドア開口部1aから車室3
内に挿入して配置され、これらのユニットU1,U2は、い
ずれも車体本体1に対してボルト止め及び/又は接着剤
により固定されるようになっている。
上記車体側カウル部材5は、第1図及び第2図に示す
ように、アッパパネル8とロアパネル9とが接合された
閉断面構造となっている。上記ロアパネル9は、ダッシ
ュパネル4の上縁と連設され略水平に延びる水平部9a
と、該水平部9aの後縁から上方に立上がって延びる縦壁
部9bと、該縦壁部9bの上縁から後方に延びるフランジ部
9cとからな。一方、上記アッパパネル8は、上記ロアパ
ネル9の水平部9aに接合されるフランジ部8aと、該フラ
ンシブ8aの後縁から略上方に延びる縦壁部8bと、該縦壁
部8bの上縁から後方斜め上向きに延びフロントウインド
ガラス10の下縁部を支持するガラス支持部8cと、該支持
部8cの後縁から後方に延びかつ後縁が上記ロアパネル9
のフランジ部9cと接合される上壁部8dとからなる。尚、
上記ロアパネル9は、ダッシュパネル4の開口部4aに対
応する部位では、水平部9aの前側部分が削除されている
(第2図参照)。
上記カウルユニットU1は、車幅方向に延びるユニット
側カウル部材11と、該カウル部材11の車体右側部分に装
設されたワイパーユニット12と、ブレーキペダル13、ブ
レーキペダルブラケット14及びブレーキ倍力装置15が取
付けられたダッシュ部材16とを有する。
上記カウル部材11は、第1図及び第2図に示すよう
に、ダッシュパネル4と略同じ位置で上下方向に延びる
前壁部11aと、該前壁部11aの下縁から後方に延び上記ロ
アパネル9の水平部9aの上側に重合される底壁部11b
と、該底壁部11bの後縁から略上方に延び上記アッパパ
ネル8の縦壁部8bの前側に重合される後壁部11cと、該
後壁部11cの上縁から後方に延び上記アッパパネル8の
ガラス支持部8cの上側に重合されるフランジ部11dとを
有する。しかして、取付状態において、ユニット側カウ
ル部材11が車体側カウル部材5の前側に位置し、該両カ
ウル部材11,5によって従来の構造のカウルボックスを構
成することになる。
また、上記ダッシュ部材16は、上記ユニット側カウル
部材11の底壁部11bの下面でダッシュパネル4の開口部4
aに対応した位置に固着され、カウルユニットU1が車体
本体1に取付けられた状態において、ダッシュパネル4
の開口部4aを閉塞してダッシュパネル4の一部を構成
し、開口部4aの周縁部に対してはウレタン接着剤17を介
して接着されるようになっている。
また、ダッシュ部材16は、第2図に示すように、前側
に突出する凸部16aを有し、該凸部16aにおいて、ブレー
キ倍力装置15に立設されたねじ部材18,18に、スペーサ
部材19,19を介して、ブレーキペダル13を支持するブレ
ーキペダルブラケット14の縦壁部14aがナット20により
連結固定されている。また、上記ブレーキペダルブラケ
ット14の上壁部14bも、カウル部材11の底壁部11bから下
方に突出されたねじ部材21に、スペーサ部材22を介して
ナット23により連結固定され、ブレーキペダル13の支持
剛性を確保するようになっている。
一方、インパネユニットU2は、インストルメントパネ
ル41、ステアリング装置42及び空調装置43を有する(第
3図及び第4図参照)。上記インストルメントパネル41
の前側において車幅方向に延びる円管よりなるインパネ
メンバ44が配設され、第5図及び第6図に示すように、
インパネメンバ44の両端部に取付ブラケット45が固設さ
れている。一方、車体本体1側は、ドア開口部1aにおい
て、フロントピラー6の下側にサイドフレームアウタ46
とヒンジピラーインナ47との接合により車体上下方向に
延びる閉断面構造が構成され、該ヒンジピラーインナ47
に、車室内に突出する中空状のインパネブラケット48が
固設されている。インパネブラケット48の内側にはナッ
ト49が固着されており、該インパネブラケット48のナッ
ト49に上記インパネメンバ44の取付ブラケット45が、ボ
ルト50により締結固定されるようになっている。しかし
て、インパネユニットU2が車体本体1に締結固定された
後、インパネユニットU2の側部にインパネサイド51が取
付けられる。
また、ステアリング装置42の上部シャフト(ステアリ
ングシャフト)61は、第2図に示すように、支持部材62
を介してインパネメンバ44に支持されているとともに、
上部シャフト61の下端部には中空形状の取付ブラケット
63が取付けられている。また、エンジンルーム側の前輪
操舵装置(図示せず)に連係された下部シャフト64(ス
テアリングシャフト)の上端部にも中空形状の取付ブラ
ケット65が取付けられており、該取付ブラケット65が上
記取付ブラケット63と共にダッシュパネル4にボルト66
とナット67とにより締結固定されるようになっている。
これによって、ステアリングシャフト(上部シャフト部
61及び下部シャフト64)の支持剛性が確保される。上記
両取付ブラケット63,65の内部で、上部シャフト61の連
結部61aと下部シャフト64の連結部64aとの連結が行われ
る。
また、上記空調装置43は、インパネユニットU2の車体
本体1への取付状態において、第1図に示すように、車
体側カウル部材5の下方に配置されており、そのフロン
トデフロスタ用のエア送給口71は、カウル部材5のロア
パネル9の水平部9aに設けられた連通口72を通してカウ
ル部材5の閉断面空間73に連通されている。また、上記
カウル部材5のアッパパネル8の上壁部8dには、第7図
に詳示するように、フロントウインドガラス10の下縁部
の車室側に対向する複数のエア吹出口74,74,…がカウル
部材5の長手方向つまり車幅方向に一列状態に形成され
ている。該エア吹出口74は、絞り加工により形成され、
アッパパネル8の上壁部8aから車幅方向に向って下方に
傾斜する傾斜面74aと、該傾斜面74aの両側に位置する一
対の三角形状の側壁面74b,74bと、上記傾斜部74aの先端
に設けられた矩形状の開口部74cとを有しており、この
エア吹出口74の形成に伴ないカウル部材5の強度が低下
するのを防止するようにしてる。
尚、第1図及び第4図において、81はアッパパネル上
壁部8dのエア吹出口74に対応してインストルメントパネ
ル41に設けられた吹出口、82は空調装置43に設けられた
サイドデミスタ用のエア送給口であって、該エア送給口
82にはメインダクトとしてのサイドベンチレータダクト
83が接続されており、該サイドベンチレータダクト83
は、車体側カウル部材5(詳しくはロアパネル9の縦壁
部9b)の後側に沿って車幅方向に延びて配置され、イン
ストルメントパネル41の両端部から車室内3内に向って
空調エアを吹出すようになっている。84は空調装置43に
接続されたセンタダクトであって、該センタダクト84
は、空調エアをインストルメントパネル41の中央部から
車室3内に吹出すようになっている。
また、第2図において、85,86はハーネル類、87はダ
ッシュパネル4の車室側に装設されたインシュレータで
ある。またフロントウインドガラス10は、少なくともカ
ウルユニットU1が車体本体1に取付けられた後、ウレタ
ン接着剤88を用いて車体本体1のウインド開口部に対し
て取付けられるようになっている。ウレタン接着剤88
は、少なくとも車体側カウル部材5のアッパパネル8の
支持部8c及びユニット側カウル部材11のフランジ部11d
に対して塗布され、カウル部材11と車体本体1との接合
部におけるシールをも行うようになっている。
次に、自動車の車体組立方法に、特に、上記各ユニッ
トU1,U2の車体本体1への組付方法について説明する。
予め、組付けるべきユニットU1,U2を用意する。つま
り、カウルユニットU1は、カウル部材11に対して、ワイ
パーユニット12を取付けるとともに、ダッシュ部材16を
介してブレーキ倍力装置15等を組付けることにより構成
する。また、インパネユニットU2は、インパネメンバ44
を中心としてインストルメントパネル41、ステアリング
装置42及び空調装置43を相互に組付けて構成する。尚、
空調装置43の組付けの際には、フロントデフロスタダク
ト以外のダクトの組付けも一緒に行う。
そして、先ず、車体本体1に対し、上側から、カウル
ユニットU1を車体側カウル部材5の前側に挿入し、ユニ
ット側カウル部材11の底壁部11bを車体側カウル部材5
(ロアパネル9)の水平部9aに、ユニット側カウル部材
11の後壁部11cを車体側カウル部材5(アッパパネル
8)の縦壁部8bに、ユニット側カウル部材11のフランジ
部11dを車体側カウル部材5の支持部8cにそれぞれ重合
させ、その状態で(図示せず)にてユニット側カウル部
材11を車体本体1に締結して固定する。これによって、
ブレーキ倍力装置15がユニット側カウル部材11の下面よ
りも上方に位置する場合にも、該ユニット側カウル部材
11により上下方向の制限を受けることなく、容易に組付
けることができる。
その後、車体本体1のドア開口部1aからインパネユニ
ットU2を車室内に挿入し、車体側カウル部材5の後側に
配置させ、ボルト50,50により、インパネユニットU2側
の取付ブラケット45を車体本体1側のインパネブラケッ
ト48に対して締結固定する。このインパネユニットU2の
取付けの際には、空調装置43を車体側カウル部材5の下
方に配置し、該空調装置43のエア供給口71を車体側カウ
ル部材5の連通口72に接続する。以上によって、各ユニ
ットU1,U2の車体本体1への組付けが終了し、また空調
装置43の据付けも終了する。
そして、据付けられた空調装置43においては、エア送
給口71から供給される空調エア(特に暖気)が、一旦車
体側カウル部材5の閉断面空間73内に送られ、該閉断面
空間73を通った後、車体側カウル部材5のエア吹出口74
から車室内のフロントウインドガラス10に向って吹出さ
れることになり、上記車体側カウル部材5がフロントデ
フロスタダクトとしての機能を発揮する。このため、従
来の空調装置に必要とされる専用のフロントデフロスタ
ダクトを廃止することができ、その分、ダクトの配管作
業の簡略化及びコストの低廉化を図ることができる。
第8図及び第9図は本発明の第2実施例に係る自動車
の車体前部構造を示す。この実施例の場合、左右のフロ
ントピラー6,6間で車幅方向に延びる閉断面構造の車体
側カウル部材5内には、その閉断面空間を前後二つの閉
断面空間91,92に分割する仕切部材93が配置され、該仕
切部材93の上縁は車体側カウル部材5のアッパパネル8
の上壁部8dに、下縁は車体側カウル部材5のロアパネル
9の水平部9aにそれぞれ接合されている。
また、上記車体側カウル部材5のロアパネル9の水平
部9aには車幅方向中央部にその分割閉断面空間91,92に
対応して前後二つの連通口96,97が設けられており、空
調装置43は、そのフロントデフロスタ用のエア送給口94
を連通口96を介して分割閉断面空間91に、サイドベンチ
レータ用のエア送給口95を連通口97を介して分割閉断面
空間92にそれぞれ連通せしめた状態で車体側カウル部材
5の下方に配置されている。また、車体側カウル部材5
のアッパパネル8の上壁部8dには、フロントウインドガ
ラス10の下縁部の車室側に対向してエア吹出口98が形成
されているとともに、車体側カウル部材5のピラー側近
傍には、インストルメントパネル41に設けられた連通ダ
クト99の一端と接続されるエア吹出口としての連通口10
0が接続されている。尚、車体前部構造のその他の構成
は第1実施例の場合と同じであり、同一部材には同一符
号を付してその説明は省略する。
そして、上記第2実施例の場合、空調装置43において
は、エア送給口94から送給される空調エア(特に暖気)
が、一旦車体側カウル部材5の分割閉断面空間91内に送
られ、該閉断面空間91を通った後、車体側カウル部材5
のエア吹出口98から車室内のフロントウインドガラス10
に向って吹出されることになり、上記車体側カウル部材
5の分割閉断面空間91がフロントデフロスタダクトとし
ての機能を発揮する。また、エア送給口95から送給され
る空調エア(冷気又は暖気)は、一旦車体側カウル部材
5の分割閉断面空間92内に送られ、該閉断面空間92を通
った後、連通ダクト99を介して車室内サイド側に向けて
吹出されることになり、上記車体側カウル部材5の分割
閉断面空間92がサイドベンチレータダクトとしての機能
を発揮する。このため、従来の空調装置に必要とされる
専用のフロントデフロスタダクト及びサイドベンチレー
タダクト83(第1図参照)を廃止することができ、ダク
トの配管作業の簡略化及びコストの低廉化を一層図るこ
とができる。
(発明の効果) 以上の如く、請求項(1)記載の発明における自動車
の車体前部構造によれば、フロントピラー間で車幅方向
に延びる閉断面構造の車体側部材の前側にカウルユニッ
トを、また後側にインパネユニットをそれぞれ配置し、
車体側部材の閉断面空間を二分割し、その分割閉断面空
間をそれぞれ空調装置のメインダクト又はデフロスタダ
クトとして利用するので、専用ダクトを廃止することが
でき、組付作業の簡略化及びコストの低廉化等に寄与す
ることができる。また、カウルユニット及びインパネユ
ニットに組み付けられている部品を車体側部材と干渉す
ることなく組み立てて組立性の容易化を図るとともに、
車体側部材の強度を大に保って補強のための溶接工程の
変更等の不要化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図ないし第7
図は第1実施例を示し、第1図及び第2図はそれぞれ第
4図のI−I線及びII−II線においてカウルユニット及
びインパネユニットを車体本体に組付けた状態を示す断
面図、第3図は車体本体とカウルユニット及びインパネ
ユニットの関係を示す車体前方から見た斜視図、第4図
は車体本体とインパネユニットの関係を示す車体後方か
ら見た斜視図、第5図はインパネユニットの車体本体へ
の取付構造を示す分解斜視図、第6図は第5図のA−A
線における断面図、第7図は車体側カウル部材のエア吹
出口付近の斜視図である。第8図及び第9図は第2実施
例を示し、第8図は第4図相当図、第9図は第1図相当
図である。 U1……カウルユニット 1……車体本体 5……車体側カウル部材(車体側部材) 6……フロントピラー 11……ユニット側カウル部材 12……ワイパーユニット 15……ブレーキ倍力装置 U2……インパネユニット 41……インストルメントパネル 42……ステアリング装置 43……空調装置 73……閉断面空間 74,98……エア吹出口 91,92……分割閉断面空間 93……仕切部材 100……連通口(エア吹出口)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上場 庸次 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−206267(JP,A) 実開 昭61−196110(JP,U) 実開 昭63−98810(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 25/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体本体の左右のフロントピラー間に車幅
    方向に延びる閉断面構造の車体側部材が配設されてお
    り、 該車体側部材の前側に、車幅方向に延びるカウル部材に
    少なくともブレーキ倍力装置及びワイパーユニットのい
    ずれか一方を組付けてなるカウルユニットが配置される
    一方、 上記車体側部材の後側に、インストルメントパネル、ス
    テアリング装置及び空調ユニットを組付けてなるインパ
    ネユニットが配置され、 上記車体側部材内にはその閉断面空間を二つに分割する
    仕切部材が設けられており、 該車体側部材には、その一方の分割閉断面空間をメイン
    ダクトとして、また他方の分割閉断面空間をデフロスタ
    ダクトとしてそれぞれ用いるように空調装置が各分割閉
    断面空間と連通して接続されているとともに、該空調装
    置の接続箇所と別の部位にメインダクトのエア吹出口及
    びデフロスタダクトのエア吹出口がそれぞれ形成されて
    いることを特徴とする自動車の車体前部構造。
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