JP2845959B2 - プローブヘツドを運転する方法及び装置 - Google Patents

プローブヘツドを運転する方法及び装置

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JP2845959B2 JP1186192A JP18619289A JP2845959B2 JP 2845959 B2 JP2845959 B2 JP 2845959B2 JP 1186192 A JP1186192 A JP 1186192A JP 18619289 A JP18619289 A JP 18619289A JP 2845959 B2 JP2845959 B2 JP 2845959B2
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Description

【発明の詳細な説明】 三次元的な座標を測定するための座標測定装置におい
て測定しようとする工作物に向けられたプローブヘッド
によってプローブされる点は、2つのカテゴリー、測定
的なタイプのそれと制御的なタイプのそれとに分けられ
る。測定的なタイプのプローブヘッドがプローブ部材若
しくはプローブピンの変位に比例した信号を生ぜしめる
のに対して、制御的なタイプのプローブヘッドはプロー
ブ部材と測定しようとする工作部材との接触の瞬間にパ
ルス状の信号を生ぜしめる。制御的なプローブヘッド
は、通常はプローブピンの取り付けられた支承体をプロ
ーブヘッドの不動の構成部分の、プローブピンのゼロ位
置を一義的に規定する支承部にプレロード機構によって
押圧するように構成されている。プロービング過程中に
プローブ部材がプレロード構成の力に抗して支承部から
持ち上げられ、プロービング過程の終了の後に再び支承
部に戻される。公知の制御的なプローブ部材において
は、支承部が一般に三点支持部から成っており、プロー
ブ部材の支承体の円筒形の3つのアームのそれぞれ1つ
がプローブヘッドのケーシングの球対によって構成され
たV溝に位置している。静力学的に規定されるこのよう
な支承部を備えたプローブヘッドは特にUS−PS 4153998
号公報に記載されている。
プローブ信号を形成するために、公知のプローブヘッ
ドにおいては電気接続が支承箇所に設けられている。プ
ローブパルスを圧電式の別個のセンサによって発生させ
ることも知られている。このようなセンサを備えたプロ
ーブヘッドは例えばUS−PS 4177568号公報に記載されて
いる。
制御的なタイプのプローブヘッドのプローブ部材をプ
ロービング過程の後にゼロ位置へ戻す精度は、プローブ
部材の支承箇所の摩擦の影響を著しく受ける。摩擦を小
さくするために、支承箇所が通常の形式で潤滑されてい
る。しかしながら、プローブ球をゼロ位置からずらすこ
とになる残留誤差が生じる。このような残留誤差はプロ
ーブピン、支承部の直径、及び支承部に作用するプレロ
ード力にも関連している、市販のプローブ部材において
は残留誤差は0.2ミクロンと0.5ミクロンとの間の値に達
する。
測定的なプローブヘッドにおいても、前述のヒステリ
シスはわずかではあるが生じる。それというのは測定的
なプローブヘッドではプローブピンが同じく何らかの形
で機械的にゼロ位置に拘束されているからである。
場合によってはゼロ位置からの大きなずれが生じるこ
とがある。このような場合には、支承部内のスイッチと
して作用する接点が開いたままになる。まれに生じるこ
うのよな誤差を、支承接点の開いたままになった場合に
機械的な衝撃をプローブピンに生ぜしめる装置によって
取り除くこともすでに提案されている。DE−OS 3623614
号公報に記載された手段によっては、何千回ものプロー
ビング過程中に生じるわずかな、あるいは1回の障害し
か取り除けない。従って、支承精度の一般的な改善は達
成されない。
DE−AS 2841424号公報に、圧電式の発振器を備えたプ
ローブヘッドが記載してあり、発振器がプローブ部材の
自由端部を小さい振幅で連続的に振動させる。このよう
な公知のプローブヘッドは、別個の第2の変成器が振動
の振幅を検波するように運転される。従って、プロービ
ング状態を第2の変成器によって検出して、相応の信号
を形成することができ、それというのはプローブ部材の
振動の振幅はプローブ部材と工作物との接触中は妨げら
れ、若しくは減衰されるからである。
支承摩擦及び低下する戻し精度の問題はここでは触れ
てなく、公知のプローブヘッドに対する+−1ミクロン
の測定精度しか述べられていない。このような+−ミク
ロンの測定精度は座標測定技術における高精度の使用に
とっては十分でない。
本発明の課題は、冒頭に述べた形式のプローブヘッド
を運転する方法及び装置を改善して、プローブ部材のゼ
ロ位置ができるだけ正確に再現されるようにすることで
ある。
本発明の課題を解決するために本発明の方法では、プ
ローブ部材を各プロービング過程の後に所定の時間中に
振動させ、このためにプローブ部材をプローブ部材の機
械的な固有振動数の振動によって、若しくはプローブ部
材の機械的な固有振動数を含む周波数スペクトル(ノイ
ズ)によって励起して、振動の振幅を振動の導入の後に
低速に減少させるように制御しており、本発明の構成で
は発振装置が、時限素子を備えプローブヘッドのプロー
ブ信号から誘導される信号を供給される装置に接続され
ており、時限素子が発振器を各プロービング過程の後に
所定の時間中に振動させるようになっている。
本発明は、プローブ部材を振動によっていわゆる支承
部内へ“揺り込む”ことに基づき支承摩擦を克服できる
という認識に基づいている。この揺み込みは本発明に基
づき各プロービング過程の後に行われ、このために電子
装置を設けてあり、この電子装置が圧電式の発振器を各
プロービング過程の後に所定の時間中に交流電圧によっ
て負荷する。
このような構成の有効性は発振器の振動数がプローブ
部材の機械的な固有振動数の近くに位置しているかどう
かに左右される。プローブ部材の固有振動数は、例えば
プローブ部材の交換によって変えられるので、有利には
振動数発生装置が周波数スペクトル、例えばホワイトノ
イズを生ぜしめ、その結果プローブ部材の機械的な固有
振動数の振動がいずれの場合にも常に励起される。
もちろん、所望の課題に対して圧電式の別個の発振器
を設けることも可能である。しかしながらプローブヘッ
ドがすでにプローブ信号を形成するための圧電式のセン
サを有している場合には、このセンサは逆の運転形式で
振動を形成するためにも使用される。このような構成は
特に有利である。それというのはプローブヘッドの電子
装置内へのすべての作用はプローブヘッドにおける機械
的な変更を必要とするものではないからである。
本発明の構成により、プローブヘッドの位置再現性の
誤差が0.2ミクロン以下の値に減少せしめられる。
次ぎに、図面を用いて本発明の実施例を具体的に説明
する。
第1図に示すプローブヘッドは円筒形のケーシング1
を有しており、このケーシングはスリーブナット2を用
いて直接若しくは延長片を介して座標測定装置の測定ア
ームに取り付けられる。ケーシングは端面に差込みスリ
ーブ10を備えており、差込みスリーブのプローブピンに
プローブヘッドの電気的な異なる接続部が敷設されてい
る。
ケーシング1の逆の端部は円錐形に先細になってい
る。ケーシングの先細の端部は支承部7を形成してお
り、この支承部はプローブヘッドの運動可能なプローブ
ピンの保持体5を受容している。支承部7内に保持され
た保持体5はばね3によってゼロ位置に押されている。
第2図及び第3図から明らかなように、プローブピン
6の保持体5は三角形の角錐台を成しており、この角錐
台は分離された6つの支持点でケーシング1の下側の支
承部7の相応に形成された対向面に接触している。支持
点は保持体5の凸状の隆起部によって形成されている。
支持点は第2図及び第3図に符号8a−8c及び9a−9cで表
してある。
プローブピンの支承部の構成は同じ出願人の「プロー
ブヘッドの支承部」の名称で同日出願された特許出願明
細書に詳細に記載してある。
プロービング過程の、振動などのような外部影響に防
げられることのない確実な識別のために、第1図〜第3
図に示すプローブヘッドは2つのセンサを有している。
圧電的なセンサ17は保持体5とプローブピン6との間に
接続されている。この圧電的なセンサ17は工作物に対す
るプローブピン6の接触の瞬間に信号を発信し、この信
号はプロービングの瞬間に長さ測定装置から座標測定装
置の案内へ供給される測定値を記録するために用いられ
る。しかしながら、有効なプロービングはプローブ部材
(5,6)が実際に支承部から持ち上げられる場合にのみ
生じる。このために、発光ダイオード11及び4象限ダイ
オード13がプローブヘッドの定置のケーシング1に、か
つ反射レンズ12が保持体5の上面に設けられている。反
射レンズは4象限ダイオード13に対する発光ダイオード
11の反射面を形成している。このような装置の信号は圧
電式のセンサプロービング過程中に生じる第1の信号を
確認するために役立つ。圧電式のセンサ17の信号によっ
て検出される長さ測定値は、センサ17の信号に次いで所
定の時間内に前記装置(11〜13)によって第2の信号が
生じた場合に始めて走査座標として認識され、かつ座標
測定装置のコンピュータに送られる。
プローブヘッドからの両方の信号を処理する電子装置
が符号14で表してある。この電子装置は増幅装置19を有
しており、この増幅装置は切換スイッチ18を介して圧電
式のセンサ17に接続されている。増幅装置19の出力部は
整流器20に導かれており、整流器の出力部はトリガ閾値
を有するコンパレータ21に接続されている。コンパレー
タはプロービング過程中に圧電式のセンサ17の信号がノ
イズ指数を越えた場合に信号Pを送る。センサ17によっ
て生ぜしめられた信号は第6図の特性線図に符号aで表
してある。
4象限ダイオード13は光りに敏感な対を成して相対す
る部分面で以て差動増幅器15a,15bに接続されている。
差動増幅器の出力部はORゲートによって互いに接続され
ている。これによって、プロービング過程中にプローブ
ピンが変位させられ、発光ダイオード11の4象限ダイオ
ード13上に映し出されるビームスポットが中心位置から
移動した場合に、第6図に符号Mで表す信号が生ぜしめ
られる。
第5図に示すプローブ線図には、プローブヘッド1の
運動可能な部分(5/6)がプロービング過程の後にどの
ような精度で再びその位置へ戻されるかが示してある。
このために、プローブピン6が異なるプロービング角度
でプローブピン縦軸線に対して垂直な面内を30゜のステ
ップで変位させられる。次いで自動視準望遠鏡を用いて
プローブヘッドの端部のプローブ球がプロービング過程
の終了の後に再びどのような位置を占めているかが測定
される。結果は第5図に破線で示した線で示されてお
り、この線は測定点を互いに結んでいる。プローブ球の
位置再現性は±0,4μmと±0,5μmとの間の範囲にあ
る。
位置再現性を改善するために、第3図に示す電子装置
14は時間発信器22を有しており、この時間発信器は信号
Mの降下するフランクによって制御され、プロービング
過程の終了の後に調節可能な時間中に第3図に簡単に継
電器として示された切換スイッチを作動しかつ発振器23
を短時間、接続する。発振器23はプローブ部材(5,6)
の機械的な固有振動数に合わせられている。プローブ部
材の固有振動数は実施例の場合にはほぼ70kHzである。
発振器23の、後方に接続された増幅器24を介してほぼ5V
の振幅にもたらされた信号は、切換接点18を介して圧電
式のセンサ17に伝達され、このセンサがほぼ70kHzの振
動数で振動して、プローブ部材(5,6)を振動させる。
振動の時間的な経過が第6図に示してある。第6図から
明らかなように、振動は発振器23の接続の後にゆっくり
と弱まる。プローブピンの振動している時間はほぼ100m
sである。
前述の振動によってプローブ部材(5,6)が高い精度
でゼロ位置へ戻される。短い時間に亙って振動せしめら
れるプローブヘッドの位置再現性は、第5図の実線で示
してある。実線で結ばれた測定点は明らかに±0,2μm
の範囲内にある。このことから、振動に基づき支承摩擦
が低下せしめられ、これによってプローブ部材が係数3
だけ高められた精度でゼロ位置へ戻される。
第4図には別の実施例が示してある。ここではプロー
ブ部材の支承部105が2つに分割されており、圧電式の
センサ117の他に圧電式の第2の部材127が支承部の両方
の半部105a,105b間に配置されている。
センサ117及びフォトエレクトろ式の装置(111,112,1
13)のための信号処理が第3図の実施例のように行われ
ている(従ってここで繰り返し説明することは避ける)
間に、振動を発生させるために用いられる回路が容易に
変更されている。電子装置114の時間発信器122が座標測
定装置の制御電子装置125から始動信号を受け取る。時
間発振器122は所定の時間に亙って発振器123を接続し
て、この発振器がノイズスペクトルを生ぜしめる。この
ノイズスペクトルはプローブ部材(105/106)の機械的
な異なる固有振動数を含むように選ばれている。固有振
動数が例えばプローブピン106の交換によって変えられ
る。
増幅器124を介してノイズスペクトルが直接に圧電式
の第2の部材127に送られ、この部材がプローブ部材(1
05/106)を各プロービング過程の後に時間発信器122に
よって規定された時間に亙って振動させる。
このような構成の利点は、座標測定装置が機械的な振
動をプローブ部材の支承部へ効果的に伝達することに基
づき小さな振動振幅で作動させられることにある。さら
に切換装置が省略される。それというのは圧電式の両方
の部材が唯一の運転形式でのみ圧電式の部材117は発信
器としてかつ圧電式の部材127は発振器として運転され
るからである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであって、第1図はプ
ローブヘッドの縦断面図、第2図は第1図のII−II線に
沿った断面図、第3図は第1図のプローブヘッドの電子
装置の回路図、第4図は別の実施例のプローブヘッドの
電子装置の回路図、第5図はプローブヘッドの支承再現
性を示すプローブ特性線図、及び第6図は第3図の電子
装置の異なる信号の時間経過を示す特性線図である。 1……ケーシング、2……スリーブナット、3……ば
ね、5……保持体、6……プローブピン、7……支承
部、8a〜8c及び9a〜9c……支持点、10……差込みスリー
ブ、11……発光ダイオード、12……反射レンズ、13……
4象限ダイオード、14……電子装置、15a及び15b……差
動増幅器、17……センサ、18……切換スイッチ、19……
増幅装置、20……整流器、22……時間発信器、23……発
振器、24……増幅器、105……支承体、106……プローブ
ピン、117……センサ、122……時間発信器、123……発
振器、125……制御電子装置、127……圧電式の部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミヒヤエル・ヴイルト ドイツ連邦共和国アーレン・エーガーラ ントシユトラーセ 1 (56)参考文献 実開 平1−58109(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 21/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プローブヘッドを運転する方法であって、
    プローブヘッドのプローブ部材(5,6)を、プローブ部
    材の、ゼロ位置を規定する支承部内に正確に戻す形式の
    ものにおいて、プローブ部材(5,6)を各プロービング
    過程の後に所定の時間(t)中に振動させ、このために
    プローブ部材(5,6)をプローブ部材の機械的な固有振
    動数の振動によって、若しくはプローブ部材の機械的な
    固有振動数を含む周波数スペクトル(ノイズ)によって
    励起して、振動の振幅を振動の導入の後に低速に減少さ
    せるように制御することを特徴とする、プローブヘッド
    を運転する方法。
  2. 【請求項2】プローブヘッドを運転するための装置であ
    って、プローブヘッドのプローブ部材がプレロード機構
    によってゼロ位置を規定する支承部内に押圧されてい
    て、かつ圧電式の発振装置(17,127)に接続されている
    形式のものにおいて、発振装置(17,127)が、時限素子
    (22,122)を備えプローブヘッド(1)のプローブ信号
    (a)から誘導される信号を供給される装置(14,114)
    に接続されており、時限素子が発振器を各プロービング
    過程の後に所定の時間(t)中に振動させるようになっ
    ていることを特徴とする、プローブヘッドを運転するた
    めの装置。
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