JPH08247743A - 接触検出素子、表面形状測定方法および表面形状測定装置 - Google Patents

接触検出素子、表面形状測定方法および表面形状測定装置

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JPH08247743A
JPH08247743A JP5114795A JP5114795A JPH08247743A JP H08247743 A JPH08247743 A JP H08247743A JP 5114795 A JP5114795 A JP 5114795A JP 5114795 A JP5114795 A JP 5114795A JP H08247743 A JPH08247743 A JP H08247743A
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JP5114795A
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Masahiko Hasegawa
正彦 長谷川
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定対象面が導電体であるか絶縁体であるか
にかかわらず測定可能な表面形状測定装置を得る。 【構成】 接触検出素子を保持する保持部12を加振し
て触針11を一定振幅で振動させる加振装置13と、触
針11の振動中心を測定対象面10aに所定の経路に沿
って相対移動させるとともに、この移動量を出力するZ
軸送り機構5と、判断手段14bの判断から接触時間幅
を検出する検出回路14と、検出回路14にて検出され
た接触時間幅と触針11の振動周期との比率に基づい
て、触針11の振動中心から測定対象面10aまでの距
離を算出する演算装置および演算装置にて算出された距
離とZ軸送り機構5にて出力された移動量とにより測定
対象面10aの表面形状を求める形状検出回路から成る
コンピュータ15とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マイクロマシンある
いは微小モータ用軸受の内外形状、インクジェットプリ
ンタまたはエンジンの燃料噴射装置におけるノズルの内
面形状など、サブミリオーダー部分の3次元形状を測定
するために用いられる接触検出素子、表面形状測定方法
および表面形状測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は例えば特開平5−264214
号公報に示された従来の表面形状測定装置を示す構成図
である。図において、1は導電性の接触部1aを備えた
触針、2はこの触針1を中立位置に設置し、ここを中心
として水平面内の一方向のX軸方向に一定周期、一定振
幅で振動させる加振装置、3は測定対象物で、導電性を
備えた測定対象面3aを有する。4は触針1に対して測
定対象面3aがほぼ平行方向となるように測定対象物3
を設置するZ軸テーブル、5はこのZ軸テーブル4をX
軸に垂直なZ軸方向に一定速度で駆動させる移動装置と
してのZ軸送り機構である。
【0003】6は触針1と測定対象面3aとの間に電圧
を印加し、触針1と測定対象面3aとの間が導通してい
る間は一定の信号を出力する導通時間検出回路、7はコ
ンピュータで、加振装置2に設定されている触針1の振
動周期と導通時間検出回路6からの出力信号とに基づい
て所定の演算が行われ、この演算結果および触針1の相
対移動量が内部のメモリに記録される。8、9はコンピ
ュータ7にて記録されたデータを出力するためのプリン
タおよびCRTディスプレイである。
【0004】次に上記のように構成された従来の表面形
状測定装置の動作について図14および図15を交えて
説明する。まず、触針1がX軸方向に、図14(a)に
示されているような正弦波状の振動をしているものとす
る。このとき、測定対象面3aが触針1の振動中心から
距離sだけ離れているとすると、触針1の振動変位がそ
の距離sより大きくなる間は触針1が測定対象面3aに
接触することになる。そして、それらが接触していると
きにはその間が電気的に導通し、離れているときにはそ
の間が非導通となる。したがって、このときには、触針
1と測定対象物3との間の電気的導通を検出する導通時
間検出回路6から図14(b)に示されているような導
通・非導通の信号が出力される。
【0005】その導通信号の継続時間、すなわち触針1
と測定対象物3との接触時間は、触針1の振動中心と測
定対象面3aとの間の距離sが小さくなるほど大きくな
る。この接触時間を、導通状態を表わす波形のデューテ
ィサイクル、すなわち導通時間の触針振動周期に占める
割合として求めると、そのデューティサイクルは、触針
1の振動中心と測定対象面3aとの間の距離sによって
図15のように変化する。つまり、距離sが触針1の振
動振幅より大きく、触針1が測定対象面3aに接触しな
いときにはデューティサイクルは0となり、触針1の振
動中心が測定対象面3aに近付くにつれてデューティサ
イクルが大きくなる。そして、振動を加えても触針1が
測定対象面3aから離れない状態となると、デューティ
サイクルは1となる。したがって、デューティサイク
ル、すなわち導通時間の触針振動周期に対する比率を求
めることにより、触針1の振動中心に対する測定対象面
3aの位置を知ることができる。
【0006】そして、コンピュータ7においては、導通
時間検出回路6からの出力信号と加振装置2に設定され
た触針1の振動周期とに基づいて、このデューティサイ
クルが算出される。そして、そのデューティサイクル
と、マップとして記憶されている図15のような較正グ
ラフとが比較され、そのときの距離sが求められる。こ
のようにして、触針1の振動中心と測定対象面3aとの
間の距離sが測定される。この間において、測定対象物
3はZ軸送り機構5によってZ軸方向に移動される。そ
して、そのZ軸送り機構5から出力される測定対象物3
のZ軸方向の移動量が、測定された距離sとともに記録
される。それによって、測定対象面3aのZ軸方向の各
位置における凹凸が測定される。次いで、触針1あるい
は測定対象物3をX−Z平面に垂直なY軸方向に移動さ
せ、同様な測定を行う。このような測定を繰り返すこと
によって、測定対象面3aの3次元形状を求めることが
できる。
【0007】尚、測定対象物3が電気的に不導体である
場合には、そのままではこの測定方法を用いることはで
きないが、その場合には、スパッタ等によって測定対象
面3aにごく薄い導電膜を形成するようにすればよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の表面形状測定装
置は以上のように構成されているので、測定対象面3a
が導電体であるかまたは不導体の場合には導電膜を形成
する必要があり、測定対象面が不導体のままでは測定す
ることができず、又、測定対象面3aに電圧を印加する
ため接触部1aとの接触時に高電界が発生して空気中に
浮遊するほこり等が静電吸着し、接触部1aと測定対象
面3aとの導通を妨げ測定の精度が低下する等の問題点
があった。
【0009】この発明の上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、測定対象面が導電体または絶縁
体にかかわらず検出できるとともに、静電吸着に起因す
る検出信頼性の劣化を抑えることができる接触検出素
子、更にこの接触検出素子を使用した表面形状測定方法
および表面形状測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の接触検出素子は、光源、一端側が保持部にて保持さ
れ、他端側に測定対象面と接触させるための接触部を設
け、光源から照射される入射光を入射部から導入し、光
路媒体を経て出射部から出射光として導出する光経路を
形成するとともに、接触部が測定対象面と接したとき光
路媒体が機械的に変形するようにしてなる触針、および
入射光と出射光とを検出し両光の検出値の比較から接触
部が測定対象面と接触しているか否かの判断を行う判断
手段を備えたものである。
【0011】又、この発明に係る請求項2の接触検出素
子は、請求項1において、光路媒体中に設けられ入射部
から導入した光を反射させ出射部へ導く反射面を備えた
ものである。
【0012】又、この発明に係る請求項3の接触検出素
子は、請求項2において、接触部の測定対象面との接触
面を透明部材にて形成し接触面を反射面としたものであ
る。
【0013】又、この発明に係る請求項4の接触検出素
子は、請求項2または請求項3において、判断手段は、
入射光の光強度に対する出射光の光強度の変化から接触
部が測定対象面と接しているか否かの判断を行うもので
ある。
【0014】又、この発明に係る請求項5の接触検出素
子は、請求項1または請求項2において、光路媒体が可
視光領域にスペクトルの輝線を有するものにて成り、判
断手段は入射光に対する出射光の周波数の変化を検出し
接触部が測定対象面と接しているか否かの判断を行うも
のである。
【0015】又、この発明に係る請求項6の接触検出素
子は、請求項1または請求項2において、光路媒体が光
弾性材にて成り、判断手段は入射光に対する出射光の位
相の変化を検出し接触部が測定対象面と接しているか否
かの判断を行うものである。
【0016】又、この発明に係る請求項7の接触検出素
子は、請求項1または請求項2において、光路媒体が光
弾性材にて成り、判断手段は入射光に対する出射光の偏
光成分の変化を検出し接触部が測定対象面と接している
か否かの判断を行うものである。
【0017】又、この発明に係る請求項8の接触検出素
子は、請求項1または請求項2において、光路媒体が光
弾性材にて成り、光源からは波長の異なる2種類の入射
光を照射させ、判断手段は2種類の入射光のそれぞれに
対する出射光のうなり周波数の変化を検出し接触部が測
定対象面と接しているか否かの判断を行うものである。
【0018】又、この発明に係る請求項9の接触検出素
子は、請求項1ないし請求項8において、光源をレーザ
光にて行うものである。
【0019】又、この発明に係る請求項10の表面形状
測定方法は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載
の接触検出素子の触針を一定振幅にて振動させ、接触部
が振幅にて測定対象面と接離する箇所にて保持部を保持
し、判断手段の判断から接触時間幅を求め、触針の振動
周期に対する接触時間幅の比率から、触針の振幅中心と
測定対象面との間の距離を算出し、距離と上記触針の振
動中心を所定の経路に沿って移動させる移動量とによ
り、上記測定対象面の表面形状を測定するものである。
【0020】又、この発明に係る請求項11の表面形状
測定方法は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載
の接触検出素子の触針を一定振幅にて振動させ、接触部
が振幅にて測定対象面と接離する箇所にて保持部を保持
し、判断手段の判断から接触時間幅を求め、触針の振動
周期に対する接触時間幅の比率が一定となるように、触
針の振動中心と測定対象面との間の距離を変化させ、こ
の変化量と測定箇所を移動させる移動量とにより測定対
象面の表面形状を求めるものである。
【0021】又、この発明に係る請求項12の表面形状
測定方法は、請求項10または請求項11において、触
針を測定対象面としての側壁を有する穴の内部に挿入
し、穴の径方向に振動させるとともに穴の側壁の表面と
平行な方向に移動させることにより、穴の側壁の表面形
状を求めるものである。
【0022】又、この発明に係る請求項13の表面形状
測定装置は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載
の接触検出素子を保持する保持部を加振して上に接触検
出素子の触針を一定振幅で振動させる加振装置と、触針
の振動中心を測定対象面に所定の経路に沿って相対移動
させるとともに、この移動量を出力する移動装置と、判
断手段の判断から接触時間幅を検出する検出回路と、検
出回路にて検出された接触時間幅と触針の振動周期との
比率に基づいて、触針の振動中心から測定対象面までの
距離を算出する演算装置と、演算装置にて算出された距
離と移動装置にて出力された移動量とにより測定対象面
の表面形状を求める形状検出回路とを備えたものであ
る。
【0023】又、この発明に係る請求項14の表面形状
測定装置は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載
の接触検出素子を保持する保持部を加振して上に接触検
出素子の触針を一定振幅で振動させる加振装置と、触針
の振動中心を測定対象面に相対移動させるとともに、こ
の移動量を出力する第1の移動装置と、触針の振動中心
と測定対象面との間の処理を変化させるとともに、この
変化量を出力する第2の移動装置、判断手段の判断から
接触時間幅を検出する検出回路と、検出回路にて検出さ
れた接触時間幅と触針の振動周期との比率を算出する演
算装置と、比率が一定となるように第2の移動装置を駆
動する駆動回路と、第1および第2の移動装置の移動量
および変化量により上に測定対象面の表面形状を求める
形状検出回路を備えたものである。
【0024】又、この発明に係る請求項15の表面形状
測定装置は、請求項13または請求項14において、触
針を測定対象面に対して相対的に回転させ得る回転機構
を備えたものである。
【0025】
【作用】この発明の請求項1における接触検出素子は、
光路媒体を機械的に変形することにより、入射光に対す
る出射光の検出値が変化する。
【0026】又、この発明の請求項2における接触検出
素子は、光路媒体の機械的変形により、反射面が変化す
る。
【0027】又、この発明の請求項3における接触検出
素子は、接触部の測定対象面との接触により反射面が変
化する。
【0028】又、この発明の請求項4における接触検出
素子は、入射光に対する出射光の光強度の変化から接触
部と測定対象面との接触か否かの判断が明確となる。
【0029】又、この発明の請求項5における接触検出
素子は、光路媒体の非線形効果による入射光に対する出
射光の周波数の変化から接触部と測定対象面との接触か
否かの判断が明確となる。
【0030】又、この発明の請求項6における接触検出
素子は、光路媒体の光弾性効果による入射光に対する出
射光の偏光成分の変化から接触部と測定対象面との接触
か否かの判断が明確となる。
【0031】又、この発明の請求項7における接触検出
素子は、光路媒体の光弾性効果による入射光に対する出
射光の位相の変化から接触部と測定対象面との接触か否
かの判断が明確となる。
【0032】又、この発明の請求項8における接触検出
素子は、光路媒体の光弾性効果による波長の異なる2種
類の入射光のそれぞれに対する出射光のうなり周波数の
変化から接触部と測定対象面との接触か否かの判断が明
確となる。
【0033】又、この発明の請求項9における接触検出
素子は、入射光がレーザ光であるため性状が安定してお
り、接触部と測定対象面との接触による入射光に対する
出射光の変化が顕著になる。
【0034】又、この発明の請求項10における表面形
状測定方法は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記
載の接触検出素子の触針を一定振幅にて振動させ、接触
部が振幅にて測定対象面と接離する箇所にて保持部を保
持し、判断手段の判断から接触時間幅を求め、触針の振
動周期に対する接触時間幅の比率から、触針の振幅中心
と測定対象面との間の距離を算出し、距離と触針の振動
中心を所定の経路に沿って移動させる移動量とにより、
測定対象面の表面形状を測定するようにしたので、光に
より接触部が測定対象面と接触する接触時間幅を確実に
検出し、触針の振動周期に対する接触時間幅の比率から
触針の振幅中心と測定対象面との間の距離を検出する。
【0035】又、この発明の請求項11における表面形
状測定方法は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記
載の接触検出素子の触針を一定振幅にて振動させ、接触
部が振幅にて測定対象面と接離する箇所にて保持部を保
持し、判断手段の判断から接触時間幅を求め、触針の振
動周期に対する接触時間幅の比率が一定となるように、
触針の振動中心と測定対象面との間の距離を変化させ、
この変化量と測定箇所を移動させる移動量とにより測定
対象面の表面形状を求めるようにしたので、測定対象面
の形状に係わらず光により接触部が測定対象面と接触す
る接触時間幅を確実に検出し、触針の振動周期に対する
接触時間幅の比率一定となるような触針の振動中心と測
定対象面との間の距離を検出する。
【0036】又、この発明の請求項12における表面形
状測定方法は、触針を測定対象面としての側壁を有する
穴の内部に挿入し、穴の径方向に振動させるとともに穴
の側壁の表面と平行な方向に移動させることにより、穴
の側壁の表面形状を求めるようにしたので、穴の側壁の
表面形状を効率よく検出する。
【0037】又、この発明の請求項13における表面形
状測定装置は、光により接触部が測定対象面と接触する
接触時間幅を確実に検出し、触針の振動周期に対する接
触時間幅の比率から触針の振幅中心と測定対象面との間
の距離を検出する。
【0038】又、この発明の請求項14における表面形
状測定装置は、測定対象面の形状に係わらず、光により
接触部が測定対象面と接触する接触時間幅を確実に検出
し、触針の振動周期に対する接触時間幅の比率一定とな
るような触針の振動中心と測定対象面との間の距離を検
出する。
【0039】又、この発明の請求項15における表面形
状測定装置は、穴の側壁の表面形状を効率よく検出す
る。
【0040】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1は、この発明の実施例1における表面形状測定
装置の構成を示す図である。図において、従来の場合と
同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。10は
Z軸テーブル4上に載置された測定対象面10aを備え
た測定対象物、11は一端側が保持部12にて保持され
る触針で、他端側に測定対象面10aと接触させるため
の接触部11aを備えている。また、後述する光源から
照射される入射光を受光する受光面11bと、接触部1
1aが測定対象物3と接触していない際に受光面11b
を介し入射された入射光と同一光路にて出射光が出射す
るように形成された反射面11cとを備えており、光路
媒体11dは透明固体にて形成されている。
【0041】13は保持部12を加振し触針11を水平
面内の一方向のX軸方向に一定周期、一定振幅で振動さ
せる加振装置、14は触針11に入射する入射光の光源
14aを備えるとともに、入射光の光強度に対する出射
光の光強度の変化から接触部11aが測定対象面10a
と接しているか否かの判断を行う判断手段14bの判断
から接触時間幅を検出する検出回路、15はコンピュー
タで、加振装置13に設定されている触針11の振動周
期と検出回路14からの出力信号とに基づいて所定の演
算を行う演算装置を備え、この演算結果および触針11
の相対移動量とにより測定対象面10aの表面形状を求
める形状検出回路を備えている。16、17はコンピュ
ータ15にて求められたデータを出力するためのプリン
タおよびCRTディスプレイである。尚、出射光の光強
度は触針11の振動では変化しない。
【0042】次に上記のように構成された実施例1の表
面形状測定装置の動作について図2ないし図4を交えて
説明する。まず、従来の場合と同様に、触針11がX軸
方向に、図2(a)に示されているような正弦波状の振
動をしているものとする。このとき、測定対象面10a
が触針11の振動中心から距離sだけ離れているとする
と、触針11の振動変位がその距離sより大きくなる間
は触針11が測定対象面3aに接触することになる。
【0043】そして、触針11の接触部11aが測定対
象面10aに接していないときは図3(a)に示すよう
に、出射光は反射面11cにて反射され入射光と同一光
路を経て出射され、入射光と出射光とは同一の光強度が
得られる。又、接しているときは図3(b)に示すよう
に、触針11が機械的に変形し反射面11cが元の方向
から傾くため、出射光は反射面11cにて入射光の光路
と異なる方向に反射され出射され、出射光の光強度は0
と検出される。したがって、図2(b)に示したような
出射光の光強度により接触部11aが測定対象面10a
と接しているか否か判断手段14bにて判断できる。そ
して、検出回路14では出射光の光強度値が0の時間幅
を接触時間幅として検出する。
【0044】すなわち、触針11と測定対象物10との
接触時間幅は、触針11の振動中心と測定対象面10a
との間の距離sが小さくなるほど大きくなる。この接触
時間幅を表す波形のデューティサイクル、すなわち接触
時間幅の触針振動周期に占める割合として求めると、そ
のデューティサイクルは、触針11の振動中心と測定対
象面10aとの間の距離sによって図4のように変化す
る。つまり、距離sが触針11の振動振幅より大きく、
触針11が測定対象面10aに接触しないときにはデュ
ーティサイクルは0となり、触針11の振動中心が測定
対象面10aに近付くにつれてデューティサイクルが大
きくなる。そして、振動を加えても触針11が測定対象
面10aから離れない状態となると、デューティサイク
ルは1となる。したがって、デューティサイクル、すな
わち導通時間の触針振動周期に対する比率を求めること
により、触針10の振動中心に対する測定対象面11a
の位置を知ることができる。
【0045】そして、コンピュータ15においては、検
出回路14からの出力信号と加振装置13に設定された
触針11の振動周期とに基づいて、このデューティサイ
クルが算出される。そして、そのデューティサイクル
と、マップとして記憶されている図4のような較正グラ
フとが比較され、そのときの距離sが求められる。この
ようにして、触針11の振動中心と測定対象面10aと
の間の距離sが測定される。この間において、測定対象
物10はZ軸送り機構5によってZ軸方向に移動され
る。そして、そのZ軸送り機構5から出力される測定対
象物10のZ軸方向の移動量と、測定された距離sとに
よって、測定対象面10aのZ軸方向の各位置における
凹凸が測定される。次いで、触針11あるいは測定対象
物10をX−Z平面に垂直なY軸方向に移動させ、同様
な測定を行う。このような測定を繰り返すことによっ
て、測定対象面10aの3次元形状を求めることができ
る。
【0046】上記のように構成された実施例1の表面形
状測定装置は、触針11の機械的変形により得られる入
射光に対する出射光の光強度の変化により、触針11が
測定対象面10aと接触しているか否かの判断を行うた
め、測定対象面10aの導体または絶縁体によらず触針
11と測定対象面10aとの接触を判断することができ
るとともに、測定対象面10aの表面形状を検出するこ
とができ、又、測定中に空気中の塵埃等の静電吸着を生
じることがないため、信頼性の高い測定を行うことがで
きる。
【0047】実施例2.図5はこの発明の実施例2の表
面形状測定装置の構成を示す図である。図において、上
記実施例1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略
する。18はZ軸テーブル4上に載置されたX軸テーブ
ルで、上面に測定対象物10が載置されている。19は
このX軸テーブル18をZ軸に垂直なX軸方向に駆動さ
せる第2の移動装置としてのX軸駆動機構、20はコン
ピュータで、検出回路14にて検出された接触時間幅、
触針11の振動周期、Z軸送り機構5の移動量、X軸駆
動機構19の変化量から測定対象面10aの表面形状を
検出する。尚、ここでは、Z軸送り機構5が第1の移動
装置となる。
【0048】次に上記のように構成された実施例2の表
面形状測定装置の動作について説明する。まず、上記実
施例1と同様に、触針11を振動させ接触時間幅を検出
回路14にて検出する。そして、コンピュータ20はこ
の検出値からデューティサイクルの比率を算出し(演算
装置としての作用)、この比率が一定となるような測定
対象面10aのX軸方向の変化量を求めX軸駆動機構1
9に変化量を出力し駆動する(駆動回路としての作
用)。このような測定をZ軸送り機構5による測定対象
面10aの移動に応じて繰り返し、触針11の振動中心
と測定対象面10aとの距離を一定に保つようにし、Z
軸送り機構5およびX軸駆動機構19のそれぞれ移動量
および変化量を処理し、測定対象面10aの表面形状を
求めている(形状検出回路としての作用)。
【0049】上記のように構成された実施例2の表面形
状測定装置は、実施例1と同様の効果を奏するのはもち
ろんのこと、実施例1では測定範囲が触針11の振幅の
範囲内に限られていたが、X軸方向にも測定対象物10
を移動させることができるようにしたので、測定範囲を
触針11の振幅に無関係に拡大することができる。
【0050】実施例3.図6はこの発明の実施例3の表
面形状測定装置の構成を示す図である。図において、2
1は測定対象物10の測定対象面10aである穴、22
は測定対象物10が載置されている回転テーブル、23
はこの回転テーブル22をZ軸のまわりに一定速度で回
転駆動させる回転機構、24は検出回路14からの接触
時間幅、Z軸送り機構5からの移動量、X軸駆動機構1
9からの移動量および回転機構22からの回転量を入力
するとともにX軸駆動機構19の変化量を出力し、処理
するコンピュータである。
【0051】次に上記のように構成された実施例3の表
面形状測定装置の動作について説明する。まず、上記実
施例2と同様に、触針11を振動させ接触時間幅を検出
する。そして、コンピュータ24はこの検出値からデュ
ーティサイクルの比率を算出し(演算装置としての作
用)、この比率が一定となるように測定対象面10aの
X軸方向の変化量を求め、X軸駆動機構19に変化量を
出力し駆動する(駆動回路としての作用)。このような
測定を、Z軸送り機構5および回転機構23による測定
対象面10aの移動に応じて繰り返し、触針11の振動
中心と測定対象面10aとの距離を一定に保つように
し、Z軸送り機構5、X軸駆動機構19および回転機構
23のそれぞれの移動量、変化量および回転量を処理
し、穴21を構成する測定対象面10aの表面形状を求
めている(形状検出回路としての作用)。
【0052】上記のように構成された実施例3の表面形
状測定装置は、実施例2と同様の効果を奏するのはもち
ろんのこと、回転機構23により測定対象物10を回転
するようにしたので、測定対象面10aにより形成され
た穴21についても測定することができる。
【0053】尚、触針11と現在市販されている最細の
光ファイバ、コア径8μm、クラッド径125μmにて
形成するようにすれば、インクジェットプリンタや内燃
機関の燃料噴射装置等のノズルのように微細な穴の側壁
に対しても表面形状を測定することができる。
【0054】実施例4.上記各実施例では触針11と測
定対象面10aとの接触の有無の検出を、触針11を透
明固体にて形成し、反射面11cを設け、入射光に対す
る反射光との光強度の変化により検出するようにしてい
たが、これに限られることはなく、以下、触針と測定対
象面との接触の有無の検出の他の実施例について述べて
いく。図7はこの発明の実施例4の接触検出素子の触針
の構成を示す図である。図において、25は一端側が保
持部26にて保持された触針で、入射光を受光する受光
面25aおよび25bを備え、入射光が受光面25aお
よび25bを介して測定対象面10aに入射光がほぼ垂
直方向から入射されるように接触部25cを備え、光路
媒体25dは透明固体にて形成されている。尚、接触部
25cは反射面としても作用している。
【0055】次いで上記のように構成された触針の動作
について図8を交えて説明する。まず、触針25が測定
対象面10aと接触していないときには、入射光は受光
面25aおよび25bを介して接触部25cに入射され
る。そしてこの際、接触部25cの透明固体と空気とが
境界面(すなわち反射面)となり、光の一部は透過し一
部は反射する。そして次に、触針25が測定対象面10
aと接触しているときは、接触部25cの透明固体と測
定対象面とが境界面(すなわち反射面)となり、光の反
射率は著しく増加する。よって、出射光の光強度は図8
に示すように接触部25cと測定対象面10aとの接触
によってステップ状に変化することとなる。
【0056】上記のように構成された実施例4の触針を
用いるようにすれば、接触部25cと測定対象面10a
との接触を感度よく検出することができ、上記各実施例
のように反射面11cの傾きを変化させる必要がなく、
触針25の機械的変形を少なく抑えることができるの
で、表面形状の測定感度が向上するとともに触針の疲労
破壊を低減することができる。
【0057】実施例5.図9はこの発明の実施例5の触
針の構成を示す図である。図において、27は触針11
の外周面に形成された反射部材にてなる反射面である。
そして、この反射面27は入射光を入射し、出射光を出
射し、光路媒体としても作用する。そして、上記各実施
例と同様に、触針11の接触部11aが測定対象面10
aと接触する際の入射光に対する出射光の光強度の変化
を利用し、測定対象面10aの表面形状を検出する。
【0058】上記のように構成された実施例5の触針を
用いるようにすれば、触針自体を透明固体にて形成する
必要がなく、触針の材質に起因する制限が生じないた
め、安価に形成することが可能となる。
【0059】実施例6.ここでは触針が可視光領域にス
ペクトルの輝線を有する例えばルビー等にて形成されて
いる場合の測定について図10に基づいて説明する。ま
ず、入射光の波長を上に輝線の波長λ1とし、図10
(b)に示すように検出されている。そして、出射光の
波長は触針が測定対象面と接触していない際には、入射
光と同一の波長にて検出されるが、接触し、触針に力が
加わると非線形効果が発生し上記輝線と隣接する他の輝
線の波長λ2が図10(c)に示すように検出される。
よって、この出射光の波長λ2の検出の有無により触針
の測定対象面との接触の有無が検出される。
【0060】上記のように実施例6では触針の非線形効
果による出射光の入射光に対する波長の変化の検出によ
り、触針と測定対象面との接触の有無が高感度に検出さ
れるので、高感度に測定対象面の表面形状を検出するこ
とができる。
【0061】実施例7.ここでは触針が光弾性材である
例えば透明固体のエポキシ樹脂などにて形成されている
場合の測定について図11および図12に基づいて説明
する。まず、入射光をZ軸方向の直線偏光成分とし、出
射光を入射光の偏光方向と90度異なるY軸方向の偏光
成分とする。そして、触針が測定対象面と接触していな
いときにはY軸方向の偏光成分は生じないが、図11に
示すように、触針が測定対象面と接触し、触針に応力が
加わると光弾性効果により、出射光は楕円偏光となりY
軸方向の偏光成分28が発生する。この偏光成分の検出
結果を図12に示す。
【0062】上記のように実施例7では触針の光弾性効
果による出射光の入射光に対する偏光の変化の検出によ
り、触針と測定対象面との接触の有無が高感度に検出さ
れるので、高感度に測定対象面の表面形状を検出するこ
とができる。
【0063】実施例8.上記実施例7では光弾性効果に
よる偏光成分の変化を利用する例を示したが、光弾性効
果による入射光に対する出射光の位相の変化を検出する
ようにしても、上に実施例7と同様に行うことができ
る。
【0064】実施例9.上記各実施例では1種類の光源
による光弾性効果の利用について説明したが、例えば2
種類の波長の異なる入射光を利用し、光弾性効果による
入射光に対する出射光のうなり周波数の変化を検出する
ようにしても、上記各実施例と同様に行うことができ
る。
【0065】実施例10.上記各実施例では光源につい
て特に言及していないが、例えば光源としてレーザ光源
を用いるようにすれば、レーザ光は一般の光の性状より
波長、強度、位相などが極めて安定しているので、入射
光に対する出射光の変化がより一層正確に検出できる。
又、直径1μm以下の微細なスポット径に集光可能とな
るので、触針をより一層小さくまたは細くすることがで
き、より一層微細な箇所の検出が可能となる。例えば、
波長について言えばLED(light-emitting diodeの
略)などの光源に比較し、レーザ光源の波長は3桁以上
正確に決定でき、線幅も3桁以上狭いため、その入射光
に対する出射光の変化の検出精度は3桁程向上する。
【0066】尚、上記各実施例では入射光に対する出射
光の変化を種々の方法にて検出する例を示したけれど
も、これらに限られることはなく入射光に対する出射光
の変化を検出できるものであればいずれでもよいことは
言うまでもない。
【0067】又、上記各実施例では触針を振動させ測定
対象物を移動させるようにしたが、触針を振動させ移動
するようにしてもよい。
【0068】又、上記各実施例中に非線形効果あるいは
光弾性効果を用いるものは触針にかかる力の大きさとの
相関があるが、ここではそこまで詳細な検出は必要なく
有無のみの判断を行えるものであれば十分検出可能であ
る。
【0069】又、上記各実施例では入射光を反射面にて
反射させた反射光を出射光として検出する例を示した
が、これに限られることはなく、入射光が光路媒体を経
た光を出射光として検出するようにし、入射光に対する
出射光の変化と検出するようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、光源、一端側が保持部にて保持され、他端側に測
定対象面と接触させるための接触部を設け、光源から照
射される入射光を入射部から導入し、光路媒体を経て出
射部から出射光として導出する光経路を形成するととも
に、接触部が測定対象面と接したとき光路媒体が機械的
に変形するようにしてなる触針、および入射光と出射光
とを検出し両光の検出値の比較から接触部が測定対象面
と接触しているか否かの判断を行う判断手段を備えるよ
うにしたので、測定対象面の導電体または不導体にかか
わらず接触か否かの判断ができ、又、静電吸着を生じな
いため、信頼性が向上された接触検出素子を提供するこ
とができる。
【0071】又、この発明の請求項2によれば、請求項
1において、光路媒体中に設けられ入射部から導入した
光を反射させ出射部へ導く反射面を備えるようにしたの
で、反射面の変形により測定対象面と接触か否かの判断
が確実に検出できるため、信頼性の高い接触検出素子を
提供することができる。
【0072】又、この発明の請求項3によれば、請求項
2において、接触部の測定対象面との接触面を透明部材
にて形成し接触面を反射面としたので、接触部と測定対
象面との接触により反射面が変化し、接触か否かの検出
の感度が向上する接触検出素子を提供することができ
る。
【0073】又、この発明の請求項4によれば、請求項
2または請求項3において、判断手段は、入射光の光強
度に対する出射光の光強度の変化から接触部が測定対象
面と接しているか否かの判断を行うようにしたので、よ
り一層確実に接触部が測定対象面と接しているか否かの
判断か可能な接触検出素子を提供することができる。
【0074】又、この発明の請求項5によれば、請求項
1または請求項2において、光路媒体が可視光領域にス
ペクトルの輝線を有するものにて成り、判断手段は入射
光に対する出射光の周波数の変化を検出し接触部が測定
対象面と接しているか否かの判断を行うようにしたの
で、光路媒体の非線形効果により、より一層明確に接触
部が測定対象面と接しているか否かの判断が可能な接触
検出素子を提供することができる。
【0075】又、この発明の請求項6によれば、請求項
1または請求項2において、光路媒体が光弾性材にて成
り、判断手段は入射光に対する出射光の偏光成分の変化
を検出し接触部が測定対象面と接しているか否かの判断
を行うようにしたので、光路媒体の光弾性効果により、
より一層明確に接触部が測定対象面と接しているか否か
の判断が可能な接触検出素子を提供することができる。
【0076】又、この発明の請求項7によれば、請求項
1または請求項2において、光路媒体が光弾性材にて成
り、判断手段は入射光に対する出射光の位相の変化を検
出し接触部が測定対象面と接しているか否かの判断を行
うようにしたので、光路媒体の光弾性効果により、より
一層明確に接触部が測定対象面と接しているか否かの判
断が可能な接触検出素子を提供することができる。
【0077】又、この発明の請求項8によれば、請求項
1または請求項2において、光路媒体が光弾性材にて成
り、光源からは波長の異なる2種類の入射光を照射さ
せ、判断手段は2種類の入射光のそれぞれに対する出射
光のうなり周波数の変化を検出し接触部が測定対象面と
接しているか否かの判断を行うようにしたので、光路媒
体の光弾性効果により、より一層明確に接触部が測定対
象面と接しているか否かの判断が可能な接触検出素子を
提供することができる。
【0078】又、この発明の請求項9によれば、請求項
1ないし請求項8において、光源をレーザ光にて行うよ
うにしたので、より一層正確に接触部が測定対象面と接
しているか否かの判断が可能な接触検出素子を提供する
ことができる。
【0079】又、この発明の請求項10によれば、請求
項1ないし請求項9のいずれかに記載の接触検出素子の
触針を一定振幅にて振動させ、接触部が振幅にて測定対
象面と接離する箇所にて保持部を保持し、判断手段の判
断から接触時間幅を求め、触針の振動周期に対する接触
時間幅の比率から、触針の振幅中心と測定対象面との間
の距離を算出し、距離と触針の振動中心を所定の経路に
沿って移動させる移動量とにより、測定対象面の表面形
状を測定するようにしたので、測定対象面の導電体また
は絶縁体にかかわらず、正確に測定対象面の表面形状を
測定することができる表面形状測定方法を提供すること
ができる。
【0080】又、この発明の請求項11によれば、請求
項1ないし請求項9のいずれかに記載の接触検出素子の
触針を一定振幅にて振動させ、接触部が振幅にて測定対
象面と接離する箇所にて保持部を保持し、判断手段の判
断から接触時間幅を求め、触針の振動周期に対する接触
時間幅の比率が一定となるように、触針の振動中心と測
定対象面との間の距離を変化させ、この変化量と測定箇
所を移動させる移動量とにより測定対象面の表面形状を
求めるようにしたので、測定対象面の形状および導電体
または不導体にかかわらず、正確に測定対象面の表面形
状を測定することができる表面形状測定方法を提供する
ことができる。
【0081】又、この発明の請求項12によれば、請求
項10または請求項11において、触針を測定対象面と
しての側壁を有する穴の内部に挿入し、穴の径方向に振
動させるとともに穴の側壁の表面と平行な方向に移動さ
せることにより、穴の側壁の表面形状を求めるようにし
たので、穴の側壁の表面形状を正確に測定することがで
きる表面形状測定方法を提供することができる。
【0082】又、この発明の請求項13によれば、請求
項1ないし請求項9のいずれかに記載の接触検出素子を
保持する保持部を加振して上に接触検出素子の触針を一
定振幅で振動させる加振装置と、触針の振動中心を測定
対象面に所定の経路に沿って相対移動させるとともに、
この移動量を出力する移動装置と、判断手段の判断から
接触時間幅を検出する検出回路と、検出回路にて検出さ
れた接触時間幅と触針の振動周期との比率に基づいて、
触針の振動中心から測定対象面までの距離を算出する演
算装置と、演算装置にて算出された距離と移動装置にて
出力された移動量とにより測定対象面の表面形状を求め
る形状検出回路とを備えるようにしたので、測定対象面
の導電体または絶縁体にかかわらず、正確に測定対象面
の表面形状を測定することができる表面形状測定装置を
提供することができる。
【0083】又、この発明の請求項14によれば、請求
項1ないし請求項9のいずれかに記載の接触検出素子を
保持する保持部を加振して上に接触検出素子の触針を一
定振幅で振動させる加振装置と、触針の振動中心を測定
対象面に相対移動させるとともに、この移動量を出力す
る第1の移動装置と、触針の振動中心と測定対象面との
間の処理を変化させるとともに、この変化量を出力する
第2の移動装置、判断手段の判断から接触時間幅を検出
する検出回路と、検出回路にて検出された接触時間幅と
触針の振動周期との比率を算出する演算装置と、比率が
一定となるように第2の移動装置を駆動する駆動回路
と、第1および第2の移動装置の移動量および変化量に
より上に測定対象面の表面形状を求める形状検出回路を
備えるようにしたので、測定対象面の形状および導電体
または不導体にかかわらず、正確に測定対象面の表面形
状を測定することができる表面形状測定装置を提供する
ことができる。
【0084】又、この発明の請求項15によれば、請求
項13または請求項14において、触針を測定対象面に
対して相対的に回転させ得る回転機構を備えるようにし
たので、穴の側壁の表面形状を正確に測定することがで
きる表面形状測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1における表面形状測定装
置の構成を示す図である。
【図2】 図1における表面形状測定装置の原理を説明
するための第1説明図である。
【図3】 図1における表面形状測定装置の触針の光路
を示す図である。
【図4】 図1における表面形状測定装置の原理を説明
するための第2説明図である。
【図5】 この発明の実施例2における表面形状測定装
置の構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施例3における表面形状測定装
置の構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施例4における接触検出素子の
触針の構成を示す図である。
【図8】 図7における接触検出素子の原理を説明する
ための説明図である。
【図9】 この発明の実施例5における接触検出素子の
触針の構成を示す図である。
【図10】 この発明の実施例6における接触検出素子
の原理を説明するための説明図である。
【図11】 この発明の実施例7における接触検出素子
の触針の光路を示す図である。
【図12】 図11における接触検出素子の原理を説明
するための説明図である。
【図13】 従来の表面形状測定装置の構成を示す図で
ある。
【図14】 図13における表面形状測定装置の原理を
説明するための第1説明図である。
【図15】 図13における表面形状測定装置の原理を
説明するための第2説明図である。
【符号の説明】
10a 測定対象面、11,25 触針、11a,25
c 接触部、11c 反射面、11d,25d 光路媒
体、12,26 保持部、13 加振装置、14 検出
回路、14a 光源、14b 判断手段、15,20,
24 コンピュータ、19 X軸駆動機構、21 穴、
23 回転機構、27 反射面、28 Y軸方向の偏光
成分。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源、一端側が保持部にて保持され、他
    端側に測定対象面と接触させるための接触部を設け、上
    記光源から照射される入射光を入射部から導入し、光路
    媒体を経て出射部から出射光として導出する光経路を形
    成するとともに、上記接触部が上記測定対象面と接した
    とき上記光路媒体が機械的に変形するようにしてなる触
    針、および上記入射光と出射光とを検出し上記両光の検
    出値の比較から上記接触部が上記測定対象面と接触して
    いるか否かの判断を行う判断手段を備えたことを特徴と
    する接触検出素子。
  2. 【請求項2】 光路媒体中に設けられ入射部から導入し
    た光を反射させ出射部へ導く反射面を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の接触検出素子。
  3. 【請求項3】 接触部の測定対象面との接触面を透明部
    材にて形成し上記接触面を反射面としたことを特徴とす
    る請求項2記載の接触検出素子。
  4. 【請求項4】 判断手段は、入射光の光強度に対する出
    射光の光強度の変化から接触部が測定対象面と接してい
    るか否かの判断を行うことを特徴とする請求項2または
    請求項3記載の接触検出素子。
  5. 【請求項5】 光路媒体が可視光領域にスペクトルの輝
    線を有するものにて成り、判断手段は入射光に対する出
    射光の周波数の変化を検出し接触部が測定対象面と接し
    ているか否かの判断を行うことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の接触検出素子。
  6. 【請求項6】 光路媒体が光弾性材にて成り、判断手段
    は入射光に対する出射光の偏光成分の変化を検出し接触
    部が測定対象面と接しているか否かの判断を行うことを
    特徴する請求項1または請求項2記載の接触検出素子。
  7. 【請求項7】 光路媒体が光弾性材にて成り、判断手段
    は入射光に対する出射光の位相の変化を検出し接触部が
    測定対象面と接しているか否かの判断を行うことを特徴
    する請求項1または請求項2記載の接触検出素子。
  8. 【請求項8】 光路媒体が光弾性材にて成り、光源から
    は波長の異なる2種類の入射光を照射させ、判断手段は
    上記2種類の入射光のそれぞれに対する出射光のうなり
    周波数の変化を検出し接触部が測定対象面と接している
    か否かの判断を行うことを特徴とする請求項1記載の接
    触検出素子。
  9. 【請求項9】 光源をレーザ光にて行うことを特徴とす
    る請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の接触検出
    素子。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載の接触検出素子の触針を一定振幅にて振動させ、接
    触部が上記振幅にて測定対象面と接離する箇所にて保持
    部を保持し、判断手段の判断から接触時間幅を求め、上
    記触針の振動周期に対する上記接触時間幅の比率から、
    上記触針の振幅中心と上記測定対象面との間の距離を算
    出し、上記距離と上記触針の振動中心を所定の経路に沿
    って移動させる移動量とにより、上記測定対象面の表面
    形状を測定することを特徴とする表面形状測定方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載の接触検出素子の触針を一定振幅にて振動させ、接
    触部が上記振幅にて測定対象面と接離する箇所にて保持
    部を保持し、判断手段の判断から接触時間幅を求め、上
    記触針の振動周期に対する上記接触時間幅の比率が一定
    となるように、上記触針の振動中心と上記測定対象面と
    の間の距離を変化させ、この変化量と測定箇所を移動さ
    せる移動量とにより上記測定対象面の表面形状を求める
    ことを特徴とする表面形状測定方法。
  12. 【請求項12】 触針を測定対象面としての側壁を有す
    る穴の内部に挿入し、上記穴の径方向に振動させるとと
    もに上記穴の側壁の表面と平行な方向に移動させること
    により、上記穴の側壁の表面形状を求めることを特徴と
    する請求項10または請求項11記載の表面形状測定方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載の接触検出素子を保持する保持部を加振して上に接
    触検出素子の触針を一定振幅で振動させる加振装置と、
    上記触針の振動中心を測定対象面に所定の経路に沿って
    相対移動させるとともに、この移動量を出力する移動装
    置と、判断手段の判断から接触時間幅を検出する検出回
    路と、上記検出回路にて検出された上記接触時間幅と上
    記触針の振動周期との比率に基づいて、上記触針の振動
    中心から上記測定対象面までの距離を算出する演算装置
    と、上記演算装置にて算出された距離と上記移動装置に
    て出力された移動量とにより上記測定対象面の表面形状
    を求める形状検出回路とを備えたことを特徴とする表面
    形状測定装置。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載の接触検出素子を保持する保持部を加振して上に接
    触検出素子の触針を一定振幅で振動させる加振装置と、
    上記触針の振動中心を測定対象面に相対移動させるとと
    もに、この移動量を出力する第1の移動装置と、上記触
    針の振動中心と上記測定対象面との間の処理を変化させ
    るとともに、この変化量を出力する第2の移動装置、判
    断手段の判断から接触時間幅を検出する検出回路と、上
    記検出回路にて検出された上記接触時間幅と上記触針の
    振動周期との比率を算出する演算装置と、上記比率が一
    定となるように上記第2の移動装置を駆動する駆動回路
    と、上記第1および第2の移動装置の移動量および変化
    量により上に測定対象面の表面形状を求める形状検出回
    路を備えたことを特徴とする表面形状測定装置。
  15. 【請求項15】 触針を測定対象面に対して相対的に回
    転させ得る回転機構を備えたことを特徴とする請求項1
    3または請求項14に記載の表面形状測定装置。
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