JPH07325028A - 薄膜の機械的性質評価装置 - Google Patents

薄膜の機械的性質評価装置

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JPH07325028A
JPH07325028A JP6119993A JP11999394A JPH07325028A JP H07325028 A JPH07325028 A JP H07325028A JP 6119993 A JP6119993 A JP 6119993A JP 11999394 A JP11999394 A JP 11999394A JP H07325028 A JPH07325028 A JP H07325028A
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light
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JP6119993A
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Masato Kimura
正人 木村
Masaaki Tsurumi
正明 鶴見
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試験片の表面の状態に影響され難く、また周
囲の振動やノイズを拾うことが少なく、薄膜の剥離およ
び付着力を精度よく測定する。 【構成】 試験片1を挟んで発光部20と光検出部21
を対向配置する。圧子4を試験片1の表面に押し込む
と、薄膜1bが基板1aから剥離し、発光部20から出
射した光の一部が剥離部を透過して光検出部21により
検出される。このときの薄膜1bの付着力は、押し込み
荷重と押し込み深さを荷重変換器3と変位計7によって
測定することで、算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜の機械的性質評価
装置に関し、特に薄膜の剥離を検出すると共に、このと
きの薄膜と基板との間の付着力を測定する装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、成膜技術の進歩に伴い、スパッ
タ、蒸着等によって成膜された多くの薄膜が磁性材料、
電子材料、耐食性材料として幅広い産業分野にわたって
使用されている。このような薄膜を利用したデバイスに
おいては、膜厚が比較的厚い場合、異なる材料の薄膜を
積層した多層膜、あるいは基板と薄膜に整合性が悪い材
料の組み合わせを使用せざるを得ない場合等に、薄膜と
基板、あるいは薄膜間での剥離が大きな問題となる。こ
のため、薄膜の剥離を抑制する成膜技術の確立が急務と
され、また、剥離の傾向を定量的に把握するために薄膜
の付着力を高精度に測定する方法、装置が従来から種々
提案されている(例:特開昭64−31036号公報、
特願昭61−287978号、特開平1−170845
号公報等)。
【0003】上記特開昭64−31036号公報に開示
された付着力測定装置は、図4に示すように、基板1a
上に薄膜1bを被覆させて形成された試験片1を傾斜機
構2を介して荷重変換器3に配設し、圧子4を薄膜1b
に押し付けて変形を与え、圧子4の押し込み量を測定す
ると同時に、試験片1内部に発生するクラックの伝播状
態、すなわちアコースティックエミッション(以下AE
という)を検知するようにしたものである。傾斜機構2
は、試験片1を傾斜させた状態で保持する構造になって
おり、荷重変換器3の試料皿3a上に設置固定されてい
る。なお、荷重変換器3は電子天秤によって構成されて
いる。圧子4は、試験片1に押し付けられることにより
AE信号を検出するもので、PZT(チタン酸シルコン
酸鉛圧電セラミック)AE変換子からなり、下方に向か
うにしたがって次第に細くなるよう先細り状に形成さ
れ、先端(下端)が球状に加工されている。また、圧子
4は、下端部が上下方向に沿って移動する圧電アクチュ
エータからなる駆動器5の下端部に取り付けられ、この
駆動器5を介して装置フレーム6に支持されている。そ
して、圧子4の配置位置は、前記傾斜機構2上の試験片
1と対向する位置に設定されている。したがって、駆動
器5によって圧子4を下方に移動させると、圧子4の先
端が試験片1に押し付けられ、試験片1を変形させる。
このため、圧子4は、試験片1を押し込みによって変形
させる圧子本来の機能と、試験片1の内部に発生するク
ラックの伝播状態を検出するセンサとしての機能を兼ね
備えている。
【0004】7は圧子4の押し込み深さを測定するため
の変位計で、この変位計7は光強度型変位計からなり、
ブロック8を介して前記駆動器5の下端部に支持固定さ
れている。このため、変位計7は圧子4と共に駆動器5
によって上下に移動されることになる。7aは変位計7
からの光を反射させて変位計7へ戻すための反射鏡で、
この反射鏡7aは試料皿3a上に設置固定されている。
9は付着力測定装置を制御すると共に薄膜1bの付着力
を演算して求めるAE解析装置である。このAE解析装
置9は、パーソナルコンピュータ10やCRTディスプ
レイ(図示せず)等を備えており、前記荷重変換器3や
駆動器5が接続されると共に、前記圧子4がリード線1
1を介して接続されている。そして、このAE解析装置
9は駆動器5を作動させて圧子4を試験片1に上から押
し付け、圧子4が出力するAE信号の発生数およびその
振幅を測定することにより、薄膜1bの剥離を検出し、
その時に荷重変換器3によって検出された押し込み荷重
と、変位計7によって検出された押し込み深さとから付
着力を演算によって求めるように構成されている。
【0005】このような構成からなる付着力測定装置に
よる付着力の測定手順は以下の通りである。先ず、圧子
4を上方へ移動させた状態で基板1a上に薄膜1bが被
覆された試験片1を傾斜機構2に設置固定する。次に、
AE解析装置9によって駆動装置5を作動させ、圧子4
を試験片1に押し付ける。圧子4の移動量(押し込み深
さ)は変位計7によって検出され、圧子4が試験片1に
加わる荷重(押し込み荷重)は荷重変換器3によって検
出される。
【0006】圧子4の先端が試験片1に押し付けられる
と、薄膜1bに押し込みによる変形が生じる。これと共
に、圧子4は基板1a、薄膜1bの内部あるいは基板1
aと薄膜1bとの界面での破壊に伴うAE信号を検出す
るようになる。一方、AE解析装置9はこのAE信号の
発生数およびその振幅を測定する。そして、引き続き圧
子4が薄膜1bに押し込まれることによって薄膜1bは
基板1aから剥離することになる。この剥離時に薄膜1
bに加えられていた力が薄膜1bの付着力に相当する。
すなわち、剥離現象に伴ってAE信号の発生数や振幅が
変化するので、AE解析装置9がその変化を検出し、そ
の時の押し込み荷重と押し込み深さとから薄膜1bの付
着力を算出する。
【0007】図5は上記特願昭61−287978号公
報に示されている薄膜の機械的性質評価装置の検出部の
斜視図である。圧子4とそれによる表面の損傷を検出す
る部分の構造は、レコードプレーヤ用のピックアップ・
カートリッジと同じで、カートリッジ本体13(振動検
出部)を試料片表面に平行(図中X軸方向)に強制振動
させるようにしたものである。試料片1に接触する圧子
4の針先には固体摩擦が作用してカートリッジ本体13
との間に相対運動が生じ、その摩擦力に比例した電圧が
発生する。試料片1はY軸方向に移動する。同時に試料
片1を上昇またはカートリッジ本体13を下降させるこ
とにより、カンチレバー14の弾性を介して荷重が加え
られ、圧子4と薄膜1bの間で摩擦が発生する。この摩
擦力により薄膜1bが基板1aから剥離すると、カート
リッジ本体13から破壊に伴う振動や破損表面の凹凸が
電圧信号として観測され、その時の押し込み深さから薄
膜1bの付着力を測定するようにしている。なお、15
はコイル、16は磁石、17はダンパーである。
【0008】図6は引っ掻き法により付着力を測定する
従来例を示す斜視図である。この付着力測定装置は、圧
子4にAE変換子を取り付けて試験片1の上に載せ、時
間を追って圧子4に加える荷重を増加させ、試験片1を
掃引、つまり試験片1を矢印方向に平行移動させて試験
片表面を引っ掻くようにしたものである。基板1aと薄
膜1bとの間に剥離が生じた時にAE信号が発生し、圧
子4に取り付けたAE変換子でAE信号を検出し、付着
力を測定、評価する。また、圧子4に一定荷重を加え、
試験片1と圧子4のどちらかを往復運動させ、連続的に
摩擦することにより、薄膜1bの剥離を生じさせ、薄膜
1bの付着力の評価を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の付着力測定装置にあっては、いずれも薄膜1b
の剥離の検出にAE信号の変化や圧子4の微小な振動を
電圧信号に変換して検出していたため、試験片1の表面
の状態に影響され易かったり、周囲の振動やノイズを拾
ってしまうため、剥離の検出が正確にできないという問
題があった。
【0010】したがって、本発明は上記したような従来
の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、試験片の表面の状態に影響され難く、また周囲の
振動やノイズを拾うことが少なく、薄膜の剥離と付着力
を精度よく測定し得るようにした薄膜の機械的性質評価
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、基板上に薄膜が形成され
ている試験片に押し込み変形を与える圧子と、前記薄膜
の剥離を検出する剥離検出手段とを備え、前記薄膜の剥
離時の圧子の押し込み荷重と押し込み深さを検出し、薄
膜の付着力を測定する薄膜の機械的性質評価装置におい
て、前記剥離検出手段は、前記試験片に対応して配設さ
れた発光部と、この発光部から出て薄膜の剥離部を透過
もしくは剥離部で反射した光を検出する光検出部とで構
成されていることを特徴とする。請求項2に記載の発明
は、透光性の基板上に薄膜が形成されている試験片を載
せると共に前記試験片を傾斜させる傾斜機構を備えた荷
重変換器と、前記試験片に押し込み変形を与える圧子
と、この圧子を駆動する駆動器と、この駆動器と連動す
ると共に前記圧子の押し込み量を測定する変位計と、前
記試験片を挟んで配置された発光部および光検出部とを
具備したことを特徴とする。請求項3に記載の発明は、
透光性を有する基板上に薄膜が形成されている試験片を
固定する固定台と、前記試験片に押し込み変形を与える
圧子と、この圧子に連結され圧子の振動を検知する振動
検知部と、前記固定台または前記振動検知部の少なくと
もどちらか一方を揺動させる揺動機構と、この揺動機構
と直交する方向に前記固定台または前記振動検知部の少
なくともどちらか一方を掃引する掃引機構と、前記試験
片を挟んで配置された発光部および光検知部とを具備す
ることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1または2記載の発明において、圧子を
試験片の表面に押し込むと、薄膜が基板から剥離する。
光検出部は、発光部から出射し薄膜の剥離部を透過もし
くは剥離部で反射した光を受光することで、薄膜の剥離
を検出する。この時の薄膜の付着力は、押し込み荷重と
押し込み深さを荷重変換器と変位計によって測定するこ
とで、算出される。請求項3記載の発明において、圧子
を試験片の表面に押し込み、固定台また振動検知部の少
なくともどちらか一方を揺動機構によって揺動させ、こ
の揺動機構と直交する方向に前記固定台または前記振動
検知部の少なくともどちらか一方を掃引機構によって掃
引すると、薄膜と基板との間で摩擦が発生し、この摩擦
力により薄膜が基板から剥離する。光検出部は、発光部
から出射し薄膜の剥離部を透過した光を受光すること
で、薄膜の剥離を検出する。この時の薄膜の付着力は、
押し込み荷重と押し込み深さを測定することで、算出さ
れる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明に係る薄膜の機械的性質
評価装置の一実施例を示す概略構成図である。なお、図
中図4〜図6と同一構成部品のものに対しては同一符号
をもって示し、その説明を省略する。同図において、本
実施例は圧子4を試験片1に押し付けて薄膜1bの剥離
発生を光学的に測定するようにしたものである。試験片
1は透明ガラスや透光性樹脂によって製作された基板1
aと、その上に成膜された薄膜1bとからなり、傾斜機
構2上に載置固定される。傾斜機構2の内部には電球、
発光体、LED等の発光部20が組み込まれ、試験片1
を内部から照射するようになっている。一方、傾斜機構
2の外部には前記発光部20から出射し、試験片1を透
過した光(レーザー光や紫外線も含む)を検知する、光
センサ、CCDカメラ、光学顕微鏡等の光検出部21が
試験片1の上方に位置して配設されており、この光検出
部21はパーソナルコンピュータ10に接続されてい
る。圧子4はAE変換子を備えず、駆動器5によって試
験片1に押し込まれ、基板1aから薄膜1bが剥離する
と、発光部20から出射した光の一部が剥離部から試験
片1の上方に漏れ、この漏れ光の変化を光検出部21に
よって検出することにより、薄膜1bの剥離の発生を検
出することができる。そして、その時の押し込み荷重と
押し込み深さを荷重変換器3と変位計7によって検出
し、薄膜1bの付着力を算出する。その他の構成は、図
4に示した従来装置と同様である。
【0014】このように本発明においては、薄膜1bの
剥離を発光部20と光検出部21とで光学的に検出して
いるので、圧子が出力するAE信号の発生数およびその
振幅を測定することにより薄膜の剥離を検出する図4に
示した従来装置に比べて、試験片1の表面状態に影響さ
れず、また周囲の振動、ノイズ等を拾うことも少ないの
で、剥離をより正確に検出することが可能である。
【0015】図2は本発明の他の実施例を示す要部斜視
図である。この実施例は、透光性の基板1aを有する試
験片1を固定台23上に設置固定し、この試験片1を挟
んで発光部20と光検出部21を対向配置し、圧子4を
薄膜1bに押し付けて揺動させながら、カートリッジ本
体13を試験片表面と平行に掃引するようにしたもので
ある。掃引につれて圧子4の押し込み荷重を増加させて
いくと、圧子4と薄膜1bとの間で摩擦が発生し、この
摩擦力により薄膜1bが基板1aから剥離すると、発光
部20から出た光の一部が薄膜1bの剥離した部分を透
過して光検出部21により受光され、これによって薄膜
1bの剥離が検出される。また、この時の押し込み荷重
と押し込み深さを測定することで、薄膜1bの付着力が
測定される。
【0016】このような構成においても、薄膜1bの剥
離を発光部20と光検出部21とで光学的に検出してい
るので、図5に示した掃引式の従来装置に比べて、試験
片1の表面状態による影響が少なく、また周囲の振動、
ノイズ等を拾うことも少なく、剥離をより正確に検出す
ることが可能である。
【0017】図3は更に本発明の他の実施例を示す斜視
図である。この実施例は引っ掻き法によって薄膜1bの
剥離と付着力を測定するようにしたものである。圧子4
はAE変換子を備えず揺動レバー24に取り付けられて
いる。揺動レバー24は駆動器としてのばね5によって
揺動軸25を中心して時計方向に回動されると、圧子4
を試験片1の表面に押し付ける。試験片1は固定台23
上に設置されており、固定台23と共に矢印方向に移動
される。このため、圧子4は薄膜1b上を揺動せず荷重
を加えられながら掃引される。この場合も図2に示した
実施例と同様、圧子4の掃引によって薄膜1bと基板1
aとの間で摩擦が発生し、この摩擦力により薄膜1bが
基板1aから剥離すると、発光部20から出た光の一部
が薄膜1bの剥離した部分を透過して光検出部21によ
り受光され、これによって薄膜1bの剥離が検出され
る。また、この時の押し込み荷重と押し込み深さを測定
することで薄膜1bの付着力が測定される。なお、本実
施例は圧子4を掃引したが、別の方法として圧子4を掃
引せず、揺動させるだけで測定することも可能である。
この場合も、圧子4の揺動によって薄膜1bが基板1a
から剥離すると、発光部20から出射して試験片1を透
過し、光検出部21によって検出される光の量が変化す
るので、薄膜1bの剥離を検出することができる。ま
た、最大押し込み荷重を変えて押し込んだデータを何種
類も測定し、測定後に薄膜1bの剥離を光検出部21で
検出することも可能である。
【0018】なお、上記実施例はいずれも透過光によっ
て薄膜1bの剥離を検出するようにした例を示したが、
本発明はこれに何等特定されるものではなく、発光部2
0と光検出部21を試験片1の上方に配置し、発光部1
から出射し剥離部で反射した反射光を光検出部によって
検出するようにしてもよい。その場合、基板1aは必ず
しも透光性材料で形成される必要はなく、薄膜1bと異
なる反射率を有するものであればよい。
【0019】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る薄膜の機械
的性質評価装置は、圧子を試験片の表面に押し込んで薄
膜を基板から剥離させ、発光部から出射し薄膜の剥離部
を透過もしくは剥離部で反射した光を光検出部によって
受光することで、薄膜の剥離を検出するようにしたの
で、試験片の表面状態に影響されず、また周囲の振動、
ノイズ等を拾うことも少なく、薄膜の剥離を高精度に検
出することができる。また、この時の薄膜の付着力は、
押し込み荷重と押し込み深さを測定することで算出する
ことができる。請求項2に記載の発明に係る薄膜の機械
的性質評価装置は、透光性を有する基板上に薄膜が形成
されている試験片を載せると共に前記試験片を傾斜させ
る傾斜機構を備えた荷重変換器と、前記試験片に押し込
み変形を与える圧子と、この圧子を駆動する駆動器と、
この駆動器と連動すると共に前記圧子の押し込み量を測
定する変位計を具備し、前記試験片を挟んで発光部と光
検出部とを配置し、試験片を透過する光の変化によって
薄膜の剥離を検出するようにしたので、試験片の表面状
態に影響されず、また周囲の振動、ノイズ等を拾うこと
も少なく、薄膜の剥離を高精度に検出することができ
る。また、この時の薄膜の付着力は、押し込み荷重と押
し込み深さを荷重変換器と変位計によって測定すること
で、算出される。請求項3に記載の発明に係る薄膜の機
械的性質評価装置は、基板上に薄膜が形成されている試
験片を固定する固定台と、前記試験片に押し込み変形を
与える圧子と、この圧子に連結され圧子の振動を検知す
る振動検知部と、前記固定台または前記振動検知部の少
なくともどちらか一方を揺動させる揺動機構と、この揺
動機構と直交する方向に前記固定台または前記振動検知
部の少なくともどちらか一方を掃引する掃引機構とを具
備し、前記試験片を挟んで発光部と光検知部を配置して
構成したので、掃引機構による掃引に伴い薄膜と基板と
の間で摩擦が発生し、この摩擦力により薄膜を基板から
剥離させることができる。そして、この剥離部を透過し
た発光部からの光を光検出部によって受光することによ
り薄膜の剥離を検出することができる。したがって、周
囲の振動、ノイズ等を拾うことが少なく、薄膜の剥離を
高精度に検出することができる。また、この時の薄膜の
付着力は、押し込み荷重と押し込み深さを測定すること
で算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る薄膜の機械的性質評価装置の一
実施例を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図3】 本発明に更に他の実施例を示す概略構成図で
ある。
【図4】 付着力測定装置の従来例を示す概略構成図で
ある。
【図5】 付着力測定装置の他の従来例を示す検出部の
斜視図である。
【図6】 付着力測定装置の他の従来例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1…試験片、1a…基板、1b…薄膜、3…荷重変換
器、4…圧子、5…駆動器、6…フレーム、7…変位
計、7a…反射鏡、8…ブロック、9…AE変換器、1
3…カートリッジ本体(振動検出部)、14…カンチレ
バー、15…コイル、16…磁石、17…ダンパー、1
8…AEセンサー、20…発光部、21…光検出部、2
3…固定台。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に薄膜が形成されている試験片に
    押し込み変形を与える圧子と、前記薄膜の剥離を検出す
    る剥離検出手段とを備え、前記薄膜の剥離時の圧子の押
    し込み荷重と押し込み深さを検出し、薄膜の付着力を測
    定する薄膜の機械的性質評価装置において、 前記剥離検出手段は、前記試験片に対応して配設された
    発光部と、この発光部から出て薄膜の剥離部を透過もし
    くは剥離部で反射した光を検出する光検出部とで構成さ
    れていることを特徴とする薄膜の機械的性質評価装置。
  2. 【請求項2】 透光性の基板上に薄膜が形成されている
    試験片を載せると共に前記試験片を傾斜させる傾斜機構
    を備えた荷重変換器と、前記試験片に押し込み変形を与
    える圧子と、この圧子を駆動する駆動器と、この駆動器
    と連動すると共に前記圧子の押し込み量を測定する変位
    計と、前記試験片を挟んで配置された発光部および光検
    出部とを具備したことを特徴とする薄膜の機械的性質評
    価装置。
  3. 【請求項3】 透光性を有する基板上に薄膜が形成され
    ている試験片を固定する固定台と、前記試験片に押し込
    み変形を与える圧子と、この圧子に連結され圧子の振動
    を検知する振動検知部と、前記固定台または前記振動検
    知部の少なくともどちらか一方を揺動させる揺動機構
    と、この揺動機構と直交する方向に前記固定台または前
    記振動検知部の少なくともどちらか一方を掃引する掃引
    機構と、前記試験片を挟んで配置された発光部および光
    検知部とを具備することを特徴とする薄膜の機械的性質
    評価装置。
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