JP2844448B2 - 煉瓦の供給装置 - Google Patents

煉瓦の供給装置

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JP2844448B2 JP11587996A JP11587996A JP2844448B2 JP 2844448 B2 JP2844448 B2 JP 2844448B2 JP 11587996 A JP11587996 A JP 11587996A JP 11587996 A JP11587996 A JP 11587996A JP 2844448 B2 JP2844448 B2 JP 2844448B2
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茂 山中
一弘 大西
和之 山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温容器の内側な
どに煉瓦積機によって煉瓦を積もうとする際、その煉瓦
積機もしくはそれに至るコンベヤ等に煉瓦を1個ずつ供
給する供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高温の溶融金属を扱う転炉の炉体の内側
には、耐火物である煉瓦の壁が構築されている。図4
は、煉瓦壁6Bを含む転炉6の縦断面とともに煉瓦積作
業の概要を示す説明図である。供給装置1から差し出さ
れる煉瓦をコンベヤ3・4が煉瓦積機5まで搬送し、そ
の煉瓦を煉瓦積機5が転炉6の内側に積み上げていく。
小型の容器に対してならこのような作業のすべてを手作
業で行うことも可能であるが、転炉ほどの大型の容器に
なると各煉瓦が重いうえその数も多いため、一般的には
専用の煉瓦積機5や供給装置1を使用するのである。
【0003】煉瓦積機を用いて煉瓦を積み上げていく作
業は、容器の内面等に沿って煉瓦を1個ずつ並べていく
ことを基本とするため、作業を円滑に行うにはその煉瓦
積機に対し煉瓦を1個ずつ供給してやる必要がある。し
かし、供給されるべき多数の煉瓦は通常はパレット等の
上に複数段に積まれた状態にあるので、供給装置は、か
かる状態から煉瓦を1個ずつ正確に差し出し、コンベヤ
を介するなどして煉瓦積機に届けなければならない。そ
のような機能を果たせるよう、供給装置は、最上段の煉
瓦をプッシャにてコンベヤ等の側へ押し出すとともに、
そのプッシャかまたはパレットの位置(煉瓦の高さ)を
何らかの昇降手段で調節できるものとして構成されてい
る。なお、このような装置は、特開平6−317387
号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の供給装置は、上
記の構成により煉瓦を1個ずつコンベヤ等へ差し出すこ
とができるが、パレット上の煉瓦の間には滑り金具と呼
ばれる薄板(または棒状の部材)が敷かれていることが
多く、その取り扱いのためには人の手を借りねばならな
かった。すなわち、最上段に積まれた煉瓦をすべて供給
したのち次の段にある煉瓦を送り出そうとすると、その
上(先に送り出した最上段の煉瓦の下)にある滑り金具
を取り除く作業が必要になるが、その作業をも自動的に
行えるような煉瓦の供給装置は未だ具体化されてはいな
かった。
【0005】前掲の公報(特開平6−317387号)
には、昇降式の電磁石等により滑り金具を吸着・離脱す
ることが記載されてはいるが、具体的な構成は不明であ
る。吸着のための電磁石等を、供給装置内のどこにどの
ように設けるのか、どうやって昇降させるのか、またプ
ッシャの機能と両立させるためにどのような構成をとる
のか等、不明確な部分が多くて当該装置を製造等できる
ほどの記載が含まれてはいないのである。
【0006】本発明の目的は、パレット上の煉瓦を円滑
に供給できるとともに、滑り金具を自動的かつ円滑に取
り除くことができ、しかも構造が簡単な煉瓦の供給装置
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した煉瓦
の供給装置は、つぎのa)およびb)から特定される。すな
わち、 a) 滑り金具を敷いて複数段に積まれたパレット(同等
の他の台板であってもよい)上の煉瓦を、煉瓦積機へ向
けて(コンベヤ等の搬送手段を介する場合を含む)1個
ずつ供給すべく、パレットごと煉瓦を昇降させる昇降手
段と、最上段の煉瓦をパレットの外へ(つまり煉瓦積機
に至るように)押し出す前後進可能なプッシャとを有す
る。さらに、 b) 滑り金具を磁力により保持し適宜保持解除し得る電
磁石を、プッシャとともに前後進し、かつ昇降手段によ
押し上げられる滑り金具に接触したとき煉瓦との間に
過大な圧力がかからぬよう上方へ変位するように配置し
ている。「適宜保持解除」というのは、適当な時期およ
び場所において滑り金具の保持を解くことをいう。
【0008】請求項1のこの供給装置は、上記a)の部分
に基づいて、パレット上の煉瓦を煉瓦積機へ向けて1個
ずつ円滑に供給する。従来の供給装置(前記)と同様、
煉瓦の高さを昇降手段によって適切に定めるとともに、
その最上段の煉瓦をプッシャによって適当距離だけ煉瓦
積機の側へ押すことにより、端にある煉瓦から順に1個
ずつ、煉瓦積機やそれへ至るコンベヤ等へ差し出すので
ある。
【0009】また上記b)の事項に基づいてこの装置は、
煉瓦間に敷かれた滑り金具を円滑に取り除くことができ
る。最も上段の煉瓦をすべて送り出すと次の段の煉瓦の
上に滑り金具が載っていることになるが、この装置によ
ると、その滑り金具を上記の電磁石にて吸着することに
より煉瓦上から取り上げて保持し、適当な時期および場
所において通電を停止してその保持を解く(つまり滑り
金具を落とす)ことができるからである。電磁石はプッ
シャとともに前後進するように配置しているので、その
機能はプッシャの機能と円滑に両立する。つまり、当該
電磁石またはそれが保持している滑り金具によってプッ
シャや煉瓦の動きが妨げられたり、逆にプッシャ等の動
きによって電磁石が機能できなかったりする不都合は生
じない。
【0010】電磁石を昇降させる必要がない点もこの供
給装置の特徴である。すなわち、煉瓦上の滑り金具に向
けて電磁石を近づけたり、その金具を吸着保持したうえ
で煉瓦から引き離したりするために、電磁石を上げ下げ
するには及ばない。上記a)に示したとおり、この装置に
はパレットごと煉瓦を昇降させる昇降手段が備わってい
て、電磁石を上下させなくても煉瓦の方でその高さを適
切に変えることができるからである。すなわち、プッシ
ャで押されるのに適した高さよりもやや高めに煉瓦を上
昇させることにより最上部にある滑り金具を電磁石に押
し当て、その後に適当量だけ煉瓦を下げることによって
その金具を煉瓦から引き離す、といった滑り金具の取り
扱いに必要な動作を、上記の昇降手段によって実現でき
る。電磁石を上下させる手段が不要である点で、装置の
構成が簡単であるといえる。
【0011】煉瓦を上昇させて金具を電磁石に押し当て
たときは、電磁石と煉瓦(および金具)との間に過大な
圧力がかかることのないようにする必要があるが、本装
置の場合、その目的で昇降手段に特別な制御を行うこと
も不要である。上記b)のとおり、電磁石は押し上げられ
たとき上方へ変位するように配置しているため、下から
煉瓦とともに滑り金具が押し当てられたとき、とくに大
きな力を受けないうちに上方へ変位して圧力の上昇を避
けるからである。
【0012】請求項2に記載した供給装置は、前記のa)
およびb)に加え、 c) プッシャに対して煉瓦の押出し側(煉瓦積機やコン
ベヤなどがある側)の位置に、複数の滑り金具を重ねて
保持し得る電磁石を設けている。
【0013】請求項2の装置において電磁石は、プッシ
ャに対し煉瓦の押出し側の位置にあってプッシャととも
に前後進するので、パレット上の煉瓦の最上部にある滑
り金具を保持したうえ、その金具を、煉瓦の真上の位置
からコンベヤ(または煉瓦積機)等の上方付近にかけて
移動することになる。しかし、煉瓦の上やコンベヤ等の
上にその金具を落とすのはその後の煉瓦の取扱いを妨げ
るので、当該電磁石は滑り金具を保持し続ける。この電
磁石には複数の滑り金具を重ねて保持する機能があるの
で、次に最上部にくる滑り金具も、さらにその次の金具
も重ねて同様に吸着保持し、煉瓦がすべて送り出されて
パレット上になくなったとき初めて、そのパレット上で
保持を解き(つまり通電を止め)、保持している滑り金
具の全数をパレット上に落とす。昇降手段によってパレ
ットを電磁石近くにまで上昇させておくと、滑り金具は
静かにパレット上に載ることになる。パレット上に載っ
た滑り金具は、そのパレットごとフォークリフト等にて
回収される。
【0014】請求項3の供給装置は、前記のa)およびb)
に加え、 d) プッシャに対して煉瓦の押出し側とは反対側(つま
りプッシャの後方の側)の位置に、1組の滑り金具を保
持し得る電磁石を設けている。
【0015】この請求項3の装置においては、電磁石
は、プッシャに対し後方の位置にあってプッシャととも
に前後進するので、煉瓦上で滑り金具を吸着し保持した
うえ、当該金具を、その位置すなわちパレット上の煉瓦
の真上付近から、より後方(コンベヤや煉瓦積機等から
遠い側)にかけて移動することになる。パレット上より
も後方の位置には煉瓦もコンベヤ等も配置される必然性
はなく、空きスペースとすることができるため、電磁石
が滑り金具を保持してプッシャとともにその位置まで後
退するたびに、そこで滑り金具を落とすことが可能であ
る。つまり電磁石は、プッシャとともに前進して煉瓦の
真上付近に達したとき滑り金具を1組ずつ保持し、プッ
シャとともに後退したときにその保持を解除する−と
いった手順を繰り返せば、すべての滑り金具を煉瓦上か
ら円滑に取り除くことができる。滑り金具を1組ずつ保
持すればよいので、請求項2の場合よりも弱い電磁石を
使用でき、またそれ通電しなければならない時間が短い
ため消費電力を削減できることにもなる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に関する実施の一
形態を示す。供給装置1は、図4に例示したように転炉
6内に煉瓦積みを行う際、煉瓦を1個ずつ、煉瓦積機5
へ届けるべく供給する装置である。すなわち、図1の供
給装置1は、パレットA上において複数段に積まれた煉
瓦B(図1には煉瓦Bを1段しか示していないが供給開
始前には通常、パレットA上に複数段の煉瓦Bがある)
を、煉瓦積機(図示せず。図4参照)に通じる右側のコ
ンベヤ3上にまで1個ずつ供給するものである。
【0017】供給装置1のうちには、まず、煉瓦Bを載
せてパレットAごとその高さを自在に変更することので
きる昇降手段40を設けている。昇降手段40は、複数
のローラ41aを含むテーブル41と、図のようにパン
タグラフ状にリンクを組み合わせたリフター42、およ
び、油圧シリンダ43を含む昇降駆動源などから構成し
ている。油圧シリンダ43を伸縮させると、テーブル4
1は、リフター42の作用でほぼ水平に保たれながら上
昇もしくは下降する。なお、テーブル41の上部にはロ
ーラ41aを配置しているので、テーブル41上に置か
れたパレットAは、煉瓦Bの供給を適切に行える一定の
位置までスムーズに移動させることができる。
【0018】供給装置1にはまた、最上段にあるすべて
の煉瓦Bをコンベヤ3へ向けて押し動かすことのできる
プッシャ20も配置している。昇降手段40によって煉
瓦Bの高さを適切に設定したうえ、煉瓦Bの幅寸法ずつ
間欠的にプッシャ20を前進させて最上段の煉瓦Bを押
すことにより、端(図では右端)のものから順に煉瓦B
を1個ずつパレットAの外へ押し出し、コンベヤ3上に
載せ移すのである。プッシャ20は、そのようにコンベ
ヤ3寄り(図上では右方)に前進するとともに後退し得
るもので、鉛直部分の下端部に押出し部20aを有する
一方で水平部分をフレーム2にガイドされ、チェーン2
1の動きにつれて水平に移動する。このチェーン21は
二つのスプロケット22に巻き掛けられていてモータ2
3により正逆の向きに駆動されるが、その一部がプッシ
ャ20と連結されていて上記の前後進を実現するのであ
る。
【0019】なお、コンベヤ3はローラ式のもので、図
4に示したように転炉6内の煉瓦積機5へつながってい
る。図1のように、パレットAからこのコンベヤ3の上
へ煉瓦Bが円滑に移るよう、エアシリンダ3bを有する
揺動式のローラ台3aが付属されている。パレットAか
らプッシャ20により押し出されて煉瓦Bがローラ台3
aの上に載ったのち、エアシリンダ3bによってそのロ
ーラ台3aを下へ揺動させると、当該煉瓦Bをコンベヤ
3の上に載せ移すことができる。
【0020】プッシャ20によって上記のとおり押され
たとき最上段の煉瓦Bがコンベヤ3寄りに移動しやすい
ように、パレットA上の煉瓦Bには各段の間に滑り金具
Cが敷いてある。厚さが3mm前後の帯鋼製の滑り金具
Cを、長手方向がプッシャ20の移動方向と一致するよ
うにして各段の煉瓦Bの間に敷いておけば、横方向へ
(つまりコンベヤ3寄り)の煉瓦Bの移動がスムーズに
なるからである。最上段の煉瓦Bをすべてコンベヤ3上
へ押し出すと、このような滑り金具Cが次の段の煉瓦B
の上に載っていることになるが、図示の供給装置1に
は、かかる滑り金具Cを円滑に取り除く機能をももたせ
ている。
【0021】滑り金具Cを取り除く手段として、供給装
置1には以下のとおり電磁石30を装備している。すな
わち、プッシャ20の水平部分と一体化されていてプッ
シャ20とともに前後進するように支持具31を取り付
け、その下にチェーン(鎖)32を介して電磁石30を
吊り下げている。その位置はプッシャ20に対して図示
右方のコンベヤ3寄り、すなわち煉瓦Bの押出し側であ
る。電磁石30は、チェーン32を介して吊り下げてい
るので、上向きの力を受けたとき容易に上方へ変位す
る。電磁石30は滑り金具Cの長手方向に沿って二つ設
け、両者によって複数(最大で10枚程度)の滑り金具
31を重ねて吸着保持し得るようそれぞれに相当の強さ
をもたせている。なお、パレットA上の各段の煉瓦Bの
間に複数の滑り金具Cが平行に敷かれているような場合
には、電磁石30として、滑り金具Cの数に合わせた複
数組を配置するか、または幅方向(図1の紙面と直角な
方向)寸法の大きいものを使用するとよい。
【0022】この供給装置1がパレットA上から煉瓦B
をコンベヤ3上に供給するとともに滑り金具Cを取り除
く手順は、つぎのとおりである。
【0023】 テーブル41(ローラ41a)上にパ
レットAごと複数の煉瓦Bが載せられると、昇降手段4
0によってそのテーブル41を上昇させ、その高さを調
節する。すなわちテーブル41の高さを、最上段の煉瓦
Bがプッシャ20の押出し部20aによって押され、か
つ、押された煉瓦Bが端のものから順にコンベヤ3のロ
ーラ台3aの上にスムーズに移り得る高さにする。
【0024】 モータ23を駆動することにより、一
定寸法ずつプッシャ20を前進させて最上段の煉瓦Bを
押し動かし、図示右端のものから順に煉瓦Bを1個ずつ
コンベヤ3の上に載せ移す。コンベヤ3上に載った煉瓦
Bは、そのコンベヤ3の作用で煉瓦積機の方に送られ
る。プッシャ20がパレットAの外(図示右方)に出る
まで前進すると、もとの最上段の煉瓦Bをすべてコンベ
ヤ3上に移したことになるので、その後、プッシャ20
は電磁石30とともに速やかに図示左方に後退させる。
【0025】 新たに最上段となった煉瓦Bの上には
滑り金具Cが敷いてあるので、それを吸着保持すべく、
テーブル41を上昇させるとともに電磁石30に通電す
る。電磁石30による金具Cの吸着を確実にすべく、一
旦は金具Cの上面が電磁石30の下面に接触するまでテ
ーブル41を上昇させる。電磁石30はチェーン32を
介して吊り下げているので、テーブル41を多少上昇さ
せ過ぎても煉瓦Bや電磁石30等に過大な圧力が及ぶこ
とはない。その後、テーブル41はやや下降させ、に
準じてその高さを設定する(図1の実線部分参照)。
【0026】 上記と同様、プッシャ20を前進さ
せて煉瓦Bを1個ずつコンベヤ3寄りに押し動かし、最
上段の煉瓦Bをすべてコンベヤ3上に移し終わると、プ
ッシャ20および電磁石30を図示左方に後退させる。
なお、電磁石30への通電は以降継続し、すべての滑
り金具Cを電磁石30に保持させておく。
【0027】 上記の・を繰り返すことによりパ
レットA上のすべての煉瓦Bをコンベヤ3上に送り出す
と、テーブル41の位置をできるだけ高くしプッシャ2
0を後退させた状態で電磁石30への通電を停止し、保
持していたすべての滑り金具CをパレットA上にあずけ
る。その後、昇降手段40によってテーブル41の位置
を下げ、フォークリフト(図示せず)等によってパレッ
トAごと滑り金具Cの全数を運び出し、煉瓦Bを積んだ
新たなパレットAがテーブル41上に置かれ得る状態に
する。
【0028】つづく図2および図3には、本発明に関す
る別の実施の形態として煉瓦Bの供給装置1’を示して
いる。この装置1’はやはりパレットA上から、転炉の
煉瓦積機(図4参照)へ至るコンベヤ3へ向けて煉瓦B
を1個ずつ供給するもので、テーブル41やパンタグラ
フ式のリフター42、油圧シリンダ43などからなる昇
降手段40と、スプロケット52上に巻き掛けられたチ
ェーン51によって前後進させられるプッシャ50とを
備えている。煉瓦Bの高さを昇降手段40によって適切
に定めるとともに、最上段にある煉瓦をプッシャ50に
よって前方(図示右方)へ押すことにより、端にあるも
のから順に1個ずつ煉瓦Bをコンベヤ3上に載せ移すの
である。
【0029】図1の場合と同じくパレットA上の各段の
煉瓦Bの間には滑り金具Cが敷かれているが、当該金具
Cを取り除くための手段に関しては、図2の装置1’は
図1の装置1と相違する。すなわち、滑り金具Cを吸着
保持し得る電磁石60を、プッシャ50の後方(コンベ
ヤ3に向けて煉瓦Bを押し出す側とは反対の側)に、平
行リンク61およびそのストッパー62を介して取り付
けている。平行リンク61はストッパー62によって一
定位置から下方への揺動変位を制限されているものの、
上方への変位を何ら制限されてはいないので、この電磁
石60は図2の状態から上方へは軽く変位する。プッシ
ャ50上に設けているので電磁石60は当然にプッシャ
50とともに前後進し、図2のようにパレットAの後方
(図示左方)からパレットAの上方までの範囲で移動す
る。なお、電磁石60がパレットAの後方位置にまで移
動し得ることと関連して、パレットA(昇降手段40)
の後方に隣接する位置には、滑り金具Cの受取台車Dを
配置させておくとよい。
【0030】図2の供給装置1’は、つぎのようにして
煉瓦Bをコンベヤ3上に供給し、かつ滑り金具Cを取り
除く。
【0031】 テーブル41上にパレットAごと複数
の煉瓦Bが載せられると、テーブル41を適当な高さに
まで上昇させる。適当な高さとは、最上段の煉瓦Bがプ
ッシャ50の押出し部50aで押される一方、押された
煉瓦Bが端のものから順にコンベヤ3上にスムーズに移
り得るような高さである。
【0032】 一定寸法ずつ間欠的にプッシャ50を
前進させて最上段の煉瓦Bを押し動かし、端のものから
順に煉瓦Bを1個ずつコンベヤ3の上に載せ移す。図3
(a)のようにプッシャ50がパレットAの外(図示右
方)に出るまで前進すると、もとの最上段の煉瓦Bをす
べてコンベヤ3上に移したことになる。
【0033】 新たに最上段となった煉瓦Bの上には
滑り金具Cが敷いてあるので、それを吸着保持すべく、
テーブル41を上昇させるとともに電磁石30に通電す
る。テーブル41を上昇させるのは、図3(b)のように
金具Cの上面を一たん電磁石60の下面に接触させるこ
とにより電磁石60による金具Cの吸着を確実にするた
めである。平行リンク61とともに電磁石60が上方へ
自在に変位するので、このときテーブル41で押し上げ
られることによっても煉瓦Bや電磁石30等に過大な圧
力が及ぶことはない。その後、テーブル41をもとの高
さ(上記での高さ)にまで下降させて滑り金具Cのみ
を電磁石60に保持させた状態にし、図3(c)のように
プッシャ50を後退させる。
【0034】 プッシャ50が後退することにより電
磁石60とともに滑り金具CがパレットAの上を外れる
ので、図3(c)のように受取台車Dの上方に位置した段
階で電磁石60への通電を停止し、滑り金具Cの保持を
解除する。これによって滑り金具Cは落下し、受取台車
D内に入る。
【0035】 新たに最上段となった煉瓦Bが上記
のような高さになるようテーブル41を上昇させたうえ
・・を繰り返し、テーブル41上からすべての煉
瓦Bがなくなった段階でテーブル41を下げ、煉瓦Bの
載った次のパレットAがこのテーブル41上に運ばれる
のを待つ。・・を繰り返す際、電磁石60には毎
回、のとき通電を開始してでそれを停止する。
【0036】図2および図3の供給装置1’の場合、上
記のように滑り金具Cを1枚ずつ保持するので電磁石6
0には強い保持力が不要であり、しかも通電の時間が短
いため電力消費量が少ない。この装置1’に関しても、
各段の煉瓦Bの間に複数の滑り金具Cが敷かれている場
合には、電磁石60を複数組配置するか、または幅(図
の紙面と直角な方向)の広い電磁石60を使用するのが
よい。
【0037】なお、以上には、コンベヤを介して転炉用
の煉瓦積機に煉瓦を供給する例を紹介したが、発明に係
る供給装置の使用態様がこれに限るものでないことは言
うまでもない。転炉に限らずあらゆる煉瓦積みのために
煉瓦の供給ができるほか、コンベヤを介さずに直接煉瓦
積機に煉瓦を差し出すことも可能である。また、装置の
細部の構成についても以上に示した実施の形態に限るも
のではなく、たとえば電磁石の支持手段として、上方へ
変位可能なスプリングを含めること等が可能である。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載した煉瓦の供給装置は、
パレット上の煉瓦を煉瓦積機へ向けて1個ずつ円滑に供
給するだけでなく、電磁石の作用により、煉瓦間に敷か
れた滑り金具を円滑に取り除くことができる。
【0039】電磁石にて滑り金具を取り除くことに関連
して、この供給装置にはつぎのような効果がある。すな
わち、 1) 滑り金具を作業員の手で取り除く必要がなくなるの
で、煉瓦の供給作業について効率が改善される。
【0040】2) 電磁石がプッシャとともに前後進する
ので、プッシャおよび煉瓦の動きと電磁石および滑り金
具の動きとが相互に妨げられることがない。
【0041】3) パレットごと煉瓦を昇降させる昇降手
段が備わっているため、電磁石を上下させる手段を設け
なくても、煉瓦上の滑り金具を電磁石に押し当てたり煉
瓦・電磁石間を引き離したりすることができ、装置構成
が簡単になる。
【0042】4) 電磁石は押し上げられたとき上方へ変
位し得るため、煉瓦を上昇させて滑り金具を電磁石に押
し当てたときにも電磁石や煉瓦に過大な圧力がかからな
い。したがって、昇降手段に特別な制御を行うことも不
要である。
【0043】請求項2の供給装置は、以上の効果に加
え、 5) 煉瓦が供給され終わった空のパレット上にすべての
滑り金具を置くことができるので、その後の搬出が容易
である。また、昇降手段によってパレットを十分に上昇
させておくと、電磁石からパレットへの滑り金具の受け
渡しを静かに行うことが可能である。
【0044】請求項3の供給装置の場合は、上記1)〜4)
の効果に加えて、 6) パレットより後方にまで電磁石が移動し得ることか
ら、電磁石は滑り金具を1組ずつ保持しては、プッシャ
とともに後退するたびにそこでその保持を解除すること
ができる。すなわち、滑り金具を1組だけ保持できる弱
い電磁石を使用でき、かつ通電時間を短縮して消費電力
を削減できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の一形態である煉瓦の供給装置1に
つき全体を示す側面図である。
【図2】別の実施の形態である煉瓦の供給装置1’につ
いて全体を示す側面図である。
【図3】図3(a)・(b)・(c)は、図2の供給装置1’
について機能を説明するための側面図である。
【図4】転炉6の縦断面図とともに煉瓦積作業の概要を
示す説明図である。
【符号の説明】 1・1’ 供給装置 3・4 コンベヤ 5 煉瓦積機 6 転炉 20・50 プッシャ 40 昇降手段 30・60 電磁石 A パレット B 煉瓦 C 滑り金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 英二 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 高原 一典 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 山中 茂 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 大西 一弘 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 山 和之 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 鈴木 一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 中井 歳一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 炉材株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−110175(JP,A) 実開 昭56−48550(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 5/44 B65G 47/04 F27D 1/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 滑り金具を敷いて複数段に積まれたパレ
    ット上の煉瓦を煉瓦積機へ向けて1個ずつ供給すべく、
    パレットごと煉瓦を昇降させる昇降手段と、最上段の煉
    瓦をパレットの外へ押し出す前後進可能なプッシャとを
    有する煉瓦の供給装置であって、 滑り金具を磁力により保持し適宜保持解除し得る電磁石
    を、プッシャとともに前後進し、かつ昇降手段により
    し上げられる滑り金具に接触したとき煉瓦との間に過大
    な圧力がかからぬよう上方へ変位するように配置したこ
    とを特徴とする煉瓦の供給装置。
  2. 【請求項2】 プッシャに対して煉瓦の押出し側の位置
    に、複数の滑り金具を重ねて保持し得る電磁石を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の煉瓦の供給装置。
  3. 【請求項3】 プッシャに対して煉瓦の押出し側とは反
    対側の位置に、1組の滑り金具を保持し得る電磁石を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の煉瓦の供給装
    置。
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