JP2843641B2 - 多面加工の描画方法 - Google Patents

多面加工の描画方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動プログラミングシステム等のNCデータ
を作成するCAD/CAMシステムに関し、特に、多面加工に
おける加工形状、工具軌跡の描画方法に関する。
従来の技術 素材形状に対して、加工を行うためのNCデータを作成
する自動プログラミングシステム等のCAD/CAMシステム
において、NCデータを作成しNCデータを出力するとき
に、加工形状,工具軌跡を表示装置に描画させてNCデー
タに誤りがないか加工チェックする方法は従来から公知
である。素材形状が多面体である場合においても、多面
体の各加工平面に加工するNCデータから、各加工平面に
加工形状および工具軌跡を描画する方法が採用されてい
る。
第5図は、従来行われている多面体加工における加工
形状および工具軌跡の描画における、表示画面上での表
示状態を示す一例である。
第5図において、10は表示装置7の画面に描画された
多面体としての6面体の素材形状でありこの素材形状10
の背面,右側面にポケット加工を行う例を示している。
11aは素材形状の背面に加工されたポケットの背面にお
ける平面上の形状、11bは該ポケットの背面の形状であ
り、11cは工具軌跡を示している。また、12aは素材形状
の右側面に加工されるポケットの右側面平面上の形状、
11bは該ポケットの底面の形状、12Cは工具軌跡を示して
いる。この第5図に示すように、表示される素材形状の
各加工面が重なって表示されることから、加工形状、工
具軌跡等が重なって描画されることとなる。
発明が解決しようとする課題 上述したように、多面体加工において各加工平面に加
工形状,工具軌跡を描画すると、第5図に示すように各
加工形状および工具軌跡が表示装置画面上の同一箇所に
描画され、加工形状,工具軌跡が重なり、加工形状,工
具軌跡のチェックが困難になるという欠点がある。
そこで本発明の目的は、多面加工の加工チッェクをす
る際、加工形状,工具軌跡が他の加工平面の加工形状お
よび工具軌跡と重ならないように描画し、チェックを容
易にした描画方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、多面加工のNCデータより各加工平面の加工
形状および工具軌跡を表示装置に描画する際に、各加工
平面の加工形状および工具軌跡を各加工平面ごとに分離
して別々に同一画面に描画することによって上記課題を
解決した。
作 用 多面加工においては、各加工面ごとにNCデータが作成
されるので、作成された各加工面ごとに各加工面の素材
形状,加工形状,工具軌跡を表示装置の画面上の異なっ
た領域に描画してする。その結果、加工形状、工具軌跡
が重ならないので加工チェックが簡単になる。
実施例 第2図は本発明を実施するCAD/CAMシステムの一実施
例の自動プログラミング装置の要部ブロック図で、1は
プロセッサ、2は該プログラミング装置の制御プログラ
ムを格納したROM、3はフロッピーディスクFLからロー
ドされたシステムプログラムやパートプログラムおよび
各種データ等を記憶するRAM、4は作成されたNCプログ
ラムを記憶する不揮発性RAMで構成されたNCデータ記憶
メモリ、5はキーボードで、通常の文字キー、テンキ
ー、各種指令キーを有すると共にグラフィックディスプ
レイ画面に表示される項目に対する指令を入力するファ
ンクションキーを有している。6はディスクコントロー
ラ、FLはフロッピーディスク、7はグラフィックディス
プレイ(CRT)、8はタブレット装置であり、これらの
各要素はバス9で接続されている。
なお上記自動プログラミング装置の構成は周知なもの
であり詳細な説明は省略する。
また、フロッピーディスクFLには従来と同様の各種シ
ステムプログラムが予め登録されており、また、パート
プログラムも作成されフロッピーデイスクFLに格納され
ているとする。そして、フロッピーディスクFLよりシス
テムプログラムがRAM3に格納され、パートプログラムも
RAM3に格納されているとする。ただし本発明におけるシ
ステムプログラムは、従来のものとは相違して、パート
プログラム実行時に加工面の定義および加工面の選択
(どの加工面を加工するか)により加工形状、工具軌跡
の描画を多面体の素材形状の各加工面上に描画するか、
各加工面ごとに分割して描画するか選択できるようにな
っており、選択された描画方法で加工形状、工具軌跡を
描画するようになっている。そこでオペレータは、描画
方法をキーボード5もしくはタブレット装置8によって
選択した後、パートプログラムの解析実行指令をキーボ
ード5より入力すると、第1図にフローチャートで示す
処理を実行する。
まず、プロセッサ1は、RAM2に格納されているパート
プログラムの先頭より1文を読み、解析実行を行う(ス
テップS1)、次に解析した結果のNCデータをNCデータ記
憶メモリ4に格納し(ステップS2)、解析したパートプ
ログラム文がプログラムエンドか否か判断し(ステップ
S3)、プログラムエンドでなければ、現在設定されてい
る描画方法が多面体の素材形状の各加工面上への描画
か、各加工面ごとに指定された範囲に描画する描画方法
か判断し(ステップS4)、多面体の素材形状の各加工面
上の直接描画であれば、従来と同様、第5図に示すよう
に、多面体の素材形状10をグラフィックディスプレイ7
の画面上に描画し、プログラムで指定されている加工面
上に加工形状、工具軌跡を描画開始する(ステップS
6)。以下、ステップS1〜ステップS4,ステップS6の処理
を順次繰り返し実施して、加工形状、工具軌跡を描画
し、プログラムエンドが読まれると(ステップS3)、パ
ートプログラムの解析、実行は終了する。
一方、各加工面ごとに別々に描画するように設定され
ていると、プロセッサ1はステップS1〜ステップS4の処
理を行った後、ステップS5へ移行し、以下ステップS1〜
ステップS5の処理を順次プログラムエンドまで行って、
第3図に示すように各加工面ごとに、各加工面の素材形
状、加工形状、工具軌跡を描画する。すなわち、パート
プログラムで指定されている加工面の素材形状を描画
し、その指定された加工面のコードを表示して、その加
工面に対する加工形状、工具軌跡を描画する。第3図に
示す例では、第5図に示した加工の例を加工面ごとに描
画した例を示している。パートプログラムで背面を指定
してプログラムがされている場合は背面を指定するコー
ドとして「背面」を表示し、この背面に対する素材形
状、加工形状、工具軌跡を描画する。また加工面が右側
面を指定された場合も同様に、第3図に示すように、
「右側面」を表示すると共に、右側面素材形状、該右側
面に対する加工形状、工具軌跡が描画される。
この各加工面ごとに別々に描画する場合、素材形状10
に対して座標系が、第4図に示すように素材形状の正面
20の水平軸をX軸、垂直軸をY軸、該X軸、Y軸と直行
する軸をZ軸として設定されている場合、加工平面が正
面20であればディスプレイ7の画面上に表示される素材
形状の加工平面、加工形状、加工軌跡の座標系は水平軸
をX軸、垂直軸をY軸として表示する。加工平面が上面
21であれば、水平軸がX軸、垂直軸がZ軸、加工平面が
右側面であれば、水平軸がZ軸、垂直軸がY軸、加工平
面が左側面23であれば水平軸がZ軸、垂直軸がY軸、加
工面が背面24であれば水平軸がX軸、垂直軸がY軸とし
てディスプレイ7の画面上に描画される。さらに、本実
施例では第3図示すように、加工形状のチェックを容易
にするために、水平軸回りに所定角度回転させ、かつ、
水平軸、垂直軸に対して垂直な軸の回りに所定角度回転
させる回転の座標変換マトリックスをあらかじめ設定し
ておき、加工面がプログラムで指定され、水平軸、垂直
軸が決まった後、上記マトリックスによって座標変換を
行って、第3図に示すように加工形状、工具軌跡等が立
体的に観察できるようにしている。
発明の効果 本発明においては、多面体加工において、各加工平面
の素材形状、加工形状、工具軌跡が、表示装置の表示画
面の異なった領域に別々に描画されるようにしているか
ら、描画した素材形状、加工形状、工具軌跡が他の加工
面の素材形状、加工形状、工具軌跡と重なることはな
く、加工チェックを極めて容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の処理フローチャート、第
2図は、同実施例を実施する自動プログラミング装置の
要部ブロック図、第3図は、同実施例における表示装置
画面の表示の一例を示す説明図、第4図は、表示座標系
を説明するための説明図、第5図は、従来用いられてい
る多面加工の描画の一例を示す図である。 1……プロセッサ、2……ROM、3……RAM、4……NCデ
ータ記憶メモリ、5……キーボード、6……ディスクコ
ントローラ、7……グラフィックディスプレイ(CR
T)、8……タブレット装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松中 透 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社商品開発研究 所内 (72)発明者 葉柳 静秋 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社商品開発研究 所内 (56)参考文献 特開 昭58−155411(JP,A) 特開 昭63−24307(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 19/4061 - 19/4069

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CAD/CAMシステムにおける加工形状および
    工具軌跡の描画方法において、多面加工のNCデータより
    各加工平面の加工形状および工具軌跡を表示装置に描画
    する際に、各加工平面の加工形状および工具軌跡を各加
    工平面ごとに分離して別々に同一画面に描画することを
    特徴とする多面加工の描画方法。
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