JP2841716B2 - 耐燃性要素 - Google Patents

耐燃性要素

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JP2841716B2
JP2841716B2 JP2134277A JP13427790A JP2841716B2 JP 2841716 B2 JP2841716 B2 JP 2841716B2 JP 2134277 A JP2134277 A JP 2134277A JP 13427790 A JP13427790 A JP 13427790A JP 2841716 B2 JP2841716 B2 JP 2841716B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、発泡グラフアイト及び少なくとも１種の加
工の成分を含む発泡体を基材とする耐熱性要素並びにそ
の建築材料としての使用に関する。
発泡体を基材とする従来の耐燃性要素は、かなりの失
点を有している。これらのものは、火事の場合に塩素含
有ガスを発生し、加熱された場合にかなり収縮し、火陥
侵蝕に耐久性が不十分である膨張した発泡体を生じ、火
陥に曝された場合に溶融し、施用場所からしたたり落ち
るか、またはすべり落ち、そして／または低すぎる膨張
圧力を有する。これらのすべての特性は、望ましくない
ものである。火事の場合、殊に例えばドアの接続部を効
果的に封鎖することを確実にすべきである。
ヨーロッパ特許出願第B1 0,009,109号には、接続
部、空孔などに対する発泡性のシール材料が開示され、
それは、織物または非織物に発泡グラフアイト、ポリク
ロロプレン、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹
脂及び安定剤の混合物で被覆したものである。この材料
の欠点は、殊にこのものが火事の場合に塩素含有ガスを
放出することである。
ドイツ国特許出願公開第2,168,706号には、発泡グラ
フアイトを含む耐熱性ポリウレタンフオームが開示され
ている。この材料は、耐燃性室内装飾に有用であり、そ
して適当な試験に合格したものとして記載されている。
単体積当りの重量に関し、殊に防火試験における材料的
特性及び挙動に関して耐燃性要素に対する要求がかなり
高いため、他の材料と組み合わせた発泡クラフアイト配
合発泡体が耐燃性要素として適し得るものは期待できな
かった。
発泡性グラフアイト及び必要に応じて通常の添加剤を
含み、加えて含リンポリオール、ボレート及びアミン塩
よりなる群からの１つまたはそれ以上の成分を含有する
ことを特徴とする発泡体を基材とする耐燃性要素が見い
出された。更に、この型の耐熱性要素は、建築材料とし
て使用し得ることが見い出された。
適当な発泡体の例には、独立または連続気泡を有する
有機または無機発泡体ばかりでなく、有機または無機材
料製の不織布及びウール並びに成形した鉱物ウール製品
がある。発泡体、不織布またはウールに対する基材の例
には次のものがある：石膏、水ガラス、セルロース、ポ
リオレフイン、ポリアルキレンオキシド、ホルムアルデ
ヒド樹脂例えばフエノール−、尿素−、メラミン−及び
／又はジシアンジアミド−ホルムアルデヒド樹脂、ポリ
ハロゲン化ビニル、ポリ芳香族ビニル、ポリアミド、ポ
リアクリレート、ジエン重合体、ポリホスフアゼン、シ
リコーン及び殊にポリウレタン。これらの材料は、それ
自体公知の方法で発泡体、不織布またはウールに製造し
得る。例えば、発泡体は、初め液体である多成分混合物
を発泡体に転化させるか、または発泡するまでラテック
スをビーテイングし、続いて硬化または凝集させること
により得ることができる。また発泡体は、通常の方法で
耐熱性加工を与えられ、そして／または通常の耐燃性添
加剤、通常の他の充填剤及び／または通常の補助剤を含
む。この型の添加剤及び充填剤は、例えば繊維、球、中
空球、粉末またはペレット状であり得る。例には、水酸
化アルミニウム、バーミキユライト、ポリリン酸アンモ
ニウム、水酸化マグネシウム、ガラス粉末、ガラス球、
ミクロガラス中空球、カルシウムシアナミド、炭酸カル
シウム及び／またはアルミノケイ酸塩がある。
本発明による耐熱性要素に好ましいポリウレタンフオ
ームは、例えば通常のポリイソシアネート及び通常のポ
リオールから、必要に応じて通常の補助剤と一緒に用い
て製造し得る。適当なポリオールの例には、例えばW.シ
ーフケン（Siefken）、ジユスツス・リービツヒス・ア
ナーレン・デル・ヘミー（Justus Liebigs Annalen der
Chemie）、562、75〜136頁に記載される脂肪族、環式
脂肪族、芳香族脂族、芳香族及び／または複素環式ポリ
イソシアネート、例えば式 Ｑ（NCO）ｎ 式中、ｎは、２〜４、好ましくは２であり、そして Ｑは、炭素原子２〜18個、好ましくは６〜10個を有す
る脂肪族炭化水素基、炭素原子４〜15個、好ましくは５
〜10個を有する環式脂肪族炭化水素基、炭素原子６〜15
個、好ましくは６〜13個を有する芳香族炭化水素基、ま
たは炭素原子８〜15個、好ましくは８〜13個を有する芳
香脂肪族炭化水素基である、 のものがある。
好適なものは技術的に容易に入手し得るポリイソシア
ネート、例えば2,4−及び2,6−トルイレンジイソシアネ
ート並びにこれらの異性体（「TDI」）のいずかの所望
の混合物、殊にアニリン−ホルムアルデヒド縮合に続い
てのホスゲン化により製造される（「粗製MDI」）ポリ
フエニル−ポリメチレンイソシアネート並びにカルボジ
イミド基、ウレタン基、アロフアネート基、イソイアヌ
レート基、ウレア基及び／またはビウレツト基を含むポ
リイソシアネート（「改質化されたポリイソシアネー
ト」）、殊に2,4−及び／または2,6−トルイレンジイソ
シアネート基或いは4,4′−及び／または2,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートから誘導される改質された
ポリイソシアネートにより与えられる。
適当なポリオールの例には、分子量400〜10,000を有
するもの、殊にカルボキシル基２〜８を個を有するポリ
エステル及びポリエーテルがある。適当なヒドロキシ含
有ポリエステルの例には、多価、好ましくは二価及び、
必要に応じて更に三価のアルコールと多価、好ましくは
二価のカルボン酸との反応生成物がある。また遊離のポ
リカルボン酸の代りに、対応するポリカルボン酸無水物
または対応する定級アルコールのポリカルボン酸エステ
ル或いはその混合物もポリエステルを製造する際に使用
し得る。
少なくとも２個、通常２〜８個、好ましくは２〜３個
のヒドロキシル基を有する適当なポリエーテルは、例え
ばエポキシド例えばエチレンオキシド、プロピレンオキ
シド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレ
ンオキシドまたはエピクロロヒドリンとそれ自身との重
合またはこれらのエポキシドと反応水素原子を有する出
発成分例えば水、アルコール、アンモニアまたはアミン
との付加反応により製造し得る。
加えてまた適当なポリオールには、次に鎖長延長剤ま
たは交叉結合剤として機能する分子量32〜400を有する
ものがある。これらの化合物は例えばイソシアネートに
対して反応性である水素原子２〜８個、好ましくは２〜
４個を有し得る。このタイプの化合物の例には、エチレ
ングリコール、プロピレン1,2−グリコール、プロピレ
ン1,3−グリコール、ブチレン1,4−グリコール、ブチレ
ン2,3−グリコール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサ
ン−1,6−ジオール、オクタン−1,8−ジオール、ネオペ
ンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールプロパンとエチレンオキシド１〜５
モルとの付加生成物、ヘキサン−1,2,6−トリオール、
トリメチロールエンタン、ペンタエリトリトール、マン
ニトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール及び400までの分子量
を有する高級ポリエチレングリコールである。
適当な発泡性のグアフアイトの例には、グラフアライ
ト中へのSOx、NOx、ハロゲン及び／または強酸の内位添
加化合物がある。また、これらのものは、グラフアイト
塩とも呼ばれている。例えば120〜350℃の温度で発泡し
ながらSO2、SO3、NO及び／またはNO2を放出する発泡性
グラフアイトが好ましい。発泡性グラフアイトは、例え
ば0.1〜5mmの範囲の最大直径を有するペレットの状態で
あり得る。好ましくは、この直径は0.5〜3mmの範囲であ
る。本発明に適する発泡性グラフアイトは商業的に得ら
れる。
一般に、発泡性グラフアイト粒子は、本発明による耐
熱性要素中に均一された分散される。しかしながらま
た、発泡性グラフアイト粒子の濃度は変えることがで
き、そしてポイント、パターン、シート及び／またはサ
ンドウイッチ状で存在し得る。
でき上がりの耐熱性要素を基準として、例えば１〜50
重量％の範囲の発泡性グラフアイトをこのものに含め得
る。好ましくは、発泡性グラフアイト含有量は、２〜20
重量％、殊に２〜10重量％である。
本発明による耐熱性要素の体積当りの重量は、例えば
100〜1000kg/m3の範囲であり得る。好ましくは150〜600
kg/m3である。
含リンポリオール、ボレート及びアミン塩よりなる群
からの１つまたはそれ以上の成分を組み合わせて発泡性
グラフアイトを含むことが、本発明による耐燃性要素の
本質的特徴である。適当な含リンポリオールには、例え
ばOH含有またはOHを含まぬ第一級または第二級脂肪族、
環式脂肪族、芳香族、芳香脂肪族または複素環式モノ−
及び／またはポリアミン、カルボニル化合物及びジアル
キルホスフアイトの縮合に続いて、必要に応じてアルコ
キシ化により得ることができる含リン縮合生成物があ
る。これらの型の縮合生成物は、例えばドイツ国特許第
1,143,022号、米国特許第3,076,010号、ドイツ国特許出
願広告第1,803,747号及び同第1,928,256号から、それ自
体公知である。好適なものは、少なくとも２個のヒドロ
キシル基を含み、そして式 （RO）2PO−CH2−Ｎ＝（CHX−CHX−OH）２ 式中、Ｒは、C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−ヒドロ
キシアルキル、好ましくはエチルまたはヒドロキシエチ
ルを表わし、そして Ｘは、水素またはメチル、好ましくは水素を表わす、 を有する含リン縮合生成物である。
適当なボレートの例には、塩の形のボレート、殊にホ
ウ酸カルシウム、マグネシウム及び亜鉛がある。好適な
ものは、カルシウム及びマグネシウム含有ホウ素鉱物、
殊にコレマナイトである。
適当なアミン塩は、アミンと酸との塩、殊にメラミン
塩例えばリン酸メラミン、二リン酸メラミン、ホウ酸メ
ラミン、フタル酸メラミン、シユウ酸メラミン、シアヌ
ール酸メラミン及び硫酸メラミンである。化学量論量の
アミンと酸とを用いて塩生成を行うことが常に必要であ
るとは限らず、例えば１モルのメラミンと0.5〜１モル
の酸（例えばオルトリン酸）との反応生成物またはメラ
ミンとメラミン塩との混合物を使用し得る。更に、例え
ばエチレンジアミン塩例えばリン酸エチレンを用いるこ
とができる。またエチレンジアミンリン酸塩は、例えば
塩、他の陽イオンとの混合塩及び／またはエチレンジア
ミンとリンの酸例えばオルトリン酸、メタリン酸、ピロ
リン酸またはポリリン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ホス
フイン酸との部分塩、リン酸の酸性エステル、酸性部分
エステル及びアミドであり得る。殊に興味あるものに
は、成分を水性媒質中で一緒にし、続いて蒸発すること
により容易に製造し得る、エチレンジアミンとオルトリ
ン酸との中和生成物がある。またリン酸エチレンジアミ
ン並びにメラミンリン酸メラミンとの組合せ、例えば10
0〜20、好ましくは70〜30重量％のリン酸エチレンジア
ミンを含むものも使用し得る。好適なアミン塩はリン酸
メラミンである。
ボレート及びアミン塩の粒径は、例えば0.1〜500μｍ
の範囲で変え得る。
本発明による耐燃性要素を基準として、例えば２〜30
重量％の含リンポリオール、０〜30重量％のボレート及
び／または２〜30重量％のアミン塩をこのものに含有さ
せることができ、ここにこれら３成分の合計は例えば50
重量％以下である。
本発明による耐燃性要素は、例えば発泡性グラフアイ
ト及び含リンポリオール及び／またはボレート及び／ま
たはアミン塩を特定の発泡体またはその成分の製造のた
めの反応混合物に加えることにより製造し得る。また本
発明に本質的なものであるこれらの成分をラテックス分
散体に加えることができ、次にこのものを発泡するまで
ビートし、そして硬化または凝集する。また本発明に本
質的である成分を例えば既に調製された発泡体の含浸ま
たは浸漬用の水性分散体中で用いることができる。本発
明による耐燃性要素の成形は、特定の応用目的に適用さ
せることができ、そして当業者には、発泡体の技術に原
理的に精通しているため、何ら困難はない。
本発明による耐燃性要素は、例えば接続部、空孔、ウ
オール・ダクト、パイプ・ダクトのシーリングのみでな
く、任意所望の目的物の被覆に使用し得る。これらのも
のは、火事からの熱及びガスに対する遅延及び緩衝機能
ばかりでなく、殊に封止機能も有し、このものは火焔に
曝された際にも長期間保持される。これらのものは、任
意所望の形状で、例えば薄片、粒子、球、異形材、管
材、格子、プラグ、パネル、四角いブロック、ピラミッ
ド、ハーフ・シエル、中空体、スリーブ、フオーム・シ
ートまたはいずれかの他の所望の成形製品として市販さ
れ、そして使用され得る。本発明による耐燃性要素は、
必要に応じて孔、分割用割れ目または折り目を有し得
る。必要に応じて、これらのものは、必要に応じて接着
剤を用いて、現場で任意所望の方法で集成し、例えばき
っちり配列したまたはゆるい集成体にすることができ；
望ましい場合、これらものは現場で製造することもでき
る。
また本発明による耐燃性要素は、他の耐燃性材料と組
合わせることができ、そして建築材料として単独で、ま
たは他の耐燃性材料と共に使用し得るか、または建築部
品の一部となり得る。適当な建築部品の例には次のもの
がある：シーリング部品、成形ガスケット、壁、パネ
ル、スリーブ、ケーブル仕切り、パイプ仕切り、はり、
柱及び吊り天井。本発明による耐燃性要素は、硬質、可
撓、弾性または軟質であり得る。
本発明による耐燃性要素は、建造材料として、例えば
自動車、船、ワゴン、飛行機、装置の建造及び家具の製
造のみでなく、プラトン建設、ビルデイング建設並びに
土木及び室内装飾において使用し得る。
適当な使用例には次のものがある： シート用またはカバー用ケーブル線路、空調ダクト並
びに木造及び鋼鉄構造物の被覆用マット、壁及び天井部
材の被覆、仕切り用ロックウールマット、ジョイント・
シール布及び電子機器のケーシング；ビルデイング及び
装置建設の接続部シール用のコード及びプロフイル；ビ
ルデイング構造におけるエースケーブル、パイプまたは
鋼製筋違に対するハーフシエル；ドア枠及び窓のストリ
ップ、ビルデイング、ワゴン及び自動車の構造の二重壁
の空間充填用粒子及びパネル、充填耐熱性ドア用の粒子
及びフオームパネル；ビルデイングの建築及び造船にお
けるケーブル・ダクト（隔壁）用ブロック、パネル、マ
ット及びプラグ；パイプダクト（仕切り）用の包装及び
スリーブインサート、自動車及びワゴンの建造並びに家
具の構造におけるシートまたはアームレストの上張り；
ケーブル及びパイプダクト充填用の２成分反応混合物；
加熱されたとき閉鎖するビル建築における排気格子・型
付けパネル及び被覆金属シートの形の防音剤並びに耐熱
目的のパネル。
火事の場合に、本発明による耐熱性要素は、殊に固体
炭素発泡体構造の形成、低い低焔侵蝕、低い煙り濃度、
早い消火効果及び溶融し始めた材料がしたたり落ちない
か、または滑り落ちない驚くべき事実に特徴がある。更
に、本発明による耐熱性要素は、製造、加工及び組立中
に粉塵を生成させずに取り扱うことができる利点を有す
る。
下記の実施例において、特記せぬ限り部及び％は重量
による。
実施例 実施例において頻繁に使用されるものの特徴： ポリイソシアネートＡ 25℃での蒸留残留物が粘度100cpを有するものとなる
ような量のジイソシアナイトジフエニルメタンをアニリ
ン／ホルムアルデヒド縮合生成物の粗製ホスゲン変生成
物から留去することにより得られたポリメチレン−ポリ
フエニル−ポリイソシアネート（二核成分の含有量:59.
7％；三核成分の量:21.3％；多核ポリイソシアネートの
量:19.0％）。
ポリイソシアネートＢ ジイソシアナトジフエニルメタンを25℃での蒸留残分
が粘度400cpを有するまで留去する以外はポリイソシア
ネートＡに記載されるように得られたポリメチレン−ポ
リフエニル−ポリイソシアネート（二核成分の量:45.1
％；三核成分の量:22.3％；多核ポリイソシアネートの
量:32.6％）。
ポリオール１ プロピレンオキシド45％及びエチレンオキシド55％と
トリメチロールプロパンとの付加反応により得られ、そ
してOH数56を有するポリエーテル−ポリオール。
ポリオール２ プロピレンオキシド83％及びエチレンオキシド17％と
トリメチロールプロパンとの付加反応により得られ、OH
数36を有するポリエーテル−ポリオール。
ポリオール３ エチレンオキシドとトリメチロールプロパンとの付加
反応により得られ、そしてOH数550を有するポリエーテ
ル−ポリオール。
ポリオール４ プロピレンオキシド５％及びエチレンオキシド95％と
グリセリンとの付加反応により得られ、そしてOH数250
を有するポリエーテル−ポリオール。
リンジオールＰ 下記の理想式を有する工業級の含リン縮合生成物： （C2H5O）2POCH2N（C2H4OH）２ 赤色酸化鉄顔料 Bayferrox M318、バイエルAG 活性剤１ 過メチル化ジエチレントリアミン。
活性剤２ スズ（II）ジオクトエート。
グリセリンエステルＧ 下記構造式のグリセリンと脂肪酸とのエステル： 発泡性グラフアイト 加熱の際に硫黄酸化物を放出しながら発泡するグラフ
アイト。その90％が0.5mm以下の直径を有するペレット
状粒子からなる粉末。Sigraflex FR90−60/80なる名称
でSigriから商業的に得られる。
コレマナイト 下記の理想実験式のホウ酸カルシウム鉱物： Ca2B6O11・5H2O 実施例１ ポリオール４ 100部、リンジオールＰ 60部、赤色
酸化鉄顔料２部、水酸化アルミニウム15部、リン酸メラ
ミン50部、水１部及び発泡性グラフアイト20部をコニカ
ルプラグを形成させる型中でポリイソシアネート（Desm
odur 44V20、バイエルGA）100部と共に撹拌した。固有
水含有量により軟質−柔軟性である210kg/m3の単位体積
当りの重量を有する発泡体が生じた。同様に製造した材
料試験片において、発泡性グラフアイトをタルクに置き
換えた。
両方のフオームプラグをその平らな側を500℃に加熱
したやや傾斜した金属シート上に置いた。
タルクを含むプラグは発泡し、そして溶融しながら傾
斜した金属シートを滑り落ち始め、一方発泡性グラフア
イトを含むプラグは発泡しながらその場に留まり、滑り
落ちなかった。
この試験は、タルクの添加により耐燃性であるように
設計された発泡体は、火焔に曝された際に溶け落ち、一
方発泡性グラフアイトは火焔に曝した際に溶け落ちを防
止することを示す。この効果は、シール材が滑らかな表
面、例えば金属表面上にある場合に殊に重要である。
実施例２ ポリオール１ 75部及びリンジオールＰ 30部、発泡
性グラフアイト５部、コレマナイト粉末10部、水0.6
部、活性剤１ 0.7部及びグリセリンエステルG0.4部を
相互に十分に混合した。ポリイソアネートB47部をこの
混合物に加え、次に均一になるまで撹拌した。この反応
混合物を10×20×5cmの大きさを有する型中に注ぎ、そ
して自由に発泡させた。発泡体の高さは平均4.2cmであ
り、これは190kg/m3の単位体積当りの重量を有してい
た。得られた軟質−弾性発泡体ブロックを凸面を切除す
ることにより四角いブロックに変えた。四角いブロック
の形態のこのタイプの発泡体部品は、ビルデイングの壁
中のケーブルダクトのシール用に高度に通していた。こ
のものを次の方法で小型オーブン（DIN 4102と同様の
方法）中で試験した： 50×50×20cmの大きさの多孔性コンクリートブロック
の中心に30×30cmの孔を開けた。固くしばった10本の電
らん（タイプNYM−J4×６、PVCケーブルシース、ケーブ
ル１本当りの直径15mm）の束を25cmのケーブル長が火焔
に曝される側に突き出るように孔の底部上にこの孔に通
して置いた。ケーブルの束の全長は70cmであった。孔の
全体残留容積を、個々の四角いブロックが層状に配置さ
れ、そして一緒に圧縮されて孔の無接着シールを形成す
るように発泡体の四角いブロックで満たした。かくて得
られたケーブル隔離模型を小型火焔炉の側壁の適当な大
きさの開孔内に置き、そして90分間火焔に曝し、その際
に火焔はDIN 4102による単位温度／時間曲線に対応し
た。90分間火焔に曝した後、ケーブル隔壁はまだ透過し
ていなかった。この隔壁の外側の温度は、四角いブロッ
ク上で70℃及びケーブルシース上で150℃であった。
実施例３〜11 更に実施例２の方法と同様に本発明による耐燃性要素
を製造した。混合成分を下の第１表に示す。
実施例12〜16 実施例２に記載の方法と同様に次の反応混合物を調製
した： 実施例12〜16に対応する反応混合物を、円錐形の断面
を有する開放した丸い型中に、各々の場合に自由に発泡
する混合がその高さが末端で5cm及び中央で6cmであり、
そしてその底部直径が16.5cm、上端直径が17.5cmである
軟質−弾性プラグを形成する量で注いだ。
天井の開口をシールする耐燃性要素（天井隔壁）要素
としての能力を試験するため、種々の成形発泡体製品を
上の直径を有するプラグの形態で製造した。プラグの底
部を第３表に示すように製造し、そしてプラグの上端は
各々の場合に自由に発泡する反応混合物の上端で生じる
発泡体フイルムであった。
天井隔壁膜型を、50×50×10cmの大きさの多孔性コン
クリートスラブに４つの丸い開口を明けて製造した。各
開口は２個の同じプラグでシールした。開口をシールす
るため、プラグの側面を強い接着力の耐燃性ペーストで
被覆し、水の蒸発後に厚さ1mmのフイルムを生成させ
た。次にプラグを一緒にかるく圧縮し、そしてプラグの
底部側が多孔性コンクリートスラブの中央に位置し、プ
ラグの上端側が外部に曝されるように開口部中に押し込
んだ。このように、多孔性コンクリートスラブ中の開口
部の全容積を満たした。
これらの天井隔膜型の各々を小型火焔の天井中の適当
な大きさの開口中に設置した（DIN 410と同様に製
造）。火焔に対する暴露は、DIN 4102の単位温度／時
間曲線により120分間行った。種々のプラグに対する火
焔のブレークスルー（突破）を測定した。結果を第３表
に要約する。
実施例16〜18 実施例２に記載の方法と同様にして次の反応混合物を
調製した。
各々の反応混合物を発泡及び混合物の完全な反応後に
250kg/cm3の重量／単位体積を有する発泡体スラブが得
られるような量で、40×40×0.7cmのキヤビテイーを有
する閉鎖可能な型中に置いた。
シートのクッション上の上張りとして適するこれらの
耐燃性要素の耐燃効果を英国標準BS5852パート２による
装置中で試験した。実施例18により得られた耐燃性上張
り材を厚さ6.8cmのポリウレタンフオームマットのシー
ト枠上に被覆した。この被覆物の上面に、火焔に暴露さ
れる木製フレーム・クリブ（fram crib）を所定の位置
に置いた。火焔に対する暴露の結果：火焔暴露開始７分
後に、火焔は消した。火により生じた重量損失は、27g
であり、そして耐熱性の燃焼された部分の直径は10cmで
あった。
実施例19 ポリオール４ 100部、シンジオールＰ 60部、水酸
化アルミニウム 15部、リン酸メラミン50部、赤色酸化
鉄顔料２部、水0.9部、グリセリンエステルG0.4部呼び
発泡性グラフアイト20部の混合物をポリイソシアネート
B120部と十分に混合した。得られた反応混合物を10×20
cmの底面積及び15cmの高さを有する開放型中に注ぎ、そ
して自由に発泡させた。このもとは容易にパネルに切断
し得る、200kg/m3の重量／単位体積を有する硬質フオー
ムを形成した。これらの型のフオームパネルは、家及び
ワゴンの建造における耐燃性壁または隔壁における耐燃
性充填剤及び強化材として適していた。
実施例20 木綿ウール20部を第二級リン酸アンモニウム３部及び
発泡性グラフアイト２部からなる混合物と十分に混合し
た。これにより添加剤がゆるく埋め込まれた木綿ウール
が得られた。この木綿ウールを成形してプラグを形成さ
せた。このプラグをレンガに設けた直径1.5cmの穴をシ
ールするために用いた。かくしてシールした穴を軸の方
向にそってブンゼンバーナーからの火焔に暴露した。こ
れにより木綿ウールのあるものは燃焼したが、次に炭化
された木綿及び発泡したグラフアイトの混合物からなる
固体シールが生じ、このものは穴を火焔ブレークスルー
に対して60分間以上シールした。発泡性グラフアイトの
代りにタクルを配合した木綿ウールを用いて試験をくり
返して行った。この場合にシールは15分以内に燃え抜け
た。
本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
1.発泡性グラフアイト及び必要に応じて通常の添加剤を
含み、加えて含リンポリオール、ボレート及びアミン塩
よりなる群からの１つまたはそれ以上の成分を含有する
発泡体を基材とする、耐燃性要素。
2.ポリウレタンを基材とする発泡体である、上記１の記
載の耐燃性要素。
3.加えて通常の方法で耐熱加工され、そして／または通
常の耐燃性添加剤、通常の他の充填剤及び／または通常
の補助剤を含有する、上記１及び２に記載の耐燃性要
素。
4.含有される発泡性グラフアイトがSOx、NOx、ハロゲン
及び／または強酸のグラフアイトへの内位添加化合物か
らなる、上記１〜３のいずれかに記載の耐燃性要素。
5.でき上りの耐燃性要素を基準として、１〜50重量％の
発泡性グラフアイトを含有する、上記１〜４のいずかに
記載の耐燃性成分。
6.含リンポリオール２〜30重量部、ボレート０〜30重量
部及び／またはアミン塩３〜30重量部を含有し、その際
にこれら３つの成分が50重量％以下である、上記１〜５
のいずれかに記載の耐燃性要素。
7.発泡性グラフアイト並びに含リンポリオール及び／ま
たはボレート及び／またはアミン塩を特殊な発泡体また
はその成分を製造するために反応混合物を加えることを
特徴とする、上記１に記載の耐熱性要素の製造方法。
8.構築材料としての上記１〜６のいずれかに記載の耐燃
性要素の使用。
9.建築材料がシーリング成分、プロフイルガスケット、
壁、パネル、スリーブ、ケーブル部品、パイプ部品、ビ
ーム、カラム及び／または補助天井である、上記８に記
載の使用。
10.自動車、船、ワゴン、飛行機の製造及び／または家
具の製造及びプラント、ビルデイング及び土木並びに室
内装飾における建築材料としての上記１〜７のいずれか
に記載の耐燃性要素の使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−62988（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−58282（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−118987（ＪＰ，Ａ) 特表 昭58−500027（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C09K 21/00 - 21/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】発泡性グラフアイト及び必要に応じて通常
    の添加剤を含み、加えて含リンポリオール、ボレート及
    びアミン塩よりなる群からの１つまたはそれ以上の成分
    を含有することを特徴とする発泡体を基材とする、耐熱
    性要素。
  2. 【請求項２】発泡性グラフアイト並びに含リンポリオー
    ル及び／またはボレート及び／またはアミン塩を特定の
    発泡体またはその成分を製造するために反応混合物を加
    えることを特徴とする、特許請求の範囲第１項記載の耐
    熱性要素の製造方法。
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